事業の概要
- 国内エネルギー事業大阪ガスグループは、都市ガスの製造から供給、販売、そしてガス機器の販売や配管工事までを一貫して手掛けています。子会社を通じて家庭用・業務用顧客へのガス・電気販売、保守サービスも提供し、日本のエネルギーインフラを支える基盤事業です。
- 海外エネルギー事業米国、豪州、シンガポール、インド、欧州などで天然ガス開発、液化天然ガス(LNG)の生産・輸送、エネルギー供給事業への投資を行っています。これにより、海外からの安定したエネルギー調達と収益確保を目指しています。
- ライフ&ビジネスソリューション事業不動産開発・賃貸・管理、情報システム開発、ファイン材料・炭素材製品・活性炭の製造販売など、エネルギー以外の多角的な事業を展開しています。これにより、事業ポートフォリオを多様化し、収益源の安定化を図っています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 国内エネルギー事業売上高1兆7337.57億円、営業利益748.82億円。ガスの製造、供給、販売、ガス機器販売、配管工事が主な事業内容です。子会社を通じて家庭用・業務用へのガス・電気販売、発電事業も手掛けており、グループの主要な収益源となっています。
- 海外エネルギー事業売上高1086.06億円、営業利益539.51億円。米国、豪州、シンガポール、インド、欧州などで天然ガス開発、LNG生産・輸送、エネルギー供給事業への投資を行っています。海外からのエネルギー調達と収益獲得を目指す、成長分野です。
- ライフ&ビジネスソリューション事業売上高2266.55億円、営業利益287.67億円。不動産開発・賃貸・管理、情報システム開発、ファイン材料・炭素材製品・活性炭の製造販売などを展開しています。エネルギー以外の分野で事業ポートフォリオを多様化し、収益の安定化に貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| DomesticEnergyReportableSegment | 事業 | 17,338 | 749 | 4.3% |
| InternationalEnergy | 事業 | 1,086 | 540 | 49.7% |
| LifeAndBusinessSolutions | 地域 | 2,267 | 288 | 12.7% |
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3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、当社の子会社154社及び関連会社114社で構成され、国内エネルギー、海外エネルギー、ライフ&ビジネス ソリューション事業を行っております。当社グループの事業に係る位置付けは、次のとおりであります。 (国内エネルギー)当社等は、ガスの製造、供給、販売、ガス機器の販売、お客さま先のガス配管工事を行っております。子会社大阪ガスネットワーク㈱は、一般ガス導管事業等を行っており、当社を含むガス小売事業者の販売するガスの託送供給やガス配管工事等を行っております。子会社大阪ガスマーケティング㈱は、当社から家庭用のお客さま向けのガス・電気の販売及びガス機器の販売・保守等を受託しております。また、住宅設備機器の販売やリフォーム事業等を行っております。子会社Daigasエナジー㈱は、当社から業務用等のお客さま向けのガス・電気の販売及びガス機器の販売・保守等を受託しております。また、エンジニアリング・施工、エネルギーサービス事業、液化天然ガス・液化石油ガス販売事業、熱供給事業等を行っており、当社からLNGや熱供給事業用のガスを購入しております。子会社Daigasガスアンドパワーソリューション㈱は、当社からガス製造所・発電所のオペレーション及びメンテナンスを受託しております。また、当社から電気供給事業用のガスを購入し、発電及び当社への電気販売を行っております。さらに、ガス及び環境保全等に関する各種プラントの調査、設計、施工等のエンジニアリングを行っており、当社のガス製造供給設備等を設計・施工しております。子会社大阪ガスインターナショナルトランスポート㈱は、当社へLNG輸送を行っております。子会社Osaka Gas Energy Supply and Trading Pte.Ltd.は、主に当社から受託したLNGトレーディング事業を行っております。子会社グローバルベイス㈱は、中古マンションのリノベーション、不動産の仲介及び売買を行っております。当社、子会社泉北天然ガス発電㈱、子会社袖ケ浦バイオマス発電㈱、子会社中山名古屋共同発電㈱、子会社姫路天然ガス発電㈱、子会社㈱広川明神山風力発電所、子会社広畑バイオマス発電㈱等は、電気供給事業を行っております。子会社泉北天然ガス発電㈱、子会社中山名古屋共同発電㈱、子会社姫路天然ガス発電㈱等は、当社へ電気を販売しております。これらの事業は、国内エネルギーセグメントに区分しております。 (海外エネルギー)子会社Osaka Gas USA Corporationは、米国における天然ガス等及びエネルギー供給事業に関する投資等を行っております。子会社Sabine Energy Inc.、子会社Osaka Gas Australia Pty Ltd、子会社Osaka Gas Gorgon Pty Ltd、子会社Osaka Gas Ichthys Pty Ltd、子会社Osaka Gas Ichthys Development Pty Ltd、子会社Osaka Gas Crux Pty Ltd等は、天然ガス等に関する開発、投資等を行っております。子会社Osaka Gas Gorgon Pty Ltdは、当社へLNGを販売しております。子会社Osaka Gas Singapore Pte.Ltd.は、東南アジア及びインドにおけるエネルギー関連事業に関する調査・開発・投資等を行っております。子会社DAIGAS SJ CGD PTE. LTD.は、インドにおける都市ガス事業に関する投資等を行っております。子会社Osaka Gas UK,Ltd.は、欧州等におけるエネルギー供給事業に関する投資等を行っております。これらの事業は、海外エネルギーセグメントに区分しております。 (ライフ&ビジネス ソリューション)子会社大阪ガス都市開発㈱、子会社プライムエステート㈱等は、不動産の開発、賃貸、管理、販売等を行っており、子会社大阪ガス都市開発㈱は、当社に不動産を賃貸しております。子会社㈱大阪ガスファシリティーズは、当社等の建物及び設備の運転、管理、メンテナンス等を行っております。子会社㈱オージス総研、子会社さくら情報システム㈱等は、ソフトウェア開発、コンピュータによる情報処理サービス等を行っており、当社のソフトウェア開発、情報処理サービスを行っております。 子会社大阪ガスケミカル㈱は、ファイン材料、炭素材製品、活性炭及び木材保護塗料等の製造、販売を行っております。子会社Jacobi Carbons AB等は、活性炭の製造・販売等を行っております。これらの事業は、ライフ&ビジネス ソリューションセグメントに区分しております。以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。 ≪主な連結子会社 事業系統図≫
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 原料費調整制度によるガス料金の単位料金調整等の取り組みを進めているため |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 一般ガス導管事業等を行う子会社が存在し、ガス小売全面自由化等の規制変更がリスクとなるため |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:経済金融社会情勢、景気等の変動、市場の縮小 / 気温、水温の変動によるエネルギー需要への影響 / 為替、調達金利の価格変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
大阪ガスは長年にわたり培ってきたブランド力と地域社会からの信頼がある。しかし、特許や独占的IPによる明確な競争優位性は限定的であり、規制産業としての側面が強い。
スイッチングコスト★★★☆☆
都市ガス事業においては、インフラ整備と安全基準の遵守により、新規参入障壁が高く、既存顧客の乗り換えはインフラ工事や契約変更の手間から限定的。ただし、電力自由化の影響で一部スイッチングは発生している。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ガス供給網はインフラであり、ネットワーク効果による価値向上は限定的。顧客が増えても、個々の顧客にとってのガスの価値が直接的に増大するわけではない。
コスト優位★★☆☆☆
大規模なインフラ投資と維持管理コストがかかる。調達コストの交渉力や、効率的な供給網の維持により一定のコスト管理は行われているが、構造的な圧倒的コスト優位性は見出しにくい。
規模の経済★★★★☆
大阪ガスは関西圏における主要な都市ガス供給事業者であり、広範な供給エリアと多数の顧客基盤を持つ。この規模は、インフラ投資の効率化や調達力の面で競合に対する優位性をもたらす。業界内での寡占的な地位を確立している。
- 安定的なエネルギー供給網長年にわたり培ってきたガス製造・供給の技術とインフラは、国内エネルギー事業の強固な基盤です。子会社による導管事業や発電所の運営・保守により、安定したエネルギー供給体制を確立しており、顧客からの信頼を得ています。
- 多角的な事業ポートフォリオ国内エネルギーに加えて、海外エネルギー事業でのLNG開発・投資、ライフ&ビジネスソリューション事業での不動産、IT、化学品など、幅広い分野に事業を展開しています。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、安定した収益構造を構築しています。
- カーボンニュートラルへの取り組み天然ガスへの燃料転換、再生可能エネルギー導入、高効率な商品・設備の提供、そしてカーボンニュートラル化技術の開発など、環境問題への積極的な対応を進めています。これは、将来的な規制強化や市場の変化に対応し、持続的な成長を可能にする競争優位性となり得ます。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 持続的成長の実現長期経営ビジョン2030「Going Forward Beyond Borders」と新中期経営計画2026「Connecting Ambitious Dreams」に基づき、国内・海外エネルギー、ライフ&ビジネスソリューションの3事業を成長させるポートフォリオ経営を推進します。これにより、経営環境の変化に対応し、企業価値の向上を目指します。
- カーボンニュートラル社会への貢献2050年に向けた「エネルギートランジション2050」を策定し、天然ガスの高度利用とカーボンニュートラルの両輪で社会課題解決に取り組みます。再生可能エネルギーの普及拡大や低炭素化技術の開発を進め、持続可能な社会の実現に貢献することを目指します。
- 経営基盤の強化と株主還元ROIC5%程度、ROE8%程度を目標に資本効率の向上を図り、連結自己資本比率45%以上、連結D/E比率0.8以下を目指し財務健全性を維持します。また、累進配当を基本とし、DOE3.5%を目標に株主還元を強化することで、株主価値の最大化を目指します。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営環境2025年度のわが国経済は、物価高の影響を受けつつも個人消費が堅調に推移したほか、半導体関連企業等の活況や、デジタル化・省力化需要を背景とした設備投資の増加等により、底堅い成長を遂げました。一方、米国関税政策の影響をはじめ、国際情勢の変化により、先行きの不透明な状況が続きました。また、2026年2月以降の中東情勢の変化により、不透明感が増しております。エネルギーに関しては、国内における人口減少や工場の海外移転等による需要の減少等により、市場の競争は激しい状況が続いており、エネルギー資源の需給バランスの不安定化や激しい価格変動等、LNG調達環境の不確実性等のリスクはさらに高まっております。また、気候変動問題に対応する国内外におけるカーボンニュートラル潮流の継続やAI等のデジタル化の進展、価値観の多様化、労働人口の減少、自然災害の甚大化、国際情勢の悪化等、経営環境の変化はスピードを増している一方、カーボンニュートラル社会実現へのトランジションエネルギーとして、CO2排出量の少ない天然ガスに対する期待が高まっております。 (2) 経営方針・経営戦略等こうした経営環境のもと、当社グループは、「暮らしとビジネスの“さらなる進化”のお役に立つ企業グループ」として、天然ガス・電力・LPG等のエネルギーとその周辺サービスや、都市開発・材料・情報等のエネルギー以外の様々な商品・サービスを通じて、「お客さま価値」「社会価値」「株主さま価値」「従業員価値」の創造を目指します。そのためには、持続的な成長を実現することが最大の経営課題であると認識し、2017年に長期経営ビジョン2030「Going Forward Beyond Borders」を、2024年には新中期経営計画2026「Connecting Ambitious Dreams」を策定しました。また、2021年に、当社グループの事業活動におけるカーボンニュートラルの実現の方向性や取り組みを示した「カーボンニュートラルビジョン」を策定し、2023年には、2030年までのエネルギートランジションに向けた考え方や具体的な方策を示した「エネルギートランジション2030」を、2025年2月には、2050年に向けたロードマップとソリューションを示した「エネルギートランジション2050」を、それぞれ策定しております。当社グループは、これらのビジョン・計画に沿って、時代を超えて選ばれ続ける革新的なエネルギー&サービスカンパニーとなることを目指します。また、経営環境の変化に対応しながら、安定供給やトランジション期における低炭素化等「今日の安心」をまもり続けるとともに、カーボンニュートラル等社会課題の解決が進む「未来の日常」の創造に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していきます。 (3) 経営指標中期経営計画2026では、各事業の収益性向上や財務健全性の維持、事業の成長に応じた株主還元の実現を掲げ、着実に取り組みを進めていきます。① 収益性、成長性ROIC(投下資本利益率)(※)5%程度、ROE8%程度を目標に掲げ、資本効率の向上を通じて、各事業の成長力の向上を目指します。※ (経常利益+支払利息-受取利息-法人税等)÷(有利子負債+自己資本)有利子負債は、当社にリスクのないリース負債を除きます。② 財務健全性連結自己資本比率(※)45%以上、連結D/E比率(有利子負債/自己資本)(※)0.8以下を目指します。※ 利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)の資本性50%を調整③ 株主さまへの還元原則、減配を実施せず、増配又は維持を目指す累進配当を基本に据えて、株主資本を基準に配当を行う株主資本配当率(DOE)3.5%を目指します。 (4) 対処すべき課題中期経営計画2026では、重点戦略「3つの約束」として、カーボンニュートラルと天然ガスの高度利用の両輪で社会課題の解決を進める「ミライ価値の共創」、多様な人材が集い切磋琢磨し合う企業文化を目指す「従業員の輝き向上」、資産価値の最大化を図るアセットライトな経営意識の徹底を中心とする「経営基盤の進化」を掲げます。これらの取り組みを通じて、社会課題の解決に資する価値創造と、「国内エネルギー事業」「海外エネルギー事業」「ライフ&ビジネス ソリューション事業」を3つの柱とした、将来の経営環境の変化に対応するポートフォリオ経営の実践を目指します。それらの実現に向け、以下のとおり、課題に取り組みます。① 国内エネルギー事業a 安定的、経済的な原燃料調達多数の生産者から分散して調達することにより、天然ガス等の原燃料の安定確保に努めるとともに、契約価格指標の多様化等により、市場競争力を高める原燃料調達を目指します。また、原燃料調達の不測の事態に対しては、トレーディング等で培ったノウハウを活かし、迅速かつ柔軟に原燃料の確保を図ります。b 競争力のある電源の確保及び再生可能エネルギーの普及拡大新規電源の開発、卸電力市場やアライアンス先からの調達等を通じ、競争力のある電源ポートフォリオの構築を進めます。カーボンニュートラル潮流が継続する中で、再生可能エネルギー及びその普及拡大に貢献する蓄電池については、開発や事業参画を推進し、協業等を通じて調達先の拡大や案件取得を進めていきます。c 安定供給と保安の確保安全かつ安定的な操業を最優先にして、ガス製造・供給設備、発電設備等の維持・増強・改修、地震・津波等の自然災害対策及び感染症の流行等の事態への対策等、安定供給とレジリエンスの向上に継続的に取り組みます。また、万一のガス漏れ等の緊急時への対応を引き続き行い、お客さま先の保安の確保に努めていきます。d マーケタービジネスの拡大燃料電池等のガスコージェネレーションシステムやガス冷暖房の普及、電力・LPG販売の拡大、「D-Lineup」等の提案メニューの拡充、分散型電源と再生可能エネルギーを組み合わせたエネルギーネットワークの構築等を通じて、カーボンニュートラル化やレジリエンスの向上といった社会課題の解決に貢献していきます。また、デジタルを活用したライフサービスプラットフォームの「スマイLINK」や「住ミカタ・サービス」、リノベーション等のライフサポートサービス、建物・設備の管理やメンテナンス、空調・換気、水処理、省エネルギーや設備稼働状況等の見える化等、エネルギー周辺サービスを拡充するとともに、固定通信サービスや冷蔵食品の定期宅配サービスの「FitDish」、お客さまのライフスタイルやビジネスニーズに応じたエネルギー料金メニューも総合的に提供することで、お客さまの快適な生活の実現やビジネスの発展に貢献していきます。さらに、各地のエネルギー事業者を含めた様々なパートナーとの連携等を通じ、幅広くマーケタービジネスを拡大していきます。e エネルギーインフラ開発、エンジニアリング事業の推進天然ガス火力発電所等の新規エネルギーインフラ開発を推進します。また、LNGの導入等を検討しているお客さまに対し、これまでの事業展開で培ったノウハウを活かし、ニーズに応じたソリューションを提案することでエンジニアリング事業を推進していきます。f 公正で効率的なガス導管事業の推進一般ガス導管事業者として、託送供給の中立性・透明性の確保や利便性の向上を図りつつ、地域社会や需要家のニーズに応えながら、都市ガス需要の維持・拡大に継続的に取り組みます。 ② 海外エネルギー事業天然ガス等の安定調達と収益獲得のため、現在取り組んでいる米国サビン社によるシェールガス開発等を着実に推進するとともに、米国フリーポートプロジェクトの液化事業や豪州ゴーゴン・イクシスプロジェクトの生産事業の安全かつ安定的な操業に向け働きかけていきます。米国電力事業では、ガス火力発電事業の安定的な操業に努めるとともに、再生可能エネルギー等の開発・取得を進めていきます。マーケタービジネスでは、国内で培った知見を活かし、アジアを中心にガス・電力・エネルギーサービス事業の運営や新規案件の開発等に着実に取り組むとともに、事業参画等を通じて新しい領域におけるノウハウの取得を進めます。さらに、ニーズに応じたソリューションを提案することで、エネルギーインフラ開発やエンジニアリング事業を推進していきます。 ③ ライフ&ビジネス ソリューション事業エネルギー事業で培った技術と知見を基盤に、都市開発・材料・情報等の事業で、固有の強みを活かした商品・サービスを提供することで、国内外のお客さまの快適・便利・健康の実現をサポートし、お客さまの豊かな暮らしやビジネスの発展に貢献していきます。 ④ 経営基盤a サステナビリティ経営の実践「Daigasグループ企業行動憲章」に基づき、サステナビリティ経営を実践し、国内外における当社グループのサプライチェーンに関わる皆さまとともに、お客さまや社会からのさらなる信頼獲得に努めていきます。環境の側面では、カーボンニュートラル社会へのトランジション期において、石炭・重油等から天然ガスへの燃料転換や高効率な設備の導入等を推進するとともに、再生可能エネルギーの導入や、カーボン・オフセットLNGや都市ガスの普及等により、お客さま先や自らの事業活動におけるCO2排出削減の取り組みを一層拡大してまいります。さらに、カーボンニュートラル社会の実現に向け、e-メタン・水素等の技術開発やサプライチェーン構築を進めていきます。また、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言を踏まえて、カーボンニュートラル化への取り組みに関する情報開示の充実に取り組みます。社会の側面では、国際規範に則り、2021年4月に制定した「Daigasグループ人権方針」に基づき、人権や労働・安全衛生への取り組みを進めるとともに、女性取締役の登用等によるDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の風土醸成を進めていきます。ガバナンスの側面では、コンプライアンスの意識向上の取り組みの継続とリスク管理の実効性のさらなる向上に取り組むとともに、情報・制御システムに関するセキュリティ対策の強化等を推進します。b イノベーション・技術開発・デジタルトランスフォーメーションの推進IoTやAI等、最先端のデジタル技術や当社グループ内外のアイデアを活用した新しいサービスの創造による価値向上と、社内での業務改革・システム刷新による生産性の向上に取り組みます。また、燃料電池をはじめとするガス機器・設備のさらなる高効率化とコストダウン、新たな材料や情報処理、カーボンニュートラル化等に関する技術開発を推進します。c 人材・組織の強化当社グループのアウトプットの最大化に向けて、多様な人材が集い切磋琢磨しあうことで従業員の力が最大限発揮される環境づくりを進めていきます。人材の面では、多様で専門性の高い人材の獲得を拡大するとともに、従業員の成長を促進する制度・育成策を強化していきます。組織の面では、タレントマネジメントにより適所適材の配置を実現するとともに、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の推進や、働き方・仕事の進め方の変革、成長と挑戦を促す組織風土のさらなる醸成等に取り組んでいきます。会社と人材の双方向のコミュニケーションを通じて各取り組みを活性化させ、従業員のエンゲージメント向上を図ります。 (5) おわりにグループの内部統制システムの運用状況の確認及び評価を継続的に行い、所要の措置を講じることにより、実効性の高い内部統制を行っていきます。これらの仕組みのもと、以上の課題に対処するとともに、「Daigasグループ企業理念」を実践し、持続的成長に向けて不断の努力を続けていきます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営環境2025年度のわが国経済は、物価高の影響を受けつつも個人消費が堅調に推移したほか、半導体関連企業等の活況や、デジタル化・省力化需要を背景とした設備投資の増加等により、底堅い成長を遂げました。一方、米国関税政策の影響をはじめ、国際情勢の変化により、先行きの不透明な状況が続きました。また、2026年2月以降の中東情勢の変化により、不透明感が増しております。エネルギーに関しては、国内における人口減少や工場の海外移転等による需要の減少等により、市場の競争は激しい状況が続いており、エネルギー資源の需給バランスの不安定化や激しい価格変動等、LNG調達環境の不確実性等のリスクはさらに高まっております。また、気候変動問題に対応する国内外におけるカーボンニュートラル潮流の継続やAI等のデジタル化の進展、価値観の多様化、労働人口の減少、自然災害の甚大化、国際情勢の悪化等、経営環境の変化はスピードを増している一方、カーボンニュートラル社会実現へのトランジションエネルギーとして、CO2排出量の少ない天然ガスに対する期待が高まっております。 (2) 経営方針・経営戦略等こうした経営環境のもと、当社グループは、「暮らしとビジネスの“さらなる進化”のお役に立つ企業グループ」として、天然ガス・電力・LPG等のエネルギーとその周辺サービスや、都市開発・材料・情報等のエネルギー以外の様々な商品・サービスを通じて、「お客さま価値」「社会価値」「株主さま価値」「従業員価値」の創造を目指します。そのためには、持続的な成長を実現することが最大の経営課題であると認識し、2017年に長期経営ビジョン2030「Going Forward Beyond Borders」を、2024年には新中期経営計画2026「Connecting Ambitious Dreams」を策定しました。また、2021年に、当社グループの事業活動におけるカーボンニュートラルの実現の方向性や取り組みを示した「カーボンニュートラルビジョン」を策定し、2023年には、2030年までのエネルギートランジションに向けた考え方や具体的な方策を示した「エネルギートランジション2030」を、2025年2月には、2050年に向けたロードマップとソリューションを示した「エネルギートランジション2050」を、それぞれ策定しております。当社グループは、これらのビジョン・計画に沿って、時代を超えて選ばれ続ける革新的なエネルギー&サービスカンパニーとなることを目指します。また、経営環境の変化に対応しながら、安定供給やトランジション期における低炭素化等「今日の安心」をまもり続けるとともに、カーボンニュートラル等社会課題の解決が進む「未来の日常」の創造に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していきます。 (3) 経営指標中期経営計画2026では、各事業の収益性向上や財務健全性の維持、事業の成長に応じた株主還元の実現を掲げ、着実に取り組みを進めていきます。① 収益性、成長性ROIC(投下資本利益率)(※)5%程度、ROE8%程度を目標に掲げ、資本効率の向上を通じて、各事業の成長力の向上を目指します。※ (経常利益+支払利息-受取利息-法人税等)÷(有利子負債+自己資本)有利子負債は、当社にリスクのないリース負債を除きます。② 財務健全性連結自己資本比率(※)45%以上、連結D/E比率(有利子負債/自己資本)(※)0.8以下を目指します。※ 利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)の資本性50%を調整③ 株主さまへの還元原則、減配を実施せず、増配又は維持を目指す累進配当を基本に据えて、株主資本を基準に配当を行う株主資本配当率(DOE)3.5%を目指します。 (4) 対処すべき課題中期経営計画2026では、重点戦略「3つの約束」として、カーボンニュートラルと天然ガスの高度利用の両輪で社会課題の解決を進める「ミライ価値の共創」、多様な人材が集い切磋琢磨し合う企業文化を目指す「従業員の輝き向上」、資産価値の最大化を図るアセットライトな経営意識の徹底を中心とする「経営基盤の進化」を掲げます。これらの取り組みを通じて、社会課題の解決に資する価値創造と、「国内エネルギー事業」「海外エネルギー事業」「ライフ&ビジネス ソリューション事業」を3つの柱とした、将来の経営環境の変化に対応するポートフォリオ経営の実践を目指します。それらの実現に向け、以下のとおり、課題に取り組みます。① 国内エネルギー事業a 安定的、経済的な原燃料調達多数の生産者から分散して調達することにより、天然ガス等の原燃料の安定確保に努めるとともに、契約価格指標の多様化等により、市場競争力を高める原燃料調達を目指します。また、原燃料調達の不測の事態に対しては、トレーディング等で培ったノウハウを活かし、迅速かつ柔軟に原燃料の確保を図ります。b 競争力のある電源の確保及び再生可能エネルギーの普及拡大新規電源の開発、卸電力市場やアライアンス先からの調達等を通じ、競争力のある電源ポートフォリオの構築を進めます。カーボンニュートラル潮流が継続する中で、再生可能エネルギー及びその普及拡大に貢献する蓄電池については、開発や事業参画を推進し、協業等を通じて調達先の拡大や案件取得を進めていきます。c 安定供給と保安の確保安全かつ安定的な操業を最優先にして、ガス製造・供給設備、発電設備等の維持・増強・改修、地震・津波等の自然災害対策及び感染症の流行等の事態への対策等、安定供給とレジリエンスの向上に継続的に取り組みます。また、万一のガス漏れ等の緊急時への対応を引き続き行い、お客さま先の保安の確保に努めていきます。d マーケタービジネスの拡大燃料電池等のガスコージェネレーションシステムやガス冷暖房の普及、電力・LPG販売の拡大、「D-Lineup」等の提案メニューの拡充、分散型電源と再生可能エネルギーを組み合わせたエネルギーネットワークの構築等を通じて、カーボンニュートラル化やレジリエンスの向上といった社会課題の解決に貢献していきます。また、デジタルを活用したライフサービスプラットフォームの「スマイLINK」や「住ミカタ・サービス」、リノベーション等のライフサポートサービス、建物・設備の管理やメンテナンス、空調・換気、水処理、省エネルギーや設備稼働状況等の見える化等、エネルギー周辺サービスを拡充するとともに、固定通信サービスや冷蔵食品の定期宅配サービスの「FitDish」、お客さまのライフスタイルやビジネスニーズに応じたエネルギー料金メニューも総合的に提供することで、お客さまの快適な生活の実現やビジネスの発展に貢献していきます。さらに、各地のエネルギー事業者を含めた様々なパートナーとの連携等を通じ、幅広くマーケタービジネスを拡大していきます。e エネルギーインフラ開発、エンジニアリング事業の推進天然ガス火力発電所等の新規エネルギーインフラ開発を推進します。また、LNGの導入等を検討しているお客さまに対し、これまでの事業展開で培ったノウハウを活かし、ニーズに応じたソリューションを提案することでエンジニアリング事業を推進していきます。f 公正で効率的なガス導管事業の推進一般ガス導管事業者として、託送供給の中立性・透明性の確保や利便性の向上を図りつつ、地域社会や需要家のニーズに応えながら、都市ガス需要の維持・拡大に継続的に取り組みます。 ② 海外エネルギー事業天然ガス等の安定調達と収益獲得のため、現在取り組んでいる米国サビン社によるシェールガス開発等を着実に推進するとともに、米国フリーポートプロジェクトの液化事業や豪州ゴーゴン・イクシスプロジェクトの生産事業の安全かつ安定的な操業に向け働きかけていきます。米国電力事業では、ガス火力発電事業の安定的な操業に努めるとともに、再生可能エネルギー等の開発・取得を進めていきます。マーケタービジネスでは、国内で培った知見を活かし、アジアを中心にガス・電力・エネルギーサービス事業の運営や新規案件の開発等に着実に取り組むとともに、事業参画等を通じて新しい領域におけるノウハウの取得を進めます。さらに、ニーズに応じたソリューションを提案することで、エネルギーインフラ開発やエンジニアリング事業を推進していきます。 ③ ライフ&ビジネス ソリューション事業エネルギー事業で培った技術と知見を基盤に、都市開発・材料・情報等の事業で、固有の強みを活かした商品・サービスを提供することで、国内外のお客さまの快適・便利・健康の実現をサポートし、お客さまの豊かな暮らしやビジネスの発展に貢献していきます。 ④ 経営基盤a サステナビリティ経営の実践「Daigasグループ企業行動憲章」に基づき、サステナビリティ経営を実践し、国内外における当社グループのサプライチェーンに関わる皆さまとともに、お客さまや社会からのさらなる信頼獲得に努めていきます。環境の側面では、カーボンニュートラル社会へのトランジション期において、石炭・重油等から天然ガスへの燃料転換や高効率な設備の導入等を推進するとともに、再生可能エネルギーの導入や、カーボン・オフセットLNGや都市ガスの普及等により、お客さま先や自らの事業活動におけるCO2排出削減の取り組みを一層拡大してまいります。さらに、カーボンニュートラル社会の実現に向け、e-メタン・水素等の技術開発やサプライチェーン構築を進めていきます。また、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言を踏まえて、カーボンニュートラル化への取り組みに関する情報開示の充実に取り組みます。社会の側面では、国際規範に則り、2021年4月に制定した「Daigasグループ人権方針」に基づき、人権や労働・安全衛生への取り組みを進めるとともに、女性取締役の登用等によるDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の風土醸成を進めていきます。ガバナンスの側面では、コンプライアンスの意識向上の取り組みの継続とリスク管理の実効性のさらなる向上に取り組むとともに、情報・制御システムに関するセキュリティ対策の強化等を推進します。b イノベーション・技術開発・デジタルトランスフォーメーションの推進IoTやAI等、最先端のデジタル技術や当社グループ内外のアイデアを活用した新しいサービスの創造による価値向上と、社内での業務改革・システム刷新による生産性の向上に取り組みます。また、燃料電池をはじめとするガス機器・設備のさらなる高効率化とコストダウン、新たな材料や情報処理、カーボンニュートラル化等に関する技術開発を推進します。c 人材・組織の強化当社グループのアウトプットの最大化に向けて、多様な人材が集い切磋琢磨しあうことで従業員の力が最大限発揮される環境づくりを進めていきます。人材の面では、多様で専門性の高い人材の獲得を拡大するとともに、従業員の成長を促進する制度・育成策を強化していきます。組織の面では、タレントマネジメントにより適所適材の配置を実現するとともに、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の推進や、働き方・仕事の進め方の変革、成長と挑戦を促す組織風土のさらなる醸成等に取り組んでいきます。会社と人材の双方向のコミュニケーションを通じて各取り組みを活性化させ、従業員のエンゲージメント向上を図ります。 (5) おわりにグループの内部統制システムの運用状況の確認及び評価を継続的に行い、所要の措置を講じることにより、実効性の高い内部統制を行っていきます。これらの仕組みのもと、以上の課題に対処するとともに、「Daigasグループ企業理念」を実践し、持続的成長に向けて不断の努力を続けていきます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績の分析① 概要2025年度のわが国経済は、物価高の影響を受けつつも個人消費が堅調に推移したほか、半導体関連企業等の活況や、デジタル化・省力化需要を背景とした設備投資の増加等により、底堅い成長を遂げました。一方、米国関税政策の影響をはじめ、国際情勢の変化により、先行きの不透明な状況が続きました。また、2026年2月以降の中東情勢の変化により、不透明感が増しております。こうした経営環境のもと、当社グループは、「暮らしとビジネスの“さらなる進化”のお役に立つ企業グループ」となることを目指し、積極的に事業活動を展開してまいりました。当期の売上高は、国内エネルギー事業で原料費調整制度に基づきガス販売単価が低めに推移したことなどにより、前期に比べて387億円減(△1.9%)の2兆303億円となりました。経常利益は、国内エネルギー事業が減益となったものの、海外エネルギー事業での米国フリーポート液化基地(LNG)や米国上流事業の増益などにより、148億円増(+7.8%)の2,045億円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、183億円増(+13.6%)の1,527億円となりました。 ② 売上高売上高は、原料費調整制度に基づきガス販売単価が低めに推移したことなどにより、前期に比べて387億円減(△1.9%)の2兆303億円となりました。(国内エネルギーセグメント)当社グループのセグメント別売上高の中で最も大きな割合を占める国内エネルギーセグメントの売上高は、原料費調整制度に基づきガス販売単価が低めに推移したことや、LNG販売単価が低めに推移したことなどにより、前期に比べて944億円減(△5.4%)の1兆6,434億円となりました。ガス供給件数は、前期末に比べて0.9%増の516万1千件となり、ガス販売量は、前期に比べて1.4%減の65億6千万m3となりました。ガス販売量の状況を用途別に見ると、家庭用ガス販売量は、気温・水温が高く推移した影響等により、前期に比べて0.9%減の16億4千4百万m3となりました。業務用等のガス販売量は、特定のお客さま設備の稼働減少等により、前期に比べて1.5%減の49億1千6百万m3となりました。家庭用のガス機器・サービスにつきましては、給湯、暖房、調理等の機器・設備に加え、家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」等の商品の開発及び販売拡大に努めました。また、ガス機器・水まわりの修理等や防災・防犯に関する「住ミカタ・サービス」や、冷蔵パウチ食品をお届けする定期宅配サービス「FitDish」、インターネットサービス「さすガねっと」等の各種サービスの提供とさらなるメニュー拡充に努めました。今後もお客さまの快適な生活の実現に貢献してまいります。2025年8月、食と住まいのショールーム「hu+g MUSEUM(ハグミュージアム)」の来場者数が、累計200万人を突破いたしました。また、2026年3月には、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)において一般社団法人日本ガス協会が出展し、e-メタン等のPRを行った「ガスパビリオン」の内容を追体験できる「おばけワンダーランドゾーン」を同ショールームに新設いたしました。引き続き、幅広いお客さまにより一層楽しんでいただける施設を目指し、様々な情報発信に努めてまいります。業務用のガス機器・サービスにつきましては、コージェネレーションシステム、冷暖房システム、厨房機器、ボイラ、工業炉、バーナ等の商品の開発及び販売拡大に努めました。また、エンジニアリング力を活用し、脱炭素化・分散化・デジタル化の視点でお客さまの様々な経営課題を解決する「D-Lineup(ディーラインアップ)」等、お客さまのニーズに応じた高付加価値のソリューションの提供に努めました。 都市ガスのカーボンニュートラル化の有望技術として期待される高効率なSOECメタネーション技術等、低・脱炭素化に資する触媒・燃焼技術等の研究開発にも取り組んでおります。2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)において、実証設備「化けるLABO」を用いて、会場内で発生する生ごみ由来のバイオガス中のCO2等と再生可能エネルギー由来の水素を原料とし、最大7N㎥/hのe-メタンを製造するメタネーション技術の実証事業を実施いたしました。2025年6月、国立研究開発法人産業技術総合研究所と共同で実施しているSOECメタネーションの技術開発事業において、10N㎥/hのe-メタンを製造するベンチスケール試験装置が完成し、試験を開始いたしました。2026年2月、メタネーション技術の実用化を目指し、新潟県長岡市で株式会社INPEXと共同で実施している技術開発事業において、400N㎥/hのe-メタンを製造する試験設備が完成し、実証運転を開始いたしました。また、製造したe-メタンの天然ガスパイプラインへの注入も実施いたしました。カーボンニュートラル社会へのトランジション期における取り組みとして、石炭・重油等から天然ガスへの燃料転換や高効率な設備の導入等を推進し、お客さま先でのCO2排出削減に努めました。安定供給・保安の確保につきましては、天然ガスの調達先の多様化、AI技術活用も含めた製造・供給設備の保全と計画的な改修、安全機能を備えたガス機器の普及促進等に継続的に取り組みました。低圧電気供給件数は、前期末に比べて1.3%増の194万6千件となり、電力販売量は、前期に比べて1.5%増の172億3千8百万kWhとなりました。ガスとセットでお得にご利用いただける料金メニュー、お客さまのライフスタイルや趣味にあわせた料金メニュー、脱炭素に資する料金メニュー等、多彩な電気料金メニューの提供に努めました。2026年1月、兵庫県姫路市における姫路天然ガス発電所1号機(発電容量約62万kW)が完成し、営業運転を開始いたしました。また、2026年5月には、同2号機(発電容量約62万kW)が完成し、営業運転を開始いたしました。2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能エネルギー電源の拡大に積極的に取り組みました。海外エネルギーセグメントに含まれる海外分も含め、再生可能エネルギー電源の普及貢献量は、当期末時点で約454万kWとなりました。当期中に参画した再生可能エネルギー電源は、京都府京都市における太陽光発電所(発電容量計約3万kW、営業運転開始済。出資比率50%)等であります。また、和歌山県御坊市における和歌山御坊バイオマス発電所(発電容量約5万kW、出資比率35%)等が営業運転を開始いたしました。再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、出力変動を補完し電力需給の安定化に寄与する、系統用蓄電池事業の拡大に取り組みました。2025年8月、大阪府吹田市における千里蓄電所(定格出力約1万kW、定格容量約2万kWh)が、2025年11月には、佐賀県武雄市における武雄蓄電所(定格出力約2千kW、定格容量約8千kWh)が、それぞれ営業運転を開始いたしました。(海外エネルギーセグメント)海外エネルギー事業では、国内で培ったエネルギーバリューチェーンの知見を活用しながら、米国・アジア・オセアニアを中心に事業を展開・拡大しております。海外エネルギーセグメントの売上高は、米国上流事業や米国フリーポート液化基地(LNG)等の増収により、前期に比べて156億円増(+12.2%)の1,437億円となりました。米国テキサス州でシェールガス生産開発事業を行う、当社の子会社であるSabine Energy Inc.は、生産中の井戸の操業に加え、追加の井戸開発を実施しており、事業を順調に展開しております。2025年11月、Osaka Gas Trading and Export LLCは、米国の再生可能天然ガス生産事業者であるArchaea Energy Inc.が保有するバイオメタン製造施設により精製されたゴミ埋立地由来のバイオメタン約20トンを調達する契約を締結いたしました。同契約により調達したバイオメタンは、フリーポートLNG基地にて液化し、2026年1月、泉北製造所に到着いたしました。また、2025年11月、TotalEnergies Hydrogen Holdings USA, LLCをはじめとする4社と共同で、米国ネブラスカ州において、再生可能エネルギーにより生成する水素と、工場から回収するバイオマス由来のCO2を原料としてe-メタンを製造する事業の基本設計の実施に向けた共同開発契約を締結いたしました。今後もカーボンニュートラルに資するe-メタン等のサプライチェーン構築に向けて取り組んでまいります。 (ライフ&ビジネス ソリューションセグメント)ライフ&ビジネス ソリューション事業では、エネルギー事業で培った技術や事業ノウハウを活用しながら、事業成長に努めております。ライフ&ビジネス ソリューションセグメントの売上高は、都市開発事業や材料ソリューション事業等での増収により、前期に比べて373億円増(+13.2%)の3,198億円となりました。都市開発事業を展開する大阪ガス都市開発(株)は、当期中に「アーバネックス東梅田」(大阪府)等の14物件の賃貸マンションを取得し、資産の拡充に努めました。また、「シーンズ御堂筋あびこ」(大阪府)等の4物件の分譲マンションが竣工いたしました。2025年11月、同社が京都信用金庫、学校法人龍谷大学と構成する「共創HUB 京都コンソーシアム」は、京都府京都市において、産学金連携・住居を備えたイノベーションハブ拠点「共創HUB京都(仮称)」の建設工事を開始いたしました。2028年春の開業を予定しております。情報ソリューション事業を展開する(株)オージス総研は、企業情報システムのコンサルティング・設計・開発・運用や、AI・クラウドサービス等、総合的なITサービスの提供やお客さまのDX推進支援に努めました。材料ソリューション事業を展開する大阪ガスケミカル(株)は、ファイン材料、炭素材製品、保存剤等、付加価値の高い材料等の開発及び販売拡大に努めました。木材保護塗料「キシラデコール」シリーズ製品が、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)において大阪府や大阪市等が出展した「大阪ヘルスケアパビリオン」の内部・外部壁面に使用されました。 ③ 営業利益売上原価は、原材料費が減少したことなどにより、前期に比べて706億円減(△4.2%)の1兆5,927億円となりました。販売費及び一般管理費は、委託作業費が増加したことなどにより、178億円増(+7.3%)の2,627億円となりました。国内エネルギーセグメントでは、営業利益は、原料価格等の変動が販売単価に反映されるまでのタイムラグによる増益影響(※)があったものの、電力事業における姫路天然ガス発電所1号機の運転開始に伴う費用増加等により前期に比べて61億円減(△8.2%)の687億円となりました。海外エネルギーセグメントでは、営業利益は、米国の上流事業や米国フリーポート液化基地(LNG)等での増益により、前期に比べて136億円増(+25.4%)の676億円となりました。ライフ&ビジネス ソリューションセグメントでは、営業利益は、都市開発事業等での増益により、前期に比べて86億円増(+30.2%)の374億円となりました。以上の結果、営業利益は、前期に比べて140億円増(+8.8%)の1,748億円となりました。(※) 原料価格及び燃料価格の変動が、原料費及び燃料費調整制度に基づく販売単価に反映されるまでには一定の時間差があるため、一時的な増減益要因となります。 ④ 経常利益営業外収益は、前期に比べて3億円増の546億円となりました。これは受取配当金が減少したものの、持分法による投資利益が増加したことなどによるものであります。営業外費用は、前期に比べて4億円減の249億円となりました。これは為替差損を計上したものの、支払利息が減少したことなどによるものであります。以上の結果、経常利益は、前期に比べて148億円増(+7.8%)の2,045億円となりました。 ⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益特別利益は、前期に比べて36億円減の217億円となりました。これは当期に関係会社株式売却益を計上したものの、投資有価証券売却益が減少したことによるものであります。特別損失は、前期に比べて24億円減の233億円となりました。これは減損損失(※)が増加したものの、投資有価証券評価損が減少したことなどによるものであります。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べて183億円増(+13.6%)の1,527億円となりました。1株当たり当期純利益は、前期の333.31円に対し、当期は391.15円となりました。(※) 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結損益計算書関係) 減損損失」をご参照ください。 ⑥ 収益性、成長性に関する経営指標当社グループは、当期の収益性、成長性の経営指標として、ROIC(投下資本利益率)5.0%、ROE(自己資本利益率)7.5%、EBITDA(※)3,000億円を計画として掲げ、ROIC5.8%、ROE8.7%、EBITDA(※)3,338億円の実績となりました。また、当社グループは、2024年3月に策定した中期経営計画2026「Connecting Ambitious Dreams」における2026年度の収益性、成長性の経営指標として、ROIC(投下資本利益率)5%程度、ROE(自己資本利益率)8%程度を計画として掲げております。上記の経営指標の推移を踏まえながら、当社グループは引き続き収益性、成長性の向上に努めます。(※) 営業利益+減価償却費+のれん償却額+持分法投資損益 (注) 1 上記のセグメント別売上高、セグメント損益には、セグメント間の内部取引に係る金額を含んでおります。2 本報告書では、ガス量はすべて1m3当たり45MJ(メガジュール)で表示しております。 (2) 資本の財源及び資金の流動性についての分析① キャッシュ・フロー当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前期に比べて570億円収入増の3,407億円の収入となりました。これは、売上債権の減少による収入が前期に比べて638億円増加したことなどによるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べて137億円支出減の2,418億円の支出となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が前期に比べて276億円増加した一方で、関係会社株式の取得による支出が前期に比べて542億円減少したことなどによるものであります。 財務活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べて950億円支出増の1,291億円の支出となりました。これは、社債の発行による収入が前期に比べて410億円減少したこと、自己株式の取得による支出が前期に比べて234億円増加したことなどによるものであります。以上の活動の結果、当期末の現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べて238億円減の584億円となりました。当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、社債、借入金及び自己資金を財源としながら、ガス事業の基盤である本支供給管等の品質向上投資や、国内エネルギー、海外エネルギー、ライフ&ビジネス ソリューション事業への成長投資を行っていきます。 ② 資産・負債及び純資産当期末の総資産は3兆3,214億円となり、前期末に比べて1,208億円増加しました。これは、投資の進捗等に伴い、有形固定資産が前期末に比べて670億円増加したことなどによるものであります。当期末の負債は1兆4,673億円となり、前期末に比べて61億円増加しました。これは、長期借入金の返済等により固定負債が前期末に比べて342億円減少したものの、コマーシャル・ペーパーの発行等により流動負債が前期末に比べて404億円増加したことによるものであります。当期末の純資産は1兆8,540億円となり、前期末に比べて1,147億円増加しました。これは、株主資本が利益剰余金の増加等により前期末に比べて487億円増加したことや、その他の包括利益累計額が繰延ヘッジ損益の増加等により前期末に比べて684億円増加したことなどによるものであります。以上の結果、当期末の自己資本比率は54.4%となり、前期末に比べて1.6ポイント増加しました。 ③ 財務戦略当社グループの財務戦略の基本的な考え方は以下のとおりです。a 社会インフラを担う事業者として、将来の経営環境変化や有事にも耐えられる健全な財務基盤を維持するb 事業の成長と投資を通じて、キャッシュ・フローと収益性・効率性を向上させ、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するc 対話や価値共創を進め、ステークホルダーの期待にバランス良く応える当社グループは、健全な財務基盤を維持するために高い財務規律を設けるとともに、エネルギー価格、為替、金利等の収支変動抑制のためのデリバティブの活用や、有事に備えたリスク管理を実施しております。そして、持続的な成長と中長期的な企業価値向上のために、ROICを導入しつつ、高格付を活かした経済的かつ安定的な事業運営・資金調達に取り組むこととしております。また、お客さまやビジネスパートナー、株主、債権者、従業員等のステークホルダーの期待にバランス良く応えます。当社グループは、2017年3月に策定した長期経営ビジョン2030「Going Forward Beyond Borders」・2024年3月に策定した中期経営計画2026「Connecting Ambitious Dreams」において経営指標を定めました。財務健全性指標としては、連結自己資本比率(※)45%以上、連結D/E比率(有利子負債/自己資本)(※)0.8以下を中長期的に維持していくことを掲げております。(※) 利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)の資本性50%を調整今後も長期経営ビジョン2030・中期経営計画2026の実現に向け、財務健全性を考慮した上で、成長投資と株主還元により更なる企業価値の向上を図っていきます。 (3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 (生産、受注及び販売の状況)当社グループにおいては、国内エネルギーセグメントにおいて当社及び名張近鉄ガス㈱等が営むガス事業が生産活動の中心となっており、販売活動では、ガス事業に加えて、当社等が営む電力事業も一定の比率を占めております。また、当該セグメント以外のセグメントが生産・販売する製品やサービスは広範囲かつ多様であり、受注形態をとらないものも多くあります。このため、以下は、国内エネルギーセグメントにおけるガス事業の生産実績及び販売実績、並びに電力事業の販売実績について記載しております。(1) 生産実績(ガス)当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。製品生産量(百万m3)前期比(%)ガス6,634△1.9 (2) 受注状況(ガス)ガス販売については、その性質上受注生産は行いません。 (3) 販売実績(ガス)当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。 家庭用1,644百万m3(△0.9)ガス販売量業務用等4,916百万m3(△1.5) 計6,560百万m3(△1.4)ガス供給件数5,161千件(+0.9) (注) ( )内数値は前期比(%)であります。 (電力)当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。電力販売量小売7,776百万kWh(+3.6)卸等9,462百万kWh(△0.1)計17,238百万kWh(+1.5)低圧電気供給件数1,946千件(+1.3) (注) ( )内数値は前期比(%)であります。
事業リスク
- 経済・社会情勢の変動国内外の景気悪化、地政学リスク、サプライチェーンの混乱、大規模感染症の流行などにより、売上減少や資金調達の困難、取引先の倒産、人材確保の難化などが生じる可能性があります。これにより、グループ全体の経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
- 原燃料・電力調達価格の変動LNGの大半を海外輸入に頼っているため、為替相場や原油価格の変動、調達先との契約更改、電力卸売市場の価格変動などが、原燃料費や電力調達価格に大きく影響します。これにより、コスト増加や収益性の悪化につながる可能性があります。
- 気候変動対応と競争激化カーボンニュートラル社会への移行に伴う規制強化や社会動向の変化、他燃料との競争、電力・ガス小売自由化による新規参入事業者との競争激化は、販売量の減少や対応コストの増加を招く可能性があります。技術開発の遅延も競争力低下につながるリスクがあります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。(1) 経営戦略に関するリスク① 経済金融社会情勢、景気等の変動、市場の縮小当社グループは、「国内エネルギー事業」「海外エネルギー事業」「ライフ&ビジネス ソリューション(LBS)事業」の3つの事業分野それぞれを成長させることで経営環境の変化に対応するポートフォリオ経営を実践しておりますが、国内外における経済・金融・社会情勢の悪化、地政学的な緊張感の高まりや、それに伴うサプライチェーンへの影響、大規模な感染症の流行等により、売上高の減少や資金調達の不調、共同事業者・取引先の倒産、人口減少、人材確保の難化、工場の海外移転・操業停止等の事象が発生した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。② 気温、水温の変動によるエネルギー需要への影響当社グループは、エネルギー需要の変動影響に対応するため、ガス器具やエネルギーサービスといったエネルギー周辺分野においても販売拡大等の取り組みを進めておりますが、気温、水温の変動によりガス販売量や電力販売量が大きく変動した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。③ 各種国際規範、政策、法令、制度等の変更当社グループは、環境・社会・ガバナンスに関する国際規範やその他国内外の規範・政策・法令・制度等に基づいてそれぞれの事業を遂行しておりますが、それらの変更により追加的な義務等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。④ 競争の激化及びそれに伴う消費者の事業者選択当社グループは、お客さまに選ばれ続ける事業者を目指し、あらゆる事業分野において市場競争力を高めるため、付加価値の向上や原材料費の低減、技術開発やデジタルトランスフォーメーション等の取り組みを進めておりますが、当社グループを取り巻く競争環境が変化し、他燃料との競争や2016年度の電力小売全面自由化・2017年度のガス小売全面自由化等の変化に伴う新規参入事業者等との競争激化や、技術革新により相対的に競争力が著しく低下した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 市場リスク① 為替、調達金利の価格変動当社グループは、為替、調達金利の変動に対するヘッジや外貨調達を通じた影響の抑制、原材料価格、物流費等の上昇に対するコストの低減に取り組んでおりますが、市場の動向により為替や調達金利の大幅な変動が生じた場合や、物価上昇の販売価格への適切な反映が困難な場合において、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。② 原燃料費の変動当社グループは、LNG調達における契約価格指標の多様化やヘッジによる収支影響の抑制、原料費調整制度によるガス料金の単位料金調整等の取り組みを進めておりますが、為替相場や原油価格等の変動、LNG調達先との契約更改、価格交渉の動向等により、原燃料費が変動した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。③ 電力調達価格の変動当社グループは、電力需要に対し、自社電源に加え、他社電源からの調達契約や卸電力取引所等の市場からの調達等による安定調達の確保や、ヘッジによる収支影響の抑制に努めておりますが、調達価格やインバランス価格が変動した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 原料等の調達に関するリスク当社グループは、ガス、電力の原燃料であるLNG等の大半を海外からの輸入に頼っているため、多数の生産者からの分散調達を進めるとともに、LNGトレーディングを通じた需給調整等に取り組み、安定的かつ柔軟な原燃料調達を目指しておりますが、調達先の設備や操業等に関するトラブルや調達先における自然災害、カントリーリスク等により原燃料が想定通りに調達できない場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 気候変動対応等の環境リスク当社グループは、気候変動問題に伴う規制の変更や将来的なカーボンニュートラル社会の実現に向けた社会動向の変化、エネルギー需要の変動等に対応するため、石炭・重油等から天然ガスへの燃料転換、再生可能エネルギーや高効率な商品・設備の導入並びにカーボンニュートラル化等に関する技術開発やサプライチェーン構築等の取り組みを進めておりますが、温暖化傾向の継続や国内外の規制の変更、技術開発の遅延、想定を超える需要家・投資家の選好変化等が生じた場合、対応コストの増加や販売量の減少等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 情報・制御システムにおけるセキュリティリスク当社グループは、セキュリティ対策の推進・モニタリング、情報管理に関する周知・教育の徹底、情報システムの構築・更新、サイバーインシデント発生時の事業継続計画(BCP)の策定等に取り組んでおりますが、高度なサイバー攻撃や当社施設への侵入等の外部要因、又は書類・データの紛失や計画の遅延等の内部要因により、ガスの製造、発電、ガス・電力の供給や料金に関するシステム等の基幹的なITシステムの停止や誤作動、開発の遅延・中止、お客さま情報や技術情報をはじめとする重要情報の社外への流出が発生した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 経理財務に関するリスク当社グループは、投資評価委員会による案件の経済性・リスク評価等の総合的な経営判断を踏まえ、取締役会等において各種成長投資の意思決定を実施しておりますが、国内外の経済情勢の変化等により、投資が適切に回収できない場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (7) ガス製造・発電・ガス供給・消費機器・サービスに関するリスク① ガス製造・発電及びガス・電力の供給に関するトラブル当社グループは、都市ガスの製造・供給及び発電・電力の供給を安全かつ安定的に維持するため、緊急時に備えた各種訓練の実施、定期的な設備の点検・更新等、地震・津波対策を始めとする事故・供給支障の防止に向けた取り組みを進めておりますが、想定を超える自然災害や事故、技術的課題等によるガスの製造、発電、ガス及び電力の供給に関するトラブル等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。② ガス消費機器等の製品、設備に関するトラブル当社グループは、製品の安定供給に努め、安全型機器の普及促進等及びそれに伴う点検・周知等の取り組みを進めておりますが、工場の操業停止等による納入の遅延やガス消費機器や設備に関する重大なトラブルが発生した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。③ 取扱商品・サービスの品質に関するトラブル当社グループは、当社が取り扱う商品・サービスを安心・安全にご利用いただくために、品質管理の徹底等に取り組んでおりますが、品質上のトラブル等が発生した場合、社会的信用の低下や対応する費用の支出等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 大規模な災害、事故、感染症等に関するリスク当社グループは、自然災害やテロ、事故、感染症等の発生に備え、設備の一元的な管理、集中的な点検や継続的な改善、災害保険等の各種保険への加入、大規模災害や事故発生時の「事業継続計画(BCP)」や感染症等発生時の対応に関する業務計画の策定や見直し等の取り組みを進めるとともに、安全かつ安定的な事業運営に向けて、国内外の参画プロジェクトにおける協力的関係の構築に努めておりますが、大規模地震やその他自然災害、テロ、不測の大規模停電、事故の発生や感染症の大規模な流行等の事態が起こることにより、天然ガスの生産・液化設備、都市ガスの製造・供給及び発電等の施設に支障や、参画プロジェクトの操業に関するトラブル等が生じた場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 海外投資に関するリスク当社グループは、海外事業における主体的な事業の運営や成長投資の意思決定における厳正な案件評価等のリスク対応策を進めるとともに、参画プロジェクトにおける安全で安定的な操業に資する協力的関係の構築に努めておりますが、事業の領域が拡大する中、当社グループが事業を行っている国における政策、規制の実施や変更、経済・社会情勢の悪化、原油価格やガス価格等の市況変動、技術的課題や自然災害による被害等の要因によるプロジェクトの遅延・中止や採算の悪化等の事業環境変化が生じた場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (10) コンプライアンスリスク当社グループは、コンプライアンスへの意識向上に向け、継続的な社内研修、定期的なリスクの把握と対応状況の点検・フォロー・改善等により問題の発生を未然に防止する取り組みを進めておりますが、万一、国内外で法令等に反する行為が発生した場合、社会的信用の低下や費用の発生等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 人的資本に関するリスク当社グループは、労働人口の減少及び、労働市場の流動性が高まる状況下においても人材の獲得に努めておりますが、労働市場を取り巻く環境変化等によって人材の確保が困難となる場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 人権リスク当社グループは、事業活動における人権尊重を経営上の重要課題として位置付け、国連の指導原則に基づく「Daigasグループ人権方針」を制定しグループ内への浸透を図るとともに、「人権デュー・ディリジェンス」を実施することで、人権の尊重と持続的な成長の実現に向けた取り組みを実施しておりますが、適切に人権尊重に対応できなかった場合、社会的信用の低下や費用の発生等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、以上のリスクに備え、本文記載の対策に加え、業務執行状況の適切な把握と監督によって、リスクが顕在化する可能性の程度や時期を考慮しながら、リスク発生時の業績への影響を低減するように努めます。