事業の概要
- 貨物運送事業福山通運グループは、日本全国に広がる輸送ネットワークを活かし、企業から企業への荷物輸送(商業荷物)を主力としています。子会社22社や関連会社3社と連携し、全国規模での集荷・配送を行うことで、効率的な物流サービスを提供し収益を上げています。この事業は同社の売上の大部分を占める基盤事業です。
- 貸切事業2運送事業で培った全国ネットワークや車両・拠点を活用し、特定の顧客の荷物を貸し切りで運ぶサービスも提供しています。2024年度からはこれを新たな収益の柱と位置づけ、パートナー企業との連携も強化しながら事業拡大を目指しており、運送事業と並ぶ重要な収益源として期待されています。
- 国際・流通加工事業海外子会社を通じて国際運送や国際利用運送、通関業を展開し、グローバルな物流ニーズに対応しています。また、倉庫業や流通加工業(ロジスティクス事業)も手掛け、商品の保管から加工、配送までを一貫して請け負うことで、顧客企業のサプライチェーン全体をサポートし、多角的な収益構造を構築しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 運送事業この事業は福山通運グループの最も大きな稼ぎ頭で、売上高2345.38億円、営業利益49.28億円を計上しています。主に企業間の貨物輸送(商業荷物)を手掛けており、全国に広がる輸送ネットワークを駆使して、多様な顧客の物流ニーズに応えています。同社の事業基盤を支える中核事業です。
- 貸切輸送サービス事業売上高262.49億円、営業利益22.09億円と、運送事業に次ぐ規模を持つ事業です。特定の顧客の荷物を専用で運ぶサービスを提供しており、運送事業で培ったアセット(車両や拠点)とノウハウを最大限に活用しています。2024年度からは新たな収益の柱として位置づけられ、今後の成長が期待されています。
- ロジスティクス事業売上高223.59億円、営業利益32.95億円を記録しており、倉庫業や流通加工業が主な内容です。商品の保管から仕分け、加工、梱包までを一貫して行うことで、顧客企業のサプライチェーン全体の効率化を支援しています。M&Aも活用しながら事業拠点と事業面積の拡大を目指しており、国際事業と並んで多角的な収益源となっています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| TransPorting | 事業 | 2,345 | 49 | 2.1% |
| CharteredTransportationServices | 事業 | 262 | 22 | 8.4% |
| Logistics | 事業 | 224 | 33 | 14.7% |
| InternationalOperations | 事業 | 119 | 3 | 2.4% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社の企業集団等は、連結子会社42社、非連結子会社2社及び関連会社4社で構成され、運送事業及び貸切事業並びにこれらに付帯する事業を主体とし、流通加工事業、国際事業並びに不動産の賃貸業等その他事業を営んでおります。 当社グループの主な事業に係る位置づけは次のとおりであります。 なお、セグメント情報においては運送事業と貸切事業を別個の事業として表示しておりますが、貸切事業は運送事業と同一の会社が営んでいるため、一体の区分として表示しております。ほかの事業区分はセグメントと同一の区分であります。(1)運送事業及び貸切事業① 貨物運送事業………貨物自動車運送事業及び貨物運送取扱事業を営んでおります。当社と九州福山通運㈱、東京福山通運㈱、甲信越福山通運㈱、ジェイロジスティクス㈱等子会社22社、山木運輸㈱等非連結子会社2社及び高崎貨物自動車㈱等関連会社3社が連携して全国に輸送ネットワークを形成し、営業基盤を強固なものとしております。② 港湾運送事業………一般港湾運送事業及び港湾荷役事業を子会社高知福山通運㈱が営んでおります。③ その他付帯事業……商品代金の回収代行など運送事業に付帯した事業を当社グループが営んでおります。(2)流通加工事業(ロジスティクス事業)① 倉庫業………………当社と東京福山通運㈱等子会社5社並びに関連会社高崎貨物自動車㈱が営んでおります。② 流通加工業…………当社と東京福山通運㈱等子会社13社が営んでおります。(3)国際事業① 国際運送業…………FUKUYAMA TRANSPORTING(MALAYSIA)SDN.BHD.等子会社4社が営んでおります。② 国際利用運送業……当社と福山通運グローバル㈱等子会社25社及び関連会社三統(韓国)㈱が営んでおります。③ 通関業………………当社と高知福山通運㈱、福山通運グローバル㈱等の子会社3社が営んでおります。(4)その他事業① 不動産の賃貸業……当社と関東福山通運㈱及び東京福山通運㈱の子会社2社が営んでおります。② 物品販売事業………当社とグリーンスタッフサービス㈱等子会社24社が営んでおります。③ コンビニエンス……ストア事業当社と福山ロジスティクス㈱及びグリーンオートサービス㈱の子会社2社が営んでおります。④ 損害保険代理業……当社と九州福山通運㈱等子会社15社が営んでおります。⑤ ボウリング事業……当社が営んでおります。⑥ 旅行業………………子会社福山ツーリスト㈱が営んでおります。⑦ 警備業………………子会社グリーンスタッフサービス㈱が営んでおります。⑧ 労働者派遣業………(委託業務)⑨ 電気設備工事業……グリーンスタッフサービス㈱等子会社3社が営んでおります。 共栄電工㈱及び協永電機㈱の子会社2社が営んでおります。 事業の系統図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 貨物自動車運送業界は規制緩和により事業者数が増加し、激しい過当競争に晒されているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ネットワーク 当社と子会社24社、非連結子会社1社及び関連会社4社が連携して全国に輸送ネットワークを形成。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:営業上の過当競争と収益への影響 / 法的規制の強化とコスト増加 / 金利変動による業績への影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 11 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
