7868

広済堂ホールディングス(7868)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

その他製品 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 多角的な事業展開
    広済堂ホールディングスは、エンディング関連、情報ソリューション、人材サービスの3つの主要事業を展開しています。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、安定的な収益基盤の構築を目指しています。各事業は子会社を通じて専門性を高め、多様な顧客ニーズに対応しています。
  • エンディング関連事業
    葬儀、火葬、斎場経営、葬儀サービス、資産コンサルティングなど、人生の終末期に関わる幅広いサービスを提供しています。特に東京博善株式会社による火葬事業は、安定した需要が見込まれる基盤事業であり、収益の柱の一つとなっています。
  • 情報ソリューション事業
    印刷物の製造販売に加え、IT関連商材の提供やBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を展開しています。企業の業務効率化や情報発信を支援することで、デジタル化が進む社会のニーズに応え、新たな収益源を確保しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 公共葬儀サービス事業
    このセグメントは、主に火葬事業や公益性の高い葬儀関連サービスを提供しています。売上高は59.86億円、営業利益は12.49億円と、比較的安定した収益を上げており、同社グループの基盤を支える重要な事業です。
  • 収益型葬儀サービス事業
    総合斎場経営や葬儀サービスなど、より収益性を重視した葬儀関連事業を展開しています。売上高は104.42億円、営業利益は42.88億円と、同社グループの中で最も高い売上と利益を誇る稼ぎ頭の事業セグメントです。
  • 資産コンサルティング事業
    金融サービス業や不動産仲介業、その他葬儀関連事業を含みます。売上高は17.96億円、営業利益は14.47億円と、売上規模は小さいながらも高い利益率を確保しており、効率的な収益貢献をしています。
  • 情報ソリューション事業
    印刷物やIT系商材の製造販売、BPO事業が中心です。売上高は147.93億円と最も大きいですが、営業利益は3.94億円と、売上規模に比べて利益率は低い傾向にあります。市場の変化に対応し、収益性改善が課題となる可能性があります。
  • 人材サービス事業
    HRテック、求人広告、人材紹介、人材派遣、日本語学校運営など、人材に関する幅広いサービスを提供しています。売上高は52.82億円ですが、営業利益は-1.58億円と赤字であり、事業再編や効率化による収益改善が求められるセグメントです。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PublicFuneralServicesSegmentReportableSegment 事業 60 12 20.9%
ProfitGeneratingFuneralServicesSegmentReportableSegment 事業 104 43 41.1%
AssetConsultingSegmentReportableSegment 事業 18 14 80.6%
Information 事業 148 4 2.7%
HumanResources 事業 53 -2 -3.0%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|740 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社及び子会社21社により構成されており、エンディング関連事業、情報ソリューション事業及び人材サービス事業を展開しております。事業内容及び当社と関連会社の当該事業に係る位置付けならびに事業の種類別セグメントとの関連は、次のとおりであります。また、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。 区 分事業内容会 社葬祭公益火葬事業東京博善㈱葬祭収益総合斎場経営事業葬儀サービス事業及び室内墓所の運営建設業、その他関連事業東京博善㈱㈱広済堂ライフウェル㈱グランセレモ東京㈱広済堂エンジニアリング㈱横濱聖苑㈱セレモライフ情報印刷物及びIT系商材の製造販売BPO事業㈱広済堂ネクスト威海廣済堂包装有限公司x-climb㈱人材人材紹介及び人材派遣等、日本語学校運営㈱広済堂ビジネスサポート㈱キャリアステーション㈱ファインズKOSAIDO HR VIETNAM CO.,LTD.NHAT LINH TRAINING AND TRADING CO.,LTD.ZEN CO.,LTD.資産コンサルティング金融サービス業、不動産仲介業その他葬儀関連事業㈱広済堂ファイナンス東京博善あんしんサポート㈱K.Development(同) (注) 葬儀サービス事業の中間持株会社として、2026年4月1日付で㈱広済堂ライフパートナーズを設立しております。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。 (注) 1.○印は、連結子会社2.その他、非連結子会社で持分法非適用会社3社があります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
競合他社の存在と価格競争の激化により、販売価格への転嫁が困難な場合があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
葬祭事業における火葬場運営は「墓地、埋葬等に関する法律」による法的規制を受ける。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:価格競争の激化 / 市場の変化(ペーパーレス化、葬儀の簡素化) / 原材料費の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

広済堂ホールディングスは、印刷事業を中核としていたが、近年はM&A等により事業ポートフォリオを多様化させている。特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPに依存する事業構造ではなく、無形資産による持続的競争優位性は現時点では確認できない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

