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東邦ホールディングス(8129)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

  • 医薬品卸売事業
    製薬会社から医薬品や医療関連商品を仕入れ、病院、診療所、調剤薬局などへ販売しています。東邦薬品や九州東邦などの子会社がこの事業を担い、グループ全体の売上の大部分を占める主力事業です。医薬品の安定供給を通じて医療インフラを支える役割を担っています。
  • 調剤薬局事業
    主に保険調剤薬局を運営し、患者さんへの処方箋に基づいた医薬品の調剤・販売を行っています。ファーマダイワやファーマみらいなどの子会社が全国で薬局を展開しており、地域医療の一翼を担うとともに、医薬品卸売事業との連携も図っています。
  • 医薬品製造販売事業
    ジェネリック医薬品の製造販売や注射用医薬品の受託製造を行っています。共創未来ファーマが中心となり、主にグループ内の医薬品卸売事業を通じて販売することで、安定した供給体制を構築し、医療費抑制にも貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 医薬品卸売事業
    売上高1兆4152.89億円、営業利益190.33億円。製薬会社から医薬品を仕入れ、病院や調剤薬局へ販売する事業で、グループの売上と利益の大部分を占める基幹事業です。全国に広がる強固な流通網を活かし、医療機関への安定供給を担っています。
  • 調剤薬局事業
    売上高955.31億円、営業利益8.52億円。保険調剤薬局の運営を通じて、患者さんへの医薬品提供と薬学管理を行う事業です。地域医療に貢献するとともに、医薬品卸売事業との連携によりグループ全体のシナジー効果を高めています。
  • 医薬品製造販売事業
    売上高26.15億円、営業利益7.29億円。ジェネリック医薬品の製造販売や注射用医薬品の受託製造を行う事業です。グループ内の卸売事業を通じて販売することで、安定した収益を確保し、医療費抑制にも貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MedicalProductsRetail 事業 14,153 190 1.3%
DispensingPharmacy 事業 955 9 0.9%
MedicalProductsManufacturingAndSalesReportableSegment 事業 26 7 27.9%
OtherRelatedBusiness 地域 51 7 12.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,144 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社と子会社43社及び関連会社17社により構成されており、主な事業内容、当該事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。なお、次の4部門は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (1)医薬品卸売事業連結子会社4社(東邦薬品株式会社、九州東邦株式会社、株式会社セイエル、株式会社幸燿)、非連結子会社5社及び関連会社4社(酒井薬品株式会社、他3社)は、製薬会社等から医薬品及び医療関連商品を仕入れ、病院・診療所・調剤薬局等へ販売しております。製薬会社等の商品については上記の連結子会社から調剤薬局事業の子会社10社(株式会社ファーマダイワ、株式会社J.みらいメディカル、株式会社ファーマみらい、株式会社ストレチア、株式会社青葉堂、株式会社ケイ・クリエイト、他4社)及び関連会社3社へ供給しております。なお、株式会社東邦システムサービス(連結子会社)は、共創未来グループ(当社及び医薬品卸売業を主とする関係会社、業務提携会社)のデータ処理等の基幹システムの業務を主として請負っております。また、株式会社スクウェア・ワン(連結子会社)は、不動産賃貸業を行っております。 (2)調剤薬局事業連結子会社6社(株式会社ファーマダイワ、株式会社J.みらいメディカル、株式会社ファーマみらい、株式会社ストレチア、株式会社青葉堂、株式会社ケイ・クリエイト)、非連結子会社4社及び関連会社3社は、主に保険調剤薬局事業を行なっております。なお、ファーマクラスター株式会社(連結子会社)は、調剤薬局事業の管理事業を行っております。 (3)医薬品製造販売事業連結子会社1社(共創未来ファーマ株式会社)及び関連会社2社(あゆみ製薬ホールディングス株式会社及びあゆみ製薬株式会社)は、医薬品の製造・販売を行っております。共創未来ファーマ株式会社(連結子会社)は、ジェネリック医薬品の製造販売および注射用医薬品の受託製造を行っており、ジェネリック医薬品は、主に東邦薬品株式会社(連結子会社)に供給しております。 (4)その他周辺事業連結子会社5社(株式会社東京臨床薬理研究所、株式会社アルフ、株式会社ネグジット総研、株式会社e健康ショップ、株式会社eヘルスケア)、非連結子会社15社、関連会社8社は、上記事業に関連する周辺事業を行っております。 なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。 当社と関係会社の事業系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
薬価基準に収載され販売価格の上限が機能し、価格未決定のまま納入する商慣習があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
医薬品医療機器等法、健康保険法等の法的規制により、必要な許可、登録、指定または免許が必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:法的規制等による指導・処分、独占禁止法違反 / 薬価基準改定および医療保険制度改革の影響 / 医薬品卸売業界特有の商慣習による業績影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

東邦ホールディングスは医薬品卸売業を主軸としており、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPによる明確な無形資産の優位性は見られない。一般的な業界慣行に沿った事業展開である。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

医薬品卸売業においては、医療機関や薬局との長年の取引関係や、在庫管理・物流システムへの依存度から、一定のスイッチング・コストが存在する。しかし、価格競争や他社サービスへの移行可能性もゼロではない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

