有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、「真実と努力」及び「行持報恩」を基本理念とし、常に真理に則った誠実な行動を実践するとともに、公正性と透明性を重んじる企業倫理に基づいた事業活動を通じて、あらゆるステークホルダーから信頼される企業価値の創造と発展を目指しております。 品質方針においては「お客様へ最大の満足と安心を提供する」を掲げ、顧客ニーズを的確かつ迅速に捉え、快適で付加価値の高い製品・サービスを創出し続けます。更に、環境方針として「地球環境との共生」を定め、その理念に沿ったマネジメントシステムを構築・運用することで、環境配慮型の事業展開を積極的に推進しています。 これらの取り組みを通じて、持続的な成長を可能とする企業基盤を確立し、企業価値の最大化を実現してまいります。 (2)経営戦略等 当社を取り巻く事業環境は大きな転換期を迎えており、新設住宅着工戸数は、かつての100万戸超から足元では約80万戸を割り込む水準に減少し、少子高齢化・人口減少に伴い今後も緩やかな縮小が見込まれます。一方、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みとして、木造化・木質化による CO₂ 長期固定化が推進されており、大阪・関西万博での大屋根リング建設をはじめ国策としての木材利用は拡大の一途をたどっています。 こうした流れにより、非住宅分野での木材需要拡大や “ウッドファースト” の潮流が加速するなか、大工職人の減少・高齢化による担い手不足、現場作業の負荷増大を背景に、省施工化ニーズも一段と高まっており、木材加工事業を多面的に展開する当社は、自社の強みを最大限に発揮できる好機と捉えております。非住宅建築向けの提案力を強化し、木造化領域の拡大と新市場開拓を推進するとともに、パネル事業を核としたユニット化による新商品開発や、完全プレカット階段の拡充など、省施工化ソリューションを積極的に展開し、すでに複数の取り組みの成果が顕在化しつつあります。 更に、内装建材事業と木構造事業という二つの柱を有する「当社ならでは」の事業構造を活かし、両領域のシナジー創出を図る施策を進めるとともに木材の持つ多様な可能性を追求し、コーポレートスローガン「伝えたい 届けたい WOOD IDEA」の具現化に向けた挑戦を継続してまいります。 (3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上並びに財務上の課題 今後の経済の見通しにつきましては、米国の通商政策の動向、ウクライナ情勢及び中東情勢の緊迫化といった地政学的リスクに加え、為替相場の変動等も懸念され、依然として先行き不透明な状況が継続するものと予測されます。特に、中東情勢に起因するエネルギー価格及び各種資材価格への影響に加え、サプライチェーンの分断による物資調達の不安定化など、経済活動全般に大きな影響を及ぼす可能性があるものと認識しております。 当社が属する住宅関連業界におきましても、中東情勢の緊迫化に伴う資源価格の高騰や供給面の不安定化が懸念され、住宅着工の抑制や住宅価格の更なる上昇につながる可能性も否定できず、新設住宅着工戸数は低水準で推移するとともに、価格競争の激化も一層進展するなど、予断を許さない事業環境が継続するものと見込まれます。 このような状況のもと、当社におきましては、翌事業年度のスローガンとして「Create New7 “投資を力に!成果を形に!”」を掲げ、過去2年間にわたり進めてきた各種施策を成果として具現化する、攻勢フェーズと位置付けております。プレカット及びカウンターにおける大型投資のフル稼働、大手建材メーカーとの協業による階段事業の展開、本年4月に取得した子会社の事業特性を活かした非住宅分野の更なる拡充など、収益基盤の強化に資する取り組みを推進してまいります。 内装建材事業においては、事業特性上、中東情勢に起因する資源価格の高騰及び供給体制への影響が特に懸念されることから、こうした外部環境の変化への対応を図り、より踏み込んだ販売価格の適正化及び原価低減活動の徹底に取り組んでまいります。また、前事業年度に実施した設備投資によりカウンターの生産体制を強化し、生産性向上への寄与を目指すとともに、かねてより準備を進めてきた階段製品の協業事業を開始し、当該事業領域における主力製品の底上げを図ります。加えて、子会社の展開を通じ、同社の加工技術及びノウハウを活用した非住宅向け製品の拡充を進め、提案力の強化及び販売機会の拡大につなげてまいります。 木構造事業においては、主力のプレカット事業において多くの課題を残したことを踏まえ、まずは新プレカットラインの稼働能力を最大限発揮できる体制の構築を進め、生産効率の向上と加工能力の最大化を図ってまいります。また、これらの設備を活かした大型物件及び非住宅木造建築分野の受注拡大に取り組み、引き続き非住宅分野への展開強化を進めてまいります。さらに、建築基準法改正等による構造計算需要の増加などの環境変化も見据え、設計支援体制の強化や技術提案力の向上を図るとともに、加工技術の高度化による差別化を推進し、競争力強化に努めてまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、売上高営業利益率及びROE(株主資本利益率)を、経営上の重要指標として位置付けており、売上高営業利益率3%、ROE5%以上の達成を経営目標として掲げております。 この目標の実現に向けては、木材に特化した高度な技術力を基盤とし、優れた品質基準の下、付加価値の高い製品群の拡充を図っております。あわせて、非住宅分野への事業領域の拡張並びに、当社の強みである内装建材事業と木構造事業との融合によるシナジー創出を推進し、安定的かつ持続的な成長の実現を目指してまいります。 また、資本コストに関しては、先行き不透明な経営環境が継続するなか、自己資本の現状水準を維持しつつ、将来を見据えた設備投資及び株主価値の向上に資する配当政策を総合的に勘案し、資本効率を重視した経営に努めております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、「真実と努力」及び「行持報恩」を基本理念とし、常に真理に則った誠実な行動を実践するとともに、公正性と透明性を重んじる企業倫理に基づいた事業活動を通じて、あらゆるステークホルダーから信頼される企業価値の創造と発展を目指しております。 品質方針においては「お客様へ最大の満足と安心を提供する」を掲げ、顧客ニーズを的確かつ迅速に捉え、快適で付加価値の高い製品・サービスを創出し続けます。更に、環境方針として「地球環境との共生」を定め、その理念に沿ったマネジメントシステムを構築・運用することで、環境配慮型の事業展開を積極的に推進しています。 これらの取り組みを通じて、持続的な成長を可能とする企業基盤を確立し、企業価値の最大化を実現してまいります。 (2)経営戦略等 当社を取り巻く事業環境は大きな転換期を迎えており、新設住宅着工戸数は、かつての100万戸超から足元では約80万戸を割り込む水準に減少し、少子高齢化・人口減少に伴い今後も緩やかな縮小が見込まれます。一方、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みとして、木造化・木質化による CO₂ 長期固定化が推進されており、大阪・関西万博での大屋根リング建設をはじめ国策としての木材利用は拡大の一途をたどっています。 こうした流れにより、非住宅分野での木材需要拡大や “ウッドファースト” の潮流が加速するなか、大工職人の減少・高齢化による担い手不足、現場作業の負荷増大を背景に、省施工化ニーズも一段と高まっており、木材加工事業を多面的に展開する当社は、自社の強みを最大限に発揮できる好機と捉えております。非住宅建築向けの提案力を強化し、木造化領域の拡大と新市場開拓を推進するとともに、パネル事業を核としたユニット化による新商品開発や、完全プレカット階段の拡充など、省施工化ソリューションを積極的に展開し、すでに複数の取り組みの成果が顕在化しつつあります。 更に、内装建材事業と木構造事業という二つの柱を有する「当社ならでは」の事業構造を活かし、両領域のシナジー創出を図る施策を進めるとともに木材の持つ多様な可能性を追求し、コーポレートスローガン「伝えたい 届けたい WOOD IDEA」の具現化に向けた挑戦を継続してまいります。 (3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上並びに財務上の課題 今後の経済の見通しにつきましては、米国の通商政策の動向、ウクライナ情勢及び中東情勢の緊迫化といった地政学的リスクに加え、為替相場の変動等も懸念され、依然として先行き不透明な状況が継続するものと予測されます。特に、中東情勢に起因するエネルギー価格及び各種資材価格への影響に加え、サプライチェーンの分断による物資調達の不安定化など、経済活動全般に大きな影響を及ぼす可能性があるものと認識しております。 当社が属する住宅関連業界におきましても、中東情勢の緊迫化に伴う資源価格の高騰や供給面の不安定化が懸念され、住宅着工の抑制や住宅価格の更なる上昇につながる可能性も否定できず、新設住宅着工戸数は低水準で推移するとともに、価格競争の激化も一層進展するなど、予断を許さない事業環境が継続するものと見込まれます。 このような状況のもと、当社におきましては、翌事業年度のスローガンとして「Create New7 “投資を力に!成果を形に!”」を掲げ、過去2年間にわたり進めてきた各種施策を成果として具現化する、攻勢フェーズと位置付けております。プレカット及びカウンターにおける大型投資のフル稼働、大手建材メーカーとの協業による階段事業の展開、本年4月に取得した子会社の事業特性を活かした非住宅分野の更なる拡充など、収益基盤の強化に資する取り組みを推進してまいります。 内装建材事業においては、事業特性上、中東情勢に起因する資源価格の高騰及び供給体制への影響が特に懸念されることから、こうした外部環境の変化への対応を図り、より踏み込んだ販売価格の適正化及び原価低減活動の徹底に取り組んでまいります。また、前事業年度に実施した設備投資によりカウンターの生産体制を強化し、生産性向上への寄与を目指すとともに、かねてより準備を進めてきた階段製品の協業事業を開始し、当該事業領域における主力製品の底上げを図ります。加えて、子会社の展開を通じ、同社の加工技術及びノウハウを活用した非住宅向け製品の拡充を進め、提案力の強化及び販売機会の拡大につなげてまいります。 木構造事業においては、主力のプレカット事業において多くの課題を残したことを踏まえ、まずは新プレカットラインの稼働能力を最大限発揮できる体制の構築を進め、生産効率の向上と加工能力の最大化を図ってまいります。また、これらの設備を活かした大型物件及び非住宅木造建築分野の受注拡大に取り組み、引き続き非住宅分野への展開強化を進めてまいります。さらに、建築基準法改正等による構造計算需要の増加などの環境変化も見据え、設計支援体制の強化や技術提案力の向上を図るとともに、加工技術の高度化による差別化を推進し、競争力強化に努めてまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、売上高営業利益率及びROE(株主資本利益率)を、経営上の重要指標として位置付けており、売上高営業利益率3%、ROE5%以上の達成を経営目標として掲げております。 この目標の実現に向けては、木材に特化した高度な技術力を基盤とし、優れた品質基準の下、付加価値の高い製品群の拡充を図っております。あわせて、非住宅分野への事業領域の拡張並びに、当社の強みである内装建材事業と木構造事業との融合によるシナジー創出を推進し、安定的かつ持続的な成長の実現を目指してまいります。 また、資本コストに関しては、先行き不透明な経営環境が継続するなか、自己資本の現状水準を維持しつつ、将来を見据えた設備投資及び株主価値の向上に資する配当政策を総合的に勘案し、資本効率を重視した経営に努めております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当事業年度における我が国経済は、雇用環境の改善及び賃上げの進展を背景に緩やかな回復基調を示したものの、物価上昇に伴う家計負担の増加により個人消費の回復は依然として力強さを欠く状況で推移いたしました。加えて、米国の通商政策の動向や長期化するウクライナ情勢に加え、本年2月に発生した米国・イスラエルによるイラン攻撃に端を発する中東情勢の混乱など、地政学的リスクの一段の高まりに伴う資源価格の高騰もあり、先行き不透明感は従来以上に増大いたしました。 当社が属する住宅業界におきましては、年度前半の建築基準法改正に伴う住宅の構造審査義務化に起因する工期遅延等の影響は沈静化したものの、通年では金利上昇局面及び資材価格高騰を背景とした住宅価格の上昇による消費マインドの減退が重なり、新設住宅着工戸数は低水準で推移いたしました。また、このような状況を背景に価格競争の激化も進展するなど、極めて厳しい事業環境となりました。 このような環境下、当社は成長戦略として掲げる「非住宅分野への事業領域の拡大」及び「省施工商品の充実化」に注力し、新たな需要創出と既存事業の付加価値向上に取り組んでまいりました。また、当事業年度のスローガン「Create New7〈2.0〉」のもと、提案力の強化や事業基盤の整備を進めるなど、中長期的な成長に向けた各種施策を推進してまいりました。 内装建材事業におきましては、厳しい事業環境のもと、販売価格の適正化、原価低減及び生産性向上に取り組みに加え、既存事業の拡充及び基盤強化として、カウンターの生産性向上を目的としたオートランニングソーの新規設置を実施するとともに、階段事業における大手建材メーカーとの協業に向けた生産体制の整備を進めてまいりました。また、営業面においては非住宅分野への展開拡大に向け、店舗向け什器関連など新たな需要開拓を進め順調に推移しております。一方、主軸である戸建住宅市場における需要低迷が継続したことに加え、円安の進行など為替動向をはじめとする外部環境の影響もあり、収支改善は一進一退の状況で推移いたしました。特に第4四半期においては、想定を上回る需要減速により収益が圧迫されたことに加え、設備及び人員への先行投資も重なり、厳しい結果となりました。 木構造事業におきましては、かねてより進めてきた一連の大型設備投資が完工し、10月より新プレカットラインの稼働を開始するなど、生産性向上及び増産に向けた体制整備を進めてまいりましたが、安定稼働に向けた設備調整等に想定以上の時間を要したことに加え、住宅市場低迷に伴う価格競争の激化によりコストアップの価格転嫁が難航し、プレカット事業は極めて厳しい結果となりました。一方、非住宅分野を担う建装事業においては、公共施設及び民間施設案件を中心に大型物件を含む複数案件を手掛け、住宅関連需要の停滞を補完する形で事業全体を下支えする結果となりました。また、パネル事業においては、省施工ニーズの高まりを背景にその特性を活かした事業運営が奏功し、パネル及び建装の両分野において、成長戦略である「省施工商品の拡充」と「非住宅分野への拡大」に貢献することができました。しかしながら、事業全体では主力であるプレカット事業の低迷の影響が大きく、収益面では課題を残す結果となりました。 これらの結果、当事業年度の売上高は、155億89百万円と前事業年度と比較し1億70百万円(1.1%)の増収となりました。利益面では先に述べたとおり両事業部門ともに厳しい事業環境にあったことに加え、プレカットをはじめとする主力事業における収益改善が進捗しなかったことから、営業損失は56百万円(前事業年度は営業利益1億83百万円)、経常損失は60百万円(前事業年度は経常利益1億89百万円)、当期純損失は1億27百万円(前事業年度は当期純利益1億84百万円)となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。また、セグメント間取引については、相殺消去しております。(内装建材事業) 売上高は、事業部全体が減少し、82億89百万円と前事業年度と比較し90百万円(△1.1%)の減収となりました。営業損失は、資材価格の高騰等の影響により、22百万円(前事業年度は営業利益13百万円)となりました。(木構造事業) 売上高は、プレカットが減少したものの、パネル及び非住宅物件等が増加し72億87百万円と前事業年度と比較し2億62百万円(3.7%)の増収となりました。営業損失は、資材価格の高騰及び価格競争の激化等の影響により37百万円(前事業年度は営業利益1億64百万円)となりました。(その他) 売上高は、12百万円と前事業年度と比較し2百万円(△14.8%)の減収となりました。営業利益は、4百万円と前事業年度と比較し2百万円(△33.7%)の減益となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ、4億54百万円減少し、7億43百万円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果使用した資金は2億64百万円(前事業年度は3億28百万円の収入)となりました。これは主に売上債権の減少3億36百万円及び減価償却費2億36百万円があったものの、仕入債務の減少4億65百万円、棚卸資産の増加1億52百万円及び税引前当期純損失89百万円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は6億74百万円(前事業年度比1億69百万円の支出増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出6億22百万円及び無形固定資産の取得による支出34百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果得られた資金は4億84百万円(前事業年度比2億40百万円の収入増加)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出3億85百万円及び配当金の支払額89百万円等があったものの、短期借入金の純増額4億円及び長期借入れによる収入6億円によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の状況a.