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タカラトミー(7867)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

その他製品 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 玩具事業が主力
    タカラトミーグループは、日本国内外で玩具の企画、製造、販売を主に行っています。特に日本では、タカラトミー本体が企画・製造・販売を担い、トミーテックやタカラトミーアーツなどが特定のジャンルの玩具や関連商品を展開しています。これにより、幅広い年齢層に多様な商品を提供し、収益を上げています。
  • グローバルな事業展開
    日本だけでなく、アメリカ、欧州、オセアニア、アジアといった世界各地で事業を展開しています。各地域に合わせた商品の企画・製造・販売を行うことで、世界中の市場から収益を得るビジネスモデルを構築しています。特にアジアでは開発・設計・生産の拠点も持ち、グローバルなサプライチェーンを構築しています。
  • 多角的な収益源
    玩具事業が中心ですが、子会社を通じてキャラクター商品の企画・販売(タツノコプロ)、不動産賃貸(タカラトミーアイビス)など、玩具以外の事業も手掛けています。これにより、玩具市場の変動リスクを一部ヘッジし、安定的な収益基盤の構築を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日本事業の安定した収益
    日本セグメントは、売上高1933.17億円、営業利益276.82億円と、グループ全体の収益の大部分を占める主要な事業地域です。主に玩具の企画、製造、販売を手がけており、国内市場での強力なブランド力と多様な商品展開が収益を支えています。
  • 北米事業の成長と課題
    北米セグメントは売上高310.61億円ですが、営業利益は-1.55億円と赤字を計上しています。この地域では、玩具の企画、製造、販売を行っており、今後の収益改善が課題となっています。市場の特性に合わせた戦略的な商品展開やコスト管理が求められます。
  • アジア事業の成長貢献
    アジアセグメントは売上高159.51億円、営業利益26.68億円と、日本に次ぐ収益貢献度を示しています。この地域は、開発・設計・生産の拠点としての役割も大きく、グローバルなサプライチェーンの中核を担っています。今後の成長が期待される市場であり、さらなる事業拡大が見込まれます。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 地域 1,933 277 14.3%
AmericaS 地域 311 -2 -0.5%
Europe 地域 72 -3 -4.7%
Oceania 地域 28 1 4.8%
Asia 地域 160 27 16.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|918 文字
3【事業の内容】 当社グループは、㈱タカラトミー(当社)及び子会社34社、関連会社3社により構成されております。 当社グループの営む主な事業と、当社グループを構成する主な会社の当該事業における位置付けは次のとおりであります。 なお、以下の報告セグメントは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント区分と同一であります。 報告セグメント事業内容主な会社名日本企画・製造・販売等当社、㈱トミーテック、㈱タカラトミーアーツ、㈱タツノコプロ※販売㈱タカラトミーマーケティング、㈱キデイランド、㈱タカラトミーフィールドテック、㈱ペニイシェアードサービス不動産賃貸等㈱タカラトミーアイビスアメリカズ企画・製造・販売等TOMY Corporation、TOMY Holdings, Inc.、TOMY International, Inc.、Learning Curve International, Inc.、Fat Brain Holdings, LLCIPのライセンシングビジネスT-Licensing Inc.販売TOMY Canada Limited、TOMY Shop, Inc.欧州企画・製造・販売等TOMY Europe (Holdings) Limited販売TOMY UK Co., Ltd.、TOMY France SARL.TOMY Deutschland GmbHオセアニア販売TOMY Australia Pty Ltd.アジア開発・設計・生産等TOMY (Hong Kong) Ltd.、TOMY (Shenzhen) Ltd.、TOMY (Thailand) Ltd.、TOMY (Vietnam) Co., Ltd.販売等TOMY (Shanghai) Ltd.、T-ARTS Korea Co., Ltd.、RC2 (Asia) Limited、TOMY Asia Limited、TOMY SOUTHEAST ASIA PTE. LTD.※ ㈱タツノコプロは持分法適用の関連会社であり、それ以外はすべて連結子会社であります。 主な事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
継続的ヒット商品創出のための開発力強化、商品ラインアップの充実、コンテンツ育成
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:ヒット商品の影響 / 商品の安全性 / 災害等のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

「トミカ」「リカちゃん」といった長年愛される強力なブランド資産を持つ。これらのブランドは、キャラクターライセンス事業や海外展開の基盤となっているが、近年は新規IP創出や既存IPの陳腐化リスクも存在する。ブランド力は依然として高いものの、持続的な成長には新たな魅力的なコンテンツ開発が不可欠。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

「トミカ」や「リカちゃん」の玩具は、子供の成長や親の嗜好によって代替品への乗り換えが発生しやすい。特定のキャラクターやシリーズへの愛着はあるものの、他社製品へのスイッチングコストは低い。玩具業界全体として、新製品やトレンドへの感応度が高い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

玩具事業において、直接的なネットワーク効果は限定的。プラットフォーム型ビジネスではなく、個別の商品が中心。一部、アプリ連携やイベント等で間接的な効果が見られる可能性はあるが、主要な競争優位とは言えない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

