事業の概要
- 物流と不動産の二本柱澁澤倉庫グループは、主に物流事業と不動産事業の2つを中核として収益を上げています。物流事業では、倉庫での保管・入出庫、港での荷役、陸上運送、国際輸送など、国内外の貨物輸送全般を担い、不動産事業ではオフィスビルや物流施設の開発・賃貸・管理を行っています。グループ全体で多角的な事業展開により安定した収益基盤を構築しています。
- 多岐にわたる物流サービス物流事業は、倉庫業務、港湾運送業務、陸上運送業務、国際輸送業務、その他物流施設賃貸業務などで構成されています。具体的には、顧客から預かった貨物の保管や入出庫、船への積み下ろし、トラックでの配送、海外への航空・海上輸送など、物流に関するあらゆるサービスを提供し、顧客のサプライチェーンを支えています。
- 不動産賃貸・管理事業不動産事業では、オフィスビルや物流施設の開発から賃貸、そして施設の管理までを一貫して手掛けています。自社で保有する施設を企業に貸し出すことで賃料収入を得ており、安定した収益源となっています。施設の設備管理や各種工事もグループ会社が担当し、総合的な不動産サービスを提供しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 物流事業澁澤倉庫グループの主要な収益源であり、売上高726.78億円、営業利益38.84億円を計上しています。倉庫での保管・入出庫、港湾での荷役、陸上運送、国際輸送など、多岐にわたる物流サービスを提供しており、国内外の経済状況や貿易動向が業績に大きく影響します。
- 不動産事業物流事業に次ぐもう一つの柱で、売上高59.41億円、営業利益33.5億円を計上しています。オフィスビルや物流施設の開発、賃貸、管理を主な業務としており、安定した賃料収入が特徴です。特に営業利益率が高く、グループ全体の収益性を支える重要な事業です。
- 事業構成と収益性物流事業が売上高の大部分を占める一方で、不動産事業は売上高は小さいものの、高い営業利益率を誇り、グループ全体の利益に大きく貢献しています。この二つの事業の組み合わせにより、景気変動に対するリスク分散を図りながら、安定した収益構造を構築しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| PhysicalDistributionEnterprise | 事業 | 727 | 39 | 5.3% |
| RealEstateEnterprise | 事業 | 59 | 34 | 56.4% |
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3【事業の内容】当社グループは、当社(澁澤倉庫株式会社)、子会社15社および関連会社8社(2026年3月31日現在)により構成され、物流事業および不動産事業を中核として事業運営を行っております。子会社には、物流事業会社として当社の物流事業の実作業・実運送を担当する会社、あるいは独自の営業活動を併せて行う会社ならびに不動産管理等を担当し当社とともに不動産事業を推進する会社があります。連結決算の対象会社として、これらの会社のうち重要性の判断基準により、9社を連結子会社としております。当社グループの事業内容および当社と子会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、以下の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1) 物流事業主たる業務は倉庫業務、港湾運送業務、陸上運送業務および国際輸送業務であります。(イ) 倉庫業務寄託を受けた貨物の倉庫における保管・入出庫業務およびこれらに伴う流通加工等の荷役を行う業務であり、当社および大宮通運株式会社等が行っております。また、当社は荷役業務について澁澤コネクト株式会社等に委託しております。(ロ) 港湾運送業務港湾における船内荷役、沿岸荷役、はしけ運送、上屋保管およびこれらに伴う荷捌を行う業務であり、当社および門司港運株式会社等が行っております。(ハ) 陸上運送業務貨物自動車運送および引越等のサービスを行う業務であり、実運送および実作業は澁澤陸運株式会社等が行っております。(ニ) 国際輸送業務国際一貫輸送業務、国際航空貨物運送業務およびこれらに伴う荷捌を行う業務であり、海外においては澁澤(香港)有限公司、Shibusawa Logistics Vietnam Co., Ltd.および澁澤物流(上海)有限公司等が行っております。(ホ) その他の物流業務物流施設賃貸業務および通運業務等を、当社および大宮通運株式会社等が行っております。(2) 不動産事業主たる業務はオフィスビル、物流施設等の開発・賃貸・管理であり、施設の設備管理、各種工事請負等を澁澤ファシリティーズ株式会社が行っております。 〔事業系統図〕以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。(注)矢印は当社グループ各社が提供するサービスの主な流れを示しております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 物流事業は国内外において法的許認可を事業基盤としており、様々な公的規制の適用を受ける。 |
|---|---|
