有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは『お客様に喜ばれる良質な商品・サービスを、安全・快適に提供し、健全な事業成長のもと、社会の発展に貢献する』ことを、「グループ経営理念」としております。また、「グループ行動指針」として、『安全、接客、成長、企業倫理、環境』の5つの項目を定め、グループ各社の社員に周知しております。 (2) 中長期的な会社の経営戦略① 長期経営計画当社グループでは、2022~2030年度の9年間を計画期間とする、長期経営計画「Dプラン」を推進しており、2030年度における当社グループの在るべき姿を、グループビジョンとして以下のとおり定めております。グループビジョン実現に向けて設定した「グループ長期経営課題」に基づき、各重点施策を実行してまいります。 [グループビジョン]京成グループの事業エリアのみなさまとの共創、及び、日本の玄関口、成田空港の機能強化への寄与を通じ、サステナブルな社会の実現に貢献する。 [グループ長期経営課題]「安全・安心」を根幹の課題とした上で以下のとおりとする。■ 日々の暮らし■ 観光振興■ 空港輸送■ ガバナンス■ 人材 [重点施策]◎ 安全・安心・災害対策の強化・お客様の安全を守る取り組みの強化・テクノロジーの活用 1 日々の暮らし・活力が持続するまちづくりの推進・エコロジカルなまちづくりの推進 2 観光振興・既存観光エリアの魅力向上・新たな観光資源やルートの開発 3 空港輸送・成田空港の更なる機能強化への対応・更なる利便性の追求 4 ガバナンス・環境・社会に関する情報開示の充実・健全な財務体質の維持・コーポレート・ガバナンスの強化 5 人材・ダイバーシティの推進・チャレンジする人材の育成 ② 中期経営計画長期経営計画「Dプラン」の第2段階となる中期経営計画「D2プラン」(2025~2027年度)は、「新たなグループ経営推進体制のもと、長期ビジョン実現に向け、空港アクセス強化を推進するとともに、外部環境変化への耐性強化を目指す」ことを中期経営目標として掲げております。 ■空港アクセス強化の推進・2028年度末とその先に予定される成田空港の機能強化を企業価値向上の機会として活かすべく、輸送力・サービスを継続的に強化 ■外部環境変化への耐性強化・外部環境変化への耐性が強い事業ポートフォリオを将来的に構築すべく、第2の柱である不動産業を中心に強化 (3) 目標とする経営指標中期経営計画「D2プラン」(2025~2027年度)の数値計画を以下のとおり設定しております。 中期経営計画「D2プラン」2027年度計画営業収益3,750億円営業利益380億円投資計画約3,000億円(2025~2027年度計)ROE8%以上EBITDA倍率7倍台株主還元連結配当性向30%以上 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、長期経営計画「Dプラン(2022~2030年度)」を策定しており、現在はD2プラン(2025~2027年度)を推進しております。「Dプラン」では、京成グループのステークホルダーから求められているもの(社会的要請等)に基づき、変化の激しい時代においても普遍的な指針となるよう「京成グループの事業エリアのみなさまとの共創、及び、日本の玄関口、成田空港の機能強化への寄与を通じ、サステナブルな社会の実現に貢献する」を2030年におけるグループビジョンとし、その実現に向けて設定した「グループ長期経営課題」に基づいた施策を実行しております。 [中期経営計画D2プラン(2025~2027年度)について] 当社グループを取り巻く事業環境は、少子高齢化、国際情勢等の影響により、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。このような状況の中、長期経営計画「Dプラン」の実現に向け、中期経営計画「D2プラン(2025~2027年度)」では、「新たなグループ経営推進体制のもと、長期ビジョン実現に向け、空港アクセス強化を推進するとともに、外部環境変化への耐性強化を目指す」を中期経営目標として掲げております。また、当社グループは、営業収益・営業利益の更なる向上を目指し、2027年度にROE8%以上を達成すべく、各種施策を実施いたします。具体的には、運輸業については、将来的な空港輸送の拡大による成長機会を取り込みながら、「第2の柱」として位置づけている不動産業の更なる拡大によって、外部環境変化への耐性が強い事業ポートフォリオ構築を目指します。株主還元については、連結配当性向の目標を10%以上から30%以上に引き上げるとともに、経営状況及び財務状況に応じた、機動的な自己株式の取得を検討してまいります。さらに、EBITDA倍率7倍台を目安として財務健全性を維持しつつ、長期的な企業価値の向上に努めてまいります。 <D2プランの位置づけ及び数値計画(要旨)> [長期的な企業価値向上に向けた空港アクセス強化推進の全体像]将来にわたる訪日外国人の増加と成田空港の機能強化に対応した空港アクセス強化を推進すべく、既に着手している宗吾車両基地拡充に加え、押上駅発着の新型有料特急導入、さらには次期スカイライナー車両の導入や成田空港周辺の単線区間の複線化、成田国際空港株式会社が計画する新旅客ターミナルに伴う駅整備など、大型の投資が継続的に必要になると考えております。こうした成田空港の機能強化を企業価値向上の機会と捉え、成長戦略を具現化していく必要があり、国、千葉県、成田国際空港株式会社などの関係者とともに、整備手法や費用分担等について、協議・調整を進め、継続的かつ力強く各種施策を実行してまいります。 こうした成田空港の機能強化に応じた適時適切な投資を確実に実行して、増加する空港旅客に応えた輸送サービスを提供するとともに、まちづくりを含めた沿線価値向上に資することで、成田空港と沿線、そして当社グループが共に発展し、今後もあらゆるステークホルダーに対し、長期的かつ持続的に価値を提供できるものと考えております。 当社グループは、グループ経営理念に基づき、「安全・安心」と、お客様に喜ばれる商品・サービスを提供し、沿線を中心とする地域の発展に寄与してまいります。また、コンプライアンス・リスク管理体制を充実させ、内部統制システムの強化に努めるとともに、常に自然環境との調和に配慮するなど、企業の社会的責任の遂行に取り組んでまいります。さらに、お客様第一主義を徹底し、「BMK(ベストマナー向上)推進運動」を浸透させ、選ばれる京成グループを構築してまいります。 上記施策を通じて企業価値のさらなる向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは『お客様に喜ばれる良質な商品・サービスを、安全・快適に提供し、健全な事業成長のもと、社会の発展に貢献する』ことを、「グループ経営理念」としております。また、「グループ行動指針」として、『安全、接客、成長、企業倫理、環境』の5つの項目を定め、グループ各社の社員に周知しております。 (2) 中長期的な会社の経営戦略① 長期経営計画当社グループでは、2022~2030年度の9年間を計画期間とする、長期経営計画「Dプラン」を推進しており、2030年度における当社グループの在るべき姿を、グループビジョンとして以下のとおり定めております。グループビジョン実現に向けて設定した「グループ長期経営課題」に基づき、各重点施策を実行してまいります。 [グループビジョン]京成グループの事業エリアのみなさまとの共創、及び、日本の玄関口、成田空港の機能強化への寄与を通じ、サステナブルな社会の実現に貢献する。 [グループ長期経営課題]「安全・安心」を根幹の課題とした上で以下のとおりとする。■ 日々の暮らし■ 観光振興■ 空港輸送■ ガバナンス■ 人材 [重点施策]◎ 安全・安心・災害対策の強化・お客様の安全を守る取り組みの強化・テクノロジーの活用 1 日々の暮らし・活力が持続するまちづくりの推進・エコロジカルなまちづくりの推進 2 観光振興・既存観光エリアの魅力向上・新たな観光資源やルートの開発 3 空港輸送・成田空港の更なる機能強化への対応・更なる利便性の追求 4 ガバナンス・環境・社会に関する情報開示の充実・健全な財務体質の維持・コーポレート・ガバナンスの強化 5 人材・ダイバーシティの推進・チャレンジする人材の育成 ② 中期経営計画長期経営計画「Dプラン」の第2段階となる中期経営計画「D2プラン」(2025~2027年度)は、「新たなグループ経営推進体制のもと、長期ビジョン実現に向け、空港アクセス強化を推進するとともに、外部環境変化への耐性強化を目指す」ことを中期経営目標として掲げております。 ■空港アクセス強化の推進・2028年度末とその先に予定される成田空港の機能強化を企業価値向上の機会として活かすべく、輸送力・サービスを継続的に強化 ■外部環境変化への耐性強化・外部環境変化への耐性が強い事業ポートフォリオを将来的に構築すべく、第2の柱である不動産業を中心に強化 (3) 目標とする経営指標中期経営計画「D2プラン」(2025~2027年度)の数値計画を以下のとおり設定しております。 中期経営計画「D2プラン」2027年度計画営業収益3,750億円営業利益380億円投資計画約3,000億円(2025~2027年度計)ROE8%以上EBITDA倍率7倍台株主還元連結配当性向30%以上 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、長期経営計画「Dプラン(2022~2030年度)」を策定しており、現在はD2プラン(2025~2027年度)を推進しております。「Dプラン」では、京成グループのステークホルダーから求められているもの(社会的要請等)に基づき、変化の激しい時代においても普遍的な指針となるよう「京成グループの事業エリアのみなさまとの共創、及び、日本の玄関口、成田空港の機能強化への寄与を通じ、サステナブルな社会の実現に貢献する」を2030年におけるグループビジョンとし、その実現に向けて設定した「グループ長期経営課題」に基づいた施策を実行しております。 [中期経営計画D2プラン(2025~2027年度)について] 当社グループを取り巻く事業環境は、少子高齢化、国際情勢等の影響により、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。このような状況の中、長期経営計画「Dプラン」の実現に向け、中期経営計画「D2プラン(2025~2027年度)」では、「新たなグループ経営推進体制のもと、長期ビジョン実現に向け、空港アクセス強化を推進するとともに、外部環境変化への耐性強化を目指す」を中期経営目標として掲げております。また、当社グループは、営業収益・営業利益の更なる向上を目指し、2027年度にROE8%以上を達成すべく、各種施策を実施いたします。具体的には、運輸業については、将来的な空港輸送の拡大による成長機会を取り込みながら、「第2の柱」として位置づけている不動産業の更なる拡大によって、外部環境変化への耐性が強い事業ポートフォリオ構築を目指します。株主還元については、連結配当性向の目標を10%以上から30%以上に引き上げるとともに、経営状況及び財務状況に応じた、機動的な自己株式の取得を検討してまいります。さらに、EBITDA倍率7倍台を目安として財務健全性を維持しつつ、長期的な企業価値の向上に努めてまいります。 <D2プランの位置づけ及び数値計画(要旨)> [長期的な企業価値向上に向けた空港アクセス強化推進の全体像]将来にわたる訪日外国人の増加と成田空港の機能強化に対応した空港アクセス強化を推進すべく、既に着手している宗吾車両基地拡充に加え、押上駅発着の新型有料特急導入、さらには次期スカイライナー車両の導入や成田空港周辺の単線区間の複線化、成田国際空港株式会社が計画する新旅客ターミナルに伴う駅整備など、大型の投資が継続的に必要になると考えております。こうした成田空港の機能強化を企業価値向上の機会と捉え、成長戦略を具現化していく必要があり、国、千葉県、成田国際空港株式会社などの関係者とともに、整備手法や費用分担等について、協議・調整を進め、継続的かつ力強く各種施策を実行してまいります。 こうした成田空港の機能強化に応じた適時適切な投資を確実に実行して、増加する空港旅客に応えた輸送サービスを提供するとともに、まちづくりを含めた沿線価値向上に資することで、成田空港と沿線、そして当社グループが共に発展し、今後もあらゆるステークホルダーに対し、長期的かつ持続的に価値を提供できるものと考えております。 当社グループは、グループ経営理念に基づき、「安全・安心」と、お客様に喜ばれる商品・サービスを提供し、沿線を中心とする地域の発展に寄与してまいります。また、コンプライアンス・リスク管理体制を充実させ、内部統制システムの強化に努めるとともに、常に自然環境との調和に配慮するなど、企業の社会的責任の遂行に取り組んでまいります。さらに、お客様第一主義を徹底し、「BMK(ベストマナー向上)推進運動」を浸透させ、選ばれる京成グループを構築してまいります。 上記施策を通じて企業価値のさらなる向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態の状況資産合計は、前期末比876億8千万円(8.0%)増の1兆1,818億1百万円となりました。これは、「現金及び預金」が減少したものの、「有形固定資産」、「投資有価証券」が増加したことによるものです。負債合計は、前期末比367億3千3百万円(6.5%)増の6,061億9千5百万円となりました。これは、「未払法人税等」が減少したものの、「コマーシャル・ペーパー」、「社債」が増加したことによるものです。純資産合計は、前期末比509億4千7百万円(9.7%)増の5,756億5百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により「利益剰余金」が増加したことによるものです。 (連結貸借対照表)単位:百万円、%前連結会計年度当連結会計年度増減資産合計1,094,1201,181,80187,680負債合計569,462606,19536,733有利子負債残高363,050400,09637,046純資産合計524,658575,60550,947自己資本508,984557,82948,845自己資本比率46.547.20.7pt ② 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費及び雇用情勢に持ち直しの動きがみられるものの、物価上昇の影響等もあり、緩やかな回復となりました。このような状況の中で、当社グループは、中期経営計画「D2プラン」(2025~2027年度)を策定し、「新たなグループ経営推進体制のもと、長期ビジョン実現に向け、空港アクセス強化を推進するとともに、外部環境変化への耐性強化を目指す」を中期経営目標として掲げ、諸施策を推進してまいりました。また、グループ経営体制の強化に向けた取り組みとして、営業力・採用力の強化等を目的に、4月1日に当社の完全子会社である新京成電鉄株式会社を吸収合併したほか、バス事業、タクシー事業及び茨城県下における事業において、タクシー事業が昨年3月1日に、バス事業及び茨城県下における事業が4月1日に中間持株会社体制へ移行いたしました。さらに、本年4月1日に、京成バス株式会社の吸収分割及び合併をもってバス事業の再編が完了し、新たな体制で営業を開始いたしました。これらの事業再編に伴い、システム改修や人的投資の強化等を実施いたしました。このほか、NRT(ナリタ)エリアデザインセンターと成田空港「エアポートシティ」構想の実現に向けた検討を目的として、特別パートナーシップ協定を締結いたしました。以上の結果、営業収益は3,324億2千4百万円(前期比4.1%増)となり、営業利益は339億7千4百万円(前期比5.6%減)となりました。経常利益は、586億5百万円(前期比5.1%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、関係会社株式売却益の減少により、480億2千3百万円(前期比31.4%減)となりました。 (連結損益計算書)単位:百万円、%前連結会計年度当連結会計年度増減増減率運輸業営 業 収 益196,863205,2718,4084.3営 業 利 益20,19517,586△2,609△12.9流通業営 業 収 益59,64861,0261,3782.3営 業 利 益442253△188△42.7不動産業営 業 収 益36,42739,3682,9418.1営 業 利 益11,29011,5632732.4レジャー・サービス業営 業 収 益17,12917,7646353.7営 業 利 益1,5321,500△31△2.0建設業営 業 収 益36,25243,0146,76218.7営 業 利 益2,3662,5962309.7その他の事業営 業 収 益11,79311,9932001.7営 業 利 益48166418238.0小 計営 業 収 益358,113378,43920,3255.7営 業 利 益36,30734,163△2,143△5.9連結修正営 業 収 益△38,798△46,014△7,215―営 業 利 益△298△189109―連 結営 業 収 益319,314332,42413,1094.1営 業 利 益36,00833,974△2,033△5.6経 常 利 益61,75558,605△3,150△5.1親会社株主に帰属する当期純利益69,96148,023△21,937△31.4(注)1 持分法による投資利益25,73925,124△615△2.42 事業再編に伴い、運輸業と不動産業の間で資産の一部を移管しているため、前連結会計年度の数値については、移管後の区分に組み替えて記載しております。 