福山通運は長年の歴史と実績を持つ国内有数の運送会社であり、一定のブランド認知度と信頼性がある。しかし、特許や独自のIPによる明確な優位性は見られない。
スイッチングコスト★★★☆☆
長年にわたり取引のある顧客が多く、運送ルートやシステム連携の都合上、他社への切り替えには一定の手間とコストが発生する。特に、定期的な大量輸送を委託している企業にとっては、サプライチェーンの安定性が重要視される。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
運送業は個々の取引が独立しており、プラットフォーム型のようなネットワーク効果は期待できない。
コスト優位★★★☆☆
長年の事業運営で培われた効率的な配送網と、規模の経済による一定のコスト競争力を持つ。ただし、燃料費や人件費の変動リスクは存在する。
規模の経済★★★★☆
国内の貨物輸送において、広範なネットワークと高い輸送能力を持つ大手企業であり、業界内での寡占的な地位を確立している。新規参入が困難なインフラ的側面を持つ。
- 全国輸送ネットワーク福山通運は、多数の子会社や関連会社との連携により、日本全国を網羅する広範な輸送ネットワークを構築しています。これにより、地域を問わず安定した物流サービスを提供できるため、顧客からの信頼を得やすく、競合他社に対する強固な競争優位性となっています。
- 総合物流サービス貨物運送だけでなく、貸切輸送、倉庫管理、流通加工、国際物流、通関といった幅広いサービスを提供しています。これにより、顧客は物流に関する多様なニーズをワンストップで解決でき、他社への乗り換え(スイッチングコスト)を低く抑えることができるため、顧客の囲い込みに繋がっています。
- 長年の事業実績と信頼創業以来培ってきた運送事業のノウハウと実績は、顧客からの信頼に直結しています。特に商業荷物の輸送においては、品質の高い安全・安心な物流サービスを安定して提供し続けることで、長年にわたる顧客基盤を築き、ブランド力と事業継続性を高めています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 総合物流企業としての成長福山通運グループは、お客様と共に歩み、総合物流企業として文化の向上と豊かな生活の創造、地域経済の発展に貢献することを経営理念としています。常に次世代の物流を創造し提案し続けることで、より豊かで快適な社会づくりを牽引することを目指しています。
- 多角的な事業展開とDX推進第6次中期経営計画「Change & Growth 2026」に基づき、運送事業では運賃の適正化や輸送量の増加、貸切事業を新たな収益の柱として強化します。流通加工事業ではM&Aを含めた拠点拡大、国際事業ではASEAN地域での営業力強化を図ります。また、デジタル化による業務効率化やDX人材育成を積極的に推進し、持続的な成長を目指します。
- ESG+ES経営の推進地球環境保護、輸送の安全重視、地域との共生に加え、開かれた組織として情報開示に努め、健全な企業として社会的責任を全うします。環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)に「従業員満足(Employee Satisfaction)」を加えた「ESG+ES」を基本方針とし、SDGs達成にも貢献することで企業価値の向上を図ります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは、お客様とともに歩み、総合物流企業として文化の向上と豊かな生活の創造及び地域経済の発展に貢献すべく、たゆまぬ創意と工夫で物流フロンティアを先駆し続けることを経営理念としております。そしていま、大きく変化する産業や経済の発展、ライフスタイルの多様化に伴って的確に対応すべくネットワークの構築はもちろんのこと、常に次代の物流を創造し提案し続けることでより豊かで快適な社会づくりを牽引したいと願っております。また、地球環境保護、輸送の安全重視及び地域との共生に加え、開かれた組織として積極的に情報開示に努めるとともに、健全な企業として社会的責任を全うしてまいります。 (2)経営戦略等 当社グループは、経営理念に基づき、会社の持続可能な発展のため、良き企業市民としての社会的責任を積極的に果たし、企業価値を高め持続可能な成長を実現することを目指しております。当社グループにおける企業価値の源泉は、1.質の高い安全・安心な物流サービスの提供、2.従業員の確保・育成のための環境整備、3.積極的な事業展開とコンプライアンスの徹底、4.社会貢献並びに従業員との信頼関係に基づく労使協調など創業以来の当社の企業文化にあると考えております。当社グループは企業価値の向上と持続可能な成長を実現するためには、これらの企業価値の源泉を今後とも最大限に活用していく必要があると考えております。 