9687

KSK(9687)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • システムコア事業
    LSI開発・設計や組み込みソフトウェア開発、ハードウェア装置設計が中心です。これらは、IoTデバイスや自動車、家電製品などの基盤となる技術を提供し、顧客の製品開発を支援することで収益を得ています。高難度の技術力を要する分野で、専門性が高いのが特徴です。
  • ITソリューション事業
    パッケージソフトウェア開発、アプリケーション受託開発、CADシステム開発、Webシステム開発、データエントリー、オペレーター派遣など多岐にわたります。顧客のIT課題を解決するためのソフトウェアやサービスを提供し、開発費用やサービス利用料が主な収益源となります。
  • ネットワークサービス事業
    通信・コンピュータ関連システムの構築、現地調整、運用、保守、CADシステムの運用管理、サポートセンター業務などを行います。企業のITインフラを支えるサービスを提供し、システム構築費用や月額の保守・運用費用で収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • システムコア事業
    LSI開発・設計、組み込みソフトウェア開発、ハードウェア装置設計が主な事業内容です。半導体設計ではエッジコンピューティングに必要なプロセッサー開発、組み込みソフトウェアではコネクテッド社会実現に向けた技術提供を目指します。売上高41.79億円、営業利益10.78億円で、技術力の高さが特徴です。
  • ITソリューション事業
    パッケージソフトウェア開発、アプリケーション受託開発、CADシステム開発、Webシステム開発、データエントリー、オペレーター派遣などを手掛けています。AIやIoT技術の研究開発を通じて提案力を強化し、シェア拡大と新規顧客獲得を目指します。売上高55.01億円、営業利益14.68億円と、幅広いサービスで収益を上げています。
  • ネットワークサービス事業
    通信・コンピュータ関連システムの構築、運用、保守、CADシステムの運用管理、サポートセンター業務を提供しています。顧客のITインフラを支える重要な役割を担い、安定した収益源となっています。売上高139.27億円、営業利益31.43億円と、最も規模が大きく、稼ぎ頭の事業セグメントです。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
SystemCoreBusiness 地域 42 11 25.8%
ITSolutionBusiness 地域 55 15 26.7%
NetworkServiceBusiness 地域 139 31 22.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|459 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社をいう。以下、同じ。)は、株式会社KSK(当社)、子会社1社により構成されております。セグメントは「システムコア事業」、「ITソリューション事業」及び「ネットワークサービス事業」であります。 当社グループの事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。セグメントの名称事業内容主要な会社システムコア事業LSI開発・設計組込みソフトウェア開発ハードウェアの装置設計当社(会社総数1社)ITソリューション事業パッケージソフトウェアの開発アプリケーションソフトウェアの受託開発CADシステム開発Webシステム開発データエントリー業務オペレーター派遣業務当社㈱KSKテクノサポート(連結子会社) (会社総数2社)ネットワークサービス事業通信・コンピュータ関連システムの構築・現地調整・運用・保守CADシステムの運用管理サポートセンター業務当社㈱KSKテクノサポート(連結子会社) (会社総数2社) 以上の事項を事業系統図によって示すと次のようになります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
市場動向において価格競争が激化する可能性が懸念されているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
LSI設計技術、組込みソフトウェア開発、ネットワーク技術など多くの先端技術と高いスキルが求められるため。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 低い
会社が挙げる主要リスク:市場動向による売上高や利益率への悪影響 / 人材の確保・育成が想定通りに進まないリスク / プロジェクト運営における超過コストや納期遅延
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

KSK(9687)の財務サマリデータが取得できず、無形資産に関する具体的な情報(ブランド、特許、IPなど)の評価が困難です。公開情報からは、特筆すべき無形資産の存在は確認できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

KSKは主にシステム開発やITソリューションを提供しており、顧客は特定のシステムに依存している可能性があります。しかし、乗り換えコストが極めて高いという証拠はなく、競合他社への移行は比較的容易であると考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

KSKの事業内容(システム開発、ITソリューション)からは、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果が発生する構造は見られません。プラットフォーム型ビジネスではありません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

情報通信業におけるコスト優位性は、規模の経済や技術革新による効率化で生まれることが多いですが、KSKに特化した構造的なコスト優位性を示す情報は現時点では確認できません。一般的なITサービス業の範囲内と考えられます。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

KSKの市場シェアや業界内でのポジションに関する具体的なデータが不足しており、規模の経済による効率性や寡占的な地位を評価することは困難です。業界全体としては競争が激しいと考えられます。

  • 人材育成と技術力
    独自の教育研修機関「KSKカレッジ」を通じて、LSI設計、組み込みソフトウェア、ネットワーク技術など、変化の激しいIT業界で求められる高いスキルを持つ人材を育成しています。これにより、顧客の多様な技術的ニーズに応え、高品質なサービス提供を可能にしています。
  • 健康経営とエンゲージメント
    従業員の健康増進を経営の重要課題と捉え、「健康経営銘柄」に6年連続で選定されるなど、働きやすい環境整備に注力しています。これにより、従業員のモチベーションと生産性を高め、組織全体のパフォーマンス向上に繋がっています。
  • 品質と顧客満足度
    長年にわたり「品質向上運動」や「CS向上運動」を展開し、顧客満足度の向上に努めています。また、「全社技術力向上委員会」を発足させ、技術者としての価値を高めることで、顧客からの信頼を獲得し、安定的な事業継続の基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 持続的成長の基盤構築
    創立50周年を迎え、次の100周年に向けた中期経営計画「Blue Wind ChapterⅡ」を策定しました。VUCA環境を克服し、事業活動の価値を環境・社会価値と整合させる経営革新(SX)に取り組むことで、持続的な成長基盤を構築することを目指しています。
  • 人的資本への投資強化
    顧客の新たな技術的ニーズに応えるため、「KSKカレッジ」の充実やヒューマンスキル研修、新入社員帰社日制度など、多角的な育成プログラムを通じて人材育成に積極的に投資しています。これにより、社員の技術力と人間力をバランスよく向上させ、競争力を高めます。
  • 顧客満足度と技術力の向上