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:事業環境の変化 / 特有の法的規制等に係るもの / 自然災害の発生
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
特定のブランド力や特許は限定的。一部、長年の歴史で培われた信頼やノウハウは存在するが、定量的な評価は難しい。
スイッチングコスト★★★☆☆
既存顧客との長期契約や、特定の倉庫設備・システムへの依存度が高い場合、乗り換えにはコストや手間がかかる。特に、大量の在庫を扱う企業や、特殊な保管条件を必要とする顧客にとっては、乗り換えハードルは高くなる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ネットワーク効果はほとんど見られない。個々の顧客との取引が中心であり、ユーザーが増えることでサービスの価値が向上する構造ではない。
コスト優位★★☆☆☆
立地による賃料コストの差は存在するが、構造的なコスト優位性は限定的。規模の経済による効率化の余地はあるものの、競合他社との大きなコスト差を生み出す要因は少ない。
規模の経済★★★★☆
首都圏を中心に複数の大規模倉庫を保有し、業界内でも一定の規模を持つ。特に、東京港や横浜港周辺の立地は競争優位性となり得る。しかし、業界全体としては多数のプレイヤーが存在する。
- 長年の実績と総合力澁澤倉庫は創業以来の長い歴史と実績を通じて、物流と不動産の両分野で幅広いノウハウと信頼を培ってきました。倉庫、港湾、陸上、国際輸送といった多岐にわたる物流サービスをグループ内で一貫して提供できる総合力は、顧客にとって大きなメリットとなり、競争優位性につながっています。
- 国内外の広範なネットワーク国内外に多数の子会社や関連会社を持ち、広範な物流ネットワークを構築しています。特に国際輸送においては、香港、ベトナム、上海などに拠点を持ち、グローバルな物流ニーズに対応できる体制を整えています。このネットワークは、多様な顧客の物流課題を解決する上で強みとなります。
- 安定的な不動産ポートフォリオオフィスビルや物流施設といった収益性の高い不動産を多数保有し、賃貸・管理事業を展開しています。これにより、物流事業の景気変動リスクを補完し、グループ全体の収益安定化に貢献しています。特に物流施設はEC市場の拡大に伴い需要が高まっており、安定した収益源となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 「Shibusawa 2030 ビジョン」の実現澁澤倉庫グループは「物流を越えた、新たな価値創造により、持続可能で豊かな社会の実現を支えること」をミッションとし、「お客さまの事業活動に新たな価値を生み出す Value Partner」を目指しています。これは、単なる物流サービス提供者にとどまらず、顧客の事業成長を支援するパートナーとしての役割を強化する長期的な目標です。
- 事業競争力強化とESG経営ビジョン実現のため、強みを活かしたカテゴリーNO.1の物流サービスの確立、物流の枠を超えたアウトソーシングサービスの事業化、スマートで強靭な不動産ポートフォリオの確立を目指しています。同時に、地球温暖化防止や循環経済への転換など、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みを強化し、持続的な企業価値向上を図っています。
- 中期経営計画に基づく課題解決中期経営計画「澁澤倉庫グループ中期経営計画 2026」に基づき、物流事業の収益力強化、国内外の物流ネットワーク拡充、不動産ポートフォリオの拡充、ESGへの取り組み強化などを重点課題としています。これらの施策を通じて、堅固な経営基盤を維持しつつ、事業成長と企業価値向上を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。今後のわが国経済は、賃上げの定着に伴う所得環境の改善や設備投資の持ち直しを背景に、緩やかな回復基調が続くものと予想されます。一方で、米国の通商政策の変化や金利動向に加え、緊迫する地政学リスクがエネルギー市場に及ぼす影響を注視する必要があります。原油価格の高騰は、燃料費や光熱費の上昇を通じて国内物価を押し上げ、企業収益や個人消費を下押しする要因となり、今後の動向を慎重に見極めていく必要があります。このような事業環境のもと、当社グループは、澁澤倉庫グループミッション「物流を越えた、新たな価値創造により、持続可能で豊かな社会の実現を支えること」のもと、「Shibusawa 2030 ビジョン」にて「お客さまの事業活動に新たな価値を生み出す Value Partner」の実現を目指してまいります。事業の競争力強化とサービス領域の拡大とともに、持続的な価値向上のためのESG経営の確立に取り組み、当社グループが共有する価値観である、創業者の精神「正しい道理で追求した利益だけが永続し、社会を豊かにできる」を体現する企業であり続けてまいります。「Shibusawa 2030 ビジョン」の実現に向けては、以下の諸施策に取り組んでまいります。(1) 強みを深化させたカテゴリーNO.1の物流サービスを確立します。(2) 物流の枠を超えたアウトソーシングサービスを事業の柱に育てます。