医薬品卸売業のビジネスモデルは、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。取引先との関係性は重要だが、ネットワーク効果とは異なる。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

医薬品卸売業は、効率的な物流網の構築や大量仕入れによるコスト削減が競争力の源泉となりうる。東邦ホールディングスも一定の規模を持つが、業界全体でコスト競争は激しく、圧倒的なコスト優位を確立しているとは言えない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

東邦ホールディングスは、医薬品卸売業界において一定のシェアを持つ企業であり、その規模からくる効率性は競争優位となりうる。しかし、業界内にはより大規模な競合も存在し、寡占化が進んでいるとは言い難い。

  • 広範な流通ネットワーク
    医薬品卸売事業において、製薬会社から仕入れた医薬品を全国の病院、診療所、調剤薬局へ安定的に供給できる強固な流通ネットワークを持っています。これにより、多様な医療機関のニーズに応え、効率的なサプライチェーンを構築しています。
  • グループ内連携によるシナジー
    医薬品卸売、調剤薬局、医薬品製造販売の各事業をグループ内で展開しているため、相互に連携し、効率的な事業運営と新たな価値創造が可能です。例えば、製造したジェネリック医薬品をグループの卸売事業を通じて販売し、調剤薬局で提供するといった一貫したサービス提供が強みです。
  • 多様な事業展開
    医薬品卸売を核としながらも、調剤薬局、医薬品製造販売、さらには周辺事業まで多角的に展開しています。これにより、特定の事業に依存するリスクを分散し、変化する医療環境に対応しながら安定的な収益基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 持続的成長と企業価値向上
    国民の健康寿命延伸や医療DXの促進といった社会課題に対応しつつ、中長期的な企業価値向上とコーポレートブランドの確立を目指しています。2025年度を最終年度とする中期経営計画「次代を創る」を策定し、ロードマップに沿った取り組みを進めています。
  • サステナビリティ経営の推進
    環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)およびコンプライアンスの課題解決に取り組むサステナビリティ経営を推進しています。温室効果ガス排出量削減目標の設定やEV車の導入など、環境保全と事業活動の両立を図っています。
  • 人的資本の最大化とガバナンス強化
    社員を「人財」と捉え、多様な人財活用、育成、働き方改革を通じて人的資本価値の最大化を目指しています。同時に、ガバナンスの一層の強化と、全役職員の関連法規遵守およびコンプライアンス・リスクマネジメントを最優先事項としています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 当社グループは、「全ては健康を願う人々のために」をグループスローガンとして掲げ、「わたしたちは社会・顧客と共生し、独創的なサービスの提供を通じて新しい価値を共創し、世界の人々の医療と健康に貢献します。」との経営理念のもと、常に健康を願う人々を第一に考え、その満足度を高めるべく顧客価値の創造に取り組むことで、持続的な成長による中長期的な企業価値の向上とコーポレートブランドの確立を目指しております。現在、わが国では、国民の健康寿命の延伸と超高齢社会、総人口の減少における持続可能な社会保障制度の構築・維持を目的に、薬価の毎年改定や長期収載品への選定療養の導入、OTC類似薬の追加負担の検討など医療費抑制のための様々な施策が導入されております。あわせて、質の高い医療・ケアを提供するための医療DXの推進や、「地域包括ケアシステム」の構築に向けた取り組みも加速しております。さらに、近年は、遺伝子治療医薬品や再生医療等製品をはじめとした、高額かつ厳密な管理を要する医薬品の登場によりモダリティ(注)が多様化しており、これらに対応し得る営業・物流体制の構築が急務となっております。このように医療ならびに医薬品業界の環境変化がますます加速している中、医療機関・健康を願う人々をはじめとするステークホルダーへの付加価値を提供し、社会に貢献する企業であり続けるべく、本年4月に2028年度を最終年度とする、中期経営計画2026-2028「次代を翔ける」を新たに策定いたしました。当中期経営計画は、前中期経営計画期間で築き上げた次代に向けての「基盤」を土台にし、成長を目指した更なる投資による「収益化フェーズ」として営業利益の非連続な飛躍の実現にフォーカスした戦略、施策を実行する期間と位置付けております。コア事業である医薬品卸売事業の収益力強化とともに、積極的なアライアンスの実行による新規事業の早期拡大を通して、ヘルスケアビジネスに関わるあらゆるステークホルダーの皆様に新たな価値を創造し、提供する「ヘルスケア・トータルソリューション・プロバイダー」へと転換いたします。挑戦を恐れない自律型の社員がリードする価値創造組織への進化を通して、変化の激しい次代を力強く飛躍し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現してまいります。当社グループは企業の安定的かつ長期的な成長と、持続可能な社会の実現に向けて、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)、およびコンプライアンスのそれぞれの領域における課題を洗いだし、その解決に向けて取り組むサステナビリティ経営を推進しております。医薬品流通を担う社会的責任として、環境保全と事業活動の両立を最重要課題の一つと位置づけ、温室効果ガス排出量の中長期的な削減目標のもと、配送効率の向上による走行距離の削減や事業拠点への太陽光パネルの設置をはじめとした再生可能エネルギーへの切り替えを強力に進めてまいります。こうした自社の取り組みに加え、他社との協業によるサプライチェーン全体での環境負荷低減にも取り組んでまいります。人財活用に関しては、社員は会社の財産、すなわち「人財」であるとの考えのもと、性別・国籍・障がい・年齢・価値観等を問わない幅広い登用を行っております。社員一人ひとりの成長と組織強化を促す制度改革、経営戦略を見据えた適切な人財配置と教育システムの導入、心理的安全性を軸とした企業風土改革を実践し、挑戦を恐れない自律型人財への転換をはかり、価値創造組織へと進化させてまいります。また、経営の透明性と公正性を担保すべく、取締役会による監督機能の強化や、実効性の高い内部統制システムの運用を通じて、高度なガバナンス体制を確立してまいります。