8425

みずほリース(8425)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

その他金融業 金融(除く銀行)

事業の概要

  • リース・割賦事業
    みずほリースグループは、不動産、産業機械、情報機器、輸送用機器、環境・エネルギー関連設備など多岐にわたる物件のリース(賃貸)や割賦販売(分割払い)を手掛けています。企業が設備投資をする際に、高額な設備を一括で購入する代わりにリースを利用することで、初期費用を抑え、資金繰りを安定させることができます。これにより、顧客企業の事業活動を支援し、安定的な収益を得ています。
  • ファイナンス事業
    不動産、航空機、船舶、環境・エネルギー分野などを対象に、金銭の貸付、出資、ファクタリング(売掛債権の買い取り)といった金融サービスを提供しています。これは、リース・割賦事業とは異なり、直接的な資金提供や投資を通じて収益を上げる事業です。特に大規模なプロジェクトや高額な資産に対する資金供給を行うことで、企業の成長や新たな事業展開をサポートしています。
  • その他事業
    中古物件の売買や発電事業なども手掛けています。リース期間が終了した物件を買い取り、再販することで収益を得たり、再生可能エネルギー発電所への投資を通じて電力販売収入を得たりしています。これらの事業は、リース・ファイナンス事業を補完し、収益源の多様化と安定化に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • リース・割賦事業
    この事業は、不動産、産業・工作機械、情報関連機器、輸送用機器、環境・エネルギー関連設備など、幅広い種類の物件を顧客にリースしたり、分割払いで販売したりする業務です。2025年3月期には売上高6,451.93億円、営業利益283.56億円を計上しており、グループ全体の売上の大部分を占める主力事業であり、安定的な収益源となっています。
  • ファイナンス事業
    この事業は、不動産、航空機、船舶、環境・エネルギー分野などを対象に、金銭の貸付、出資、ファクタリング(売掛債権の買い取り)といった金融サービスを提供しています。2025年3月期には売上高414.88億円、営業利益238.08億円を計上しており、売上規模はリース・割賦事業に劣るものの、利益率が高く、グループの収益に大きく貢献しています。
  • その他事業
    中古物件の売買や発電事業などが含まれます。リース期間が終了した物件の再販や、再生可能エネルギー発電所への投資による電力販売など、多角的な収益機会を追求しています。具体的な売上や利益の数値は示されていませんが、これらの事業は、主力事業を補完し、グループ全体の収益源の多様化と安定化に寄与する重要な役割を担っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
LeasingInstallmentSales 事業 6,452 284 4.4%
Finance 事業 415 238 57.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,995 文字
3【事業の内容】当社グループは、2026年3月31日現在、当社、子会社250社(国内202社、海外48社)および関連会社24社(国内12社、海外12社)で構成しており、その主な事業内容として情報関連機器、不動産、産業・工作機械等のリース取引および割賦販売取引ならびに各種金融取引を営んでおります。 (1)当社グループの主な事業内容は次のとおりであり、その事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。リース・割賦・・・・・不動産、産業・工作機械、情報関連機器、輸送用機器、環境・エネルギー関連設備等のリースおよび割賦販売業務ファイナンス・・・・・不動産、船舶、航空機、環境・エネルギー分野等を対象とした金銭の貸付、出資、ファクタリング業務等その他 ・・・・・中古物件売買、発電事業等 (2)当社、子会社および関連会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。会社名事業区分リース・割賦ファイナンスその他みずほリース㈱○○○子会社 連結子会社(51社) エムエル・エステート㈱○○○第一リース㈱○○○みずほ東芝リース㈱○○○みずほオートリース㈱○ ユニバーサルリース㈱○ ミライズ・キャピタル㈱ ○ エムエル商事㈱ ○ピー・シー・エス㈱ ○エムエル・パワー㈱ ○エムエル・オフィスサービス㈱ ○エムエル・ITADソリューション㈱ ○合同会社Uguisu ○白川ウォーターパワー・リーシング㈲○ ミライズ1号投資事業有限責任組合 ○ MIRAI POWER1号合同会社 ○ ジャパン・インフラファンド投資法人 ○未来創電球磨錦町合同会社 ○未来創電津白山合同会社 ○未来創電上北六ヶ所合同会社 ○未来創電高萩合同会社 ○未来創電松坂嬉野合同会社 ○未来創電鳥羽合同会社 ○未来創電侍浜合同会社 ○合同会社サクシード松阪庄町 ○MMパワー合同会社 ○瑞穂融資租賃(中国)有限公司○○ Mizuho RA Leasing Pvt. Ltd.○○ Mizuho Capsave Finance Pvt. Ltd.○○ PT MIZUHO LEASING INDONESIA Tbk○○ TDP 1 Limited ○Ho-oh SPV LLC ○MM WHEEL LLC ○IBJ Air Leasing (US) Corp. ○IBJ Air Leasing Limited ○Mizuho Leasing (UK) Ltd.○○ Mizuho Leasing (Singapore) Pte. Ltd.○○ Cygnus Line Shipping S.A.○○ MLC AIRCRAFT LEASING LLC.