8074

YUASA(8074)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

  • 多岐にわたる事業展開
    ユアサグループは、産業機器、工業機械、住設・管材・空調、建築・エクステリア、建設機械、エネルギー、その他という7つの部門で事業を展開しています。これにより、特定の市場に依存せず、幅広い産業と生活基盤を支えることで収益の安定化を図っています。
  • 専門商社としての機能
    工具や産業設備、工業機械、住宅設備、建設資材など、多種多様な製品の販売を主軸としています。単なる製品販売だけでなく、建設工事の設計監理や請負、リース・レンタル、システム開発など、顧客のニーズに応じた幅広いサービスを提供することで収益を上げています。
  • 国内外のネットワーク
    当社および41の子会社、4つの関連会社で構成されており、特に工業機械部門では海外子会社を多数有しています。この国内外に広がる強固なネットワークを通じて、製品供給やサービス提供を行い、グローバルな市場から収益を獲得するビジネスモデルです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 住設・管材・空調部門
    この部門は、管材や空調機器、住宅設備などの販売、建設工事の設計監理や請負、宅地建物取引を手掛けています。売上高2,096.88億円、営業利益98.91億円と、グループ内で最も大きな売上と利益を上げており、主要な収益源となっています。
  • 工業機械部門
    工業機械や工業機器の販売を国内外で展開しており、海外子会社も多数有しています。売上高1,074.03億円、営業利益43.04億円と、住設・管材・空調部門に次ぐ規模で、特に海外市場での展開が特徴です。
  • 産業機器部門
    工具、産業設備、機材、制御機器、物流機器の販売を行っています。売上高777.67億円、営業利益25.64億円を計上しており、日本の製造業を支える基盤的な事業として、安定した収益を上げています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
IndustrialEquipmentAndTools 地域 778 26 3.3%
MachineTools 事業 1,074 43 4.0%
HousingAirAndFluidicControl 地域 2,097 99 4.7%
BuildingSuppliesAndExterior 事業 573 22 3.9%
ConstructionMachines 事業 369 10 2.8%
Energy 事業 186 2 1.3%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,551 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社39社及び関連会社3社で構成されており、産業機器、工業機械、住設・管材・空調、建築・エクステリア、建設機械、エネルギー、その他の7部門にて事業を営んでおります。 当連結会計年度において、当社グループが営む事業の内容に重要な変更はありません。 当社グループを構成する子会社及び関連会社は次のとおりであります。※印を付した35社は連結子会社、○印を付した1社は持分法適用会社であります。セグメントの名称主な事業内容当社及び主要な関係会社産業機器部門 工具・産業設備・機材・制御機器・物流機器、省エネ機器及び食品機械の販売当社 ㈱国興※ 中川金属㈱※工業機械部門 工業機械・工業機器及び自動化設備の販売当社 ユアサネオテック㈱※ 湯浅商事(上海)有限公司※ YUASA-YI,INC.※ PT.YUASA SHOJI INDONESIA※ YUASA MECHATRONICS(M)SDN.BHD.※ YUASA TRADING(TAIWAN)CO.,LTD.※ YUASA TRADING INDIA PRIVATE LIMITED(注)1※ YUASA TRADING(PHILIPPINES)INC.※ YUASA (THAILAND)CO.,LTD.(注)2※ YUASA ENGINEERING SOLUTION(THAILAND) CO.,LTD.※ YUASA TRADING VIETNAM CO.,LTD.(注)3※ YUASA SHOJI MEXICO, S.A. DE C.V.※ HENKO MACHINE TOOLS PTE.LTD.※ BME INDUSTRIES(M) SDN.BHD.※ BME TECHNICS SDN.BHD.※ HENKO MACHINE TOOLS SDN.BHD.※ ㈱アルファTKG○他5社 住設・管材・空調部門 管材・空調機器・住宅設備機器及び再生可能エネルギー関連機器の販売、建設工事の設計監理及び請負、宅地建物取引当社 ユアサクオビス㈱※ ㈱マルボシ※ ㈱サンエイ※ フシマン商事㈱※ 友工商事㈱※ 浦安工業㈱※建築・エクステリア部門 建築資材、景観・エクステリア・土木資材等の販売、外構資材設置工事の設計監理及び請負当社 協栄ジェネックス㈱※ フジクレスト㈱※建設機械部門 建設機械・資材の販売及びリース・レンタル、組立式仮設ハウス(コンテナハウス)の製造販売、イベント設営事業・ファニシング事業当社 ユアサマクロス㈱※ ㈱ラインナップ※ 富士クオリティハウス㈱※ ㈱丸建サービス※他1社 エネルギー部門 石油製品の販売- ユアサ燃料㈱※その他 生活関連商品・木材製品の販売、システム開発・保守・運用管理当社 ユアサプライムス㈱※ ユアサ木材㈱※ ユアサビジネスサポート㈱※ ユアサシステムソリューションズ㈱※ 計42社 (注)1 2026年4月9日付で、YUASA TRADING INDIA PRIVATE LIMITEDはYUASA INDIA PRIVATE LIMITEDに会社名を変更しております。2 2026年3月27日付で、YUASA TRADING (THAILAND) CO., LTD.