    全社的な「品質向上運動」と「CS向上運動」を展開し、顧客に感動を与えるサービス提供を目指しています。また、「全社技術力向上委員会」を通じて技術力向上施策を推進し、品質と技術者としての価値を高めることで、顧客からの信頼と事業拡大に繋げます。
出典: FY2024 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営の基本方針 当社グループは設立以来、大手IT企業に対する技術の提供及び開発支援、並びにパッケージソフトを核としたエンドユーザー向けのソリューション提供を中心に事業を推進してまいりました。さらに、ネットワークの高速化と普及・拡大に伴い、ネットワークシステムの構築・保守業務及びコールセンターなどのネットワークサポート事業、また、モバイル端末用のWebサイトの構築やコンテンツ変換ツールの開発など、市場の要求に応じたビジネスを追加し事業を拡大してまいりました。 現在、当社グループは、「システムコア事業」、「ITソリューション事業」及び「ネットワークサービス事業」を主力事業とし、「エンゲージメント(企業風土)」「人材育成(仕組み)」「CS向上(戦略)」を経営の基軸として位置付けております。 「エンゲージメント(企業風土)」として、社員の働きやすい環境整備の観点から、当社グループのすべての活動のベースとなる「チーム制」と各種エンゲージメント施策を積極的に展開しております。また、当社グループでは、従業員の健康増進を経営の重要な課題として捉え、従業員の健康の維持・増進と企業生産性の向上を目指す「健康経営宣言」を2014年10月に行っております。当社グループの持続可能な成長を実現するためには、その主体である従業員一人ひとりの健康が不可欠であると考え、「心(人間力)・技(知識・技術・スキル)・体(心身の健康)」三位一体の真の人づくりに、代表取締役社長を健康経営担当の最高責任者に任命し、会社、従業員が一丸となって取り組んでおります。その結果、経済産業省と日本健康会議が共同で取り組んでいる「健康経営優良法人(ホワイト500)」に10年連続で認定されました。今後もさらにその活動を推進してまいります。 「人材育成(仕組み)」では、お客様の新たな技術的ニーズにお応えすべく、独自の教育研修機関である「KSKカレッジ」の体制・機能を一層充実させる等の人材育成投資を積極的に行っております。技術研修と合わせ、高い人間力を形成するためのヒューマンスキル研修や、先輩社員とコミュニケーションを図る「新入社員帰社日」制度など、多角的な育成プログラムを運用し、社員の技術力と人間力をバランスよく向上させるための人的資本への投資強化を行っております。 「CS向上(戦略)」では、当社グループの強みの一つでもある現場力のさらなる強化に向け、全社一丸となって「品質向上運動」を展開するほか、お客さまに感動をお届けできるようなサービスの提供を目指した「CS向上運動」に長年取り組み、お客様満足度の向上に努めております。さらに2021年8月には「全社技術力向上委員会」を発足させ、スキルロードマップの活用等、技術力向上に向けた各種施策を通じ、品質に加え、技術者としての価値を高めております。 また、当社グループでは、企業の社会的責任を果たすために、CSR担当部署を中心に法令遵守の徹底を推進するとともに、社員有志により清掃活動等のエコ活動を行っている「Team KSK ECO CLUB」に対する活動支援などを通じて、社会貢献活動に積極的に参加するほか、環境ISO、品質ISO、個人情報保護、情報セキュリティ対策の強化などにも取り組んでおります。 当社グループでは、社員一人ひとりの高い技術力や人間力がお客様の期待に応え、その個々の能力が集団で発揮できる組織力こそが、IoTやクラウドコンピューティング、生成AI市場等に関連する新たなサービスの提供、自動運転支援などのソフトウェア開発業務の急拡大など、想定した以上に速いテンポでかつダイナミックに変化する市場を勝ち抜くための源泉であると考えております。あらゆる変化に対応し、さらなる発展へ全社員が考える集団となり、お客様に新たな価値を提供し続けるエクセレントカンパニーを目指し、将来にわたり持続的成長を実現してまいります。(2)目標とする経営指標 当社グループは、企業価値向上と競争力強化のため、マーケットが求める新たなニーズに柔軟かつ的確に対応するべく、人材育成、早期戦力化に向けた成長投資を積極的に行い、品質及び技術力向上施策を基盤とした付加価値の高いITサービスの提供に努めております。具体的な指標としては、売上高営業利益率10%を目標としております。当連結会計年度において、売上高営業利益率は10.6%となり、6期連続で売上高営業利益率は10%以上を確保いたしました。(3)経営環境並びに中長期的な経営戦略と事業戦略 今後の我が国の経済見通しにつきましては、賃金引上げ等の所得環境が改善する一方、原材料費の高騰等による物価上昇により、実質賃金の低下が続き、国内消費は足踏み状態が続くものと思われます。また、世界的にはウクライナや中東、東アジア情勢等の地政学リスクに加え、今般の米国の関税措置による影響等、世界経済は混迷を深めており、景気の先行きは不透明感が強まっています。 一方、当社グループを取り巻くマーケット環境は、IoTやクラウドシフトの加速、生成AIの実用化、サイバーセキュリティ需要の拡大など、持続的な成長を支える構造的な変化が進展しており、引き続き旺盛な需要状況が続くものと考えられます。こうした状況下においても機動的かつ柔軟に対応できるよう、引き続き人的資本投資の拡充を進めてまいります。また、中期経営計画「Blue Wind ChapterⅡ」においても、「事業の強靭化」「SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)への取組み」「人と組織の強靭化」を重点課題としており、資本効率向上及び各ステークホルダーとの関係強化を図ってまいります。具体的な指標として中期経営計画の最終年度である2027年3月期に、自己資本当期純利益率(ROE)12%を目指し、配当性向に関しては1年前倒しで2026年3月期に配当性向50%を目指してまいります。 セグメント別の事業戦略は次のとおりであります。(システムコア事業) LSIやFPGAなどの半導体設計を中心としたシステムデバイス事業、組み込みソフトウェア開発からIoTソリューションまでを提供するIoTソリューション事業、そして、社会を守り、IoTにつながるモノの機械/電気設計を中心としたメカトロニクスデザイン事業の3つからなっています。本事業は事業環境の変化に対応したお客様の開拓を進め、事業構造の変革を目指します。 半導体設計では、よりネットワーク端末に近い所での処理を行う、「エッジコンピューティング」に必要なプロセッサーの開発技術等への対応を目指します。 組み込みソフトウェアの開発では、自動車をはじめとして、家電製品、ロボットといったあらゆる機器がネットワークにつながる「コネクテッド社会」の実現に向け、各種センサーや通信機能付き制御機器に関する技術力の提供を目指します。ハードウェアの装置設計では、計測装置の回路設計やプリント配線基板設計までを最先端技術で一貫してサポートしてまいります。(ITソリューション事業) パッケージソフトウェアの開発、アプリケーションソフトウェアの受託開発、CADシステム開発、Webシステム開発、モバイル実機検証サービス、データエントリー業務、オペレーター派遣業務などを中心に業務を行っております。 本事業は、大手IT企業への技術支援業務、エンドユーザーからの受託ソフトウェア開発及びパッケージソフトウェアを中核にしたソリューション事業、官公庁、自治体及び民間企業の健康保険組合を中心としたオペレーター派遣やデータエントリー業務などを中心に行っておりますが、AIやIoTの技術に関する研究開発を通じて提案力を強化し、シェア拡大と新規顧客の獲得を目指します。 多様化し続けるモバイル端末向けのコンテンツ・アプリケーションテストのアウトソーシングにおいては、独自に培ったナレッジを活用し、サービスを提供する事業者や開発会社向けに、サービスの開発・運用をサポートする製品やサービスを引き続き提供してまいります。 独自に開発した住宅建設業者向けパッケージソフト「住宅マネージャー」は、お客様のニーズの反映や、機能の充実と操作性を向上させました。今後も、さらなる改良を続け、ユーザーにとって使い易いシステムの提案等を行うとともに、この分野でのデファクト化を目指します。 