(3) スマートで強靭な不動産ポートフォリオを確立します。(4) ステークホルダーとの共存共栄の関係を進化させます。(5) 多様な人材が働き甲斐を感じる労働環境、企業風土を確立します。(6) 実効性のあるコーポレートガバナンスの確立に取り組みます。併せて、中期経営計画「澁澤倉庫グループ中期経営計画 2026」で掲げた事業戦略に基づき、以下の課題に取り組んでまいります。(1) 物流事業の収益力強化(2) 国内/海外における物流ネットワークの拡充(3) 物流の枠を超えた業域の拡大(4) 不動産ポートフォリオの拡充(5) ESGへの取組み強化当社グループでは、事業の成長は堅固な経営基盤の上に成り立つとの認識から、健全な財務体質の維持向上、事業インフラの整備に取り組むとともに、コンプライアンスの徹底、コーポレートガバナンスの強化により経営品質を向上させてまいります。加えて、サステナビリティ推進基本方針を策定し、以下の6項目をマテリアリティ(重要課題)と定めております。(1) 地球温暖化の防止(2) 循環経済への転換(3) 安全・安心の実現(4) イノベーションの活用(5) 人権の尊重(6) 共存共栄の追求当社グループのみならず社会にとっても持続可能な成長につながる課題の解決に事業活動を通じて取り組むことにより、企業価値を向上させてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。今後のわが国経済は、賃上げの定着に伴う所得環境の改善や設備投資の持ち直しを背景に、緩やかな回復基調が続くものと予想されます。一方で、米国の通商政策の変化や金利動向に加え、緊迫する地政学リスクがエネルギー市場に及ぼす影響を注視する必要があります。原油価格の高騰は、燃料費や光熱費の上昇を通じて国内物価を押し上げ、企業収益や個人消費を下押しする要因となり、今後の動向を慎重に見極めていく必要があります。このような事業環境のもと、当社グループは、澁澤倉庫グループミッション「物流を越えた、新たな価値創造により、持続可能で豊かな社会の実現を支えること」のもと、「Shibusawa 2030 ビジョン」にて「お客さまの事業活動に新たな価値を生み出す Value Partner」の実現を目指してまいります。事業の競争力強化とサービス領域の拡大とともに、持続的な価値向上のためのESG経営の確立に取り組み、当社グループが共有する価値観である、創業者の精神「正しい道理で追求した利益だけが永続し、社会を豊かにできる」を体現する企業であり続けてまいります。「Shibusawa 2030 ビジョン」の実現に向けては、以下の諸施策に取り組んでまいります。(1) 強みを深化させたカテゴリーNO.1の物流サービスを確立します。(2) 物流の枠を超えたアウトソーシングサービスを事業の柱に育てます。(3) スマートで強靭な不動産ポートフォリオを確立します。(4) ステークホルダーとの共存共栄の関係を進化させます。(5) 多様な人材が働き甲斐を感じる労働環境、企業風土を確立します。(6) 実効性のあるコーポレートガバナンスの確立に取り組みます。併せて、中期経営計画「澁澤倉庫グループ中期経営計画 2026」で掲げた事業戦略に基づき、以下の課題に取り組んでまいります。(1) 物流事業の収益力強化(2) 国内/海外における物流ネットワークの拡充(3) 物流の枠を超えた業域の拡大(4) 不動産ポートフォリオの拡充(5) ESGへの取組み強化当社グループでは、事業の成長は堅固な経営基盤の上に成り立つとの認識から、健全な財務体質の維持向上、事業インフラの整備に取り組むとともに、コンプライアンスの徹底、コーポレートガバナンスの強化により経営品質を向上させてまいります。加えて、サステナビリティ推進基本方針を策定し、以下の6項目をマテリアリティ(重要課題)と定めております。(1) 地球温暖化の防止(2) 循環経済への転換(3) 安全・安心の実現(4) イノベーションの活用(5) 人権の尊重(6) 共存共栄の追求当社グループのみならず社会にとっても持続可能な成長につながる課題の解決に事業活動を通じて取り組むことにより、企業価値を向上させてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態および経営成績の状況全般の概況(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期前期比増減率営業収益78,62079,7401,1201.4%営業利益4,6684,097△570△12.2%経常利益5,5834,858△725△13.0%親会社株主に帰属する当期純利益4,9086,3331,42429.0% 経済環境・当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果を背景に、緩やかに回復し、世界経済も主要国の利下げ転換に伴い景気は底堅く推移しました。一方で、地政学リスクの高まりや米国の通商政策の変化が、景気の下押し圧力となりました。エネルギー価格の高止まりや物価上昇、深刻化する労働力不足に伴うコスト上昇が継続しており、国内消費や企業収益への波及が懸念されています。さらには、国際情勢の不確実性に起因するサプライチェーンへの影響を注視する必要があるなど、先行きは依然として不透明な状況にあります。 