事業の概要
- 外航海運業が主軸明海グループは、タンカーや自動車専用船、バルカーなどの不定期船を保有する船舶オーナー会社として、国内外で事業を展開しています。主な収益源は、これらの船舶を貸し出すことで得られる「貸船料収入」であり、海運事業がグループ全体の収益を支える柱となっています。船舶の運航管理も自社グループで行い、効率的な運営を目指しています。
- ホテル・ゴルフ場運営国内各地でホテルやゴルフ場を所有し、宿泊サービスやレジャーサービスを提供しています。これは海運業に次ぐ事業の多角化の一環であり、安定的な収益源の一つとして位置づけられています。観光需要の変動が収益に影響を与える可能性があります。
- 不動産賃貸業も展開主に所有するビルをオフィス物件としてテナントに貸し出す不動産貸室業を行っています。また、関連会社を通じて不動産の斡旋・仲介やビルの総合運営管理も手掛けています。これにより、安定した賃料収入を確保し、グループ全体の収益基盤を強化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 外航海運事業明海グループの最大の稼ぎ頭であり、売上高575.56億円、営業利益106.29億円を計上しています。タンカー、自動車専用船、バルカーなどの船舶を保有し、貸船料収入を主としています。国際的な海運市況や為替変動の影響を受けやすい事業ですが、グループ全体の収益を牽引する中核事業です。
- ホテル関連事業売上高94.18億円、営業利益1.52億円の規模で、国内各地のホテルやゴルフ場の運営を行っています。インバウンド需要の増加傾向が継続しており、今後の宿泊客増大が見込まれます。人手不足への対応やIT活用による業務効率化、エネルギーコスト削減が課題となっています。
- 不動産賃貸事業売上高5.70億円、営業利益2.33億円と、グループの中では比較的小規模ながら、安定した収益源となっています。主に所有ビルを事務所用物件としてテナントに賃貸する不動産貸室業が中心です。保有不動産の品質維持・向上に努め、安定的な収益確保を目指しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| InternationalShipping | 事業 | 576 | 106 | 18.5% |
| HotelAndHotelRelatedBusiness | 地域 | 94 | 2 | 1.6% |
| Leasing | 事業 | 6 | 2 | 40.9% |
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3 【事業の内容】当社グループは、当社(明海グループ株式会社)、連結子会社16社および関連会社15社により構成され、外航海運業を中心に事業展開を図っています。なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。当社グループの事業内容および当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりです。(1) 外航海運業当社グループは、タンカー・自動車専用船およびバルカー等の不定期船を保有する船舶オーナー会社を国内外に擁し、貸船料収入を収受する船舶貸渡業を柱として海運に係る事業を行っています。当該事業には、船舶運航管理業務を担う会社を含み、連結対象会社数は20社です。(2) ホテル関連事業現在国内各所にてホテルおよびゴルフ場を所有し、それぞれのサービスを提供しています。当該事業には、営業業務を担う会社を含み、連結対象会社数は7社です。(3) 不動産賃貸業主に所有ビルを事務所用物件としてテナントに賃貸する不動産貸室業を中心とし、持分法適用関連会社にて不動産斡旋・仲介業務や、ビルの総合運営管理を行っています。連結対象会社数は4社です。 上記の企業集団の状況について事業系統図を示すと次のとおりです。 (事業系統図) [セグメント] ※上記の事業内容は「セグメント情報」の区分と同一です。※上記の☆は連結子会社、また無印は持分法適用関連会社です。※明治土地建物株式会社は、持分法適用関連会社であると同時に当社の「その他の関係会社」です。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 設備 タンカー・自動車専用船・バルカー等の不定期船を保有する船舶オーナー会社を国内外に擁する。 |
|---|---|
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:為替変動リスク / 金利リスク / 船舶運航上の事故、海洋汚染リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
明海グループは海運業であり、特許やブランドによる強力な無形資産の形成は一般的ではない。特定の航路や顧客との関係性は存在する可能性はあるが、定量的な評価が困難。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