3 吸収合併に伴い、レジャー・サービス業の一部事業を流通業に移管しているため、前連結会計年度の数値については、移管後の区分に組み替えて記載しております。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (運輸業)鉄道事業では、4月1日に京成津田沼~松戸間について、松戸線として営業を開始いたしました。また、押上~成田空港間を運行する新型有料特急の導入を決定し、設計に着手したほか、環境等に配慮した3200形車両の導入を推進いたしました。さらに、成田空港周辺の単線区間の複線化に合わせ、成田スカイアクセス新線整備(複々線化)に向けた計画の検討に着手いたしました。このほか、鉄道駅バリアフリー料金制度を活用し、京成高砂駅、青砥駅、鬼越駅、堀切菖蒲園駅のホームドア整備を推進したほか、新千葉駅及び大森台駅のバリアフリー設備の供用を開始いたしました。安全輸送確保の取り組みとして、高架橋及び駅の耐震補強工事等を推進したほか、鎌ヶ谷大仏~北習志野間においてデジタルATSを導入し、当社線全線での整備が完了いたしました。大規模工事については、葛飾区内の押上線連続立体化事業において、仮上り線切り替え工事を推進したほか、本線荒川橋梁架替事業を推進いたしました。また、成田空港の機能強化に伴う輸送力増強に向けた宗吾車両基地拡充工事において、基礎及び躯体工事等を推進いたしました。営業面では、海外プロモーションの強化として、海外旅行博への出展やインターネット広告の活用等、インバウンド需要の着実な取り込みを図ったほか、7月には3代目「京成スカイライナー」のご利用者数が6000万人となりました。また、12月にダイヤ改正を実施し、成田空港駅を夜間時間帯に出発するスカイライナーを1本増発したほか、松戸線・千葉線の直通運転の本数を拡大するなど、お客様の更なる利便性向上を図りました。このほか、京浜急行電鉄株式会社と持続可能な沿線の実現等に向けて、共同検討に関する合意書を締結いたしました。また、環境への取り組みとして、二和向台駅においてホーム上家への太陽光発電設備の設置や回生電力吸収装置の設置等を実施いたしました。バス事業では、中間持株会社体制への移行及び事業再編に合わせ、各社のロゴや車体デザインを決定いたしました。高速バス路線及び一般乗合バス路線では、需要動向を踏まえたダイヤ改正を実施し、一部の路線において増便するなど輸送力の増強、収益の拡大及び効率的な運行を図りました。また、高速バス路線において、東京スカイツリータウン®・錦糸町駅~成田空港間等で新規路線の運行を開始いたしました。このほか、環境への取り組みとして、京成バス千葉イースト株式会社等において、EV(電気自動車)車両33両を導入いたしました。タクシー事業では、乗務員の採用の強化等により回復した需要の着実な取り込みを図ったほか、東京都及び千葉県内で運行する京成グループタクシーにおいて、コード決済サービス「AEON Pay」を導入し、利便性向上を図りました。また、環境への取り組みとして、京成タクシーウエスト株式会社等において、EV(電気自動車)車両30両を導入したほか、帝都自動車交通株式会社において、補助金制度を活用し、FCEV(燃料電池自動車)車両5両を導入いたしました。以上の結果、営業収益は2,052億7千1百万円(前期比4.3%増)となり、営業利益は175億8千6百万円(前期比12.9%減)となりました。 (事業別内訳)単位:百万円、%前連結会計年度当連結会計年度増減増減率鉄道事業営 業 収 益103,342107,7254,3824.2営 業 利 益15,37713,367△2,010△13.1バス事業営 業 収 益59,10261,6292,5274.3営 業 利 益4,3813,501△879△20.1タクシー事業営 業 収 益34,41835,9161,4984.4営 業 利 益43671628064.2運輸業営 業 収 益196,863205,2718,4084.3営 業 利 益20,19517,586△2,609△12.9 (当社鉄道事業運輸成績表) 単位前事業年度当事業年度増減増減率(%)営業日数日365365――営業キロキロ178.8178.8――客車走行キロ千キロ116,860117,2563970.3旅客人員定期千人218,935221,0592,1241.0定期外〃166,008170,2504,2422.6計〃384,943391,3096,3661.7うち成田空港発着〃26,69029,0082,3188.7うち有料特急〃9,1829,9297478.1旅客運輸収入定期百万円25,46226,0766132.4定期外〃60,82564,1863,3605.5計〃86,28890,2623,9734.6うち成田空港発着〃30,20832,4892,2817.6うち有料特急〃9,34010,1948549.1運輸雑収〃3,0602,840△219△7.2収入合計〃89,34893,1033,7554.2一日平均収入〃244255104.2乗車効率%34.536.11.6pt― (注)1 乗車効率は延人キロ により、算出しております。客車走行キロ×平均定員 2 前事業年度の数値については、松戸線(旧 新京成電鉄㈱)の実績を含めて記載しております。 (流通業)流通業では、株式会社コミュニティー京成において、京成トラベルサービス株式会社を吸収合併し、新体制で営業を開始したほか、タリーズコーヒージャパン株式会社と包括業務提携契約を締結し、「イオンタウンユーカリが丘店」をオープンいたしました。また、株式会社水戸京成百貨店において、市況やライフスタイルの変化等への対応を目的に、大規模リニューアルを推進いたしました。さらに、京成バラ園芸株式会社において、バラの開花時期以外もお客様にお楽しみいただけるよう、期間限定でいちご狩り施設をオープンするなど、集客及び収益の拡大に努めました。このほか、環境への取り組みとして、株式会社京成ストアにおいて、太陽光発電設備の設置店舗を拡大いたしました。以上の結果、営業収益は610億2千6百万円(前期比2.3%増)となり、営業利益は2億5千3百万円(前期比42.7%減)となりました。 (事業別内訳)単位:百万円、%前連結会計年度当連結会計年度増減増減率ストア業営 業 収 益44,25945,9721,7123.9営 業 利 益617532△85△13.8百貨店業営 業 収 益9,9749,819△154△1.6営 業 利 益△326△499△172―その他流通業営 業 収 益5,4135,235△178△3.3営 業 利 益1512206945.6流通業営 業 収 益59,64861,0261,3782.3営 業 利 益442253△188△42.7 (不動産業)不動産賃貸業では、事業基盤の拡充及び沿線活性化に向け、墨田区錦糸のオフィスビルにおいて、一部区画を追加で取得したほか、環境へ配慮したZEH-M認定物件を含む都内エリアの賃貸住宅11物件を取得いたしました。また、イオン株式会社との資本業務提携における第一弾の取り組みとして、新津田沼駅周辺の再整備による新たなランドマーク化を目指し、駅南側に隣接する「イオンモール津田沼 South」が3月に開業いたしました。さらに、同エリアにおいて大規模賃貸住宅「スカイグランデ津田沼」が稼働いたしました。不動産販売業では、中高層住宅「サングランデ南流山ザ・コート」の全戸引き渡しを完了したほか、来年度に引き渡し開始予定の中高層住宅「ルネ柏ディアパーク」を販売いたしました。また、成田空港の機能強化に伴う成田地域の住宅需要拡大に応えるため、来年度に引き渡し開始予定の中高層住宅「ルネ成田サングランデ」を販売いたしました。さらに、2027年度に引き渡し開始予定の超高層住宅「プレミストタワー船橋」の販売を開始いたしました。このほか、新鎌ヶ谷駅前における複合開発として、来年度に引き渡し開始予定の中高層住宅「ザ・レジデンス新鎌ケ谷ターミナルフロント」を完売したほか、商業施設の建設工事を推進いたしました。また、新鎌ケ谷駅周辺地区市有地活用事業として、鎌ケ谷市新鎌ケ谷の市有地を取得いたしました。以上の結果、営業収益は393億6千8百万円(前期比8.1%増)となり、営業利益は115億6千3百万円(前期比2.4%増)となりました。 (事業別内訳)単位:百万円、%前連結会計年度当連結会計年度増減増減率不動産賃貸業営 業 収 益28,39529,8141,4195.0営 業 利 益10,60710,8472392.3不動産販売業営 業 収 益3,0553,90284727.7営 業 利 益197168△28△14.6不動産管理業営 業 収 益4,9765,65167513.6営 業 利 益4845476213.0不動産業営 業 収 益36,42739,3682,9418.1営 業 利 益11,29011,5632732.4 (レジャー・サービス業)レジャー・サービス業では、インバウンドを中心に増加した需要の着実な取り込みを図りました。ホテル業では、アジア圏の旅行代理店への営業強化により、団体客を誘致したほか、京成ホテルミラマーレにおいて、電車をテーマにしたコンセプトルームの運転体験シミュレーターの機能拡充等を実施し、集客力の向上に努めました。また、株式会社イウォレ京成において、需要動向に合わせた話題作品の上映を実施したほか、「サブウェイ イクスピアリ店」等の2店舗をオープンするなど、収益拡大に努めました。さらに、筑波観光鉄道株式会社において、筑波山ロープウェイ開業60周年及び筑波山ケーブルカー開業100周年を記念して各種キャンペーンを実施いたしました。このほか、環境への取り組みとして、京成リッチモンドホテル東京錦糸町において、「CO₂ゼロSTAY®」宿泊プランを販売いたしました。以上の結果、営業収益は177億6千4百万円(前期比3.7%増)となり、営業利益は15億円(前期比2.0%減)となりました。 (建設業)建設業では、本線荒川橋梁架替事業をはじめとする鉄道施設改良工事や新鎌ヶ谷駅前における商業施設建設工事等を実施したほか、当社グループ外からの受注工事として、千葉県内における複合型リゾート施設の新築工事や北海道新幹線整備工事等を推進いたしました。以上の結果、営業収益は430億1千4百万円(前期比18.7%増)となり、営業利益は25億9千6百万円(前期比9.7%増)となりました。 (その他の事業)その他の事業では、営業収益は119億9千3百万円(前期比1.7%増)となり、営業利益は6億6千4百万円(前期比38.0%増)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益に減価償却費等を調整した結果、414億5千4百万円の収入となり、前連結会計年度と比べ3億4百万円の収入増となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出等により755億4千3百万円の支出となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入、コマーシャル・ペーパーの発行による収入等により169億4千7百万円の収入となりました。 以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ171億4千1百万円減少し、342億2千7百万円となりました。 (連結キャッシュ・フロー計算書)単位:百万円前連結会計年度当連結会計年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー41,14941,454304投資活動によるキャッシュ・フロー△9,245△75,543△66,297フリーキャッシュ・フロー31,904△34,088△65,993財務活動によるキャッシュ・フロー△62,86916,94779,816現金及び現金同等物の期末残高51,36934,227△17,141 ④ 生産、受注及び販売の状況当社グループの事業内容は、役務の提供を主たる事業としており、生産、受注及び販売の状況について、金額あるいは数量で示すことはしておりません。そのため、生産、受注及び販売の状況については、「② 経営成績の状況」におけるセグメントごとに業績に関連付けて示しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループでは、長期経営計画「Dプラン」(2022~2030年度)を策定し、現在はその第2段階となる中期経営計画「D2プラン」(2025~2027年度)では、最終年度(2027年度)における数値目標の達成に向けて、基本方針・基本戦略に基づき、各事業を推進しております。詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。当連結会計年度は、中期経営計画「D2プラン」に基づき、成田空港アクセスの利便性向上、収益賃貸物件の開発・取得等を実施しました。その結果、前期比で増収減益となりました。 (経営指標) 前連結会計年度当連結会計年度増減(参考)D2プラン2027年度営業収益3,193億円3,324億円131億円3,750億円営業利益360億円339億円△20億円380億円ROE14.6%9.0%△5.6pt8%以上EBITDA倍率5.3倍5.9倍0.6pt7倍台 (注)1 ROE=純利益÷期中平均自己資本 2 EBITDA倍率=有利子負債残高÷(営業利益+減価償却費) ② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループは、運転資金及び設備投資資金について、営業活動によるキャッシュ・フローに加え、金融機関からの借入及び社債の発行等により調達することとし、事業運営上必要な流動性の確保と安定的な調達を基本方針としております。なお、鉄道車両等については、総支払コストの有利性や費用の平準化に鑑み、主にリースにより調達しております。また、複数の金融機関との間で震災対応型コミットメントライン契約等を締結し、安定的な資金調達に備えております。有利子負債残高については、収益力強化や事業選別の徹底等により、有利子負債の増加を抑制する所存であります。 設備投資については、当社グループの持続的成長に資する中長期的な収益拡大に向けた投資を継続的に実行してまいります。特にコア事業である運輸業、不動産賃貸業に経営資源を集中的に投下し、安全の確保と競争力の強化により収益拡大を目指してまいります。当連結会計年度においては、鉄道設備の改修及び収益賃貸物件の取得等の、将来の収益拡大に向けた投資に充当いたしました。 株主還元については、「D2プラン」最終年度(2027年度)における連結配当性向30%以上を目標として、安定的かつ継続的に利益還元してまいります。なお、当連結会計年度の連結配当性向は21.1%となりました。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは『お客様に喜ばれる良質な商品・サービスを、安全・快適に提供し、健全な事業成長のもと、社会の発展に貢献する』ことを、「グループ経営理念」としております。また、「グループ行動指針」として、『安全、接客、成長、企業倫理、環境』の5つの項目を定め、グループ各社の社員に周知しております。 (2) 中長期的な会社の経営戦略① 長期経営計画当社グループでは、2022~2030年度の9年間を計画期間とする、長期経営計画「Dプラン」を推進しており、2030年度における当社グループの在るべき姿を、グループビジョンとして以下のとおり定めております。グループビジョン実現に向けて設定した「グループ長期経営課題」に基づき、各重点施策を実行してまいります。 [グループビジョン]京成グループの事業エリアのみなさまとの共創、及び、日本の玄関口、成田空港の機能強化への寄与を通じ、サステナブルな社会の実現に貢献する。 [グループ長期経営課題]「安全・安心」を根幹の課題とした上で以下のとおりとする。■ 日々の暮らし■ 観光振興■ 空港輸送■ ガバナンス■ 人材 [重点施策]◎ 安全・安心・災害対策の強化・お客様の安全を守る取り組みの強化・テクノロジーの活用 1 日々の暮らし・活力が持続するまちづくりの推進・エコロジカルなまちづくりの推進 2 観光振興・既存観光エリアの魅力向上・新たな観光資源やルートの開発 3 空港輸送・成田空港の更なる機能強化への対応・更なる利便性の追求 4 ガバナンス・環境・社会に関する情報開示の充実・健全な財務体質の維持・コーポレート・ガバナンスの強化 5 人材・ダイバーシティの推進・チャレンジする人材の育成 ② 中期経営計画長期経営計画「Dプラン」の第2段階となる中期経営計画「D2プラン」(2025~2027年度)は、「新たなグループ経営推進体制のもと、長期ビジョン実現に向け、空港アクセス強化を推進するとともに、外部環境変化への耐性強化を目指す」ことを中期経営目標として掲げております。 ■空港アクセス強化の推進・2028年度末とその先に予定される成田空港の機能強化を企業価値向上の機会として活かすべく、輸送力・サービスを継続的に強化 ■外部環境変化への耐性強化・外部環境変化への耐性が強い事業ポートフォリオを将来的に構築すべく、第2の柱である不動産業を中心に強化 (3) 目標とする経営指標中期経営計画「D2プラン」(2025~2027年度)の数値計画を以下のとおり設定しております。 中期経営計画「D2プラン」2027年度計画営業収益3,750億円営業利益380億円投資計画約3,000億円(2025~2027年度計)ROE8%以上EBITDA倍率7倍台株主還元連結配当性向30%以上 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、2022年度より、長期経営計画「Dプラン(2022~2030年度)」を推進しております。