また、当社グループは、これまでの5次にわたる中期経営計画の実績を踏まえたうえで、安全・安心な物流サービスを安定かつ継続して提供し続けていく“決意”を新たに、2024年度を初年度とする第6次中期経営計画「 Change & Growth 2026 」を策定しております。 第6次中期経営計画において、運送事業につきましては、運賃の適正化、顧客業種の拡大や重厚長大荷物の取扱強化による輸送量増加、他社との共同輸送等の外部連携強化などによる輸送バランスの改善及び全ての荷物を同一品質で輸送できる体制の確立、車両及び拠点の有効活用を事業方針とし、持続的事業成長を目指してまいります。 なお、2024年度より貸切事業を新たな収益の柱として位置づけ、貸切事業部を創設いたしました。運送事業の全国ネットワークやアセット、ノウハウを有効活用しつつ、パートナー企業との連携強化を推進し、事業成長を目指してまいります。 流通加工事業につきましては、新たに倉庫機能を有する施設を建設するなど事業拠点数及び事業面積の拡大を図るとともに、積極的にM&Aも行い事業成長を目指してまいります。 国際事業につきましては、営業力を強化すべく既存組織体制を見直し、営業人材の確保・育成を行い、ASEAN地域での営業を強化し事業成長を目指してまいります。 また、デジタル化による業務プロセスの最適化やビッグデータとAIを活用した業務効率化、DX人材の育成と組織改革等、DXを積極的に推進し今まで以上に持続可能な成長を目指して、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)のESGに従業員満足(Employee Satisfaction)に対する取り組みを加えた“ESG+ES”を基本方針として企業価値の更なる向上に努めてまいります。また、2030年までに世界が達成すべき持続可能な開発目標であるSDGs(Sustainable Development Goals)につきましても、当社グループの基本方針である“ESG+ES”に基づき達成に貢献してまいります。 中期経営計画のセグメント別目標 (単位:百万円)事業別2025年度実績2026年度計画売上高営業利益売上高営業利益 運送事業244,5736,470254,00012,800 貸切事業27,8072,58036,0003,200 流通加工事業23,7003,82129,0004,500 国際事業15,24443913,000700 その他事業15,29092715,0001,000 消去又は全社△8,033△4,891△7,000△4,200 合計318,5829,347340,00018,000 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、売上高営業利益率及びROEを重要な経営指標として位置付けており、ROE8.0%以上を中長期的な目標としております。事業成長・資本効率向上に取り組み、2024年5月15日に発表しました第6次中期経営計画「 Change & Growth 2026 」最終年度となる2026年度においては経過目標として営業利益率5.3%、ROE6.5%の達成を目指します。 (4)経営環境 今後の見通しにつきましては、物価高、燃料費の高止まり、米国関税政策の影響などにより経済活動の不確実性がさらに高まり、国内景気回復への前向きな動きは鈍化し、先の見通せない状況が続くものと予想されます。 当社を取り巻く経営環境は、原油価格など高いコスト水準のなか、企業間物流の貨物輸送量の低迷による事業者間の過当競争は継続し、運賃への価格転嫁の遅れに繋がっております。また、慢性的なドライバー不足は、2024年問題を背景により一層深刻化しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 貨物自動車運送業界におきましては、引き続き物流の2024問題に伴う深刻な輸送力不足、国内のカーボンニュートラルの実現に向けた対応、継続的な物価・人件費等のコスト上昇など、対応すべき課題は多岐にわたり、依然として厳しい経営環境が続くものと予想されます。 こうしたなか当社グループは、持続可能な輸送サービスの提供に向けた「物流の効率化」「輸送力の確保」「賃金水準向上に向けた適正運賃の収受」に取り組むとともに、専用ブロックトレインやダブル連結トラックの活用、環境に配慮した車両や設備の導入を進め、第6次中期経営計画のもと運送事業はもとより各事業基盤の強化に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは、お客様とともに歩み、総合物流企業として文化の向上と豊かな生活の創造及び地域経済の発展に貢献すべく、たゆまぬ創意と工夫で物流フロンティアを先駆し続けることを経営理念としております。そしていま、大きく変化する産業や経済の発展、ライフスタイルの多様化に伴って的確に対応すべくネットワークの構築はもちろんのこと、常に次代の物流を創造し提案し続けることでより豊かで快適な社会づくりを牽引したいと願っております。また、地球環境保護、輸送の安全重視及び地域との共生に加え、開かれた組織として積極的に情報開示に努めるとともに、健全な企業として社会的責任を全うしてまいります。 (2)経営戦略等 当社グループは、経営理念に基づき、会社の持続可能な発展のため、良き企業市民としての社会的責任を積極的に果たし、企業価値を高め持続可能な成長を実現することを目指しております。当社グループにおける企業価値の源泉は、1.質の高い安全・安心な物流サービスの提供、2.従業員の確保・育成のための環境整備、3.積極的な事業展開とコンプライアンスの徹底、4.社会貢献並びに従業員との信頼関係に基づく労使協調など創業以来の当社の企業文化にあると考えております。