中国等での生産委託によるコスト管理を行っているが、グローバルな製造業と比較して顕著なコスト優位性はない。原材料価格の変動や人件費の上昇リスクに晒されており、構造的なコスト優位性は弱い。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

玩具業界において、タカラトミーは国内有数の規模を誇る。これにより、開発、製造、販売チャネルにおいて一定の効率性を実現。特に「トミカ」「リカちゃん」といった主力ブランドの生産・販売規模は、競合他社に対する優位性をもたらしている。しかし、グローバル市場ではさらなる規模の経済が求められる。

  • 強力なブランド力と知名度
    タカラトミーは長年にわたり、日本国内外で愛される多くの玩具ブランドを育成してきました。これにより、消費者の信頼と高い知名度を獲得しており、新商品の投入時にも有利に展開できる強みがあります。特に定番商品は、安定した需要が見込めます。
  • グローバルな販売網と生産体制
    世界各地に販売拠点を持ち、広範な市場に商品を供給できる体制を確立しています。また、アジア地域に開発・設計・生産拠点を置くことで、効率的な生産とグローバルなサプライチェーンを構築しており、市場への迅速な対応が可能です。
  • 多様な商品ラインアップ
    主力である玩具だけでなく、キャラクター商品、カプセルトイ、鉄道模型など、幅広いジャンルの商品を展開しています。これにより、特定のヒット商品に依存しすぎることなく、多様なニーズに応えることで、市場での競争力を維持しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 <目標とする経営指標> 当社グループは、2024年5月14日に公表しました「中長期経営戦略 2030」において、事業規模を拡大し、資本コストを上回るリターンを創出することで、売上高3,000億円、営業利益率10%を達成することを目指しています。また、収益性の向上、資産効率性の向上、健全な財政状態の3つの観点から、継続して自己資本利益率(ROE)11%以上を維持していきます。さらに、株主価値の持続的な向上及び株主に対する安定的な利益還元を実施していくことを経営の重要課題の一つとして認識しております。これらを含む次の具体的な指標を掲げ、株主の皆様への適正な還元策を講じ、健全な経営を維持していきます。 営業利益率 10%目標一株当たり純利益(EPS)成長率 継続10%以上自己資本利益率(ROE)継続11%以上自己資本比率 規律として下限50%程度総還元性向 原則50%株価純資産倍率(PBR)3倍目標 <経営環境>当社グループを取り巻く経営環境は、日本では、物価上昇の影響を受けつつも、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費は底堅く推移することが見込まれます。一方、世界的には、米国通商政策の影響による景気減速への懸念、金利・為替の変動や地政学的リスクによる影響等、依然として先行き不透明な状況が続くと見込まれます。 [中長期経営戦略 2030](事業戦略) Kidults需要と日本IPの人気は、欧米・アジアを中心に世界規模で拡大しています。また、少子化が進んでいる日本においても、インバウンド需要を背景に、当社グループの対象市場は引き続き成長しています。このような外部環境を踏まえ、当社グループでは、強みである日本IPを活用した企画力を基盤に、グローバル展開を見据えた開発力の強化に取り組んでまいります。当社グループブランドのオリジナルショップ展開やデジタルを含めたマーケティングへの注力等、各種施策を推進することで、グローバルにおけるブランドの確立を図り、地域軸・年齢軸を成長ドライバーとした事業拡大を進めてまいります。 重点戦略・地域軸の拡大 持続的な成長に向けて、成長余地の大きい海外市場への展開を通じた事業基盤の構築を進めていく必要があります。 日本では、日本市場で培われた主要ブランドを軸とした商品展開により、安定的な事業基盤の構築を図っています。一方、海外では、日本IPの人気を背景に、アジア及び欧米を重要拠点として位置付け、地域特性に応じたブランド展開を継続的に推進していく必要があります。 アジアにおいては、「トミカ」をはじめとした日本市場で高い支持を得ているブランドを地域特性に合わせて展開するとともに、「アミューズメントマシン」や「トレーディングカードゲーム」「ホビー」等、企画力・開発力を活かした商品展開を通じ、事業機会の拡大に取り組んでいます。 欧米においては、日本IPと「ガチャ」「ぬいぐるみ」等のフォーマットを掛け合わせた商品展開を行うことで、事業機会の拡大と中長期的な成長に向けた事業基盤の構築に取り組んでまいります。 ・年齢軸の拡大 Kidults層は世界的に拡大しており、幅広い需要の取り込みは、中長期的な成長機会となっています。 日本では、主要ブランドを中心とした年齢軸拡大に向けた施策により、顧客層の拡大が進んでいます。キデイランドやタカラトミーアーツをはじめとした国内グループ各社においても、幅広い年齢層を想定した商品展開を進めており、業績の拡大につながっています。今後も日本市場において年齢軸の拡大を継続的に進めることで、より安定的な事業基盤の構築を図ってまいります。 海外においては、年齢層を捉えたブランド展開を行うとともに、当社グループの企画力、開発力及び商品化技術力を活かし、各ブランドの特性を踏まえた商品展開を進めることで、Kidults需要の獲得を図っていきます。 ・主要国でのヒットとシェア拡大 当社グループの強みは、グローバルで通用するブランドと主要国でヒット創出が可能な企画力、開発力及び商品化技術力があることです。例えば、タカラトミーでは現代版ベーゴマの第4世代となる「BEYBLADE X」、タカラトミーアーツではIPを使った企画力で伸長する「ガチャ」、キデイランドではキャラクターを通じた体験価値の創出に取り組んでいます。このように、お客様視点で差別化されたマーケティング・ブランド戦略を通じて、主要国でのヒットとシェア拡大を図ります。 ・ブランド価値の向上 地域軸・年齢軸を成長ドライバーとした事業拡大を加速していくために、ブランド価値の向上に取り組んでいます。日本市場で培われたブランドを海外市場へ展開することにより、ブランドの認知及び価値の向上を戦略的に進めてまいります。また、日本IPの人気の高まりを背景に、地域特性や顧客ニーズを踏まえた各種施策を通じて、グローバルにおけるブランド価値の向上を図ってまいります。 あわせて、自社ブランドに加え、パートナーブランドについても、当社グループの企画力、開発力及び商品化技術力を活かした取り組みを進めることで、更なるブランド価値向上につなげてまいります。 ・玩具外収入の拡大 「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」をはじめとしたブランドのライセンシング事業を展開している他、カードゲームアプリ「DUEL MASTERS PLAY’S」や、アミューズメントマシン「ポケモンフレンダ」等の取り組みや、「トミカ博」「プラレール博」をはじめとするイベント事業も積極的に展開するなど、玩具外収入の拡大を図ってまいります。 ・デジタルテクノロジーの活用 これら重点戦略の実行において、デジタルテクノロジーの活用を進めてまいります。 スマートフォン向けアプリやゲーム機器、D2C(Direct to Consumer)型販売チャネルやSNSなど、各種インフラを活用していきます。また、メディア、アナリティクス、マーケティングオートメーション等のデジタルリソースを最大限に活用してまいります。さらに、AIを使用した業務プロセスの高度化と業務効率化の推進、世界へのアクセスを高めるための言語翻訳等のデジタルツールも活用し、より効率的に「アソビ」を世界に拡大してまいります。 (コーポレート戦略) 事業戦略と相互に連携し、中長期経営戦略の土台となるものがコーポレート戦略です。 財務・製造・知的・人的・社会関係・自然といった各種資本の戦略的な活用・増大によって、企業価値向上を図ってまいります。資本コストや資本収益性を意識した成長投資、事業ポートフォリオの見直し等を推進し、さらに筋肉質な財務体質にしていきます。 ・キャッシュアロケーション 地域軸と年齢軸の拡大を一層加速させるエンジンとして、キャッシュについては次を中心に配分し、合計400億円から500億円の成長投資を行ってまいります。 キデイランド国内新規出店(特に都市部大型店)への投資当社グループの蓄積を活用したKidults層向け事業投資(新規コンテンツやデジタル投資含む)地域別展開力の強化に向けたブランドショップの拡大やマーケティングリソース強化への投資AI、DX、ITインフラ構築投資 また、更なる企業価値向上に向け、事業成長及びバリューチェーン強化を目的に、M&A、IP取得といった戦略的な投資機会を継続的に追求してまいります。 ・株主還元(配当・自己株式取得) 株主価値の持続的な向上及び株主に対する安定的な利益還元を実施していくことを経営の重要課題の一つとして認識しています。経営基盤の強化と利益率の向上に努めるとともに、配当や自己株式の取得を通じた株主還元策を実施してまいります。 ・人財戦略 中長期経営戦略において、人財戦略は、企業価値向上に向けた経営戦略と連動し、当社グループの持続的成長を支える重要なコーポレート戦略の一つです。 当社グループは、「アソビ」づくりに夢中になれる組織・環境・人財への変革を人財戦略の基本方針とし、事業戦略の遂行に必要な人財の確保・育成・活躍を通じて、競争力の強化を図ってまいります。 当社グループは、国内外の多様な人財が自走的かつ継続的に価値創造に取り組み、グローバルでより大きな成果を生み出すため、以下の組織を実現すべく取り組んでいます。 多様な人財が自走的かつ継続的にグローバルでより大きな価値を創造する組織サイロ化を打破し、会社、部署の壁をこえたグループの総力をあげて協働する組織世界での「アソビ」づくりというグローバルな挑戦を歓迎・支援する風土をもつ組織 また、上記の組織の実現に向け、次の5つを柱として人財戦略を推進しています。 経営戦略に連動した動的な人財採用・配置・アロケーション及びサクセッションの推進グローバル人財の開発と拠点を越えた人財交流国境、年齢、ジェンダーを超えたDE&Iの促進「アソビ」づくりに夢中になれるエンゲージメントの促進ONE TAKARATOMYに向けた人財共通基盤づくり ・知的資本戦略 当社グループにとって知的財産は、重要な経営資本です。「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」をはじめとした多くの主力ブランドに関連して生み出される知的財産を「アソビIP」と定義し、これらを積極的に保護しています。 知的資本戦略として、「アソビIPを守ること」「アソビIPの侵害に備えること」「アソビIPを育てること」の3つを方針として掲げ、IPを最大限活用していくために万全の体制を整えてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 <目標とする経営指標> 当社グループは、2024年5月14日に公表しました「中長期経営戦略 2030」において、事業規模を拡大し、資本コストを上回るリターンを創出することで、売上高3,000億円、営業利益率10%を達成することを目指しています。また、収益性の向上、資産効率性の向上、健全な財政状態の3つの観点から、継続して自己資本利益率(ROE)11%以上を維持していきます。さらに、株主価値の持続的な向上及び株主に対する安定的な利益還元を実施していくことを経営の重要課題の一つとして認識しております。これらを含む次の具体的な指標を掲げ、株主の皆様への適正な還元策を講じ、健全な経営を維持していきます。 営業利益率 10%目標一株当たり純利益(EPS)成長率 継続10%以上自己資本利益率(ROE)継続11%以上自己資本比率 規律として下限50%程度総還元性向 原則50%株価純資産倍率(PBR)3倍目標 <経営環境>当社グループを取り巻く経営環境は、日本では、物価上昇の影響を受けつつも、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費は底堅く推移することが見込まれます。一方、世界的には、米国通商政策の影響による景気減速への懸念、金利・為替の変動や地政学的リスクによる影響等、依然として先行き不透明な状況が続くと見込まれます。 [中長期経営戦略 2030](事業戦略) Kidults需要と日本IPの人気は、欧米・アジアを中心に世界規模で拡大しています。また、少子化が進んでいる日本においても、インバウンド需要を背景に、当社グループの対象市場は引き続き成長しています。このような外部環境を踏まえ、当社グループでは、強みである日本IPを活用した企画力を基盤に、グローバル展開を見据えた開発力の強化に取り組んでまいります。当社グループブランドのオリジナルショップ展開やデジタルを含めたマーケティングへの注力等、各種施策を推進することで、グローバルにおけるブランドの確立を図り、地域軸・年齢軸を成長ドライバーとした事業拡大を進めてまいります。 重点戦略・地域軸の拡大 持続的な成長に向けて、成長余地の大きい海外市場への展開を通じた事業基盤の構築を進めていく必要があります。 日本では、日本市場で培われた主要ブランドを軸とした商品展開により、安定的な事業基盤の構築を図っています。一方、海外では、日本IPの人気を背景に、アジア及び欧米を重要拠点として位置付け、地域特性に応じたブランド展開を継続的に推進していく必要があります。 アジアにおいては、「トミカ」をはじめとした日本市場で高い支持を得ているブランドを地域特性に合わせて展開するとともに、「アミューズメントマシン」や「トレーディングカードゲーム」「ホビー」等、企画力・開発力を活かした商品展開を通じ、事業機会の拡大に取り組んでいます。 