アウトソーシング業務では、人材派遣、業務全般をサポートする総合支援サービスなどにおいて、官公庁や健康保険組合などの事務効率化とコストセーブに寄与してまいります。 データエントリーにおいては、万全の機密保持と個人情報管理の対策を整え、厳重なセキュリティ設備のもとで、AIやRPA技術等も活用し高速・高精度なサービスを提供してまいります。 (ネットワークサービス事業) 本事業は、ネットワークシステムの構築支援、運用・保守サービス及びサポートセンター支援などを中心に行っており、新規分野や成長分野へ業務や技術要員をシフトするとともに、新規採用者の早期戦力化を目指します。 具体的にはクラウドの運用や仮想ネットワークの構築といったクラウド関係業務、データセンターのクラウド基盤運用や障害監視などのデータセンター業務、キャリア系ベンダーへのネットワーク構築・運用支援、5Gネットワークの展開支援の業務、ソリューションベンダーやセキュリティベンダに対する、インフラ基盤の構築・運用・障害監視や、CSIRT運用支援、脆弱性診断やSOC運用業務など、幅広いサービスを提供してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが対処すべき主要な課題は以下のとおりであります。 ① 事業の高収益体質への転換に向けた取組みDX(デジタル・トランスフォーメーション)の進展に伴うクラウド環境の整備や、IoT、生成AI関連市場の拡大に加え、ハードウェアとソフトウェアの融合など市場はダイナミックに変化しております。このような環境の変化に適応し持続的成長を実現するため、成長が期待できる分野へ経営資源を投入し、柔軟かつ戦略的な業務シフトを行うことにより、優良顧客主体の安定した既存ビジネスの収益力強化に注力してまいります。その一方で、市場環境の変化に応じた高付加価値の新規ビジネス創出にも取り組んでまいります。② 健全で活力の漲る組織風土の醸成IT業界の技術変化の速さやお客様ニーズの多様化は、加速度的にさらに新たな変化が起きる可能性を秘めております。このように目まぐるしく変化する環境の中で競争力を高め勝ち残っていくためには、当社グループが重視するチーム活動をさらに革新的で創造性豊かなチーム制へと変革し、人と組織が信頼と共感でつながる健全で活力漲る組織風土をより一層強固なものにする必要があります。当社グループでは、人材の確保と育成、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)、健康経営並びに様々なエンゲージメント施策を展開するとともに処遇改善により、Well-beingな職場環境を構築してまいります。③ SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)への取組み経営理念「敬天愛人」並びにグループ企業行動憲章に則った「サステナビリティ基本方針」に基づき、当社グループは人間中心の経営を進め、責任ある企業の一員として持続可能な社会の実現に向けて貢献していくことで、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。具体的な取り組みとして、経営トップも参加する「サステナビリティ委員会」が中心となり、環境や脱炭素、人権に配慮したエシカル調達・購買やダイバーシティ等、SDGsの環境問題、社会課題への取組みに主体的に貢献することで、安定的・持続的な成長を実現してまいります。④ 技術力及び品質の向上品質に加え技術力と専門性に裏付けられた付加価値の高いITサービスを提供し続けるべく、当社グループでは、2017年4月以降展開している「かがやきプロジェクト」において、品質向上に向けた各種施策を実施し、成果をあげてまいりました。また、2020年10月に発足し経営トップも参加する「全社技術力向上委員会」では、スキルロードマップやタレントマネジメントシステムの活用等、技術力向上に向けた各種施策を引き続き実施してまいります。⑤ 健康経営企業の長期的、継続的な成長を実現するためには、その主体である従業員一人ひとりの健康が不可欠であると考え、当社グループでは2014年に「健康経営宣言」を発表して以来、代表取締役を健康経営の最高責任者とし全社体制で健康経営を推進しております。こうした取り組みを継続的に行う中で、経済産業省と東京証券取引所が共同で選出する「健康経営銘柄」に2025年まで7年連続で選定されたほか、経済産業省からは10年連続で「健康経営優良法人(ホワイト500)」の認定を受けております。今後とも従業員の健康増進を経営の重要な課題として捉え、さらなる従業員の健康の維持・増進と企業生産性の向上を目指してまいります。 ⑥ 情報セキュリティ対策のさらなる強化昨今、情報セキュリティを取り巻く環境は厳しさを増しており、地政学リスクの高まりから様々な脅威が顕在化しております。企業が存続していくためには、このような状況の変化にいち早く対応する必要があります。当社グループでは「KSK-CSIRT」を設置することによって、標的型メール攻撃やランサムウェアなど外部からの攻撃に、より強固でフレキシブルに対応できる体制を整えております。また、ウイルスや不正アクセス等に対する識別・防御能力のさらなる強化を図る一方、万一事故が発生した場合の検知・対応・復旧など適切な対応の整備にも今後取り組んでまいります。⑦ コーポレートガバナンスの強化社会的要請や関連法令改正等に応え、すべてのステークホルダーから信頼される企業であり続けるためには、コーポレートガバナンスの一層の強化が重要であると認識しております。当社グループでは、独立役員である社外監査役の他に、多様性に配慮した社外取締役を複数名選任しております。加えて、非執行部門という共通性を持った社外役員等からなる「社外役員協議会」を設置し、経営の監視について十分に機能する体制を整備しております。今後も意思決定プロセスの適正性の確保と内部統制システムの適切な運用が行われるよう監視することで、投資家や顧客の信頼とニーズに応えてまいります。⑧ 今後予想される災害等への対応当社グループでは事業継続計画(BCP)を策定しており、近年、全国的に頻発している地震や台風などの自然災害、火災や停電などの人災、感染症拡大のリスク、さらには外国からの武力攻撃、テロ、サイバー攻撃など、有事への備えを徹底することでリスクを軽減するための対策を講じています。より実効性のあるものに随時見直しを行うことで、引き続き従業員の安全確保、事業継続に必要な体制整備、設備増強を図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営の基本方針 当社グループは設立以来、大手IT企業に対する技術の提供及び開発支援、並びにパッケージソフトを核としたエンドユーザー向けのソリューション提供を中心に事業を推進してまいりました。さらに、ネットワークの高速化と普及・拡大に伴い、ネットワークシステムの構築・保守業務及びコールセンターなどのネットワークサポート事業、また、モバイル端末用のWebサイトの構築やコンテンツ変換ツールの開発など、市場の要求に応じたビジネスを追加し事業を拡大してまいりました。 現在、当社グループは、「システムコア事業」、「ITソリューション事業」及び「ネットワークサービス事業」を主力事業とし、「エンゲージメント(企業風土)」「人材育成(仕組み)」「CS向上(戦略)」を経営の基軸として位置付けております。 「エンゲージメント(企業風土)」として、社員の働きやすい環境整備の観点から、当社グループのすべての活動のベースとなる「チーム制」と各種エンゲージメント施策を積極的に展開しております。また、当社グループでは、従業員の健康増進を経営の重要な課題として捉え、従業員の健康の維持・増進と企業生産性の向上を目指す「健康経営宣言」を2014年10月に行っております。当社グループの持続可能な成長を実現するためには、その主体である従業員一人ひとりの健康が不可欠であると考え、「心(人間力)・技(知識・技術・スキル)・体(心身の健康)」三位一体の真の人づくりに、代表取締役社長を健康経営担当の最高責任者に任命し、会社、従業員が一丸となって取り組んでおります。その結果、経済産業省と日本健康会議が共同で取り組んでいる「健康経営優良法人(ホワイト500)」に10年連続で認定されました。今後もさらにその活動を推進してまいります。 「人材育成(仕組み)」では、お客様の新たな技術的ニーズにお応えすべく、独自の教育研修機関である「KSKカレッジ」の体制・機能を一層充実させる等の人材育成投資を積極的に行っております。