業績の状況・陸上運送業務が堅調な荷動きを背景として好調に推移したほか、国際輸送業務も底堅く推移したことから、営業収益は前期比11億2千万円(1.4%)増の797億4千万円となりました。一方で営業利益については、新設拠点の稼働率が第1四半期から第2四半期にかけて一時的に低迷し、その影響が通期利益を押し下げる要因となりました。期末にかけては着実な進展を見せ、足元では概ね正常な稼働水準へと回復しているものの、通期では本格稼働による収益寄与が途上段階に留まり、新設拠点の立ち上げに伴い、減価償却費や賃借料等の初期費用が先行いたしました。加えて、トラックドライバーの処遇改善や、地域別最低賃金の改定に伴う庫内作業員の労務単価上昇など、人件費全般の底上げが利益を圧迫したことから、営業利益は同5億7千万円(12.2%)減の40億9千7百万円、経常利益は同7億2千5百万円(13.0%)減の48億5千8百万円と、前期比増収減益となりました。・親会社株主に帰属する当期純利益は政策保有株式の縮減に伴う投資有価証券売却益の計上により、前期比14億2千4百万円(29.0%)増の63億3千3百万円となりました。 セグメント別の概況当社グループのセグメントの概況は、次のとおりであります。(物流事業)(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期前期比増減率営業収益72,68573,9681,2821.8%営業利益3,8843,663△220△5.7% 事業環境・国内経済は緩やかな回復基調を維持したものの、継続的な物価上昇が実質賃金の伸びを抑え、個人消費を下押しするなか、荷動き全体としては一進一退の推移となりました。・物流業界においては、輸送能力の確保に向けた運賃是正の動きが浸透する一方、人件費やエネルギーコストの構造的な上昇が収益性の抑制要因となっています。また、ドライバーに加え、倉庫現場での深刻な労働力不足を受け、省力化投資や抜本的な処遇改善による人材確保が不可欠となっており、安定的な輸送・荷役体制の整備が喫緊の課題となっています。・国際事業では、国内の内需に支えられた消費材や、生産拠点の国内回帰を背景とした生産材の輸入貨物が底堅く推移しました。一方、輸出貨物については、米国の通商政策に起因する先行輸送の反動や中国経済低迷の影響に加え、地政学リスクの長期化に伴うサプライチェーンの混乱や運賃市況の変動もあり、製造業関連を中心に荷動きが鈍化するなど、全体として力強さを欠く展開となりました。業績の状況・倉庫業務は、飲料や食品関連の荷動きが好調に推移したほか、新規受託した一般医療機器の取扱いが寄与したものの、一部顧客の内製化や拠点再編に伴う受託終了等の影響を受け、全体の取扱いは減少しました。また将来の収益基盤拡充に向けた新設拠点の稼働開始に伴い、減価償却費や賃借料等の初期費用が増加しました。新設拠点の稼働率は上期に一時的な停滞が見られたものの、期末にかけては着実な進展により概ね正常な水準まで回復しており、次年度以降の収益寄与に向けた体制整備が進んでおります。・陸上運送業務は、飲料や食品関連の安定した荷動きに加え、堅調な需要が続く化粧品の取扱いが収益を下支えし、好調を維持しました。また、諸コストの上昇を反映した運賃水準の適正化を継続的に推進したことで、増収および収益性の確保に努めました。・港湾運送業務は、船内荷役業務や個人消費の伸び悩みによる輸入家電製品の荷捌業務が低調に推移しました。・国際輸送業務は、輸入家電製品の荷動きは低迷したものの、輸出入航空貨物の取扱いが伸長したことで、セグメント全体の取扱いは増加しました。・労働力不足を背景としたオペレーションコストの上昇に加え、持続的な輸送ネットワークの維持・強化を目的として、協力会社への支払運賃の適正化を継続的に推進いたしました。これらの営業原価の上昇に加え、新設拠点に係る固定費の発生により、営業費用は増加しました。・中期経営計画「澁澤倉庫グループ中期経営計画2026」の2年目にあたる本年は、持続的な成長軌道をより確固たるものにすべく、テクノロジー活用によるオペレーションの高度化や拠点ネットワークの拡充、物流の枠を超えた業域の拡大を積極的に進めてまいりました。これらの戦略が生み出す強みを活かし、収益機会の創出と新規案件の獲得に取り組み、計画達成に向けた基盤を一段と強化いたしました。 (不動産事業)(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期前期比増減率営業収益6,4036,146△257△4.0%営業利益3,3503,134△216△6.5% 事業環境・オフィスビル賃貸市場は、出社回帰に伴う需要の回復を背景に空室率が改善傾向を辿り、賃料水準も底堅く推移いたしました。一方で、建設資材価格の上昇や、建設業界における労働力不足に起因する労務費の高騰により、建築コストは依然として高止まりしています。加えて、本格的な金利上昇局面への移行により、資産の新規取得や開発事業の推進にあたっては、多角的なリスク検証とより慎重な収益性判断が求められる状況となっています。 業績の状況・ビル工事請負業務は、高水準で推移した前期の大型案件が完了し、新規案件の引き合いが落ち着きを見せたことから、全体の取扱いは減少しました。・保有資産のバリューアップを通じた賃貸収益の強化を図るとともに、私募ファンドへの出資を通じた不動産証券化事業への参画など、資本効率を重視したポートフォリオの最適化と収益基盤の多角化を推進しました。