○ IBJL Aircraft Lotus Co., Limited○ IBJL Aircraft Rafflesia Co., Limited○ IBJ Air Leasing (Ireland) 1 Limited○ IBJ Air Leasing (Ireland) 2 Limited○ Aircraft MSN 4126 LLC○ Aircraft MSN 7160 LLC○ Aircraft MSN 7316 LLC○ Aircraft MSN 7791 LLC○ Aircraft MSN 33212 LLC○ Gemini Line Shipping S.A. ○ Orion Line Shipping S.A. ○ Pyxis Line Shipping S.A. ○ Draco Line Shipping S.A. ○ 非連結子会社(199社) ポントスリーシング㈲ 他176社(注)○○○PAVO LINE SHIPPING S.A. 他21社○○ (注)ポントスリーシング㈲ 他176社は、主として匿名組合契約方式による賃貸事業を行っている営業者であります。 会社名事業区分リース・割賦ファイナンスその他関連会社 持分法適用会社(15社) みずほ丸紅リース㈱○○○リコーリース㈱○○○みずほキャピタル㈱ ○ ジャパン・インフラファンド・アドバイザーズ㈱ ○レンタルシステム㈱ ○メトレック㈱ ○日鉄興和不動産㈱ ○ジェコス㈱ ○Krungthai Mizuho Leasing Co., Ltd.○○ Vietnam International Leasing Co., Ltd.○○ PLM Fleet, LLC○ Aircastle Limited○ Affordable Car Leasing Pty Ltd ○ MM Air Limited ○Star Asia Group LLC ○持分法非適用会社(9社)○ ○ (3)事業系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
リース料等の回収が期待収益確保に重要だが、経済状況低迷で回収不能リスクがある。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 設備
リース取引は比較的長期間にわたり信用を供与する取引であり、厳格な与信チェックや物件の見極めが必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:経営環境に関するリスク / 信用リスク / 流動性リスク(資金調達)
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

みずほリースはみずほフィナンシャルグループの一員であり、そのブランド力や信用力は一定の無形資産となり得る。しかし、特許や独自のIPなどは明確ではなく、ブランド依存度は限定的。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

リース契約は長期にわたることが多く、契約期間中の解約には違約金が発生する可能性がある。また、既存顧客との関係性や、新たなリース会社への移行手続きの手間は、一定のスイッチング・コストを生む。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

リース業は基本的にBtoBビジネスであり、プラットフォーム型のようなネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

大手金融グループ傘下であることによる資金調達コストの低さは考えられるが、リース業界全体として価格競争は激しく、構造的なコスト優位性は低い。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

みずほリースは大手リース会社の一つであり、一定の規模を持つ。これにより、多様な顧客ニーズに対応できる商品ラインナップや、交渉力の面で優位性を持つ。業界内での寡占度は中程度。

  • 多様な事業ポートフォリオ
    みずほリースは、リース・割賦、ファイナンス、その他(中古物件売買、発電事業など)と多岐にわたる事業を展開しており、特定の事業に依存しない収益構造を構築しています。これにより、経済状況の変化や市場の変動があった場合でも、リスクを分散し、安定した経営基盤を維持できる強みがあります。
  • みずほグループ・丸紅グループとの連携
    みずほフィナンシャルグループと丸紅グループという強力なバックボーンを持つことで、幅広い顧客基盤と豊富な事業機会を享受しています。両グループのネットワークや専門知識を活用することで、大規模なプロジェクトへの参画や、国内外での新たなビジネス展開を有利に進めることができ、競争優位性を確立しています。
  • 専門性とソリューション提供能力
    不動産、航空機、環境・エネルギーといった専門性の高い分野において、リースやファイナンスだけでなく、事業戦略上の課題解決に貢献するマルチソリューションを提供しています。顧客のニーズに合わせた最適な金融スキームやサービスを提案することで、顧客との長期的な関係を構築し、高い顧客満足度とリピート率に繋げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • マルチソリューション・プラットフォーマーへの変革
    みずほリースグループは、金融の枠を超えて顧客の事業戦略上の課題や社会的課題を解決する「マルチソリューション・プラットフォーマー」を目指しています。これは、単なる金融商品の提供にとどまらず、顧客の事業活動全体を支援し、新たな価値を共創するパートナーとしての役割を強化する戦略です。
  • 事業ポートフォリオの変革と高度化
    中期経営計画2025では、事業ポートフォリオを「コア」「グロース」「フロンティア」の3分野に分類し、それぞれ異なる時間軸で成長を追求しています。コア分野で安定的な収益を確保しつつ、グロース分野(グローバル、航空機、環境エネルギーなど)で成長を牽引し、フロンティア分野(サーキュラーエコノミー、XaaSなど)で長期的な収益源を育成することで、持続的な成長を目指します。
  • 経営基盤の強化とDX・人財戦略の推進
    成長を支えるため、ガバナンス強化、リスクマネジメント高度化、DX(デジタルトランスフォーメーション)の加速、人財戦略の高度化に注力しています。ITシステムへの積極的な投資(2025年度までに累計100億円超)や人財育成への投資(2022年度比3倍以上)を通じて、業務効率化と顧客利便性向上、新たなビジネスモデルの実装を進め、企業競争力の強化を図ります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは以下のとおり経営理念を掲げ、企業価値の向上と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。 (2) 経営環境、中長期的な会社の経営戦略および優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境につきましては、国内においては、設備投資需要や高水準の賃上げ継続に支えられ、内需主導の底堅い成長が見込まれる一方、インフレの定着や日銀による更なる政策金利の引き上げが想定されます。海外においては、AI関連需要や米欧における減税・財政拡張等が世界経済の成長を支える見通しであるものの、不透明な中東情勢、米国の関税影響、中国の内需減速およびアジア経済への波及といった不確実性も引き続き存在しております。各国のインフレ・金融政策の動向や貿易フローの変化など、世界経済への影響については、一層意を用いる必要があると認識しております。国内のリース業界を取り巻く環境については、テクノロジーの進化、労働力不足等により大きく変化しており、リース会社が提供するソリューションの重要性は一層高まっております。一方で、政策金利の更なる引き上げやリース会計基準変更等、外部環境の変化に対応する必要があります。こうした中で、社会的課題やお客さまニーズを的確に捉え、金融の枠を超えた新たな価値を創造することが求められております。かかる認識のもと、当社グループが目指す姿の実現に向け更なる飛躍を遂げるために、2026年度より開始する「中期経営計画2028」を策定しました。「変革を加速すると共に、未来の成長を確かなものにする3年間」として位置づけ、中期経営計画2025で整備した基盤を拡充しつつ、事業ポートフォリオの変革を加速すると共に、変化に強い経営基盤の構築を目指してまいります。事業戦略においては、〈みずほ〉の顧客基盤や丸紅のネットワークを最大限に活用しながら、アライアンスパートナーとの連携、新規事業探索やインオーガニック取組強化により、ビジネスモデルの進化および事業領域の拡大を図ってまいります。また、外部環境の急速な変化に対して柔軟かつ迅速に対応するため、変化に強い経営基盤の構築にも取り組んでまいります。人的資本の強化による「個の力」の向上と、自発・自律的に挑戦する企業カルチャーへの変革を通じて組織力を高めるとともに、AI活用を主軸としたデジタル戦略のもと生産性向上を進めます。更に、事業拡大や投資の進展に対応した投資判断プロセスやモニタリングの高度化を図るとともに、サイバーセキュリティやBCP対応を含むリスクマネジメント体制を強化し、持続的な成長を支える経営基盤の構築・強化を目指してまいります。財務戦略については、引続きROEの維持・向上に努めてまいりますが、これまでの資産拡大による成長を図るステージから、よりROAを意識しながら収益基盤を強化することで、事業ポートフォリオの最適化を図ってまいります。また、自己資本比率の向上は財務基盤の強化につながり、成長投資の原資の確保やリスク耐性の向上、資金調達力の安定化につながるものと認識しております。(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標中期経営計画2028では、当社グループの更なる成長とステークホルダーに提供する価値の向上を実現するため、計画最終年度(2028年度)の経営目標数値(連結)を以下のとおり設定しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは以下のとおり経営理念を掲げ、企業価値の向上と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。 (2) 経営環境、中長期的な会社の経営戦略および優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境につきましては、国内においては、設備投資需要や高水準の賃上げ継続に支えられ、内需主導の底堅い成長が見込まれる一方、インフレの定着や日銀による更なる政策金利の引き上げが想定されます。海外においては、AI関連需要や米欧における減税・財政拡張等が世界経済の成長を支える見通しであるものの、不透明な中東情勢、米国の関税影響、中国の内需減速およびアジア経済への波及といった不確実性も引き続き存在しております。各国のインフレ・金融政策の動向や貿易フローの変化など、世界経済への影響については、一層意を用いる必要があると認識しております。国内のリース業界を取り巻く環境については、テクノロジーの進化、労働力不足等により大きく変化しており、リース会社が提供するソリューションの重要性は一層高まっております。一方で、政策金利の更なる引き上げやリース会計基準変更等、外部環境の変化に対応する必要があります。こうした中で、社会的課題やお客さまニーズを的確に捉え、金融の枠を超えた新たな価値を創造することが求められております。かかる認識のもと、当社グループが目指す姿の実現に向け更なる飛躍を遂げるために、2026年度より開始する「中期経営計画2028」を策定しました。「変革を加速すると共に、未来の成長を確かなものにする3年間」として位置づけ、中期経営計画2025で整備した基盤を拡充しつつ、事業ポートフォリオの変革を加速すると共に、変化に強い経営基盤の構築を目指してまいります。事業戦略においては、〈みずほ〉の顧客基盤や丸紅のネットワークを最大限に活用しながら、アライアンスパートナーとの連携、新規事業探索やインオーガニック取組強化により、ビジネスモデルの進化および事業領域の拡大を図ってまいります。また、外部環境の急速な変化に対して柔軟かつ迅速に対応するため、変化に強い経営基盤の構築にも取り組んでまいります。人的資本の強化による「個の力」の向上と、自発・自律的に挑戦する企業カルチャーへの変革を通じて組織力を高めるとともに、AI活用を主軸としたデジタル戦略のもと生産性向上を進めます。