はYUASA (THAILAND) CO., LTD.に会社名を変更しております。3 2026年6月15日付で、YUASA TRADING VIETNAM CO.,LTD.はYUASA VIETNAM CO.,LTD.に会社名を変更しております。 (事業の系統図)(注) 2026年4月1日付で、ユアサ商事株式会社は株式会社YUASAへ商号を変更しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:景気変動リスク / 株価変動リスク / 金利変動リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務サマリに時系列データ未収録のため、ブランド力や特許などの無形資産に関する具体的な評価は困難です。公開情報からは、特定の強力な無形資産の存在を示す明確な証拠は見当たりません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

卸売業という業態上、顧客との継続的な取引関係は存在するものの、特定の顧客がYUA SAから他社へ乗り換える際の顕著な損失(システム統合コスト、学習コスト等)を示す情報は乏しいです。限定的なスイッチングコストの可能性はありますが、強いものではありません。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

卸売業であり、プラットフォームビジネスのようなネットワーク効果を生み出す事業モデルではありません。顧客やサプライヤーが増えることで、サービス自体の価値が直接的に向上する構造は見られません。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

卸売業として、長年の事業運営で培われた調達力や物流ノウハウによる一定のコスト効率性は推測されます。しかし、構造的な圧倒的コスト優位性を示す具体的なデータや、競合他社に対する明確なコスト差は確認できません。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

YUA SAは、特定の分野(例:空調機器、住宅設備機器)において、長年にわたり一定の市場シェアを維持している卸売業者です。業界内での一定の規模と、それに伴う調達・販売網の効率性は、限定的ながらも競争優位の源泉となり得ます。

  • 広範な事業領域と顧客基盤
    産業機器から住設、建設機械、エネルギーまで多岐にわたる事業を展開しており、それぞれの分野で長年の実績と信頼を築いています。これにより、多様な顧客ニーズに対応できるだけでなく、景気変動リスクを分散し、安定的な収益基盤を構築しています。
  • 国内外に広がる強固なネットワーク
    当社グループは、主要仕入先約6,000社、主要販売先約20,000社という広範な取引先ネットワークを有しています。特に工業機械部門では海外子会社も多数展開しており、この国内外の強固なネットワークが製品供給力や市場開拓力となり、競争優位性を生み出しています。
  • 「つなぐ」イノベーションによる価値提供
    単なる「モノ売り」に留まらず、人・モノ・カネ・情報・データ・技術などあらゆるものを「つなぐ」ことで社会課題を解決する「コト売り」を推進しています。これにより、顧客との関係性を深め、高付加価値なサービスを提供することで、他社との差別化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 「つなぐ」イノベーションによる社会課題解決
    人・モノ・カネ・情報・データ・技術などあらゆるものを「つなぐ」ことで、社会が抱える課題を解決する提案型ビジネスを推進しています。これにより、単なる製品販売に留まらず、新たな価値を創造し、企業価値の向上を目指しています。
  • 成長戦略の推進と新事業領域の開拓
    海外、グリーン、デジタル、レジリエンス&セキュリティ、新流通、シェアリングをコア事業拡大の注力分野とし、介護・医療、食品、農業を新たな成長ドライバーと位置づけています。これらの分野への積極的な展開を通じて、持続的な成長と収益性の向上を図ります。
  • ビジネス変革を支える基盤強化
    風土改革、DX推進、サステナビリティ推進を経営基盤として位置づけ、従業員のエンゲージメント向上、データ活用や業務プロセスの改革、CO2削減と社会課題解決ビジネスの推進に取り組んでいます。これにより、変化に対応できる強靭な企業体質を構築し、企業価値向上を実現します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「誠実と信用」「進取と創造」「人間尊重」の3つを企業理念としております。・誠実と信用 YUASAグループは、地球環境との調和を基軸として、世界のいかなる国、地域においても双利共生の環境を重視し、企業活動を通じて、より人間らしい豊かな社会づくりに貢献します。YUASAグループは、世界の多様な民族、宗教、文化、習慣、制度に対する認識と理解の上に、公正かつ堅実・誠実な活動を通じて、信頼され認められる企業の確立に努めます。 ・進取と創造 YUASAグループは、事業領域を弾力的かつ社会のニーズによって的確に把握し、イノベーションを志向する先進企業集団の形成を目指します。また、優れた技術・製品の導入及びシステム、サービスの開発を行い、専門分野に精通した部門あるいはグループ企業を通じて、無駄のない合理的な方法によって、顧客の皆さまに満足を提供します。 ・人間尊重 YUASAグループは、社員の個性と権利を尊重するとともに、相互信頼と協調の精神に立脚した組織とルールのもとに、起業家精神と革新的な発想を追求し、実践できる職場環境の形成に注力します。 社員は、各自の目標と責任を明確にし、成果を追求するとともに、事業活動において創造性を発揮することによって経営を分担します。会社は、活動の成果に対しては成果配分を徹底し、社員の貢献に応えます。 (2)経営環境及び対処すべき課題 今後の経済情勢につきましては、地政学リスクの増大による物流網の混乱や原材料・エネルギーの安定供給は重大な懸念事項となっており、特に中東情勢については引き続き注視する必要があります。また、日中関係においても、経済安全保障の観点からサプライチェーンの再構築や貿易規制への対応が急務となっており、これら外部環境の激変は当社の事業基盤に直接的な影響を及ぼすものであり、この不透明な環境は依然続くことと認識しております。国内においては、深刻な労働人口の減少や人件費の高騰が続く中、デジタル技術を活用した自動化・省人化ニーズは一層加速しており、カーボンニュートラル実現に向けたグリーンビジネス、資源循環を推進するサーキュラーエコノミーの重要性もかつてないほど高まっています。さらに、自然災害の激甚化や国際情勢の不安定化を受け、安全・安心な社会インフラを維持するための「レジリエンス(強靭化)」対応は、今や社会的な最優先課題です。 このような変化の激しい時代において、当社は変化を恐れず自らを進化させるべく、2036年の創業370周年を見据えた長期ビジョン「YUASA vision 370」及び2026年4月から2031年3月までの5カ年を対象とする中期経営計画「Reborn 2031」を策定しました。 1.長期ビジョン「YUASA vision 370」の概要 創業370周年を迎える2036年に向け、長期ビジョン「YUASA vision 370」を策定するとともに、創業400年を見据えた新たなグループビジョンを次のように設定しました。(1)実現したい社会つなぐ力で社会の基盤を支え、豊かな、変化に強い未来を実現する(2)あるべき姿社員の想像力と経験を育み、人とソリューションで社会課題を解決する 当社の強みである「人財」を中心に据え、今まで以上に社員が活躍できる風土改革を実現し、サステナビリティ経営を推進することで、企業価値向上を目指してまいります。2036年3月期の定量目標を、経常利益額300億円以上、ROIC10%以上、海外売上高1,000億円以上としております。 2.中期経営計画「Reborn 2031」の概要 10年間の長期ビジョンを「YUASA vision 370」、その10年間を2つのタームに分け、最初の5年間の中期経営計画を「Reborn 2031」と設定しております。後半の5年間で傾斜角の高い成長による収益拡大の実現に向けて今中期経営計画では「事業基盤・人財基盤・経営基盤」の3つの基盤の強化と積極的な投資を行うことで高い成長性・収益性・効率性を目指します。(1)定量目標2031年3月期:経常利益額200億円以上、ROIC8%以上、海外売上高400億円以上(2)攻めるための基盤強化①事業基盤強化・「市場接点の強化・拡大・多様化」「価値創出、課題解決」「サーキュラーエコノミー推進」という終わりなき課題解決のループを大きく早くまわすことでお取引先さまとともに長期的な成長を実現する。・「ビジネスフィールド」と「成長戦略」の再整理、再定義を行うことでさらに総合力やつなぐ力の展開力を強化する。・成長余地が大きい領域である海外戦略を強化する。・つなぐイノベーションの価値を創造する開発モデルのブラッシュアップを図る。・カーボンニュートラルについて事業活動を通じた本業による環境貢献型製品・サービスの取り扱い強化を推進する。 ②人財基盤強化・目指す「あるべき姿」として厳しくも働きがいのある環境において会社の成長と社員の成長がリンクしている状態の実現に向けて引き続き風土改革を進める。・人事制度改革として「戦略的な人財配置と獲得」「評価制度の刷新」「自律学習の支援」「マネジメント改革」「柔軟な働き方支援」「モニタリング体制の構築」を方針とする。③経営基盤強化・変化の激しい経営環境下での持続的な成長に向けて「ガバナンスの強化」「事業戦略を実現する環境づくり」「経営資源の最適配分」「AI・デジタル技術の活用等、次世代の経営基盤強化」を行う。(3)投資・資本政策・営業キャッシュ・フローをベースとした「Reborn 2031」の期間中(2026年4月~2031年3月)の累計投資額として、事業基盤強化に200億円程度、経営基盤強化に170億円程度、人財基盤強化に30億円程度、合計400億円程度を予定しております。また、戦略的な追加投資については、内容とタイミングを精査し、外部調達も踏まえ積極的かつ機動的に実行します。・「Reborn 2031」の期間中は累進配当を原則とし、加えて資本効率と財務健全性のバランスを踏まえ、連結株主還元率35%以上、株主資本配当率(DOE)3.5%以上を還元水準といたします。 長期ビジョンと中期経営計画「Reborn 2031」の5年間では、ユアサビジョン360で培った経験・ノウハウの仕組化に加え、人財と機能を強化することで、継続的な成長を成し遂げる基盤を創る。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「誠実と信用」「進取と創造」「人間尊重」の3つを企業理念としております。・誠実と信用 YUASAグループは、地球環境との調和を基軸として、世界のいかなる国、地域においても双利共生の環境を重視し、企業活動を通じて、より人間らしい豊かな社会づくりに貢献します。YUASAグループは、世界の多様な民族、宗教、文化、習慣、制度に対する認識と理解の上に、公正かつ堅実・誠実な活動を通じて、信頼され認められる企業の確立に努めます。 ・進取と創造 YUASAグループは、事業領域を弾力的かつ社会のニーズによって的確に把握し、イノベーションを志向する先進企業集団の形成を目指します。また、優れた技術・製品の導入及びシステム、サービスの開発を行い、専門分野に精通した部門あるいはグループ企業を通じて、無駄のない合理的な方法によって、顧客の皆さまに満足を提供します。 ・人間尊重 YUASAグループは、社員の個性と権利を尊重するとともに、相互信頼と協調の精神に立脚した組織とルールのもとに、起業家精神と革新的な発想を追求し、実践できる職場環境の形成に注力します。 