海運業では、特定の顧客との長期契約や、特殊な貨物に対応する船舶・ノウハウの蓄積により、一定のスイッチング・コストが発生する可能性がある。しかし、基本的には価格競争が中心となるため、乗り換え障壁は高くない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
海運業はネットワーク効果が働きにくいビジネスモデルである。プラットフォーム型サービスとは異なり、ユーザーが増えることでサービスの価値が直接的に向上する構造ではない。
コスト優位★★☆☆☆
海運業は規模の経済が働きやすいが、明海グループの財務データが不足しており、コスト優位性を具体的に評価できない。燃料費や船舶維持費の効率化が競争力の源泉となる可能性はある。
規模の経済★★★☆☆
海運業は一般的に資本集約的であり、一定規模以上の船舶を保有・運航することで、単位あたりのコストを低減できる。明海グループが業界内でどの程度のシェアを持ち、効率的な規模を達成しているかは、詳細な財務分析が必要。
- 国際的な海運ネットワーク明海グループは、外航海運業を中核事業としており、タンカー、自動車専用船、バルカーなど多様な船舶を保有しています。これにより、世界中の物流ニーズに対応できる強固な国際ネットワークと運航実績を築いており、これが競争優位性となっています。長年の経験と信頼が安定した傭船契約に繋がっています。
- 多角化による安定経営海運業だけでなく、ホテル関連事業や不動産賃貸業も展開することで、特定の事業に依存しない多角的な収益構造を構築しています。これにより、海運市況の変動リスクを分散し、グループ全体の経営を安定させる効果が期待できます。各事業のリスクを把握し、柔軟な事業展開を図っています。
- 高い船舶管理能力安全運航と海洋環境保護を最重要課題と位置づけ、船員教育や訓練システムに最大限注力しています。これにより、高いレベルの船舶管理能力を維持し、顧客からの信頼を得ています。万一の事故に備えて十分な船舶保険も付保しており、リスク管理体制も整っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 国際競争力強化と船隊整備外航海運業において、国際競争力の強化を最重要課題とし、時代のニーズに合った船隊の整備を積極的に進めています。具体的には、海運市況を見極めながら、将来の市場ニーズに即した船型を投入し、老齢船を処分することで、効率的かつ機動的な経営判断により競争力を高める方針です。
- 多角化による収益安定化ホテル関連事業や不動産賃貸業を併営し、効率的な経営多角化を通じてグループ全体の業績安定化を目指しています。各事業セグメントのリスクを把握しつつ、費用適正化を継続することで、安定的な収益確保を図ります。これにより、海運市況の変動に左右されにくい経営基盤を構築します。
- 安全・安心・安定の経営基盤安全運航体制の確保を経営の根幹とし、高品質なサービスの提供を継続します。また、変化する経済環境や社会情勢に的確に対応するため、優秀な人材の確保・育成、IT活用による業務省力化、エネルギーコスト削減のための設備更新など、経営基盤の一層の充実を図ります。内部統制とコンプライアンス遵守も重視しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、事業の根幹である外航海運業において、国際競争力の強化を念頭に、積極的な事業展開を図り、環境問題にも留意しつつ、安全運航体制を確保し、高い船舶管理能力を併せ持った信頼される船主として、時代のニーズに合った船隊の整備、高品質なサービスの提供を続けていきます。また、ホテル関連事業、不動産賃貸業等を併営し、効率的な経営多角化により、当社グループ全体としての業績の安定化を図っていきます。 (2) 中長期的な会社の経営戦略および目標とする経営指標当社グループは、厳しい国際競争に耐えて安定的な利益を確保できる営業規模を達成するため、海運市況動向を充分に見極めながら、将来の市場ニーズに即した船型を順次投入し、また老齢船を処分し船隊整備を推進していきます。そのためにも、効率的な経営体制のもと、機動力を活かした迅速な経営判断によって、スピードが求められる厳しい国際競争への対応力を強化していきます。また、ホテル関連事業、不動産賃貸業等の事業の多角化分野においては、費用の適正化を計画的に継続し、より一層の事業の安定収益化を図ります。なお、当社グループはさまざまな経営環境に対応すべく、経営指標にとらわれない柔軟な経営判断を行うことにしています。外航海運業、ホテル関連事業、不動産賃貸業の各セグメントのリスクを把握しつつ、柔軟かつ迅速な事業展開を図ります。 (3) 会社の対処すべき課題2026年の世界経済は、主要国における金融政策の動向やインフレ率の推移を背景に、緩やかな成長が見込まれるものの、その先行きは依然として不確実な状況にあります。米国を中心とした通商・経済政策の動向、中国経済の成長鈍化、欧州における政治・財政面での不安定要因に加え、地政学リスクの長期化や国際金融市場の変動などが、世界経済全体に影響を及ぼす可能性があります。