「Dプラン」では、京成グループのステークホルダーから求められているもの(社会的要請等)に基づき、変化の激しい時代においても普遍的な指針となるよう「京成グループの事業エリアのみなさまとの共創、及び、日本の玄関口、成田空港の機能強化への寄与を通じ、サステナブルな社会の実現に貢献する」を2030年におけるグループビジョンとし、その実現に向けて設定した「グループ長期経営課題」に基づいた施策を実行しております。 [中期経営計画D1プラン(2022~2024年度)の振り返り] 長期経営計画「Dプラン」の第1ステップとなる中期経営計画「D1プラン(2022~2024年度)」では、中期経営目標「コロナ禍による低迷から成長軌道へと回帰するとともに、長期ビジョン実現に向けた経営推進体制を整備する」に則し、復調した空港輸送の需要獲得や、不動産賃貸業の強化等を実施し、期間内は営業段階にて3期連続で増収・増益となり、計画期間最終年度である2024年度は過去最高の営業収益・営業利益となりました。また、期間内にはシェアードサービス会社の始動や中間持株会社の設立等、新たなグループ経営推進体制の整備を推進いたしました。 [中期経営計画D2プラン(2025~2027年度)について] 当社グループを取り巻く事業環境は、少子高齢化、国際情勢等の影響により、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。このような状況の中、長期経営計画「Dプラン」の実現に向け、中期経営計画「D2プラン(2025~2027年度)」では、「新たなグループ経営推進体制のもと、長期ビジョン実現に向け、空港アクセス強化を推進するとともに、外部環境変化への耐性強化を目指す」を中期経営目標として掲げております。 <D2プランの位置づけ及び数値計画(要旨)> 当社グループは、営業収益・営業利益の更なる向上を目指し、2027年度にROE8%以上を達成すべく、各種施策を実施いたします。具体的には、運輸業については、将来的な空港輸送の拡大による成長機会を取り込みながら、「第2の柱」として位置づけている不動産業の更なる拡大によって、外部環境変化への耐性が強い事業ポートフォリオ構築を目指します。株主還元については、連結配当性向の目標を10%以上から30%以上に引き上げるとともに、経営状況及び財務状況に応じた、機動的な自己株式の取得を検討してまいります。また、EBITDA倍率7倍台を目安として財務健全性を維持しつつ、長期的な企業価値の向上に努めてまいります。 [長期的な企業価値向上に向けた空港アクセス強化推進の全体像] 将来にわたる訪日外国人の増加と成田空港の機能強化に対応した空港アクセス強化を推進すべく、既に着手している宗吾車両基地拡充に加え、押上駅発着の新型有料特急導入、更には次期スカイライナー車両の導入や成田空港周辺の単線区間の複線化、成田国際空港株式会社が計画する新旅客ターミナルに伴う駅整備など、大型の投資が継続的に必要になると考えております。こうした成田空港の機能強化を企業価値向上の機会と捉え、成長戦略を具現化していく必要があり、継続的かつ力強く各種施策を実行してまいります。 こうした成田空港の機能強化に応じた適時適切な投資を確実に実行して、増加する空港旅客に応えた輸送サービスを提供するとともに、まちづくりを含めた沿線価値向上に資することで、成田空港と沿線、そして当社グループが共に発展し、今後もあらゆるステークホルダーに対し、長期的かつ持続的に価値を提供できるものと考えております。 当社グループは、グループ経営理念に基づき、「安全・安心」と、お客様に喜ばれる商品・サービスを提供し、沿線を中心とする地域の発展に寄与してまいります。また、コンプライアンス・リスク管理体制を充実させ、内部統制システムの強化に努めるとともに、常に自然環境との調和に配慮するなど、企業の社会的責任の遂行に取り組んでまいります。さらに、お客様第一主義を徹底し、「BMK(ベストマナー向上)推進運動」を浸透させ、選ばれる京成グループを構築してまいります。 上記施策を通じて企業価値のさらなる向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは『お客様に喜ばれる良質な商品・サービスを、安全・快適に提供し、健全な事業成長のもと、社会の発展に貢献する』ことを、「グループ経営理念」としております。また、「グループ行動指針」として、『安全、接客、成長、企業倫理、環境』の5つの項目を定め、グループ各社の社員に周知しております。 (2) 中長期的な会社の経営戦略① 長期経営計画当社グループでは、2022~2030年度の9年間を計画期間とする、長期経営計画「Dプラン」を推進しており、2030年度における当社グループの在るべき姿を、グループビジョンとして以下のとおり定めております。グループビジョン実現に向けて設定した「グループ長期経営課題」に基づき、各重点施策を実行してまいります。 [グループビジョン]京成グループの事業エリアのみなさまとの共創、及び、日本の玄関口、成田空港の機能強化への寄与を通じ、サステナブルな社会の実現に貢献する。 [グループ長期経営課題]「安全・安心」を根幹の課題とした上で以下のとおりとする。■ 日々の暮らし■ 観光振興■ 空港輸送■ ガバナンス■ 人材 [重点施策]◎ 安全・安心・災害対策の強化・お客様の安全を守る取り組みの強化・テクノロジーの活用 1 日々の暮らし・活力が持続するまちづくりの推進・エコロジカルなまちづくりの推進 2 観光振興・既存観光エリアの魅力向上・新たな観光資源やルートの開発 3 空港輸送・成田空港の更なる機能強化への対応・更なる利便性の追求 4 ガバナンス・環境・社会に関する情報開示の充実・健全な財務体質の維持・コーポレート・ガバナンスの強化 5 人材・ダイバーシティの推進・チャレンジする人材の育成 ② 中期経営計画長期経営計画「Dプラン」の第2段階となる中期経営計画「D2プラン」(2025~2027年度)は、「新たなグループ経営推進体制のもと、長期ビジョン実現に向け、空港アクセス強化を推進するとともに、外部環境変化への耐性強化を目指す」ことを中期経営目標として掲げております。 ■空港アクセス強化の推進・2028年度末とその先に予定される成田空港の機能強化を企業価値向上の機会として活かすべく、輸送力・サービスを継続的に強化 ■外部環境変化への耐性強化・外部環境変化への耐性が強い事業ポートフォリオを将来的に構築すべく、第2の柱である不動産業を中心に強化 (3) 目標とする経営指標中期経営計画「D2プラン」(2025~2027年度)の数値計画を以下のとおり設定しております。 中期経営計画「D2プラン」2027年度計画営業収益3,750億円営業利益380億円投資計画約3,000億円(2025~2027年度計)ROE8%以上EBITDA倍率7倍台株主還元連結配当性向30%以上 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、2022年度より、長期経営計画「Dプラン(2022~2030年度)」を推進しております。「Dプラン」では、京成グループのステークホルダーから求められているもの(社会的要請等)に基づき、変化の激しい時代においても普遍的な指針となるよう「京成グループの事業エリアのみなさまとの共創、及び、日本の玄関口、成田空港の機能強化への寄与を通じ、サステナブルな社会の実現に貢献する」を2030年におけるグループビジョンとし、その実現に向けて設定した「グループ長期経営課題」に基づいた施策を実行しております。 [中期経営計画D1プラン(2022~2024年度)の振り返り] 長期経営計画「Dプラン」の第1ステップとなる中期経営計画「D1プラン(2022~2024年度)」では、中期経営目標「コロナ禍による低迷から成長軌道へと回帰するとともに、長期ビジョン実現に向けた経営推進体制を整備する」に則し、復調した空港輸送の需要獲得や、不動産賃貸業の強化等を実施し、期間内は営業段階にて3期連続で増収・増益となり、計画期間最終年度である2024年度は過去最高の営業収益・営業利益となりました。また、期間内にはシェアードサービス会社の始動や中間持株会社の設立等、新たなグループ経営推進体制の整備を推進いたしました。 [中期経営計画D2プラン(2025~2027年度)について] 当社グループを取り巻く事業環境は、少子高齢化、国際情勢等の影響により、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。このような状況の中、長期経営計画「Dプラン」の実現に向け、中期経営計画「D2プラン(2025~2027年度)」では、「新たなグループ経営推進体制のもと、長期ビジョン実現に向け、空港アクセス強化を推進するとともに、外部環境変化への耐性強化を目指す」を中期経営目標として掲げております。 <D2プランの位置づけ及び数値計画(要旨)> 当社グループは、営業収益・営業利益の更なる向上を目指し、2027年度にROE8%以上を達成すべく、各種施策を実施いたします。具体的には、運輸業については、将来的な空港輸送の拡大による成長機会を取り込みながら、「第2の柱」として位置づけている不動産業の更なる拡大によって、外部環境変化への耐性が強い事業ポートフォリオ構築を目指します。株主還元については、連結配当性向の目標を10%以上から30%以上に引き上げるとともに、経営状況及び財務状況に応じた、機動的な自己株式の取得を検討してまいります。また、EBITDA倍率7倍台を目安として財務健全性を維持しつつ、長期的な企業価値の向上に努めてまいります。 [長期的な企業価値向上に向けた空港アクセス強化推進の全体像] 将来にわたる訪日外国人の増加と成田空港の機能強化に対応した空港アクセス強化を推進すべく、既に着手している宗吾車両基地拡充に加え、押上駅発着の新型有料特急導入、更には次期スカイライナー車両の導入や成田空港周辺の単線区間の複線化、成田国際空港株式会社が計画する新旅客ターミナルに伴う駅整備など、大型の投資が継続的に必要になると考えております。こうした成田空港の機能強化を企業価値向上の機会と捉え、成長戦略を具現化していく必要があり、継続的かつ力強く各種施策を実行してまいります。 こうした成田空港の機能強化に応じた適時適切な投資を確実に実行して、増加する空港旅客に応えた輸送サービスを提供するとともに、まちづくりを含めた沿線価値向上に資することで、成田空港と沿線、そして当社グループが共に発展し、今後もあらゆるステークホルダーに対し、長期的かつ持続的に価値を提供できるものと考えております。 当社グループは、グループ経営理念に基づき、「安全・安心」と、お客様に喜ばれる商品・サービスを提供し、沿線を中心とする地域の発展に寄与してまいります。また、コンプライアンス・リスク管理体制を充実させ、内部統制システムの強化に努めるとともに、常に自然環境との調和に配慮するなど、企業の社会的責任の遂行に取り組んでまいります。さらに、お客様第一主義を徹底し、「BMK(ベストマナー向上)推進運動」を浸透させ、選ばれる京成グループを構築してまいります。 上記施策を通じて企業価値のさらなる向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態の状況資産合計は、前期末比299億1千8百万円(2.8%)増の1兆941億2千万円となりました。これは、「現金及び預金」が減少したものの、「有形固定資産」、「投資有価証券」が増加したことによるものです。負債合計は、前期末比255億8千1百万円(4.3%)減の5,694億6千2百万円となりました。これは、有利子負債が減少したことによるものです。純資産合計は、前期末比555億円(11.8%)増の5,246億5千8百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により「利益剰余金」が増加したことによるものです。 (連結貸借対照表)単位:百万円、%前連結会計年度当連結会計年度増減資産合計1,064,2021,094,12029,918負債合計595,044569,462△25,581有利子負債残高401,306363,050△38,256純資産合計469,157524,65855,500自己資本451,622508,98457,361自己資本比率42.446.54.1pt ② 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益は総じてみれば改善し、個人消費は持ち直しの動きがみられるものの、雇用環境の変化に加え、円安や物価上昇の影響もあり、緩やかな回復となりました。このような状況の中で、当社グループは、中期経営計画「D1プラン」(2022~2024年度)において、「コロナ禍による低迷から成長軌道へと回帰するとともに、長期ビジョン実現に向けた経営推進体制を整備する」を中期経営目標として掲げ、諸施策を推進してまいりました。グループ経営体制の強化に向けた取り組みとして、9月1日付で関東鉄道株式会社を完全子会社としたほか、営業力・採用力の強化等を目的に、バス事業、タクシー事業及び茨城県下における事業において、中間持株会社体制への移行に向けた対応を着実に推進し、タクシー事業が本年3月1日に、バス事業及び茨城県下における事業が4月1日に新体制で営業を開始いたしました。さらに、本年4月1日に、当社の完全子会社である新京成電鉄株式会社を吸収合併いたしました。このほか、当社と同様に千葉県に本社を置くイオン株式会社と、両社の持つ拠点の価値向上により地域活性化に貢献し、グループ全体の成長と収益拡大を目的として、10月に資本業務提携契約を締結いたしました。これにより中長期的な企業価値向上を目指してまいります。なお、両社による第一弾の取り組みとして、新津田沼駅周辺の再整備による新たなランドマーク化を計画しております。以上の結果、営業収益は3,193億1千4百万円(前期比7.7%増)となり、営業利益は360億8百万円(前期比42.7%増)となりました。経常利益は、617億5千5百万円(前期比19.7%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、関係会社株式売却益の減少により、699億6千1百万円(前期比20.2%減)となりました。 (連結損益計算書)単位:百万円、%前連結会計年度当連結会計年度増減増減率運輸業営 業 収 益180,360198,26117,9009.9営 業 利 益11,96720,9398,97175.0流通業営 業 収 益56,29257,6611,3682.4営 業 利 益445330△ 114△ 25.7不動産業営 業 収 益33,52535,5992,0746.2営 業 利 益10,07710,5454684.6レジャー・サービス業営 業 収 益17,04719,1152,06712.1営 業 利 益7161,643927129.5建設業営 業 収 益31,41436,2524,83715.4営 業 利 益1,8262,36653929.5その他の事業営 業 収 益10,06111,7931,73117.2営 業 利 益228481252110.3小 計営 業 収 益328,702358,68329,9819.1営 業 利 益25,26236,30711,04443.7連結修正営 業 収 益△ 32,192△ 39,368△ 7,176―営 業 利 益△ 20△ 298△ 278―連 結営 業 収 益296,509319,31422,8047.7営 業 利 益25,24136,00810,76642.7経 常 利 益51,59161,75510,16419.7親会社株主に帰属する当期純利益87,65769,961△ 17,695△ 20.2(注) 持分法による投資利益25,92725,739△ 187△ 0.7関係会社株式売却益70,85353,157△ 17,696△ 25.0持分変動損失―14,60214,602― セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (運輸業)鉄道事業では、鉄道駅バリアフリー料金制度を活用し、勝田台駅南口エレベーターを整備し供用を開始したほか、京成高砂駅、青砥駅、鬼越駅のホームドア整備等を推進いたしました。安全輸送確保の取り組みとして、高架橋及び駅の耐震補強工事等を進めました。さらに、「人や環境にやさしいフレキシブルな車両」をコンセプトとした新型車両「3200形」の営業運転を開始いたしました。大規模工事については、葛飾区内の押上線連続立体化事業において、仮下り線切り替え工事が完了したほか、本線荒川橋梁架替事業等、各種工事を推進いたしました。また、成田空港の機能強化に伴う輸送力の強化に向けた宗吾車両基地拡充工事において、地盤改良工事及び基礎工事を推進いたしました。営業面では、11月にダイヤ改正を実施し、LCC等夜間到着便をご利用のお客様の利便性向上のため、成田空港を夜間時間帯に出発するスカイライナーを1本増発したほか、モーニングライナー及びイブニングライナーの特急料金を距離に応じた料金体系へ改定いたしました。また、海外プロモーションを強化し、インバウンド需要の着実な取り込みを図ったほか、6月には3代目「京成スカイライナー」のご利用者数が5000万人となりました。さらに、AI顔認証でスカイライナーに乗車できる新サービスを導入し、利便性向上及びスムーズな乗車サービスの提供を図りました。このほか、リニューアル工事に合わせ、市川市と連携し、市川真間駅に地域のインフォメーション施設を新設するなど、行政等との連携で沿線の魅力向上に努めました。また、環境への取り組みとして、青砥駅においてホーム上家への太陽光パネルの設置や壁面緑化、雨水の再利用等を実施いたしました。