欧米においては、日本IPと「ガチャ」「ぬいぐるみ」等のフォーマットを掛け合わせた商品展開を行うことで、事業機会の拡大と中長期的な成長に向けた事業基盤の構築に取り組んでまいります。 ・年齢軸の拡大 Kidults層は世界的に拡大しており、幅広い需要の取り込みは、中長期的な成長機会となっています。 日本では、主要ブランドを中心とした年齢軸拡大に向けた施策により、顧客層の拡大が進んでいます。キデイランドやタカラトミーアーツをはじめとした国内グループ各社においても、幅広い年齢層を想定した商品展開を進めており、業績の拡大につながっています。今後も日本市場において年齢軸の拡大を継続的に進めることで、より安定的な事業基盤の構築を図ってまいります。 海外においては、年齢層を捉えたブランド展開を行うとともに、当社グループの企画力、開発力及び商品化技術力を活かし、各ブランドの特性を踏まえた商品展開を進めることで、Kidults需要の獲得を図っていきます。 ・主要国でのヒットとシェア拡大 当社グループの強みは、グローバルで通用するブランドと主要国でヒット創出が可能な企画力、開発力及び商品化技術力があることです。例えば、タカラトミーでは現代版ベーゴマの第4世代となる「BEYBLADE X」、タカラトミーアーツではIPを使った企画力で伸長する「ガチャ」、キデイランドではキャラクターを通じた体験価値の創出に取り組んでいます。このように、お客様視点で差別化されたマーケティング・ブランド戦略を通じて、主要国でのヒットとシェア拡大を図ります。 ・ブランド価値の向上 地域軸・年齢軸を成長ドライバーとした事業拡大を加速していくために、ブランド価値の向上に取り組んでいます。日本市場で培われたブランドを海外市場へ展開することにより、ブランドの認知及び価値の向上を戦略的に進めてまいります。また、日本IPの人気の高まりを背景に、地域特性や顧客ニーズを踏まえた各種施策を通じて、グローバルにおけるブランド価値の向上を図ってまいります。 あわせて、自社ブランドに加え、パートナーブランドについても、当社グループの企画力、開発力及び商品化技術力を活かした取り組みを進めることで、更なるブランド価値向上につなげてまいります。 ・玩具外収入の拡大 「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」をはじめとしたブランドのライセンシング事業を展開している他、カードゲームアプリ「DUEL MASTERS PLAY’S」や、アミューズメントマシン「ポケモンフレンダ」等の取り組みや、「トミカ博」「プラレール博」をはじめとするイベント事業も積極的に展開するなど、玩具外収入の拡大を図ってまいります。 ・デジタルテクノロジーの活用 これら重点戦略の実行において、デジタルテクノロジーの活用を進めてまいります。 スマートフォン向けアプリやゲーム機器、D2C(Direct to Consumer)型販売チャネルやSNSなど、各種インフラを活用していきます。また、メディア、アナリティクス、マーケティングオートメーション等のデジタルリソースを最大限に活用してまいります。さらに、AIを使用した業務プロセスの高度化と業務効率化の推進、世界へのアクセスを高めるための言語翻訳等のデジタルツールも活用し、より効率的に「アソビ」を世界に拡大してまいります。 (コーポレート戦略) 事業戦略と相互に連携し、中長期経営戦略の土台となるものがコーポレート戦略です。 財務・製造・知的・人的・社会関係・自然といった各種資本の戦略的な活用・増大によって、企業価値向上を図ってまいります。資本コストや資本収益性を意識した成長投資、事業ポートフォリオの見直し等を推進し、さらに筋肉質な財務体質にしていきます。 ・キャッシュアロケーション 地域軸と年齢軸の拡大を一層加速させるエンジンとして、キャッシュについては次を中心に配分し、合計400億円から500億円の成長投資を行ってまいります。 キデイランド国内新規出店(特に都市部大型店)への投資当社グループの蓄積を活用したKidults層向け事業投資(新規コンテンツやデジタル投資含む)地域別展開力の強化に向けたブランドショップの拡大やマーケティングリソース強化への投資AI、DX、ITインフラ構築投資 また、更なる企業価値向上に向け、事業成長及びバリューチェーン強化を目的に、M&A、IP取得といった戦略的な投資機会を継続的に追求してまいります。 ・株主還元(配当・自己株式取得) 株主価値の持続的な向上及び株主に対する安定的な利益還元を実施していくことを経営の重要課題の一つとして認識しています。経営基盤の強化と利益率の向上に努めるとともに、配当や自己株式の取得を通じた株主還元策を実施してまいります。 ・人財戦略 中長期経営戦略において、人財戦略は、企業価値向上に向けた経営戦略と連動し、当社グループの持続的成長を支える重要なコーポレート戦略の一つです。 当社グループは、「アソビ」づくりに夢中になれる組織・環境・人財への変革を人財戦略の基本方針とし、事業戦略の遂行に必要な人財の確保・育成・活躍を通じて、競争力の強化を図ってまいります。 当社グループは、国内外の多様な人財が自走的かつ継続的に価値創造に取り組み、グローバルでより大きな成果を生み出すため、以下の組織を実現すべく取り組んでいます。 多様な人財が自走的かつ継続的にグローバルでより大きな価値を創造する組織サイロ化を打破し、会社、部署の壁をこえたグループの総力をあげて協働する組織世界での「アソビ」づくりというグローバルな挑戦を歓迎・支援する風土をもつ組織 また、上記の組織の実現に向け、次の5つを柱として人財戦略を推進しています。 経営戦略に連動した動的な人財採用・配置・アロケーション及びサクセッションの推進グローバル人財の開発と拠点を越えた人財交流国境、年齢、ジェンダーを超えたDE&Iの促進「アソビ」づくりに夢中になれるエンゲージメントの促進ONE TAKARATOMYに向けた人財共通基盤づくり ・知的資本戦略 当社グループにとって知的財産は、重要な経営資本です。「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」をはじめとした多くの主力ブランドに関連して生み出される知的財産を「アソビIP」と定義し、これらを積極的に保護しています。 知的資本戦略として、「アソビIPを守ること」「アソビIPの侵害に備えること」「アソビIPを育てること」の3つを方針として掲げ、IPを最大限活用していくために万全の体制を整えてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況(2026年3月期におけるハイライト)当社グループを取り巻く経営環境は、日本では、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費は緩やかな回復基調で推移しました。