このような経済状況のなか、当社グループは従前の方針に基づき、安全、安心、安定を根本に経営基盤の一層の充実を図っていきます。外航海運業部門においては、世界的な経済環境の変化は海運市況全般に大きな影響を与えるものと考え、今後の動向を注視し、変化する状況に的確に対応しつつ船隊の整備・充実を進めていきます。また、安全運航体制の確保により、中長期の傭船契約を主体に、経営基盤の維持・向上に努めていきます。ホテル関連事業部門においては、宿泊需要は底堅く推移する見込みである一方、物価上昇や人手不足によるコスト増加や、インバウンド需要の国・地域別変動リスクが継続するものと認識しております。このため、人材確保への対応、収益性を重視した運営体制の構築、ならびに市場分散を意識した集客・販売戦略の強化が重要な課題として引き続き取り組んでいきます。不動産賃貸業部門では、引き続き保有不動産の品質の維持・向上を図りつつ、今後とも安定的な収益確保を目指していきます。管理面においては、変化する環境に的確に対応できるよう、優秀な人材の確保、育成を強化し、加えて、当社グループ内の種々リスクの管理体制を一層整備・強化していきます。また、当社グループでは、内部統制およびコンプライアンス遵守についても重要課題として認識しており、その体制の維持・向上に引き続き取り組んでいきます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、事業の根幹である外航海運業において、国際競争力の強化を念頭に、積極的な事業展開を図り、環境問題にも留意しつつ、安全運航体制を確保し、高い船舶管理能力を併せ持った信頼される船主として、時代のニーズに合った船隊の整備、高品質なサービスの提供を続けていきます。また、ホテル関連事業、不動産賃貸業等を併営し、効率的な経営多角化により、当社グループ全体としての業績の安定化を図っていきます。 (2) 中長期的な会社の経営戦略および目標とする経営指標当社グループは、厳しい国際競争に耐えて安定的な利益を確保できる営業規模を達成するため、海運市況動向を充分に見極めながら、将来の市場ニーズに即した船型を順次投入し、また老齢船を処分し船隊整備を推進していきます。そのためにも、効率的な経営体制のもと、機動力を活かした迅速な経営判断によって、スピードが求められる厳しい国際競争への対応力を強化していきます。また、ホテル関連事業、不動産賃貸業等の事業の多角化分野においては、費用の適正化を計画的に継続し、より一層の事業の安定収益化を図ります。なお、当社グループはさまざまな経営環境に対応すべく、経営指標にとらわれない柔軟な経営判断を行うことにしています。外航海運業、ホテル関連事業、不動産賃貸業の各セグメントのリスクを把握しつつ、柔軟かつ迅速な事業展開を図ります。 (3) 会社の対処すべき課題2026年の世界経済は、主要国における金融政策の動向やインフレ率の推移を背景に、緩やかな成長が見込まれるものの、その先行きは依然として不確実な状況にあります。米国を中心とした通商・経済政策の動向、中国経済の成長鈍化、欧州における政治・財政面での不安定要因に加え、地政学リスクの長期化や国際金融市場の変動などが、世界経済全体に影響を及ぼす可能性があります。このような経済状況のなか、当社グループは従前の方針に基づき、安全、安心、安定を根本に経営基盤の一層の充実を図っていきます。外航海運業部門においては、世界的な経済環境の変化は海運市況全般に大きな影響を与えるものと考え、今後の動向を注視し、変化する状況に的確に対応しつつ船隊の整備・充実を進めていきます。また、安全運航体制の確保により、中長期の傭船契約を主体に、経営基盤の維持・向上に努めていきます。ホテル関連事業部門においては、宿泊需要は底堅く推移する見込みである一方、物価上昇や人手不足によるコスト増加や、インバウンド需要の国・地域別変動リスクが継続するものと認識しております。このため、人材確保への対応、収益性を重視した運営体制の構築、ならびに市場分散を意識した集客・販売戦略の強化が重要な課題として引き続き取り組んでいきます。不動産賃貸業部門では、引き続き保有不動産の品質の維持・向上を図りつつ、今後とも安定的な収益確保を目指していきます。管理面においては、変化する環境に的確に対応できるよう、優秀な人材の確保、育成を強化し、加えて、当社グループ内の種々リスクの管理体制を一層整備・強化していきます。また、当社グループでは、内部統制およびコンプライアンス遵守についても重要課題として認識しており、その体制の維持・向上に引き続き取り組んでいきます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 (1) 経営成績当連結会計年度における世界経済は、インフレ鈍化を背景に主要国で金融緩和への転換が進み、総じて緩やかな回復基調を維持しました。一方、地政学リスクや国際情勢の不透明感から先行きに対する不確実性は依然として高い状況となりました。 米国経済は個人消費と雇用が堅調に推移したものの、商業不動産や財政問題への懸念が残りました。欧州はインフレ沈静化の効果が限定的で、中国は不動産調整と外需低迷により力強さを欠きました。