生産実績当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)内装建材事業(百万円)8,047100.5木構造事業(百万円)7,320104.6合計(百万円)15,367102.4(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。2.金額は販売価格によっております。 b.商品仕入実績当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)内装建材事業(百万円)320137.3木構造事業(百万円)--合計(百万円)320137.3(注) 金額は仕入価格によっております。 c.受注状況当事業年度の受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)木構造事業6,66891.6243.9合計6,66891.6243.9(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。2.金額は販売価格によっております。3.当社の受注生産品は、主に木構造事業であり、他は概ね見込生産品であります。 d.販売実績当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)内装建材事業(百万円)8,28998.9木構造事業(百万円)7,287103.7 報告セグメント計(百万円)15,577101.1その他(百万円)1285.2合計(百万円)15,589101.1(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。2.売上高の10%を超える主な相手先が存在しないため、「最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合」の記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の状況当事業年度末における総資産は109億49百万円、純資産は60億97百万円、自己資本比率は55.7%となりました。流動資産については、主に棚卸資産等が増加したものの、現金及び預金及び売上債権等が減少したことにより、61億68百万円と前事業年度末と比べ6億14百万円(△9.1%)の減少となりました。固定資産については、主に両事業部門における設備投資により、47億81百万円と前事業年度末と比べ6億21百万円(14.9%)の増加となりました。流動負債については、主に取適法の改正による支払条件変更に伴い仕入債務等が減少したものの、1年内返済予定の長期借入金及び設備関係未払金等が増加したことにより、30億25百万円と前事業年度末と比べ9百万円(0.3%)の増加となりました。固定負債については、主に長期借入金及びリース債務等が増加したことにより、18億25百万円と前事業年度末と比べ2億13百万円(13.2%)の増加となりました。このような財務基盤のもと、当社の事業方針及び施策については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営戦略等 及び (3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上並びに財務上の課題」に記載のとおりですが、財務レバレッジとのバランスを鑑みながら、設備投資を中心に成長戦略への必要な投資を行ってまいります。b.経営成績の状況売上高については、物価上昇、米通商政策やウクライナ・中東情勢の混乱といった地政学的リスクの高まり、及び資源価格の高騰などにより、新設住宅着工戸数は依然として減少する状況が続いております。このような環境下、内装建材事業では、販売価格の適正化、原価低減、生産性向上への取り組みに加え、大手建材メーカーとの協業を見据えた生産体制の整備、非住宅分野への需要開拓を進めてまいりました。しかしながら、戸建住宅市場の需要低迷、特に第4四半期における想定を上回る需要減速が響き、82億89百万円と前事業年度と比較し90百万円(△1.1%)の減収となりました。木構造事業においては、住宅市場低迷に伴う販売価格競争の激化により価格転嫁は難航し、また、10月より新プレカットラインの稼働を開始し生産性向上及び増産に向けた体制整備を進めてまいりましたが、安定稼働に向けた設備調整等に想定以上に時間を要したことから厳しい結果となりました。一方、非住宅分野を担う建装事業において公共施設及び民間施設案件を中心に大型物件を含む複数案件を手掛け、住宅関連需要の停滞を補完する形で事業全体を下支えし、パネル事業も省施工ニーズの高まりを背景にその特性を活かした事業運営が奏功し、72億87百万円と前事業年度と比較し2億62百万円(3.7%)の増収となりました。その結果、全社では155億89百万円と前事業年度と比較し1億70百万円(1.1%)の増収となりました。売上原価においては、内装建材事業は先に述べたとおり設備投資及び人員増による労務費等の増加、木構造事業においては大型設備投資導入における安定稼働に向けた設備調整等に時間を要したこと等により134億94百万円と前事業年度と比較し3億72百万円(2.8%)増加し、売上原価率は1.5ポイント増加し86.6%となりました。販売費及び一般管理費については、輸送コスト等の増加により、21億51百万円と前事業年度と比較し37百万円(1.8%)増加となりました。営業損失については、先に述べた売上原価の要因により、56百万円(前事業年度は営業利益1億83百万円)となりました。経常損失については、営業損失に加え、長期借入金による金利上昇に伴い支払利息が増加し、60百万円(前事業年度は経常利益1億89百万円)となりました。税引前当期純損失については、内装建材事業における先行の設備投資及び木構造事業における大型設備投資による既存設備等の廃棄費用が増加したことにより、89百万円(前事業年度は税引前当期純利益1億87百万円)となりました。法人税、住民税及び事業税については、減益により課税所得が減少し15百万円と前事業年度と比較し1百万円(△10.5%)減少いたしました。また、法人税等調整額については、繰延税金負債が増加し22百万円(前事業年度は△14百万円)となりました。この結果、当期純損失は1億27百万円(前事業年度は当期純利益1億84百万円)となりました。なお、セグメント等の詳細につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析 当社の運転資金需要のうち主なものは、原材料等の購入費用のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、生産性向上や合理化を目的とした設備や施設への投資のほか、既存の設備及び施設の更新であります。 今後の経営環境につきましては不透明感が強まっているため、資金調達の重要性を認識するとともに、自己資本の水準を維持しながら、投資及び配当政策等を行ってまいります。経営資源の配分につきましては、取締役会及び執行役員会で十分な検討を行った上で決定しております。 なお、当事業年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。b.資本の財源及び資金の流動性 当社は事業活動の維持成長に必要な資金を確保するため、自己資金及び金融機関からの借入を有効活用しております。手元資金に関しては常に注視をしており、資金の流動性を確保しつつ資金の使途、調達を決定しております。 なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は7億43百万円となっております。 資金調達は、金融情勢の変化に対する対応と資金コスト削減及び調達構成のバランスを考慮し調達先の分散、調達方法及び手段等の多様化を図っており、原則として、運転資金については、短期借入金で調達し、生産設備などの長期資金は、社債や長期借入金で調達することとしております。2026年3月31日現在の短期借入金残高8億円(1年内返済予定の長期借入金含む)及び長期借入金残高15億25百万円の借入金総額23億26百万円を主力銀行をはじめとする金融機関から調達しております。なお、運転資金の効率的な調達を行うため、主要取引銀行と当座借越契約を締結しております。③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、財政状態及び経営成績に関する以下の分析が行われております。当社は、財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与える見積りを行っております。また、貸倒引当金、固定資産、株式等、繰延税金資産、退職給付、偶発事象及び訴訟等に関して見積り及び判断を実績や状況に応じ合理的な判断により継続的に検証し評価を行っております。しかしながら、これらの見積り及び判断は、不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。我が国経済は、米通商政策やウクライナ、中東情勢の混乱といった地政学リスクの高まり及び資材価格の高騰など、極めて不透明な経済環境が続くものと想定しております。当社が属する住宅業界におきましても、住宅価格の高騰など引き続き新設住宅着工戸数は低水準で推移するとみられ、市況の悪化とともに関税の影響による木材資源の流通変化に伴う、更なるコスト増や調達難が懸念されるなど、これまで以上に厳しい事業環境が予想されます。当社が、見積り及び判断により当社の財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えている項目は以下のとおりであります。a.貸倒引当金 当社は、債権の回収不能見込額について、一般債権は貸倒実績率、貸倒懸念債権等特定の債権は個別に回収可能性を検討し、不足分については追加計上しております。b.固定資産の減損損失 当社は、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、グルーピングごとに営業活動から生じる損益が継続してマイナスである場合、市場価格が著しく下落した場合及び将来の使用が見込まれていない遊休資産等減損の兆候がある場合に減損損失の認識の判定を行い、投資額の回収が困難になった場合は、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減額分を減損損失として特別損失に計上しております。 また、回収可能価額については、正味売却価額又は使用価値により測定しており、合理的に算定された価額に基づき評価しております。 なお、当事業年度末の固定資産の減損の認識の判定にあたっては、以下の仮定を用いております。 長期化するウクライナや中東情勢の複雑化を含む地政学リスクの高まり、中国経済の回復の遅れに加え、米国の保護貿易主義への懸念や金融政策の不確実性など、世界経済全体の先行き不透明感が増しております。 このような状況下で、市況の悪化と、関税やグローバルサプライチェーンの再編に伴う木材資源の流通変化による、更なるコスト増や調達難が懸念され、これらの影響は翌事業年度も続くものと想定しております。 上記のとおり、非常に不透明な経済環境を背景とし、新設住宅着工戸数は減少傾向が予測されますが、経営目標及び重点課題を着実に実行していくことで、翌事業年度の売上高は増収を見込んでおります。 減損の兆候の把握にあたり、これらも含めグルーピングごとの事業実態を慎重に検討し減損の兆候を判断しており、減損の兆候がある場合は、事業別の事業計画に基づき割引前キャッシュ・フローを見積り、減損の認識の要否を判断しておりますが、結果減損損失の認識はないものと判断しております。 割引前将来キャッシュ・フローをはじめとする見積りや当該見積りに使用された仮定は、今後の市場動向、為替相場の変動や資材価格高騰等の影響を受ける可能性があり、主要な仮定に見直しが必要となった場合、翌事業年度の財務諸表において、新たに減損損失が発生する可能性があります。c.株式の減損処理 当社の財務諸表において、長期保有を目的とする特定の取引先の株式を所有しております。これらの株式には、価格変動性が高い公開会社の株式と、非公開会社の株式が含まれます。当社は投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、株式の減損処理をしております。公開会社の株式の場合、通常、時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合、2年間にわたり時価が取得原価に比べて30%以上50%未満継続して下落した場合、発行会社が債務超過の状態にある場合又は2期連続で損失を計上し翌期も損失が予想される場合において減損処理をしております。 非公開会社の株式の場合、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合において減損処理をしております。d.繰延税金資産 当社の繰延税金資産については、将来減算一時差異の解消による課税所得との相殺により、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると認められる範囲内で認識しております。繰延税金資産の回収可能性は、収益力に基づく将来の課税所得の見積額、タックス・プランニング及び将来加算一時差異の解消スケジュール等に基づいて判断しております。 当事業年度の繰延税金資産は、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第26号)に基づき、翌事業年度の課税所得の見積額に基づいて、翌事業年度の一時差異等のスケジューリングの結果、回収可能と認められる範囲内で繰延税金資産を計上しております。 当事業年度末の繰延税金資産の回収可能性についての判断にあたって、当社の将来の収益に与える影響を客観的に予測することが困難であることから、以下の仮定を用いて作成した翌事業年度の事業計画を基礎とした課税所得の見積額に基づき、繰延税金資産の回収可能性について判断しております。 長期化するウクライナや中東情勢の複雑化を含む地政学リスクの高まり、中国経済の回復の遅れに加え、米国の保護貿易主義への懸念や金融政策の不確実性など、世界経済全体の先行き不透明感が増しております。 このような状況下で、市況の悪化と、関税やグローバルサプライチェーンの再編に伴う木材資源の流通変化による、更なるコスト増や調達難が懸念され、これらの影響は翌事業年度も続くものと想定しております。 上記のとおり、非常に不透明な経済環境を背景とし、新設住宅着工戸数は減少傾向が予測されますが、経営目標及び重点課題を着実に実行していくことで、翌事業年度の売上高は増収を見込んでおります。 翌事業年度の課税所得の見積額が減少し回収可能性がないと判断された場合は、繰延税金資産の取り崩しが発生し翌事業年度の利益金額に影響を及ぼす可能性があります。 「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に詳細を記載しております。e.退職給付 当社は、従業員の退職給付費用及び退職給付債務について、年金数理計算に使用される前提条件に基づいて算定しております。年金数理計算の前提条件には、割引率、退職率、死亡率、昇給率及び年金資産の期待運用収益率等の重要な見積りが含まれております。これらの前提条件の決定にあたっては、金利変動などの市場動向を含め、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断し決定しております。 当社は、これらの前提条件の決定は合理的に行われたと判断しておりますが、前提条件と実際の結果が異なる場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況 当社が目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、売上高営業利益率及びROE(株主資本利益率)としております。 この数年、特に収益性改善に資する取り組みを進めておりますが、当社を取り巻く事業環境や事業領域を勘案し、まずは売上高営業利益率3%を目標とし、付加価値の高い製品の開発、新たな事業領域(非住宅分野)の拡充、二つの事業の融合によるシナジーの追求を図ってまいります。ROEに関しては、当社の規模感や今後の事業環境を鑑みて、自己資本は現状の水準を維持していく必要性を認識しており、効率的な資本政策と財務レバレッジとのバランスを鑑みながら、ROE5%以上を持続できる体制にすべきと考えております。当事業年度の経営成績につきましては、上記、「① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 b.経営成績の状況」に記載のとおりであります。指標前事業年度当事業年度目標値目標対比売上高営業利益率1.2%△0.4%3.0%△3.4ポイントROE(株主資本利益率)3.0%△2.1%5.0%△7.1ポイント