一方、世界的には、米国通商政策の影響による景気減速への懸念、金利・為替の変動や地政学的リスクによる影響等、依然として先行き不透明な状況が続きました。そのような中、当社グループでは、地域軸・年齢軸を成長ドライバーとする事業戦略を掲げ、外部環境の変化に応じた取り組みを進めるとともに、それらを支えるコーポレート戦略を相互に連携させることで、売上高3,000億円、営業利益率10%の達成を目指しています。2026年3月期も地域軸・年齢軸の拡大に向けた施策が順調に進捗し、特に年齢軸の拡大が業績に貢献しました。年齢軸の拡大において、キデイランドでは、「新宿店」をはじめとした新店効果に加え、人気キャラクターグッズや雑貨の品揃え等により幅広い層から支持を集め、業績が伸長しました。また、トレーディングカードゲームでは、「デュエル・マスターズ」におけるVTuberグループ「にじさんじ」とのコラボ商品の展開や、「ディズニー・ロルカナ・トレーディングカードゲーム」「ハイキュー!! バボカ!! BREAK」のシリーズ展開が奏功し、前期を大幅に上回る結果となりました。なお、2025年に55周年を迎えた「トミカ」では、「トミカプレミアム」や「トミカリミテッド ヴィンテージ」をはじめとしたKidults層向け商品の人気が高まりました。地域軸の拡大においても着実に進捗しており、業績への効果がアジアで先行して表れました。アジアでは、「TOMICA BRAND STORE」等の展開を通じ、「トミカ」における更なるブランド浸透を図りました。また、「BEYBLADE X」は、体験会や店頭イベント等の強化により販売が伸長しました。また、ポケモンアミューズメントマシンにおいては、国内で高い支持を得た機種の展開を開始したことで、売上が拡大しました。ハイターゲット向けホビーレーベル「T-SPARK」では、新シリーズの展開を実施するとともに、「トランスフォーマー」のコレクションシリーズが欧米豪において高い評価を得ました。「ガチャ」の北米展開においては、実験店舗の検証を継続する一方、大手グローサリーストアや映画館チェーン他、株式会社GENDAが持つプラットフォームでの販売を進めました。米国子会社のFat Brain Holdings, LLCにおいては、高価格帯オリジナル玩具の販売が伸長しました。これらの結果、売上高は年齢軸の拡大施策が成長を牽引したことにより、270,455百万円(前期比8.1%増)と過去最高となりました。営業利益は、売上高の増加に伴い売上総利益が伸長したものの、戦略に合わせた映像・人財投資の増加、グループ横断での組織運営や体制構築等の将来に向けた費用投下や関税影響により、24,246百万円(同2.5%減)、経常利益は24,551百万円(同2.2%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、主に連結子会社であるTOMY International, Inc.におけるのれんの減損損失4,862百万円を第3四半期に特別損失として計上したことで、11,679百万円(同28.6%減)となりました。 (経営成績に関する分析)<セグメント別業績の概況>(単位:百万円) 前期当期増減増減率(%)売上高 250,235270,45520,2198.1 日本211,022226,22815,2057.2 アメリカズ31,10830,446△662△2.1 欧州7,1547,7976439.0 オセアニア2,7552,8621063.9 アジア68,27767,519△757△1.1 消去又は全社△70,083△64,3995,683-営業利益又は営業損失(△)24,87024,246△624△2.5 日本27,68228,3086252.3 アメリカズ△155576731- 欧州△333△31913- オセアニア1321825038.0 アジア2,6682,133△535△20.1 消去又は全社△5,123△6,634△1,511- <日本> (単位:百万円) 前期当期増減売上高211,022226,22815,205営業利益27,68228,308625 タカラトミーでは、「デュエル・マスターズ」におけるVTuberグループ「にじさんじ」とのコラボ商品の展開や、「ディズニー・ロルカナ・トレーディングカードゲーム」「ハイキュー!! バボカ!! BREAK」のシリーズ展開といった、幅広い層に向けた商品展開が奏功し、トレーディングカードゲームの販売が前期を大幅に上回りました。2025年に55周年を迎えた「トミカ」においては、Kidults層に向け「トミカプレミアム」やプレイセットシリーズ「tomica+(トミカプラス)」等を展開するとともに、12月には「トミカ」初となるファン感謝祭「TOMICA OWNERS MEETING」を実施するなど、更なる年齢軸の拡大を進めました。また、「トミカ55周年自動車メーカーコラボプロジェクト」の商品を日本・アジアで展開するなど地域軸の拡大も推進しました。2月に発売した「ぷちリカちゃん」においては、ミステリーボックスならではのワクワク感と、小型化によって拡がったアソビにより、幅広い層からの人気を集めました。ハイターゲット向けホビーレーベル「T-SPARK」では、新シリーズ「TOYRISE」「REALIZE MODEL」を展開、主力商品「トランスフォーマー」のコレクションシリーズの海外向け輸出等が伸長しました。現代版ベーゴマ「BEYBLADE X」においては、チーム戦の日本一を決める大会の実施やWEBでのプロモーションの継続的展開等により、注目が高まりました。一方、前期に増加した「ぷにるんず」の海外向け輸出は減少しました。タカラトミーアーツでは、「ぬいぐるみ」や「ガチャ」において、キャラクター商品を中心に幅広い層からの支持を集め、国内外での人気が拡大しています。「ガチャ」の北米展開は、実験店舗での検証を継続する一方で、大手グローサリーストアや映画館チェーン他、株式会社GENDAが持つプラットフォームでの販売を進めました。また、アミューズメントマシンにおいては、「ポケモンフレンダ」が堅調に推移するとともに、アジアでは「ポケモンメザスタ」を4月から稼働し好調に立ち上がりました。さらに「ひみつのアイプリ」の人気拡大もあり、前期を上回る実績となりました。キデイランドでは、人気のキャラクターグッズや雑貨を取り揃えたトレンド発信基地として、訪日外国人観光客を含む幅広い顧客層から支持を集めました。また4月にオープンした「新宿店」「名古屋パルコ店」「広島パルコ店」の新店効果も加わり、業績が拡大しました。以上により、売上高については226,228百万円(前期比7.2%増)、営業利益は28,308百万円(同2.3%増)となりました。 <アメリカズ> (単位:百万円) 前期当期増減売上高31,10830,446△662営業利益又営業損失(△)△155576731 Fat Brain Holdings, LLCにおいては、高価格帯のオリジナル玩具であるSTEM教育商品「Air Toobz」が販売伸長するなど好調に推移しました。