・物流事業とのシナジーを最大限に発揮すべく、施設リーシングと物流サービスを一体化させた高付加価値な複合提案(クロスセル)を推進し、物流不動産領域における収益機会の着実な拡大に努めました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の連結キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローおよび投資活動によるキャッシュ・フローの増加があったものの、財務活動によるキャッシュ・フローの減少により、全体で6億2千万円の減少となり、現金及び現金同等物の期末残高は、79億円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払いがあったものの、税金等調整前当期純利益および減価償却費の計上による資金留保等により、57億4千2百万円の増加(前年同期は63億5千万円の増加)となりました。なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローが前連結会計年度に比べ6億7百万円下回りましたのは、法人税等の支払額の増加等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得による支出等があったものの、投資有価証券の売却による収入等があったため、3億1千7百万円の増加(前年同期は60億1千3百万円の減少)となりました。なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローが前連結会計年度に比べ63億3千1百万円上回りましたのは、有形固定資産の取得による支出の減少および投資有価証券の売却及び償還による収入の増加等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出、自己株式の取得による支出および配当金の支払い等により、66億7千4百万円の減少(前年同期は14億1千万円の減少)となりました。なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローが前連結会計年度に比べ52億6千4百万円下回りましたのは、当連結会計年度は社債の発行による収入がなかったこと等によるものであります。 ③ 生産、受注および販売の実績(1) セグメントごとの主要業務の営業収益内訳当連結会計年度の営業収益をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称営業収益(百万円)前連結会計年度比増減前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)比率(%)物流事業72,68573,9681,2821.8(倉庫業務)19,93719,772△165△0.8(港湾運送業務)6,7096,550△158△2.4(陸上運送業務)34,71936,4621,7435.0(国際輸送業務)7,9077,978710.9(その他の物流業務)3,4123,203△208△6.1不動産事業6,4036,146△257△4.0報告セグメント計79,08980,1141,0241.3セグメント間の内部営業収益又は振替高△468△37395-合計78,62079,7401,1201.4(注)最近2連結会計年度の主な相手先の営業収益および当該営業収益の連結営業収益合計に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)サントリーロジスティクス㈱7,92310.09,12811.4 (2) セグメントごとの主要業務の取扱高1.物流事業(イ) 倉庫業務1) 所管倉庫明細項目面積(㎡)前連結会計年度比増減前連結会計年度(2025年3月31日現在)当連結会計年度(2026年3月31日現在)面積(㎡)比率(%)所有庫284,302286,2581,9560.7借庫261,663267,9296,2662.4計545,966554,1888,2221.5貸庫----合計545,966554,1888,2221.5 (注)1.保管面積は倉庫業法に基づく保管用面積(野積面積を除く)であります。2.上表のほか、保管施設として上屋(港湾運送事業)16,743㎡があります。2) 入出庫高および保管残高項目数量(トン)前連結会計年度比増減前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)数量(トン)比率(%)入庫高2,732,1232,969,719237,5968.7出庫高2,726,0662,973,120247,0549.1合計5,458,1895,942,839484,6508.9月末保管残高年間合計2,691,9172,695,4053,4880.1年間平均224,326224,6172910.1 3) 貨物回転率項目貨物回転率(%)前連結会計年度比増減(ポイント)前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)数量101.4110.28.8 (注)算定方式貨物回転率 =(年間入庫高+年間出庫高)×1/2× 100月末保管残高年間合計 (ロ) 港湾運送業務項目取扱数量(トン)前連結会計年度比増減前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)取扱数量(トン)比率(%)船内荷役1,063,1861,021,753△41,433△3.9はしけ運送----沿岸荷役462,688432,908△29,780△6.4合計1,525,8741,454,661△71,213△4.7 (ハ) 陸上運送業務項目数量(トン)前連結会計年度比増減前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)数量(トン)比率(%)数量7,701,4237,752,39650,9730.7 2.