日本は訪日観光需要や設備投資が下支えした一方、物価高と実質賃金の伸び悩みが個人消費の重石となりました。為替市場は米国の金融政策転換や地政学リスクの高まりに伴う安全資産需要などにより変動の大きい展開となりました。当期の大型タンカー傭船市況は、紅海・スエズ運河周辺の緊張継続により航路迂回が増加し、トンマイル伸長や地政学リスクの高まりを背景に、2025年前半にはスポット運賃が上昇しました。一方、OPECプラスの減産維持や米国シェール生産の伸び悩み、中国経済の減速観測が需要を抑制し、市況は変動の大きい推移となりました。石油製品船傭船市況は、ロシア産製品の制裁回避輸送による船腹不足やアジア需要の堅調さを背景に概ね安定しましたが、2025年後半には新造船供給増で一時軟化しました。LPG船傭船市況は堅調に推移した一方、LNG船傭船市況は船腹過剰で低迷しましたが、2026年のホルムズ海峡情勢悪化により米国積みへのシフトが進み、市況が急上昇しました。バルカー傭船市況は、中国向け鉄鉱石・石炭輸送の減速懸念が重しとなりましたが、インド・東南アジア向け需要が下支えしました。特にギニア発のボーキサイト輸送が堅調で、アフリカ航路の活況が大型船市況を押し上げました。中小型船では、ブラジル・アルゼンチン発の穀物輸送が収穫期に向けて活発化し、船腹需給の逼迫を背景に安定した推移となりました。自動車船傭船市況は、世界的に堅調な自動車生産と旺盛な輸送需要に支えられ、高水準を維持しました。EVシフトの進展や地域別需給の変化が徐々に影響を見せているものの、市況全体としては底堅い動きとなりました。但し、中東情勢の影響から2026年度にかけて自動車市場の伸びが鈍化するとの見方もあり、今後の需給バランスには一定の不透明感が残ります。コンテナ船傭船市況は、紅海情勢によるスエズ運河回避や港湾混雑の影響で2025年前半は堅調に推移しましたが、過去数年の大量発注船の引渡しが本格化し、供給過多の懸念が強まりました。また、米国の関税政策に伴う駆け込み需要が期後半には収束し、日本発貨物のコスト増もあり荷動きは鈍化しました。2026年に入り紅海航路の再開が視野に入ると、航路短縮による供給余力の増加が意識され、市況は軟化傾向へ転じています。このような状況のなか、外航海運業部門では、売却した船舶の稼働減、連結子会社1社の連結範囲からの除外もあり、売上高は50,489百万円(前年同期比12.3%減)、費用面では売上同様の減少要因はありましたが、前年同期と比べ入渠隻数の増加に伴う船費の増加もあり、外航海運業利益は3,789百万円(前年同期比64.3%減)となりました。また、連結子会社が保有する船舶4隻の売却により、特別利益に船舶売却益10,197百万円を計上しています。ホテル関連事業部門においては、国内旅行需要および訪日外国人需要の回復・増加を背景に、宿泊・宴会を中心に利用が堅調に推移し、売上高は10,129百万円(前年同期比7.6%増)となりました。一方、費用面では、人件費や業務委託費の上昇に加え、食材費の高騰、エネルギーコストの上昇、その他諸経費の増加等の影響を受け、営業費用が増加しました。この結果、ホテル関連事業損失は280百万円(前年同期はホテル関連事業利益151百万円)となりました。不動産賃貸業部門は、稼働率は安定して推移し、売上高は652百万円(前年同期比14.4%増)、不動産賃貸業利益は197百万円(前年同期比15.1%減)となりました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は61,271百万円(前年同期比9.3%減)、営業利益は3,707百万円(前年同期比66.3%減)、経常利益は1,197百万円(前年同期比86.9%減)、前述の船舶売却益も含めた特別利益10,681百万円の計上、税金等調整前当期純利益の変動に応じ法人税等調整額1,635百万円の計上があり、親会社株主に帰属する当期純利益は4,314百万円(前年同期比53.4%増)となりました。 (2) 財政状態当連結会計年度末における資産の部は、前連結会計年度末より458百万円減少し、292,820百万円となりました。また負債の部は前連結会計年度末より6,963百万円減少し、195,100百万円となりました。これらは主に、連結子会社1社の連結範囲からの除外によるものです。純資産の部は、前連結会計年度末より6,505百万円増加し、97,720百万円となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものです。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて6,987百万円増加し、54,857百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動によって得られた資金は、19,621百万円(前年同期比35.0%減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益11,727百万円に、減価償却費15,633百万円等を加減算した結果です。