リスクの的確な把握と評価を行うリスクマネジメント体制を整備し、損失の未然防止と影響の最小化を図ることで、経営の健全性を堅持してまいります。そして、全ての役職員が「関連法規の遵守」を最優先事項として行動し、ステークホルダーからの確固たる信頼を築くべく、規律ある経営を実践いたします。加えて、医療および健康関連企業としての公共性と社会インフラとしての使命を認識し、非常時においても医療提供体制を維持するため、震災・パンデミック対策など医薬品の安定供給に必要な投資を各ステークホルダーからの信頼と共感をベースに進めてまいります。このような取り組みを推進することで、健康を願う人々、顧客、地域社会、株主、社員など全てのステークホルダーから必要とされ、継続して支持される企業集団を目指してまいります。(注)モダリティとは、創薬技術や手法等の治療手段の種別のことであります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 当社グループは、「全ては健康を願う人々のために」をグループスローガンとして掲げ、「わたしたちは社会・顧客と共生し、独創的なサービスの提供を通じて新しい価値を共創し、世界の人々の医療と健康に貢献します。」との経営理念のもと、常に健康を願う人々を第一に考え、その満足度を高めるべく顧客価値の創造に取り組むことで、持続的な成長による中長期的な企業価値の向上とコーポレートブランドの確立を目指しております。現在、わが国では、国民の健康寿命の延伸と超高齢社会、総人口の減少における持続可能な社会保障制度の構築・維持を目的に、薬価の毎年改定や長期収載品への選定療養の導入、OTC類似薬の追加負担の検討など医療費抑制のための様々な施策が導入されております。あわせて、質の高い医療・ケアを提供するための医療DXの推進や、「地域包括ケアシステム」の構築に向けた取り組みも加速しております。さらに、近年は、遺伝子治療医薬品や再生医療等製品をはじめとした、高額かつ厳密な管理を要する医薬品の登場によりモダリティ(注)が多様化しており、これらに対応し得る営業・物流体制の構築が急務となっております。このように医療ならびに医薬品業界の環境変化がますます加速している中、医療機関・健康を願う人々をはじめとするステークホルダーへの付加価値を提供し、社会に貢献する企業であり続けるべく、本年4月に2028年度を最終年度とする、中期経営計画2026-2028「次代を翔ける」を新たに策定いたしました。当中期経営計画は、前中期経営計画期間で築き上げた次代に向けての「基盤」を土台にし、成長を目指した更なる投資による「収益化フェーズ」として営業利益の非連続な飛躍の実現にフォーカスした戦略、施策を実行する期間と位置付けております。コア事業である医薬品卸売事業の収益力強化とともに、積極的なアライアンスの実行による新規事業の早期拡大を通して、ヘルスケアビジネスに関わるあらゆるステークホルダーの皆様に新たな価値を創造し、提供する「ヘルスケア・トータルソリューション・プロバイダー」へと転換いたします。挑戦を恐れない自律型の社員がリードする価値創造組織への進化を通して、変化の激しい次代を力強く飛躍し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現してまいります。当社グループは企業の安定的かつ長期的な成長と、持続可能な社会の実現に向けて、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)、およびコンプライアンスのそれぞれの領域における課題を洗いだし、その解決に向けて取り組むサステナビリティ経営を推進しております。医薬品流通を担う社会的責任として、環境保全と事業活動の両立を最重要課題の一つと位置づけ、温室効果ガス排出量の中長期的な削減目標のもと、配送効率の向上による走行距離の削減や事業拠点への太陽光パネルの設置をはじめとした再生可能エネルギーへの切り替えを強力に進めてまいります。こうした自社の取り組みに加え、他社との協業によるサプライチェーン全体での環境負荷低減にも取り組んでまいります。人財活用に関しては、社員は会社の財産、すなわち「人財」であるとの考えのもと、性別・国籍・障がい・年齢・価値観等を問わない幅広い登用を行っております。社員一人ひとりの成長と組織強化を促す制度改革、経営戦略を見据えた適切な人財配置と教育システムの導入、心理的安全性を軸とした企業風土改革を実践し、挑戦を恐れない自律型人財への転換をはかり、価値創造組織へと進化させてまいります。また、経営の透明性と公正性を担保すべく、取締役会による監督機能の強化や、実効性の高い内部統制システムの運用を通じて、高度なガバナンス体制を確立してまいります。リスクの的確な把握と評価を行うリスクマネジメント体制を整備し、損失の未然防止と影響の最小化を図ることで、経営の健全性を堅持してまいります。そして、全ての役職員が「関連法規の遵守」を最優先事項として行動し、ステークホルダーからの確固たる信頼を築くべく、規律ある経営を実践いたします。加えて、医療および健康関連企業としての公共性と社会インフラとしての使命を認識し、非常時においても医療提供体制を維持するため、震災・パンデミック対策など医薬品の安定供給に必要な投資を各ステークホルダーからの信頼と共感をベースに進めてまいります。このような取り組みを推進することで、健康を願う人々、顧客、地域社会、株主、社員など全てのステークホルダーから必要とされ、継続して支持される企業集団を目指してまいります。(注)モダリティとは、創薬技術や手法等の治療手段の種別のことであります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度の医薬品業界においては、2025年4月に全品目の53%を対象とした薬価の中間年改定が実施されたことに加え、不採算品再算定の特例的適用や最低薬価の引き上げなどが行われました。また、5月に薬機法が改正され、市販薬の販売規制緩和や医療用医薬品の安定供給体制の強化、調剤業務の一部外部委託をはじめとする薬局機能の強化などが段階的に施行されることとなり、医療提供体制・医薬品流通の変革がさらに加速するものと予想されます。医療用医薬品市場は、コロナ関連製品が引き続き縮小したものの、抗がん剤やスペシャリティ医薬品、糖尿病治療薬、帯状疱疹ワクチンなどが伸長し、前年を上回る成長となりました。このような状況の中、当社グループは中期経営計画2023-2025「次代を創る」の最終年度として、2024年11月に発表した実行計画に基づき、以下の施策を推進いたしました。・事業変革への取り組み医薬と検査薬の融合を通じた医薬MSによる検査薬市場の開拓に注力するとともに、DXによる経営管理機能の高度化、流通コストの可視化による適正な配送体制の確立、および収益性の高い領域への戦略的アプローチの推進などにより、事業基盤のさらなる強化を図りました。