不動産事業項目面積(㎡)前連結会計年度比増減前連結会計年度(2025年3月31日現在)当連結会計年度(2026年3月31日現在)面積(㎡)比率(%)賃貸ビル面積(契約面積)94,89294,892-- (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 当連結会計年度の財政状態の分析当社グループの連結会計年度末の資産の残高は、前連結会計年度末に比べ18億5千5百万円(1.6%)増加して1,193億1百万円となりました。このうち流動資産は9億8千9百万円(3.4%)減少し278億9千4百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金およびその他流動資産の残高が減少したこと等によるものであります。固定資産は28億5千5百万円(3.2%)増加し913億6千9百万円となりました。固定資産のうち有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ16億9千2百万円(2.9%)減少して557億9千2百万円となりました。この主な要因は、物流事業における新規設備投資および不動産事業における設備更新のための投資を実施したものの、減価償却費の計上が上回ったこと等によるものであります。また、投資その他の資産は45億円(15.1%)増加し343億3千万円となりましたが、この主な要因は、私募ファンドへの出資および株式相場の上昇により保有する投資有価証券の時価が増加したこと等によるものであります。連結会計年度末の負債の残高は、前連結会計年度末に比べ12億5千8百万円(2.4%)減少して508億5千9百万円となりました。このうち流動負債は63億1千5百万円(38.9%)増加し225億5千1百万円となり、固定負債は75億7千4百万円(21.1%)減少し283億7百万円となりました。流動負債の増加と固定負債の減少の主な要因は、長期借入金(固定負債)から一年内返済長期借入金(流動負債)に振替えたこと等によるものであります。連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ31億1千3百万円(4.8%)増加して684億4千1百万円となりました。この主な要因は、自己株式の取得および配当金の支払い等があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益が計上されたことやその他有価証券評価差額金が増加したこと等によるものであります。上記の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の54.8%から57.3%となりました。また、当社は、2025年10月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っております。第178期期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり純資産額は1,118円10銭から1,200円89銭となりました。なお、キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績の分析当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態および経営成績の状況」に記載のとおり、物流業界では、継続的な物価上昇が個人消費を下押しするなか、国内貨物の荷動きは一進一退の推移となりました。輸出入貨物は生産材等の輸入が底堅い一方、輸出は地政学リスクや中国経済低迷に伴い、製造業の荷動きが鈍化するなど、総じて力強さを欠く展開となりました。また、不動産業界では、出社回帰に伴う需要の回復を背景に、オフィスビル賃貸市場の空室率が改善傾向を辿り、賃料水準も底堅く推移した一方、建築費高騰と金利上昇を受け、投資や開発にあたってはより慎重な収益性判断が求められる状況です。こうした事業環境の下、当社グループは、3ヶ年の中期経営計画「澁澤倉庫グループ中期経営計画2026」で掲げた事業戦略に基づき、テクノロジー活用によるオペレーションの高度化や拠点ネットワークの拡充、物流を越えた業域の拡大を積極的に進め、収益機会の創出と新規案件の獲得に取り組み、計画達成に向けた基盤を一段と強化いたしました。また、不動産事業においては、保有資産のバリューアップを通じた賃貸収益の強化、および不動産証券化事業への参画による収益基盤の多角化、ならびに物流事業とのシナジーを活かした物流不動産領域における収益機会の拡大に努めました。この結果、当連結会計年度の営業収益は、陸上運送業務および国際輸送業務が好調に推移したことから、前期比11億2千万円(1.4%)増の797億4千万円、営業利益は新設拠点の費用先行や人件費増等により、同5億7千万円(12.2%)減の40億9千7百万円となりました。新設拠点は足元では概ね正常な稼働水準へ回復しているものの、通期の収益寄与が途上となり利益を押し下げました。経常利益は前期比7億2千5百万円(13.0%)減の48億5千8百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は政策保有株式の売却益計上により、同14億2千4百万円(29.0%)増の63億3千3百万円となりました。なお、営業収益営業利益率は5.1%、総資産経常利益率は4.1%、自己資本当期純利益率は9.5%となっております。また、事業セグメント別では、物流事業の営業収益は前期比12億8千2百万円(1.8%)増の739億6千8百万円、営業利益は前期比2億2千万円(5.7%)減の36億6千3百万円となりました。不動産事業の営業収益は前期比2億5千7百万円(4.0%)減の61億4千6百万円、営業利益は前期比2億1千6百万円(6.5%)減の31億3千4百万円となりました。 ③ 資本の財源および資金の流動性ⅰ) 資金需要当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、物流事業に関わる倉庫荷役費、港湾荷捌費、陸上運送費および不動産事業に関わる不動産維持費、付帯費ならびに各事業についての販売費及び一般管理費があります。また、設備資金需要としては、物流施設および機器、不動産施設への投資ならびにシステム開発等があります。ⅱ) 財務政策当社グループの事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用および金融機関からの借入ならびに社債の発行により資金を調達しております。運転資金および設備資金につきましては、国内・海外子会社のものを含めて当社において一元管理しており、当社および国内連結子会社の一部にはキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入しております。なお、運転資金の効率的な調達を行うため、金融機関と当座貸越契約を締結しております。また、資金調達に際しては、将来の金利変動リスクを避けるために、一部金利スワップを利用しており、調達コストの低減に努めております。④ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
事業リスク
- 事業環境の変化国内外の経済状況や社会情勢、天候の変化は、物流事業の貨物量や運賃に影響を与え、業績を変動させる可能性があります。また、不動産事業においても、首都圏のオフィス市場の需給バランスや市況の変動が、賃料収入や稼働率に影響を及ぼす可能性があります。
- 法的規制と自然災害物流事業は国内外の様々な法的許認可や規制に準拠する必要があり、これらの改廃や新たな規制導入は事業運営に影響を与える可能性があります。また、地震や台風などの自然災害により、多くの施設が被災した場合、事業活動が停止し、業績や財務状況に大きな影響を及ぼすリスクがあります。
- 燃料価格と金利の変動物流事業では車両燃料油の価格変動がコストに直結し、業績に影響を与える可能性があります。また、設備投資のための借入れが多いことから、金利の変動は資金調達コストに影響を及ぼし、グループの財務状況に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重大な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。① 事業環境の変化当社グループは、倉庫業ならびに陸・海・空にわたる運輸業を主体とした物流事業と不動産賃貸業を中心とする不動産事業を主たる事業としておりますが、物流事業においては、国内外の経済環境や社会情勢の変動および天候等による景気動向の変化が、当社グループの業績に大きな影響を及ぼすリスクがあります。また、中東情勢をはじめとする地政学リスクの高まりは、国際物流における輸送ルートの制限や遅延、世界的な荷動きの停滞などを引き起こし、業績を下押しする懸念があります。なお、不動産事業においても施設の改善と機能拡充を推進しておりますが、首都圏における賃貸オフィス市場の需給バランスの変化や市況動向等の影響を受ける可能性があります。② 特有の法的規制等に係るもの当社グループの物流事業は、国内外において様々な法的許認可や規制を受けております。施設、設備の安全性や車両等の安全運行のために、国際機関および各国政府の法令、規制等を、事業推進にあたっては通商、租税、為替管理、環境、公正取引等に関する法規制の適用を受けております。今後、これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社グループの事業および業績に影響を与える可能性があります。③ 自然災害の発生当社グループは、物流事業と不動産事業を展開するにあたり多くの施設を有しております。