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、「真実と努力」及び「行持報恩」を基本理念とし、常に真理に則った誠実な行動を実践するとともに、公正性・透明性を重視した企業倫理に基づく企業活動を通じて、全ステークホルダーからの信頼を得る事業の創生・構築を基本姿勢としております。 また、品質方針として「顧客に最大の満足と安心」を掲げ、顧客ニーズに迅速・的確に対応する快適な商品の創造・供給に努めております。併せて、「地球環境との共生」の実現に向けた環境方針を定め、同方針に基づくマネジメントシステムを構築し、環境配慮型の事業展開を推進しております。 これらの取り組みを通じて、持続的成長が可能な企業体制の確立と企業価値の最大化を図ってまいります。 (2)経営戦略等 当社を取り巻く事業環境においては、かつて100万戸を超えていた新設住宅着工戸数が、近年では約80万戸程度で推移しており、今後も少子高齢化・人口減少の進行に伴い、着工戸数の漸減が見込まれております。一方、カーボンニュートラルの実現に向けた施策として、木造化・木質化の普及によるCO₂の長期固定化が推進されており、大阪・関西万博における大屋根リングの建設等、国策としての木材利用も拡大しております。これに伴い、非住宅分野における木材需要の増加やウッドファーストの潮流の拡がりに加え、大工職人の減少・高齢化による担い手不足や現場作業の負荷増大を背景に、省施工化への需要が一層高まっております。 このような環境下において、木材加工事業を多面的に展開する当社は、自社の優位性を発揮する好機と捉え、非住宅建築分野における提案力強化を通じた木造化領域の拡大、新市場の開拓に取り組んでおります。併せて、パネル事業を中心としたユニット化による新商品の開発、完全プレカット階段の拡充等、省施工化への対応も積極的に推進しており、複数の取り組みにおいて既に成果が表れてきております。 更に、内装建材事業と木構造事業という二領域を有する当社の事業構造を活かし、シナジー創出に向けた施策も実行しております。今後も、木材の多様な可能性を追求しつつ、コーポレートスローガン「伝えたい 届けたい WOOD IDEA」の実現に向けた取り組みを継続してまいります。 (3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上並びに財務上の課題 今後の経済の見通しについては、トランプ関税などアメリカの自国第一主義の政策に伴う世界経済の更なる混乱が懸念されるなど、極めて不透明な経済環境が続くものと予測されます。 当社が属する住宅業界におきましても、引き続き新設住宅着工戸数は低水準で推移するとみられ、市況の悪化とともに関税の影響による木材資源の流通変化に伴う、更なるコスト増や調達難が懸念されるなど、これまで以上に厳しい事業環境が予想されます。 こうした状況下、当社においては引き続き、成長戦略に掲げる、非住宅分野への事業領域の拡大と省施工商品の充実化に向けた施策を推進いたします。「Create New7 」を翌事業年度の新たなスローガンとし、「Change」から「Create」へとフェーズを移行させ、変革の布石を創造へと転換を図るべく新たな商品開発・市場開拓、そして将来に向けた事業創造の具現化に傾注してまいります。また、これらの実現に資する積極的な設備投資を行うとともに「当社ならでは」の差別化の推進と提案力の強化に加え徹底したムダの排除に取り組み、収益体質改善に努めてまいります。更に、今後の事業の成長に向け、人材育成・人材確保が不可欠と認識しており、従業員の待遇改善を含む人的資本の充実化を継続してまいります。 内装建材事業においては、当事業年度において数年振りの黒字化に転換できたものの、依然課題も多く、引き続き販売価格の適正化や原価低減、生産性向上を目的とした省力化・省人化等に努めるとともに、新規商品の拡充及び非住宅分野の領域拡大等提案力、営業力強化に努めてまいります。製造面においては、主力商品である、カウンターの生産能力の向上を図るため大幅な設備投資(改善)を行い、更なる増産及び生産性向上に向けた生産体制を構築してまいります。また、階段事業については、大手建材メーカーとの調達、製造に至る包括契約を締結し、次年度の本格稼働に向けた準備を進めていくなど、既存の主力商品のボトムアップ並びに非住宅物件を中心に新たな領域拡大という両面の施策により、既存事業の安定化と将来に向けた布石を講じてまいります。 木構造事業においては、今年3月に大型木造倉庫が完成し、9月には大型の設備投資である、新プレカットライン設備の導入が完了するとともに当該設備投資に伴う工場建屋の拡張と倉庫を新設することで、この数年準備を進めてきた製造・物流機能における一連の大型投資が完工いたします。事業基盤の更なる拡充に資する体制が整ったことにより、攻勢のフェーズに移行したことを意識し、かかる施策を積極的に進めてまいります。住宅市場の低迷及び将来的にも市場は漸減する見通しから、これまで以上に非住宅の市場を意識した展開にシフトし、新たな生産体制に裏打ちされた、加工能力、技術力の増強のもと大型非住宅物件の受注拡大、建装事業の更なる拡充に向け提案力の強化を図ってまいります。また、2025年の改正建築基準法により4号特例が縮小され、構造計算の需要が高まることが予測されることから、こうした環境変化に伴うニーズに適応するサービスの拡充にも努めてまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、売上高営業利益率及びROE(株主資本利益率)を、経営上の重要指標として位置付けており、売上高営業利益率3%、ROE5%以上の達成を経営目標として掲げております。 この目標の実現に向けては、木材に特化した高度な技術力を基盤とし、優れた品質基準の下、付加価値の高い製品群の拡充を図っております。あわせて、非住宅分野への事業領域の拡張並びに、当社の強みである内装建材事業と木構造事業との融合によるシナジー創出を推進し、安定的かつ持続的な成長の実現を目指してまいります。 また、資本コストに関しては、先行き不透明な経営環境が継続する中、自己資本の現状水準を維持しつつ、将来を見据えた設備投資及び株主価値の向上に資する配当政策を総合的に勘案し、資本効率を重視した経営に努めております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、「真実と努力」及び「行持報恩」を基本理念とし、常に真理に則った誠実な行動を実践するとともに、公正性・透明性を重視した企業倫理に基づく企業活動を通じて、全ステークホルダーからの信頼を得る事業の創生・構築を基本姿勢としております。 また、品質方針として「顧客に最大の満足と安心」を掲げ、顧客ニーズに迅速・的確に対応する快適な商品の創造・供給に努めております。併せて、「地球環境との共生」の実現に向けた環境方針を定め、同方針に基づくマネジメントシステムを構築し、環境配慮型の事業展開を推進しております。 これらの取り組みを通じて、持続的成長が可能な企業体制の確立と企業価値の最大化を図ってまいります。 (2)経営戦略等 当社を取り巻く事業環境においては、かつて100万戸を超えていた新設住宅着工戸数が、近年では約80万戸程度で推移しており、今後も少子高齢化・人口減少の進行に伴い、着工戸数の漸減が見込まれております。一方、カーボンニュートラルの実現に向けた施策として、木造化・木質化の普及によるCO₂の長期固定化が推進されており、大阪・関西万博における大屋根リングの建設等、国策としての木材利用も拡大しております。これに伴い、非住宅分野における木材需要の増加やウッドファーストの潮流の拡がりに加え、大工職人の減少・高齢化による担い手不足や現場作業の負荷増大を背景に、省施工化への需要が一層高まっております。 このような環境下において、木材加工事業を多面的に展開する当社は、自社の優位性を発揮する好機と捉え、非住宅建築分野における提案力強化を通じた木造化領域の拡大、新市場の開拓に取り組んでおります。併せて、パネル事業を中心としたユニット化による新商品の開発、完全プレカット階段の拡充等、省施工化への対応も積極的に推進しており、複数の取り組みにおいて既に成果が表れてきております。 更に、内装建材事業と木構造事業という二領域を有する当社の事業構造を活かし、シナジー創出に向けた施策も実行しております。今後も、木材の多様な可能性を追求しつつ、コーポレートスローガン「伝えたい 届けたい WOOD IDEA」の実現に向けた取り組みを継続してまいります。 (3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上並びに財務上の課題 今後の経済の見通しについては、トランプ関税などアメリカの自国第一主義の政策に伴う世界経済の更なる混乱が懸念されるなど、極めて不透明な経済環境が続くものと予測されます。 当社が属する住宅業界におきましても、引き続き新設住宅着工戸数は低水準で推移するとみられ、市況の悪化とともに関税の影響による木材資源の流通変化に伴う、更なるコスト増や調達難が懸念されるなど、これまで以上に厳しい事業環境が予想されます。 こうした状況下、当社においては引き続き、成長戦略に掲げる、非住宅分野への事業領域の拡大と省施工商品の充実化に向けた施策を推進いたします。「Create New7 」を翌事業年度の新たなスローガンとし、「Change」から「Create」へとフェーズを移行させ、変革の布石を創造へと転換を図るべく新たな商品開発・市場開拓、そして将来に向けた事業創造の具現化に傾注してまいります。また、これらの実現に資する積極的な設備投資を行うとともに「当社ならでは」の差別化の推進と提案力の強化に加え徹底したムダの排除に取り組み、収益体質改善に努めてまいります。更に、今後の事業の成長に向け、人材育成・人材確保が不可欠と認識しており、従業員の待遇改善を含む人的資本の充実化を継続してまいります。 内装建材事業においては、当事業年度において数年振りの黒字化に転換できたものの、依然課題も多く、引き続き販売価格の適正化や原価低減、生産性向上を目的とした省力化・省人化等に努めるとともに、新規商品の拡充及び非住宅分野の領域拡大等提案力、営業力強化に努めてまいります。製造面においては、主力商品である、カウンターの生産能力の向上を図るため大幅な設備投資(改善)を行い、更なる増産及び生産性向上に向けた生産体制を構築してまいります。また、階段事業については、大手建材メーカーとの調達、製造に至る包括契約を締結し、次年度の本格稼働に向けた準備を進めていくなど、既存の主力商品のボトムアップ並びに非住宅物件を中心に新たな領域拡大という両面の施策により、既存事業の安定化と将来に向けた布石を講じてまいります。 木構造事業においては、今年3月に大型木造倉庫が完成し、9月には大型の設備投資である、新プレカットライン設備の導入が完了するとともに当該設備投資に伴う工場建屋の拡張と倉庫を新設することで、この数年準備を進めてきた製造・物流機能における一連の大型投資が完工いたします。事業基盤の更なる拡充に資する体制が整ったことにより、攻勢のフェーズに移行したことを意識し、かかる施策を積極的に進めてまいります。住宅市場の低迷及び将来的にも市場は漸減する見通しから、これまで以上に非住宅の市場を意識した展開にシフトし、新たな生産体制に裏打ちされた、加工能力、技術力の増強のもと大型非住宅物件の受注拡大、建装事業の更なる拡充に向け提案力の強化を図ってまいります。また、2025年の改正建築基準法により4号特例が縮小され、構造計算の需要が高まることが予測されることから、こうした環境変化に伴うニーズに適応するサービスの拡充にも努めてまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、売上高営業利益率及びROE(株主資本利益率)を、経営上の重要指標として位置付けており、売上高営業利益率3%、ROE5%以上の達成を経営目標として掲げております。 この目標の実現に向けては、木材に特化した高度な技術力を基盤とし、優れた品質基準の下、付加価値の高い製品群の拡充を図っております。あわせて、非住宅分野への事業領域の拡張並びに、当社の強みである内装建材事業と木構造事業との融合によるシナジー創出を推進し、安定的かつ持続的な成長の実現を目指してまいります。 また、資本コストに関しては、先行き不透明な経営環境が継続する中、自己資本の現状水準を維持しつつ、将来を見据えた設備投資及び株主価値の向上に資する配当政策を総合的に勘案し、資本効率を重視した経営に努めております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当事業年度における我が国経済は、賃上げ政策が徐々に広がりをみせ、緩やかな回復基調で推移したものの、物価上昇への警戒感から力強さに欠ける経済環境下で推移いたしました。また世界情勢においても、長期化するウクライナや中東情勢など地政学リスクの高まりや、中国経済の減退などの不安要素に加え、米国の保護貿易政策への懸念が強まるなど、極めて不透明な状況が続いております。 当社が属する住宅業界におきましても、資材価格の値上がり等に起因する住宅価格の高騰に加え、長期金利の引き上げや住宅価格の値上がりを背景とした消費マインドの減退等により、持ち家や分譲住宅の減少傾向が続くなど新設住宅着工戸数は低水準で推移いたしました。 こうした厳しい状況下、当社においては非住宅分野への事業領域の拡大や省施工商品の充実化といった時代のニーズに即する製品開発及び成長分野への展開を強化するとともに、ライフサイクルの過渡期にある既存製品群の見直しや、新たな事業創出に資する専任組織の設置など当事業年度のスローガンである「Change & Create New7」を体現する施策を講じてまいりました。 内装建材事業においては、販売価格の適正化や生産性向上、合理化を図るとともに、SGEC認証を取得し国産材を用いた店舗向け商品の展開や非住宅物件への販売強化を進めるなど、既存の枠組み以外の領域を意識した事業展開を推進してまいりました。第3四半期以降、こうした新規事業の取り組みやこの数年継続してきた収益体質改善の施策が奏功してきたことに加え、営業強化による堅調な受注も後押しとなり、十分な水準ではないものの事業部門単独での黒字転換を図ることができました。 木構造事業においては、資材価格の高騰や市況の低迷により価格競争が激化するなど厳しい事業環境が続くなか、プレカット事業・パネル事業・建装事業での三位一体の事業を展開し、非住宅物件の受注拡大や各種省施工商品の拡充に努めるとともに、物流2024年問題への対応を図るための大型木造倉庫を新設するなど今後の事業拡大に資する基盤強化を進めてまいりました。このように営業及び物流機能などの体制強化に努め、第3四半期までは堅調な業績を維持してきたものの、第4四半期以降、想定以上に資材価格の高騰や価格競争の激化が進み、今後の事業展開に幾つかの課題を残す内容となりました。 内装建材事業の復調や木構造事業における建装事業の伸長等により、2025年1月において通期業績(利益面)の上方修正を公表いたしましたが、第4四半期における木構造事業の厳しい事業環境により通期業績予想数値には若干未達の結果となりました。 これらの結果、当事業年度の売上高は、154億19百万円と前事業年度と比較し1億55百万円(1.0%)の増収となりました。利益面では先に述べたとおり収益体質改善の施策が奏功してきたことや、堅調な受注により営業利益は1億83百万円と前事業年度と比較し1億46百万円(390.8%)の増益、経常利益は1億89百万円と前事業年度と比較し1億46百万円(341.1%)の増益、当期純利益は繰延税金資産の一部積戻しにより1億84百万円(前事業年度は当期純損失7億83百万円)となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。また、セグメント間取引については、相殺消去しております。(内装建材事業) 売上高は、造作材が増加したものの、階段等が減少し83億80百万円と前事業年度と比較し1億61百万円(△1.9%)の減収となりました。営業利益は、収益体質改善等により、13百万円(前事業年度は営業損失1億84百万円)となりました。(木構造事業) 売上高は、プレカットが減少したものの、パネル及び非住宅物件等が増加し70億24百万円と前事業年度と比較し3億16百万円(4.7%)の増収となりました。営業利益は、資材価格の高騰及び価格競争の激化等の影響により1億64百万円と前事業年度と比較し51百万円(△23.8%)の減益となりました。 なお、当セグメントの名称を2024年4月1日より「木構造事業」に変更いたしました。(その他) 売上高は、14百万円と前事業年度と同水準となりました。営業利益は、6百万円と前事業年度と比較し0百万円(0.9%)の増益となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ、66百万円増加し、11億97百万円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は3億28百万円(前事業年度比5億51百万円の収入減少)となりました。これは主に仕入債務の減少1億77百万円があったものの、税引前当期純利益1億87百万円、減価償却費1億34百万円及び棚卸資産の減少1億70百万円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は5億5百万円(前事業年度比2億75百万円の支出増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出4億72百万円及び無形固定資産の取得による支出30百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果得られた資金は2億43百万円(前事業年度は2億97百万円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出3億41百万円及び配当金の支払額89百万円等があったものの、長期借入による収入7億円によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の状況a.生産実績当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)内装建材事業(百万円)8,00897.4木構造事業(百万円)6,999105.0合計(百万円)15,007100.8(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。2.金額は販売価格によっております。 b.商品仕入実績当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)内装建材事業(百万円)233129.8木構造事業(百万円)--合計(百万円)233129.8(注) 金額は仕入価格によっております。 c.