当社グループは企業価値の向上と持続可能な成長を実現するためには、これらの企業価値の源泉を今後とも最大限に活用していく必要があると考えております。 また、当社グループは、これまでの5次にわたる中期経営計画の実績を踏まえたうえで、安全・安心な物流サービスを安定かつ継続して提供し続けていく“決意”を新たに、2024年度を初年度とする第6次中期経営計画「 Change & Growth 2026 」を策定しております。 第6次中期経営計画において、運送事業につきましては、運賃の適正化、顧客業種の拡大や重厚長大荷物の取扱強化による輸送量増加、他社との共同輸送等の外部連携強化などによる輸送バランスの改善及び全ての荷物を同一品質で輸送できる体制の確立、車両及び拠点の有効活用を事業方針とし、持続的事業成長を目指してまいります。 なお、2024年度より貸切事業を新たな収益の柱として位置づけ、貸切事業部を創設いたしました。運送事業の全国ネットワークやアセット、ノウハウを有効活用しつつ、パートナー企業との連携強化を推進し、事業成長を目指してまいります。 流通加工事業につきましては、新たに倉庫機能を有する施設を建設するなど事業拠点数及び事業面積の拡大を図るとともに、積極的にM&Aも行い事業成長を目指してまいります。 国際事業につきましては、営業力を強化すべく既存組織体制を見直し、営業人材の確保・育成を行い、ASEAN地域での営業を強化し事業成長を目指してまいります。 また、デジタル化による業務プロセスの最適化やビッグデータとAIを活用した業務効率化、DX人材の育成と組織改革等、DXを積極的に推進し今まで以上に持続可能な成長を目指して、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)のESGに従業員満足(Employee Satisfaction)に対する取り組みを加えた“ESG+ES”を基本方針として企業価値の更なる向上に努めてまいります。また、2030年までに世界が達成すべき持続可能な開発目標であるSDGs(Sustainable Development Goals)につきましても、当社グループの基本方針である“ESG+ES”に基づき達成に貢献してまいります。 中期経営計画のセグメント別目標 (単位:百万円)事業別2025年度実績2026年度計画売上高営業利益売上高営業利益 運送事業244,5736,470254,00012,800 貸切事業27,8072,58036,0003,200 流通加工事業23,7003,82129,0004,500 国際事業15,24443913,000700 その他事業15,29092715,0001,000 消去又は全社△8,033△4,891△7,000△4,200 合計318,5829,347340,00018,000 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、売上高営業利益率及びROEを重要な経営指標として位置付けており、ROE8.0%以上を中長期的な目標としております。事業成長・資本効率向上に取り組み、2024年5月15日に発表しました第6次中期経営計画「 Change & Growth 2026 」最終年度となる2026年度においては経過目標として営業利益率5.3%、ROE6.5%の達成を目指します。 (4)経営環境 今後の見通しにつきましては、物価高、燃料費の高止まり、米国関税政策の影響などにより経済活動の不確実性がさらに高まり、国内景気回復への前向きな動きは鈍化し、先の見通せない状況が続くものと予想されます。 当社を取り巻く経営環境は、原油価格など高いコスト水準のなか、企業間物流の貨物輸送量の低迷による事業者間の過当競争は継続し、運賃への価格転嫁の遅れに繋がっております。また、慢性的なドライバー不足は、2024年問題を背景により一層深刻化しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 貨物自動車運送業界におきましては、引き続き物流の2024問題に伴う深刻な輸送力不足、国内のカーボンニュートラルの実現に向けた対応、継続的な物価・人件費等のコスト上昇など、対応すべき課題は多岐にわたり、依然として厳しい経営環境が続くものと予想されます。 こうしたなか当社グループは、持続可能な輸送サービスの提供に向けた「物流の効率化」「輸送力の確保」「賃金水準向上に向けた適正運賃の収受」に取り組むとともに、専用ブロックトレインやダブル連結トラックの活用、環境に配慮した車両や設備の導入を進め、第6次中期経営計画のもと運送事業はもとより各事業基盤の強化に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、賃上げの継続及び雇用環境の改善を背景に個人消費に持ち直しの動きがみられ、設備投資もデジタル化・省力化投資を中心に底堅く推移するなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、エネルギー・原材料価格の高止まりや円安に伴う輸入物価の上昇が実質購買力を下押しし、金利動向の変化も相まって、先行きは不透明な状況が続いております。 貨物自動車運送業界におきましては、消費関連貨物は底堅く推移したものの、建設関連及び生産関連貨物は伸び悩み、輸送需要全体としては力強さを欠く状況となりました。さらに、人手不足の深刻化、燃料費の高止まり、物流効率化への対応要請の高まりなどにより、事業環境は厳しさを増しております。 このような状況のもと、当社グループにおきましては、新規顧客の開拓及び既存顧客における取引シェア拡大を営業戦略の柱とし、取扱物量の確保と拡大に注力いたしました。特に当社が強みとする重厚長大貨物分野においては、これまで培ったノウハウと実績を基に積極的に獲得を進めるとともに、輸送コストの動向を踏まえた段階的な運賃改定を実施しました。