そのため、地震や台風等の自然災害が発生し、当社グループの施設が被災した場合、当社グループの業績および財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループの保有施設につきましては、適切な補償範囲にて企業財産包括保険を付保するとともに、建物の耐震対策として、1981年建築基準法改正以前の耐震基準の設計による建物について、必要に応じ耐震診断を行い、耐震性能が不充分な建物については現行基準並みの耐震補強工事を順次実施しております。④ 車両燃料油価格の変動当社グループの物流事業では、車両運行のための燃料の調達が不可欠なものとなっております。燃料費については、調達コストの平準化・削減に努めておりますが、燃料油の市場価格は概ね原油価格に連動しており、世界の景気動向、中東など産油地域の情勢、米国を中心とする在庫水準、投機資金の流入等により影響を受ける可能性があります。⑤ 金利の変動当社グループは、賃貸不動産や倉庫施設等の新設や更新のため、継続的な設備投資を行っております。適切な負債資本倍率を考慮しつつ、運転資金および設備資金は主として外部借入れにて調達しております。固定金利での借入れや金利スワップ取引により金利の固定化を進めておりますが、変動金利で調達している資金については、金利変動の影響を受けます。また、金利の変動により、将来の資金調達コストが影響を受ける可能性があります。⑥ システムトラブルによる影響当社グループは、各種物流情報システムを構築し、インターネットを介して顧客との情報交換を行っておりますが、外部からの不正なアクセスによるシステム内部への侵入や、コンピュータウイルスの感染等の障害が発生する可能性があります。この対策としてセキュリティソフト等を導入し、安全には万全を期しております。また、大地震、大規模停電への対策として、遠隔地でのデータ・バックアップ・センターの配備をしております。万が一システムのトラブルが発生した場合には、顧客との情報交換のための代替手段を準備しておりますが、復旧までの間、作業効率の低下を来たす可能性があります。⑦ 個人情報漏洩等の発生当社グループは、物流事業におけるトランクルーム、引越業務等において、個人情報を取り扱っております。当社グループでは情報保護方針を定め、当方針に基づき策定した「情報保護規程」をすべての役職員が遵守することにより、個人情報漏洩等の予防に努めております。しかしながら、予期せぬ不正アクセスやコンピュータウイルス等の不法行為による個人情報漏洩が発生した場合には、損害賠償請求等により、当社グループの事業および業績に重大な影響を及ぼす可能性があり、このようなリスクに備えるため、賠償責任保険を付保しております。また、当社グループは、「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)」の認証を2005年12月16日に取得し、2024年11月22日に「ISO/IEC 27001:2022」へ移行しております。⑧ 保有資産の時価変動当社グループは、減損会計基準およびその適用指針に基づき、2006年3月期より固定資産の減損会計を適用しております。今後、保有資産の時価の下落あるいは当該資産の収益性悪化等により、減損処理の手順に従い減損損失を認識した場合には、当社グループの業績および財務状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当期末における当社グループの投資有価証券残高は316億6千6百万円であります。将来において投資先の業績不振や証券市場における市況の悪化等により時価あるいは実質価額が下落し、かつ回復の可能性があると認められない場合には、当社グループの業績および財務状態に影響を及ぼす可能性があります。⑨ 海外への事業展開当社グループは、海外においては、現地子会社等や代理店との連携により、事業活動を行っておりますが、現地の法令規制の改廃や税制等の変更、為替相場の変動あるいは事業活動に不利な政治または経済要因の発生、戦争・テロ・伝染病などの社会的混乱により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑩ 退職給付債務当社グループは、従業員の退職給付費用および債務は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの数値は将来に対する予測に基づくものであり、今後の退職給付債務の割引率低下や年金資産の運用実績の悪化等が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社は、これらのリスクを緩和するため、2006年4月より確定拠出年金制度を一部導入しております。⑪ 気候変動に伴うリスク当社グループは、気候変動に伴う豪雨や台風などの異常気象により、保有する施設の被災や交通網の遮断、高温による労働生産性の低下などの影響を受ける可能性があります。また、国内外における、企業が排出する温室効果ガスに対する規制強化や炭素価格の導入等は、操業コストの増加原因となります。これらの状況に対し、当社グループは、サステナビリティ推進基本方針において、地球温暖化の防止や安全・安心の実現をマテリアリティ(重要課題)として特定し、モーダルシフトの推進、物流効率化による温室効果ガスの排出削減および保有する施設の強靭化に取り組んでおります。