印刷事業においては、既存顧客との継続的な取引関係や、顧客ごとの仕様に合わせたカスタマイズ等により、一定のスイッチング・コストが発生する可能性がある。しかし、デジタル化の進展や競合他社の存在により、顧客が容易に乗り換えられる余地も大きいと考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業は、特定のプラットフォームやサービス上でユーザーが増えることで価値が増大するネットワーク効果を持つものではない。各事業は独立性が高く、相互のネットワーク効果は限定的である。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

印刷事業においては、長年の経験や効率的な生産体制により、一定のコスト競争力を持つ可能性がある。しかし、原材料価格の変動や設備投資の必要性、競合他社との価格競争により、構造的なコスト優位性を確立しているとは断言しにくい。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

印刷業界においては、一定の規模を持つ企業が有利となる場面もあるが、広済堂ホールディングスが業界全体に対して圧倒的な規模の経済性を享受しているとは言えない。M&A等による事業拡大は進めているものの、最適化された少数寡占市場を形成しているとは評価しにくい。

  • エンディング事業の強固な基盤
    東京博善株式会社が運営する火葬事業は、法的規制により新規参入が難しい分野であり、安定した需要と高い市場シェアを背景に、強固な収益基盤を確立しています。これは、同社グループの大きな競争優位性の一つです。
  • 多角化によるリスク分散
    エンディング、情報ソリューション、人材サービスと異なる特性を持つ事業を複数展開することで、特定の市場変動や景気変動による影響を緩和しています。これにより、安定した経営成績を維持しやすい構造となっています。
  • 人材サービスの総合力
    HRテック、求人広告、人材紹介、人材派遣、日本語学校運営など、人材に関する幅広いサービスを提供しています。これにより、企業の人材確保から個人のキャリア支援まで一貫したサポートが可能となり、多様な顧客ニーズに対応できる強みを持っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針広済堂グループは、1949年に印刷会社として創業以来、社名にある「広済」(広く社会に貢献する)を経営理念として、印刷、IT、人材、葬祭などの各事業を通じ、社会の発展と人々の豊かな暮らし創りの担い手として、信頼される企業グループを目指しております。 また、お客さまに必要とされる商品やサービスを提供すべく、お客さまや生活者のニーズの一歩先を読みながら、常に新しいものに挑戦する「進取の精神」で事業展開を進めてまいりました。 当社グループは、社会環境の変化、ライフスタイルや価値観の変化の中で、お客さまに真に必要とされる商品やサービスは何かを探り、提供していく「お客さま第一主義」を今後も追求し、社会から必要とされ、また社会的責任を果たせる企業集団となるよう努めてまいります。 (2) 経営環境、セグメント毎の事業方針及び対処すべき課題当社グループはエンディング事業領域、情報ソリューション事業領域、人材サービス領域で事業を営んでおり、領域毎に事業環境が異なります。 ① エンディング事業領域エンディング事業領域は、2026年3月期現在グループ収益の大部分を生み出しており、東京博善株式会社が火葬場併設の総合斎場運営業を、株式会社広済堂ライフウェル及び株式会社グランセレモ東京、株式会社セレモライフが葬儀業を、株式会社横濱聖苑が納骨堂事業を、株式会社広済堂ファイナンス及び東京博善あんしんサポート株式会社が相続相談・不動産仲介業等を営んでおります。総合斎場運営業は東京博善株式会社が営んでおります。同社は100年を超える社歴を持つとともに、東京都23区内の約7割に相当する火葬を担っており、その長い社歴の中で多くの都民に縁のある思い出の斎場として、唯一無二の立場を築いてきました。2020年に当社の完全子会社となって以降、式場増設や各種サービスの刷新を進め、ご利用者の皆さまにより良いサービスを提供できるよう取り組んでおります。また、公共性の高い火葬事業を担う企業として社会的責任を果たし、社会インフラの一端を支えております。加えて、株式会社広済堂ライフウェルが2022年より葬儀業を開始するとともに、直近では納骨堂事業を営む株式会社横濱聖苑をグループに加えるなど、事業基盤の拡充を進めており、本領域を中核的な成長領域と位置付け事業拡大を図っております。当社グループのエンディング事業は東京都を中心に展開しており、首都圏の市況や人口動態の影響を強く受けます。短期的には首都圏の気候や疫病の流行、災害の発生等により浮沈がありますが、中長期的には高齢化の進行により年2%から3%程度の割合で緩やかに増加していくものとみられ、東京都の死亡者数は2040年から2060年頃にかけてピークを迎えるものと考えられます。他方、葬儀単価については核家族化や家族葬・火葬式の普及により低単価化が進み、死亡者数は増加傾向も葬儀市場はやや縮小傾向にあります。この様な環境の下、当社グループは総合斎場運営事業のブランド力を維持し良質のサービスを拡充し続けると共に、葬儀業の提供エリアを拡大し都内の葬儀シェアを拡大、併せて、相続相談や相続にかかる不動産の売却支援など、エンディング関連サービスの周辺領域への展開を進めております。また、2022年度より従来葬祭セグメントとして位置付けていた事業セグメントを分割し、火葬事業の円滑な運営とサービス提供を担う葬祭公益セグメント、総合斎場における貸し式場並びに付帯サービスに加え葬儀業を営む葬祭収益セグメント、エンディングにまつわる事業領域の拡大を狙う資産コンサルティングセグメントとしてそれぞれ開示しております。 ② 情報ソリューション事業情報ソリューション事業領域は、広済堂の祖業である印刷事業やIPコンテンツ事業、事務受託(BPO)事業、IT事業から成っております。印刷事業は主に株式会社広済堂ネクストが営んでおります。印刷物のカラーマネジメントに強みを持ち、高品質な中価格帯以上の印刷領域において安定した受注基盤を構築しております。印刷業界はデジタル化の進展に伴う紙媒体需要の減少など構造的な変化が続いております。一方で、出版社における電子書籍やデジタル配信、IPを活用したライツビジネスへの展開や、印刷会社における周辺領域への事業拡張・再編が進むなど、事業領域の再定義が進んでおります。