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動によって使用した資金は、7,277百万円(前年同期は6,749百万円の支出)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出5,089百万円および有形固定資産の取得による支出15,644百万円、有形固定資産の売却による収入15,032百万円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動によって使用した資金は、2,200百万円(前年同期は13,512百万円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出24,528百万円、長期借入れによる収入20,473百万円によるものです。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりです。(資金需要)当社グループの運転資金需要の主なものとして、外航海運業においては海運業費用で、船員費・船舶修繕費等の船費、船舶管理業務に係る労務費やシステム関連費用が含まれます。ホテル関連事業においては原材料仕入や労務費等のホテル運営費、不動産賃貸業においては保有不動産の維持管理費です。その他、各事業における人件費、物件費等の一般管理費があります。また設備資金需要の主なものとして、外航海運業においては船舶投資、ホテル関連事業や不動産賃貸業においては設備の拡充・更新投資があります。当連結会計年度中に総額17,676百万円の設備投資を実施しました。 (財務政策)当社グループの事業維持拡大には、低コストで、安定的な資金確保が重要と認識しています。設備資金需要に対しては、金融機関からの長期借入を中心に調達し、一部の船舶についてはリースの活用も行っています。また運転資金需要に対しては、営業活動から得た資金や内部留保資金、金融機関からの借入等により賄っています。流動性確保の観点から、金融機関との当座貸越契約による借入枠を有しているほか、国内外の関係会社の余剰資金について、グループ内金融による資本効率の向上を図っています。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。 (繰延税金資産の回収可能性)繰延税金資産の回収可能性の判断にあたっては、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(企業会計基準適用指針第26号)」に基づいて企業の分類を行い、将来の課税所得見込額やタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。将来の課税所得見込額については、過去の業績や将来の業績予測、市況等を勘案して見積もっています。当該見積りや仮定について、その時の業績や将来の経済環境の変化等により課税所得の見積りの見直しが生じた場合、繰延税金資産や法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。 (固定資産の減損)固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたって、主に各セグメントの個別物件ごとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下している資産について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしています。なお、回収可能価額は、正味売却価額と使用価値のいずれか高い方としています。減損損失を認識するかどうかの判定及び使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローは、期末現在の使用状況や事業計画、市況等を勘案して見積もっています。当該見積りや仮定について、事業計画の変更や市況の変化等により変更が生じた場合、減損損失が発生する可能性があります。 (生産、受注及び販売の状況)(1) 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称金額(千円)前期比(%)外航海運業50,489,442△12.3ホテル関連事業10,129,811+7.6不動産賃貸業652,393+14.4合計61,271,647△9.3 (注) 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりです。 相手先前連結会計年度(2024年4月1日2025年3月31日)当連結会計年度(2025年4月1日2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)SEARIVER MARITIME LLC9,465,69014.09,328,50815.2日本郵船株式会社8,638,67612.87,388,49612.1METHANE SERVICES LIMITED5,422,2688.04,684,8397.6
事業リスク