バス事業では、高速バス路線において、勝田・水戸~成田空港線及び谷田部車庫・研究学園駅~バスタ新宿線の運行を開始したほか、株式会社オリエンタルランドとの連携により、「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」の開業と合わせた乗り入れが実現いたしました。また、需要動向を踏まえたダイヤ改正を実施し、効率的な運行を図ったほか、一部の路線において変動運賃制(ダイナミックプライシング)を導入するなど、収益の拡大に努めました。一般乗合バス路線においては、市川駅と舞浜駅を結ぶ直行路線バス等の運行を開始したほか、需要の変化に応じたダイヤ改正等を実施いたしました。また、環境への取り組みとして、京成バス株式会社等において、EV(電気自動車)車両を導入いたしました。タクシー事業では、乗務員の採用の強化等により、稼働率の向上並びに回復した需要の着実な取り込みを図りました。また、環境への取り組みとして、帝都自動車交通株式会社において、EV(電気自動車)車両を導入するなど、各種施策を実施いたしました。以上の結果、営業収益は1,982億6千1百万円(前期比9.9%増)となり、営業利益は209億3千9百万円(前期比75.0%増)となりました。 (事業別内訳)単位:百万円、%前連結会計年度当連結会計年度増減増減率鉄道事業営 業 収 益91,939103,34211,40312.4営 業 利 益8,08315,3777,29390.2バス事業営 業 収 益55,97559,6033,6286.5営 業 利 益2,9994,6111,61253.8タクシー事業営 業 収 益32,44635,3152,8688.8営 業 利 益884950657.5運輸業営 業 収 益180,360198,26117,9009.9営 業 利 益11,96720,9398,97175.0 (当社鉄道事業運輸成績表) 単位前事業年度当事業年度増減増減率(%)営業日数日366365△1△0.3営業キロキロ152.3152.3――客車走行キロ千キロ102,409102,287△122△0.1旅客人員定期千人152,592157,9015,3093.5定期外〃121,934129,5367,6026.2計〃274,526287,43712,9114.7うち成田空港発着〃21,91126,6904,77921.8うち有料特急〃7,1329,1822,05028.7旅客運輸収入定期百万円18,46920,0551,5868.6定期外〃46,59454,7398,14517.5計〃65,06374,7959,73115.0うち成田空港発着〃23,71430,2086,49327.4うち有料特急〃7,1659,3402,17430.3運輸雑収〃2,6252,7511254.8収入合計〃67,68877,5469,85714.6一日平均収入〃1842122714.9乗車効率%31.934.52.6pt― (注) 乗車効率は延人キロ により、算出しております。客車走行キロ×平均定員 (流通業)流通業では、株式会社京成ストアにおいて、フランチャイズ契約に基づき「ドラッグストア マツモトキヨシ船橋前原店」をオープンいたしました。また、株式会社コミュニティー京成において、「PRONTO海浜幕張店」の運営を引き継いだほか、「ファミリーマート日暮里駅構内店」をリニューアルオープンいたしました。さらに、株式会社水戸京成百貨店において、市況やライフスタイルの変化等への対応を目的に、大規模リニューアルに着手いたしました。このほか、京成バラ園芸株式会社において、バラの開花時期以外もお客様にお楽しみいただけるよう、期間限定でいちご狩り施設をオープンするなど、集客及び収益の拡大に努めました。以上の結果、営業収益は576億6千1百万円(前期比2.4%増)となり、営業利益は3億3千万円(前期比25.7%減)となりました。 (事業別内訳)単位:百万円、%前連結会計年度当連結会計年度増減増減率ストア業営 業 収 益40,74742,2731,5253.7営 業 利 益541506△ 35△6.5百貨店業営 業 収 益9,9219,974530.5営 業 利 益△ 197△ 326△ 129―その他流通業営 業 収 益5,6235,413△ 209△3.7営 業 利 益1011515049.7流通業営 業 収 益56,29257,6611,3682.4営 業 利 益445330△ 114△25.7 (不動産業)不動産賃貸業では、足立区千住河原町の賃貸住宅が稼働いたしました。また、事業基盤の拡充及び沿線活性化に向け、墨田区錦糸のオフィスビルを取得したほか、環境へ配慮したZEH-M認定物件を含む都内エリアの賃貸住宅16物件を取得いたしました。さらに、当社及び日本コープ共済生活協同組合連合会の共同企業体が「新鎌ケ谷駅周辺地区市有地活用」の事業予定者に選定されました。このほか、イオン株式会社と不動産情報を共有するなど、資本業務提携契約に基づく検討・協議を推進いたしました。不動産販売業では、中高層住宅「プレミスト千葉公園」及び「サングランデ東松戸」を販売し、引き渡しを開始いたしました。また、2026年度に引き渡し開始予定の中高層住宅「ルネ柏ディアパーク」の販売を開始いたしました。さらに、船橋市本町の超高層住宅の建設工事を推進したほか、戸建住宅及び地域交流施設計画用地として、独立行政法人都市再生機構より成田市橋賀台の土地を取得いたしました。このほか、新鎌ヶ谷駅前における複合開発として、中高層住宅「ザ・レジデンス新鎌ケ谷ターミナルフロント」及び商業施設の建設工事を推進いたしました。以上の結果、営業収益は355億9千9百万円(前期比6.2%増)となり、営業利益は105億4千5百万円(前期比4.6%増)となりました。 (事業別内訳)単位:百万円、%前連結会計年度当連結会計年度増減増減率不動産賃貸業営 業 収 益25,87527,5681,6926.5営 業 利 益9,3629,8635015.4不動産販売業営 業 収 益3,2733,055△ 218△6.7営 業 利 益291197△ 93△32.2不動産管理業営 業 収 益4,3764,97660013.7営 業 利 益4244846014.3不動産業営 業 収 益33,52535,5992,0746.2営 業 利 益10,07710,5454684.6 (レジャー・サービス業)レジャー・サービス業では、インバウンドを中心に増加した需要の着実な取り込みを図りました。ホテル業では、海外旅行博への出展や中国及び台湾の旅行代理店への営業強化により、団体客を誘致したことに加え、インバウンド需要の拡大を背景とした適切な価格設定を実施するとともに、運営費用の増加を踏まえて、高稼働率の維持及び客室単価の上昇を実現いたしました。また、鋸山ロープウェー株式会社及び筑波観光鉄道株式会社において、台湾の猫空ロープウェイと相互の旅客誘致の促進を目的とし、友好協定書を締結したほか、締結を記念した各種イベント等を実施いたしました。さらに、株式会社イウォレ京成において、フランチャイズ契約に基づき、「サブウェイ ユアエルム八千代台店」をオープンいたしました。このほか、京成トラベルサービス株式会社において、当社新型車両のデビュー記念ツアーを実施するなど、多様な旅行商品の企画・催行により、収益の確保に努めました。以上の結果、営業収益は191億1千5百万円(前期比12.1%増)となり、営業利益は16億4千3百万円(前期比129.5%増)となりました。 (建設業)建設業では、本線荒川橋梁架替事業をはじめとする鉄道施設改良工事や新鎌ヶ谷駅前における商業施設建設工事等を実施したほか、当社グループ外からの受注工事として、都内のビジネスホテルや千葉県内における複合型リゾート施設の新築工事等を推進いたしました。また、北海道新幹線整備工事等の共同企業体による大規模工事へ参入するなど積極的な営業活動により、受注拡大に努めました。以上の結果、営業収益は362億5千2百万円(前期比15.4%増)となり、営業利益は23億6千6百万円(前期比29.5%増)となりました。 (その他の事業)その他の事業では、営業収益は117億9千3百万円(前期比17.2%増)となり、営業利益は4億8千1百万円(前期比110.3%増)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益に減価償却費等を調整した結果、411億4千9百万円の収入となり、前連結会計年度と比べ188億9千5百万円の収入減となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、関係会社株式の売却による収入等がありましたが、固定資産の取得による支出等により92億4千5百万円の支出となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の返済による支出等により628億6千9百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ226億4百万円の支出増となりました。 以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ309億5千9百万円減少し、513億6千9百万円となりました。 (連結キャッシュ・フロー計算書)単位:百万円前連結会計年度当連結会計年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー60,04541,149△18,895投資活動によるキャッシュ・フロー28,137△9,245△37,383フリーキャッシュ・フロー88,18231,904△56,278財務活動によるキャッシュ・フロー△40,264△62,869△22,604現金及び現金同等物の期末残高82,32851,369△30,959 ④ 生産、受注及び販売の状況当社グループの事業内容は、役務の提供を主たる事業としており、生産、受注及び販売の状況について、金額あるいは数量で示すことはしておりません。そのため、生産、受注及び販売の状況については、「② 経営成績の状況」におけるセグメントごとに業績に関連付けて示しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループでは、長期経営計画「Dプラン」(2022~2030年度)を策定し、その第1段階となる中期経営計画「D1プラン」(2022~2024年度)では、最終年度(2024年度)における数値目標の達成に向けて、基本方針・基本戦略に基づき、各事業を推進してまいりました。当連結会計年度は、中期経営計画「D1プラン」に基づき、成田空港アクセスの利便性向上、収益賃貸物件の開発・取得等を実施しました。その結果、前期比で増収増益となりました。 (経営指標) 前連結会計年度当連結会計年度増減(参考)D1プラン2024年度営業収益2,965億円3,193億円228億円3,390億円営業利益252億円360億円107億円376億円営業利益率8.5%11.3%2.8pt11.1%EBITDA倍率6.9倍5.3倍△1.6pt5.4倍 (注) EBITDA倍率=有利子負債残高÷(営業利益+減価償却費) ② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループは、運転資金及び設備投資資金について、営業活動によるキャッシュ・フローに加え、金融機関からの借入及び社債の発行等により調達することとし、事業運営上必要な流動性の確保と安定的な調達を基本方針としております。なお、鉄道車両等については、総支払コストの有利性や費用の平準化に鑑み、主にリースにより調達しております。また、複数の金融機関との間で震災対応型コミットメントライン契約等を締結し、安定的な資金調達に備えております。有利子負債残高については、収益力強化や事業選別の徹底等により、有利子負債の増加を抑制する所存であります。 設備投資については、当社グループの持続的成長に資する中長期的な収益拡大に向けた投資を継続的に実行してまいります。特にコア事業である運輸業、不動産賃貸業に経営資源を集中的に投下し、安全の確保と競争力の強化により収益拡大を目指してまいります。当連結会計年度においては、鉄道設備の改修及び収益賃貸物件の取得等の、将来の収益拡大に向けた投資に充当いたしました。 株主還元については、「D1プラン」では連結配当性向10%以上を目標として、安定的かつ継続的に利益還元してまいりました。なお、当連結会計年度の連結配当性向は14.6%となりました。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは『お客様に喜ばれる良質な商品・サービスを、安全・快適に提供し、健全な事業成長のもと、社会の発展に貢献する』ことを、「グループ経営理念」としております。また、「グループ行動指針」として、『安全、接客、成長、企業倫理、環境』の5つの項目を定め、グループ各社の社員に周知しております。 (2) 中長期的な会社の経営戦略 長期・中期経営計画長期経営計画「Eプラン」(2010~2021年度)及び中期経営計画「E4プラン」(2019~2021年度)は、2021年度で終了いたしました。新しい長期・中期経営計画は、今後の情勢を見極め策定・公表する予定です。 (3) 目標とする経営指標新しい長期・中期経営計画にあわせて数値目標を策定・公表する予定です。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症の影響により、引き続き厳しい状況となっております。このような状況の中で、今後、当社グループは、事業環境の変化に敏感に対応し、新型コロナウイルス収束後の移動・観光需要の復調等を確実に捉え、収益の回復及び将来的な事業拡大に向けた施策を推進し、コロナ禍での低迷からの回復を目指してまいります。また、地域社会との連携強化、激甚化する災害への備え、企業に対する社会的要請への対応といった、従前より取り組んできた課題にも引き続き注力してまいります。運輸業では、弛まぬ努力により、安全・安定輸送を追求するとともに、環境に配慮した事業運営を実現し、沿線のお客様の日々の暮らしを支える地域輸送サービスを提供してまいります。また、鉄道事業において、中長期的には成田空港の機能強化に対応し、空港輸送の増強に努めてまいります。さらに、バス・タクシー事業において、社会環境や事業環境の変化に対応した運営体制・営業体制の検討を進めてまいります。流通業では、沿線活性化及び京成ブランドの定着・価値向上を図ってまいります。また、地域連携やEC等を活用した新たな付加価値の創出に取り組んでまいります。不動産業では、不動産賃貸業において、活力を持続させ、沿線価値向上に資する賃貸資産を拡充してまいります。また、不動産販売業において、京成グループエリア内での事業用地取得及び住まいの循環を促すまちづくりを推進してまいります。レジャー・サービス業では、「京成リッチモンドホテル東京錦糸町」及び「京成リッチモンドホテル東京押上」の新規開業効果を最大限発揮するとともに、京成ブランドを積極的に活用した事業エリアの観光資源を活かす商品を展開してまいります。建設業では、グループ外受注の強化による京成グループのプレゼンス向上に努めてまいります。当社グループは、グループ経営理念に基づき、「安全・安心」と、お客様に喜ばれる商品・サービスを提供し、沿線を中心とする地域の発展に寄与してまいります。また、コンプライアンス・リスク管理体制を充実させ、内部統制システムの強化に努めるとともに、常に自然環境との調和に配慮するなど、企業の社会的責任の遂行に取り組んでまいります。さらに、お客様第一主義を徹底し、「BMK(ベストマナー向上)推進運動」を浸透させ、選ばれる京成グループを構築してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは『お客様に喜ばれる良質な商品・サービスを、安全・快適に提供し、健全な事業成長のもと、社会の発展に貢献する』ことを、「グループ経営理念」としております。また、「グループ行動指針」として、『安全、接客、成長、企業倫理、環境』の5つの項目を定め、グループ各社の社員に周知しております。 (2) 中長期的な会社の経営戦略 長期・中期経営計画長期経営計画「Eプラン」(2010~2021年度)及び中期経営計画「E4プラン」(2019~2021年度)は、2021年度で終了いたしました。新しい長期・中期経営計画は、今後の情勢を見極め策定・公表する予定です。 (3) 目標とする経営指標新しい長期・中期経営計画にあわせて数値目標を策定・公表する予定です。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症の影響により、引き続き厳しい状況となっております。このような状況の中で、今後、当社グループは、事業環境の変化に敏感に対応し、新型コロナウイルス収束後の移動・観光需要の復調等を確実に捉え、収益の回復及び将来的な事業拡大に向けた施策を推進し、コロナ禍での低迷からの回復を目指してまいります。また、地域社会との連携強化、激甚化する災害への備え、企業に対する社会的要請への対応といった、従前より取り組んできた課題にも引き続き注力してまいります。運輸業では、弛まぬ努力により、安全・安定輸送を追求するとともに、環境に配慮した事業運営を実現し、沿線のお客様の日々の暮らしを支える地域輸送サービスを提供してまいります。また、鉄道事業において、中長期的には成田空港の機能強化に対応し、空港輸送の増強に努めてまいります。さらに、バス・タクシー事業において、社会環境や事業環境の変化に対応した運営体制・営業体制の検討を進めてまいります。流通業では、沿線活性化及び京成ブランドの定着・価値向上を図ってまいります。