8133

伊藤忠エネクス(8133)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

  • エネルギー供給とサービス: 伊藤忠エネクスは、ガソリン、LPガス、電力といった多様なエネルギー製品を、個人から法人まで幅広い顧客に提供しています。自動車関連サービスや熱供給事業も展開し、生活と産業の基盤を支える多角的なビジネスモデルを構築しています。エネルギーの安定供給を通じて収益を上げています。
  • カーライフ事業の展開: ガソリンスタンド運営だけでなく、自動車販売、メンテナンス、オートオークション事業など、自動車に関するあらゆるニーズに応えるサービスを提供しています。これにより、顧客の囲い込みと関連サービスの売上向上を図り、収益の柱の一つとしています。
  • 産業・家庭向けエネルギー: アスファルトや船舶用燃料といった産業向けエネルギーから、LPガスや電力などの家庭向けエネルギーまで幅広く供給しています。特にLPガスは、全国の家庭や業務用店舗に販売されており、安定した顧客基盤から継続的な収益を得ています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • カーライフ事業: ガソリン、灯油、軽油などの石油製品販売に加え、自動車販売、メンテナンス、オートオークションなど、自動車関連の幅広いサービスを提供しています。地域密着型のサービスで顧客のカーライフをサポートし、安定した収益基盤を築いています。
  • 産業ビジネス事業: アスファルト、船舶用燃料、石油製品の輸出入、産業用ガスなど、産業や流通の基盤を支えるエネルギー製品を提供しています。AdBlue®やリニューアブル燃料といった環境配慮型商材の取り扱いも強化し、次世代エネルギーへの移行にも対応しています。
  • ホームライフ事業: LPガスや都市ガス、電力の販売を通じて、家庭向けの快適なライフスタイルを提案しています。再生可能エネルギー事業や住宅設備機器のECサイト事業も展開し、顧客の多様なニーズに応えることで、生活に密着したサービスを提供し、顧客基盤の維持・拡大を図っています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|984 文字
3【事業の内容】当社企業グループは、当社、当社の親会社(伊藤忠商事株式会社)及び当社の子会社36社、持分法適用会社25社により構成され、当社グループの事業セグメントごとの取扱商品又はサービスの内容及び主要な関係会社名は次のとおりであります。なお、次の事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。 事業セグメント取扱商品又はサービスの内容主要な関係会社名カーライフ事業あらゆるカーライフニーズにお応えし、自動車と共に快適に暮らせる社会の実現を目指しております。ガソリン、灯油、軽油、重油、電力、自動車販売、生活・車関連商品サービス、メンテナンス受託サービス、オートオークション事業エネクスフリート㈱㈱九州エナジー大阪カーライフグループ㈱日産大阪販売㈱ 産業ビジネス事業アスファルトや船舶用燃料、環境商材まで、産業や流通の基盤を支える様々なエネルギーをお届けしております。アスファルト、船舶用燃料、石油製品輸出入、ターミナルタンク賃貸、法人向け給油カード、産業用ガス、ガス容器耐圧検査、AdBlue®(※)、リニューアブル燃料、GTL燃料、エネルギーサービス事業、PCB回収処理斡旋伊藤忠工業ガス㈱電力・ユーティリティ事業省エネルギーと快適性、経済性を追求し、電力関連事業・熱供給事業を推進しております。発電事業、法人向け電力販売事業、再生可能エネルギー事業、自家消費型太陽光発電システム、家庭向け電力小売事業、熱供給関連事業、レンタカー事業、太陽光余剰電力買取サービス㈱エネクスライフサービスエネクス電力㈱王子・伊藤忠エネクス電力販売㈱東京都市サービス㈱ホームライフ事業LPガスから電力や多彩なスマートエネルギーまで快適で豊かで安心なライフスタイルをご提案しております。LPガス・都市ガス販売事業、オートガス事業、再生可能エネルギー事業、家庭向け電力小売事業、住宅設備機器ECサイト事業伊藤忠エネクスホームライフ㈱㈱エコア㈱エネアーク㈱ジャパンガスエナジー(※)AdBlue®(アドブルー®)とは、ディーゼル車の排気ガスを分解して無害化する際に使われる世界標準の高品位尿素水です。(®AdBlue(®アドブルー)はドイツ自動車工業会(VDA)の商標登録です。)

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
石油製品は仕入価格連動販売価格、LPガスはCP連動販売価格フォーミュラを設定し価格転嫁を図る。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 設備
石油・ガス・アスファルト基地、ガス・熱供給設備、発電所、自動車販売店舗等の有形固定資産を保有。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:事業基盤縮小によるリスク / 商品・原材料調達価格の変動によるリスク / 環境規制によるリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

「ENEOS」ブランドの認知度は高いが、エネルギー小売自由化により競合他社も参入しており、ブランド力のみでの優位性は限定的。特定の特許や独占的IPは確認できない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

家庭用電力・ガスにおいては、料金プランやサービス内容で比較検討される傾向があり、スイッチングコストは高くない。法人向けでは、長期契約や既存インフラとの連携により一定のスイッチングコストが存在する可能性がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果は事業モデルに直接的に見られない。顧客が増えることでサービス価値が向上するような構造ではない。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