また、TOMY International, Inc.においては、Kidults層に向けた高品質なコレクタブルシリーズ「TOMY+(トミープラス)」の出荷が増加するとともに、農耕車両玩具においても精密なコレクション商品が堅調に推移しました。一方、相互関税の発動やインフレ下における消費者の価格重視志向等により、主力である「The First Years」「Boon」をはじめとしたベビー用品の販売がターゲット層を中心に減少したことから、売上高は30,446百万円(前期比2.1%減)となりました。営業利益については、関税影響があったものの、プロダクトミックスの変化やT-Licensing Inc.におけるライセンス収入増の効果により、576百万円(前期営業損失155百万円)となりました。 <欧州> (単位:百万円) 前期当期増減売上高7,1547,797643営業損失(△)△333△31913 「ガチャ」のフィギュアを袋に入れて中身が分からないランダム仕様で販売する「TWINCHEES(トゥインチーズ)」が好調に推移するとともに、「黒ひげ危機一発(海外商品名 Pop-Up Pirate)」等のゲーム関連商品が堅調に推移しました。また、農耕車両玩具の販売が好調に推移したこともあり、売上高は7,797百万円(前期比9.0%増)、営業損失は319百万円(前期営業損失333百万円)となりました。 <オセアニア> (単位:百万円) 前期当期増減売上高2,7552,862106営業利益13218250 トイ&ホビー商品、農耕車両玩具及びベビー用品の販売が堅調に推移したことにより、売上高は2,862百万円(前期比3.9%増)、営業利益は182百万円(同38.0%増)となりました。 <アジア> (単位:百万円) 前期当期増減売上高68,27767,519△757営業利益2,6682,133△535 「トミカ」は、「トミカプレミアム」「トミカリミテッド ヴィンテージ」をはじめとしたKidults層向けの商品展開を推進するとともに、「TOMICA BRAND STORE」等を展開するなど、日本のみならずアジアにおいても更なるブランド浸透を図りました。また、「BEYBLADE X」においては、SNSでの情報発信や体験会、店頭イベント等の施策が奏功するとともに、東南アジアでは12月にインドネシア、マレーシア、シンガポール、フィリピン、タイの代表が参加の「SEA CUP 2025」をジャカルタで開催するなど、人気が高まりました。さらに、トレーディングカードゲームにおいては、大人気コミック原作の「名探偵コナンカードゲーム」を中国で展開し好評を博しました。加えて、ハイターゲット向けホビーレーベル「T-SPARK」においては、11月に初の海外単独イベントとなる「T-SPARK POP UP in TAIWAN」を開催するなど積極的な販促活動を図る中、新シリーズ「TOYRISE」「REALIZE MODEL」等の展開が売上に寄与しました。一方、生産子会社であるTOMY (Hong Kong) Ltd.では北米向け商品の出荷が減少したことで、売上高は67,519百万円(前期比1.1%減)、営業利益は2,133百万円(同20.1%減)となりました。 ②財政状態の状況<資産> 流動資産は、前連結会計年度末に比較して1,141百万円増加し、115,544百万円となりました。これは主として、現金及び預金が減少した一方で、商品及び製品、仕掛品が増加したことによるものです。 固定資産は、前連結会計年度末に比較して3,551百万円減少し、47,816百万円となりました。これは主として、建物及び構築物、リース資産が増加した一方で、のれんが減少したことによるものです。<負債> 流動負債は、前連結会計年度末に比較して6,085百万円減少し、44,848百万円となりました。これは主として、リース債務が増加した一方で、支払手形及び買掛金、1年内返済予定の長期借入金、未払金が減少したことによるものです。 固定負債は、前連結会計年度末に比較して1,093百万円減少し、7,345百万円となりました。これは主として、繰延税金負債が増加した一方で、長期借入金、退職給付に係る負債、リース債務が減少したことによるものです。<純資産> 純資産は、前連結会計年度末に比較して4,769百万円増加し、111,167百万円となりました。これは主として、自己株式の取得があった一方で、利益剰余金、為替換算調整勘定、繰延ヘッジ損益が増加したことによるものです。 ③キャッシュ・フローの状況(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期増減額営業活動によるキャッシュ・フロー16,99920,0533,054投資活動によるキャッシュ・フロー△8,099△8,05445財務活動によるキャッシュ・フロー△16,771△18,251△1,480現金及び現金同等物の期末残高56,06750,990△5,076 <営業活動によるキャッシュ・フロー> 営業活動によるキャッシュ・フローは、20,053百万円の収入(前連結会計年度は16,999百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益19,104百万円、法人税等の支払額8,171百万円、減価償却費7,758百万円等があったことによるものです。 <投資活動によるキャッシュ・フロー> 投資活動によるキャッシュ・フローは、8,054百万円の支出(前連結会計年度は8,099百万円の支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出5,572百万円、無形固定資産の取得による支出2,072百万円等があったことによるものです。 <財務活動によるキャッシュ・フロー> 財務活動によるキャッシュ・フローは、18,251百万円の支出(前連結会計年度は16,771百万円の支出)となりました。これは主として、自己株式の取得による支出7,517百万円、配当金の支払額6,077百万円、長期借入金の返済による支出3,270百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出3,249百万円等があったことによるものです。 以上の増減額に現金及び現金同等物に係る換算差額を調整した結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ5,076百万円減少し、50,990百万円となりました。 ④生産、受注及び販売の実績 当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらず見込み生産によっております。金額も僅少な為、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。 