また、地域連携やEC等を活用した新たな付加価値の創出に取り組んでまいります。不動産業では、不動産賃貸業において、活力を持続させ、沿線価値向上に資する賃貸資産を拡充してまいります。また、不動産販売業において、京成グループエリア内での事業用地取得及び住まいの循環を促すまちづくりを推進してまいります。レジャー・サービス業では、「京成リッチモンドホテル東京錦糸町」及び「京成リッチモンドホテル東京押上」の新規開業効果を最大限発揮するとともに、京成ブランドを積極的に活用した事業エリアの観光資源を活かす商品を展開してまいります。建設業では、グループ外受注の強化による京成グループのプレゼンス向上に努めてまいります。当社グループは、グループ経営理念に基づき、「安全・安心」と、お客様に喜ばれる商品・サービスを提供し、沿線を中心とする地域の発展に寄与してまいります。また、コンプライアンス・リスク管理体制を充実させ、内部統制システムの強化に努めるとともに、常に自然環境との調和に配慮するなど、企業の社会的責任の遂行に取り組んでまいります。さらに、お客様第一主義を徹底し、「BMK(ベストマナー向上)推進運動」を浸透させ、選ばれる京成グループを構築してまいります。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態の状況資産合計は、前期末比3億5千1百万円(0.0%)減の9,003億4千6百万円となりました。これは、「投資有価証券」が減少したことによるものです。負債合計は、前期末比79億8千8百万円(1.6%)増の5,126億4千1百万円となりました。これは、有利子負債が増加したことによるものです。純資産合計は、前期末比83億3千9百万円(2.1%)減の3,877億5百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により「利益剰余金」が減少したことによるものです。 (連結貸借対照表)単位:百万円、%前連結会計年度当連結会計年度増減資産合計900,698900,346△351負債合計504,653512,6417,988有利子負債残高373,132382,2669,134純資産合計396,044387,705△8,339自己資本378,638369,764△8,874自己資本比率42.041.1△0.9pt ② 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(以下「感染症」)の影響が大きく、個人消費、雇用情勢及び非製造業の一部における企業収益に弱さがみられるなど、依然として厳しい状況で推移いたしました。このような状況の中で、当社グループは、運輸業をはじめとした総合生活産業として必要な人員を確保しつつ、お客様及び従業員への感染防止の措置を講じた上で需要動向を踏まえ事業を運営しております。また、中期経営計画「E4プラン」の基本方針である「グループ経営強化による収益拡大の確実な実現」、「安全かつ安心なサービスの提供」、「社会的要請に対応した経営推進体制の確立」に基づき諸施策を推進してまいりました。以上の結果、2020年度に引き続き、入国制限によるインバウンド需要の消失に加え、外出の自粛等による消費の低迷等の影響を受け、営業収益は2,141億5千7百万円(前期比3.1%増)となり、営業損失は52億1百万円(前期は営業損失180億5千6百万円、128億5千5百万円の改善)となりました。経常損失は、31億9千1百万円(前期は経常損失321億6千5百万円、289億7千3百万円の改善)となり、親会社株主に帰属する当期純損失は44億3千8百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失302億8千9百万円、258億5千1百万円の改善)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)の適用により、営業収益は171億6千8百万円減少しております。 (連結損益計算書)単位:百万円、%前連結会計年度当連結会計年度増減増減率運輸業営 業 収 益104,642117,64513,00312.4営 業 利 益△ 25,677△ 12,73512,941―流通業営 業 収 益61,18547,441△ 13,744△ 22.5営 業 利 益△ 188△ 305△ 117―不動産業営 業 収 益24,42927,4202,99012.2営 業 利 益8,4928,7372452.9レジャー・サービス業営 業 収 益6,7168,0631,34720.1営 業 利 益△ 2,063△ 1,96696―建設業営 業 収 益23,35326,4523,09913.3営 業 利 益1,166789△ 377△ 32.3その他の事業営 業 収 益8,3647,861△ 502△ 6.0営 業 利 益2453409438.7小 計営 業 収 益228,692234,8856,1932.7営 業 利 益△ 18,025△ 5,14012,885―連結修正営 業 収 益△ 20,930△ 20,728202―営 業 利 益△ 31△ 60△ 29―連 結営 業 収 益207,761214,1576,3963.1営 業 利 益△ 18,056△ 5,20112,855―経 常 利 益△ 32,165△ 3,19128,973―親会社株主に帰属する当期純利益△ 30,289△ 4,43825,851―(注) 持分法による投資損益△16,99350817,502― セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (運輸業)感染症対策として、政府公表の基本的対処方針等を踏まえ、従業員のマスク着用、消毒、換気及びお客様が手を触れる箇所を中心とした鉄道・バス車両等への抗菌・抗ウイルス加工の実施に加え、鉄道業を中心とした新型コロナワクチンの職域接種を3回目接種まで実施しております。鉄道事業では、当社及び北総鉄道株式会社において、沿線の活性化に繋がるよう成田空港線及び北総線の運賃について、本年10月を実施予定とする値下げを公表いたしました。安全輸送確保の取り組みとして、2018年度より進めていた列車無線設備更新工事が概ね完了し、より高品質な通話の実現が可能なデジタル方式の列車無線の使用を開始しております。また、高架橋の耐震補強工事及び西登戸駅の駅舎建替え工事等を進めました。大規模工事については、葛飾区内の押上線連続立体化工事において、京成立石駅の仮駅舎新設工事を推進いたしました。営業面では、政府による行動制限緩和等を見据え、10月より、一部運休していたスカイライナーの運転を再開いたしました。また、本年2月にダイヤ改正を実施し、一部スカイライナーの青砥駅停車を正式ダイヤとし、押上・都営浅草線・京急線方面から成田空港へのアクセスを更に充実させました。さらに、人気タレントが演じる「京成王子」をモチーフにした特別装飾のスカイライナーを7月より運行いたしました。このほか、コロナ禍での旅行需要に対応して、京成線全線が一日乗り降り自由となる「京成線ワンデーパス」等の企画乗車券を期間限定で発売いたしました。バス事業では、感染症の影響に伴う成田空港発着航空便の運休・減便や東京ディズニーランド及び東京ディズニーシーの入園者数の制限等を踏まえ、高速バス路線において運休・減便を2020年度に引き続き、実施いたしました。一方、柏の葉・流山おおたかの森~東京駅間の路線を新設するなど、需要の取り込みを図りました。一般乗合バス路線においては、需要の変化に応じたダイヤ改正等を実施いたしました。タクシー事業では、帝都自動車交通株式会社において、事前確定運賃サービスを開始し、利便性及びサービス向上に努めました。また、バス事業及びタクシー事業の共通の取り組みとして、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催に伴い、選手・スタッフ輸送を受注し、収益の確保に努めたほか、安全・円滑な輸送サービスの提供に寄与いたしました。以上の結果、2020年度に引き続き、インバウンド需要の消失や感染症の影響を受けた外出の自粛等により、営業収益は1,176億4千5百万円(前期比12.4%増)となり、営業損失は127億3千5百万円(前期は営業損失256億7千7百万円、129億4千1百万円の改善)となりました。 (事業別内訳)単位:百万円、%前連結会計年度当連結会計年度増減増減率鉄道事業営 業 収 益49,62755,2565,62811.3営 業 利 益△ 11,985△ 7,1894,795―バス事業営 業 収 益33,54639,0055,45816.3営 業 利 益△ 10,003△ 4,0385,965―タクシー事業営 業 収 益21,46723,3841,9178.9営 業 利 益△ 3,688△ 1,5082,180―運輸業営 業 収 益104,642117,64513,00312.4営 業 利 益△ 25,677△ 12,73512,941― (当社鉄道事業運輸成績表) 単位前事業年度当事業年度増減増減率(%)営業日数日365365――営業キロキロ152.3152.3――客車走行キロ千キロ97,11099,3982,2882.4旅客人員定期千人132,427135,9613,5342.7定期外〃76,28789,35313,06617.1計〃208,714225,31416,6008.0うち成田空港発着〃6,8168,3351,51922.3うち有料特急〃9841,50652253.0旅客運輸収入定期百万円16,60216,688860.5定期外〃19,18924,0214,83225.2計〃35,79140,7104,91813.7うち成田空港発着〃3,8495,9022,05353.3うち有料特急〃6981,23553777.0運輸雑収〃2,2632,149△113△5.0収入合計〃38,05542,8604,80512.6一日平均収入〃1041171312.6乗車効率%21.623.31.7pt― (注) 乗車効率は延人キロ により、算出しております。客車走行キロ×平均定員 (流通業)ストア業では、株式会社京成ストアにおいて、千葉市内等での移動訪問販売事業を拡大したほか、「リブレ京成千葉中央店」及び「リブレ京成松飛台店」を新たにオープンいたしました。また、株式会社コミュニティー京成において、フランチャイズ契約を締結し「リトルマーメイド千葉中央駅店」の営業を開始いたしました。さらに、「ファミリーマート京成西船駅前店」を新たにオープンしたほか、千葉県内にあるファミリーマート直営店4店舗の運営を引き継ぎ、収益の拡大に努めました。その他流通業では、京成バラ園芸株式会社において、バラ園初となる、いちご狩り施設をオープンし、集客に努めました。しかしながら、営業収益は474億4千1百万円(前期比22.5%減)となり、営業損失は3億5百万円(前期は営業損失1億8千8百万円)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」の適用により、営業収益は170億8千4百万円減少しております。 (事業別内訳)単位:百万円、%前連結会計年度当連結会計年度増減増減率ストア業営 業 収 益35,32532,315△ 3,009△8.5営 業 利 益28962△ 227△78.6百貨店業営 業 収 益21,27610,209△ 11,066△52.0営 業 利 益△ 381△ 3755―その他流通業営 業 収 益4,5844,9163327.2営 業 利 益△ 977104―流通業営 業 収 益61,18547,441△ 13,744△22.5営 業 利 益△ 188△ 305△ 117― (不動産業)不動産賃貸業では、「京成千葉中央ビル」、「京成リッチモンドホテル東京錦糸町」及び「京成リッチモンドホテル東京押上」等が稼働したほか、市川市市川等の賃貸施設を取得いたしました。不動産販売業では、中高層住宅「サングランデ八王子」及び「サングランデ立石」の全戸引き渡しを完了したほか、中高層住宅「パークホームズ千葉」の引き渡しを開始いたしました。また、中高層住宅予定地として、千葉市若葉区都賀の土地を取得いたしました。このほか、京成不動産株式会社において、「KEISEI×BIZcomfort青砥駅前」等のシェアオフィスを3店舗オープンいたしました。以上の結果、マンション販売戸数の増加等により、営業収益は274億2千万円(前期比12.2%増)となり、営業利益は87億3千7百万円(前期比2.9%増)となりました。 (事業別内訳)単位:百万円、%前連結会計年度当連結会計年度増減増減率不動産賃貸業営 業 収 益14,68215,4237405.0営 業 利 益7,9377,891△ 45△0.6不動産販売業営 業 収 益6,1408,1552,01532.8営 業 利 益35360525170.9不動産管理業営 業 収 益3,6063,8402346.5営 業 利 益2002414020.1不動産業営 業 収 益24,42927,4202,99012.2営 業 利 益8,4928,7372452.9 (レジャー・サービス業)レジャー・サービス業では、対象の京成グループ各施設にて、新型コロナワクチン接種証明または陰性証明の提示で、優待・割引のサービスを受けることができる「京成グループ ワクチン接種優待キャンペーン」を実施いたしました。また、「京成ホテルミラマーレ アネックス」、「京成リッチモンドホテル東京錦糸町」及び「京成リッチモンドホテル東京押上」を開業いたしました。このほか、京成トラベルサービス株式会社において、感染症の状況を考慮した上で、京成線内を特別行路で運行する各種のイベント列車ツアー等、多様な旅行商品の企画・催行により、収益の確保に努めました。以上の結果、2020年度に引き続き、感染症の影響を受けた外出の自粛等の影響により、営業収益は80億6千3百万円(前期比20.1%増)となり、営業損失は19億6千6百万円(前期は営業損失20億6千3百万円、9千6百万円の改善)となりました。 (建設業)建設業では、鉄道施設改良工事や当社グループ外から受注している各種工事を実施いたしました。以上の結果、建築工事の増加により、営業収益は264億5千2百万円(前期比13.3%増)となりましたが、営業利益は7億8千9百万円(前期比32.3%減)となりました。 (その他の事業)その他の事業では、営業収益は78億6千1百万円(前期比6.0%減)となり、営業利益は3億4千万円(前期比38.7%増)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失に減価償却費等を調整した結果、288億3千1百万円の収入となり、前連結会計年度と比べ195億4千8百万円の収入増となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出等により337億6千4百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ50億8千6百万円の支出増となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行による収入等により12億3千6百万円の収入となり、前連結会計年度と比べ202億6千2百万円の収入減となりました。 以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ36億2千3百万円減少し、252億7千7百万円となりました。 (連結キャッシュ・フロー計算書)単位:百万円前連結会計年度当連結会計年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー9,28228,83119,548投資活動によるキャッシュ・フロー△28,678△33,764△5,086フリーキャッシュ・フロー△19,395△4,93314,461財務活動によるキャッシュ・フロー21,4981,236△20,262現金及び現金同等物の期末残高28,90025,277△3,623 ④ 生産、受注及び販売の状況当社グループ(当社及び連結子会社)の事業内容は、役務の提供を主たる事業としており、生産、受注及び販売の状況について、金額あるいは数量で示すことはしておりません。そのため、生産、受注及び販売の状況については、「② 経営成績の状況」におけるセグメントごとに業績に関連付けて示しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループでは、長期経営計画「Eプラン」(2010~2021年度)を推進し、その最終段階となる中期経営計画「E4プラン」(2019~2021年度)では、最終年度(2021年度)における数値目標の達成に向けて、基本方針・基本戦略に基づき、各事業を推進してまいりました。当連結会計年度は、「E4プラン」の基本方針・基本戦略に基づき、京成千葉中央ビルの開業及び収益賃貸物件の取得等を実施しました。以上の結果、前期比では増収、収支改善となったものの、新型コロナウイルス感染症の影響及び「収益認識に関する会計基準」の適用により、数値目標は未達となりました。 (経営指標) 前連結会計年度当連結会計年度増減(参考)Eプラン(参考)E4プラン2021年度目標2021年度目標営業収益2,078億円2,142億円64億円2,800億円以上2,900億円以上営業利益△181億円△52億円129億円―330億円以上営業利益率△8.7%△2.4%6.3pt10%以上11.3%以上有利子負債残高3,731億円3,823億円91億円3,500億円以下上限3,200億円EBITDA倍率31.6倍15.4倍△16.2pt7倍以下上限5.1倍 (注) EBITDA倍率=有利子負債残高÷(営業利益+減価償却費) ② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループは、運転資金及び設備投資資金について、営業活動によるキャッシュ・フローに加え、金融機関からの借入及び社債の発行等により調達することとし、事業運営上必要な流動性の確保と安定的な調達を基本方針としております。