技術研修と合わせ、高い人間力を形成するためのヒューマンスキル研修や、先輩社員とコミュニケーションを図る「新入社員帰社日」制度など、多角的な育成プログラムを運用し、社員の技術力と人間力をバランスよく向上させるための人的資本への投資強化を行っております。 「CS向上(戦略)」では、当社グループの強みの一つでもある現場力のさらなる強化に向け、全社一丸となって「品質向上運動」を展開するほか、お客さまに感動をお届けできるようなサービスの提供を目指した「CS向上運動」に長年取り組み、お客様満足度の向上に努めております。さらに2021年8月には「全社技術力向上委員会」を発足させ、スキルロードマップの活用等、技術力向上に向けた各種施策を通じ、品質に加え、技術者としての価値を高めております。 また、当社グループでは、企業の社会的責任を果たすために、CSR担当部署を中心に法令遵守の徹底を推進するとともに、社員有志により清掃活動等のエコ活動を行っている「Team KSK ECO CLUB」に対する活動支援などを通じて、社会貢献活動に積極的に参加するほか、環境ISO、品質ISO、個人情報保護、情報セキュリティ対策の強化などにも取り組んでおります。 当社グループでは、社員一人ひとりの高い技術力や人間力がお客様の期待に応え、その個々の能力が集団で発揮できる組織力こそが、IoTやクラウドコンピューティング、生成AI市場等に関連する新たなサービスの提供、自動運転支援などのソフトウェア開発業務の急拡大など、想定した以上に速いテンポでかつダイナミックに変化する市場を勝ち抜くための源泉であると考えております。あらゆる変化に対応し、さらなる発展へ全社員が考える集団となり、お客様に新たな価値を提供し続けるエクセレントカンパニーを目指し、将来にわたり持続的成長を実現してまいります。(2)目標とする経営指標 当社グループは、企業価値向上と競争力強化のため、マーケットが求める新たなニーズに柔軟かつ的確に対応するべく、人材育成、早期戦力化に向けた成長投資を積極的に行い、品質及び技術力向上施策を基盤とした付加価値の高いITサービスの提供に努めております。具体的な指標としては、売上高営業利益率10%を目標としております。当連結会計年度において、売上高営業利益率は10.6%となり、6期連続で売上高営業利益率は10%以上を確保いたしました。(3)経営環境並びに中長期的な経営戦略と事業戦略 今後の我が国の経済見通しにつきましては、賃金引上げ等の所得環境が改善する一方、原材料費の高騰等による物価上昇により、実質賃金の低下が続き、国内消費は足踏み状態が続くものと思われます。また、世界的にはウクライナや中東、東アジア情勢等の地政学リスクに加え、今般の米国の関税措置による影響等、世界経済は混迷を深めており、景気の先行きは不透明感が強まっています。 一方、当社グループを取り巻くマーケット環境は、IoTやクラウドシフトの加速、生成AIの実用化、サイバーセキュリティ需要の拡大など、持続的な成長を支える構造的な変化が進展しており、引き続き旺盛な需要状況が続くものと考えられます。こうした状況下においても機動的かつ柔軟に対応できるよう、引き続き人的資本投資の拡充を進めてまいります。また、中期経営計画「Blue Wind ChapterⅡ」においても、「事業の強靭化」「SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)への取組み」「人と組織の強靭化」を重点課題としており、資本効率向上及び各ステークホルダーとの関係強化を図ってまいります。具体的な指標として中期経営計画の最終年度である2027年3月期に、自己資本当期純利益率(ROE)12%を目指し、配当性向に関しては1年前倒しで2026年3月期に配当性向50%を目指してまいります。 セグメント別の事業戦略は次のとおりであります。(システムコア事業) LSIやFPGAなどの半導体設計を中心としたシステムデバイス事業、組み込みソフトウェア開発からIoTソリューションまでを提供するIoTソリューション事業、そして、社会を守り、IoTにつながるモノの機械/電気設計を中心としたメカトロニクスデザイン事業の3つからなっています。本事業は事業環境の変化に対応したお客様の開拓を進め、事業構造の変革を目指します。 半導体設計では、よりネットワーク端末に近い所での処理を行う、「エッジコンピューティング」に必要なプロセッサーの開発技術等への対応を目指します。 組み込みソフトウェアの開発では、自動車をはじめとして、家電製品、ロボットといったあらゆる機器がネットワークにつながる「コネクテッド社会」の実現に向け、各種センサーや通信機能付き制御機器に関する技術力の提供を目指します。ハードウェアの装置設計では、計測装置の回路設計やプリント配線基板設計までを最先端技術で一貫してサポートしてまいります。(ITソリューション事業) パッケージソフトウェアの開発、アプリケーションソフトウェアの受託開発、CADシステム開発、Webシステム開発、モバイル実機検証サービス、データエントリー業務、オペレーター派遣業務などを中心に業務を行っております。 本事業は、大手IT企業への技術支援業務、エンドユーザーからの受託ソフトウェア開発及びパッケージソフトウェアを中核にしたソリューション事業、官公庁、自治体及び民間企業の健康保険組合を中心としたオペレーター派遣やデータエントリー業務などを中心に行っておりますが、AIやIoTの技術に関する研究開発を通じて提案力を強化し、シェア拡大と新規顧客の獲得を目指します。 多様化し続けるモバイル端末向けのコンテンツ・アプリケーションテストのアウトソーシングにおいては、独自に培ったナレッジを活用し、サービスを提供する事業者や開発会社向けに、サービスの開発・運用をサポートする製品やサービスを引き続き提供してまいります。 独自に開発した住宅建設業者向けパッケージソフト「住宅マネージャー」は、お客様のニーズの反映や、機能の充実と操作性を向上させました。今後も、さらなる改良を続け、ユーザーにとって使い易いシステムの提案等を行うとともに、この分野でのデファクト化を目指します。 アウトソーシング業務では、人材派遣、業務全般をサポートする総合支援サービスなどにおいて、官公庁や健康保険組合などの事務効率化とコストセーブに寄与してまいります。 データエントリーにおいては、万全の機密保持と個人情報管理の対策を整え、厳重なセキュリティ設備のもとで、AIやRPA技術等も活用し高速・高精度なサービスを提供してまいります。 (ネットワークサービス事業) 本事業は、ネットワークシステムの構築支援、運用・保守サービス及びサポートセンター支援などを中心に行っており、新規分野や成長分野へ業務や技術要員をシフトするとともに、新規採用者の早期戦力化を目指します。 具体的にはクラウドの運用や仮想ネットワークの構築といったクラウド関係業務、データセンターのクラウド基盤運用や障害監視などのデータセンター業務、キャリア系ベンダーへのネットワーク構築・運用支援、5Gネットワークの展開支援の業務、ソリューションベンダーやセキュリティベンダに対する、インフラ基盤の構築・運用・障害監視や、CSIRT運用支援、脆弱性診断やSOC運用業務など、幅広いサービスを提供してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが対処すべき主要な課題は以下のとおりであります。 ① 事業の高収益体質への転換に向けた取組みDX(デジタル・トランスフォーメーション)の進展に伴うクラウド環境の整備や、IoT、生成AI関連市場の拡大に加え、ハードウェアとソフトウェアの融合など市場はダイナミックに変化しております。このような環境の変化に適応し持続的成長を実現するため、成長が期待できる分野へ経営資源を投入し、柔軟かつ戦略的な業務シフトを行うことにより、優良顧客主体の安定した既存ビジネスの収益力強化に注力してまいります。その一方で、市場環境の変化に応じた高付加価値の新規ビジネス創出にも取り組んでまいります。② 健全で活力の漲る組織風土の醸成IT業界の技術変化の速さやお客様ニーズの多様化は、加速度的にさらに新たな変化が起きる可能性を秘めております。このように目まぐるしく変化する環境の中で競争力を高め勝ち残っていくためには、当社グループが重視するチーム活動をさらに革新的で創造性豊かなチーム制へと変革し、人と組織が信頼と共感でつながる健全で活力漲る組織風土をより一層強固なものにする必要があります。