更に、事業拡大や投資の進展に対応した投資判断プロセスやモニタリングの高度化を図るとともに、サイバーセキュリティやBCP対応を含むリスクマネジメント体制を強化し、持続的な成長を支える経営基盤の構築・強化を目指してまいります。財務戦略については、引続きROEの維持・向上に努めてまいりますが、これまでの資産拡大による成長を図るステージから、よりROAを意識しながら収益基盤を強化することで、事業ポートフォリオの最適化を図ってまいります。また、自己資本比率の向上は財務基盤の強化につながり、成長投資の原資の確保やリスク耐性の向上、資金調達力の安定化につながるものと認識しております。(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標中期経営計画2028では、当社グループの更なる成長とステークホルダーに提供する価値の向上を実現するため、計画最終年度(2028年度)の経営目標数値(連結)を以下のとおり設定しております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態および経営成績の状況2025年度の経済情勢を顧みますと、米国ではAI関連需要拡大に伴う設備投資の増加や株高を背景とした消費に牽引されて堅調な経済成長が続いたほか、欧州でも内外需が底堅く推移し緩やかに成長しました。アジアでは、中国における不動産市場の調整長期化等はあったものの、政府による内需喚起策や第三国輸出の拡大により成長を維持しました。国内においては、設備投資が底堅く推移し個人消費の増加等により、緩やかな景気回復が継続しました。一方で、米国の関税政策を巡る影響が一部で顕在化しつつあるほか、長短金利の上昇、イラン情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇といった地政学リスクの高まりによって、インフレ加速や景気悪化への警戒感が増しております。こうした複合的な要因により、先行きの経済・金融環境については、依然として不透明感が残る状況となっております。リース業界におきましては、設備投資の増加傾向を背景に、リース取扱高は前年度を上回る実績となりました。このような中、当社グループは、お客さまを取り巻く社会的課題・事業課題に対し、金融の枠を超えた価値共創のパートナーとして、多様なソリューションの提供に注力してまいりました。各事業分野においても、〈みずほ〉の顧客基盤と丸紅のネットワークを最大限活用し、既存事業の強化および新たな事業機会の創出に向けた取り組みを進めました。 損益状況につきましては、売上総利益は、資金原価が増加したものの、営業資産の増加や堅調な利益率を背景に、前期(2025年3月期)比2,516百万円(2.9%)増加して88,859百万円となりました。営業利益は、売上総利益が好調に推移した一方で、人件費、物件費の増加等により、同4,291百万円(8.8%)減少して44,674百万円となりました。経常利益は、同1,249百万円(1.9%)減少して64,969百万円となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の売却等により同5,571百万円(13.3%)増加して47,609百万円となりました。財政状態につきましては、以下のとおりであります。契約実行高は、リース・割賦セグメントでは、前期(2025年3月期)に比べ、1.3%減少して944,610百万円となり、ファイナンスセグメントでは、同26.6%増加して1,031,621百万円となりました。この結果、契約実行高全体では、10.5%増加の1,984,727百万円となりました。営業資産残高は、〈みずほ〉との連携を中心に主に不動産や国内リース分野において、お客さまへの経営課題解決に資する提案での成果があがったことで残高を積み上げ、前期末比118,020百万円増加して3,399,877百万円となり、資産合計額は同277,194百万円増加して4,175,256百万円となりました。また、負債合計額は前期末比224,221百万円増加して3,720,786百万円となり、このうち有利子負債は営業資産の増加に伴い、同195,987百万円増加して3,474,058百万円となりました。純資産は、期間利益の蓄積により増加し454,469百万円となりました。 ② セグメントごとの経営成績セグメントの業績は次のとおりであります。〔リース・割賦〕リース・割賦の営業利益は、前期(2025年3月期)比5.3%減少して26,851百万円となりました。当期(2026年3月期)末の営業資産残高は、前期末比7,178百万円減少し1,963,160百万円となりました。〔ファイナンス〕ファイナンスの営業利益は、前期比28.6%減少して17,010百万円となりました。当期末の営業資産残高は、前期末比65,387百万円増加し1,282,881百万円となりました。〔その他〕その他の営業利益は、前期比37.8%増加して1,933百万円となりました。当期末の営業資産残高は、前期末比59,811百万円増加し153,835百万円となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当期(2026年3月期)のキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。営業活動によるキャッシュ・フローは、18,413百万円の支出となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、106,661百万円の支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による14,698百万円の支出に対し、間接調達で274,161百万円の収入、コマーシャル・ペーパーおよび社債の発行等による直接調達で110,167百万円の支出となり、財務活動全体では146,366百万円の収入となりました。以上の結果、当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期(2025年3月期)末比20,801百万円増加し、88,801百万円となりました。 (2)特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく貸付金(営業貸付金およびその他の営業貸付債権)の状況「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、提出会社における貸付金の状況は次のとおりであります。① 貸付金の種別残高内訳2026年3月31日現在 貸付種別件数(件)構成割合(%)残高(百万円)構成割合(%)平均約定金利(%)消費者向 無担保(住宅向を除く)-----有担保(住宅向を除く)-----住宅向-----計-----事業者向 計1,449100.00727,132100.003.63合計1,449100.00727,132100.003.63 ② 資金調達内訳2026年3月31日現在 借入先等残高(百万円)平均調達金利(%)金融機関等からの借入1,990,0811.56その他1,022,5220.90 社債・CP931,5360.89合計3,012,6041.34自己資本213,105- 資本金・出資額46,925- ③ 業種別貸付金残高内訳2026年3月31日現在 業種別先数(件)構成割合(%)残高(百万円)構成割合(%)製造業6514.8443,6376.00建設業81.831,3700.19電気・ガス・熱供給・水道業132.9746,9486.46運輸・通信業5011.42146,61520.16卸売・小売業、飲食店5412.338,5061.17金融・保険業153.4291,18512.54不動産業9722.15258,79835.59サービス業12227.8437,2335.12個人----その他143.2092,83612.77合計438100.00727,132100.00 ④ 担保別貸付金残高内訳2026年3月31日現在 受入担保の種類残高(百万円)構成割合(%)有価証券-- うち株式--債権1360.02 うち預金--商品--不動産2,2500.31財団--その他317,69543.69計320,08244.02保証22,3533.07無担保384,69752.91合計727,132100.00 ⑤ 期間別貸付金残高内訳2026年3月31日現在 期間別件数(件)構成割合(%)残高(百万円)構成割合(%)1年以下23416.1527,6973.811年超 5年以下74451.33490,23267.435年超 10年以下35724.64162,15422.3010年超 15年以下453.1129,5574.0615年超 20年以下634.3514,9272.0520年超 25年以下50.351,4610.2025年超10.071,1020.15合計1,449100.00727,132100.001件当たり平均期間5.20年(注)期間は、約定期間によっております。 (3) 営業取引の状況① 契約実行高当連結会計年度における契約実行高の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称契約実行高(百万円)前年度比増減率(%)リース・割賦情報・事務用機器151,390△13.6産業・土木・建設機械149,33617.4その他87,9690.8ファイナンス・リース計388,697△0.3オペレーティング・リース502,940△0.9リース計891,638△0.6割賦52,972△11.5 944,610△1.3ファイナンス1,031,62126.6その他8,495△64.2合計1,984,72710.5(注)リースについては、当連結会計年度に取得した賃貸用資産の取得金額、割賦については、割賦債権から割賦未実現利益を控除した額を表示しております。 ② 営業資産残高連結会計年度における営業資産残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度期末残高(百万円)構成比(%)期末残高(百万円)構成比(%)リース・割賦情報・事務用機器307,3909.4302,9578.9産業・土木・建設機械326,2859.9285,6708.4その他407,29612.4419,60712.4ファイナンス・リース計1,040,97231.71,008,23529.7オペレーティング・リース815,41524.8844,65724.8リース計1,856,38756.51,852,89254.5割賦113,9513.5110,2673.2 1,970,33960.01,963,16057.7ファイナンス1,217,49337.11,282,88137.7その他94,0242.9153,8354.6合計3,281,857100.03,399,877100.0(注)割賦については、割賦債権から割賦未実現利益を控除した額を表示しております。 ③ 営業実績連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。(a)前連結会計年度セグメントの名称売上高(百万円)売上原価(百万円)差引利益(百万円)資金原価(百万円)売上総利益(百万円)リース・割賦ファイナンス・リース353,163----オペレーティング・リース279,208----リース計632,372569,28663,08614,73048,355割賦12,8207,1815,6389134,725 645,193576,46768,72515,64353,081ファイナンス41,48852240,9659,70731,258その他8,7426,1312,6106062,003合計695,423583,122112,30125,95786,343 (b)当連結会計年度セグメントの名称売上高(百万円)売上原価(百万円)差引利益(百万円)資金原価(百万円)売上総利益(百万円)リース・割賦ファイナンス・リース337,074----オペレーティング・リース516,726----リース計853,800783,07670,72418,80951,915割賦9,6674,1595,5081,1744,333 863,468787,23576,23219,98356,248ファイナンス43,49249742,99513,27629,718その他14,63210,7533,8799862,892合計921,592798,485123,10734,24788,859(注)セグメント間取引については相殺消去しております。 (4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容① 経営成績および財政状態当社グループは、2023年度より2025年度までの3年間を計画期間とする「中期経営計画2025」において、お客さまを取り巻く社会的課題・事業課題に対し、金融の枠を超えた価値共創のパートナーとして、各事業分野で様々なソリューションの提供に注力してまいりました。 2025年度の各事業分野における具体的な取り組みにつきましては、次のとおりであります。〔国内リース事業〕国内リース事業では、お客さまの事業戦略パートナーとして、価値を共創することを目指しております。2025年9月にレンタルシステム㈱と資本業務提携契約を締結、2025年12月にピー・シー・エス㈱を連結子会社化し、モビリティ・レンタル事業領域の強化およびバリューチェーンの拡大を図りました。さらに、TREホールディングス㈱との戦略的パートナーシップの強化に向け資本業務提携契約を締結、使用済みIT機器の回収を起点とした新たなサービス・価値創出に向けエムエル・ITADソリューション㈱を設立するなど、サーキュラーエコノミーの事業推進にも取り組みました。 〔不動産・環境エネルギー事業〕不動産事業では、既存コア事業の拡大と新たなビジネス領域を両輪で推進することを目指しております。顧客ニーズに応え既存ビジネスを強化するとともに、当社グループ独自のオフィスブランド「MipLa」や物流施設の「Malien」も展開しております。また、豪州における賃貸集合住宅開発事業への参画、日鉄興和不動産㈱やククレブ・アドバイザーズ㈱との連携強化、Star Asia Group LLCの持分取得などを通じて、バリューチェーンの拡大を進めました。環境エネルギー事業では、新たなビジネス機会を創出することを目指し、ジャパン・インフラファンド投資法人へのTOBを実施いたしました。また、子会社であるエムエル・パワー㈱等を通じた再生可能エネルギー電源の確保や、系統用蓄電池事業において新たに武雄蓄電所の商業運転を開始するなど、事業領域、収益機会の拡大を推進しました。 〔海外・航空機事業〕海外事業では、インオーガニック戦略の強化とともに、丸紅㈱との連携深化と拡大を重点戦略と位置付けており、今後更なる成長が見込まれる海外市場におけるビジネス拡大を追求しております。航空機事業では、丸紅㈱との共同出資先で当社の持分法適用会社であるAircastle Limitedを通じた航空機リースに注力し、業績も大きく伸長しました。本邦投資家に対しては、従来の航空機・船舶に加えて、航空機エンジンに関しても運用商品として提供できる体制を構築しました。 〔ファイナンス・投資事業〕ファイナンス・投資事業では、TotalEnergiesグループのポルトガルにおける再生可能エネルギーポートフォリオ事業の持分取得、英国系統用蓄電池事業への出資、脱炭素社会実現に向けた国内天然ガス発電事業への参画等、お客さまのステージや多様な戦略アクションに対して、様々なファイナンスソリューションを提供してまいりました。 経営成績および財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況、②セグメントごとの経営成績」に記載のとおりであります。 ② 資本の財源および資金の流動性当社グループは、お客さまのニーズに対応して幅広い金融サービスを提供するため、資金調達については安定性の確保とコストの抑制を図るよう努めております。また、各年度の資金計画と金融環境の変化に即したALM(資産負債の統合管理)運営方針のもと機動的な資金調達を行っております。当社グループの資金調達につきましては、金融機関からの借入による間接調達と市場からの直接調達による長期および短期の資金により構成されております。当期(2026年3月期)末において、間接調達は前期(2025年3月期)末比305,872百万円増加し2,337,035百万円となりました。直接調達はコマーシャル・ペーパーおよび社債の発行などにより、同109,884百万円減少し1,137,022百万円となりました。また、運転資金の流動性や調達の機動性を確保するため、当期末において取引金融機関49社と総額1,346,160百万円の当座貸越契約およびコミットメントライン契約を締結しております。これらの契約による借入未実行残高は645,129百万円であり、資金の流動性は十分に確保しております。 キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定(a)貸倒引当金の計上当社グループの貸倒引当金は、予め定めた償却・引当基準に則り、次のとおり計上しております。破産、特別清算等法的に経営破綻の事実が発生している債務者に係る債権およびそれと同等の状況にある債務者に係る債権については、債権額から、担保の処分可能見込額および保証による回収可能見込額を控除し、その残額を直接減額しております。また、現在は経営破綻の状況にないものの、今後経営破綻に陥る可能性が高いと認められる債務者に係る債権については、債権額から、担保の処分可能見込額および保証による回収可能見込額を控除し、その残額のうち、将来の予想損失額を算定し、計上しております。上記以外の債権については、過去の一定期間における貸倒実績から算出した貸倒実績率等に基づき計上しております。 すべての債権は、資産の自己査定基準に基づき、営業関連部署が自己査定を実施し、当該部署から独立した部署が査定結果を確認しております。当社グループは、債権の評価にあたって用いた会計上の見積りは合理的であり、貸倒引当金は十分な額を計上しており、債権額から貸倒引当金を控除した額は回収可能な額として計上していると判断しております。ただし、債権の評価には経営者が管理不能な不確実性が含まれております。このため予測不能な前提条件の変化等により債権の評価が変動する可能性があり、この場合には、将来、当社グループが貸倒引当金を増額または減額する可能性があります。 (5) 客観的な指標等の進捗状況・分析等「中期経営計画2025」の財務目標・非財務目標に対する実績は下表のとおりです。 〔財務目標〕2025年度実績数値目標 当期利益 476億円 420億円 ROA *1 1.6% 1.6%以上 ROE 11.7% 12%以上*1 ROA:経常利益/総資産 〔非財務目標〕 2025年度実績数値目標 Carbon Neutral 脱炭素社会実現 再生可能エネルギー発電設備容量確保 1,185MW 1GW(2025年度) SCOPE1,2 CO2排出量削減 *2 17%(2016年度比) 排出量ゼロ(2030年度) Circular Economy 循環型経済実現 ケミカル・マテリアル資源循環率 85.5% 85%以上(2027年度) Human Capital 土台としての 人的資本経営 専門ビジネス人財の拡充 +89名 +80名超(2025年度) 人財育成のための投資額 3.18倍 3倍以上(2025年度/2022年度比) デジタルIT人財の育成 340名 200名以上(2025年度) 有給休暇取得率 76.1% 80%以上(2025年度) 女性管理職比率 15.6% 15%(2025年度) 男性の育児休暇取得率 100.0% 100%(毎年)*2 単体及び国内連結子会社7社

事業リスク

  • 経済環境の変動リスク
    地域紛争、エネルギー・資源価格の高騰、世界的な供給網の混乱、金利・為替の急激な変動などにより、顧客企業の設備投資が大幅に減少する可能性があります。これにより、リース・割割賦販売の需要が落ち込み、みずほリースグループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 信用リスク
    リース取引は平均5年程度の長期にわたり、顧客に信用を供与する取引です。経済状況の低迷や顧客企業の業績悪化により、リース料などの回収が困難になるリスクがあります。厳格な与信審査やモニタリングを行っていますが、想定以上の信用コストが発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
  • 金利変動リスク
    事業に必要な資金を銀行借入や社債発行で調達しており、その金利条件とリースや有価証券投資の金利条件が異なるため、金利の変動が金利収支に影響を与える可能性があります。金利上昇局面では資金調達コストが増加し、収益を圧迫する可能性がありますが、ALM(資産負債の統合管理)やデリバティブ取引でリスクを管理しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,926 文字
3【事業等のリスク】当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況など、投資者の判断に重要な影響を与える可能性があると認識している事業等に関する主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、当社グループは、これら個々のリスクに対する施策を講じるとともに、リスクが顕在化した際には適切な対応が迅速に行えるように、リスク管理体制の整備・強化を図っております。また、本項に含まれている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営環境に関するリスク当社グループは、お客さまの事業活動に対して、リース取引を基盤とした事業展開を行っております。地域間の紛争等を背景にしたエネルギー価格・資源価格の高騰、世界的な供給網の混乱による製造業の生産活動の停滞、国際金融市場における金利や為替の急激な変動により、お客さまの事業活動に支障をきたし、設備投資が大幅に減少した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2) 信用リスク当社グループの主たる事業活動であるリース取引等は、比較的長期間(平均5年程度)に亘り、お客さまに賃貸という形で信用を供与する取引で、お客さまからリース料等を全額回収して当初の期待収益が確保されますが、経済状況の低迷により、お客さまの業況が悪化し、当初想定したリース料等の回収ができなくなるリスクがあります。このような事態に対応するため、当社グループは、取引開始時に厳格な与信チェック、リース物件の将来中古価値の見極め等により契約取組の可否の判断を行うとともに、取引開始後は、お客さまの信用状況につき定期的にモニタリングを行い、必要に応じ債権保全等の措置を講じております。また、お客さまの信用状況が悪化しリース料等の不払いが生じた場合には、リース物件の売却または他のお客さまへの転用等により可能な限り回収の促進を図っております。しかしながら、経済環境の急激な変化、お客さまの信用状況の悪化等により、想定以上の信用コストが発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 流動性リスク(資金調達)当社グループは、事業に必要な資金を賄うため、銀行借入のほか、社債やコマーシャル・ペーパーの発行等によって資金調達を行っております。金融市場の急激な変動や当社グループの財務状況の悪化によって調達が困難となった場合、資金調達の制約が当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。このような流動性リスクに対応するため、資金調達手段の多様化、市場環境を考慮した調達構造や手元流動性の調整を行っております。 (4) 金利変動リスク当社グループは、事業に必要な資金を賄うため、銀行借入のほか、社債やコマーシャル・ペーパーの発行等によって資金調達を行っております。当社グループの収入であるリースや有価証券投資の金利条件(水準・期間・固定または変動の別など)と、当社グループの支払である資金調達の金利条件が異なることにより、金利の変動が金利収支に影響を与える可能性があります。このような金利変動に対応するため、資産の金利条件に合わせた資金調達を実行するほか、デリバティブ取引を利用したヘッジを行っております。具体的には、ALM(資産負債の統合管理)の手法によるマッチング比率(固定・変動金利の資産に対して固定・変動金利の負債・デリバティブを割り当てることにより、資産のうち金利リスクを負っていない部分の割合)をコントロールすることにより金利変動リスクの管理を行っております。 (5) アセットリスク当社グループは、不動産賃貸や不動産への投融資事業、航空機リース事業等を展開しております。取組みにあたっては、取引先の信用力や将来収支、資産価値を慎重に見極めておりますが、取引先の業績が悪化した場合や物件の資産価値が著しく減少した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このような資産価値の下落に対する対応として、取引先の信用状況や資産価値の動向、将来収支の見込みに関して社内における管理体制を整備し、機動的な対応を実施し、当社グループへの影響を最小限にとどめる為の運営を行っております。 (6) エクイティリスク当社グループは、再生可能エネルギー事業やその他事業への投資及びファンドへの出資などの投資を行っております。これらの投資については、景気変動や需給関係などの事業環境の変化により、その資産価値が毀損するリスクやキャッシュ・フローの変動に伴い当初期待していた収益が上げられず、投資額の回収可能性が低下するリスクがあります。個別案件の取組みにあたっては、幅広い視点で将来の収支や資産価値を慎重に見極め、またリスクに見合ったリターンが確保できるかを総合的に判断しております。また、状況の変化に迅速に対応できるよう、取組み後も継続的に運用状況や外部環境の変化のモニタリングを実施しております。 (7) 事業活動に関して生じるリスク事業活動に関して生じるリスクとして、事務の不適切な対応、システムの障害・誤作動によるシステムリスク、情報の紛失、漏洩、持ち出し等による情報セキュリティに関するリスク、法令や社会規範が順守されなかった場合に社会的信用の喪失に繋がるコンプライアンスリスク、事業活動に伴い当社グループに対して訴訟が提起されるリスク等があります。これらのリスクが顕在化した場合、収益機会の逸失や損害賠償への対応が生じ、結果として当社グループの業績に影響を与える可能性があります。このような事態に対応するため、当社は、各種事案への対応を全社横断的かつ機動的に実施するよう、リスク管理体制を整備し、当社グループへの影響を最小限にとどめるよう、リスクのコントロールを行っております。 (8) 災害等によるリスク地震、風水害、感染症の拡大等の予測不能な事象が発生することにより、想定外の経済的損失を被った場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。このような事態への対応として、事業継続計画を策定し、事業活動の継続体制を整備し、当社グループへの影響を最小限にとどめる為の対策を講じております。 (9) サイバーセキュリティリスク当社グループは、様々な情報システムを利用し、事業活動に関する管理を行うほか、電子メール等の外部への接続手段を利用しており、これらの情報システムについては、コンピュータウイルスの侵入、外部からの不正アクセス等、サイバー攻撃を受けるリスクがあります。その結果、システムの停止や障害、情報の漏洩、不正使用等が発生した場合、損害賠償への対応、信用の失墜、営業活動の停滞による経済的損失により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。このような事態への対応として、サイバーセキュリティリスク管理の基本方針を策定し、グループ全体の対応方針や責任者や管理の枠組み、関係者の役割と責任等のリスク管理態勢を明確にしております。また、セキュリティインシデントに対応する組織としてCSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置しております。SOC(Security Operation Center)による24時間365日の監視体制を整え、ウイルス解析、多層的防御等、レジリエンス態勢強化に取り組む等、対策強化を図っています。クラウド活用や働き方の多様化で増大する脅威に適合するために、ネットワーク内部での攻撃者の行動を遮断するセキュリティ対策としてゼロトラストアーキテクチャー導入を完了する等、最新のセキュリティ脅威への対応に向けての対応も進めております。社員に対しては、フィッシングメール訓練、全社横断的な初動対応訓練の実施の他、eラーニングを通じたセキュリティ意識の向上に努めております。 (10) 気候変動に関するリスク当社グループでは、シナリオ分析や情報開示等を通じて気候変動への対応を進めています。台風や豪雨などの異常気象の発生、気候変動対策に関する法規制の強化、そしてそれらに対処するための技術革新やビジネスモデルの転換が進まない場合、お客さまの事業活動や当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスク管理体制)上記に係る各リスクの発生の可能性、程度、時期、ならびに当社グループの経営成績および財務状況等に与える影響を正確に見積ることは困難ではありますが、経済環境の変化に伴う与信状況の悪化や金融市場の変動、および保有資産や投資の価値毀損等が当社グループに与える影響については、一定の統計的手法により想定される最大損失額を算出しております。当社グループは、事業活動にかかわるリスクを的確に把握・分析・制御し、経営への影響を低減していくため、リスク管理グループ長が全社的な視点でリスクマネジメントを統括・推進するとともに、各リスク所管部門を通じてリスク事象に対し迅速かつ機動的に対応する体制を整備しております。各リスクの所管部門は、事業に関連するリスクの把握、制御を適時に実施するとともに、実効性を検証し、「リスク管理委員会」において、リスク低減に関する諸施策の遂行状況や施策の浸透状況、有効性に関する検証を行い、その結果を取締役会に報告しております。(「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」にリスク管理体制を含めた取締役会決議の概要およびその運用状況について記載しております。)

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