この様な環境のもと、当社グループは、高品質かつ中高単価領域に注力することで収益性を確保するとともに、IPコンテンツホルダーとの親和性を生かしたグッズ製作事業等へ展開し、印刷事業を起点とした付加価値の拡張を図っております。事務受託(BPO)事業及びIT事業についても、株式会社広済堂ネクストが営んでおり、BPOや個別配送手配、Web環境構築、ソフトウェアの受託開発に加え、これら複合業務を一括して提供できる体制を有しております。BPO事業を取り巻く環境は、コロナ禍以降の需要拡大を背景に新規参入が増加し、競争環境は変化しておりますが、当社グループ行政・自治体分野における豊富な実績に基づく信頼関係を強みとしております。今後は当該分野での実績を基盤としつつ、法人向けBPOの拡充を進め、中長期的な事業規模の拡大と収益基盤の強化を図ってまいります。 ③ 人材サービス事業人材サービス事業領域は、人材派遣事業、人材紹介事業、語学教育事業等から成っております。人材派遣事業は、株式会社広済堂ビジネスサポート、株式会社キャリアステーション及び株式会社ファインズが担っており、都市圏の他、北陸・東北地方で一般事務派遣・製造派遣を、埼玉県内で物流倉庫向け派遣を営んでおります。派遣業界は大手による寡占が進む一方、労働人口の減少により人材確保の競争が激化するなど、事業環境は変化しております。このような中、当社グループは地方密着型の営業基盤を強みとして、既存エリアにおけるシェア維持・拡大を図ると共に、都市圏における事業拡大を進めております。また、当期よりIT人材派遣事業を情報セグメントから移管し、提供サービスの拡充にも取り組んでおります。人材紹介事業は、株式会社広済堂ビジネスサポートが担っており、外国人紹介事業を中心として展開しております。国内市場では、競争環境が激化する一方、労働力不足を背景に外国人材に対する需要は拡大しております。当社グループでは、ベトナムにおける日本語教育基盤を活用し、海外人材の発掘から採用・教育・研修までを一体的に提供する体制を構築しており、「KosaidoGlobal」ブランドのもと、グローバル人材サービスの強化を進めております。加えて、海外人材を活用したハウスキーピングサービス事業や留学支援等も展開し、関連事業の拡張を図っております。人材サービス事業全体としては、従来型の人材派遣・紹介に加え、教育・研修機能を組み合わせた一体型の人材ソリューションへの転換を進めております。なお、求人媒体事業については、選択と集中の観点から2026年3月期第1四半期において、会社分割の方法により新設会社に当該事業を承継させたうえで、当該会社の株式譲渡を実施しております。 (3) 対処すべき課題① 外部環境の変化への対応当社グループを取り巻く事業環境は、地政学リスクの高まりやエネルギー価格の上昇、労働人口の減少等により、不確実性が高い状況が継続しております。エンディング事業領域においては中長期的な市場拡大が見込まれる一方で、火葬事業における燃料費等の上昇が懸念されております。情報ソリューション事業領域においては印刷市場の構造的縮小が続く中、事業領域の再編・高度化が進展しております。また、人材サービス事業領域においては人手不足の深刻化や賃金上昇に加え、外国人材を取り巻く制度環境の変化等も見られております。このような環境のもと、当社グループは各事業領域において高付加価値化及び事業構造の転換を進め、外部環境の変化に柔軟に対応してまいります。 ② 成長戦略の再構築当社グループはこれまで中期経営計画をローリング方式で策定してまいりましたが、直近においては現状の延長線上での計画に留まり、中長期的な企業価値向上に向けた成長戦略を十分に示すには至っておりませんでした。このため、現在、新たな中期経営計画の策定を進めており、従来の数値積上げ型の計画から脱却し、長期的な事業ポートフォリオの在り方を見据えた成長戦略への転換を図っております。併せて、5年以上先を見据えた長期ビジョンを策定し、経営の方向性を明確化するとともに、資本市場との対話を通じた企業価値向上に取り組んでまいります。 ③ 事業ポートフォリオの見直し当社グループは、エンディング事業領域を中核的な成長領域と位置付け、収益力の強化及び事業拡大に取り組んでおります。一方、情報ソリューション事業及び人材サービス事業においては、事業構造の見直し及び成長領域へのシフトを進めております。具体的には、印刷事業における高付加価値領域への集中やIPコンテンツ事業の拡張、人材サービス事業における外国人材領域及び教育・研修機能の強化等により、グループ全体として持続的な成長が可能な事業ポートフォリオの構築を推進してまいります。 ④ 2027年3月期における各事業セグメントの重点施策(1)葬祭公益セグメント火葬事業の安定的な運営を最優先としつつ、夕刻葬の普及により火葬炉稼働率の平準化を図るとともに、人材の確保・育成及びサービス品質の維持・向上に取り組み、公共性の高い事業として持続可能な運営基盤の強化に努めてまいります。 (2)葬祭収益セグメント東京博善株式会社の既存斎場の式場増設を推進いたします。また、葬儀サービス事業を担う株式会社広済堂ライフウェルの新規ホールの出店を継続するとともに、M&Aも視野に入れた事業規模の拡大を図ります。さらに、サービス品質の向上及びブランド力の強化を通じて収益基盤の強化を進めます。 (3)情報セグメント印刷事業においては、DSRサービスの展開により市場シェアの拡大に取り組んでまいります。IPコンテンツ事業においては、受注拡大及び生産能力の強化を推進いたします。BPO・IT事業においては、安定的な事業規模の拡大を図りつつ、生産性向上による収益基盤の強化に取り組んでまいります。 (4)人材セグメント海外拠点の強化・拡充を進め、外国人材の発掘から採用、教育・研修までを一体的に提供する体制の高度化を図ってまいります。また、日本語教育や研修コンテンツの拡充により付加価値の向上を図るとともに、国内においては人材派遣事業の拡大を通じた事業規模の成長を推進してまいります。 (5)資産コンサルティングセグメントこれまでに獲得した知見や顧客ニーズに基づき、不動産のみならず貸金業など金融面も含めた事業領域において、より実効性のある収益モデルの構築を進めてまいります。 ⑤ 上場維持基準への対応当社は、2026年3月31日時点において流通株式比率が33.6%となり、東京証券取引所プライム市場の上場維持基準に適合しておりません。