当社グループでは、人材の確保と育成、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)、健康経営並びに様々なエンゲージメント施策を展開するとともに処遇改善により、Well-beingな職場環境を構築してまいります。③ SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)への取組み経営理念「敬天愛人」並びにグループ企業行動憲章に則った「サステナビリティ基本方針」に基づき、当社グループは人間中心の経営を進め、責任ある企業の一員として持続可能な社会の実現に向けて貢献していくことで、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。具体的な取り組みとして、経営トップも参加する「サステナビリティ委員会」が中心となり、環境や脱炭素、人権に配慮したエシカル調達・購買やダイバーシティ等、SDGsの環境問題、社会課題への取組みに主体的に貢献することで、安定的・持続的な成長を実現してまいります。④ 技術力及び品質の向上品質に加え技術力と専門性に裏付けられた付加価値の高いITサービスを提供し続けるべく、当社グループでは、2017年4月以降展開している「かがやきプロジェクト」において、品質向上に向けた各種施策を実施し、成果をあげてまいりました。また、2020年10月に発足し経営トップも参加する「全社技術力向上委員会」では、スキルロードマップやタレントマネジメントシステムの活用等、技術力向上に向けた各種施策を引き続き実施してまいります。⑤ 健康経営企業の長期的、継続的な成長を実現するためには、その主体である従業員一人ひとりの健康が不可欠であると考え、当社グループでは2014年に「健康経営宣言」を発表して以来、代表取締役を健康経営の最高責任者とし全社体制で健康経営を推進しております。こうした取り組みを継続的に行う中で、経済産業省と東京証券取引所が共同で選出する「健康経営銘柄」に2025年まで7年連続で選定されたほか、経済産業省からは10年連続で「健康経営優良法人(ホワイト500)」の認定を受けております。今後とも従業員の健康増進を経営の重要な課題として捉え、さらなる従業員の健康の維持・増進と企業生産性の向上を目指してまいります。 ⑥ 情報セキュリティ対策のさらなる強化昨今、情報セキュリティを取り巻く環境は厳しさを増しており、地政学リスクの高まりから様々な脅威が顕在化しております。企業が存続していくためには、このような状況の変化にいち早く対応する必要があります。当社グループでは「KSK-CSIRT」を設置することによって、標的型メール攻撃やランサムウェアなど外部からの攻撃に、より強固でフレキシブルに対応できる体制を整えております。また、ウイルスや不正アクセス等に対する識別・防御能力のさらなる強化を図る一方、万一事故が発生した場合の検知・対応・復旧など適切な対応の整備にも今後取り組んでまいります。⑦ コーポレートガバナンスの強化社会的要請や関連法令改正等に応え、すべてのステークホルダーから信頼される企業であり続けるためには、コーポレートガバナンスの一層の強化が重要であると認識しております。当社グループでは、独立役員である社外監査役の他に、多様性に配慮した社外取締役を複数名選任しております。加えて、非執行部門という共通性を持った社外役員等からなる「社外役員協議会」を設置し、経営の監視について十分に機能する体制を整備しております。今後も意思決定プロセスの適正性の確保と内部統制システムの適切な運用が行われるよう監視することで、投資家や顧客の信頼とニーズに応えてまいります。⑧ 今後予想される災害等への対応当社グループでは事業継続計画(BCP)を策定しており、近年、全国的に頻発している地震や台風などの自然災害、火災や停電などの人災、感染症拡大のリスク、さらには外国からの武力攻撃、テロ、サイバー攻撃など、有事への備えを徹底することでリスクを軽減するための対策を講じています。より実効性のあるものに随時見直しを行うことで、引き続き従業員の安全確保、事業継続に必要な体制整備、設備増強を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、雇用環境や賃金引上げ等の所得環境が改善する状況下にインバウンド需要が引き続き旺盛であることも相まって緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、円安基調の継続に伴う資材高騰や供給不足等による物価上昇により、実質賃金の伸び悩みが続いたことから、国内消費は足踏み状態となっております。また、世界的には、混迷が続くウクライナ・中東情勢の長期化や、米国の通商政策や外交姿勢の影響に加え、欧州主要国における政治的不安定性の継続などにより、経済の不確実性が一段と高まっております。さらに、台湾情勢をめぐる日中関係の緊張等、東アジアの地政学リスクも高まっており、景気の先行きは依然として不透明かつ流動的な状況が続くものと思われます。 当社グループが属する情報サービス産業界におきましては、企業の競争力強化や業務効率化を目的としたDX(デジタル・トランスフォーメーション)への取り組みが引き続き進展しており、クラウドコンピューティング、IoTに加え、生成AIの活用を見据えた投資需要が拡大いたしました。特に、ハードウェアとソフトウェアの融合によるシステム全体の最適化や、業務プロセスの高度化・自動化を志向する動きが一層強まっております。一方で、サイバー攻撃の高度化・巧妙化を背景としたサイバーセキュリティ対策の強化、個人情報保護や各種法規制への対応に加え、IT人材の需給逼迫による人件費の上昇など、事業環境は複雑性を増しており、情報サービス企業には、技術力の高度化が求められております。 このような変化が激しく、不確実性が高まる市場におきまして、技術の知識と経験を兼ね備えた人材を確保すべく、報酬水準の見直し、就労環境の改善等、人的資本投資の拡充を進めております。また、2026年度を最終年度とする3か年の中期経営計画「Blue Wind ChapterⅡ」におきましても、「事業の強靭化」「SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)への取組み」「人と組織の強靭化」を重点課題とし、市場に柔軟かつ的確に対応できる人材の育成に向けた成長投資を積極的に行っております。さらに、持続的な事業発展には欠かせない新卒社員等の採用活動につきましても引き続き積極的に推進しております。 なお、当社グループでは、持続的な成長と生産性の向上を実現するためには、その主体である従業員一人ひとりの健康が不可欠であると考え、健康増進に向け様々な活動を継続的に行っております。本年3月には「健康経営優良法人(ホワイト500)」に10年連続で認定されました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は25,767百万円で前連結会計年度比2,159百万円(前連結会計年度比9.1%増)の増収となりました。利益面では、契約単価の見直しによる収益改善や、成長分野へのシフト等が進んでおります。一方、売上原価等の費用面におきまして、人的資本拡充の一環として、給与水準の引き上げを3期連続で実施したこと等の処遇改善に対し、前連結会計年度に発生していた50周年記念一時金の反動から、営業利益につきましては、2,740百万円で前連結会計年度比320百万円の増(同13.2%増)となりました。経常利益は2,878百万円で前連結会計年度比372百万円の増(同14.8%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,182百万円で前連結会計年度比321百万円の増(同17.3%増)となりました。 この結果、当連結会計年度の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,166百万円増加し、26,110百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,275百万円増加し、7,500百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,890百万円増加し、18,609百万円となりました。