この4月からは中期経営計画期間中に構築した基盤を軸に、機動力のある組織体制へと移行しております。・物流機能およびスペシャリティ領域の強化メーカー物流倉庫と卸物流倉庫を併設した複合型物流センター「TBC(注1)東海」(2027年度稼働予定)の建設に着手したほか、品質管理体制のさらなる高度化を目的としたISO9001の新規認証取得、GDP(Good Distribution Practice:適正流通基準)に関する社内教育の徹底・強化を実施いたしました。また、成長分野であるスペシャリティ領域への対応として、医薬品二次包装施設「羽田パッケージングセンター」の稼働準備を進めるとともに、帝人リジェネット株式会社・伊藤忠商事株式会社との協業による再生医療エコシステムを活用した新規案件への参画も進んでおります。さらに、2025年5月にはイシンファーマ株式会社、2026年1月にはサーブ・バイオファーマ株式会社への出資を行うとともに、スペシャリティ製品の患者宅配送サービス「L1MON」を開始するなど、スペシャリティ製品フルラインサービスの構築を進めました。・顧客支援ビジネスの進化2025年6月に株式会社ファルモと資本業務提携契約を締結し、同社のクラウド型ピッキング監査システム『EveryPick』の取り扱いを開始いたしました。また、同社と公益社団法人日本薬剤師会が提供する薬局DX基盤サービス『N-Bridge』および処方箋情報送信端末『NB station』の開発に向けた協力を行っております。さらに、診療予約システムにおいては、『LXMATE HeLios cloud』を新たにリリースし、販売促進活動に注力いたしました。他にも、既存システムへのAI機能の搭載、プロモーションの強化を進めております。・成長投資オープンイノベーションを推進することで既存事業の強化に加えて、次世代を担う新たな事業創出を目的とし、CVCファンド「TOHO Ventures」を設立いたしました。創薬・バイオテクノロジー領域および医療DXを中心に、主に海外の先進的スタートアップ企業の選定を進め、本年4月には「Metaphore Biotechnologies Inc.」への出資を行いました。・ガバナンスの強化2024年8月に取締役会の諮問機関として設置された「ガバナンス強化特別委員会」からの最終答申に基づき、ガバナンスの一層の強化に努めました。具体的には当社グループのコーポレートガバナンス改善を遂行する執行責任者として、CGO(チーフ・ガバナンス・オフィサー)を新たに設置し、実効的なガバナンスを推進するとともに、コンプライアンス推進部やグループガバナンス部を設置するなど推進体制の構築を行っております。・資本効率の改善と株主還元の向上「DOE(株主資本配当率)2%以上」との配当方針に沿って、前年度より100円増配し、年間配当を165円とするとともに、100億円の自己株式の取得および政策保有株式の継続的な売却も進めました。当連結会計年度の経営成績は、売上高1,553,364百万円(前期比2.3%増)、営業利益16,601百万円(前期比12.3%減)、経常利益16,631百万円(前期比19.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益17,327百万円(前期比12.7%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。医薬品卸売事業においては、新型コロナウイルス関連製品が引き続き縮小したものの、抗がん剤やスペシャリティ医薬品をはじめとする取扱卸限定製品、糖尿病治療薬、帯状疱疹ワクチンなどの売上が伸長しました。施策面では、営業と配送の役割の明確化や、共創未来ポータル・新配送端末などのデジタルツールの導入により生産性を向上するとともに、営業担当者のスキル向上のため、顧客支援ビジネスをはじめとする各種研修にも注力しました。さらに、厚生労働省が定める「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」に沿った価格交渉を引き続き進めるとともに、製品・お得意先ごとの流通コストの見える化と適正化に取り組みました。その一方で、医薬品の仕入原価の上昇の影響を受けた結果、当連結会計年度の業績は、売上高1,494,868百万円(前期比2.1%増)、セグメント利益(営業利益)16,820百万円(前期比11.6%減)となりました。調剤薬局事業においては、事業会社の再編を進め、2024年3月末時点で24社あったファーマクラスター株式会社傘下の調剤薬局事業会社を、2026年4月1日時点で4社にまで集約しました。また、調剤報酬改定への対応を進めるとともに、省人化と薬剤師の対人業務の充実を図るため、処方箋入力センターを設置し、各店舗の処方箋入力業務を集約化しております。当連結会計年度の業績は、事業会社再編に伴う費用が先行しましたが、売上高は100,538百万円(前期比5.2%増)、セグメント利益(営業利益)は1,397百万円(前期比64.0%増)となりました。医薬品製造販売事業においては、2025年12月にジェネリック医薬品1成分3品目を新たに発売しました。また、独自の検証システムに基づく徹底した品質管理と、計画的な生産・調達体制の構築により、高品質・高付加価値な医薬品の安定供給に取り組みました。TBCダイナベースと同一施設内に開設した医療用医薬品二次包装施設「羽田パッケージングセンター」では、2026年度内での受託開始に向けて準備を進めております。当連結会計年度の経営成績は、売上高11,564百万円(前期比0.9%増)、セグメント利益(営業利益)282百万円(前期比61.3%減)となりました。その他周辺事業における当連結会計年度の経営成績は、売上高7,048百万円(前期比2.9%増)、セグメント利益(営業利益)832百万円(前期比26.9%増)となりました。(注)1.TBCとは、Toho Butsuryu Center(東邦物流センター)の略称であります2.セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高を含んでおります。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 ① 生産実績及び受注実績当社グループの生産実績及び受注実績は、金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。 ② 仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)医薬品卸売事業(百万円)1,400,976102.0調剤薬局事業(百万円)16,036106.1医薬品製造販売事業(百万円)8,503101.7その他周辺事業(百万円)1,504106.4合計(百万円)1,427,021102.1 (注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)医薬品卸売事業(百万円)1,444,698102.1調剤薬局事業(百万円)100,535105.2医薬品製造販売事業(百万円)2,654101.5その他周辺事業(百万円)5,475108.2合計(百万円)1,553,364102.3 (注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。 2.前連結会計年度及び当連結会計年度における「主な相手先別販売実績」については、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先はありませんので記載を省略しております。 (2) 財政状態 ① 総資産当連結会計年度末における当社グループの総資産は、前連結会計年度末に比べて17,975百万円増加し、740,781百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べて22,097百万円増加し、571,044百万円となりました。これは、売掛金が14,826百万円、有価証券が7,000百万円それぞれ増加したこと等によります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて4,121百万円減少し、169,737百万円となりました。これは、建物及び構築物が2,862百万円増加し、投資有価証券が4,796百万円減少したこと等によります。 セグメントごとの資産は、次のとおりであります。医薬品卸売事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて12,621百万円増加し、597,950百万円となりました。これは、売掛金が増加したこと等によります。調剤薬局事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて2,441百万円増加し、61,132百万円となりました。これは、現金及び預金、売掛金がそれぞれ増加し、非連結子会社株式が減少したこと等によります。医薬品製造販売事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて1,985百万円減少し、17,460百万円となりました。これは、関係会社株式が減少したこと等によります。その他周辺事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて255百万円増加し、6,118百万円となりました。 ② 負債当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べて3,313百万円増加し、469,221百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べて17,911百万円増加し、441,920百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が16,520百万円増加したこと等によります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて14,598百万円減少し、27,300百万円となりました。これは、社債が11,327百万円減少したこと等によります。 ③ 純資産当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて14,662百万円増加し、271,560百万円となりました。これは、利益剰余金が11,445百万円増加し、自己株式が2,044百万円減少したこと等によります。 (3) キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較し5,059百万円増加しました。その結果、当連結会計年度末の資金残高は83,286百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 ① 営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動の結果獲得した資金は、19,243百万円(営業活動によるキャッシュ・フローが前期比45,919百万円増加)となりました。これは資金増加要因として、税金等調整前当期純利益26,141百万円を計上、減価償却費6,056百万円、仕入債務の増加額15,764百万円がありましたが、資金減少要因として、売上債権の増加額14,014百万円、法人税等の支払額7,528百万円があったこと等によるものであります。 ② 投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動の結果獲得した資金は、822百万円(投資活動によるキャッシュ・フローが前期比5,002百万円増加)となりました。これは資金増加要因として、定期預金の払戻による収入9,490百万円、有価証券の売却及び償還による収入3,000百万円、有形固定資産の売却による収入2,219百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入14,826百万円がありましたが、資金減少要因として、定期預金の預入による支出4,642百万円、有価証券の取得による支出10,000百万円、有形固定資産の取得による支出6,221百万円があったこと等によるものであります。 ③ 財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動の結果支出した資金は、16,346百万円(財務活動によるキャッシュ・フローが前期比4,018百万円増加)となりました。これは、資金減少要因として、自己株式の取得による支出10,002百万円、配当金の支払額5,449百万円があったこと等によるものであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性について当社グループの主要な資金需要は、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達にて対応していくこととしております。手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社等においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社における余剰資金を当社に集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。また、突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるようコミットメントライン契約を締結しております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 ① 市場価格のないその他有価証券の評価当社グループは、市場価格のないその他有価証券は移動平均法による原価法を採用し、その評価は1株当たり純資産額と取得価額とを比較して1株当たり純資産額が50%を下回っている場合に減損処理の要否を検討しております。減損処理の要否を検討するに当たっては、投資先から事業計画等を入手し、これまでの実績等を勘案してその実質価額が合理的な期間内に回復可能であるか判断しております。なお、将来の超過収益力等を反映した価額を実質価額とすることが合理的と判断される場合には、当該金額を純資産額に代えて減損処理の要否を検討しております。減損処理の要否を検討するに当たっては、投資先から事業計画等を入手し、これまでの実績等を勘案して、超過収益力等の毀損が生じていないか、または当社グループの投資価値回復計画を作成し、実質価額が取得価額に比して50%超下回るものの、実行可能で合理的な投資価値回復計画があり回復可能性が十分な証拠によって裏付けられるかにより判断しております。従って、事業計画等が達成されない場合、投資有価証券の減損処理を実施し当社グループの業績を悪化させる可能性があります。市場価格のないその他有価証券の評価のうち、市場価格のない非連結子会社株式の評価は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 繰延税金資産の回収可能性の判断当社グループは、繰延税金資産について四半期毎に回収可能性を検討し、回収可能性がないと考えられる金額に対しては評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断は、業績を踏まえた将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」の企業分類が分類2、分類3に該当する会社は、繰延税金資産の回収可能性を判断する際に、課税所得見込額やタックス・プランニングは予測不能な前提条件の変化など見積り特有な不確実性があるため、見積可能期間は3年でスケジューリングを行っております。将来の課税所得見込額は業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、繰延税金資産の見直しを行うため法人税等調整額の金額に影響を与える可能性があります。 ③ 固定資産の減損当社グループは、固定資産の評価にあたり、各社ごとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損処理を実施することとしております。回収可能価額の算定において用いられる資産グループごとの割引前将来キャッシュ・フローは事業計画に基づいて見積りを実施しており、当該事業計画は予測不能な前提条件の変化など見積り特有な不確実性があるため長期的な売上成長率を見込まずに作成しております。固定資産の回収可能価額の評価にあたっては、見積った将来キャッシュ・フローに貨幣の時間価値等を考慮した割引率を用いて算出した割引後将来キャッシュフローもしくは正味売却価額を用いております。これらの主要な仮定について、市場環境の変化等により見直しが必要となる場合、固定資産の減損が発生し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。 ④ 貸倒引当金の見積り当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については過去3年間の貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。相手先の財政状態が悪化しその支払能力が低下した場合、追加引当処理が必要となり、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。

事業リスク

  • 法的規制とコンプライアンス違反
    医薬品医療機器等法や独占禁止法など、医薬品業界は厳格な法的規制下にあります。過去には独占禁止法違反による排除措置命令や課徴金納付命令を受けており、今後も法令違反や規制改正があった場合、業績に大きな影響を与える可能性があります。
  • 薬価基準改定と医療保険制度改革
    医療用医薬品の販売価格の上限を定める薬価基準は、2年ごとに改定され、近年では中間年改定も導入されています。薬価の引き下げや医療保険制度の改革は、売上や利益に直接影響を及ぼし、グループ全体の業績を圧迫する可能性があります。
  • 特有の商慣習と価格交渉
    医薬品卸売業界には、価格未決定のまま医薬品を納入し、後から価格交渉を行うという特異な商慣習があります。価格交渉が長期化したり、当初の予想と異なる価格で決定されたりする場合、売上計上や利益に影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|6,263 文字
3 【事業等のリスク】基本的な考え方当社グループでは、企業経営にとって好ましくない、またはマイナスの影響を与えるものを特に「リスク」として認識し、影響度と発生頻度の2軸で評価・特定しております。そして、平時においてリスクの発生に対する予防策を講じるとともに、万一リスクが顕在化しクライシスに至った際にも、そのマイナスの影響が最小になるように平時からリスクヘッジを行う、またはクライシスマネジメントへの円滑な移行ができるように備えております。当社グループのリスクマネジメントの詳細につきましては、当社ホームページに記載しております。(https://www.tohohd.co.jp/sustainability/governance/risk-management/) ●リスク管理体制当社は、当社グループの経営における多様なリスクを網羅的かつ客観的に把握し、その未然防止と発生時の迅速かつ適切な対応を図るため、リスク管理委員会を設置し、当社グループにおける重要リスクの選定、評価、管理体制のモニタリングを行っています。リスク管理委員会の委員長は取締役 常務執行役員CGO(チーフ・ガバナンス・オフィサー)が務め、リスク管理の全社的な統轄責任を担っております。 ●重要リスクの特定当社は、当社グループの各事業部門におけるリスクを抽出し、リスク管理委員会において影響度および発生頻度に基づきリスクを評価した上で、重要リスクを特定しております。 当社および当社グループの事業その他に関する主なリスクは以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、当社および当社グループの事業その他に関する全てのリスクを網羅したものではありません。なお、気候変動ならびに人的資本に関するリスクはサステナビリティのページに掲載しております。 (1)法的規制等について ● リスク当社グループの主な事業、取り扱い品目は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)および関連法規等の規則により、必要な許可、登録、指定または免許を受け、販売を行っております。これらの規則から逸脱し監督官庁による指導・処分の対象となる事例が確認された場合や、許認可の状況により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。調剤薬局事業の運営においても、医薬品医療機器等法や健康保険法等の法的規制によって、遵守事項が厳格に定められており、関連する法令に違反した場合、またはこれらの法令が改正された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。● 対応:当社グループでは、事業運営にあたり関係する各種法令の遵守をめざし、役職員が遵守すべき規範として倫理綱領を制定しております。同倫理綱領では、独占禁止法および医薬品医療機器等法を遵守すべき重要関連法規と位置づけ、全役職員に規範の実践を周知徹底しております。また、コンプライアンス推進部を設置し、内部通報制度の充実を図ることで、不正発生の抑止・早期発見に努めております。さらに、全役職員に対し独占禁止法をはじめとする重要関連法規遵守のためのコンプライアンス関連研修を実施するとともに、医薬品医療機器等法などの理解が特に必要とされる職務に従事する役職員には、その分野の専門研修の受講を義務付けるなど、コンプライアンスの徹底に努めております。 (2)薬価基準改定および医療保険制度改革の影響について● リスク当社グループの主要取扱商品である医療用医薬品は、薬価基準に収載されております。薬価基準は医療保険で使用できる医薬品の範囲と医療機関が使用した医薬品等の請求価格を定めたものであり、販売価格の上限として機能しております。この薬価基準については、厚生労働省が市場における医療用医薬品の実勢価格調査(以下「薬価調査」といいます。)を行い、その結果を薬価基準に反映させるために2年毎の本改定が行われております。また、2018年4月の薬価制度の抜本改革により2021年4月より中間年における薬価調査・薬価改定が導入されております。今後の薬価基準改定および医療保険制度の改正の内容によっては売上への影響に加え、医療機関への納入価格やメーカーの仕切価格や割戻金、販売報奨金にも影響し、その結果、利益にも影響を与えるなど、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。● 対応:市場拡大が見込まれるスペシャリティ製品の取り扱いを拡大するとともに、成長が期待できる医療関連領域・製品への積極的な投資による新たな事業の構築に努めております。また、医療機関に対しては流通改善ガイドラインを遵守し、製品価値と流通コストに見合った価格提示を行うことで適正利益の確保に努めております。 (3)特有の商慣習について● リスク当社グループが主に事業展開する医療用医薬品卸売業界においては、医薬品が生命関連商品であり納入停滞が許されないという性質上、医薬品を価格未決定のまま医療機関・調剤薬局に納入し、その後に価格交渉を始めるという特異な取引形態が旧来より続いております。官民挙げてかかる流通慣行の改善に継続して取り組んでいるところではありますが、当社グループでは交渉が難航した場合に合理的な見積もりにより決定予想価格を算出して売上計上しております。価格交渉に長時間を要する場合や当初予想と異なる価格での決定となる場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。● 対応:当社では、製品価値に応じて単品ごとに価格設定を行い、設定した価格を下回る場合は本社のみに承認権限を付与する価格ロックシステムを運用することで、適正な価格での販売に努めております。 (4)販売情報提供活動ガイドラインについて● リスク2019年4月1日より、不適切な販売情報提供活動を規制する「医療用医薬品の販売情報提供活動ガイドライン」が運用されております。当ガイドラインに違反するような行為が行われた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。● 対応:当社グループでは監督部門として東邦薬品株式会社をはじめとする医薬品卸事業子会社に当ガイドライン遵守を管理監督する専門部署を設置し、活動を適切に行うための各種マニュアルの整備や、営業担当者の業務記録の作成・保管等の指導にあたるなど、ガイドラインの遵守に努めております。 (5) 調剤薬局事業について● リスク医療用医薬品の性格上調剤過誤が生じた場合、人体に損害を生じさせる可能性があります。人的過失等の事由により調剤過誤が発生したときは、多額の賠償金の請求を受けるだけではなく、既存顧客の信用および社会的信用の低下を招くおそれがあります。この場合、その内容によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、厚生労働省令によって薬局の薬剤師配置に人数が厳しく規制されており、薬剤師の必要人数が確保されない場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。さらに調剤薬局事業は、薬価基準に基づく医療用医薬品販売収入ならびに健康保険法に定められた調剤報酬点数に基づく調剤料および薬学管理料等が主要な収入となります。したがって、薬価改定や調剤報酬改定の内容や医療保険制度改革による制度改正の内容によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。● 対応:当グループの薬局では社員教育の他、調剤過誤防止機器の導入を積極的に行い安全性の向上に努めております。また、調剤事故に対する保険に加入することで、万が一の事故発生時の補償体制も整えております。人員配置については店舗特性に応じた最適人員数を規定し、人員の増減をリアルタイムに把握することで速やかに調整や採用ができる体制を整えております。また、年間の退職・休職のトレンド数、出店計画等を踏まえた新卒採用を行っております。薬価改定・調剤報酬改定については、これまでの改定トレンド、医療保険財政の状況等より増減が想定される項目について情報収集を行い、速やかに対応を進める体制を整備しております。 (6) 医薬品製造販売事業について● リスク医薬品製造販売事業ではジェネリック医薬品の製造および販売ならびに注射用医薬品の受託製造を行っています。予期せぬ副作用の発生や調達・製造プロセスにおいて品質や安全性の問題が生じたことにより、製品回収や販売中止、製造中止等の事態となった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、製造または原材料の調達・製造プロセスにおいて、災害・流行性疾病等の発生により停滞・遅延が発生した場合にはその影響を受ける可能性があります。● 対応:当社の医薬品製造販売事業子会社である共創未来ファーマ株式会社では、調達する原料・資材から製造の各工程、出荷に至る過程において、GMP省令(「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令」)、GQP省令(「医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理に関する省令」、GVP省令(「医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の製造販売後安全管理の基準に関する省令」)、GCTP省令(再生医療等製品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令)、その他関連する法令に則り、製造管理および品質管理ならびに安全性確保に努めております。また、BCP(事業継続計画書)の策定により災害・流行性疾病等が発生した際の影響を最小限に抑えるよう取り組んでおります。 (7)減損損失について● リスク固定資産の減損会計は、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として当期の損失とすることとされております。このため、保有する固定資産の収益性の低下や市場価値が著しく下落したなどの場合には、固定資産の減損会計の適用により特別損失の計上が必要となり、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、市場価格のない投資有価証券は、1株当たり純資産額と取得価額とを比較して1株当たり純資産額が取得価額の50%を下回り、合理的期間内に取得価額まで回復可能性があると判断できない場合には、当該減少額を投資有価証券評価損等として当期の損失とすることとされております。なお、将来の超過収益力等を反映した価額を実質価額とすることが合理的と判断される場合には、当該金額を純資産額に代えて減損処理の要否を検討しております。このため、市場環境や商品・製品開発の状況、競合他社の状況の変化等により、保有する株式発行会社の事業計画等が達成されず、1株当たり純資産額または実質価額の回復可能性が見込まれないと判断された場合は、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。● 対応: 設備投資に際しては、投資によって得られる収益、発生するコストなど投資回収の採算性を十分に検討し、投資の意思決定を行うことでリスクを低減するように努めております。また、設備投資後は、業績進捗について定期的にモニタリングしております。出資に際しては、出資先の正味現在価格、財政状態、事業計画の実現可能性、投資リターン、中期経営計画目標への貢献等を調査、分析、検証し、投資委員会等で十分な検討の上、客観的かつ透明な審議プロセスを経て出資の意思決定を行うことでリスクを低減するように努めております。さらに、出資後は、出資先の財政状態、事業計画の進捗を定期的にモニタリングしております。 (8)債権管理について● リスク取引先や顧客に対する債権については、回収不能見込額を見積もり貸倒引当金として計上しておりますが、取引先や顧客の経営状況の悪化や経営破綻等により、予想を上回る回収不能が発生した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。● 対応:当社グループでは、与信情報等を参考に、営業現場からの定性的情報も加味することで、顧客の与信リスクを定期的に見直すなど、与信管理体制の強化と債権保全の徹底に努めております。 (9)システムトラブルについて● リスク当社グループは、その事業運営をコンピュータシステムおよびそのネットワークに依拠しております。したがって、大規模なシステムトラブルや、外部からの予期せぬ不正アクセス等によるシステム障害が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。● 対応:上記の事態に備えるため、当社グループでは基幹システムおよび周辺システムの完全二重化によるバックアップ体制を構築しております。外部からの不正アクセス等については、グループの外部との接続口を集約し、その監視と対処を外部専門ベンダーに委託しております。サイバーセキュリティ対策については、定期的に外部ITベンダーのネットワークとアプリケーションの脆弱性診断を受け、指摘された問題に対して適時改善を図っております。 (10)自然災害・パンデミックについて● リスク想定外の大規模災害やパンデミックが発生し、事業所や物流センター、店舗の閉鎖など、事業活動に支障をきたした場合、売上高の低下や、復旧にともなう期間や費用の状況によって、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症をはじめとする、感染症の流行拡大の状況によっては感染リスクを警戒した患者の受診抑制による処方箋枚数の減少や、販売・物流機能への影響など、当社グループの営業活動や業績に影響を与える可能性があります。● 対応:当社グループは、自然災害やパンデミック等に備え、共創未来グループ災害等対策委員会を設置し、有事における対策方針の立案、整備を行っております。具体的には、危機管理体制の構築や基幹システムおよび周辺システムの完全二重化、物流センターの自動化、自家発電機の設置、定期的な訓練等を実施しております。また、災害等対策マニュアルおよび事業継続計画を策定し、大規模災害においても社員等の安全確保と安定供給の継続ができる体制を構築しています。 (11)情報の管理について● リスク当社グループは特別な配慮を要する機微な情報を含む医療従事者や患者などの個人情報や、様々な経営情報等の内部情報を多数取り扱っております。これらの情報については、情報セキュリティマネジメント体制を構築し、厳重な管理を行っておりますが、その取り扱いに不備があった場合や、サイバー攻撃等の不測の事態により漏洩が生じた場合、重大な社会的信頼の低下や賠償責任が生じる可能性があります。● 対応:当社グループは、情報セキュリティ基本規程を定め、情報セキュリティマネジメントの確立と、情報資産の適切な管理に努めております。また、情報セキュリティマネジメントの企画および計画立案、ならびにその遂行と、リスクアセスメント、リスクマネジメントの実施、および従業員への普及・啓発を行う組織として、情報セキュリティ委員会を設置しております。また、個人情報保護の重要性に鑑み、「個人情報保護法」およびその他の法令を遵守し、当社が定める倫理綱領および個人情報取扱規程にもとづいて、個人データの管理体制を確立し、その保護に努めております。

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