当該課題への対応として、上場維持基準への適合に向けた計画を策定のうえ開示し、早期の基準充足を目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針広済堂グループは、1949年に印刷会社として創業以来、社名にある「広済」(広く社会に貢献する)を経営理念として、印刷、IT、人材、葬祭などの各事業を通じ、社会の発展と人々の豊かな暮らし創りの担い手として、信頼される企業グループを目指しております。 また、お客さまに必要とされる商品やサービスを提供すべく、お客さまや生活者のニーズの一歩先を読みながら、常に新しいものに挑戦する「進取の精神」で事業展開を進めてまいりました。 当社グループは、社会環境の変化、ライフスタイルや価値観の変化の中で、お客さまに真に必要とされる商品やサービスは何かを探り、提供していく「お客さま第一主義」を今後も追求し、社会から必要とされ、また社会的責任を果たせる企業集団となるよう努めてまいります。 (2) 経営環境、セグメント毎の事業方針及び対処すべき課題当社グループはエンディング事業領域、情報ソリューション事業領域、人材サービス領域で事業を営んでおり、領域毎に事業環境が異なります。 ① エンディング事業領域エンディング事業領域は、2026年3月期現在グループ収益の大部分を生み出しており、東京博善株式会社が火葬場併設の総合斎場運営業を、株式会社広済堂ライフウェル及び株式会社グランセレモ東京、株式会社セレモライフが葬儀業を、株式会社横濱聖苑が納骨堂事業を、株式会社広済堂ファイナンス及び東京博善あんしんサポート株式会社が相続相談・不動産仲介業等を営んでおります。総合斎場運営業は東京博善株式会社が営んでおります。同社は100年を超える社歴を持つとともに、東京都23区内の約7割に相当する火葬を担っており、その長い社歴の中で多くの都民に縁のある思い出の斎場として、唯一無二の立場を築いてきました。2020年に当社の完全子会社となって以降、式場増設や各種サービスの刷新を進め、ご利用者の皆さまにより良いサービスを提供できるよう取り組んでおります。また、公共性の高い火葬事業を担う企業として社会的責任を果たし、社会インフラの一端を支えております。加えて、株式会社広済堂ライフウェルが2022年より葬儀業を開始するとともに、直近では納骨堂事業を営む株式会社横濱聖苑をグループに加えるなど、事業基盤の拡充を進めており、本領域を中核的な成長領域と位置付け事業拡大を図っております。当社グループのエンディング事業は東京都を中心に展開しており、首都圏の市況や人口動態の影響を強く受けます。短期的には首都圏の気候や疫病の流行、災害の発生等により浮沈がありますが、中長期的には高齢化の進行により年2%から3%程度の割合で緩やかに増加していくものとみられ、東京都の死亡者数は2040年から2060年頃にかけてピークを迎えるものと考えられます。他方、葬儀単価については核家族化や家族葬・火葬式の普及により低単価化が進み、死亡者数は増加傾向も葬儀市場はやや縮小傾向にあります。この様な環境の下、当社グループは総合斎場運営事業のブランド力を維持し良質のサービスを拡充し続けると共に、葬儀業の提供エリアを拡大し都内の葬儀シェアを拡大、併せて、相続相談や相続にかかる不動産の売却支援など、エンディング関連サービスの周辺領域への展開を進めております。また、2022年度より従来葬祭セグメントとして位置付けていた事業セグメントを分割し、火葬事業の円滑な運営とサービス提供を担う葬祭公益セグメント、総合斎場における貸し式場並びに付帯サービスに加え葬儀業を営む葬祭収益セグメント、エンディングにまつわる事業領域の拡大を狙う資産コンサルティングセグメントとしてそれぞれ開示しております。 ② 情報ソリューション事業情報ソリューション事業領域は、広済堂の祖業である印刷事業やIPコンテンツ事業、事務受託(BPO)事業、IT事業から成っております。印刷事業は主に株式会社広済堂ネクストが営んでおります。印刷物のカラーマネジメントに強みを持ち、高品質な中価格帯以上の印刷領域において安定した受注基盤を構築しております。印刷業界はデジタル化の進展に伴う紙媒体需要の減少など構造的な変化が続いております。一方で、出版社における電子書籍やデジタル配信、IPを活用したライツビジネスへの展開や、印刷会社における周辺領域への事業拡張・再編が進むなど、事業領域の再定義が進んでおります。この様な環境のもと、当社グループは、高品質かつ中高単価領域に注力することで収益性を確保するとともに、IPコンテンツホルダーとの親和性を生かしたグッズ製作事業等へ展開し、印刷事業を起点とした付加価値の拡張を図っております。事務受託(BPO)事業及びIT事業についても、株式会社広済堂ネクストが営んでおり、BPOや個別配送手配、Web環境構築、ソフトウェアの受託開発に加え、これら複合業務を一括して提供できる体制を有しております。BPO事業を取り巻く環境は、コロナ禍以降の需要拡大を背景に新規参入が増加し、競争環境は変化しておりますが、当社グループ行政・自治体分野における豊富な実績に基づく信頼関係を強みとしております。今後は当該分野での実績を基盤としつつ、法人向けBPOの拡充を進め、中長期的な事業規模の拡大と収益基盤の強化を図ってまいります。 ③ 人材サービス事業人材サービス事業領域は、人材派遣事業、人材紹介事業、語学教育事業等から成っております。人材派遣事業は、株式会社広済堂ビジネスサポート、株式会社キャリアステーション及び株式会社ファインズが担っており、都市圏の他、北陸・東北地方で一般事務派遣・製造派遣を、埼玉県内で物流倉庫向け派遣を営んでおります。派遣業界は大手による寡占が進む一方、労働人口の減少により人材確保の競争が激化するなど、事業環境は変化しております。このような中、当社グループは地方密着型の営業基盤を強みとして、既存エリアにおけるシェア維持・拡大を図ると共に、都市圏における事業拡大を進めております。また、当期よりIT人材派遣事業を情報セグメントから移管し、提供サービスの拡充にも取り組んでおります。人材紹介事業は、株式会社広済堂ビジネスサポートが担っており、外国人紹介事業を中心として展開しております。国内市場では、競争環境が激化する一方、労働力不足を背景に外国人材に対する需要は拡大しております。当社グループでは、ベトナムにおける日本語教育基盤を活用し、海外人材の発掘から採用・教育・研修までを一体的に提供する体制を構築しており、「KosaidoGlobal」ブランドのもと、グローバル人材サービスの強化を進めております。加えて、海外人材を活用したハウスキーピングサービス事業や留学支援等も展開し、関連事業の拡張を図っております。人材サービス事業全体としては、従来型の人材派遣・紹介に加え、教育・研修機能を組み合わせた一体型の人材ソリューションへの転換を進めております。