b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高は25,767百万円(前連結会計年度比9.1%増)、経常利益は2,878百万円(同14.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,182百万円(同17.3%増)となりました。 セグメント別の業績は次のとおりであります。(イ)システムコア事業 今後成長が期待されるイメージセンサーなどの半導体分野、通信機器部品の機構設計、並びに組込ソフトウェア開発の受注が伸長しております。医療装置の設計開発業務に関しても引き続き堅調に推移していること等から、売上高は4,675百万円(前連結会計年度比11.9%増)、セグメント利益は1,098百万円(同1.8%増)となりました。(ロ)ITソリューション事業 自社開発したパッケージソフトウェアの受注がセグメント収益を牽引しています。その他のシステム開発、モバイル関連ビジネスも契約条件の改善が進み、堅調に推移していること等から、売上高は6,058百万円(前連結会計年度比10.1%増)、セグメント利益は1,612百万円(同9.8%増)となりました。(ハ)ネットワークサービス事業 ネットワーク新規構築や運用・保守業務、情報セキュリティ関連など、企業や官公庁等の旺盛な需要に対し、受注機会を的確に捉え対応できるよう積極的に人材投資を行っております。その結果、売上高は15,032百万円(前連結会計年度比7.9%増)、セグメント利益は3,210百万円(同2.1%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,553百万円増加し、6,677百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、3,417百万円の収入(前連結会計年度は1,825百万円の収入)となりました。これは主に法人税等の支払870百万円等による資金の減少要因があった一方で、税金等調整前当期純利益の計上2,863百万円、賞与引当金の増加1,030百万円等の増加要因があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、1,138百万円の支出(前連結会計年度は931百万円の支出)となりました。これは主に有価証券の償還による収入6,500百万円等による資金の増加要因があった一方で、有価証券の取得による支出4,400百万円、投資有価証券の取得による支出3,169百万円等の減少要因があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、724百万円の支出(前連結会計年度は1,268百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払による支出748百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度 (百万円)(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前連結会計年度比(%)システムコア事業4,677111.8ITソリューション事業6,071110.0ネットワークサービス事業15,026107.9合計25,775109.1(注)金額は販売価格で表示しており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 b.受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前連結会計年度比(%)受注残高(百万円)前連結会計年度比(%)システムコア事業5,004116.71,051145.5ITソリューション事業6,365110.82,047117.6ネットワークサービス事業16,217111.14,932131.6合計27,587112.08,031129.3(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度 (百万円)(2025年4月1日から2026年3月31日まで)前連結会計年度比(%)システムコア事業4,675111.9ITソリューション事業6,058110.1ネットワークサービス事業15,032107.9合計25,767109.1(注)金額は販売価格で表示しており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等(イ)財政状態(資産合計) 当連結会計年度末における流動資産は16,302百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,782百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が1,553百万円、有価証券が101百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。固定資産は9,807百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,383百万円増加いたしました。これは主に、投資有価証券が1,192百万円、繰延税金資産が258百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。 この結果、総資産は26,110百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,166百万円増加いたしました。 (負債合計) 当連結会計年度末における流動負債は5,761百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,581百万円増加いたしました。これは主に、賞与引当金が1,030百万円、未払法人税等が268百万円、流動負債のその他に含まれる未払費用が227百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。固定負債は1,738百万円となり、前連結会計年度末に比べ305百万円減少いたしました。これは主に退職給付に係る負債が305百万円減少したこと等によるものであります。 この結果、負債合計は7,500百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,275百万円増加いたしました。 (純資産合計) 当連結会計年度末の純資産は、18,609百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,890百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金が1,432百万円、退職給付に係る調整累計額が240百万円、その他有価証券評価差額金が157百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。 (ロ)経営成績(売上高) 当連結会計年度の売上高は、事業規模の拡大などにより、前連結会計年度に比べ9.1%増の25,767百万円となりました。その内、システムコア事業は、今後成長が期待されるイメージセンサーなどの半導体分野並びに組込ソフトウェア開発の受注が伸長しております。また、通信機器部品の機構設計、医療装置の設計開発業務に関しても、引き続き堅調に推移していること等から、売上高は4,675百万円(前連結会計年度比11.9%増)となりました。 ITソリューション事業は、自社開発のパッケージソフトウェアやスマートデバイス検証サービスの受注が順調に積み上がっていることに加え、その他システム開発案件も契約条件の改善が徐々に進んでいること等から、売上高は6,058百万円(前連結会計年度比10.1%増)となりました。 ネットワークサービス事業はポスト・コロナの新常態を見据えた、企業のネットワーク新規構築や運用・保守業務の旺盛な需要に対し、受注機会を的確に捉え対応できるよう、継続的かつ積極的に人材投資を行ってまいりました。その結果、売上高は15,032百万円(前連結会計年度比7.9%増)となりました。(売上原価、販売費及び一般管理費) 当連結会計年度の売上原価は、新入社員や中途採用の人員増に加え、一時金の支給に伴う費用増などを、契約単価の見直しによる収益改善や、成長分野へのシフト等のが吸収し、前連結会計年度に比べ10.8%増の19,845百万円となりました。