また、集配貨物の少ないエリアでの協業推進や物流業界が直面する様々な課題の解決に向けて発足した企業横断型中継輸送(baton)の実証実験への参画など、同業他社や異業種との取り組みも進めてまいりました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は3,185億82百万円(前期比5.3%増)、営業利益は93億47百万円(前期比26.9%増)、経常利益は114億75百万円(前期比15.7%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は136億96百万円(前期比56.6%増)となりました。 これらをセグメント別に見た事業の概要は、次のとおりであります。[運送事業] 運送事業におきましては、同業他社の新規参入が限定的である重厚長大貨物の取込みを強化するとともに、電子電機部品や機械部品といった高付加価値貨物のシェア拡大にも注力してまいりました。また、収益性改善に向けた低単価、長期未改定顧客との運賃交渉や高単価荷主のシェア拡大を進めてまいりました。拠店戦略としては、2026年1月に諏訪支店、名古屋流通センターを開設し、自社集配サービスの強化を図るとともに、協業企業との共同配送により不採算エリアの生産性の向上に努めてまいりました。また、同業者とのトレーラー・トラクター方式による中継輸送を開始し、輸送力不足の解消、長距離ドライバーの労働環境の改善、さらには輸送の効率化を図ってまいりました。 以上の結果、売上高は2,445億73百万円(前期比4.3%増)、営業利益は64億70百万円(前期比31.3%増)となりました。[貸切事業] 貸切事業におきましては、専用ブロックトレインやダブル連結トラックをはじめとする環境負荷低減に貢献するリソースを最大限に活用した営業活動を進めるとともに、需要の拡大やスポット案件の確実な獲得に向けパートナー企業の拡充に努めてまいりました。 以上の結果、売上高は278億7百万円(前期比5.9%増)、営業利益は25億80百万円(前期比16.8%増)となりました。[流通加工事業] 流通加工事業におきましては、拡充している当社新設倉庫を活用した複合一貫輸送サービスの提供を中心に新規顧客の取込み、既存顧客の拡張を図り売上拡大に努めてまいりました。また人件費・建築費等のコスト上昇に適応した単価改定に取り組み、利益確保に努めてまいりました。 以上の結果、売上高は237億円(前期比6.0%増)、営業利益は38億21百万円(前期比16.0%増)となりました。 [国際事業] 国際事業におきましては、クロスボーダートラック輸送におけるマレーシアでの南北営業拠点の新設や、タイでの営業体制強化といった施策が着実に進捗し、取扱案件数が伸長いたしました。また、フォワーディング・通関業務において、アパレル関連商材を中心とした輸入需要を確実に取り込んだことに加え、輸出案件の新規獲得に向けた営業活動に注力した結果、コンテナ輸送量及び通関件数が増加しました。さらに下期からは、フォワーディングを主力とする企業の買収により、新たな顧客基盤の獲得と当社既存サービスとの連携効果が寄与し、売上高は順調に拡大いたしました。 以上の結果、売上高は152億44百万円(前期比28.5%増)、営業利益4億39百万円(前期比55.4%増)となりました。[その他事業] その他事業におきましては、売上高構成比が高い物品販売事業が振るわず減益となりました。 以上の結果、売上高は72億56百万円(前期比3.1%減)、営業利益は9億27百万円(前期比24.3%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ7億64百万円増加し303億91百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 主に税金等調整前当期純利益205億60百万円、減価償却費215億52百万円を計上した一方で、投資有価証券売却益125億32百万円の計上に伴う調整や法人税等の支払額65億46百万円などにより276億19百万円の資金収入(前年同期は244億54百万円の資金収入)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 主に投資有価証券の売却による収入181億72百万円を計上した一方で、有形固定資産の取得による支出202億8百万円、子会社株式の取得による支出26億66百万円を計上したことなどにより77億32百万円の資金支出(前年同期は291億9百万円の資金支出)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 主に自己株式の取得による支出170億23百万円、配当金の支払額27億96百万円などにより193億24百万円の資金支出(前年同期は51億81百万円の資金収入)となりました。 ③輸送及び収入の状況 当連結会計年度における収入実績等をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。