このため販売の実績については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連づけて示しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り(a) 重要な会計方針当社グループの連結財務諸表は我が国において、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要となる見積りに関しては、過去の実績等を勘案し、合理的と判断される基準に基づいて行っております。なお、連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況、1連結財務諸表等、(1) 連結財務諸表、注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。 (b) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は我が国において、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結貸借対照表上の資産、負債の計上額、及び連結損益計算書上の収益、費用の計上額に影響を与える見積り、判断並びに仮定を使用する必要があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況、1連結財務諸表等、(1)連結財務諸表、注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(a) 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 (b) 当連結会計年度の当社グループの経営成績及びキャッシュ・フローの概況「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 (c) 当社グループの資本の財源及び資金の流動性(財務戦略の基本的な考え方)当社グループは、強固な財務体質と高い資本効率を両立しつつ、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としております。強固な財務体質の維持に関しては、自己資本比率を規律として下限50%程度とし、現状を上回る信用格付(日本の格付機関)の取得・維持を目指し、リスク耐性の強化を図ります。同時に、適切な情報開示・IR活動を通じて資本コストの低減に努めるとともに、営業キャッシュ・フローによる十分な債務償還能力を前提に、厳格な財務規律のもとで負債の活用も進めることにより、資本コストの低減及び資本効率の向上にも努めてまいります。当社グループはこれまで広告宣伝費、研究開発費などの先行投資を実行し、積極的な商品投入により売上高を伸長させ、利益成長を目指してきましたが、外部環境が大きく変化する中で、市場が一旦縮小、かつ消費者の購買行動が変容した場合も営業キャッシュ・フローによる十分な債務返済能力を有することを前提として、設備投資や研究開発費等での成長投資に資金の配分を行ってまいります。 (資金需要の主な内容)当社グループの資金需要は、金型及び筐体の購入費用のほか、仕入代金の支払、製造費、広告宣伝費、研究開発費を含む販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主として新製品の開発・製造のために必要な設備投資及び物流設備投資等であります。 (経営資源の配分に関する考え方)当社グループは、適正な手元現預金の水準について検証を実施しております。売上高の3ヵ月以上を安定的な経営に必要な手元現預金水準とし、それを超える分については、「追加的に配分可能な経営資源」と認識し、企業価値向上に資する経営資源の配分に努めます。手元現預金及び今後創出するフリーキャッシュ・フロー、そして有利子負債の活用により創出された追加的に配分可能な経営資源については、当社グループの事業の維持拡大、株主還元のさらなる充実に活用する考えです。株主還元に関しては、安定的な配当の継続を基本に業績及び配当性向などを勘案したうえ配当金額を決定していく方針です。(資金調達)当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金及び外部資金を有効に活用しております。短期運転資金は自己資金を中心に賄い、一部金融機関からの短期借入金として資金調達を行うことを基本としております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入等を基本としており、一部リースによる設備投資を行っております。また、安定的な外部資金調達能力の維持向上は重要な経営課題と認識しており、主要な取引先金融機関とは良好な取引関係を維持しており、また、利用にあたっては信用リスクを軽減するために格付けの高い金融機関とのみ取引を行っております。加えて強固な財務体質を有していることから、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、投資資金の調達に関しては問題なく実施可能と認識しています。 (d) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、2024年5月に公表しました「中長期経営戦略 2030」において、「高い品質とクリエイティブ性を持ち、世界中で愛される総合アソビメーカーに成長する」ことをBusiness vision 2030として設定し、売上高3,000億円、営業利益300億円、並びに自己資本利益率(ROE)継続11%以上等の目標数値達成を目指すことといたしました。2026年3月期の経営成績は「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであり、売上高は計画比104億円増(4.0%増)、営業利益は計画比22億円増(10.2%増)と、計画を大きく上回る達成状況となりました。また、株主資本の効率的運用及び収益性の追求の観点における重要な経営指標として位置付けている自己資本利益率(ROE)については、TOMY International, Inc.におけるのれんの減損損失を特別損失として計上したこともあり10.7%となりました。翌連結会計年度以降も継続して自己資本利益率(ROE)11%以上とすることに努めてまいります。 各指標の過去5年間の推移は以下のとおりです。回次71期72期73期74期75期決算年月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月2026年3月売上高 (億円)1,6541,8722,0832,5022,704営業利益 (億円)123131188248242自己資本利益率(ROE) (%)12.310.010.515.810.7 各指標はいずれも当社連結べ-スの財務数値を用いて算出しております。

事業リスク

  • ヒット商品への依存
    玩具事業は、特定の人気商品やコンテンツの成功に大きく左右される傾向があります。もし期待されたヒット商品が生まれなかった場合、売上や利益が大きく落ち込む可能性があります。継続的なヒット商品を生み出すための開発力強化が重要です。
  • 商品の安全性と品質問題
    玩具は子供が使用する製品であるため、安全性と品質は非常に重要です。万が一、製品に重大な欠陥が見つかり、リコールや製造物責任賠償が発生した場合、多額の費用負担だけでなく、企業のブランドイメージや信頼性が大きく損なわれる可能性があります。
  • 災害や地政学リスク
    タカラトミーグループは世界中で事業を展開しているため、地震、洪水、パンデミック、サイバー攻撃、戦争などの自然災害や地政学的なリスクに晒されています。これらの事態が発生すると、生産や物流が停止したり、多額の費用が発生したりして、事業活動に大きな影響が出る可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,219 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼしうるリスクは主に次のとおりです。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避、顕在化した場合の対応を含むリスク管理体制の強化を図っていきます。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。(特に重要なリスク)(1)ヒット商品の影響について 当社グループの主力事業である玩具事業は、特定商品や特定コンテンツの成否によって影響を受ける傾向にあります。当社グループでは、このような影響を緩和すべく、継続的ヒット商品創出のための開発力強化、商品ラインアップの充実、コンテンツ育成等の施策を実施していますが、ヒット商品の有無が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)商品の安全性について 当社グループは、厳格な品質管理基準に基づき、商品の品質向上や安全性確保に取り組んでいますが、取扱商品の安全・品質上の重大問題、製造物責任賠償やリコール等が発生した場合には、当社グループのブランド価値低下を招くとともに、多額の費用負担が発生し、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(3)災害等のリスクについて 当社グループは、日本をはじめ世界各地で事業展開を行っており、地震、洪水、台風などの自然災害や、サイバー攻撃、戦争、テロ行為、感染症の世界的流行(パンデミック)、電力等のインフラ停止などが発生した場合には、事業活動の一部又は全体に大きな支障をきたす可能性があります。当社グループは、事業継続計画(BCP)の整備等に取り組んでいますが、このような事態での物的・人的被害により多額の費用等が発生し、財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。(重要なリスク)(1)四半期業績の変動について 当社グループの玩具事業は、例年、クリスマス/年末商戦期である第3四半期に売上高が伸びる傾向にあります。当社グループでは、その他のシーズンでの重点商品の投入、玩具周辺事業の拡大等により業績の平準化を図っていますが、業績の季節的変動は今後とも続くと予想しています。(2)為替相場の変動について 当社グループでは、国内で販売する玩具類の大半を海外から米ドル建てで輸入しています。当社グループでは、グループ為替リスクヘッジ方針に基づき為替予約等による為替リスクヘッジを行っていますが、為替相場の大幅な変動が生じるなどリスク減殺効果が薄れた場合には、海外連結子会社の損益、決算期末における資産及び負債等の円換算金額の増減も含め、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(3)海外事業展開について 当社グループでは、海外市場での事業拡大を重点戦略の一つとしており、販売拠点のグローバル展開に加え、国内外で販売する商品の大半を海外にて生産しています。海外では為替リスクに加え、不安定な政情、金融不安、文化や商慣習の違い、特有の法制度や予想しがたい投資規制・税制変更、労働力不足や労務費上昇、知的財産権保護制度の未整備等、国際的活動の展開に伴うリスクがあります。当社グループでは、海外拠点網の再構築、中国偏重の生産体制からベトナムなどへの生産シフト、模倣品対策強化等、海外リスクに留意したグローバル事業展開を進めていますが、各国の政治・経済・法制度等の急激な変化は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)原材料価格変動の影響について 当社グループは、プラスチックや亜鉛ダイカスト合金などを材料とする玩具類を扱っており、原油価格や金属素材価格等の影響を受けます。当社グループはその影響を緩和すべく、製造委託先も含めた原材料調達方法の工夫、生産物流体制の効率化等に取り組んでいますが、原材料価格の高騰や供給不足等が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)重要な契約について 当社グループは、第三者との間でいくつかの重要な契約を締結していますが、今後何らかの理由で契約が継続できない場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(重要な契約等については、「第2 事業の状況 5 重要な契約等」に記載しています)(6)情報の流出について 当社グループは、事業上の重要情報、顧客・取引先等の機密情報や個人情報等を保有しています。当社グループは、情報セキュリティ対策の強化・徹底等により、これらの情報の秘密保持に細心の注意を払っていますが、不測の事態により情報が外部に流出する可能性があります。万一、このような事態が生じた場合には、当社グループの信用低下や財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(7)無形固定資産の評価及び減損について 当社グループは、TOMY Internationalグループの買収に伴い、無形固定資産を相当額計上しています。これらの無形固定資産につきましては、毎年定額法による償却及び必要な減損処理を行っており、現時点では更なる減損損失計上は必要ないと認識していますが、当該事業の業績が想定どおり進捗しない場合には、将来の減損の可能性は高まり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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