エネルギー卸売・小売事業において、大規模な仕入れや物流網の効率化によるコスト優位性は存在する。ENEOSグループとの連携による調達コストの低減も期待できる。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

エネルギーインフラ(SS、LPガス販売網)は全国に広がり、規模の経済が働きやすい事業構造。業界内でも上位の販売網を有しており、効率的な事業運営が可能。

  • 多様なエネルギー供給網: ガソリン、LPガス、電力、アスファルト、船舶用燃料など、多岐にわたるエネルギー製品を取り扱っており、顧客の様々なニーズにワンストップで対応できる強みがあります。これにより、顧客の利便性を高め、競合他社との差別化を図っています。
  • 親会社との連携強化: 伊藤忠商事株式会社を親会社に持ち、その強固なネットワークと調達力を活用できる点は大きな優位性です。これにより、安定した原材料調達や事業機会の拡大が可能となり、事業の安定性と成長性を高めています。
  • 地域密着型サービス: カーライフ事業では、販売店との連携を強化し、地域生活者のニーズをきめ細かく汲み取ることで、顧客満足度を高めています。また、ホームライフ事業ではLPガス販売を通じて地域に密着したサービスを提供し、顧客との強固な関係性を築いています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 現場力の強化と収益向上: 既存事業における顧客基盤をさらに充実させ、収益性を高めることを目指しています。グループ内のコミュニケーションを活発化させ、総合力を向上させることで、現場での対応力を強化し、顧客満足度と事業効率の向上を図ります。
  • 投資実行体制の進化: 新規事業や成長分野への投資を加速させるため、投資推進体制を強化しています。2023年4月には「投資戦略室」を設置し、投資案件の遂行力を高めることで、新たな収益源の確保と事業ポートフォリオの変革を目指しています。
  • 持続可能な社会への貢献: 2030年までにGHG排出量を50%以上削減(2018年度比)するという目標を掲げ、再生可能エネルギー事業の推進や環境配慮型商材の導入を進めています。また、女性採用比率30%以上、男性育休取得率80%以上など、非財務目標を通じて持続可能な社会と企業の成長を両立させます。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは、中期経営計画「ENEX2030 '23-'24」で掲げる「1.現場力の強化」、「2.投資実行体制の進化」、「3.組織・人材の強化」を中心に取組んでまいりました。現状並びに今後の経営環境を踏まえ、当社グループが対処すべき課題は以下のとおりです。 ・「現場力の強化」 ・「投資・戦略投資の実行」当社グループは、「くらしの原動力を創る」をコンセプトとした2030年の目指す姿の実現に向け、現場力を強化し、新たな案件の発掘・開発を進めるとともに、投資体制の強化・向上を図り、積極的に投資を推進することで、生活や産業へ多様なエネルギー・サービスを提供し、更なる成長・変革へ挑戦してまいります。 中期経営計画『ENEX2030』概要(2023-2030) (1)目指す方向性 ① 現場力の強化 ・既存事業における顧客基盤の更なる充実と収益性の向上 ・グループ・コミュニケーション向上、総合力を高め、現場力強化 ② 投資実行の加速 ・投資推進体制の構築による投資の加速 ・新規戦略投資2,100億円 (2)ENEX2030 経営目標 〈財務指標〉 ① 当期純利益200億円以上 ② 実質営業キャッシュ・フロー450億円 ③ ROE9.0%以上 ④ 新規戦略投資(2023~2030年度累計)2,100億円 〈非財務指標〉 ① GHG排出量50%以上削減(2018年度比 Scope1.2) ② 女性採用比率30%以上 ③ 女性管理職比率10% ④ 男性育休取得率80%以上 中期経営計画『ENEX2030 '25-'26』概要(2025-2026)(1)位置づけ :攻守にDXを活用し、現場力を強化する。新規・戦略投資の実行や投資管理の高度化により、 ENEX2030達成に向けた新たな収益基盤の構築を図る。(2)主な取組:① 現場力の強化 ② 新規・戦略投資の実行(3)ENEX2030 '25-'26 経営目標 〈財務指標〉 ① 当期純利益毎期160億円 ② 実質営業キャッシュ・フロー毎期380億円 ③ ROE毎期9.0%程度 ④ 新規・戦略投資累計500億円 〈株主還元〉 「累進配当」及び「連結配当性向40%以上を強く意識」を掲げております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは、中期経営計画「ENEX2030 '23-'24」で掲げる「1.現場力の強化」、「2.投資実行体制の進化」、「3.組織・人材の強化」を中心に取組んでまいりました。現状並びに今後の経営環境を踏まえ、当社グループが対処すべき課題は以下のとおりです。 ・「現場力の強化」 ・「投資・戦略投資の実行」当社グループは、「くらしの原動力を創る」をコンセプトとした2030年の目指す姿の実現に向け、現場力を強化し、新たな案件の発掘・開発を進めるとともに、投資体制の強化・向上を図り、積極的に投資を推進することで、生活や産業へ多様なエネルギー・サービスを提供し、更なる成長・変革へ挑戦してまいります。 中期経営計画『ENEX2030』概要(2023-2030) (1)目指す方向性 ① 現場力の強化 ・既存事業における顧客基盤の更なる充実と収益性の向上 ・グループ・コミュニケーション向上、総合力を高め、現場力強化 ② 投資実行の加速 ・投資推進体制の構築による投資の加速 ・新規戦略投資2,100億円 (2)ENEX2030 経営目標 〈財務指標〉 ① 当期純利益200億円以上 ② 実質営業キャッシュ・フロー450億円 ③ ROE9.0%以上 ④ 新規戦略投資(2023~2030年度累計)2,100億円 〈非財務指標〉 ① GHG排出量50%以上削減(2018年度比 Scope1.2) ② 女性採用比率30%以上 ③ 女性管理職比率10% ④ 男性育休取得率80%以上 中期経営計画『ENEX2030 '25-'26』概要(2025-2026)(1)位置づけ :攻守にDXを活用し、現場力を強化する。新規・戦略投資の実行や投資管理の高度化により、 ENEX2030達成に向けた新たな収益基盤の構築を図る。(2)主な取組:① 現場力の強化 ② 新規・戦略投資の実行(3)ENEX2030 '25-'26 経営目標 〈財務指標〉 ① 当期純利益毎期160億円 ② 実質営業キャッシュ・フロー毎期380億円 ③ ROE毎期9.0%程度 ④ 新規・戦略投資累計500億円 〈株主還元〉 「累進配当」及び「連結配当性向40%以上を強く意識」を掲げております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度において、組織変更に伴い報告セグメントの区分方法を見直した結果、従来は報告セグメントに配分していなかった持分法適用会社について、その区分を「カーライフ事業」へ変更しております。なお、このセグメント変更に伴い、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメントの区分により組替えて表示しております。 当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日)における日本経済は、日本銀行の段階的な利上げに伴う金利上昇や、為替市場における急激な変動が顕著となりました。さらに、中東情勢を始めとした地政学的リスクの影響による原油価格の大きな変動、及び国内株式市場の乱高下など、複数の要因が複雑に絡み合うことで、経済全体の先行きについては依然として不透明な状況が続いております。当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。(単位:百万円) 前期2024年度当期2025年度増減資産合計442,150452,69010,540負債合計239,403242,1552,752資本合計202,747210,5357,788売上収益924,481851,235△73,246営業活動に係る利益26,89624,146△2,750当社株主に帰属する当期純利益17,10216,058△1,044 (a)財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末比105億4千万円増加し、4,526億9千万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末比27億5千2百万円増加し、2,421億5千5百万円となりました。当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末比77億8千8百万円増加し、2,105億3千5百万円となりました。 (b)経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上収益は8,512億3千5百万円(前期比7.9%の減少)、営業活動に係る利益は241億4千6百万円(前期比10.2%の減少)、当社株主に帰属する当期純利益は160億5千8百万円(前期比6.1%の減少)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。カーライフ事業の売上収益は5,847億4千7百万円(前期比7.2%の減少)、営業活動に係る利益は98億5千1百万円(前期比14.1%の減少)、当社株主に帰属する当期純利益は52億1千1百万円(前期比7.6%の減少)となりました。産業ビジネス事業の売上収益は1,173億3千1百万円(前期比12.8%の減少)、営業活動に係る利益は60億5百万円(前期比12.9%の減少)、当社株主に帰属する当期純利益は48億2千7百万円(前期比6.3%の減少)となりました。電力・ユーティリティ事業の売上収益は713億8千3百万円(前期比8.0%の減少)、営業活動に係る利益は44億3千5百万円(前期比23.7%の減少)、当社株主に帰属する当期純利益は25億6千9百万円(前期比23.9%の減少)となりました。ホームライフ事業の売上収益は777億7千4百万円(前期比5.5%の減少)、営業活動に係る利益は28億5千2百万円(前期比12.8%の増加)、当社株主に帰属する当期純利益は29億3百万円(前期比1.0%の減少)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況(単位:百万円) 前期2024年度当期2025年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー31,70945,07113,362運転資金等の増減△10,3877,36717,754実質営業キャッシュ・フロー(※1)42,09637,704△4,392投資活動によるキャッシュ・フロー△28,334△14,92213,412預け金の増減-純額-△3,000△3,000実質投資キャッシュ・フロー(※2)△28,334△11,92216,412フリー・キャッシュ・フロー3,37530,14926,774財務活動によるキャッシュ・フロー△19,431△22,188△2,757現金及び現金同等物の増減額△16,0567,96124,017為替相場の変動による現金及び現金同等物への影響額26326連結除外に伴う現金及び現金同等物の減少額△142-142現金及び現金同等物の期末残高13,93121,9247,993(※1)営業活動によるキャッシュ・フローから、運転資金等(営業債権の増減、棚卸資産の増減、営業債務の増減、その他-純額) を除いたものです。(※2)投資活動によるキャッシュ・フローから、親会社グループへの預け金に係る影響額を除いたものです。 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して79億9千3百万円増加の219億2千4百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は450億7千1百万円となりました。主な要因は、税引前利益260億1千5百万円、 減価償却費及び償却費217億9千1百万円、運転資金等の増減による収入73億6千7百万円、法人所得税の支払額76億5千7百万円によるものです。なお、営業活動によるキャッシュ・フローは前期比で133億6千2百万円増加しております。また、実質営業キャッシュ・フローにつきましては前期比で43億9千2百万円減少しております。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当社グループでは、投資戦略に基づき常に資本効率を意識した投資を進めております。投資活動により支出した資金は149億2千2百万円となりました。主な要因は、投資の取得による支出20億7千4百万円、有形固定資産及び投資不動産の取得による支出134億8千7百万円、無形資産の取得による支出20億3千1百万円によるものです。なお、投資活動によるキャッシュ・フローは前期比で134億1千2百万円増加してお ります。また、実質投資キャッシュ・フローにつきましては前期比で164億1千2百万円増加しております。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当社グループでは、企業価値向上に向けグループ全体での財務活動の効率化を目指し、グループ金融制度(※)により財務マネジメントを強化しております。財務活動により支出した資金は221億8千8百万円となりました。主な要因は、リース負債の返済による支出104億7千6百万円、当社株主への配当金の支払額73億4千4百万円、非支配持分への配当金の支払額33億4百万円に よるものです。なお、財務活動によるキャッシュ・フローは前期比で27億5千7百万円減少しております。(※)グループ金融制度とは、グループ間で資金を融通しあうことで資金管理・調達コストを効率化する制度です。 ③生産、受注及び販売の実績当社グループの一部会社において、受注による製品の生産を行っているものの、これらの会社の生産実績及び受注実績の連結売上原価、連結売上収益に対する割合がそれぞれ僅少であるため、生産実績及び受注実績については記載しておりません。また、仕入実績は、販売実績と概ね連動しているため記載を省略しております。なお、販売実績については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」をご参照ください。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(a)経営成績等a.財政状態(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末比100億6千8百万円増加し2,104億8千7百万円となりました。その主要因は、現金及び現金同等物が増加したことによるものであります。(非流動資産)当連結会計年度末における非流動資産の残高は、前連結会計年度末比4億7千2百万円増加し2,422億3百万円となりました。その主要因は、持分法で会計処理されている投資等が増加したことによるものであります。(流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末比37億6千7百万円増加し1,677億6千1百万円となりました。その主要因は、営業債務が増加したことによるものであります。(非流動負債)当連結会計年度末における非流動負債の残高は、前連結会計年度末比10億1千5百万円減少し743億9千4百万円となりました。その主要因は、退職給付に係る負債が減少したことによるものであります。(資本)当連結会計年度末における資本の残高は、前連結会計年度末比77億8千8百万円増加し2,105億3千5百万円となりました。その主要因は、利益剰余金の増加等によるものであります。b.経営成績(売上収益)当連結会計年度における売上収益は、前連結会計年度に比して732億4千6百万円減少し、8,512億3千5百万円となりました。主要因は、石油製品価格下落に伴う販売価格の減少等によるものであります。(売上総利益)売上総利益は、前連結会計年度に比して34億5千2百万円減少し、909億7千1百万円となりました。主要因は、カーライフ事業の新車・中古車販売台数及び台当たり粗利益減少によるものであります。(営業活動に係る利益)営業活動に係る利益は、前連結会計年度に比して27億5千万円減少し、241億4千6百万円となりました。主要因は、経費削減及び資産売却等があったものの、売上総利益の減益に加え、前期における太陽光発電所等に係る一過性利益の反動によるものであります。(税引前利益)税引前利益は、前連結会計年度に比して21億5千8百万円減少し、260億1千5百万円となりました。主要因は、営業活動に係る利益の減益によるものであります。(当社株主に帰属する当期純利益)当社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比して10億4千4百万円減少し、160億5千8百万円となりました。主要因は、税引前利益の減益によるものであります。なお、当社株主に帰属する当期純利益は計画を達成することができました。 (b)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの経営成績に影響を与える大きな要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 (c)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは2023年4月に2023~2030年度までの8ヵ年を対象とする中期経営計画「ENEX2030」を策定し、2025~2026年度の2年間においては、当社株主に帰属する当期純利益(計画:2025年度160億円、2026年度165億円)、実質営業キャッシュ・フロー(計画:毎期380億円)、ROE(計画:2025年度、2026年度9.0%以上)、新規・戦略投資累計額(計画:500億円)を財務指標として位置づけておりました。当社グループの当連結会計年度における当社株主に帰属する当期純利益は161億円、実質営業キャッシュ・フローは377億円、ROEは9.1%、新規・戦略投資累計額は108億円となりました。 (d)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.カーライフ事業(単位:百万円) 前期2024年度当期2025年度増減売上収益629,976584,747△45,229営業活動に係る利益11,4699,851△1,618当社株主に帰属する当期純利益5,6385,211△427資産合計183,434182,538△896 [CS事業]CS数は前期末より50ヵ所減少し、1,496ヵ所となりました。石油製品の販売数量は前期を下回りました。[自動車関連事業]自動車ディーラー事業を行っている子会社の大阪カーライフグループ㈱において、新車・中古車ともに販売台数は前期を下回りました。 (ⅰ)財政状態当連結会計年度末の資産合計は、営業債権減少等により前連結会計年度末比8億9千6百万円減少し1,825億3千8百万円となりました。 (ⅱ)経営成績売上収益は5,847億4千7百万円(前期比7.2%の減少)となりました。営業活動に係る利益は98億5千1百万円(前期比14.1%の減少)、当社株主に帰属する当期純利益は52億1千1百万円(前期比7.6%の減少)となりました。これは主に、自動車ディーラー事業における新車・中古車販売台数の減少及び台当たり粗利益の減少によるものです。 b.産業ビジネス事業(単位:百万円) 前期2024年度当期2025年度増減売上収益134,567117,331△17,236営業活動に係る利益6,8926,005△887当社株主に帰属する当期純利益5,1514,827△324資産合計61,94465,1303,186 [アスファルト販売事業]新たな商権獲得等により、販売数量は前期を若干上回りました。[船舶燃料販売事業]外航船向け取引の一部縮小により、販売数量は前期を下回りました。 (ⅰ)財政状態当連結会計年度末の資産合計は、有形固定資産の増加等により前連結会計年度末比31億8千6百万円増加し651億3千万円となりました。 (ⅱ)経営成績売上収益は1,173億3千1百万円(前期比12.8%の減少)となりました。これは主に、原油価格下落に伴う販売価格の下落や外航船向け取引の一部縮小に伴う販売数量の減少によるものです。営業活動に係る利益は60億5百万円(前期比12.9%の減少)、当社株主に帰属する当期純利益は48億2千7百万円(前期比6.3%の減少)となりました。これは主に、産業ガス販売事業が好調に推移したものの、前期に好調であった需給オペレーションの反動によるものです。 c.電力・ユーティリティ事業(単位:百万円) 前期2024年度当期2025年度増減売上収益77,60271,383△6,219営業活動に係る利益5,8134,435△1,378当社株主に帰属する当期純利益3,3762,569△807資産合計84,46386,1851,722 [電力小売事業]低圧の販売数量は前期並みとなりましたが、高圧販売において新規契約の獲得が順調に進んだことにより販売数量全体では前期を上回りました(※1)。なお、当社グループ全体の電力小売顧客件数は約318千件(前期末比約7千件増加)となりました。[熱供給事業(※2)]販売熱量は前期を若干下回りました。 (ⅰ)財政状態当連結会計年度末の資産合計は、持分法適用会社からの取込利益増加等により前連結会計年度末比17億2千2百万円増加し861億8千5百万円となりました。 (ⅱ)経営成績売上収益は713億8千3百万円(前期比8.0%の減少)となりました。営業活動に係る利益は44億3千5百万円(前期比23.7%の減少)、当社株主に帰属する当期純利益は25億6千9百万円(前期比23.9%の減少)となりました。これは主に、前期に計上された大規模太陽光発電所に係る一過性利益計上の反動等によるものです。(※1)電力小売事業の販売数量は高圧・低圧ともに取次数量を含みます。(※2)熱供給事業とは、熱源プラントから複数の建物、オフィスビル等に、冷房・暖房等に使用する冷水・温水を導管で供給する事業です。 d.ホームライフ事業(単位:百万円) 前期2024年度当期2025年度増減売上収益82,33677,774△4,562営業活動に係る利益2,5282,852324当社株主に帰属する当期純利益2,9312,903△28資産合計70,93269,218△1,714 [LPガス事業]直売顧客軒数は、約568千軒と前期末から約7千軒の減少となりました。LPガス販売数量は前期を若干下回りました。 (ⅰ)財政状態当連結会計年度末の資産合計は、現金及び現金同等物の減少等により前連結会計年度末比17億1千4百万円減少し692億1千8百万円となりました。 (ⅱ)経営成績売上収益は777億7千4百万円(前期比5.5%の減少)となりました。これは主に、LPガス輸入価格の下落により販売価格が前期を下回ったことによるものです。営業活動に係る利益は28億5千2百万円(前期比12.8%の増加)となりました。これは主に、利幅の改善及び営業活動の効率化に伴う経費削減等によるものです。当社株主に帰属する当期純利益は29億3百万円(前期比1.0%の減少)となりました。これは主に、持分法適用会社におけるLPガス輸入価格の下落に伴う在庫影響によって、前期比で持分法による投資損益が減少したことによるものです。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(a)キャッシュ・フロー「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。(b)資金需要当社グループでは主な資金需要として、事業活動における短期運転資金に加え、各事業の成長と設備・維持を目的とした投資活動における設備資金等があります。中期経営計画『ENEX2030』の8ヵ年においては新規・戦略投資に2,100億円、設備・維持に係る投資を700億円、計2,800億円の投資を計画しております。2026年度の投資計画につきましては「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。(c)財務政策当社グループでは、コア事業から得られたキャッシュ・フローをもとに周辺事業の拡大、新規・戦略投資を積極的に推進してまいります。また、企業価値向上に向けたグループ全体での財務マネジメントの強化のため、グループ金融制度(※)を推進しており、グループ全体での財務活動の効率化、バランスの取れた資産ポートフォリオの形成、事業間のシナジーが創出できる体制の構築を目指しております。当社グループにおける調達に当たっては、短期運転資金につきましては、金融機関からの短期借入又は短期社債(電子CP)の発行による調達を基本としており、設備資金等につきましては、金融機関からの長期借入又は社債による調達を基本としております。当面の資金調達余力につきましても、潤沢な現金及び現金同等物に加え、十分な当座貸越枠並びに社債(CP)発行枠を確保しております。また、これまでも健全な水準を維持してきたネットDERは△0.11倍となっており、実質無借金となっております。(※)グループ金融制度とは、グループ間で資金を融通しあうことで資金管理・調達コストを効率化する制度です。 信用格付当社は、資金調達を円滑に行うため株式会社日本格付研究所(JCR)から格付を取得しております。 (付与日2025年8月27日) 格付長期発行体格付AA-(安定的)コマーシャル・ペーパーJ-1+ ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.見積り及び判断の利用」に記載しております。

事業リスク

  • 事業基盤縮小のリスク: 国内の人口減少、省エネルギー化の進展、電気自動車の普及などにより、石油製品やLPガスなどの販売量が減少する可能性があります。これにより、将来的に売上が減少し、収益性が悪化する恐れがあります。新規事業やM&Aによる顧客基盤の拡大で対応しています。
  • 商品調達価格の変動: 石油製品、LPガス、電力の調達価格は、国際市況や為替レートの変動により大きく変動する可能性があります。これにより、仕入れ価格が上昇しても販売価格に転嫁できない場合、売買損益が悪化し、業績に影響を及ぼす恐れがあります。価格転嫁やデリバティブ取引でリスクを抑制しています。
  • 環境規制強化のリスク: 地球温暖化対策としての炭素税導入や環境関連法規制の強化は、温室効果ガス排出量の多い事業活動に制限を課す可能性があります。これにより、事業活動の再編や追加コストの発生を強いられ、経営成績に悪影響を及ぼす恐れがあります。環境配慮型商材の導入や再生可能エネルギーへの取り組みで対応しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|7,002 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの事業には、国内事業基盤の縮小などによる長期的かつ緩やかに影響を受けるリスクや、自然災害など比較的短期的な影響に留まると思われるリスクが存在しますが、取り巻く様々なリスクに対応するため、管理体制及び管理手法の整備により、リスクを統括的かつ個別的に管理しております。また、経営の諮問機関としてリスクマネジメント委員会を設置し、経営に重大な影響を及ぼすリスクの洗い出し、分析、対策、発生・顕在化の予防・周知といったリスクマネジメントを実施しながら、継続的に管理を強化することでリスクの軽減を図っております。 これらを前提として、特に重要なリスクとして以下9項目を選定し、現時点において影響度が大きいと思われるリスクの発生可能性及び対応策を記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、別段の表示がない限り、当社が有価証券報告書提出日現在において判断したものです。 (1)事業基盤縮小によるリスク(2)商品・原材料調達価格の変動によるリスク(3)環境規制によるリスク(4)情報セキュリティ及び情報システムに関するリスク(5)自然災害によるリスク(6)固定資産減損によるリスク(7)投資に関するリスク(8)人材確保に関するリスク(9)コンプライアンスに関するリスク (1)事業基盤縮小によるリスク影響度発生可能性中高 ①リスク内容当社グループは日本国内を中心とした石油製品販売、LPガス・産業用ガス販売、電力販売、熱供給、車両販売等のビジネスを展開しております。これに対し、近年発生している国内人口の減少による顧客減少や省エネルギー化、電気自動車の増加等により、取扱商品の販売量減少等の影響を受け、この傾向は今後も継続的に変わらないものと想定されるため、何ら対策を講じない場合には、毎年一定の減収が続くことが見込まれます。②対応策当社グループの対応策として、“現場力を強化する”ことで既存事業における顧客基盤の更なる充実を図り、2023年4月より投資実行のプロフェッショナル組織として「投資戦略室」を設置し、投資案件の遂行力を強化することで、新規事業や新たな顧客基盤の獲得を推進しております。また、事業ごとに事業基盤縮小への対応策を検討・実行しており、その中でも重要性の高いものは以下のとおりです。事業対応策カーライフ事業・販売店との連携を強化し、地域生活者のニーズを汲み取ることによる系列CSの収益基盤強化・販売数量減に伴う収益減に備え、M&Aによる自動車関連事業の拡大・環境商材の取組産業ビジネス事業・アドブルーやリニューアブル燃料等、今後成長が見込まれる環境配慮型商材の販売及び導入推進、LNG、アンモニア、水素等、石油代替燃料となる次世代エネルギーへの取組による収益拡充・産業ガスの容器再検査事業強化と周辺事業領域への拡大電力・ユーティリティ事業・IT活用やTERASELブランド構築による、電力小売事業の営業活動の強化・代理店網を活用した営業基盤の拡充ホームライフ事業・国内外M&AによるLPガス顧客数の維持・拡大・小売販売事業の効率的な運用及びその機能の提供先拡大・顧客基盤へのクロスサービスによる顧客の離脱防止・LPWA(※)等のIT活用による業務効率化とコスト削減 (※)LPWA(=Low Power Wide Area)とは、消費電力を抑えて遠距離通信を実現する通信方式です。顧客のガスメーターに専用機器を設置しLPWAを用いることで、検針や配送の合理化を進めております。 (2)商品・原材料調達価格の変動によるリスク影響度発生可能性中中 ①リスク内容当社グループでは石油製品、LPガス、電力の取引において、以下の商品・原材料調達価格の変動によるリスクを有しております。(a)石油製品石油製品は、主にガソリン、灯油、軽油、重油、アスファルト、GTL燃料の取扱いがあり、その取引においては、市況動向を考慮したうえで買越及び売越ポジションを持つことがあります。その結果、商品バランス(※)が生じ、市況変動によって当社グループの売買損益に影響を及ぼす可能性があります。(※)商品バランスとは売約残と買約残の差のことであり、売約残とは販売先と契約して未だに引渡ししていない固定価格の売り契約残及び先物取引の売り建玉のことです。また、買約残とは仕入先と契約して未だに引き取りをしていない固定価格の買い契約残及び先物取引の買い建玉、現物在庫のことです。(b)LPガスLPガスは、一般家庭や業務用店舗等への小売販売を中心に取扱いがあり、LPガス輸入価格が変動した場合、主として顧客の軒先に設置されている容器内の在庫(軒先在庫)や一部のグループ会社で保有している在庫単価も影響を受け、当社グループの売買損益に影響を及ぼす可能性があります。なお、市況価格はCP(※)との相関が高くなっております。(※)CP(Contract Price)とは、LPガスの最大の輸出国であったサウジアラビアが1994年10月から導入した、輸入国の取引先と交わす契約価格。世界のLPGスポット落札価格・世界市場の相場・有力情報誌の市況情報を参考に、サウジアラビアの国営企業であるサウジアラムコ社の価格決定委員会にて決定されます。現在はMB(Mont Belvieu=米国テキサス州モントベルビュー市場での取引価格)を織り込んだ価格フォーミュラを導入しており、以前に比べCPによる価格影響は弱まっているものの、現在もLPガス輸入価格の主要指標となっております。(c)電力電力(小売)は、法人及び一般消費者向けに販売しております。当社グループは、自社発電、相対契約、日本卸電力取引所等から電力を調達しておりますが、発電燃料価格や電力市場取引価格に急激な変動が生じた場合には、当社グループの売買損益に影響を及ぼす可能性があります。②対応策(a)石油製品石油製品は仕入価格に連動する販売価格を設定し、原則的には価格変動リスクを負わないビジネスモデルとなっております。加えていき過ぎた買越及び売越ポジション、商品先物・先渡契約等のデリバティブ取引を抑制するため、「商品バランス管理規程」を策定し、その中で商品バランス枠及び組織ごとに損失限度額を設定し、管理しております。これらは、商品取扱い部門の主管部署において所定の時期に損益状態のモニタリングを実施し、管理部門でその状態を確認する等、不測の損失を最小限に抑える体制を構築しております。(b)LPガスCP等と連動する販売価格フォーミュラを設定し、顧客への価格転嫁を図ることで、価格変動リスクの抑制を図っております。一部のグループ会社で保有する在庫の評価損益が期間損益に与える影響は避けられませんが、中長期的な視点では価格変動による損益は、経営に大きな影響を与えるものでなく、一過性のものとして判断しております。(c)電力当社グループでは、電力調達に関して、大手電力会社とのアライアンス、自社電源の活用や電力先物取引市場を通じたデリバティブ取引等を活用することに加え、販売面でも仕入価格の変動を適正に反映した燃料費調整制度を導入する等、電力市場取引価格や発電燃料価格の変動リスクの抑制を図っております。今後も引き続き、係る価格変動リスクの影響を受けにくい電力供給体制を構築・運用してまいります。 (3)環境規制によるリスク影響度発生可能性中中 ①リスク内容近年地球温暖化の一因とされる温室効果ガスの排出量は増加の一途をたどっており、世界的にも気候変動への危機感が高まっております。今後、世界各地での炭素税の導入やその他環境関連法規制が制定・強化された場合、当社グループの事業活動が制限される可能性や、事業の再編成を強いられる可能性があり、それらのリスクが現実化した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策本項目は、「第2 事業の状況 2サステナビリティに関する考え方及び取組 (5)気候変動への対応」の中で記載しております。 (4)情報セキュリティ及び情報システムに関するリスク影響度発生可能性中~大低~中①リスク内容当社グループは、お客さまからの石油製品・LPガス・電力等の受注や請求書の発行、ホームページを通じた様々な情報発信等において、情報資産の適切な管理並びに高い情報セキュリティレベルの確保を重要項目と認識し、関連規程を整備のうえ、役員・従業員への教育、啓蒙活動を行うとともに、セキュリティの点検活動を実施しております。また、IT環境においては安全に利用可能なシステムの整備やネットワークの監視強化を実施するとともに、発生したセキュリティ事案に対し速やかに対応できるよう対策強化に取組んでおります。しかしながら、サイバー攻撃等は年々巧妙化しているとともに、外部から予期せぬ不正アクセス、コンピューター・ウイルス侵入等による機密情報・個人情報の漏洩、設備の損壊・通信回線のトラブル等による情報システムの停止等のリスクを完全に回避できるものではなく、事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。また、信用失墜、多額の賠償請求等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策当社グループの事業活動において、情報システムや情報ネットワークの重要性は増しており、デジタル戦略部が中心となって、その構築・運用にあたっては適切な内部統制手続きを整備し、伊藤忠商事株式会社とも連携しながら十分なセキュリティ確保に努めております。具体的には情報管理に係る基本方針や情報管理規程・ルール等の整備を行うとともに、社内会議や社内イントラネット、eラーニング等を通じ、当社グループ従業員への周知・教育と情報管理体制の徹底を図っております。そのうえで、システムやネットワークの冗長化、ウイルス対策、モバイルパソコンのデータレス化、ペーパレス環境の整備等、システム障害やセキュリティリスクの低減に向けた仕組みの導入を推進するとともに情報漏洩賠償責任保険への加入をしております。また、顧客情報・個人情報を含む機密情報の管理・取扱いについても、当社グループの個人情報保護ポリシーを定め、個人情報取扱いに関する目的や管理方法をステークホルダーに広く周知しております。 (5)自然災害によるリスク影響度発生可能性中低①リスク内容当社グループは国内全域に事業展開しており、CS(給油所)、石油・ガス・アスファルト基地、ガス・熱供給設備、発電所、自動車販売店舗等の有形固定資産・投資不動産(内、IFRS第16号適用による使用権資産含む。)を有しております。国内に広範囲な大規模自然災害(地震、台風、水害等)が発生した場合、その資産毀損が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、被災エリアでの当社及び顧客の事業活動の停止に伴う事業の縮小及び収益の低下、当社グループの従業員の被災による人的資本に対する損害等が生じるリスクを有しております。②対応策(a)設備毀損対策当社グループが保有する資産は日本全国各地に分散保有しており、自然災害によって毀損するリスクも分散されております。また、保有設備の耐震構造については、関連法令等に示される耐震基準に従い建設、維持しており、これまでの大規模自然災害においても、大きな被害は生じておりません。さらに、保険付保による対策を講じており、火災保険については大部分の設備に付保しております。一方、地震保険については、経済性も考慮し、石油基地、アスファルト基地等一部の設備への付保としております。(b)事業継続当社ではあらゆる地域で大規模災害が生じた場合に備え、全国の各エリア及び各グループ会社で事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定しております。BCPの実効性を高めるため、各種訓練を定期的に実施しております。また、本社が壊滅的な被害を負った際、本社の代替業務を遂行する代替拠点(広島・福岡)訓練も実施しております。訓練で洗い出された課題を整理し、課題解決に向けた対策の検討及び対策実行計画を立て、現行のBCPの更なる磨き上げに繋げるための取組みを実施しております。また、事業継続マネジメント(BCM:Business Continuity Management)の運用に向けて体制の構築・推進担当者向けの研修等、BCPの実効性を高めるための取組みを実施しております。 (当社グループのBCP体制)当社の経営理念である「社会とくらしのパートナー」としての責務を果たすため、当社グループでは事業継続の脅威となる大規模な自然災害によるエネルギーの供給停止や通信の遮断、物流の寸断等の不測の事態が発生した場合に備え、策定したBCP基本方針に基づき、体制整備に努めております。■当社グループの事業継続に向けた基本方針・ 人命尊重を最優先とする。・ 従業員とその家族の安全を確保したうえで、「社会とくらしのパートナー」として可能な限り当社取扱製品の販売とサービスの提供に努める。・ 地域社会と協力して二次災害の防止・被災地の復旧・復興支援を行う。・ 本計画と社内規程及びマニュアルの整合性を確保し、継続的改善に努める。 ■BCP体制図当社グループでは、非常時の事業継続に迅速に対応するために、災害対策本部、各エリアのグループ会社災害対策本部、各部門の2階層としており、的確に情報収集ができる体制としております。 (6)固定資産減損によるリスク影響度発生可能性中高 ①リスク内容当社グループは事業活動の一環として、店舗用不動産、エネルギー供給設備、発電用設備等を保有、賃借しております。これらの資産価値や収益性が事業リスクの顕在化によって低下した場合、減損処理が必要となり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策当社グループが保有する固定資産は複数事業、日本全国に分散していることから、一定のポートフォリオ効果によるリスク分散がなされております。固定資産取得時には、厳格な「投資基準」を適用し、重要性の高い一定金額以上の案件については、関係部署による十分な審議を行い、計画の妥当性、投下資金回収の実現性を審査したうえで、経営会議又は取締役会に上程する等、投資判断に誤りがないよう努めております。投資実行後は、定期的なモニタリングを通じて、不採算・低効率資産の改善策を策定・実行し、改善に努めるとともに、EXITルールによる資産の処分や入替えを行う仕組みも構築しております。 (7)投資に関するリスク影響度発生可能性大低~中①リスク内容当社グループは、国内外において事業に対する投資活動を行っておりますが、事業環境の変化や投資先の業績停滞等に伴い、期待した収益が上げられない場合や投資先の収益低下、投資の回収可能性が低下する場合には、投資の全部又は一部が損失となる、追加の資金拠出を余儀なくされる、あるいは売却先が見つからず、当社グループが希望する時期・方法で撤退できなくなる可能性があります。また、ガバナンス不全等により投資先から適切な情報を入手できないこと等により、適切な経営判断または対応が遅れ、当社グループに不利益が生じる可能性があります。②対応策当社グループは、(6)固定資産減損によるリスクの対応策に記載のとおり、投資実行時に「投資基準」を適用して案件審査や意思決定を行うとともに、投資後も主管部署による定期的な投資のレビューを行っております。また、事業会社に対する定期的なモニタリングを通じて、投資先のガバナンスの強化に努めております。 (8)人材確保に関するリスク影響度発生可能性中中 ①リスク内容当社グループでは、既存事業の高度化及び拡大や新たな事業領域の開拓等に対応できる高度な知識・スキル・経験を持った人材の確保・育成が不可欠であると考えております。しかしながら、少子高齢化に伴う労働人口の減少、労働市場における人材流動化等により、そのような人材の確保・育成が計画どおりに進まない場合には、将来的に競争力が低下し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策本項目は、「第4 提出会社の状況 5従業員の状況等(1)人材戦略に関する基本方針等」の中で記載しております。 (9)コンプライアンスに関するリスク影響度発生可能性中~大低~中 ①リスク内容当社グループが事業を営むうえで関連する法令、規制は多岐に亘ります。法令に抵触した場合のほか、予期せぬ法令・規制の制定や改廃等が行われた場合には、追加費用等の負担の増加や法令・規制違反に対する行政処分、当社グループの社会的信用の低下等により、事業活動の継続に支障をきたす可能性があるほか、当社グループの経営成績にも影響を及ぼす可能性があります。②対応策本項目は、「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④企業統治に関するその他の事項 (a)b.コンプライアンス」の中で記載しております。

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