(ⅰ) 運送事業、貸切事業貨物運送事業、貸切事業、港湾運送事業及びその他付帯事業に関する実績(イ) 輸送実績車両所有状況最大積載屯数(屯)前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)台数(台)延最大積載屯数(屯)台数(台)延最大積載屯数(屯)大型車 6 ~12.54,24051,2314,23851,700(トラクター) 637-720-(トレーラー)12.3 ~2499513,8131,08814,983中型車 3 ~4.253,97712,5914,04712,737小型車 0.35 ~27,12813,3697,20313,522合計-16,97791,00517,29692,944車両稼働状況稼働日数252日 251日延実在車両数6,139千台 6,281千台延実働車両数4,243千台 4,327千台車両稼働率69.1% 68.9%輸送屯数12,181千屯 12,544千屯総走行距離472,046千キロ 470,898千キロ (ロ) 営業収入の地域別状況区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%)北海道・東北地区28,008百万円29,533百万円105.4関東地区105,161百万円111,906百万円106.4中部地区50,028百万円52,181百万円104.3近畿地区81,355百万円83,654百万円102.8中国・四国地区65,502百万円66,809百万円102.0九州地区24,848百万円25,197百万円101.4合計354,903百万円369,282百万円104.1(注) 金額は、発送運賃収入及びその他の付帯収入であり、状況を正確に表すため、地域間の内部売上高を含めて記載しております。 (ハ) 従業員1人当たりの月額営業収入区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%)1か月平均営業収入29,575百万円30,773百万円104.1平均在籍従業員数20,732人21,069人101.61人当たりの月額営業収入1,426千円1,461千円102.5 (ニ) 燃料の購入量及び使用量区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)期首在庫量(kℓ)購入量(kℓ)使用量(kℓ)期末在庫量(kℓ)期首在庫量(kℓ)購入量(kℓ)使用量(kℓ)期末在庫量(kℓ)軽油2,220120,070119,9052,3862,386119,959120,1302,214 (ホ) 燃料価格の推移区分2024年9月2025年3月2025年9月2026年3月軽油127.8円132.1円130.4円125.5円(注) 市場価格は、経済産業省 資源エネルギー庁 資源・燃料部石油流通課発行の大口需要者向け軽油ローリー渡価格に基づく1ℓ当たりの半期ごとの平均値であります。 (ヘ) 一般貨物自動車運送事業運賃a 特別積合せ貨物運送 現行の運賃は、2023年12月15日付国土交通大臣に届出した運賃に基づき収受しております。 この基準運賃表の一部を示せば次のとおりであります。区分10Kgまで20Kgまで30Kgまで100Kgまで200Kgまで500Kgまで1,000Kgまで50Kmまで2,130円2,340円2,580円3,880円5,800円12,230円23,320円100Kmまで2,180円2,380円2,610円4,030円6,230円13,370円25,720円200Kmまで2,200円2,550円2,740円4,660円7,390円16,430円32,370円500Kmまで2,290円2,740円3,000円6,250円10,390円24,780円49,720円 b 特別積合せ貨物運送以外 現行の運賃は、2021年3月11日付各運輸支局に届出した車扱距離制運賃に基づき収受しております。 この基準運賃表の一部(中国運輸支局届出分)を示せば次のとおりであります。区分小型車(2トン車クラス)中型車(4トン車クラス)大型車(10トン車クラス)トレーラー(20トン車クラス)10Kmまで13,000円15,060円19,220円23,980円20Kmまで14,580円16,920円21,730円27,260円100Kmまで27,200円31,740円41,830円53,420円200Kmまで42,950円50,020円66,180円85,030円 (ト) 営業収入実績区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%)貨物運送事業233,472百万円243,432百万円104.3貸切事業26,249百万円27,807百万円105.9港湾運送事業105百万円122百万円116.8その他付帯事業960百万円1,018百万円106.0合計260,787百万円272,381百万円104.4 (ⅱ) 流通加工事業倉庫業及び流通加工業に関する実績(イ) 施設の状況区分前連結会計年度末 (2025年3月31日)当連結会計年度末 (2026年3月31日)流通加工事業場面積1,003,200㎡1,061,782㎡事業所数122か所126か所 (ロ) 営業収入実績区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%)流通加工業22,359百万円23,700百万円106.0 (ⅲ) 国際事業国際利用運送業及び通関業に関する実績(イ) 施設の状況区分前連結会計年度末 (2025年3月31日)当連結会計年度末 (2026年3月31日)保税蔵置場面積5,547㎡5,547㎡設置数5か所5か所通関業許可取得状況15か所15か所 (ロ) 営業収入実績区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%)国際運送業2,883百万円3,469百万円120.3国際利用運送業5,290百万円7,815百万円147.7通関業3,233百万円3,420百万円105.8国際事業収入その他454百万円538百万円118.5合計11,861百万円15,244百万円128.5 (ⅳ) その他事業不動産等の賃貸業、ボウリング事業及びその他の事業に関する実績(イ) 施設の貸付及びボウリングの状況区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)不動産等賃貸業 建物面積1,078,856㎡1,071,082㎡土地面積1,426,909㎡1,425,476㎡機器台数1,357台1,301台ボウリング事業 ゲーム回数226千回216千回入場者人数70千人68千人 (ロ) 営業収入実績区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%)不動産等賃貸業6,672百万円6,685百万円100.2物品販売事業3,523百万円3,144百万円89.2コンビニエンスストア事業1,652百万円1,703百万円103.1損害保険代理業436百万円415百万円95.2ボウリング事業129百万円134百万円103.8労働者派遣業(委託業務)601百万円735百万円122.2その他事業2,372百万円2,471百万円104.2合計15,388百万円15,290百万円99.4(注) 上記金額は、状況を正確に表わすため、セグメント間の内部売上高を含めて記載しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(ⅰ) 財政状態の分析 流動資産は、受取手形及び売掛金が27億8百万円増加したことなどにより45億11百万円増加いたしました。固定資産は、有形固定資産が30億95百万円減少したことや投資その他の資産が81億76百万円減少したことにより78億65百万円減少いたしました。以上の結果、総資産は前連結会計年度末に比べ33億54百万円減少し4,973億20百万円となりました。 流動負債は、短期借入金が90億円増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が281億1百万円減少したことなどにより134億64百万円減少いたしました。固定負債は、退職給付に係る負債が73億27百万円減少した一方で、長期借入金が202億77百万円増加したことなどにより127億40百万円増加いたしました。以上の結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ7億23百万円減少し2,121億78百万円となりました。 株主資本は、主に親会社株主に帰属する当期純利益を136億96百万円計上した一方で、剰余金の配当及び自己株式の取得198億19百万円の実施などにより、61億2百万円減少いたしました。その他の包括利益累計額は、主にその他有価証券評価差額金が20億22百万円減少した一方で、退職給付に係る調整累計額が51億37百万円増加したことなどにより、32億67百万円増加いたしました。以上の結果、純資産は前連結会計年度末に比べて26億30百万円減少し2,851億42百万円となりました。 (ⅱ) 経営成績の分析 (売上高) 運送事業におきましては、重厚長大貨物分野を中心とした貨物輸送量の増加と継続した単価改定によりネットワーク事業が堅調に推移し増収となりました。貸切事業におきましては、新規顧客開拓と運送事業のリソースを活用した営業強化による取扱件数の増加により増収となりました。流通加工事業におきましては、新規顧客の獲得、既存顧客の取引拡大、稼働面積の拡大に加え、適正料金収受により増収となりました。国際事業におきましては、海外での運送取扱件数の増加や2026年3月期第3四半期連結会計期間からの新規連結効果により増収となりました。その他事業におきましては、売上高構成比の高い商品販売事業が振るわず減収となりました。 以上の結果、売上高は3,185億82百万円となり前連結会計年度に比べ160億87百万円(5.3%)の増加となりました。 (営業利益) 運送事業におきましては、輸送力確保に向けた人件費、外注費の増加に加え、車両更新台数の増加に伴う減価償却の増加はありましたが、貨物輸送量増加に伴う輸送効率の改善と単価改定による収益性の改善により増益となりました。貸切事業、流通加工事業、国際事業におきましては、従業員給料の増加や委託単価の上昇などによるコスト増はありましたが、取扱件数の増加と適正料金の収受により増益となりました。 以上の結果、営業利益は93億47百万円となり前連結会計年度に比べ19億83百万円(26.9%)の増加となりました。 (営業外損益及び経常利益) 営業外収益は、受取配当金及び為替差益の計上などにより34億96百万円となりました。営業外費用は、支払利息の計上などにより13億68百万円となりました。 以上の結果、経常利益は114億75百万円となり前連結会計年度に比べ15億57百万円(15.7%)の増加となりました。 (特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益) 特別利益は投資有価証券売却益の計上などにより126億57百万円となりました。特別損失は減損損失の計上などにより35億71百万円となりました。 また、法人税等67億94百万円、非支配株主に帰属する当期純利益69百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は136億96百万円となり前連結会計年度に比べ49億48百万円(56.6%)の増加となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 安定的な営業キャッシュ・フローの確保、有利子負債対自己資本比率を意識した資金調達及び保有資産の有効活用によるキャッシュインを原資とし、安定成長の下支えとなるインフラや収益性の高い事業への積極的な投資を行い、売上拡大、利益率の改善を図りつつROEの向上を目指しております。また、当社グループは、効率の良い資金運用を行うため、キャッシュ・マネジメント・システムを導入しております。