なお、求人媒体事業については、選択と集中の観点から2026年3月期第1四半期において、会社分割の方法により新設会社に当該事業を承継させたうえで、当該会社の株式譲渡を実施しております。 (3) 対処すべき課題① 外部環境の変化への対応当社グループを取り巻く事業環境は、地政学リスクの高まりやエネルギー価格の上昇、労働人口の減少等により、不確実性が高い状況が継続しております。エンディング事業領域においては中長期的な市場拡大が見込まれる一方で、火葬事業における燃料費等の上昇が懸念されております。情報ソリューション事業領域においては印刷市場の構造的縮小が続く中、事業領域の再編・高度化が進展しております。また、人材サービス事業領域においては人手不足の深刻化や賃金上昇に加え、外国人材を取り巻く制度環境の変化等も見られております。このような環境のもと、当社グループは各事業領域において高付加価値化及び事業構造の転換を進め、外部環境の変化に柔軟に対応してまいります。 ② 成長戦略の再構築当社グループはこれまで中期経営計画をローリング方式で策定してまいりましたが、直近においては現状の延長線上での計画に留まり、中長期的な企業価値向上に向けた成長戦略を十分に示すには至っておりませんでした。このため、現在、新たな中期経営計画の策定を進めており、従来の数値積上げ型の計画から脱却し、長期的な事業ポートフォリオの在り方を見据えた成長戦略への転換を図っております。併せて、5年以上先を見据えた長期ビジョンを策定し、経営の方向性を明確化するとともに、資本市場との対話を通じた企業価値向上に取り組んでまいります。 ③ 事業ポートフォリオの見直し当社グループは、エンディング事業領域を中核的な成長領域と位置付け、収益力の強化及び事業拡大に取り組んでおります。一方、情報ソリューション事業及び人材サービス事業においては、事業構造の見直し及び成長領域へのシフトを進めております。具体的には、印刷事業における高付加価値領域への集中やIPコンテンツ事業の拡張、人材サービス事業における外国人材領域及び教育・研修機能の強化等により、グループ全体として持続的な成長が可能な事業ポートフォリオの構築を推進してまいります。 ④ 2027年3月期における各事業セグメントの重点施策(1)葬祭公益セグメント火葬事業の安定的な運営を最優先としつつ、夕刻葬の普及により火葬炉稼働率の平準化を図るとともに、人材の確保・育成及びサービス品質の維持・向上に取り組み、公共性の高い事業として持続可能な運営基盤の強化に努めてまいります。 (2)葬祭収益セグメント東京博善株式会社の既存斎場の式場増設を推進いたします。また、葬儀サービス事業を担う株式会社広済堂ライフウェルの新規ホールの出店を継続するとともに、M&Aも視野に入れた事業規模の拡大を図ります。さらに、サービス品質の向上及びブランド力の強化を通じて収益基盤の強化を進めます。 (3)情報セグメント印刷事業においては、DSRサービスの展開により市場シェアの拡大に取り組んでまいります。IPコンテンツ事業においては、受注拡大及び生産能力の強化を推進いたします。BPO・IT事業においては、安定的な事業規模の拡大を図りつつ、生産性向上による収益基盤の強化に取り組んでまいります。 (4)人材セグメント海外拠点の強化・拡充を進め、外国人材の発掘から採用、教育・研修までを一体的に提供する体制の高度化を図ってまいります。また、日本語教育や研修コンテンツの拡充により付加価値の向上を図るとともに、国内においては人材派遣事業の拡大を通じた事業規模の成長を推進してまいります。 (5)資産コンサルティングセグメントこれまでに獲得した知見や顧客ニーズに基づき、不動産のみならず貸金業など金融面も含めた事業領域において、より実効性のある収益モデルの構築を進めてまいります。 ⑤ 上場維持基準への対応当社は、2026年3月31日時点において流通株式比率が33.6%となり、東京証券取引所プライム市場の上場維持基準に適合しておりません。当該課題への対応として、上場維持基準への適合に向けた計画を策定のうえ開示し、早期の基準充足を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。 (a) 財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて52億91百万円減少し、719億66百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて68億80百万円減少し、224億36百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて15億89百万円増加し、495億29百万円となりました。 (b) 経営成績経営成績の概要は、次のとおりであります。当連結会計年度の経営成績は、当社グループはエンディング事業を成長領域と位置づけ、事業規模の拡大を目指してまいりました。葬祭収益セグメントでは、横浜市内で納骨堂事業を行う㈱横濱聖苑及び葬儀業の㈱セレモライフを買収。落ち着いた佇まいと、ゆとりある空間設計をコンセプトにした「東京博善のお葬式」武蔵野ホール、江東ホールをオープンした他、冬季のTVCMも放映を継続いたしました。東京博善では桐ケ谷斎場の増設式場の提供を開始するとともに、四ツ木斎場の増床に着手いたしました。情報セグメントでは、新聞印刷事業からの撤退を推進するとともに、デジタル印刷機を活用した小ロット出版システムのDSR(デジタルショートラン)の導入を決定いたしました。人材セグメントでは、派遣事業で都市圏の事業拡大を進めつつ、海外人材領域を新たな成長事業と位置付け、グローバル人材事業拡大に向け体制を整えました。資産コンサルティングセグメントでは、広済堂ファイナンスで前年度まで続いていた大型貸付案件が終了し、不動産案件の獲得に苦戦し計画していた水準の営業利益確保に至りませんでした。その結果、連結売上高は362億28百万円(前年同期比5.4%減)、連結営業利益は67億40百万円(同18.8%減)、連結経常利益は65億71百万円(同18.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は47億38百万円(同6.2%増)となりました。 (売上高)売上高は、エンディング事業における新規式場の開業やM&Aの寄与があったものの、東京都における死亡者数の減少に伴い火葬件数及び斎場来場者数が減少し、休憩室貸出や飲食売上等の付随収益が減少したことに加え、資産コンサルティングセグメントにおいて前年度まで寄与していた大型貸付案件の終了による影響等により、連結売上高は362億28百万円(前年同期比5.4%減)となりました。(営業利益)葬祭収益セグメントにおける式場増設に伴う新式場の利用が好調に推移しましたが、東京都における死亡者数の減少に伴い斎場来場者数が減少し、休憩室貸出や飲食売上等の収益率の高いサービス収入が減少したことに加え、資産コンサルティングセグメントにおける不動産にかかわる大型貸付案件が終了した影響等により、連結営業利益は67億40百万円(同18.8%減)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度は、営業利益が大幅な減益となりましたが、前期に比べ大きな特別損失の発生はなく、また、固定資産の譲渡等により、親会社株主に帰属する当期純利益は47億38百万円(同6.2%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (イ) 葬祭公益セグメント葬祭公益セグメントは、火葬事業で構成されており、当社子会社の東京博善の保有する都内6か所の総合斎場で行事を担っております。火葬事業は専ら東京都23区内で事業を営むため、売上は東京都近郊の死亡者数と強い相関関係があります。当期は前年比で死亡者数が減少し、東京都23区外や他県からの流入が大幅に減少したことにより火葬件数が前期から大幅に減少いたしました。費用面では各斎場職員の採用が計画を下回り労務費が減少したことに加え、火葬件数減少を受け修繕費も減少いたしました。しかしながら減収額をカバーするには至らず、減益となりました。以上の結果、売上高は54億28百万円(前年同期比9.3%減)、セグメント利益は11億91百万円(同4.7%減)となりました。 (売上高)火葬件数が前期に比べ減少したことにより、前年同期比9.3%減の54億28百万円となりました。(セグメント利益)各斎場職員の採用が計画を下回り労務費が減少したことに加え、火葬件数減少を受け修繕費も減少いたしましたが、減収額をカバーするには至らず、その結果、前年同期比4.7%減の11億91百万円となりました。(セグメント資産)セグメント資産は東京博善株式会社の資産を一定の仮定に基づき配賦計算を行っており、前連結会計年度に比べ100億5百万円増加の279億56百万円となりました。 (ロ) 葬祭収益セグメント葬祭収益セグメントは、主に東京博善株式会社が提供する総合斎場運営事業、株式会社広済堂ライフウェル及び株式会社グランセレモ東京に加え期中に譲受した株式会社セレモライフが提供する葬儀サービス事業、株式会社横濱聖苑が提供する納骨堂事業で構成されております。総合斎場運営事業につきましては、火葬件数減少の影響を受け式場利用率が低下したほか、来場者数の減少に伴い菓子飲料等の付帯サービスの利用率も低下し、減収減益となりました。葬儀サービス事業につきましては、都内死亡者が減少する中で「東京博善のお葬式」ブランドの葬儀件数は増加しましたが、火葬式比率の増加及び広告宣伝費の増加等により、増収減益となりました。なお、期中にオープンいたしました「東京博善のお葬式」武蔵野ホール、江東ホールにつきましては、受注状況は順調に推移しております。以上の結果、売上高は104億90百万円(前年同期比0.5%増)、セグメント利益は36億28百万円(同15.4%減)となりました。 (売上高)葬儀件数は増加、また期中にオープンいたしました武蔵野ホール、江東ホールの受注が順調に推移し、前年同期比0.5%増の104億90百万円となりました。(セグメント利益)売上高の増収となったが、広告宣伝費の増加等もあり、前年同期比15.4%減の36億28百万円となりました。(セグメント資産)セグメント資産は東京博善株式会社の資産を一定の仮定に基づき配賦計算を行っており、前連結会計年度に比べ68億81百万円減少の187億3百万円となりました。 (ハ) 情報セグメント情報セグメントは、情報ソリューション事業で構成されており、主に株式会社広済堂ネクストが出版・商業印刷を始めとする印刷関連ソリューション、受託開発を中心としたITソリューション、事務局代行やコールセンター業務などお客様の事業をサポートするBPOサービス等の事業を展開しております。印刷関連ソリューション事業では出版印刷が通年で好調に推移したほか、商業印刷やデジタル印刷で安定した受注が獲得できたことにより増収増益となりました。BPO事業は官公庁や地方自治体の案件でこれまでの実績が評価され受注件数が増加したほか、全体の受注金額も前期を上回り増収増益となりました。デジタルソリューション事業はSES事業の人材セグメント移管により大幅な減収となりましたが、外注費の削減等により増益となりました。以上の結果、売上高は149億72百万円(前年同期比1.2%増)、セグメント利益は6億55百万円(前年同期比66.0%増)となりました。 (売上高)出版印刷領域は好調に推移しBPOサービスは随意契約が増加、商業印刷やデジタル印刷で安定した受注が獲得できた結果、前年同期比1.2%増の149億72百万円となりました。(セグメント利益)売上高の増収の影響により、前年同期比66.0%増の6億55百万円となりました。(セグメント資産)売掛金の増加したものの長期前払費用他の減少の結果、前連結会計年度に比べ2億54百万円減少の116億3百万円となりました。 (ニ) 人材セグメント人材セグメントは、人材サービス事業で構成されており、人材派遣事業のほか人材紹介事業を主として展開しております。当期より人材紹介事業は、海外人材に集中する戦略を取っており、海外人材紹介の「KosaidoGlobal」や海外人材によるハウスキーピング事業、海外人材育成・研修、日本語教育、留学サポート等の事業を手掛け、人材の発掘から採用、教育・研修までトータルな人材ソリューションを提供しております。なお、求人媒体事業につきましては当期の第1四半期に会社分割により新設会社に承継させたうえで、当該会社の全株式を株式会社中広に譲渡いたしました。人材派遣事業は、主力とする東北北陸地方の停滞が継続しましたが、前期より進めて参りました都市圏で事業拡大が進み増収増益となりました。また、当期よりIT人材派遣のITS事業を情報セグメントから移管したため増収の一要因となりました。人材紹介事業は海外人材領域に集中し集客と顧客開拓を進めた結果増収黒字転換となりました。ハウスキーピングサービス事業は、当期は事業の育成・投資段階にあり増収赤字増となりました。以上の結果、売上高は50億48百万円(前年同期比4.4%減)、セグメント損失は71百万円(前年同セグメント損失1億58百万円)となりました。 (売上高)人材派遣及び人材紹介は増収となったものの求人媒体事業の譲渡等により、前年同期比4.4%減の50億48百万円となりました。(セグメント利益)売上高の減収等により、前連結会計年度に比べ87百万円増加のセグメント損失71百万円となりました。(セグメント資産)求人媒体事業の譲渡により、前連結会計年度に比べ6億98百万円減少の22億60百万円となりました。 (ホ) 資産コンサルティングセグメント資産コンサルティングセグメントは、主に株式会社広済堂ファイナンスの提供する金融サービス及び東京博善あんしんサポート株式会社の提供する相続相談・不動産仲介事業で構成されております。金融サービス事業は、一昨年から継続した大型プロジェクトが第2四半期中に終了した結果、大幅な減収減益となりました。また、大型プロジェクト後の貸付案件については案件を厳選しリスクを抑える方針に転換したことから貸付残高が大幅に減少いたしました。相続相談・不動産仲介事業では、仲介件数が減少いたしました。以上の結果、売上高は2億88百万円(前年同期比83.9%減)、セグメント損失は56百万円(前年同セグメント利益14億47百万円)となりました。 (売上高)大型プロジェクトが終了した結果、前連結会計年度に比べ前年同期比83.9%減の2億88百万円となりました。(セグメント利益)増収の影響もあり、前連結会計年度に比べ15億4百万円減少しセグメント損失56百万円となりました。(セグメント資産)大型プロジェクト案件の終了に伴い、前連結会計年度に比べ172億96百万円減少の52億63百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、224億23百万円と、前連結会計年度末に比べて107億32百万円(91.8%)の増加となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、208億52百万円の資金の増加となり、前連結会計年度が84億53百万円の減少であったことに比べて、293億5百万円の増加となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、6億76百万円の資金の増加となり、前連結会計年度が40億86百万円の資金の増加であったことに比べて、34億9百万円の減少となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、108億6百万円の資金の減少となり、前連結会計年度が29億45百万円の資金の減少であったことに比べて、78億61百万円の減少となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績(a) 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)情報12,3180.7合計12,3180.7 (注) 1.葬祭公益、葬祭収益、資産コンサルティング及び人材は、生産実績の記載が困難であるため、記載を省略しております。2.セグメント間取引は消去しております。 (b) 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)情報15,1080.61,5269.8人材5,048△4.4--合計20,156△0.71,5269.8 (注) 1.葬祭公益、葬祭収益、資産コンサルティングは、受注実績の記載が困難であるため、記載を省略しております。2.セグメント間取引は消去しております。 (c) 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)葬祭公益5,428△9.3葬祭収益10,4900.5情報14,9721.2人材5,048△4.4資産コンサルティング288△4.4合計36,228△5.4 (注) 1.セグメント間取引は消去しております。2.相手先別販売実績については、総販売実績に対する割合が10%以上の販売先はないため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(a) 経営成績等(イ) 財政状態(資産合計) 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて52億91百万円減少しております。主な要因は、新株予約権の行使により現金及び預金が増加しましたが、借入金の返済、株式会社横濱聖苑及び株式会社セレモライフの株式の取得、自己株式の取得により現金及び預金が減少したことによるものであります。なお、資産コンサルティングの大型プロジェクトの終了により、営業貸付金及び有価証券が減少し、現金及び預金が増加しております。(負債合計) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて68億80百万円減少しております。主な要因は、借入金の返済等によるものであります。 (純資産合計) 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて15億89百万円増加しております。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益47億38百万円の計上及び新株予約権の行使による増加、配当の支払い及び自己株式を取得したことによる減少であります。 (ロ) 経営成績当連結会計年度の経営成績につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 (b)経営成績」に記載のとおりであります。 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況」の「3.事業等のリスク」をご参照ください。 (ハ) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ107億32百万円(前年同期比91.8%)増加し、当連結会計年度末では224億23百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、208億52百万円の収入(前連結会計年度は84億53百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益69億1百万円の計上及び営業貸付金の減少等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、6億76百万円の収入(前連結会計年度は40億86百万円の収入)となりました。これは主に、有価証券の償還による収入があったこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、108億6百万円の支出(前連結会計年度は29億45百万円の支出)となりました。これは主に、借入金の返済による支出及び自己株式の取得による支出、配当の支払い等によるものであります。 (b) 資本の財源及び資金の流動性(イ) 資金需要当社グループの資金需要のうち主なものは、製品製造やシステム開発に関わる原材料等の仕入れ及び外注費等の経費、各事業についての一般管理費等の運転資金需要、印刷事業と葬祭事業における設備投資等の設備資金需要、事業成長のためのM&Aやアライアンス等の事業投資を目的とした資金需要であります。 (ロ) 財政政策当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入等により資金調達を行っており、資金調達コストの低減に努めております。また、国内金融機関と総額55億円のコミットメントラインを締結することで、流動性の補完にも対応可能とし、グループ全体の借入金等の削減も図っております。 ② 重要な会計上の見積り及び当該見積りを用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 価格競争の激化
    競合他社との間で価格競争が激化するリスクがあります。特に景気後退や需要縮小時には、製品・サービスの価格引き下げ圧力が高まり、収益性が悪化する可能性があります。これは、特に情報ソリューション事業や人材サービス事業で顕著になる可能性があります。
  • 市場環境の変化
    印刷事業におけるペーパーレス化の進展、人材サービス事業における雇用情勢の急変、葬儀事業における家族葬や直葬といった簡素化の加速など、各事業を取り巻く市場環境の変化が業績に影響を及ぼす可能性があります。これらの変化に迅速に対応できない場合、収益機会の損失につながります。
  • 原材料費の変動と品質問題
    印刷事業における原材料価格の高騰は、コスト増加に直結し、販売価格への転嫁が難しい場合に利益を圧迫します。また、製造工程上の不備による製品の欠陥は、損害賠償や企業信用の失墜につながり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,621 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 価格競争当社グループの競合会社の中には相当の製造販売の資源を有している会社が存在しております。このような事から急激な景気後退やそれに伴う需要の縮小による価格競争激化に加え、葬儀業においては、低価格サービスを提供する競合の増加により、価格引き下げ圧力が強まり利益率の低下が懸念され、業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 市場の変化当社グループの印刷事業は一定の需要が維持されるものの、ペーパーレス化などの進展により、印刷需要が大きく変化した場合に、また、人材サービス事業においては、雇用の情勢ならびに顧客需要の状況が急激に変化した場合に、葬儀業においては、高齢化による一時的な需要増の後、人口減少や価値観の変化(家族葬・直葬の増加)により、従来型サービスの需要が減少する場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 原材料費の変動及び供給当社グループは安定的な原材料の確保と価格の維持に努めておりますが、原材料価格は市場の影響を受けやすく、急激な価格高騰が発生した場合、他のコスト削減で吸収できない、または販売価格に転嫁できない場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、国際紛争や政治的摩擦を原因として原材料の供給に影響が生じた場合、資材の仕入れ等の面で調整が必要となる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 製品・サービスの品質当社グループは、徹底した品質管理のもとで製品を製造しておりますが、製造工程上の不備により製品の欠陥が生じた場合や、葬儀サービスに対する顧客の期待水準が高まる中で品質維持が不十分な場合には、損害賠償や信用の失墜等により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 法的規制当社グループの葬祭事業において、火葬場を運営しているため「墓地、埋葬等に関する法律」により、法的規制を受けております。また、人材サービス事業においては、労働関連法令における規制等の影響を受けます。今後、新たに法的規制が設けられる場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 情報セキュリティ当社グループは、厳重な情報セキュリティ管理体制において自社内の機密情報を管理するとともに、得意先等から預託された機密情報や個人情報の管理には万全な方策を講じておりますが、万一情報を漏洩もしくは誤用した場合、企業としての信頼を失い、業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 減損会計当社グループが保有する土地などの不動産、その他の棚卸資産及び有形固定資産、のれんなどの無形固定資産、投資有価証券等のその他の資産についても、市場環境や経営環境等の変化により減損処理が必要となる場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 財務体質 当社グループは、投資及び設備投資の一部を、主として金融機関からの借入金により調達しております。有利子負債への依存度は減少しつつありますが、今後、現行の金利水準が変動した場合、業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 災害発生(自然災害・パンデミック)当社グループは、製造設備等の主要設備に対する防火や耐震対策等を実施しておりますが、地震、台風等の自然災害や火災等の事故災害及び疫病等が発生した場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、先般発生した新型コロナウイルス感染症のような感染症のパンデミック等の影響により、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

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