なお、鉄道車両等については、総支払コストの有利性や費用の平準化に鑑み、主にリースにより調達しております。また、複数の金融機関との間で震災対応型コミットメントライン契約等を締結し、安定的な資金調達に備えております。有利子負債残高については、収益力強化や事業選別の徹底等により、有利子負債の増加を抑制する所存であります。なお、当面は、新型コロナウイルス感染症の影響によるキャッシュ・フローの減少を補うため、資金調達を機動的に行い、流動性を確保するとともに、財務健全性の維持・向上に努めてまいります。具体的には、シンジケートローンを含む銀行借入、社債及び短期社債(コマーシャル・ペーパー)等から最も有利な資金調達を実施いたします。 設備投資については、当社グループの持続的成長に資する中長期的な収益拡大に向けた投資を継続的に実行してまいります。特にコア事業である運輸業、不動産賃貸業に経営資源を集中的に投下し、安全の確保と競争力の強化により収益拡大を目指してまいります。当連結会計年度においては、通常投資では、鉄道・バス・タクシー等の車両の更新等、戦略投資では、収益賃貸物件の取得等の、将来の収益拡大に向けた投資に充当いたしました。なお、当面は経費の節減や設備投資の精査に継続して取り組むとともに、新型コロナウイルス収束後の移動・観光需要の復調等を確実に捉え、収益の回復及び将来的な事業拡大に向けた施策を推進してまいります。 株主還元については、更なる株主還元の充実に向けて、安定的かつ継続的に利益還元してまいります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは『お客様に喜ばれる良質な商品・サービスを、安全・快適に提供し、健全な事業成長のもと、社会の発展に貢献する』ことを、「グループ経営理念」としている。また、「グループ行動指針」として、『安全、接客、成長、企業倫理、環境』の5つの項目を定め、グループ各社の社員に周知している。 また、長期経営ビジョンとして「グループ事業の中核である交通運輸事業の競争力・収益力をさらに強化すると共に、千葉県北西部(特に京成線・新京成線・北総線沿線)並びに東京都東部を地盤として地域に密着した堅実な総合生活産業を展開し、地域経済を代表する企業グループの地位を拡充する。」と定め、当社グループが一体となって競争力・総合力の強化に努めている。 (2)目標とする経営指標営業利益、営業利益率、経常利益の向上及び有利子負債の削減に努めている。なお、長期経営計画「Evolution Plan(=Eプラン)」(平成22~33年度)では、平成34年3月期の数値目標として、営業収益2,800億円以上、営業利益率10%以上、有利子負債残高3,500億円以下、EBITDA倍率(有利子負債残高÷(営業利益+減価償却費))7倍以下を掲げている。また、中期経営計画「E3プラン」(平成28~30年度)では、平成31年3月期の数値目標として、営業利益280億円以上、営業利益率11%以上、経常利益440億円以上、有利子負債残高上限3,250億円、EBITDA倍率上限6.1倍を掲げている。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループでは、長期経営計画「Eプラン」の第3段階となる中期経営計画「E3プラン」(平成28~30年度)を推進している。 「E3プラン」は、「持続的な成長に向けた収益拡大への挑戦」、「安全かつ安心なサービスの提供」、「経営基盤の一層の強化」の3点を基本方針としている。これに沿って、「(1)インバウンド市場の深耕」、「(2)事業機会を活かした収益拡大」、「(3)沿線エリアの魅力向上」、「(4)安全・安心の確保並びにサービス品質の向上」、「(5)財務健全性の向上並びにグループ経営体制の充実」を基本戦略に据え、事業を進めている。 なお、当計画は平成28年3月25日に東京証券取引所に適時開示している。 (4)対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境は、少子高齢化、国際情勢等の影響により、先行き不透明な状況が続くものと予想される。当社グループは、平成30年度に最終年度を迎える中期経営計画「E3プラン」を着実に推進し、事業の中核である運輸業の競争力・収益力をさらに強化するとともに、沿線に密着した堅実な総合生活産業を展開し、地域経済を代表する企業グループの地位を拡充していく。運輸業では、ホームドアの設置等による安全輸送の徹底及び安全管理体制のさらなる強化を図っていく。このほか、鉄道事業においては、成田空港輸送の利便性・認知度を向上させ、訪日外国人を中心とした空港旅客の取り込み強化を図っていく。バス・タクシー事業においては、BRT事業の円滑な推進やお客様サービスの更なる向上に取り組んでいく。 流通業では、計画的な出店やテナントリーシング機能の強化等により、収益力の強化を図っていく。 不動産業では、不動産販売業における新規事業用地取得並びに販売力の強化による収益確保に努めていく。また、不動産賃貸業においては、収益性の高い賃貸資産の拡充及びグループ保有資産の有効活用を推進していく。 レジャー・サービス業では、ホテル業における宿泊主体型事業への参入及び付加価値の高いサービスの提供等により、収益力の強化を図っていく。 建設業では、競争力の強化と新規顧客層の拡充により、受注の拡大を目指していく。 当社グループは、グループ経営理念に基づき、「安全・安心」と、お客様に喜ばれる商品・サービスを提供し、沿線を中心とする地域の発展に寄与していく。また、コンプライアンス・リスク管理体制を充実させ、内部統制システムの強化に努めるとともに、常に自然環境との調和に配慮するなど、企業の社会的責任の遂行に取り組んでいく。さらに、お客様第一主義を徹底し、「BMK(ベストマナー向上)推進運動」を浸透させ、選ばれる京成グループを構築していく。 なお、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針については以下のとおりである。 (会社の支配に関する基本方針)(1)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針① 当社グループの基本的な事業運営の考え方 当社グループは、鉄道事業を中心とした運輸業という極めて公共性の高い社会的インフラを提供する事業を基幹(以下「コア事業」という。)としており、それに伴う社会的責任を負っている。 このような社会的責任は、当社グループの事業においては、利用者の安全と利便性を確保しつつ安定的な輸送サービスを提供することによって全うすることができる。そして、そのためには、安全対策、線路整備、施設拡充、沿線開発等において、様々な事業環境の変化を見据えた中長期的視点に立った経営を行うことが必要不可欠であると考えている。 また、当社グループの事業においては、顧客、株主、取引先、従業員にとどまらず、前記の社会的責任をもたらすものとして、地域社会との調和、環境への配慮等、事業を進めるにあたり広範囲のステークホルダーの利益に最大限配慮することも重要である。 このように、当社グループの事業は、中長期的な視点に立ち、広範囲のステークホルダーの存在に配慮した事業展開を行ってきた一つの帰結として、鉄道事業を中核としつつ、バス事業、タクシー事業を運営する運輸業や流通業、不動産業、レジャー・サービス業、建設業等幅広く事業展開しており、当社グループの企業価値は、コア事業である運輸業とこれらの関連事業との有機的な結合によって確保・向上されるべきものと考えている。② 大規模買付行為への対応方針 当社は、上場会社の株主は株式の市場での自由な取引を通じて決まるものであり、株式会社の支配権の移転を伴うような株式等の大規模な買付行為であっても、これを受け容れて大規模買付行為に応じるか否かの判断は、最終的には個々の株主の判断に委ねられるべきものと考えている。 しかしながら、大規模な買付行為は、それが成就すれば、当社グループの経営に直ちに大きな影響を与えうるだけの支配権を取得するものであり、当社グループの企業価値及び株主共同の利益に重大な影響を及ぼす可能性を内包している。 にもかかわらず、実際には、大規模買付者及び大規模買付行為に関する十分な情報の提供なくしては、株主が、当該大規模買付行為により当社グループの企業価値及び株主共同の利益に及ぼす影響を適切に判断することは困難である。とりわけ、前記の当社グループの企業価値に関わる特殊事情をも考慮すると、当社は、大規模買付者をして株主の判断に必要かつ十分な情報を提供せしめること、さらに、大規模買付者の提案する経営方針等が当社グループの企業価値に与える影響を当社取締役会が検討・評価して株主の判断の参考に供すること、場合によっては、当社取締役会が大規模買付行為又は当社グループの経営方針等に関して大規模買付者と交渉又は協議を行い、あるいは当社取締役会としての経営方針等の代替的提案を株主に提示することも、当社の取締役としての責務であると考えている。 さらに、近時の日本の資本市場と法制度の下においては、当社グループの企業価値又は株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすような大規模買付行為がなされる可能性も、決して否定できない状況にある。かかる状況の下においては、当社は、大規模買付者による情報提供、当社取締役会による検討・評価といったプロセスを確保するとともに、当社グループの企業価値又は株主共同の利益に対する明白な侵害を防止するため、大規模買付行為に対する対抗措置を準備しておくことも、また当社の取締役としての責務であると考えている。 (2)基本方針の実現に資する特別な取組み① グループ経営理念 当社グループは、前記の考え方をもとに、日々の事業活動を通じて、企業としての社会的責任を果たし、健全な事業成長を遂げることにより、社会の発展に貢献することを目指している。そのため、「京成グループは、お客様に喜ばれる良質な商品・サービスを、安全・快適に提供し、健全な事業成長のもと、社会の発展に貢献します。」という「グループ経営理念」を策定するとともに、この理念を実現するため、安全・接客・成長・企業倫理・環境の5項目からなる「グループ行動指針」を定め、企業価値の確保・向上に努めている。② グループ経営計画 当社グループでは、前記のグループ経営理念のもと、グループ全体の経営の方針と目標を明確にするため、3年毎にグループ中期経営計画を作成している。この中で、グループシナジーを最大限発揮しうる体制の強化を図り、当社グループ全体の企業価値の最大化を目指すことを基本方針としている。 平成28年度から平成30年度にわたる「E3プラン」においては、「持続的な成長に向けた収益拡大への挑戦」、「安全かつ安心なサービスの提供」及び「経営基盤の一層の強化」の基本方針のもと、「インバウンド市場の深耕」、「事業機会を活かした収益拡大」、「沿線エリアの魅力向上」、「安全・安心の確保並びにサービス品質の向上」及び「財務健全性の向上並びにグループ経営体制の充実」を基本戦略としてグループ全体の企業価値の最大化を追求する。③ 利益還元の考え方 当社グループは鉄道事業を中心とする公共性の高い業種であるため、当社としては、今後の事業展開と経営基盤の強化安定に必要となる内部留保資金の確保や業績等を勘案しながら、安定的かつ継続的に利益還元していくことを基本方針としている。④ コーポレート・ガバナンスの強化に向けた取組み 当社は、各ステークホルダーとの良好な関係を築くとともに、内部統治構造の機能及び制度を一層強化・改善・整備しながら、コーポレート・ガバナンスの充実を図っている。具体的には、業務の執行を迅速かつ効果的に行うため、内部統制機能の充実、職務権限規則等の運用を行うことにより、その実効性を図るとともに、コンプライアンスを含むリスク管理、経営の透明性確保や公正な情報開示等の取組みを行っている。今後とも当社のガバナンス体制のより一層の強化を進めていく。 当社は監査役制度を採用しており、取締役会、監査役会及び会計監査人を設置している。当社の取締役会は社外取締役2名を含む16名で構成している。なお、取締役の任期を1年とすることにより、業務執行の監視体制の強化を図っている。監査役会は5名で構成しており、全監査役が社外監査役となっている。監査役は取締役会のほか重要な会議に出席し、取締役の職務執行状況を監査するとともに、内部監査部及び会計監査人と緊密な連携を保ち、情報交換を行い、相互の連携を深め、監査の有効性・効率性を高めている。 (3)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み 当社は、前記の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を目的として、当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本施策」という。)を定めている。 本施策の概要は、次のとおりである。① 大規模買付ルールの設定 本施策においては、まず、大規模買付行為を行う場合に大規模買付者に従っていただくべきルール(本施策において「大規模買付ルール」という。)として、(ⅰ)株主及び当社取締役会による判断を可能にするため、事前に当該大規模買付者及び当該大規模買付行為に関する必要な情報を提供すること、及び(ⅱ)当社取締役会が当該大規模買付行為についての検討・評価を行い、大規模買付者と交渉し、株主に意見・代替的提案等を提示するため、一定期間は大規模買付行為を行わないことを、それぞれ定めている。② 独立委員会の設置 本施策においては、さらに、当社が大規模買付行為に対して発動する対抗措置(本施策において「大規模買付対抗措置」という。)の発動等に関する当社取締役会の判断の客観性及び合理性を担保するため、当社の業務執行を行う経営陣から独立した者から構成される独立委員会(本施策において「独立委員会」という。)を設置することを定めている。③ 大規模買付対抗措置の内容・発動要件・発動手続 本施策においては、次に、大規模買付対抗措置について、(ⅰ)その内容として、原則として、新株予約権の無償割当てによること、(ⅱ)その発動の要件として、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合又は大規模買付行為によって当社グループの企業価値若しくは株主共同の利益が著しく毀損される場合であって、当該大規模買付行為に対する対抗手段として相当性を有する場合に限って発動しうること、及び(ⅲ)その発動手続として、原則として、前記②の独立委員会の勧告を最大限尊重しつつ、当社取締役会の決議をもって発動することを、それぞれ定めている。 当社は、平成28年5月20日開催の取締役会において本施策の具体的な内容について決定し、平成28年6月29日開催の第173期定時株主総会においてその承認を受けており、その詳細は、平成28年5月20日付で「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続のお知らせ」として公表し、インターネット上の当社ウェブサイト(http://www.keisei.co.jp/)に掲載している。 (4)前記の取組みが基本方針に沿い、当社グループの企業価値及び株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて① 基本方針の実現に資する特別な取組みについて 前記(2)に記載した企業価値の向上のための取組みは、当社グループの企業価値及び株主共同の利益を持続的に確保・向上させるための具体的方策として策定されたものである。したがって、これらの取組みは、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではない。② 基本方針に照らして不適切な者による支配を防止するための取組みについて 前記(3)に記載した本施策は、以下のとおり、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」で定める3原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、及び必要性・相当性の原則)に適合している。また、本施策は、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえた内容となっている。したがって、本施策は、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益を損なうものでなく、かつ当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもない。ア 企業価値・株主共同の利益の確保・向上の目的 本施策は、株主をして大規模買付行為に応じるか否かについての適切な判断を可能ならしめ、かつ当社グループの企業価値及び株主共同の利益に対する明白な侵害を防止するため、大規模買付者が従うべき大規模買付ルール、並びに当社が発動しうる大規模買付対抗措置の内容及び発動要件を予め設定するものであり、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の確保及び向上を目的とするものである。 また、大規模買付ルールの内容並びに大規模買付対抗措置の内容及び発動要件は、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の確保及び向上という目的に照らして合理的であり、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の確保及び向上に資するような大規模買付行為までも不当に制限するものではないと考える。イ 事前開示 本施策における大規模買付ルールの内容並びに大規模買付対抗措置の内容及び発動要件は、いずれも本施策に具体的かつ明確に示したところであり、株主、投資家及び大規模買付者にとって十分な予見可能性を与えるものであると考える。ウ 株主意思の反映 本施策は、株主総会の決議によって承認されることを条件として効力を生じている。また、本施策は、本施策の有効期間中いつでも、当社株主総会の決議によっても廃止することができ、本施策の変更は、原則として、当社株主総会の決議によって承認されることをもって効力を生じる。したがって、本施策の導入、継続、廃止及び変更の是非の判断には、いずれも株主の意思が反映されるものと考える。 なお、当社の取締役の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の日までとなっている。したがって、大規模買付対抗措置の発動等の是非の判断にも、取締役の選任を通じて株主の意思が適切に反映されるものと考える。エ 取締役会の判断の客観性・合理性の確保 本施策においては、当社の業務執行を行う経営陣から独立した者から構成される独立委員会を設置している。そして、この独立委員会は、当社取締役会に対して大規模買付対抗措置を発動することの是非を勧告するほか、当社取締役会が諮問した事項について勧告又は意見の提出を行うこととし、当社取締役会は、独立委員会の勧告及び意見を最大限尊重するものとしている。 また、本施策においては、大規模買付対抗措置の発動の要件として、客観的かつ明確な要件を定めており、発動の要件に該当するか否かの判断に当社取締役会の恣意的判断の介入する余地を可及的に排除している。 したがって、本施策においては、当社取締役会が大規模買付対抗措置の発動を決議するにあたり、その判断の客観性・合理性を担保するための十分な仕組みが確保されているものと考える。オ デッドハンド型・スローハンド型の買収防衛策ではないこと 本施策は、当社株主総会の決議によって廃止することができるほか、当社株主総会で選任された取締役により構成される当社取締役会の決議によっても廃止することができ、大規模買付者が、当社株主総会で取締役を指名し、当該取締役により構成される当社取締役会の決議をもって本施策を廃止することが可能である。したがって、本施策は、いわゆるデッドハンド型の買収防衛策(取締役会を構成する取締役の過半数を交替させてもなおその発動を阻止することができない買収防衛策)ではない。 また、当社の取締役の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の日までとなっている。したがって、本施策は、いわゆるスローハンド型の買収防衛策(取締役会を構成する取締役を一度に交替させることができないため、その発動を阻止するために時間を要する買収防衛策)でもない。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは『お客様に喜ばれる良質な商品・サービスを、安全・快適に提供し、健全な事業成長のもと、社会の発展に貢献する』ことを、「グループ経営理念」としている。また、「グループ行動指針」として、『安全、接客、成長、企業倫理、環境』の5つの項目を定め、グループ各社の社員に周知している。 また、長期経営ビジョンとして「グループ事業の中核である交通運輸事業の競争力・収益力をさらに強化すると共に、千葉県北西部(特に京成線・新京成線・北総線沿線)並びに東京都東部を地盤として地域に密着した堅実な総合生活産業を展開し、地域経済を代表する企業グループの地位を拡充する。」と定め、当社グループが一体となって競争力・総合力の強化に努めている。 (2)目標とする経営指標営業利益、営業利益率、経常利益の向上及び有利子負債の削減に努めている。なお、長期経営計画「Evolution Plan(=Eプラン)」(平成22~33年度)では、平成34年3月期の数値目標として、営業収益2,800億円以上、営業利益率10%以上、有利子負債残高3,500億円以下、EBITDA倍率(有利子負債残高÷(営業利益+減価償却費))7倍以下を掲げている。また、中期経営計画「E3プラン」(平成28~30年度)では、平成31年3月期の数値目標として、営業利益280億円以上、営業利益率11%以上、経常利益440億円以上、有利子負債残高上限3,250億円、EBITDA倍率上限6.1倍を掲げている。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループでは、長期経営計画「Eプラン」の第3段階となる中期経営計画「E3プラン」(平成28~30年度)を推進している。 「E3プラン」は、「持続的な成長に向けた収益拡大への挑戦」、「安全かつ安心なサービスの提供」、「経営基盤の一層の強化」の3点を基本方針としている。これに沿って、「(1)インバウンド市場の深耕」、「(2)事業機会を活かした収益拡大」、「(3)沿線エリアの魅力向上」、「(4)安全・安心の確保並びにサービス品質の向上」、「(5)財務健全性の向上並びにグループ経営体制の充実」を基本戦略に据え、事業を進めている。 なお、当計画は平成28年3月25日に東京証券取引所に適時開示している。 (4)対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境は、少子高齢化、国際情勢等の影響により、先行き不透明な状況が続くものと予想される。当社グループは、平成30年度に最終年度を迎える中期経営計画「E3プラン」を着実に推進し、事業の中核である運輸業の競争力・収益力をさらに強化するとともに、沿線に密着した堅実な総合生活産業を展開し、地域経済を代表する企業グループの地位を拡充していく。運輸業では、ホームドアの設置等による安全輸送の徹底及び安全管理体制のさらなる強化を図っていく。このほか、鉄道事業においては、成田空港輸送の利便性・認知度を向上させ、訪日外国人を中心とした空港旅客の取り込み強化を図っていく。バス・タクシー事業においては、BRT事業の円滑な推進やお客様サービスの更なる向上に取り組んでいく。 流通業では、計画的な出店やテナントリーシング機能の強化等により、収益力の強化を図っていく。 不動産業では、不動産販売業における新規事業用地取得並びに販売力の強化による収益確保に努めていく。また、不動産賃貸業においては、収益性の高い賃貸資産の拡充及びグループ保有資産の有効活用を推進していく。 レジャー・サービス業では、ホテル業における宿泊主体型事業への参入及び付加価値の高いサービスの提供等により、収益力の強化を図っていく。 建設業では、競争力の強化と新規顧客層の拡充により、受注の拡大を目指していく。 当社グループは、グループ経営理念に基づき、「安全・安心」と、お客様に喜ばれる商品・サービスを提供し、沿線を中心とする地域の発展に寄与していく。また、コンプライアンス・リスク管理体制を充実させ、内部統制システムの強化に努めるとともに、常に自然環境との調和に配慮するなど、企業の社会的責任の遂行に取り組んでいく。さらに、お客様第一主義を徹底し、「BMK(ベストマナー向上)推進運動」を浸透させ、選ばれる京成グループを構築していく。 なお、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針については以下のとおりである。 (会社の支配に関する基本方針)(1)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針① 当社グループの基本的な事業運営の考え方 当社グループは、鉄道事業を中心とした運輸業という極めて公共性の高い社会的インフラを提供する事業を基幹(以下「コア事業」という。)としており、それに伴う社会的責任を負っている。 このような社会的責任は、当社グループの事業においては、利用者の安全と利便性を確保しつつ安定的な輸送サービスを提供することによって全うすることができる。そして、そのためには、安全対策、線路整備、施設拡充、沿線開発等において、様々な事業環境の変化を見据えた中長期的視点に立った経営を行うことが必要不可欠であると考えている。 また、当社グループの事業においては、顧客、株主、取引先、従業員にとどまらず、前記の社会的責任をもたらすものとして、地域社会との調和、環境への配慮等、事業を進めるにあたり広範囲のステークホルダーの利益に最大限配慮することも重要である。 このように、当社グループの事業は、中長期的な視点に立ち、広範囲のステークホルダーの存在に配慮した事業展開を行ってきた一つの帰結として、鉄道事業を中核としつつ、バス事業、タクシー事業を運営する運輸業や流通業、不動産業、レジャー・サービス業、建設業等幅広く事業展開しており、当社グループの企業価値は、コア事業である運輸業とこれらの関連事業との有機的な結合によって確保・向上されるべきものと考えている。② 大規模買付行為への対応方針 当社は、上場会社の株主は株式の市場での自由な取引を通じて決まるものであり、株式会社の支配権の移転を伴うような株式等の大規模な買付行為であっても、これを受け容れて大規模買付行為に応じるか否かの判断は、最終的には個々の株主の判断に委ねられるべきものと考えている。 しかしながら、大規模な買付行為は、それが成就すれば、当社グループの経営に直ちに大きな影響を与えうるだけの支配権を取得するものであり、当社グループの企業価値及び株主共同の利益に重大な影響を及ぼす可能性を内包している。 にもかかわらず、実際には、大規模買付者及び大規模買付行為に関する十分な情報の提供なくしては、株主が、当該大規模買付行為により当社グループの企業価値及び株主共同の利益に及ぼす影響を適切に判断することは困難である。とりわけ、前記の当社グループの企業価値に関わる特殊事情をも考慮すると、当社は、大規模買付者をして株主の判断に必要かつ十分な情報を提供せしめること、さらに、大規模買付者の提案する経営方針等が当社グループの企業価値に与える影響を当社取締役会が検討・評価して株主の判断の参考に供すること、場合によっては、当社取締役会が大規模買付行為又は当社グループの経営方針等に関して大規模買付者と交渉又は協議を行い、あるいは当社取締役会としての経営方針等の代替的提案を株主に提示することも、当社の取締役としての責務であると考えている。 さらに、近時の日本の資本市場と法制度の下においては、当社グループの企業価値又は株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすような大規模買付行為がなされる可能性も、決して否定できない状況にある。かかる状況の下においては、当社は、大規模買付者による情報提供、当社取締役会による検討・評価といったプロセスを確保するとともに、当社グループの企業価値又は株主共同の利益に対する明白な侵害を防止するため、大規模買付行為に対する対抗措置を準備しておくことも、また当社の取締役としての責務であると考えている。 (2)基本方針の実現に資する特別な取組み① グループ経営理念 当社グループは、前記の考え方をもとに、日々の事業活動を通じて、企業としての社会的責任を果たし、健全な事業成長を遂げることにより、社会の発展に貢献することを目指している。そのため、「京成グループは、お客様に喜ばれる良質な商品・サービスを、安全・快適に提供し、健全な事業成長のもと、社会の発展に貢献します。」という「グループ経営理念」を策定するとともに、この理念を実現するため、安全・接客・成長・企業倫理・環境の5項目からなる「グループ行動指針」を定め、企業価値の確保・向上に努めている。② グループ経営計画 当社グループでは、前記のグループ経営理念のもと、グループ全体の経営の方針と目標を明確にするため、3年毎にグループ中期経営計画を作成している。この中で、グループシナジーを最大限発揮しうる体制の強化を図り、当社グループ全体の企業価値の最大化を目指すことを基本方針としている。 平成28年度から平成30年度にわたる「E3プラン」においては、「持続的な成長に向けた収益拡大への挑戦」、「安全かつ安心なサービスの提供」及び「経営基盤の一層の強化」の基本方針のもと、「インバウンド市場の深耕」、「事業機会を活かした収益拡大」、「沿線エリアの魅力向上」、「安全・安心の確保並びにサービス品質の向上」及び「財務健全性の向上並びにグループ経営体制の充実」を基本戦略としてグループ全体の企業価値の最大化を追求する。③ 利益還元の考え方 当社グループは鉄道事業を中心とする公共性の高い業種であるため、当社としては、今後の事業展開と経営基盤の強化安定に必要となる内部留保資金の確保や業績等を勘案しながら、安定的かつ継続的に利益還元していくことを基本方針としている。④ コーポレート・ガバナンスの強化に向けた取組み 当社は、各ステークホルダーとの良好な関係を築くとともに、内部統治構造の機能及び制度を一層強化・改善・整備しながら、コーポレート・ガバナンスの充実を図っている。具体的には、業務の執行を迅速かつ効果的に行うため、内部統制機能の充実、職務権限規則等の運用を行うことにより、その実効性を図るとともに、コンプライアンスを含むリスク管理、経営の透明性確保や公正な情報開示等の取組みを行っている。今後とも当社のガバナンス体制のより一層の強化を進めていく。 当社は監査役制度を採用しており、取締役会、監査役会及び会計監査人を設置している。当社の取締役会は社外取締役2名を含む16名で構成している。なお、取締役の任期を1年とすることにより、業務執行の監視体制の強化を図っている。監査役会は5名で構成しており、全監査役が社外監査役となっている。監査役は取締役会のほか重要な会議に出席し、取締役の職務執行状況を監査するとともに、内部監査部及び会計監査人と緊密な連携を保ち、情報交換を行い、相互の連携を深め、監査の有効性・効率性を高めている。 (3)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み 当社は、前記の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を目的として、当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本施策」という。)を定めている。 本施策の概要は、次のとおりである。① 大規模買付ルールの設定 本施策においては、まず、大規模買付行為を行う場合に大規模買付者に従っていただくべきルール(本施策において「大規模買付ルール」という。)として、(ⅰ)株主及び当社取締役会による判断を可能にするため、事前に当該大規模買付者及び当該大規模買付行為に関する必要な情報を提供すること、及び(ⅱ)当社取締役会が当該大規模買付行為についての検討・評価を行い、大規模買付者と交渉し、株主に意見・代替的提案等を提示するため、一定期間は大規模買付行為を行わないことを、それぞれ定めている。② 独立委員会の設置 本施策においては、さらに、当社が大規模買付行為に対して発動する対抗措置(本施策において「大規模買付対抗措置」という。)の発動等に関する当社取締役会の判断の客観性及び合理性を担保するため、当社の業務執行を行う経営陣から独立した者から構成される独立委員会(本施策において「独立委員会」という。)を設置することを定めている。③ 大規模買付対抗措置の内容・発動要件・発動手続 本施策においては、次に、大規模買付対抗措置について、(ⅰ)その内容として、原則として、新株予約権の無償割当てによること、(ⅱ)その発動の要件として、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合又は大規模買付行為によって当社グループの企業価値若しくは株主共同の利益が著しく毀損される場合であって、当該大規模買付行為に対する対抗手段として相当性を有する場合に限って発動しうること、及び(ⅲ)その発動手続として、原則として、前記②の独立委員会の勧告を最大限尊重しつつ、当社取締役会の決議をもって発動することを、それぞれ定めている。 当社は、平成28年5月20日開催の取締役会において本施策の具体的な内容について決定し、平成28年6月29日開催の第173期定時株主総会においてその承認を受けており、その詳細は、平成28年5月20日付で「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続のお知らせ」として公表し、インターネット上の当社ウェブサイト(http://www.keisei.co.jp/)に掲載している。 (4)前記の取組みが基本方針に沿い、当社グループの企業価値及び株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて① 基本方針の実現に資する特別な取組みについて 前記(2)に記載した企業価値の向上のための取組みは、当社グループの企業価値及び株主共同の利益を持続的に確保・向上させるための具体的方策として策定されたものである。したがって、これらの取組みは、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではない。② 基本方針に照らして不適切な者による支配を防止するための取組みについて 前記(3)に記載した本施策は、以下のとおり、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」で定める3原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、及び必要性・相当性の原則)に適合している。また、本施策は、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえた内容となっている。したがって、本施策は、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益を損なうものでなく、かつ当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもない。ア 企業価値・株主共同の利益の確保・向上の目的 本施策は、株主をして大規模買付行為に応じるか否かについての適切な判断を可能ならしめ、かつ当社グループの企業価値及び株主共同の利益に対する明白な侵害を防止するため、大規模買付者が従うべき大規模買付ルール、並びに当社が発動しうる大規模買付対抗措置の内容及び発動要件を予め設定するものであり、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の確保及び向上を目的とするものである。 また、大規模買付ルールの内容並びに大規模買付対抗措置の内容及び発動要件は、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の確保及び向上という目的に照らして合理的であり、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の確保及び向上に資するような大規模買付行為までも不当に制限するものではないと考える。イ 事前開示 本施策における大規模買付ルールの内容並びに大規模買付対抗措置の内容及び発動要件は、いずれも本施策に具体的かつ明確に示したところであり、株主、投資家及び大規模買付者にとって十分な予見可能性を与えるものであると考える。ウ 株主意思の反映 本施策は、株主総会の決議によって承認されることを条件として効力を生じている。また、本施策は、本施策の有効期間中いつでも、当社株主総会の決議によっても廃止することができ、本施策の変更は、原則として、当社株主総会の決議によって承認されることをもって効力を生じる。したがって、本施策の導入、継続、廃止及び変更の是非の判断には、いずれも株主の意思が反映されるものと考える。 なお、当社の取締役の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の日までとなっている。したがって、大規模買付対抗措置の発動等の是非の判断にも、取締役の選任を通じて株主の意思が適切に反映されるものと考える。エ 取締役会の判断の客観性・合理性の確保 本施策においては、当社の業務執行を行う経営陣から独立した者から構成される独立委員会を設置している。そして、この独立委員会は、当社取締役会に対して大規模買付対抗措置を発動することの是非を勧告するほか、当社取締役会が諮問した事項について勧告又は意見の提出を行うこととし、当社取締役会は、独立委員会の勧告及び意見を最大限尊重するものとしている。 また、本施策においては、大規模買付対抗措置の発動の要件として、客観的かつ明確な要件を定めており、発動の要件に該当するか否かの判断に当社取締役会の恣意的判断の介入する余地を可及的に排除している。 したがって、本施策においては、当社取締役会が大規模買付対抗措置の発動を決議するにあたり、その判断の客観性・合理性を担保するための十分な仕組みが確保されているものと考える。オ デッドハンド型・スローハンド型の買収防衛策ではないこと 本施策は、当社株主総会の決議によって廃止することができるほか、当社株主総会で選任された取締役により構成される当社取締役会の決議によっても廃止することができ、大規模買付者が、当社株主総会で取締役を指名し、当該取締役により構成される当社取締役会の決議をもって本施策を廃止することが可能である。したがって、本施策は、いわゆるデッドハンド型の買収防衛策(取締役会を構成する取締役の過半数を交替させてもなおその発動を阻止することができない買収防衛策)ではない。 また、当社の取締役の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の日までとなっている。したがって、本施策は、いわゆるスローハンド型の買収防衛策(取締役会を構成する取締役を一度に交替させることができないため、その発動を阻止するために時間を要する買収防衛策)でもない。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。 ① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、経済対策等を背景に企業収益や雇用情勢が改善していることに加え、個人消費が持ち直しつつあるなど、緩やかな回復基調で推移した。このような状況の中で、当社グループは、全事業にわたり積極的な営業活動を展開するとともに、より一層の経費削減に取り組むなど、業績の向上に努めたほか、「BMK(ベストマナー向上)推進運動」にも引き続き取り組み、お客様サービスの向上を図った。その結果、営業収益は2,550億2千8百万円(前期比3.7%増)となり、営業利益は300億8千5百万円(前期比0.1%増)となった。経常利益は471億4千5百万円(前期比0.2%増)となったが、親会社株主に帰属する当期純利益は348億1千1百万円(前期比2.5%減)となった。 (運輸業)鉄道事業では、安全輸送確保の取り組みとして、高架橋の耐震補強工事等を実施したほか、日暮里駅へのホームドア設置工事を推進し、本年2月に下りホームでの供用を開始した。大規模工事については、葛飾区内の押上線連続立体化工事において、仮下り線工事を推進した。また、東京オリンピック・パラリンピックを控え、京成上野駅のリニューアル工事を推進し、その一環として昨年10月に全ホームへ固定柵を設置した。営業面では、昨年10月にダイヤ改正を行い、スカイライナーを増発したほか、早朝及び夜間時間帯における利便性向上を図った。また、「スカイライナーご利用2,500万人達成記念式典」を開催したほか、スカイライナーの更なる認知度向上と利用促進を図るため、テレビCMをリニューアルした。このほか、上野動物園のジャイアントパンダ「シャンシャン」の一般公開を記念した乗車券を発売するとともに、訪日外国人の利便性向上に向け、企画乗車券の販路拡大や運行情報ディスプレイの多言語化を行うなど、各種営業施策を実施した。バス事業では、一般乗合バス路線において、千葉市内等で新規路線の運行を開始したほか、既存路線の系統新設等を実施した。高速バス路線においては、成田空港と有楽町・東京エリアを結ぶ「有楽町シャトル」等の成田空港発着路線の運行を新たに開始したほか、武蔵浦和・池袋~東京ディズニーリゾート間の路線を新設するなど、お客様の利便性向上を図った。また、東京駅の総合案内待合施設「京成高速バスラウンジ」のリニューアル等を行った。タクシー事業では、スマートフォン用タクシー配車サービスの英語版「COME ON TAXI(カモンタクシー)」の提供を開始したほか、帝都自動車交通株式会社等において次世代タクシー車両「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」を導入するなど、お客様サービスの向上に努めた。以上の結果、営業収益は1,488億9千4百万円(前期比3.2%増)となったが、営業利益は205億3千4百万円(前期比3.5%減)となった。 (業種別営業成績表) 業種別当連結会計年度(29.4.1~30.3.31)営業収益(百万円)前期比(%)鉄道事業87,5274.0バス事業45,3232.6タクシー事業23,8903.0消去△7,846―営業収益計148,8943.2 提出会社の鉄道事業運輸成績表 種別単位当連結会計年度(29.4.1~30.3.31) 前期比(%)営業日数日3650.0営業キロキロ152.30.0客車走行キロ千キロ97,9111.0旅客人員定期千人168,2262.4定期外〃118,7032.3計〃286,9292.4旅客運輸収入定期百万円21,0492.3定期外〃42,1775.0計〃63,2274.1運輸雑収〃3,7412.0収入合計〃66,9684.0一日平均収入〃1834.0乗車効率%34.0― (注)乗車効率の算出方法は延人キロ による。客車走行キロ×平均定員 (流通業)百貨店業では、新規ブランドを導入したほか、新規エリア施策としてつくば市内で販売イベントを開催するなど、収益の拡大に努めた。ストア業では、新業態のミニスーパー「リブレキッチン国府台店」をオープンしたほか、公津の杜駅構内等にコンビニエンスストアの新店舗をオープンするなど、集客を図った。以上の結果、営業収益は685億8千1百万円(前期比0.2%増)となったが、営業利益は6億6千3百万円(前期比28.0%減)となった。 (業種別営業成績表) 業種別当連結会計年度(29.4.1~30.3.31)営業収益(百万円)前期比(%)ストア業37,2330.7百貨店業25,6110.5園芸植物卸売業1,830△7.9ショッピングセンター業4,311△1.1消去△405―営業収益計68,5810.2 (不動産業)不動産販売業では、中高層住宅「サングランデ ザ・レジデンス千葉(ウエストレジデンス)」を全戸引き渡したほか、平成30年度中の引き渡しに向け、中高層住宅「サングランデ津田沼」を販売した。不動産賃貸業では、曳舟高架下の商業施設や保育施設等が稼働した。また、千葉市中央区及び八千代市八千代台東の賃貸施設等を取得したほか、ビジネスホテル予定地として中央区日本橋の土地を取得した。以上の結果、営業収益は202億1千9百万円(前期比15.8%増)となり、営業利益は66億5千1百万円(前期比18.3%増)となった。 (業種別営業成績表) 業種別当連結会計年度(29.4.1~30.3.31)営業収益(百万円)前期比(%)不動産販売業6,13156.0不動産賃貸業11,6025.4不動産管理業4,79313.0消去△2,307―営業収益計20,21915.8 (レジャー・サービス業)ホテル業では、宿泊主体型ホテル業を運営する新会社「ケイ・アンド・アール・ホテルデベロップメント株式会社」を設立した。また、京成ホテルミラマーレにおいて、開業15周年を記念した各種プランを企画したほか、宴会場を改装するなど、新規顧客の獲得に努めた。旅行業では、各種キャンペーンを実施するなど、集客及び販売の強化に努めた。しかしながら、営業収益は92億5千2百万円(前期比9.0%減)となり、営業利益は1億6千9百万円(前期比44.1%減)となった。 (業種別営業成績表) 業種別当連結会計年度(29.4.1~30.3.31)営業収益(百万円)前期比(%)飲食・映画業2,362△25.6ホテル業2,653△1.8広告代理業3,094△2.9旅行業1,0953.9清掃業460.5消去――営業収益計9,252△9.0 (建設業)建設業では、鉄道施設改良工事やビジネスホテルの新築工事等を行ったほか、新規受注先の拡大に努めた。以上の結果、営業収益は222億5千5百万円(前期比2.7%増)となったが、営業利益は14億9千7百万円(前期比0.2%減)となった。 (その他の事業)その他の事業の営業収益は86億3百万円(前期比69.9%増)となり、営業利益は4億7千6百万円(前期比79.0%増)となった。 (業種別営業成績表) 業種別当連結会計年度(29.4.1~30.3.31)営業収益(百万円)前期比(%)鉄道車両整備業3,40926.4自動車車体製造業1,82141.5保険代理業4492.4自動車教習所業6439.0太陽光発電業49△0.1燃料販売・車体整備業2,229―消去――営業収益計8,60369.9 ② 財政状態の状況資産合計は、前期末比7億1千9百万円(0.1%)減の7,947億2千8百万円となった。これは、押上線連続立体化工事の推進や賃貸施設の取得等により「有形固定資産合計」が105億7千5百万円増加したこと、持分法適用会社株式の増加により「投資有価証券」が160億6千7百万円増加した一方、「流動資産・その他」が303億6千8百万円減少したことによるものである。 負債合計は、前期末比347億9千7百万円(7.5%)減の4,283億4百万円となった。これは、受託工事等にかかる「前受金」が291億3千1百万円減少したことによるものである。 純資産合計は、前期末比340億7千8百万円(10.3%)増の3,664億2千3百万円となった。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により「利益剰余金」が増加したことによるものである。 ③ キャッシュ・フローの状況 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益460億2千5百万円に減価償却費等を調整した結果、479億5千2百万円の収入となり、前連結会計年度と比べ28億1千8百万円(6.2%)の収入増となった。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出等により270億2千3百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ54億8千7百万円(25.5%)の支出増となった。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の返済による支出等により198億7千8百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ119億8百万円(37.5%)の支出減となった。 以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ11億2千2百万円(4.8%)増加し、244億1千7百万円となった。 ④ 生産、受注及び販売の状況当社グループ(当社及び連結子会社)の事業内容は、役務の提供を主たる事業としており、生産、受注及び販売の状況について、金額あるいは数量で示すことはしていない。そのため、生産、受注及び販売の状況については、「① 経営成績の状況」におけるセグメントごとに業績に関連付けて示している。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。なお、以下の文中には将来に関する事項が含まれているが、当該事項は当連結会計年度末(平成30年3月31日)時点において判断したものである。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。その作成に際し経営者は、決算日における貸借対照表及び会計期間における損益計算書の金額並びに開示に影響を与える見積りを行わなければならない。これらの見積りについては、過去の実績、現在の状況並びに今後の見通しに応じて合理的に判断しているが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、異なる場合がある。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (経営成績の分析)当社グループの当連結会計年度の経営成績は、営業収益は増収、営業利益、経常利益は増益、親会社株主に帰属する当期純利益は減益となった。当連結会計年度の営業収益は2,550億2千8百万円で、前連結会計年度に比べ91億9千1百万円(3.7%)の増収となった。これは、運輸業において鉄道事業の輸送人員の増加等により45億7千1百万円(3.2%)の増収となったこと、不動産業において販売戸数の増加等により27億6千2百万円(15.8%)の増収となったこと、その他の事業において京成オートサービスを連結子会社化したこと等により35億3千8百万円(69.9%)の増収となったことが主たる要因である。なお、営業収益(セグメント間取引を含む)におけるセグメント別構成比は、運輸業53.6%、流通業24.7%、不動産業7.3%、レジャー・サービス業3.3%、建設業8.0%、その他の事業3.1%である。営業利益は300億8千5百万円で、前連結会計年度に比べ3千6百万円(0.1%)の増益となった。これは、不動産業において10億2千9百万円(18.3%)の増益となったが、運輸業において7億5千2百万円(3.5%)の減益となったことが主たる要因である。なお、営業利益(セグメント間取引を含む)におけるセグメント別構成比は、運輸業68.5%、流通業2.2%、不動産業22.2%、レジャー・サービス業0.5%、建設業5.0%、その他の事業1.6%である。経常利益は471億4千5百万円で、前連結会計年度に比べ8千万円(0.2%)の増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益は348億1千1百万円で、前連結会計年度に比べ9億円(2.5%)の減益となった。 (資本の財源及び資金の流動性についての分析) 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、営業活動により得たキャッシュ・フロー、長期借入れによる収入は設備投資に充当し、さらにその残額を有利子負債の返済資金に充当した。 なお、当社グループは、今後グループのコア事業である運輸業に経営資源を集中的に投入し、安全の確保と将来の競争力強化を目指す。この投資に係る所要資金は、営業活動によって得られる資金を充てるほか、社債及び借入金等により調達する予定であるが、全事業における収益力強化と事業選別の徹底等により、有利子負債の増加を抑制する所存である。