各国内連結子会社の資金繰りの当社での一元管理と支払代行業務により余剰資金の圧縮に努めるとともに、グループ全体の必要資金の管理を徹底しております。 当社グループにおける運転資金需要は、事業活動に携わる者の人件費や傭車費等の外注費及び燃料費等が主なものとなっております。また、設備資金需要の主なものは、持続可能な安定輸送と物流の効率化を実現するためのトラックターミナル及び物流倉庫の最適な配置及び維持更新にかかわる建設費用や車両の更新費用等となっております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた当社グループの重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1. 連結財務諸表等」の「連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。 連結財務諸表の作成に当たっては、会計上の見積りを行う必要があり、各引当金の計上、繰延税金資産の回収可能性の判断等については、過去の実績や他の合理的と考えられる方法により見積りを行っております。但し、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる可能性があります。
事業リスク
- 激しい競争とコスト増加貨物自動車運送業界は規制緩和により事業者数が増加し、過当競争に晒されています。特に主力である商業荷物輸送は景気変動の影響も受けやすく、輸送品質向上や労働環境改善のための投資がコスト増に繋がり、収益を圧迫する可能性があります。
- 法的規制と事故リスク貨物自動車運送事業法や道路交通法などの法改正により、輸送コストが増加する可能性があります。また、重大な車両事故や荷物事故が発生した場合、法的規制が課されたり、多額の損害賠償が発生したりすることで、会社の信用失墜や業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
- 燃料費と労働力不足運送事業は燃料費の変動に大きく影響されます。原油価格の高騰は直接的なコスト増に繋がり、業績を悪化させる可能性があります。また、慢性的なドライバー不足は、特に「2024年問題」を背景に一層深刻化しており、安定した輸送サービスの提供を困難にし、事業運営に支障をきたす恐れがあります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 営業上競合し収益に影響を及ぼす可能性の高いものについて 当社グループが主として営む貨物自動車運送業界は、規制緩和により事業者数は増加し、激しい過当競争に晒されております。特に当社グループが主力とする商業荷物の輸送につきましては、同業者も多く、景気動向にも左右され最も厳しい業界であります。このため、輸送品質のさらなる向上やお客様ニーズへの対応、生産性の向上や省力化への対応と内外に向けた設備投資が必要不可欠であると言えます。なお、労働力不足への対応として採用活動を有利にするための賃金改善や労働環境の改善への投資も必要なものであると認識しております。これらはコストの増加要因でもあり、業績に影響を及ぼすこととなります。(2) 法的規制等について 当社グループは、主として貨物自動車運送事業法及び貨物利用運送事業法に基づき事業を営んでおり、法令遵守につきましては、最優先課題として全力で取り組んでおります。しかしながら、重大な車両事故等により一部業務に法的規制等が課される可能性があります。また、道路交通法等が改正され、輸送コスト高要因となることも予想されます。さらに、排気ガス規制等環境条例の強化による車両等の設備によりコスト負担となり、業績に影響を及ぼすこととなります。(3) 重要な訴訟事件等の発生に係るものについて 当社グループが主として営む貨物自動車運送事業におきましては、重大な車両・荷物に係る事故が発生し訴訟事件となる可能性があります。その場合、損害賠償額によっては業績に影響を及ぼすこととなります。なお、2026年3月31日現在、業績に影響を及ぼす訴訟事件はありません。(4) 金利の変動及び資金調達について 当社グループの2026年3月31日現在の有利子負債残高は1,113億33百万円となりますが、借換時の金融環境変化による影響を抑えつつ、低廉な調達コストを実現できるよう、固定金利借入れ割合、借入期間等の諸条件を借入先候補と交渉し、比較の上決定しております。今後、金利の情勢により業績に影響を及ぼすこととなります。(5) 情報及びデータの管理について 当社グループは、貨物自動車運送事業等の事業を営むことにより、お客様の荷物等に係る多種多様な情報を扱っております。万一、情報機器の故障、情報の漏洩等が発生した場合、会社の信用問題となり、損害賠償等により業績に影響を及ぼすこととなります。(6) 燃料費の変動について 当社グループは、主として貨物自動車運送事業を営んでおります。原油価格の変動により、業績に影響を及ぼすこととなります。(7) 労働力不足について 当社グループは、主として貨物自動車運送事業を営んでおります。将来にわたる労働力(ドライバー)不足は、業績に影響を及ぼすこととなります。(8) 新たな感染症の発生について 当社グループは、主として貨物自動車運送事業を営んでおります。新たな感染症が発生した場合、お客様と従業員の安全と健康を確保するため、感染防止を徹底した営業活動を行います。感染症が長期化・拡大した場合、経済活動の停滞や営業活動の制限に伴う売上高の減少など、業績に影響を及ぼすことになります。(9) 半導体不足について 当社グループは、主として貨物自動車運送事業を営んでおります。半導体不足による車両の生産遅れは、業績に影響を及ぼすこととなります。