受注状況当事業年度の受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)木構造事業7,283103.5644166.9合計7,283103.5644166.9(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。2.金額は販売価格によっております。3.当社の受注生産品は、主に木構造事業であり、他は概ね見込生産品であります。 d.販売実績当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)内装建材事業(百万円)8,38098.1木構造事業(百万円)7,024104.7 報告セグメント計(百万円)15,405101.0その他(百万円)14102.5合計(百万円)15,419101.0(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。2.売上高の10%を超える主な相手先が存在しないため、「最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合」の記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の状況当事業年度末における総資産は109億42百万円、純資産は63億13百万円、自己資本比率は57.7%となりました。流動資産については、主に売上債権及び棚卸資産等が減少したことにより、67億82百万円と前事業年度末と比べ1億35百万円(△2.0%)の減少となりました。固定資産については、主に両事業部門における設備投資により、41億59百万円と前事業年度末と比べ5億20百万円(14.3%)の増加となりました。流動負債については、主に仕入債務等が減少したことにより、30億16百万円と前事業年度末と比べ1億30百万円(△4.1%)の減少となりました。固定負債については、主に長期借入金及びリース債務等が増加したことにより、16億12百万円と前事業年度末と比べ4億21百万円(35.3%)の増加となりました。純資産については、主に期末配当及び中間配当の実施があったものの、当期純利益の計上により、63億13百万円と前事業年度末と比べ94百万円(1.5%)の増加となりました。このような財務基盤のもと、当社の事業方針及び施策については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営戦略等 及び (3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上並びに財務上の課題」に記載のとおりですが、財務レバレッジとのバランスを鑑みながら、設備投資を中心に成長戦略への必要な投資を行ってまいります。b.経営成績の状況売上高については、住宅価格の高騰、物価上昇及び長期金利引き上げへの警戒感等から、新設住宅着工戸数は減少が続いているなか、内装建材事業においては、販売価格の適正化、SGEC認証を取得し国産材を用いた店舗向けの商品の展開や非住宅物件への販売強化を進めてまいりましたが、想定以上の市況の低迷を背景に、83億80百万円と前事業年度と比較し1億61百万円(△1.9%)の減収となりました。木構造事業においては、非住宅分野への領域拡大に向けた施策及び各種省施工商品の拡充に努め、70億24百万円と前事業年度と比較し3億16百万円(4.7%)の増収となりました。その他の賃貸事業においては、14百万円と前事業年度と同水準となりました。その結果、全社では154億19百万円と前事業年度と比較し1億55百万円(1.0%)の増収となりました。売上原価については、資材価格の高騰などがあったものの、生産性向上に取り組み合理化を図ったことに伴い131億22百万円と前事業年度と比較し7百万円(△0.1%)減少し、売上原価率は0.9ポイント減少し85.1%となりました。販売費及び一般管理費については、主に人件費及び運送コスト等の増加により、21億13百万円と前事業年度と比較し16百万円(0.8%)の増加となりました。営業利益については、内装建材事業において収益性改善の施策が奏功してきたことや、木構造事業において堅調な受注により1億83百万円と前事業年度と比較し1億46百万円(390.8%)の増益、経常利益は、1億89百万円と前事業年度と比較し1億46百万円(341.1%)の増益となりました。税引前当期純利益は、前事業年度は事業資産に係る減損損失があったものの、当事業年度は一部の遊休資産に係る減損損失のみとなり1億87百万円となりました。(前事業年度は税引前当期純損失7億59百万円)法人税、住民税及び事業税については、増益により課税所得が増加し、17百万円と前事業年度と比較し1百万円(11.8%)の増加となりました。法人税等調整額については、繰延税金資産の一部積戻しにより△14百万円と前事業年度と比較し23百万円(△265.7%)の増加となりました。この結果、当期純利益は1億84百万円となりました。(前事業年度は当期純損失7億83百万円)なお、セグメント等の詳細につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析 当社の運転資金需要のうち主なものは、原材料等の購入費用のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、生産性向上や合理化を目的とした設備や施設への投資のほか、既存の設備及び施設の更新であります。 今後の経営環境につきましては不透明感が強まっているため、資金調達の重要性を認識するとともに、自己資本の水準を維持しながら、投資及び配当政策等を行ってまいります。経営資源の配分につきましては、取締役会及び執行役員会で十分な検討を行った上で決定しております。 なお、当事業年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。b.資本の財源及び資金の流動性 当社は事業活動の維持成長に必要な資金を確保するため、自己資金及び金融機関からの借入を有効活用しております。手元資金に関しては常に注視をしており、資金の流動性を確保しつつ資金の使途、調達を決定しております。 なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は11億97百万円となっております。 資金調達は、金融情勢の変化に対する対応と資金コスト削減及び調達構成のバランスを考慮し調達先の分散、調達方法及び手段等の多様化を図っており、原則として、運転資金については、短期借入金で調達し、生産設備などの長期資金は、社債や長期借入金で調達することとしております。2025年3月31日現在の短期借入金残高3億65百万円(1年内返済予定の長期借入金含む)及び長期借入金残高13億45百万円の借入金総額17億11百万円を主力銀行をはじめとする金融機関から調達しております。なお、運転資金の効率的な調達を行うため、主要取引銀行と当座借越契約を締結しております。③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、財政状態及び経営成績に関する以下の分析が行われております。当社は、財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与える見積りを行っております。また、貸倒引当金、固定資産、株式等、繰延税金資産、退職給付、偶発事象及び訴訟等に関して見積り及び判断を実績や状況に応じ合理的な判断により継続的に検証し評価を行っております。しかしながら、これらの見積り及び判断は、不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。我が国経済は、トランプ関税などアメリカの自国第一主義の政策に伴う世界経済の更なる混乱が懸念されるなど、極めて不透明な経済環境が続くものと想定しております。当社が属する住宅業界におきましても、引き続き新設住宅着工戸数は低水準で推移するとみられ、市況の悪化とともに関税の影響による木材資源の流通変化に伴う、更なるコスト増や調達難が懸念されるなど、これまで以上に厳しい事業環境が予想されます。当社が、見積り及び判断により当社の財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えている項目は以下のとおりであります。a.貸倒引当金 当社は、債権の回収不能見込額について、一般債権は貸倒実績率、貸倒懸念債権等特定の債権は個別に回収可能性を検討し、不足分については追加計上しております。b.固定資産の減損損失 当社は、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、グルーピングごとに営業活動から生じる損益が継続してマイナスである場合、市場価格が著しく下落した場合及び将来の使用が見込まれていない遊休資産等減損の兆候がある場合に減損損失の認識の判定を行い、投資額の回収が困難になった場合は、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減額分を減損損失として特別損失に計上しております。 また、回収可能価額については、正味売却価額又は使用価値により測定しており、合理的に算定された価額に基づき評価しております。 なお、当事業年度末の固定資産の減損の認識の判定にあたっては、以下の仮定を用いております。 長期化するウクライナや中東情勢など地政学リスクの高まりや、中国経済の減退などの不安要素に加え、米国の保護貿易政策への懸念が強まり、市況の悪化とともに関税の影響による木材資源の流通変化に伴う、更なるコスト増や調達難が懸念され、これらの影響は翌事業年度も続くものと想定しております。 上記のとおり、非常に不透明な経済環境を背景とし、新設住宅着工戸数は減少傾向が予測されますが、経営目標及び重点課題を着実に実行していくことで、翌事業年度の売上高は増収を見込んでおります。 減損の兆候の把握にあたり、これらも含めグルーピングごとの事業実態を慎重に検討し減損の兆候を判断しており、減損の兆候がある場合は、事業別の事業計画に基づき割引前キャッシュ・フローを見積り、減損の認識の要否を判断しておりますが、結果減損損失の認識はないものと判断しております。 割引前将来キャッシュ・フローをはじめとする見積りや当該見積りに使用された仮定は、今後の市場動向、為替相場の変動や資材価格高騰等の影響を受ける可能性があり、主要な仮定に見直しが必要となった場合、翌事業年度の財務諸表において、新たに減損損失が発生する可能性があります。c.株式の減損処理 当社の財務諸表において、長期保有を目的とする特定の取引先の株式を所有しております。これらの株式には、価格変動性が高い公開会社の株式と、非公開会社の株式が含まれます。当社は投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、株式の減損処理をしております。公開会社の株式の場合、通常、時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合、2年間にわたり時価が取得原価に比べて30%以上50%未満継続して下落した場合、発行会社が債務超過の状態にある場合又は2期連続で損失を計上し翌期も損失が予想される場合において減損処理をしております。 非公開会社の株式の場合、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合において減損処理をしております。d.繰延税金資産 当社の繰延税金資産については、将来減算一時差異の解消による課税所得との相殺により、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると認められる範囲内で認識しております。繰延税金資産の回収可能性は、収益力に基づく将来の課税所得の見積額、タックス・プランニング及び将来加算一時差異の解消スケジュール等に基づいて判断しております。 当事業年度の繰延税金資産は、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第26号)に基づき、翌事業年度の課税所得の見積額に基づいて、翌事業年度の一時差異等のスケジューリングの結果、回収可能と認められる範囲内で繰延税金資産を計上しております。 当事業年度末の繰延税金資産の回収可能性についての判断にあたって、当社の将来の収益に与える影響を客観的に予測することが困難であることから、以下の仮定を用いて作成した翌事業年度の事業計画を基礎とした課税所得の見積額に基づき、繰延税金資産の回収可能性について判断しております。 長期化するウクライナや中東情勢など地政学リスクの高まりや、中国経済の減退などの不安要素に加え、米国の保護貿易政策への懸念が強まり、市況の悪化とともに関税の影響による木材資源の流通変化に伴う、更なるコスト増や調達難が懸念され、これらの影響は翌事業年度も続くものと想定しております。 上記のとおり、非常に不透明な経済環境を背景とし、新設住宅着工戸数は減少傾向が予測されますが、経営目標及び重点課題を着実に実行していくことで、翌事業年度の売上高は増収を見込んでおります。 翌事業年度の課税所得の見積額が減少し回収可能性がないと判断された場合は、繰延税金資産の取り崩しが発生し翌事業年度の利益金額に影響を及ぼす可能性があります。 「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に詳細を記載しております。e.退職給付 当社は、従業員の退職給付費用及び退職給付債務について、年金数理計算に使用される前提条件に基づいて算定しております。年金数理計算の前提条件には、割引率、退職率、死亡率、昇給率及び年金資産の期待運用収益率等の重要な見積りが含まれております。これらの前提条件の決定にあたっては、金利変動などの市場動向を含め、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断し決定しております。 当社は、これらの前提条件の決定は合理的に行われたと判断しておりますが、前提条件と実際の結果が異なる場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況 当社が目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、売上高営業利益率及びROE(株主資本利益率)としております。 この数年、特に収益性改善に資する取り組みを進めておりますが、当社を取り巻く事業環境や事業領域を勘案し、まずは売上高営業利益率3%を目標とし、付加価値の高い製品の開発、新たな事業領域(非住宅分野)の拡充、二つの事業の融合によるシナジーの追求を図ってまいります。ROEに関しては、当社の規模感や今後の事業環境を鑑みて、自己資本は現状の水準を維持していく必要性を認識しており、効率的な資本政策と財務レバレッジとのバランスを鑑みながら、ROE5%以上を持続できる体制にすべきと考えております。当事業年度の経営成績につきましては、上記、「① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 b.経営成績の状況」に記載のとおりであります。指標前事業年度当事業年度目標値目標対比売上高営業利益率0.2%1.2%3.0%△1.8ポイントROE(株主資本利益率)△11.8%3.0%5.0%△2.0ポイント
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は「真実と努力」「行持報恩」を基本理念とし、真実の道理に従って行動し、公正、透明性など企業倫理に基づいた企業活動の実践によって、当社を取り巻く全てのステークホルダー(あらゆる利害関係者)から信頼を得る事業の創生及び構築を基本姿勢としております。 そして、「顧客に最大の満足と安心」を品質方針に掲げ、お客様のニーズに即応する快適商品の創造、供給を図るとともに、「地球環境との共生」を果たすため環境方針を定め、そのマネジメントシステムを構築し、積極的な事業展開を図ってまいります。これらにより持続的発展が可能な会社の実現と企業価値の最大化に邁進してまいります。 (2)経営戦略等 これまでは、日本の新設住宅着工戸数は少なくとも100万戸を維持してまいりましたが、この数年は個人消費の低迷の影響などにより80万戸から90万戸程度の水準に落ち込み、将来的にも少子高齢化や人口減少の進行に伴い、新設住宅着工戸数は更に低い水準で推移していくものと予測されております。このような厳しい環境における商品構成や生産体制など事業構造の転換を図っていく必要性に迫られております。縮小する市場環境に対応すべく、階段やカウンターなど特注対応をメインとした当社が強みを発揮できる事業強化を図ります。リフォーム市場や非住宅分野など伸展が見込まれる領域への展開も含め、機動的な事業運営により、環境変化に耐えうる経営基盤の構築に努めてまいります。特に木質建材における非住宅分野の需要開拓は、業界を挙げての課題となっており、木構造建材事業においてこれまで以上に経営資源の集中を図るとともに内装建材事業においても非住宅向けの製品開発を進めてまいります。 耐震や省施工、環境といった住宅のニーズに対し、プレカットや住宅パネルといった事業領域において、新商品開発、新サービスの提供など継続的に新たなビジネスを展開してまいります。また、国策である国産材利用に関し、かねてから木構造建材事業が手掛ける公共施設に使用するなど注力してまいりましたが、その活用は国を挙げての課題であることを踏まえ、木構造建材事業での更なる活用に加え、内装建材においても商品開発を進めるなど国産材事業の推進を図ってまいります。 集成材はその特性(強度、品質、加工の自由度)において、住宅のニーズにおける優位性を発揮出来る素材であることから、金物工法、フルプレカット加工など、独自の技術との融合を図ることで、集成材の需要を創造しシェア拡大を図ってまいります。 建材市場の価格競争が益々熾烈化するなか、資材コストの低減は最重要課題であり、海外展開をさらに拡大してまいります。特にベトナムを中心とする東南アジアにおいて生産拠点の展開を視野に入れた資材供給体制を構築し、コスト競争力強化に努めます。 