- 為替変動による影響外航海運業の傭船料収入は米国ドル建てが中心であり、費用もドル建てが多いものの、一部円建てコストが存在します。円高が進行すると、円換算での収益が悪化し、グループ全体の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。為替予約などでリスク軽減に努めていますが、完全に回避はできません。
- 金利上昇による負担増船舶保有のための設備投資資金の多くを銀行借入などの外部負債で賄っています。金利が上昇すると、変動金利の借入金にかかる利息負担が増加し、利益を圧迫する可能性があります。金利スワップ取引で固定化を進めていますが、一部は金利変動リスクに晒されています。
- 事故・災害・感染症リスク船舶運航上の事故や海洋汚染、自然災害、感染症(新型コロナウイルス等)、国際紛争、テロなどが事業に影響を与える可能性があります。特に大規模な油濁事故が発生した場合、事業への影響だけでなく、社会的信用の失墜にも繋がりかねません。ホテル事業では感染症による宿泊客減少もリスクです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 為替変動リスク当社グループの中核である外航海運業においては、その傭船料収入が米国ドル建てとなっています。費用についても米国ドル建ての部分が大半を占めますが、一部円建てのコストも残っており、円高が進行しますと当社グループの収支に悪影響を及ぼします。当社グループとしては費用のドル建て化を進めるとともに為替予約等のヘッジ取引により、為替変動の影響を軽減するように努めています。 また、当社および海外子会社では、米国ドル建てならびに円建てにて資産・負債を保有していますが、その個々の会社の決算通貨(米国ドル建て或いは円建て)と決算通貨以外での資産(主に現預金)・負債(主に設備資金借入金)のバランスしない部分が為替変動によって、決算時評価損益として収支に影響します。 (2) 金利リスク当社グループの主たる業務は船舶保有で、新造船建造等多額の設備投資を継続して行っていますが、その必要資金の多くの部分を銀行借入等の外部負債によって賄っています。当社グループとしては、有利子負債の削減に努めると同時に、金利動向を見ながら金利スワップ取引により金利の固定化を進めていますが、一部固定化されていない変動金利での借入金は、金利変動リスクにさらされており、金利が上昇するような場合には利益圧迫の影響が出て参ります。 (3) 船舶運航上の事故、海洋汚染リスク 当社グループは、安全運航と海洋の環境汚染防止とを業務上の最重要課題の一つに掲げ、船員教育や訓練システムに最大限の注力をして、事故防止、海洋汚染防止に取り組んでいます。また、かかる事態に備えて十分な船舶保険等の付保もしています。しかしながら、万一の不慮の事故・海洋汚染等が発生し、特に油濁による大規模な海洋汚染が生じた場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性もあります。 (4) 自然災害、感染症、海外情勢のリスク当社グループの建物およびレジャー施設では、地震、台風等の自然災害、感染症、また国際紛争、テロ等による海外情勢により、影響を受ける可能性があります。感染症については、従業員の安全確保や衛生管理の徹底に努めながら事業継続の体制を整えていますが、長期間にわたり継続した場合には、旅行客、顧客等の施設利用者が減少し、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 食品の安全性及び表示当社グループでは飲食の提供および食品の販売を行っています。食品の安全性、消費期限、賞味期限、産地、原材料等の表示については日頃より十分に注意を払っていますが、万一当社グループの衛生管理に起因する食中毒が発生した場合、あるいは表示に誤りがあった場合等は、社会的信用の失墜につながり当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 顧客情報の管理当社グループのホテル関連事業において、顧客に関する個人情報を保有しており、管理は厳重に行っていますが、それらの情報の漏洩が発生した場合は、社会的信用の失墜につながり当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 繰延税金資産の回収可能性 当社グループは、将来の課税所得見積額に基づいて、繰延税金資産の回収可能性を評価しています。経済環境の変化等により、当該見積額が減少し、将来の税金負担額を軽減する効果を有しないと判断した場合には、繰延税金資産を取り崩し、税金費用を計上することとなり、当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 固定資産の減損損失 当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しています。所有する固定資産について、事業計画の変更や市況の変化等により収益性が著しく低下し、減損損失を計上することとなった場合には、当社グループの財政状態、経営成績に影響を与える可能性があります。