一方、売上原価率は前連結会計年度に比べ1.1ポイント増加し77.0%となりました。 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、引き続き人材育成や処遇改善、社内DX推進に伴う物件費等が増加した一方、採用活動の一部前年度前倒し実施に伴う支出減等から、前連結会計年度に比べ2.7%減の3,181百万円となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益) 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比17.3%増の2,182百万円となりました。b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループは、企業価値向上と競争力強化のため、マーケットが求める新たなニーズに柔軟かつ的確に対応するべく、人材育成、早期戦力化に向けた成長投資を積極的に行い、品質及び技術力向上施策を基盤とした付加価値の高いITサービスの提供に努めております。そのため具体的な経営指標としては、売上高目標や成長率といったものではなく利益率に注目し、売上高営業利益率10%を目標としております。当連結会計年度において、売上高営業利益率は10.3%となり、5期連続で売上高営業利益率は10%以上を確保いたしました。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、人材の確保と育成が挙げられます。より多くの案件を受注することで業績を向上させることは可能ですが、そのためには必要な能力を備えた技術者をどれだけ確保できるかがポイントとなります。不足分を外部のビジネスパートナーに依存した場合、その経験や技術ノウハウが当社グループ内に残らないことや情報セキュリティ面でのリスクもあり、当社グループでは、新卒や中途採用を問わず人材の確保とその育成を戦略的に進めております。採用部門では、リアル体験型の独自プログラムやワークショップを通じて、会社の施策や風土をイメージし理解してもらうなど、当社にマッチした人材を採用しております。育成部門では、技術研修に加え人間力研修にも力を入れ、独自の教育研修機関であるKSKカレッジでの研修を核に、技術力と人間力、バランスの取れた人材の育成を行い、人的資本の拡充を図っております。 また、別の要因として同業他社との差別化が挙げられます。圧倒的な競争力を得るためには、高品質なサービスを提供し続けることでお客様満足度を向上させる必要があります。そのため、当社グループでは2017年4月に「品質ナンバーワン」をビジョンに掲げた「かがやきプロジェクト」を立ち上げ、「人質向上」「標準化」「自動化」の3つの取り組みを行い、品質を高めております。さらに2021年8月には「全社技術力向上委員会」を発足させ、スキルロードマップの活用等、技術力向上に向けた各種施策を通じ、品質に加え、技術者としての価値も高めてまいります。 各事業セグメントの業績については、異なる3つの事業セグメントをバランスよく成長させることを目指しておりますが、刻々と変化する環境や需要に機動的に対応していく中で、そのバランスが変わってきております。 システムコア事業セグメントでは、今後、成長が期待される国内の半導体分野、通信機器部品の機構設計の需要や、組み込みソフトウェア開発に注力してまいります。ただし、特定の分野や取引先に過度に集中や依存をすることは業績変動リスクを伴うため、必要に応じて適度な分散や多様化を図ることが必要となってまいります。 ITソリューション事業セグメントは、自社開発の住宅建設会社向け総合管理システムのパッケージソフトウェアがセグメント全体の収益を牽引しております。その他のシステム開発、モバイル関連ビジネスに関しても契約条件の改善を進める一方、高付加価値の新規ビジネス創出にも取り組んでまいります。 ネットワークサービス事業セグメントは、クラウド環境構築(パブリッククラウド/プライベートクラウドやゼロトラスト、ネットワークセキュリティの強靭化等の需要が高まっており、全体に占める同セグメントの比率は売上で約58%、利益で約54%にまで増加しております。今後も、旺盛な需要に応えるため、クラウドサービスや仮想ネットワークといった技術を活用し、データセンター、キャリア系ベンダ、一般企業、学校、病院などにおいて、各種インフラの設計・構築・運用のすべてにワンストップで対応してまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。(資金需要) 当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、各事業で必要な人件費、不動産賃借料、開発に使用するPCやサーバーの購入費用等があります。また、採用活動に伴う費用や従業員の教育費用、全社的な規模で使用する基幹システムの導入・保守などの一般管理費や、新規事業や新たなサービスや製品を生み出すための研究開発費用があります。(資金運用) 当社グループの事業活動に必要な運転資金を確保した後に残る資金を有効利用するため、資金運用を行っております。運用対象とする金融商品の選定に当たっては、換金性の高さと安全性を優先しております。(財務政策) 当社グループの事業活動に必要な運転資金は、主として内部資金を活用し金融機関からの借入に依存しておりません。また、事業活動に必要の無い資産は極力保有しないことにしております。 ③特に重要な会計方針及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、債権の回収可能性、法人税等、退職金などに関する見積り及び判断に対して評価を行っております。 経営者は、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる根拠・要因に基づいて、資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数字について判断を行っております。なお、見積りは特有の不確実性を有しているため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表の作成時に、以下の項目において使用される重要な判断と見積りが大きな影響を及ぼすと考えております。(貸倒引当金) 当社グループは、顧客から債権が回収できない時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状態が悪化しその支払い能力が低下したことにより貸倒れの懸念が発生した場合、回収不能見込額を追加引当する可能性があります。 (固定資産の減損) 当社グループは、管理会計上の区分であり、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位でもあるビジネスユニットごとに固定資産のグルーピングを行っております。 当該固定資産のグルーピングの方法による資産グループに減損の兆候が見られた場合、当該資産グループから得られる割引前キャッシュ・フロー等をもとに減損損失の認識の必要性を検討しております。 その結果、減損損失の認識が必要と判断された場合、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失の計上を行うこととしておりますが、将来の経済的環境の悪化により新たに減損損失の計上が必要となる可能性があります。(投資の減損) 当社グループは、長期的な取引関係維持のため、特定のお客様及び金融機関の株式を所有しております。これらの株式には変動する時価がある上場株式と市場価格のない未上場株式が含まれます。 当社グループでは時価が著しく下落したと判断した場合、投資の減損を計上しております。未上場会社の投資の場合は、それらの会社の純資産額が簿価に比べ著しく下落し回復の可能性が明らかではないと判断した場合に減損損失を計上しております。 なお、当連結会計年度末における保有株式については、将来の株式市況悪化又は投資先の業績不振等により評価損の計上が必要となる可能性があります。(繰延税金資産) 「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等[注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載しております。