木質系住宅建材市場における集成材の占有率は10%程度であり、集成材の優れた特性を活かした事業展開を具現化し、広く認知させていくことで、需要は増加する可能性が高いと思われます。当社は集成材業界のパイオニア企業として、住宅のトレンドを見据え、集成材の可能性をあらゆる角度から追求し、業界トップとしての位置付けを一層強固なものにする所存であります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、売上高営業利益率及びROE(株主資本利益率)を経営の重要指標として捉えており、売上高営業利益率3%、ROE5%以上の達成を目標としております。 そのために、卓越した品質及び技術に裏打ちされた快適商品を安定的に市場に供給し、持続的成長を目指してまいります。また、キャッシュ・フローを重視した経営を展開していくとともに、資本コストの考え方を取り入れ、部門の使用資金に見合った付加価値、収益の実現を示す経営指標を導入し、事業効率を重視した経営を進めております。 (4)経営環境及び事業上並びに財務上の対処すべき課題 今後の経済の見通しについては、2020年の東京五輪開催等もあり景気の底上げ効果が期待できるものの、消費増税や海外経済の動向によっては景気の腰折れが懸念されるなど予断を許さない経済環境が続くものと思われます。 住宅関連業界においては、低金利等を背景とし、2019年10月の消費増税を目前に年度前半は堅調な市況が見込まれるものの、増税後の反動も懸念され市況の不透明感が強まることが予測されます。 このような時勢が予測されるなか、新設住宅着工戸数の減少や市場の競争激化に対応するため、非住宅向けの製品開発、国産材の活用、省施工製品の拡充、梱包及び物流コストの低減といった課題に取り組み、事業運営の変革を促進してまいります。このような施策の具現化にあたり、引き続き「変化」「連携」をスローガンに掲げるとともに企業ブランドの向上を図るため、新たに「発信」をテーマに加え、3つのスローガンのもと「成果実現」に資する施策を講じてまいります。 内装建材事業においては主力製品である階段について、需要が増加している省施工階段(エコプレ)における生産体制の増強、ワンビームを中心としたデザイン階段の拡充や未利用樹種の開拓など更なるラインナップの充実を図り、シェア拡大に努めてまいります。カウンターについては、多様化する生活空間、省施工を背景とした需要の高まりを受け、設備投資を含めた事業基盤の強化を図るとともに収納製品など周辺アイテムを充実化させ既存製品プラスαによる新たな展開を模索してまいります。そのほか、木構造建材事業と連携した企画提案営業の推進や当事業年度より着手した内装プレカット事業の拡充、自社配送体制の構築、WEBによる販売チャネルの確立など個々のユーザーが求めるニーズに対応する施策、体制づくりに取り組んでまいります。 木構造建材事業においては、プレカット・パネル・建装事業が一体となった事業運営を推進しているなか、各々の事業の特性による相乗効果を発揮し、総合プレカット事業としての体制を一層強化してまいります。プレカットについては、戸建て分譲住宅を主軸とするなか、引き続き地場ビルダーへの営業を強化するとともに大型汎用加工設備の加工性能の特長を武器に重点課題である非住宅分野において、公共物件のみならず民間物件の受注拡大に努めます。パネルについては今後の成長戦略の一つとして位置付けており、軸組み用戸建てパネルの展開など前事業年度に着手した取り組みの拡充や新規事業及び新規顧客の開拓を継続して行い事業基盤の強化を図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は「真実と努力」「行持報恩」を基本理念とし、真実の道理に従って行動し、公正、透明性など企業倫理に基づいた企業活動の実践によって、当社を取り巻く全てのステークホルダー(あらゆる利害関係者)から信頼を得る事業の創生及び構築を基本姿勢としております。 そして、「顧客に最大の満足と安心」を品質方針に掲げ、お客様のニーズに即応する快適商品の創造、供給を図るとともに、「地球環境との共生」を果たすため環境方針を定め、そのマネジメントシステムを構築し、積極的な事業展開を図ってまいります。これらにより持続的発展が可能な会社の実現と企業価値の最大化に邁進してまいります。 (2)経営戦略等 これまでは、日本の新設住宅着工戸数は少なくとも100万戸を維持してまいりましたが、この数年は個人消費の低迷の影響などにより80万戸から90万戸程度の水準に落ち込み、将来的にも少子高齢化や人口減少の進行に伴い、新設住宅着工戸数は更に低い水準で推移していくものと予測されております。このような厳しい環境における商品構成や生産体制など事業構造の転換を図っていく必要性に迫られております。縮小する市場環境に対応すべく、階段やカウンターなど特注対応をメインとした当社が強みを発揮できる事業強化を図ります。リフォーム市場や非住宅分野など伸展が見込まれる領域への展開も含め、機動的な事業運営により、環境変化に耐えうる経営基盤の構築に努めてまいります。特に木質建材における非住宅分野の需要開拓は、業界を挙げての課題となっており、木構造建材事業においてこれまで以上に経営資源の集中を図るとともに内装建材事業においても非住宅向けの製品開発を進めてまいります。 耐震や省施工、環境といった住宅のニーズに対し、プレカットや住宅パネルといった事業領域において、新商品開発、新サービスの提供など継続的に新たなビジネスを展開してまいります。また、国策である国産材利用に関し、かねてから木構造建材事業が手掛ける公共施設に使用するなど注力してまいりましたが、その活用は国を挙げての課題であることを踏まえ、木構造建材事業での更なる活用に加え、内装建材においても商品開発を進めるなど国産材事業の推進を図ってまいります。 集成材はその特性(強度、品質、加工の自由度)において、住宅のニーズにおける優位性を発揮出来る素材であることから、金物工法、フルプレカット加工など、独自の技術との融合を図ることで、集成材の需要を創造しシェア拡大を図ってまいります。 建材市場の価格競争が益々熾烈化するなか、資材コストの低減は最重要課題であり、海外展開をさらに拡大してまいります。特にベトナムを中心とする東南アジアにおいて生産拠点の展開を視野に入れた資材供給体制を構築し、コスト競争力強化に努めます。 木質系住宅建材市場における集成材の占有率は10%程度であり、集成材の優れた特性を活かした事業展開を具現化し、広く認知させていくことで、需要は増加する可能性が高いと思われます。当社は集成材業界のパイオニア企業として、住宅のトレンドを見据え、集成材の可能性をあらゆる角度から追求し、業界トップとしての位置付けを一層強固なものにする所存であります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、売上高営業利益率及びROE(株主資本利益率)を経営の重要指標として捉えており、売上高営業利益率3%、ROE5%以上の達成を目標としております。 そのために、卓越した品質及び技術に裏打ちされた快適商品を安定的に市場に供給し、持続的成長を目指してまいります。また、キャッシュ・フローを重視した経営を展開していくとともに、資本コストの考え方を取り入れ、部門の使用資金に見合った付加価値、収益の実現を示す経営指標を導入し、事業効率を重視した経営を進めております。 (4)経営環境及び事業上並びに財務上の対処すべき課題 今後の経済の見通しについては、2020年の東京五輪開催等もあり景気の底上げ効果が期待できるものの、消費増税や海外経済の動向によっては景気の腰折れが懸念されるなど予断を許さない経済環境が続くものと思われます。 住宅関連業界においては、低金利等を背景とし、2019年10月の消費増税を目前に年度前半は堅調な市況が見込まれるものの、増税後の反動も懸念され市況の不透明感が強まることが予測されます。 このような時勢が予測されるなか、新設住宅着工戸数の減少や市場の競争激化に対応するため、非住宅向けの製品開発、国産材の活用、省施工製品の拡充、梱包及び物流コストの低減といった課題に取り組み、事業運営の変革を促進してまいります。このような施策の具現化にあたり、引き続き「変化」「連携」をスローガンに掲げるとともに企業ブランドの向上を図るため、新たに「発信」をテーマに加え、3つのスローガンのもと「成果実現」に資する施策を講じてまいります。 内装建材事業においては主力製品である階段について、需要が増加している省施工階段(エコプレ)における生産体制の増強、ワンビームを中心としたデザイン階段の拡充や未利用樹種の開拓など更なるラインナップの充実を図り、シェア拡大に努めてまいります。カウンターについては、多様化する生活空間、省施工を背景とした需要の高まりを受け、設備投資を含めた事業基盤の強化を図るとともに収納製品など周辺アイテムを充実化させ既存製品プラスαによる新たな展開を模索してまいります。そのほか、木構造建材事業と連携した企画提案営業の推進や当事業年度より着手した内装プレカット事業の拡充、自社配送体制の構築、WEBによる販売チャネルの確立など個々のユーザーが求めるニーズに対応する施策、体制づくりに取り組んでまいります。 木構造建材事業においては、プレカット・パネル・建装事業が一体となった事業運営を推進しているなか、各々の事業の特性による相乗効果を発揮し、総合プレカット事業としての体制を一層強化してまいります。プレカットについては、戸建て分譲住宅を主軸とするなか、引き続き地場ビルダーへの営業を強化するとともに大型汎用加工設備の加工性能の特長を武器に重点課題である非住宅分野において、公共物件のみならず民間物件の受注拡大に努めます。パネルについては今後の成長戦略の一つとして位置付けており、軸組み用戸建てパネルの展開など前事業年度に着手した取り組みの拡充や新規事業及び新規顧客の開拓を継続して行い事業基盤の強化を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況 当事業年度におけるわが国経済は、企業業績、雇用環境の改善等により、緩やかな回復基調で推移している一方、米国の保護主義的な通商政策への懸念や中国の景気減速が懸念されるなど世界経済の影響もあり、先行きの不透明が強まる状況下で推移いたしました。 住宅関連業界においては、低金利を背景に新設住宅着工戸数は弱含みながらも堅調に推移し、特に年度後半は持ち家を中心に前年の着工戸数を連続で上回るといった増加基調が続きました。 こうしたなか当社においては前事業年度から「変化と連携」をスローガンに掲げ、非住宅分野への展開、省施工技術の拡充による納材までを手掛けるといったメーカーの枠に捕らわれない事業の着手など新たなビジネスモデルの構築と既存事業の深耕と拡充を推し進め「成果実現」の体現に努めてまいりました。これら施策を講じてきたことにより、売上高は増収となった一方で、木材資源の高騰及び輸送コストの上昇が業績に影響を及ぼし、事業年度前半は当初の予想を下回る業績となりましたが、第3四半期以降は好調な受注に支えられ、回復基調で推移いたしました。 内装建材事業においては、引き続き製販一体となった営業力の増強に努めるなか、省施工化の時流を背景に省施工製品の拡充とデザイン性、多様な素材開発を含めた高付加価値製品の充実化を図るとともにこれら製品の積極的なPRに努めてきました。きめ細やかな顧客ニーズに対応できる特注対応力を活かしカウンターの受注が好調を維持したことやシート階段の増販等に加え、第3四半期以降は販売が好調に推移したこともあり、売上高は前事業年度と比較し増収となりました。しかし、利益面においては、年度前半における資材の高騰や輸送コストアップ等の影響が大きく前事業年度を下回る結果となりました。 木構造建材事業においては、大型汎用加工設備が本格稼働を始めたことに加え、建装事業の営業強化による非住宅特殊物件の受注拡大に努めるなど、総合プレカット事業への構築を進めてまいりました。プレカットにおいては地場ビルダーに対する営業展開の強化、大型汎用加工設備導入による特殊加工の受注増加等が奏功し、好調な受注状況で推移いたしました。パネルについては、2×4パネルを主軸に軸組み用戸建てパネルの展開による新規顧客の受注獲得に努めるとともに生産リードタイムの短縮等生産性向上に取り組んできました。こうした施策のもと主力のプレカットが事業部全体の業績を牽引したことで売上高、利益ともに前事業年度を上回る結果となりました。 これらの結果、当事業年度の売上高は、146億33百万円と前事業年度と比較し、5億43百万円(3.9%)の増収となりました。利益面では前述のとおり資材の高騰及び輸送コストの上昇などにより、営業利益は3億78百万円と前事業年度と比較し14百万円(△3.6%)の減益、経常利益は3億63百万円と前事業年度と比較し8百万円(△2.3%)の減益となりました。また、当期純利益は特別損失に遊休資産に係る減損損失37百万円を計上した他、一部繰延税金資産の取崩し等により、2億34百万円と前事業年度と比較し98百万円(△29.6%)の減益となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。また、セグメント間取引については、相殺消去しております。(内装建材事業) 売上高は、88億62百万円と前事業年度と比較し、4億70百万円(5.6%)の増収となりました。営業利益は、2億64百万円と前事業年度と比較し38百万円(△12.8%)の減益となりました。(木構造建材事業) 売上高は、57億51百万円と前事業年度と比較し、71百万円(1.3%)の増収となりました。営業利益は、1億1百万円と前事業年度と比較し24百万円(31.9%)の増益となりました。(その他) 売上高は、19百万円と前事業年度と比較し、0百万円(1.0%)の増収となりました。営業利益は、12百万円と前事業年度と比較し、0百万円(1.9%)の増益となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ、66百万円増加し、7億84百万円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は2億4百万円(前事業年度比1億円の収入減少)となりました。これは主に売上債権の増加3億96百万円及び仕入債務の減少67百万円等の使用した資金があったものの、税引前当期純利益3億12百万円、減価償却費2億88百万円及びたな卸資産の減少55百万円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は1億71百万円(前事業年度比33百万円の支出増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1億25百万円及び無形固定資産の取得による支出38百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果得られた資金は33百万円(前事業年度は1億88百万円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出5億75百万円及び配当金の支払額74百万円等があったものの、短期借入金の純増額3億円及び長期借入れによる収入4億円によるものであります。③ 生産、受注及び販売の状況a.生産実績当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2018年4月1日至 2019年3月31日)前年同期比(%)内装建材事業(百万円)8,835105.3木構造建材事業(百万円)5,765100.7合計(百万円)14,600103.4(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。2.金額は販売価格によっております。3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 b.商品仕入実績当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2018年4月1日至 2019年3月31日)前年同期比(%)内装建材事業(百万円)58202.4木構造建材事業(百万円)--合計(百万円)58202.4(注)1.金額は仕入価格によっております。2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 c.受注状況当事業年度の受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)木構造建材事業5,57995.24018.8合計5,57995.24018.8(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。2.金額は販売価格によっております。3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。4.当社の受注生産品は、主に木構造建材事業であり、他は概ね見込生産品であります。d.販売実績当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2018年4月1日至 2019年3月31日)前年同期比(%)内装建材事業(百万円)8,862105.6木構造建材事業(百万円)5,751101.3 報告セグメント計(百万円)14,613103.9その他(百万円)19101.0合計(百万円)14,633103.9(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前事業年度(自 2017年4月1日至 2018年3月31日)当事業年度(自 2018年4月1日至 2019年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)稲畑産業㈱2,69519.12,78419.03.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。① 重要な会計方針及び見積り当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、財政状態及び経営成績に関する以下の分析が行われております。当社は、財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与える見積りを行っております。また、貸倒引当金、固定資産、株式等、繰延税金資産、退職給付、偶発事象及び訴訟等に関して見積り及び判断を実績や状況に応じ合理的な判断により継続的に検証し評価を行っております。しかしながら、これらの見積り及び判断は、不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。当社は、見積り及び判断により当社の財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えている項目は以下のとおりであります。a.貸倒引当金 当社は、債権の回収不能見込額について、一般債権は貸倒実績率、貸倒懸念債権等特定の債権は個別に回収可能性を検討し、不足分については追加計上しております。b.固定資産の減損損失 当社は、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、グルーピングごとに営業活動から生じる損益が継続してマイナスである場合、市場価格が著しく下落した場合及び将来の使用が見込まれていない遊休資産等減損の兆候がある場合に減損損失の認識の判定を行い、投資額の回収が困難になった場合は、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減額分を減損損失として特別損失に計上しております。 なお、回収可能価額については、正味売却価額又は使用価値により測定しており、合理的に算定された価額に基づき評価しております。c.株式の減損処理 当社の財務諸表において、長期保有を目的とする特定の取引先の株式を所有しております。これらの株式には、価格変動性が高い市場性のある株式と、市場性のない株式が含まれます。当社は投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、株式の減損処理をしております。公開会社の株式の場合、通常、時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合、2年間にわたり時価が取得原価に比べて30%以上50%未満継続して下落した場合、発行会社が債務超過の状態にある場合又は2期連続で損失を計上し翌期も損失が予想される場合において減損処理をしております。 非公開会社の株式の場合、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合において減損処理をしております。d.繰延税金資産 当社の財務諸表において、繰延税金資産を計上した場合に回収可能性に関する会計上の判断は、財務諸表に重要な影響を及ぼします。繰延税金資産の計上を検討する際、将来の課税所得とタックス・プラニングを考慮し、回収可能な繰延税金資産を計上いたします。回収可能性については、実績及び将来に関するあらゆる入手可能な情報が考慮されます。e.退職給付 当社は、従業員の退職給付費用及び退職給付債務について、年金数理計算に使用される前提条件に基づいて算定しております。年金数理計算の前提条件には、割引率、退職率、死亡率、昇給率及び年金資産の期待運用収益率等の重要な見積りが含まれております。これらの前提条件の決定にあたっては、金利変動などの市場動向を含め、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断し決定しております。 当社は、これらの前提条件の決定は合理的に行われたと判断しておりますが、前提条件と実際の結果が異なる場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があります。② 経営成績の分析a.概要 詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。b.売上高 売上高は、内装建材事業において主に造作材が減少したものの、カウンター及び積層階段等の売上が増加し、88億62百万円と前事業年度と比較し4億70百万円増加いたしました。 また、木構造建材事業においては主に建て方が減少したものの、住宅パネル及びプレカット加工材の売上が増加したことにより57億51百万円と前事業年度と比較し71百万円増加いたしました。 その他の賃貸事業においては19百万円と前事業年度と比較し0百万円増加いたしました。 その結果、146億33百万円と前事業年度と比較し5億43百万円の増収となりました。c.売上原価、販売費及び一般管理費 売上原価については、売上高の増加に伴い増加し、122億85百万円と前事業年度と比較し3億90百万円(3.3%)増加しました。売上原価率は主に木構造建材事業において生産性向上の取り組みが奏功した結果0.4ポイント降下し84.0%となりました。 販売費及び一般管理費については、主に増収における人件費及び輸送コストの高騰による販売運賃の増加等により、19億68百万円と前事業年度と比べ1億66百万円(9.3%)の増加となりました。d.営業利益、経常利益、税引前当期純利益 輸送コストの上昇などによる販売費及び一般管理費の増加により、営業利益は、3億78百万円と前事業年度と比較し14百万円(△3.6%)の減益、経常利益は、3億63百万円と前事業年度と比較し8百万円(△2.3%)の減益となりました。 税引前当期純利益は、特別損失に遊休資産に係る減損損失37百万円を計上したことにより、3億12百万円と前事業年度と比較し60百万円(△16.3%)の減益となりました。e.法人税、住民税及び事業税、当期純利益 法人税、住民税及び事業税については、課税所得の増加により、52百万円と前事業年度と比較し、9百万円(21.0%)の増加となりました。 法人税等調整額については、将来の課税所得を考慮した結果、25百万円(前事業年度は△3百万円)となりました。 この結果、当期純利益は2億34百万円と前事業年度と比較し98百万円(△29.6%)の減益となりました。③ 財政状態の分析 当事業年度末における総資産は118億71百万円、純資産は62億85百万円、自己資本比率は52.9%となりました。a.資産 流動資産については、売上高の増加に伴う売上債権の増加等により、70億93百万円と前事業年度末に比べ4億50百万円(6.8%)の増加となりました。 固定資産については、加工設備等の固定資産の取得があったものの、有形固定資産の減価償却及び固定資産の減損損失等により、47億77百万円と前事業年度末に比べ1億13百万円(△2.3%)の減少となりました。b.負債 流動負債については、短期借入金の増加等により、43億29百万円と前事業年度末に比べ3億6百万円(7.6%)の増加となりました。 固定負債については、長期借入金の調達より返済が上回ったことにより、12億56百万円と前事業年度末に比べ1億28百万円(△9.3%)の減少となりました。c.純資産 純資産については、配当金の支払いがあったものの、当期純利益の計上により62億85百万円と前事業年度末に比べ1億58百万円(2.6%)の増加となりました。 なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っております。 ④ 流動性及び資金の源泉a.キャッシュ・フロー 営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加及び仕入債務の減少等があったものの、税引前当期純利益、減価償却費及び木構造建材事業でのたな卸資産の減少等により2億4百万円資金が得られました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出により1億71百万円を使用いたしました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出及び配当金の支払等があったものの、短期借入金及び長期借入れによる収入により33百万円資金が得られました。 これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は前事業年度末と比べ66百万円増加し7億84百万円となりました。b.財務政策 当社の資金調達は、金融情勢の変化に対する対応と資金コスト削減及び調達構成のバランスを考慮し調達先の分散、調達方法及び手段等の多様化を図っております。 資金調達は、原則として、運転資金については、短期借入金で調達し、生産設備などの長期資金は、社債や長期借入金で調達することを原則としております。2019年3月31日現在の短期借入金残高12億45百万円(1年内返済予定の長期借入金含む)及び長期借入金残高11億59百万円の借入金総額24億4百万円を主力銀行をはじめとする金融機関から調達しております。なお、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行と当座借越契約を締結しております。 ⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況 当社が目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、売上高営業利益率及びROE(株主資本利益率)としております。 この数年特に利益率向上に努め、改善が進んでおりますが、当社を取り巻く事業環境や事業領域を勘案し、まずは売上高営業利益率3%を目標とし、当面は業績向上に資する設備投資等の強化を図ることが重要と考えております。ROEに関しては、当社の規模感や今後の事業環境を鑑みて、自己資本は現状の水準を維持していく必要性を認識しており、効率的な資本政策と財務レバレッジとのバランスを鑑みながら、ROE5%以上を持続できる体制にすべきと考えております。当事業年度の経営成績につきましては、上記、② 経営成績の分析に記載のとおりであります。指標前事業年度当事業年度目標値目標対比売上高営業利益率2.8%2.6%3.0%△0.4ポイントROE(株主資本利益率)5.6%3.8%5.0%△1.2ポイント
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は「真実と努力」「行持報恩」を基本理念とし、真実の道理に従って行動し、公正、透明性など企業倫理に基づいた企業活動の実践によって、当社を取り巻く全てのステークホルダー(あらゆる利害関係者)から信頼を得る事業の創生及び構築を基本姿勢としております。 そして、「顧客に最大の満足と安心」を品質方針に掲げ、お客様のニーズに即応する快適商品の創造、供給を図るとともに、「地球環境との共生」を果たすため環境方針を定め、そのマネジメントシステムを構築し、積極的な事業展開を図ってまいります。これらにより持続的発展が可能な会社の実現と企業価値の最大化に邁進してまいります。 (2)経営戦略等 これまでは、日本の新設住宅着工戸数は少なくとも100万戸を維持してまいりましたが、この数年は個人消費の低迷の影響などにより80万戸から90万戸程度の水準に落ち込み、将来的にも少子高齢化や人口減少の進行に伴い、新設住宅着工戸数は更に低い水準で推移していくものと予測されております。このような厳しい環境における商品構成や生産体制など事業構造の転換を図っていく必要性に迫られております。縮小する市場環境に対応すべく、階段やカウンターなど特注対応をメインとした当社が強みを発揮できる事業強化を図ります。リフォーム市場や非住宅分野など伸展が見込まれる領域への展開も含め、機動的な事業運営により、環境変化に耐えうる経営基盤の構築に努めてまいります。特に木質建材における非住宅分野の需要開拓は、業界を挙げての課題となっており、木構造建材事業においてこれまで以上に経営資源の集中を図るとともに内装建材事業においても非住宅向けの製品開発を進めてまいります。 耐震や省施工、環境といった住宅のニーズに対し、プレカットや住宅パネルといった事業領域において、新商品開発、新サービスの提供など継続的に新たなビジネスを展開してまいります。また、国策である国産材利用に関し、かねてから木構造建材事業が手掛ける公共施設に使用するなど注力してまいりましたが、その活用は国を挙げての課題であることを踏まえ、木構造建材事業での更なる活用に加え、内装建材においても商品開発を進めるなど国産材事業の推進を図ってまいります。 集成材はその特性(強度、品質、加工の自由度)において、住宅のニーズにおける優位性を発揮出来る素材であることから、金物工法、フルプレカット加工など、独自の技術との融合を図ることで、集成材の需要を創造しシェア拡大を図ってまいります。 建材市場の価格競争が益々熾烈化するなか、資材コストの低減は最重要課題であり、海外展開をさらに拡大してまいります。特にベトナムを中心とする東南アジアにおいて生産拠点の展開を視野に入れた資材供給体制を構築し、コスト競争力強化に努めます。 木質系住宅建材市場における集成材の占有率は10%程度であり、集成材の優れた特性を活かした事業展開を具現化し、広く認知させていくことで、需要は増加する可能性が高いと思われます。当社は集成材業界のパイオニア企業として、住宅のトレンドを見据え、集成材の可能性をあらゆる角度から追求し、業界トップとしての位置付けを一層強固なものにする所存であります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、ROE(株主資本利益率)を経営の重要指標として捉えております。その達成のためには、卓越した品質及び技術に裏打ちされた快適商品を安定的に市場に供給し、持続的成長を目指し、売上高営業利益率の向上にも努めてまいります。 また、キャッシュ・フローを重視した経営を展開していくとともに、資本コストの考え方を取り入れ、部門の使用資金に見合った付加価値、収益の実現を示す経営指標を導入し、事業効率を重視した経営を進めております。 (4)経営環境及び事業上並びに財務上の対処すべき課題 今後の経済の見通しについては引き続き緩やかな回復基調にある一方、国内の政治情勢や東アジアに端を発する地政学リスクの高まりなど予断を許さない状況が続くものと予想されます。 住宅関連市場においては低金利を背景とし、2019年の消費増税を目前に堅調な市況が見込まれるものの、新設住宅着工戸数は漸減の傾向を辿ることが予測されております。 今後、新設住宅着工戸数減少の影響を受け、市場の競争激化が進んでいく流れのなか、非住宅分野への展開、国産材の活用、省施工技術の拡充といった新たな事業領域の開拓や新たなビジネスモデルの構築に迫られております。このような時勢への展開を図るため、当事業年度から「変化と連携」をスローガンに掲げ、組織の再編を通じた事業運営の変革と従業員の意識改革、そして「変化と連携」を具現化する施策を進めてきました。来期はこうした取り組みの深耕と拡充を推し進め「成果実現」を体現していくステージとして位置付け、以下の施策を講じてまいります。 内装建材事業においては、省施工化の時流を背景に省施工商品の拡充に向け、設備増強を図るとともに木構造建材事業本部との連携体制のもと企画提案営業を推進し販売ルートの拡充に努めます。また、施工性はもとよりデザイン性、多様な素材開発を含めた高付加価値製品の拡充等階段ラインアップの更なる充実化を図ってまいります。リフォーム市場の拡大が進むなか、引き続き好調な受注が見込まれるカウンターについては、塗装設備の拡充による増産体制を構築するとともにお客様のニーズを取り入れた新商品展開を進めてまいります。 木構造建材事業においては、非住宅分野への本格参入に向け、当事業年度に導入した大型汎用加工設備の稼働率を高めることに加え、建装事業の営業展開を拡充し非住宅特殊物件の受注拡大を図ります。プレカットについては主要顧客を主軸に安定受注の確保と新たな工法の展開とともに、内装建材事業との連携を強化し、当社独自のビジネスモデルの浸透を図り顧客層の拡大に努めてまいります。ツーバイフォーパネルについては、当事業年度から着手した軸組み用戸建てパネルなど新規事業の拡大及び新規顧客の受注獲得に努め、波が大きい受注形態の平準化と操業度の向上を図り、収益確保に向けた付加価値の追求を行ってまいります。 両事業部門ともオリンピック関連需要に向けた施策と2019年10月の消費増税の駆け込み需要に備えるとともに、個々のユーザーが要望するニーズにきめ細やかに対応し、増税後の反動減、逓減する需要環境に耐えうる施策への布石を講じてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は「真実と努力」「行持報恩」を基本理念とし、真実の道理に従って行動し、公正、透明性など企業倫理に基づいた企業活動の実践によって、当社を取り巻く全てのステークホルダー(あらゆる利害関係者)から信頼を得る事業の創生及び構築を基本姿勢としております。 そして、「顧客に最大の満足と安心」を品質方針に掲げ、お客様のニーズに即応する快適商品の創造、供給を図るとともに、「地球環境との共生」を果たすため環境方針を定め、そのマネジメントシステムを構築し、積極的な事業展開を図ってまいります。これらにより持続的発展が可能な会社の実現と企業価値の最大化に邁進してまいります。 (2)経営戦略等 これまでは、日本の新設住宅着工戸数は少なくとも100万戸を維持してまいりましたが、この数年は個人消費の低迷の影響などにより80万戸から90万戸程度の水準に落ち込み、将来的にも少子高齢化や人口減少の進行に伴い、新設住宅着工戸数は更に低い水準で推移していくものと予測されております。このような厳しい環境における商品構成や生産体制など事業構造の転換を図っていく必要性に迫られております。縮小する市場環境に対応すべく、階段やカウンターなど特注対応をメインとした当社が強みを発揮できる事業強化を図ります。リフォーム市場や非住宅分野など伸展が見込まれる領域への展開も含め、機動的な事業運営により、環境変化に耐えうる経営基盤の構築に努めてまいります。特に木質建材における非住宅分野の需要開拓は、業界を挙げての課題となっており、木構造建材事業においてこれまで以上に経営資源の集中を図るとともに内装建材事業においても非住宅向けの製品開発を進めてまいります。 耐震や省施工、環境といった住宅のニーズに対し、プレカットや住宅パネルといった事業領域において、新商品開発、新サービスの提供など継続的に新たなビジネスを展開してまいります。また、国策である国産材利用に関し、かねてから木構造建材事業が手掛ける公共施設に使用するなど注力してまいりましたが、その活用は国を挙げての課題であることを踏まえ、木構造建材事業での更なる活用に加え、内装建材においても商品開発を進めるなど国産材事業の推進を図ってまいります。 集成材はその特性(強度、品質、加工の自由度)において、住宅のニーズにおける優位性を発揮出来る素材であることから、金物工法、フルプレカット加工など、独自の技術との融合を図ることで、集成材の需要を創造しシェア拡大を図ってまいります。 建材市場の価格競争が益々熾烈化するなか、資材コストの低減は最重要課題であり、海外展開をさらに拡大してまいります。特にベトナムを中心とする東南アジアにおいて生産拠点の展開を視野に入れた資材供給体制を構築し、コスト競争力強化に努めます。 木質系住宅建材市場における集成材の占有率は10%程度であり、集成材の優れた特性を活かした事業展開を具現化し、広く認知させていくことで、需要は増加する可能性が高いと思われます。当社は集成材業界のパイオニア企業として、住宅のトレンドを見据え、集成材の可能性をあらゆる角度から追求し、業界トップとしての位置付けを一層強固なものにする所存であります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、ROE(株主資本利益率)を経営の重要指標として捉えております。その達成のためには、卓越した品質及び技術に裏打ちされた快適商品を安定的に市場に供給し、持続的成長を目指し、売上高営業利益率の向上にも努めてまいります。 また、キャッシュ・フローを重視した経営を展開していくとともに、資本コストの考え方を取り入れ、部門の使用資金に見合った付加価値、収益の実現を示す経営指標を導入し、事業効率を重視した経営を進めております。 (4)経営環境及び事業上並びに財務上の対処すべき課題 今後の経済の見通しについては引き続き緩やかな回復基調にある一方、国内の政治情勢や東アジアに端を発する地政学リスクの高まりなど予断を許さない状況が続くものと予想されます。 住宅関連市場においては低金利を背景とし、2019年の消費増税を目前に堅調な市況が見込まれるものの、新設住宅着工戸数は漸減の傾向を辿ることが予測されております。 今後、新設住宅着工戸数減少の影響を受け、市場の競争激化が進んでいく流れのなか、非住宅分野への展開、国産材の活用、省施工技術の拡充といった新たな事業領域の開拓や新たなビジネスモデルの構築に迫られております。このような時勢への展開を図るため、当事業年度から「変化と連携」をスローガンに掲げ、組織の再編を通じた事業運営の変革と従業員の意識改革、そして「変化と連携」を具現化する施策を進めてきました。来期はこうした取り組みの深耕と拡充を推し進め「成果実現」を体現していくステージとして位置付け、以下の施策を講じてまいります。 内装建材事業においては、省施工化の時流を背景に省施工商品の拡充に向け、設備増強を図るとともに木構造建材事業本部との連携体制のもと企画提案営業を推進し販売ルートの拡充に努めます。また、施工性はもとよりデザイン性、多様な素材開発を含めた高付加価値製品の拡充等階段ラインアップの更なる充実化を図ってまいります。リフォーム市場の拡大が進むなか、引き続き好調な受注が見込まれるカウンターについては、塗装設備の拡充による増産体制を構築するとともにお客様のニーズを取り入れた新商品展開を進めてまいります。 木構造建材事業においては、非住宅分野への本格参入に向け、当事業年度に導入した大型汎用加工設備の稼働率を高めることに加え、建装事業の営業展開を拡充し非住宅特殊物件の受注拡大を図ります。プレカットについては主要顧客を主軸に安定受注の確保と新たな工法の展開とともに、内装建材事業との連携を強化し、当社独自のビジネスモデルの浸透を図り顧客層の拡大に努めてまいります。ツーバイフォーパネルについては、当事業年度から着手した軸組み用戸建てパネルなど新規事業の拡大及び新規顧客の受注獲得に努め、波が大きい受注形態の平準化と操業度の向上を図り、収益確保に向けた付加価値の追求を行ってまいります。 両事業部門ともオリンピック関連需要に向けた施策と2019年10月の消費増税の駆け込み需要に備えるとともに、個々のユーザーが要望するニーズにきめ細やかに対応し、増税後の反動減、逓減する需要環境に耐えうる施策への布石を講じてまいります。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況 当事業年度におけるわが国経済は、企業業績、雇用環境の改善を受けて緩やかな回復基調が続く一方、米国政権の政治動向や東アジアにおける地政学リスクの高まりなど、世界情勢の影響もあり予断を許さない経済環境が続きました。 住宅関連業界においては、政策の後押しや低金利を背景に市況は比較的堅調に推移したものの、住宅着工数は前年同月比マイナスが続くなど持ち家を中心に減少傾向で推移いたしました。 こうしたなか、今後予測される需要縮小期に備え「選択と集中」及び、あらゆる局面において収益力向上に資する施策を講じ「変化」と「連携」をキーワードに新しい価値、顧客満足の創造に向けた事業運営の変革を促進するとともに、「真価」を発揮する事業構築に努めてまいりました。 内装建材事業につきましては、製造、営業、商品開発が一体となった新たな組織体制のもと、縦割りの機能・施策に横串を通す「連携」を重視した組織運営への転換と一体化を通じた営業力の増強に努め、自社製品ブランドの浸透を図ってまいりました。このような体制のもと、主力事業である階段においては省施工階段であるフルプレカット階段(エコプレ)やデザイン階段(ONE BEAM)の企画営業、増販に向けた施策を講じるとともに周辺部材の充実化及び既存製品のバージョンアップに取り組んできました。しかし、積層材からシート商品への需要変化の進展に伴い、主力商品の一つである積層階段の需要が低調に推移いたしました。シート商品の拡大の流れを受け、これら製品群の商品開発や拡販を進めると同時に、積層材の需要低下に歯止めをかけるべく、本物の木質素材が持つ特性・優位性と当社独自の塗装技術をアピールする施策を講じるなど、シート並びに木質素材の両輪を軸とする展開を図ってきました。事業部全体としてはカウンター及び玄関部材の増販、収益性の改善などが業績に寄与し、堅調な事業運営となりました。 木構造建材事業につきましては、総合プレカット事業の構築に向け事業基盤の強化、拡充を図っているなか、建装事業の受注拡大、販売ルートの開拓など非住宅分野への本格参入に向け、大型汎用加工設備を導入し稼動を開始いたしました。これにより大規模・中規模物件にかかる部材加工の内製化が可能となり、多種多様な部材加工の強みを活かした受注活動に努めるとともに外注費用の削減や工程の合理化を通じた収益力の向上を図ってきました。こうした施策も奏功し、売上高は堅調に推移した一方、海外資材の高騰の影響が顕著となるなか、製品価格への転嫁が困難な状況もあり収益面では目標に至らない結果となりました。ツーバイフォーパネル事業に関しては、受注の盛り上がりに欠いている状況が続いておりましたが、同事業は当社における成長戦略の一つとして位置付けており、新規取引先または新工法の立ち上げ等を強固に推し進めたことにより、徐々にこれらの事業が軌道に乗り始め、今後の展開に期待が持てる展開となりました。事業部全体では、前述したプレカット事業が事業部全体を牽引し増収となったものの、収益性では課題を残す内容となりました。 このような結果、当事業年度の売上高は140億90百万円と前事業年度と比較し、5億72百万円(4.2%)の増収となりました。利益面では、営業利益3億92百万円と前事業年度と比較し38百万円(11.0%)の増益、経常利益は3億72百万円と前事業年度と比較し45百万円(14.0%)の増益、当期純利益は、岐阜県より「平成28年度森林・林業対策事業補助金」にて取得した固定資産の圧縮記帳により、特別利益に補助金収入1億8百万円と特別損失に固定資産圧縮損1億7百万円を計上し、3億32百万円と前事業年度と比較し66百万円(24.9%)の増益となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。また、セグメント間取引については、相殺消去しております。(内装建材事業) 売上高は、83億91百万円と前事業年度と比較し、3億42百万円(4.3%)の増収となりました。営業利益は、3億3百万円と前事業年度と比較し64百万円(27.2%)の増益となりました。(木構造建材事業) 売上高は、56億79百万円と前事業年度と比較し、2億20百万円(4.0%)の増収となりました。営業利益は、76百万円と前事業年度と比較し32百万円(△29.5%)の減益となりました。(その他) 売上高は、19百万円と前事業年度と比較し、8百万円(78.6%)の増収となりました。営業利益は、12百万円と前事業年度と比較し、6百万円(96.8%)の増益となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ、21百万円減少し、7億18百万円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は3億5百万円(前事業年度比60百万円の収入減少)となりました。これは主に売上債権の増加3億6百万円及びたな卸資産の増加1億20百万円等の使用した資金があったものの、税引前当期純利益3億73百万円、減価償却費2億85百万円及び仕入債務の増加1億94百万円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は1億38百万円(前事業年度比1億34百万円の支出減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出2億4百万円及び無形固定資産の取得による支出29百万円等があったものの、補助金の受取額による収入1億7百万円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は1億88百万円(前事業年度比57百万円の支出増加)となりました。これは主に短期借入金の純増額1億円及び長期借入れによる収入4億円があったものの、長期借入金の返済による支出6億29百万円及び配当金の支払額44百万円等によるものであります。③ 生産、受注及び販売の状況a.生産実績当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 平成29年4月1日至 平成30年3月31日)前年同期比(%)内装建材事業(百万円)8,393106.2木構造建材事業(百万円)5,725106.4合計(百万円)14,118106.2(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。2.金額は販売価格によっております。3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 b.商品仕入実績当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 平成29年4月1日至 平成30年3月31日)前年同期比(%)内装建材事業(百万円)29119.3木構造建材事業(百万円)--合計(百万円)29119.3(注)1.金額は仕入価格によっております。2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 c.受注状況当事業年度の受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)木構造建材事業5,860108.8212670.0合計5,860108.8212670.0(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。2.金額は販売価格によっております。3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。4.当社の受注生産品は、主に木構造建材事業であり、他は概ね見込生産品であります。d.販売実績当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 平成29年4月1日至 平成30年3月31日)前年同期比(%)内装建材事業(百万円)8,391104.3木構造建材事業(百万円)5,679104.0 報告セグメント計(百万円)14,070104.2その他(百万円)19178.6合計(百万円)14,090104.2(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前事業年度(自 平成28年4月1日至 平成29年3月31日)当事業年度(自 平成29年4月1日至 平成30年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)稲畑産業㈱2,81620.82,69519.13.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。① 重要な会計方針及び見積り当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、財政状態及び経営成績に関する以下の分析が行われております。当社は、財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与える見積りを行っております。また、貸倒引当金、固定資産、株式等、繰延税金資産、退職給付、偶発事象及び訴訟等に関して見積り及び判断を実績や状況に応じ合理的な判断により継続的に検証し評価を行っております。しかしながら、これらの見積り及び判断は、不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。当社は、見積り及び判断により当社の財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えている項目は以下のとおりであります。a.貸倒引当金 当社は、債権の回収不能見込額について、一般債権は貸倒実績率、貸倒懸念債権等特定の債権は個別に回収可能性を検討し、不足分については追加計上しております。b.固定資産の減損損失 当社は、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、グルーピングごとに営業活動から生じる損益が継続してマイナスである場合、市場価格が著しく下落した場合及び将来の使用が見込まれていない遊休資産等減損の兆候がある場合に減損損失の認識の判定を行い、投資額の回収が困難になった場合は、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減額分を減損損失として特別損失に計上しております。 なお、回収可能価額については、正味売却価額又は使用価値により測定しており、合理的に算定された価額に基づき評価しております。c.株式の減損処理 当社の財務諸表において、長期保有を目的とする特定の取引先の株式を所有しております。これらの株式には、価格変動性が高い市場性のある株式と、市場性のない株式が含まれます。当社は投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、株式の減損処理をしております。公開会社の株式の場合、通常、時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合、2年間にわたり時価が取得原価に比べて30%以上50%未満継続して下落した場合、発行会社が債務超過の状態にある場合又は2期連続で損失を計上し翌期も損失が予想される場合において減損処理をしております。 非公開会社の株式の場合、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合において減損処理をしております。d.繰延税金資産 当社の財務諸表において、繰延税金資産を計上した場合に回収可能性に関する会計上の判断は、財務諸表に重要な影響を及ぼします。繰延税金資産の計上を検討する際、将来の課税所得とタックス・プラニングを考慮し、回収可能な繰延税金資産を計上いたします。回収可能性については、実績及び将来に関するあらゆる入手可能な情報が考慮されます。e.退職給付 当社は、従業員の退職給付費用及び退職給付債務について、年金数理計算に使用される前提条件に基づいて算定しております。年金数理計算の前提条件には、割引率、退職率、死亡率、昇給率及び年金資産の期待運用収益率等の重要な見積りが含まれております。これらの前提条件の決定にあたっては、金利変動などの市場動向を含め、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断し決定しております。 当社は、これらの前提条件の決定は合理的に行われたと判断しておりますが、前提条件と実際の結果が異なる場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があります。② 経営成績の分析a.概要 詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。b.売上高 売上高は、内装建材事業において主に階段が減少したものの、框及びカウンターの売上が増加し、83億91百万円と前事業年度と比較し3億42百万円増加いたしました。 また、木構造建材事業においては主に住宅パネル及び構造材が減少したものの、プレカット加工材及び施設建築等の売上が増加したことにより56億79百万円と前事業年度と比較し2億20百万円増加いたしました。 その他の賃貸事業においては19百万円と前事業年度と比較し8百万円増加いたしました。 その結果、140億90百万円と前事業年度と比較し5億72百万円の増収となりました。c.売上原価、販売費及び一般管理費 売上原価については、売上高の増加に伴い増加し、118億95百万円と前事業年度と比較し4億64百万円(4.1%)増加しました。売上原価率は収益力向上に資する施策を講じた結果0.2ポイント降下し84.4%となりました。 販売費及び一般管理費については、増収における人件費及び販売運賃の増加、主力商品の開発など試験研究費の増加等により、18億2百万円と前事業年度と比べ68百万円(4.0%)の増加となりました。d.営業利益、経常利益、税引前当期純利益 増収により、営業利益は、3億92百万円と前事業年度と比較し38百万円(11.0%)の増益、経常利益は、3億72百万円と前事業年度と比較し45百万円(14.0%)の増益となりました。 税引前当期純利益は、岐阜県より「平成28年度森林・林業対策事業補助金」にて取得した固定資産の圧縮記帳によって、特別利益に補助金収入1億8百万円と特別損失に固定資産圧縮損1億7百万円を計上し、3億73百万円と前事業年度と比較し87百万円(30.9%)の増益となりました。e.法人税、住民税及び事業税、当期純利益 法人税、住民税及び事業税については、前述に記載した要因によって課税所得が増加し、43百万円と前事業年度と比較し、8百万円(25.7%)の増加となりました。 法人税等調整額については、将来の課税所得を考慮した結果、△3百万円と前事業年度と比較し12百万円(80.7%)の増加となりました。 この結果、当期純利益は3億32百万円と前事業年度と比較し66百万円(24.9%)の増益となりました。③ 財政状態の分析 当事業年度末における総資産は115億75百万円、純資産は61億26百万円、自己資本比率は52.9%となりました。a.資産 流動資産については、たな卸資産及び当事業年度末日が金融機関の休日であったため、売上債権が増加したことにより、67億60百万円と前事業年度末に比べ4億33百万円(6.9%)の増加となりました。 固定資産については、有形固定資産の減価償却等による減少があったものの、大型汎用加工設備等の固定資産の取得により、48億14百万円と前事業年度末に比べ7百万円(0.1%)の増加となりました。b.負債 流動負債については、当事業年度末日が金融機関の休日であったため、仕入債務及び設備関係債務等が増加したことにより、40億22百万円と前事業年度末に比べ2億79百万円(7.5%)の増加となりました。 固定負債については、長期借入金を抑えたことにより、14億25百万円と前事業年度末に比べ1億26百万円(△8.1%)の減少となりました。c.純資産 純資産については、増収等によって当期純利益が増加したことにより61億26百万円と前事業年度末に比べ2億87百万円(4.9%)の増加となりました。 ④ 流動性及び資金の源泉a.キャッシュ・フロー 営業活動によるキャッシュ・フローは、当事業年度末日が金融機関の休日であったため、売上債権が増加及び内装建材事業においてたな卸資産が増加したものの、増収等によって税引前当期純利益が増加、当事業年度末日が金融機関の休日であったため、仕入債務が増加したことにより3億5百万円資金が得られました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、大型汎用加工設備の導入で補助金の受取額による収入があったものの、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出により1億38百万円を使用いたしました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金及び長期借入れによる収入があったものの、長期借入金の返済による支出及び配当金の支払等により1億88百万円を使用いたしました。 これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は前事業年度末と比べ21百万円減少し7億18百万円となりました。b.財務政策 当社の資金調達は、金融情勢の変化に対する対応と資金コスト削減及び調達構成のバランスを考慮し調達先の分散、調達方法及び手段等の多様化を図っております。 資金調達は、原則として、運転資金については、短期借入金で調達し、生産設備などの長期資金は、社債や長期借入金で調達することを原則としております。平成30年3月31日現在の短期借入金残高9億92百万円(1年内返済予定の長期借入金含む)及び長期借入金残高12億88百万円の借入金総額22億80百万円を主力銀行をはじめとする金融機関から調達しております。
経営方針・経営戦略
3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)経営方針 当社は「真実と努力」「行持報恩」を基本理念とし、真実の道理に従って行動し、公正、透明性など企業倫理に基づいた企業活動の実践によって、当社を取り巻く全てのステークホルダー(あらゆる利害関係者)から信頼を得る事業の創生及び構築を基本姿勢としております。 そして、「顧客に最大の満足と安心」を品質方針に掲げ、お客様のニーズに即応する快適商品の創造、供給を図るともに、「地球環境との共生」を果たすため環境方針を定め、そのマネジメントシステムを構築し、積極的な事業展開を図ってまいります。これらにより持続的発展が可能な会社の実現と企業価値の最大化に邁進してまいります。 (2)経営戦略等 これまでは、日本の新設住宅着工戸数は少なくとも100万戸を維持してまいりましたが、この数年は個人消費の低迷の影響などにより80万戸から90万戸程度の水準に落ち込み、将来的にも少子高齢化や人口減少の進行に伴い、新設住宅着工戸数は更に低い水準で推移していくものと予測されております。このような厳しい環境における商品構成や生産体制など事業構造の転換を図っていく必要性に迫られております。縮小する市場環境に対応すべく、階段やカウンターなど特注対応をメインとした当社が強みを発揮できる事業強化を図ります。リフォーム市場や非住宅分野など伸展が見込まれる領域への展開も含め、機動的な事業運営により、環境変化に耐えうる経営基盤の構築に努めてまいります。特に木質建材における非住宅分野の需要開拓は、業界を挙げての課題となっており、木構造建材事業においてこれまで以上に経営資源の集中を図るとともに内装建材事業においても非住宅向けの製品開発を進めてまいります。 耐震や省施工、環境といった住宅のニーズに対し、プレカットや住宅パネルといった事業領域において、新商品開発、新サービスの提供など継続的に新たなビジネスを展開してまいります。また、国策である国産材利用に関し、かねてから木構造建材事業が手掛ける公共施設に使用するなど注力してまいりましたが、その活用は国を挙げての課題であることを踏まえ、木構造建材事業での更なる活用に加え、内装建材においても商品開発を進めるなど国産材事業の推進を図ってまいります。 集成材はその特性(強度、品質、加工の自由度)において、住宅のニーズにおける優位性を発揮出来る素材であることから、金物工法、フルプレカット加工など、独自の技術との融合を図ることで、集成材の需要を創造しシェア拡大を図ってまいります。 建材市場の価格競争が益々熾烈化するなか、資材コストの低減は最重要課題であり、海外展開をさらに拡大してまいります。特にベトナムを中心とする東南アジアにおいて生産拠点の展開を視野に入れた資材供給体制を構築し、コスト競争力強化に努めます。 木質系住宅建材市場における集成材の占有率は10%程度であり、集成材の優れた特性を活かした事業展開を具現化し、広く認知させていくことで、需要は増加する可能性が高いと思われます。当社は集成材業界のパイオニア企業として、住宅のトレンドを見据え、集成材の可能性をあらゆる角度から追求し、業界トップとしての位置付けを一層強固なものにする所存であります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、ROE(株主資本利益率)を経営の重要指標として捉えております。その達成のためには、卓越した品質及び技術に裏打ちされた快適商品を安定的に市場に供給し、持続的成長を目指し、売上高営業利益率の向上にも努めてまいります。 また、キャッシュ・フローを重視した経営を展開していくとともに、資本コストの考え方を取り入れ、部門の使用資金に見合った付加価値、収益の実現を示す経営指標を導入し、事業効率を重視した経営を進めております。 (4)事業上及び財務上の対処すべき課題 住宅関連市場においては政策の後押しや低金利を背景に引き続き堅調な市況が見込まれるものの、活況を呈した当事業年度と比較し住宅着工戸数は漸減の傾向を辿ることが予測されます。 こうしたなか、今後迎えるであろう需要縮小期に備え、事業の方向性を「集中と選択」の観点から検証すると同時に収益力向上に資する施策を講じてまいります。昨年12月に実施した大幅な組織再編下の体制のもと「変化」と「連携」をキーワードに新しい価値、顧客満足の創造に向けた事業構築とあらゆる角度において事業運営の変革を促進するとともに内装建材事業及び木構造建材事業それぞれの卓越性の発揮と二つの事業の融合によるシナジーの追求を進めてまいります。 内装建材事業につきましては、製造、営業、開発が一体となった組織体制のもと営業力の強化、新機軸の商品開発・サービスの提供に取り組んでまいります。具体的にはかつて施工性の課題で断念したマンション向けのカウンターについて改めて品質改善を図ることでこの市場に向けた再チャレンジを行うとともに集合住宅向けの内装建材の販売拡大に努めます。また、他社建材メーカーとタイアップし、トータル化を図る製品のコラボ展開の企画提案など新たな販売戦略を推進いたします。主力製品である階段については収納・デザイン階段の企画開発、省施工を極めた完全プレカット階段の量産化、階段周辺部材の充実化など階段事業の拡充を加速化させます。既存商品に対しても当社が強みを発揮できる塗装仕様品のグレードアップ、銘木商品の展開などバージョンアップを図り自社製品ブランド力の強化を進めてまいります。 木構造建材事業につきましては、プレカット、ツーバイフォーパネル、建て方、非住宅分野、国産材活用まで幅広く対応する総合プレカット事業の構築に向けて事業基盤の強化、拡充に努めます。特に非住宅分野への展開に関しては、平成29年8月に導入予定の大型汎用加工設備の稼働により大規模・中規模物件に係る部材加工の自社生産が可能となり加工量の増大に加え、外注費用の削減や工程の合理化を見込むなど収益力の向上を図ります。また、設備投資による生産体制の拡充に合わせ建装事業の営業力増強による受注拡大と販売ルートの開拓を図るなど非住宅分野事業への本格参入に向けた布石を着実に講じてまいります。工場の運営に関しては、当事業年度に着手した生産リードタイムの短縮に資する施策を実行し、在庫の大幅な削減、工程間の徹底したムダ排除、原価低減等生産性向上のみならず顧客対応力強化に繋げる位置付けとして取り組んでまいります。ベトナムのCADセンターに関して、資本参加により現地法人との合弁会社が正式にスタートすることになり、これまで以上に活用の幅を広げると同時に連携を強化し更なる受注対応力の強化とコストダウンに努めます。 プレカット、ツーバイフォーパネルの主力事業については、引き続き受注拡大に邁進し操業度を高め、季節的な要因に左右されない加工量の安定化を図るとともに軸組みパネルの展開など新たな取り組みも併せ既存事業の基盤強化を図ってまいります。
対処すべき課題
3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)経営方針 当社は「真実と努力」「行持報恩」を基本理念とし、真実の道理に従って行動し、公正、透明性など企業倫理に基づいた企業活動の実践によって、当社を取り巻く全てのステークホルダー(あらゆる利害関係者)から信頼を得る事業の創生及び構築を基本姿勢としております。 そして、「顧客に最大の満足と安心」を品質方針に掲げ、お客様のニーズに即応する快適商品の創造、供給を図るともに、「地球環境との共生」を果たすため環境方針を定め、そのマネジメントシステムを構築し、積極的な事業展開を図ってまいります。これらにより持続的発展が可能な会社の実現と企業価値の最大化に邁進してまいります。 (2)経営戦略等 これまでは、日本の新設住宅着工戸数は少なくとも100万戸を維持してまいりましたが、この数年は個人消費の低迷の影響などにより80万戸から90万戸程度の水準に落ち込み、将来的にも少子高齢化や人口減少の進行に伴い、新設住宅着工戸数は更に低い水準で推移していくものと予測されております。このような厳しい環境における商品構成や生産体制など事業構造の転換を図っていく必要性に迫られております。縮小する市場環境に対応すべく、階段やカウンターなど特注対応をメインとした当社が強みを発揮できる事業強化を図ります。リフォーム市場や非住宅分野など伸展が見込まれる領域への展開も含め、機動的な事業運営により、環境変化に耐えうる経営基盤の構築に努めてまいります。特に木質建材における非住宅分野の需要開拓は、業界を挙げての課題となっており、木構造建材事業においてこれまで以上に経営資源の集中を図るとともに内装建材事業においても非住宅向けの製品開発を進めてまいります。 耐震や省施工、環境といった住宅のニーズに対し、プレカットや住宅パネルといった事業領域において、新商品開発、新サービスの提供など継続的に新たなビジネスを展開してまいります。また、国策である国産材利用に関し、かねてから木構造建材事業が手掛ける公共施設に使用するなど注力してまいりましたが、その活用は国を挙げての課題であることを踏まえ、木構造建材事業での更なる活用に加え、内装建材においても商品開発を進めるなど国産材事業の推進を図ってまいります。 集成材はその特性(強度、品質、加工の自由度)において、住宅のニーズにおける優位性を発揮出来る素材であることから、金物工法、フルプレカット加工など、独自の技術との融合を図ることで、集成材の需要を創造しシェア拡大を図ってまいります。 建材市場の価格競争が益々熾烈化するなか、資材コストの低減は最重要課題であり、海外展開をさらに拡大してまいります。特にベトナムを中心とする東南アジアにおいて生産拠点の展開を視野に入れた資材供給体制を構築し、コスト競争力強化に努めます。 木質系住宅建材市場における集成材の占有率は10%程度であり、集成材の優れた特性を活かした事業展開を具現化し、広く認知させていくことで、需要は増加する可能性が高いと思われます。当社は集成材業界のパイオニア企業として、住宅のトレンドを見据え、集成材の可能性をあらゆる角度から追求し、業界トップとしての位置付けを一層強固なものにする所存であります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、ROE(株主資本利益率)を経営の重要指標として捉えております。その達成のためには、卓越した品質及び技術に裏打ちされた快適商品を安定的に市場に供給し、持続的成長を目指し、売上高営業利益率の向上にも努めてまいります。 また、キャッシュ・フローを重視した経営を展開していくとともに、資本コストの考え方を取り入れ、部門の使用資金に見合った付加価値、収益の実現を示す経営指標を導入し、事業効率を重視した経営を進めております。 (4)事業上及び財務上の対処すべき課題 住宅関連市場においては政策の後押しや低金利を背景に引き続き堅調な市況が見込まれるものの、活況を呈した当事業年度と比較し住宅着工戸数は漸減の傾向を辿ることが予測されます。 こうしたなか、今後迎えるであろう需要縮小期に備え、事業の方向性を「集中と選択」の観点から検証すると同時に収益力向上に資する施策を講じてまいります。昨年12月に実施した大幅な組織再編下の体制のもと「変化」と「連携」をキーワードに新しい価値、顧客満足の創造に向けた事業構築とあらゆる角度において事業運営の変革を促進するとともに内装建材事業及び木構造建材事業それぞれの卓越性の発揮と二つの事業の融合によるシナジーの追求を進めてまいります。 内装建材事業につきましては、製造、営業、開発が一体となった組織体制のもと営業力の強化、新機軸の商品開発・サービスの提供に取り組んでまいります。具体的にはかつて施工性の課題で断念したマンション向けのカウンターについて改めて品質改善を図ることでこの市場に向けた再チャレンジを行うとともに集合住宅向けの内装建材の販売拡大に努めます。また、他社建材メーカーとタイアップし、トータル化を図る製品のコラボ展開の企画提案など新たな販売戦略を推進いたします。主力製品である階段については収納・デザイン階段の企画開発、省施工を極めた完全プレカット階段の量産化、階段周辺部材の充実化など階段事業の拡充を加速化させます。既存商品に対しても当社が強みを発揮できる塗装仕様品のグレードアップ、銘木商品の展開などバージョンアップを図り自社製品ブランド力の強化を進めてまいります。 木構造建材事業につきましては、プレカット、ツーバイフォーパネル、建て方、非住宅分野、国産材活用まで幅広く対応する総合プレカット事業の構築に向けて事業基盤の強化、拡充に努めます。特に非住宅分野への展開に関しては、平成29年8月に導入予定の大型汎用加工設備の稼働により大規模・中規模物件に係る部材加工の自社生産が可能となり加工量の増大に加え、外注費用の削減や工程の合理化を見込むなど収益力の向上を図ります。また、設備投資による生産体制の拡充に合わせ建装事業の営業力増強による受注拡大と販売ルートの開拓を図るなど非住宅分野事業への本格参入に向けた布石を着実に講じてまいります。工場の運営に関しては、当事業年度に着手した生産リードタイムの短縮に資する施策を実行し、在庫の大幅な削減、工程間の徹底したムダ排除、原価低減等生産性向上のみならず顧客対応力強化に繋げる位置付けとして取り組んでまいります。ベトナムのCADセンターに関して、資本参加により現地法人との合弁会社が正式にスタートすることになり、これまで以上に活用の幅を広げると同時に連携を強化し更なる受注対応力の強化とコストダウンに努めます。 プレカット、ツーバイフォーパネルの主力事業については、引き続き受注拡大に邁進し操業度を高め、季節的な要因に左右されない加工量の安定化を図るとともに軸組みパネルの展開など新たな取り組みも併せ既存事業の基盤強化を図ってまいります。