社員は、各自の目標と責任を明確にし、成果を追求するとともに、事業活動において創造性を発揮することによって経営を分担します。会社は、活動の成果に対しては成果配分を徹底し、社員の貢献に応えます。 (2)経営環境及び対処すべき課題 今後の経済情勢につきましては、地政学リスクの増大による物流網の混乱や原材料・エネルギーの安定供給は重大な懸念事項となっており、特に中東情勢については引き続き注視する必要があります。また、日中関係においても、経済安全保障の観点からサプライチェーンの再構築や貿易規制への対応が急務となっており、これら外部環境の激変は当社の事業基盤に直接的な影響を及ぼすものであり、この不透明な環境は依然続くことと認識しております。国内においては、深刻な労働人口の減少や人件費の高騰が続く中、デジタル技術を活用した自動化・省人化ニーズは一層加速しており、カーボンニュートラル実現に向けたグリーンビジネス、資源循環を推進するサーキュラーエコノミーの重要性もかつてないほど高まっています。さらに、自然災害の激甚化や国際情勢の不安定化を受け、安全・安心な社会インフラを維持するための「レジリエンス(強靭化)」対応は、今や社会的な最優先課題です。 このような変化の激しい時代において、当社は変化を恐れず自らを進化させるべく、2036年の創業370周年を見据えた長期ビジョン「YUASA vision 370」及び2026年4月から2031年3月までの5カ年を対象とする中期経営計画「Reborn 2031」を策定しました。 1.長期ビジョン「YUASA vision 370」の概要 創業370周年を迎える2036年に向け、長期ビジョン「YUASA vision 370」を策定するとともに、創業400年を見据えた新たなグループビジョンを次のように設定しました。(1)実現したい社会つなぐ力で社会の基盤を支え、豊かな、変化に強い未来を実現する(2)あるべき姿社員の想像力と経験を育み、人とソリューションで社会課題を解決する 当社の強みである「人財」を中心に据え、今まで以上に社員が活躍できる風土改革を実現し、サステナビリティ経営を推進することで、企業価値向上を目指してまいります。2036年3月期の定量目標を、経常利益額300億円以上、ROIC10%以上、海外売上高1,000億円以上としております。 2.中期経営計画「Reborn 2031」の概要 10年間の長期ビジョンを「YUASA vision 370」、その10年間を2つのタームに分け、最初の5年間の中期経営計画を「Reborn 2031」と設定しております。後半の5年間で傾斜角の高い成長による収益拡大の実現に向けて今中期経営計画では「事業基盤・人財基盤・経営基盤」の3つの基盤の強化と積極的な投資を行うことで高い成長性・収益性・効率性を目指します。(1)定量目標2031年3月期:経常利益額200億円以上、ROIC8%以上、海外売上高400億円以上(2)攻めるための基盤強化①事業基盤強化・「市場接点の強化・拡大・多様化」「価値創出、課題解決」「サーキュラーエコノミー推進」という終わりなき課題解決のループを大きく早くまわすことでお取引先さまとともに長期的な成長を実現する。・「ビジネスフィールド」と「成長戦略」の再整理、再定義を行うことでさらに総合力やつなぐ力の展開力を強化する。・成長余地が大きい領域である海外戦略を強化する。・つなぐイノベーションの価値を創造する開発モデルのブラッシュアップを図る。・カーボンニュートラルについて事業活動を通じた本業による環境貢献型製品・サービスの取り扱い強化を推進する。 ②人財基盤強化・目指す「あるべき姿」として厳しくも働きがいのある環境において会社の成長と社員の成長がリンクしている状態の実現に向けて引き続き風土改革を進める。・人事制度改革として「戦略的な人財配置と獲得」「評価制度の刷新」「自律学習の支援」「マネジメント改革」「柔軟な働き方支援」「モニタリング体制の構築」を方針とする。③経営基盤強化・変化の激しい経営環境下での持続的な成長に向けて「ガバナンスの強化」「事業戦略を実現する環境づくり」「経営資源の最適配分」「AI・デジタル技術の活用等、次世代の経営基盤強化」を行う。(3)投資・資本政策・営業キャッシュ・フローをベースとした「Reborn 2031」の期間中(2026年4月~2031年3月)の累計投資額として、事業基盤強化に200億円程度、経営基盤強化に170億円程度、人財基盤強化に30億円程度、合計400億円程度を予定しております。また、戦略的な追加投資については、内容とタイミングを精査し、外部調達も踏まえ積極的かつ機動的に実行します。・「Reborn 2031」の期間中は累進配当を原則とし、加えて資本効率と財務健全性のバランスを踏まえ、連結株主還元率35%以上、株主資本配当率(DOE)3.5%以上を還元水準といたします。 長期ビジョンと中期経営計画「Reborn 2031」の5年間では、ユアサビジョン360で培った経験・ノウハウの仕組化に加え、人財と機能を強化することで、継続的な成長を成し遂げる基盤を創る。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要①経営成績の状況 当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)におけるわが国経済は、建設業や物流業を中心に人手不足が常態化しているものの、所得環境などに改善がみられ景気は緩やかな回復が続きました。一方、米国の通商政策や地政学リスクなどにより先行きは引き続き不透明な状況となりました。 工業分野では、自動車関連産業が通商政策の影響を受けたものの、一部の半導体や航空機関連産業などに底堅い設備投資需要がみられました。住宅分野では、「省エネ基準」の適合義務化などにより戸建て住宅を中心に新設住宅着工戸数に落ち込みがみられた一方、機能性の高い商品の需要が堅調に推移しました。建設分野では、社会インフラ整備に関連する需要が高まりました。 海外では、米国の通商政策等の影響により先行きに不透明感がみられましたが、インドやインドネシアなど東南アジア地域で景気が底堅く推移しました。一方、中国では景気の停滞感がみられました。 このような状況の中、創業360年を迎える2026年3月期は「ユアサビジョン360」並びに中期経営計画「Growing Together 2026」の最終年度であり、「風土改革」「DX推進」「サステナビリティ推進」による企業価値の向上に引き続き取り組み、モノづくり、すまいづくり、環境づくり、まちづくりの分野において、「モノ売り」と「コト売り」の両面でマーケットアウト型へのビジネス変革を推進しました。 「風土改革」では、働きがい向上と人間尊重をテーマとしたYUASA PRIDEプロジェクトにより社員のエンゲージメントを高め、「総合力」「チャレンジ」「コミュニケーション」をキーワードに、「つなぐ」イノベーションで社会課題を解決できる人材の育成に取り組みました。 「DX推進」では、データ活用基盤構築、DX人材育成、業務プロセス改革、イノベーション創出を進めました。 「サステナビリティ推進」では、営業活動及び自社オフィスにおけるCO₂排出量の削減に取り組むとともに、お取引先さまのカーボンニュートラルを支援するグリーン事業を全社で推進しました。 成長戦略として、デジタル戦略においては、無人搬送ロボットなど現場の省人化・省力化に貢献するロボット・AI活用ソリューションの展開を推進しました。海外戦略では、タイ・バンコクのラートクラバン地区に、日本の複数メーカーと連携し日本の住宅ソリューションを集約したモデルハウス「YUASA SAKURA HOUSE」を昨年12月に開設しました。 これらの結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比3.1%増の5,450億27百万円となりました。利益面につきましては、営業利益が167億40百万円(前連結会計年度比6.2%増)、経常利益は172億36百万円(前連結会計年度比7.7%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比17.4%増の120億20百万円となりました。 セグメント別の売上高の詳細については、(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容に記載しております。 ②財政状態の状況 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて154億9百万円増加し、3,035億7百万円となりました。これは受取手形、売掛金及び契約資産が91億33百万円減少した一方で、電子記録債権が71億34百万円、投資有価証券が51億36百万円、現金及び預金が47億91百万円それぞれ増加したことなどによります。 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて33億79百万円増加し、1,820億61百万円となりました。これは、電子記録債務が26億44百万円、繰延税金負債が12億47百万円それぞれ増加したことなどによります。 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて120億29百万円増加し、1,214億46百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより利益剰余金が76億87百万円、その他有価証券評価差額金が29億75百万円それぞれ増加したことなどによります。 なお、2026年3月期において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、2025年3月期に係る資産額については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させ比較しております。この結果、自己資本比率は、39.5%(前連結会計年度末は37.8%)となりました。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、484億85百万円となり、前連結会計年度末より47億75百万円の増加となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は、195億69百万円(前連結会計年度比35億86百万円の収入増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益170億52百万円、売上債権の減少額49億51百万円を計上した一方、棚卸資産の増加額16億52百万円、仕入債務の減少額10億10百万円を計上したことなどによります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は、63億80百万円(前連結会計年度比35億84百万円の支出減)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出55億99百万円、有形固定資産の取得による支出13億76百万円を計上したことなどによります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は、90億78百万円(前連結会計年度比42億81百万円の支出増)となりました。これは主に、配当金の支払額による支出41億20百万円、長期借入金の返済による支出31億73百万円をそれぞれ計上したことなどによります。 ④販売、仕入及び受注の実績a.販売実績期間前連結会計年度自 2024年4月1日至 2025年3月31日当連結会計年度自 2025年4月1日至 2026年3月31日セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)構成比率(%)金額(百万円)前年同期比(%)構成比率(%)産業機器77,767△2.514.777,739△0.014.3工業機械107,403△9.520.3105,444△1.819.3住設・管材・空調209,6886.339.7223,4926.641.0建築・エクステリア57,3425.410.963,80911.311.7建設機械36,868△1.17.037,0760.66.8エネルギー18,607△2.93.517,496△6.03.2その他20,7093.63.919,968△3.63.7合計528,3870.3100.0545,0273.1100.0 b.仕入実績 仕入実績の金額と販売実績の金額の差額は僅少であるため、記載を省略しております。 c.受注実績 受注実績の金額と販売実績の金額の差額は僅少であるため、記載を省略しております。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識・検討内容 当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比3.1%増の5,450億27百万円となりました。利益面につきましては、営業利益が167億40百万円(前連結会計年度比6.2%増)、経常利益は172億36百万円(前連結会計年度比7.7%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比17.4%増の120億20百万円となりました。 《産業機器部門》 産業機器部門につきましては、自動車関連産業における通商政策や国際情勢の変動といった不確実性は残るものの、サプライチェーンの混乱は徐々に緩和され、需要環境にも安定化の兆しがみられ、切削工具及び工作機械周辺機器の販売が底堅く推移しました。また、深刻化する人手不足を背景に、自動化・省人化ソリューションへの投資意欲は引き続き高水準で推移しました。 このような状況の中、スマートファクトリー化に向けた設備投資や食品製造工場向けのソリューション提案などのフードテック事業は堅調であり、災害対策やBCP(事業継続計画)関連商材も安定した需要を確保しましたが、売上高は777億39百万円(前連結会計年度比0.0%減)となりました。 《工業機械部門》 工業機械部門につきましては、深刻化する人手不足を背景とした自動化・省人化ニーズは存在するものの、実際の投資決定が先送りされるなど、全体として厳しい事業環境となりました。一方、国内外を通じ、半導体・データセンター向け冷却装置等の製造設備は好調に推移しており、国内では防衛・航空宇宙関連・造船分野が活況であるとともに、海外では米国現地生産の航空機部品、空調機製造が堅調に推移し、受注環境には改善の傾向がみられました。 このような状況の中、国内の注力分野である精密板金市場・脆性材加工市場に対して、顧客の生産現場における課題を解決する高付加価値商品の提案を継続し、受注獲得と収益基盤の強化に努めました。また、海外においては、東南アジア諸国を中心に現地資本企業への販売に注力しましたが、売上高は1,054億44百万円(前連結会計年度比1.8%減)となりました。 《住設・管材・空調部門》 住設・管材・空調部門につきましては、少子化の進行、不動産価格の上昇、建築コスト高騰や改正建築基準法の厳格化により、新設住宅着工戸数は減少し、働き方改革、人手不足に伴う工期遅延もみられました。一方で、リフォーム需要は増加し、住宅設備機器は堅調に推移しました。また、データセンターの新設、都市部での大型再開発の増加により、空調関連機器や管材商品などが底堅い動きとなるとともに、物流倉庫や工場建設の省エネ設備投資需要も堅調に推移しました。 このような状況の中、工期短縮及び省施工の現場ニーズに応えるべく、施工省力化製品の提案や空調改装などエンジニアリング機能の強化に努めました。また、再生可能エネルギー分野においては、一部自治体による太陽光パネル設置義務化の動きや企業のカーボンニュートラル促進を受け、太陽光パネルや蓄電池などのシステム提案を推進した結果、売上高は2,234億92百万円(前連結会計年度比6.6%増)となりました。 《建築・エクステリア部門》 建築・エクステリア部門につきましては、人手不足の常態化と人件費の上昇に加え、資材高騰や納期遅延が継続しました。これらに伴う工期の長期化によって、厳しい市場環境となりました。特に商業施設・店舗や公共施設・学校向けの公共エクステリア製品の販売が伸び悩みました。一方で、自然災害や交通事故対策への意識の高まりから、社会インフラ投資は底堅く推移しました。特に止水板や監視管理システムの防災・防犯関連商品は需要が増加しました。 このような状況の中、再生可能エネルギーを活用したソーラーカーポートやウォーカブルな街づくりに寄与する外構・エクステリア製品のパッケージ提案、再開発案件への建築製作金物の納入に加え、宅配ボックスの拡販に注力した結果、売上高は638億9百万円(前連結会計年度比11.3%増)となりました。 《建設機械部門》 建設機械部門につきましては、国土強靭化に向けたインフラ整備や再開発・更新需要が底堅く推移しました。一方、機械・資材・エネルギー価格の高止まりや人件費の高騰に加え、働き方改革による労働時間制限の影響を受けました。特に技能資格者不足による工事遅延や人手不足の常態化といった構造的課題が顕在化しました。 このような状況の中、さまざまな社会課題の解決を主軸とし、AI・IoT技術による省人化ソリューションや安全対策、CO₂見える化商品の拡販、行政機関への防災・BCP関連商材の提案等を推進しました。さらに、中古建機・農機等のオークション事業をはじめ、建設機械の整備・レンタル機能の拡充に努めた結果、売上高は370億76百万円(前連結会計年度比0.6%増)となりました。 《エネルギー部門》 エネルギー部門につきましては、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰に対し、政府による「燃料油価格激変緩和対策事業」が継続実施されたほか、緊急措置として国家原油備蓄の放出が行われるなど、厳しい外部環境となりました。 このような状況の中、東海地方を中心に展開するガソリンスタンド事業では、付加価値の高い洗車、車検、コーティングのほか、レンタカーやカーメンテナンス事業等の強化に注力しました。また、京浜地区における船舶用燃料の販売強化に取り組みましたが、売上高は174億96百万円(前連結会計年度比6.0%減)となりました。 《その他》 その他部門につきましては、消費財事業では、物価上昇による消費者の購買意欲の落ち込みや季節商品需要の分散化がみられる中、スポットクーラーや空調服に代表される熱中症対策商品の提案に注力し販売が伸長しました。木材事業では、新設住宅着工戸数の減少や建築基準法の改正による駆け込み需要の反動、加えて、輸入木材は円安の影響を受けるなど、年間を通じて木材需要は厳しい状況が続きました。また、造船分野向けの特注木材製品の展開にも人手不足による工期遅延の影響がみられましたが、国内グループ間の連携を強化し、国産材を用いた用途提案や新商品開発、新市場開拓を通じた社会課題解決に向けた取り組みを進めました。 この結果、売上高は199億68百万円(前連結会計年度比3.6%減)となりました。 当社グループは、2036年の創業370周年を見据えた長期ビジョン「YUASA vision 370」と、2026年4月から2031年3月までの5カ年を対象とする中期経営計画「Reborn 2031」を策定しました。当連結会計年度の経営成績等を踏まえた、具体的な施策等は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の財政状態及びキャッシュ・フローの分析 当連結会計年度の財政状態及びキャッシュ・フローの分析につきましては、(1)経営成績等の状況の概要②財政状態の状況及び(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。 なお、2027年3月期の連結業績予想は下記のとおりであります。指標2026年3月期実績2027年3月期予想売上高5,450億27百万円5,460億円経常利益172億36百万円175億円経常利益率3.2%3.2%(注)2027年3月期予想は、2026年5月8日公表の「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」によるものです。 ③当社グループの資本の財源及び資金の流動性 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金、設備投資等の資金需要に対して、短期借入金及び自己資金を充当することを基本方針としております。 また、当社グループ内でCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を活用したグループファイナンスを行うことで、連結ベースでの資金の効率化に努め、資金管理体制の充実を図っております。 当連結会計年度末の「現金及び現金同等物」の残高は、前連結会計年度末より47億75百万円増加し、484億85百万円となっており、充分な流動性を確保していると考えております。 なお、将来当社グループの成長のために多額の資金需要が生じた場合には借入金の増額も検討いたしますが、財務の健全性を維持しつつ、事業活動を通じて創出した利益を成長分野へ投資することにより、1株当たり当期純利益を増大させ、株主価値の向上を図ってまいります。 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 景気変動リスク
    産業設備投資や新設住宅着工戸数などの建設投資の動向に業績が大きく左右される可能性があります。新領域や海外市場の拡大に注力していますが、経済状況が予想外に悪化した場合、売上や利益に影響が出る可能性があります。
  • 株価・金利・為替変動リスク
    取引先の株式保有による株価変動リスク、変動金利の有利子負債による金利変動リスク、海外取引や海外子会社を持つことによる為替変動リスクを抱えています。これらの金融市場の変動は、グループの財政状態や経営成績に影響を与える可能性があります。
  • コンプライアンス・情報システムリスク
    広範囲な事業活動に伴い、多岐にわたる法令・規制遵守が求められます。予期せぬ法令違反や情報システムへの不正アクセス、自然災害によるシステム障害が発生した場合、事業活動の停止や企業イメージの低下、損害賠償などにより、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,975 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、本項において将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 当社グループでは、リスクに関する統括責任者(以下「リスク管理統括責任者」という)として経営管理部門管掌取締役を定め、想定されるリスクごとに、発生時における迅速かつ適切な情報伝達と緊急事態対応体制を整備しております。リスク管理統括責任者は、必要に応じてリスク管理の状況を取締役会に報告しており、リスクが顕在化した場合の、事業中断及び影響を最小限にとどめ、事業継続マネジメント体制の整備に努めております。 (1) 景気変動リスク 当社グループは産業設備関連投資や新設住宅着工戸数等の建設投資の動向と密接な関連性を有しております。当社グループは新領域及び海外などの新市場の拡大に注力いたしておりますが、上記経済動向に予想外の変動があった場合には経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) 株価変動リスク 当社グループは取引先を中心とした市場性のある株式を保有しており、株価変動のリスクを負っております。これらの株式は中長期的な保有を目的としており、適宜、当社の「有価証券投資に関するガイドライン」に基づき保有株式の見直しを行っておりますが、株価変動が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3) 金利変動リスク 当社グループの有利子負債には、変動金利条件となっているものがあり、総資産に占める借入依存度は低いものの、今後の金利動向によっては当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループでは、金利変動リスクを回避する目的で、有利子負債の変動金利から固定金利への転換等を行う場合があります。 (4) 信用リスク 当社グループは、多様な営業活動を通じて国内外の取引先に対して信用供与を行っており、信用リスクを負っております。当社グループでは社内管理規程等に基づく与信管理を行い、リスクの軽減に努めておりますが、取引先の予想外の諸事情による債務不履行等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (5) 為替変動リスク 当社グループは、外貨による輸出入取引において、為替予約を用いて為替レートの変動リスクの軽減に努めておりますが、為替レートの変動によって当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。また、当社グループは海外現地法人を有しており、連結財務諸表作成の際の為替換算レートの変動によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (6) コンプライアンスリスク 当社グループは、様々な事業領域で活動を行っており、事業活動に関連する法令・規制は、会社法、税法、汚職等腐敗行為防止のための諸法令、独占禁止法、中小受託取引適正化法、外国為替及び外国貿易法を含む貿易関連諸法や建築基準法や化学品規制などを含む各種業界法など広範囲にわたっております。これらの法令・規制を遵守するため、当社グループでは倫理方針、行動規範を定めるとともに、代表取締役社長の直轄組織である倫理・コンプライアンス委員会を設け、グループ全体のコンプライアンスの徹底及び指導を図っております。しかしながら、このような取り組みによっても事業活動におけるコンプライアンスリスクを完全に排除することはできるものではなく、関係する法律や規制の大幅な変更、予期しない解釈の適用などが当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (7) 情報システム・情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、情報共有や業務の効率化のため、情報システムを構築・運用しており、情報システム運営上の安全性確保のため、情報セキュリティ運用細則を定め、危機管理対応の徹底に取り組んでおりますが、外部からの予期せぬ不正アクセス、コンピュータウイルス侵入等による企業機密情報・個人情報の漏洩、さらには、自然災害、事故等による情報システム設備の損壊や通信回線のトラブルなどにより情報システムが不稼動となる可能性を完全に排除することはできません。このような場合は、システムに依存している業務の効率性の低下を招くほか、被害の規模によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (8) 製造物責任リスク 当社グループは、生活家電の製造・販売事業を行っております。これら商品の品質管理には万全を期するとともに製造物責任保険も付保しておりますが、大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような商品の欠陥が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (9) カントリーリスク 当社グループは、海外における取引や海外での事業活動を行っております。これら海外の取引相手国における政策変更、政治・経済等の環境変化により、債権または投融資の回収が困難になるようなリスクを有しております。想定し得るカントリーリスクについては、各種の情報に基づき慎重に対応し、貿易保険を付保するなど、リスクの管理・ヘッジに努めておりますが、特定の国または地域に関連して回収不能が発生した場合や地政学リスクの増大に伴う資源価格の高騰などが当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (10) 自然災害等リスク 地震や大規模な水害などの自然災害や新型ウイルス等の感染症の流行の予期せぬ事態が発生した場合、事業所の機能停止、設備の損壊、電力等の供給停止等により、当社グループの事業活動の継続に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、事業活動の継続のために、事業継続計画(BCP)の策定、安否確認システムの導入、災害対策マニュアルの作成、耐震対策、防災訓練等の対策を講じておりますが、自然災害及び新型ウイルス等の感染症による被害を完全に回避できるものではなく、これらの被害が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (11) 事業投資リスク 当社グループは、2026年4月に2036年の創業370周年を見据えた長期ビジョン「YUASA vision 370」と、2026年4月から2031年3月までの5カ年を対象とする中期経営計画「Reborn 2031」を策定し投資方針として、機動的な成長戦略投資を実行することを目標に掲げております。これらの投資は、取締役会や経営会議等の重要会議を通じ、十分な検討を行った上で実施しており、投資効果について適宜取締役会で報告を行っております。しかしながら、期待どおりの収益が上がらないリスクや事業計画を達成できないリスクを完全に回避することは困難であり、想定どおりに事業が進まない場合、または当該事業の撤退に伴う損失等が発生する可能性があります。

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