(退職給付に係る負債) 従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、退職率、統計数値に基づいて算出される死亡率などが含まれます。 割引率は日本の国債の市場利回りを在籍従業員の平均残存勤務年数で調整して算出しております。実際の結果が前提条件と異なる場合又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。(請負契約の売上高) 当社グループは、請負契約の売上高のうち、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に測定できる場合には、期末日における見積り総原価に対する累積実際発生原価の割合に基づくインプット法を使用して売上高を計上しておりますが、工事収益総額、工事原価総額及び履行義務の充足に係る進捗度について、当初の見積りに反して合理的な見積りができなくなった場合、認識された収益額に影響を及ぼす可能性があります。 ただし、当連結会計年度末に進行中の案件で、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に算定できる案件はなく、原価回収基準を適用した案件の金額及び件数は僅少であり重要性は高くありません。

事業リスク

  • 市場動向の変動
    IoT、クラウド、生成AIなどの技術革新によりIT需要は堅調ですが、世界経済の不透明感や地政学リスク、国内の物価上昇などが顧客のIT投資に影響を与える可能性があります。これにより、売上高や利益率が変動し、経営成績が悪化する恐れがあります。
  • 人材確保の困難さ
    ソフトウェア開発やLSI設計など先端技術分野では、常に高いスキルを持つ技術者が求められますが、少子高齢化による労働人口減少で人材確保が難しくなっています。必要な人材を確保・育成できない場合、受注機会を逃し、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • プロジェクト運営のリスク
    請負契約での開発案件では、要求把握の不正確さ、見積りの誤り、技術者のスキル不足、スケジュール遅延、品質問題などがプロジェクトの成否や採算性に大きく影響します。これにより、大幅なコスト超過や納期遅延による損害が発生し、経営成績に悪影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,380 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中に将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。(1)市場動向について 当社グループを取り巻くマーケット環境は、IoTやクラウドシフトの加速、生成AIの実用化、サイバーセキュリティ需要の拡大等、持続的な成長を支える構造的な変化が進展しています。これらの技術革新により、IT関連の需要は今後も堅調に推移するものと見込まれます。一方、国内経済においては、賃金引き上げ等による所得環境の改善が期待されるものの、原材料費の高騰等を伴う物価上昇の影響により、実質賃金の低下が続いており、個人消費は足踏み状態が続くことが予想されます。さらに、ウクライナ・中東・東アジアにおける地政学リスクや、米国の関税措置の影響等により、世界経済の不透明感は一層強まっております。このような外部環境の変化によって、お客様のIT投資における実行時期や規模が急激に変動した場合、または価格競争が激化した場合には、当社グループの売上高や利益率に悪影響を及ぼすことが懸念され、経営成績および事業展開にも支障をきたす可能性があります。(2)人材の確保について 当社グループの事業は、ソフトウェア開発、組込みソフトウェア開発、LSI設計技術、ネットワーク技術等多くの先端技術に深く関連しています。変化の激しいIT業界では技術者に常に高いスキルが求められています。これら技術の知識と経験を兼ね備えた人材の確保を経営の最優先課題と捉えており、新卒・中途を問わず技術者の採用に努めております。しかしながら、少子高齢化の影響により中長期的には労働人口が減少する傾向にあり技術要員の確保が一層難しくなっております。DX化による新ニーズの出現や生成AI、ロボット等の技術革新によって必要とされる技術や能力のレベルが高まっており、人材の確保・育成が想定通りに進まない場合、お客様からの要求に対して必要な知識と経験をもった技術者を十分に提供できないことにより、受注機会を逸することが考えられ、当社グループの経営成績及び事業展開に悪影響を与える可能性があります。(3)プロジェクトの運営について 開発案件等を請負契約で受注した際のプロジェクト運営においては、「要求の正確な把握」「適正な見積」「担当技術者のレベル」「スケジュールの妥当性」「完成品の品質」「テストの有効性」などといった要因が、プロジェクトの成否や採算性に大きな影響を与えます。プロジェクトマネジメントの巧拙や、作業の過程において仕様の変更や何らかのトラブルが発生することにより、予め見積もっていた費用を上回る大幅な超過コストの発生や納期遅延による損害金が発生する恐れがあり、当社グループの経営成績及び事業展開に悪影響を与える可能性があります。(4)サイバー攻撃に伴う情報漏洩リスクとシステムダウンリスク サイバー攻撃が世界的に活発化しております。特定の組織内の情報を狙って「標的型攻撃」としてマルウェアなどの不正プログラムが送りつけられて情報が漏洩する、あるいは、身代金を要求するランサムウェアなどによってネットワークが暗号化されてシステムが利用不能となる可能性があります。こうしたサイバー攻撃への対応としては監視システムの導入やメール訓練を毎月実施するなど徹底したセキュリティ教育を実施しております。また、万が一サイバー攻撃に起因する損害を受けた場合に備え保険に加入しておりますが、保険金を上回る損害賠償請求による費用の発生等が起こる可能性があります。(5)個人情報や特定個人情報及び秘密情報の漏洩事故によるリスク 当社グループでは、個人情報や特定個人情報及び顧客情報などの秘密情報を取扱う場合があります。こうした情報資産を守るためにプライバシーマークやISMSの認証取得を通じた意識の改善や情報セキュリティ規程を整備するなど社員一人ひとりに対する教育・研修を行い、情報の重要性を理解させています。しかしながら、万が一個人情報や特定個人情報及び秘密情報が外部に漏れる事態になった場合、信用失墜による売上の減少など当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を与える可能性があります。こうした事態に備え個人情報保護保険に加入しておりますが、状況によっては保険金を上回る損害賠償請求による費用の発生等が起こる可能性があります。(6)コンプライアンスに関するリスク 当社グループでは「社員の行動規範」として健全な職場環境構築や誠実な企業活動についての行動基準を設け、労務管理、健康増進、ハラスメント予防に関する教育や制度の適宜改定を行っています。また、関係法令の遵守や内部通報制度の整備等を通じて、不正や不適切行為の未然防止に努めるとともに、管理監督体制の強化によってコンプライアンスの強化に取り組んでいます。これら制度や施策による相互牽制が十分に機能しなかった場合、社会的信用の低下や発生した損害に対する賠償によって、当社グループの財政や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (7)自然災害等のリスク 当社グループにおきましては、地震、津波、火山活動等の自然災害、パンデミックの発生、ならびに外国からの武力攻撃、テロ行為等の人為的事象による影響を想定し、従業員の安全確保および建物・設備・情報システム等の保全を目的として、事業継続計画(BCP)の見直しを適宜実施しております。しかしながら、かかる事象に起因する被害が甚大であった場合には、当社グループの事業活動が一時的に停止する等、業績および今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が KSK の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →