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サトー(6287)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • 自動認識ソリューション事業
    サトーグループは、電子プリンタやハンドラベラーといったメカトロ製品と、ICタグ、ラベル、リボンなどのサプライ製品の製造・販売を主軸としています。バーコードやRFIDなどの自動認識技術を核に、これらの製品とソフトウェア、保守サービスを組み合わせることで、顧客の課題解決に貢献するソリューションを提供し、収益を上げています。
  • 幅広い産業への展開
    流通小売業だけでなく、製造業、運輸業、ヘルスケア、食品加工業など多岐にわたる業界に製品とソリューションを提供しています。これにより、特定の業界の景気変動に左右されにくい安定した事業基盤を築き、サプライ製品が収益の柱の一つとなっています。
  • グローバルな事業展開
    日本国内だけでなく、アメリカ、ヨーロッパ、アジア・オセアニアなど世界各地に製造・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。これにより、地域ごとの市場ニーズに対応し、多様な収益源を確保することで、事業全体の成長と安定性を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 国内自動認識ソリューション事業
    日本国内における自動認識ソリューション事業を展開しており、メカトロ製品(電子プリンタ、ハンドラベラーなど)とサプライ製品(ラベル、ICタグなど)の製造・販売が主な内容です。売上高は792.2億円、営業利益は39.06億円で、国内市場での安定した収益基盤を形成しています。
  • 海外自動認識ソリューション事業
    アメリカ、欧州、アジア・オセアニアなど世界各地で自動認識ソリューション事業を展開しており、各地域の子会社がサプライ製品の製造・販売、メカトロ製品の販売などを手掛けています。売上高は755.87億円、営業利益は84.78億円と、海外市場がグループ全体の収益を牽引する重要な役割を担っています。
  • グローバルな事業構成
    サトーグループは、日本と海外の二つの主要セグメントで構成されており、特に海外事業が国内事業を上回る営業利益を計上していることから、グローバル展開が収益性の向上に大きく貢献していることが分かります。これにより、地域分散されたリスク管理と成長機会の追求を図っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
AutoIDSolutionBusinessJapan 地域 792 39 4.9%
AutoIDSolutionBusinessOverseas 地域 756 85 11.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,909 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社49社により構成されており、電子プリンタ、ハンドラベラー等メカトロ製品、ICタグ・ラベル、シール、ラベル、プライマリーラベル、タグ、チケット、リボン、MCカード等サプライ製品の製造及び販売を主な事業としており、当社を中核とする企業集団であります。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。セグメント当社及び子会社事業の内容自動認識ソリューション事業(日本)株式会社サトーグループ統括、メカトロ製品製造・販売、サプライ製品製造・販売サトーヘルスケア株式会社医療分野におけるソリューションの企画・提案並びにメカトロ製品販売、サプライ製品販売サトーマテリアル株式会社工業用ゴム製品、合成樹脂、RFIDタグ・ラベルの製造販売サトーインプレス株式会社サプライ製品製造・販売自動認識ソリューション事業(海外)SATO AMERICA, LLC(アメリカ)サプライ製品製造・販売、メカトロ製品販売SATO AUTO-ID DO BRASIL LTDA.(ブラジル)ACHERNAR S.A.(アルゼンチン)サプライ製品(プライマリーラベル)の製造・販売SATO ARGENTINA S.A.(アルゼンチン)サプライ製品販売、メカトロ製品販売SATO PRODUCTIVITY SOLUTIONS MEXICO S.A. de C.V.(メキシコ)PRAKOLAR RÓTULOS AUTOADESIVOS LTDA.(ブラジル)サプライ製品(プライマリーラベル)の製造・販売SATO UK LTD.(イギリス)サプライ製品製造・販売、メカトロ製品販売SATO FRANCE S.A.S.(フランス)SATO Central Europe SP. Z O.O.(ポーランド)サプライ製品製造SATO EUROPE GmbH(ドイツ)サプライ製品販売、メカトロ製品販売SATO TECHNO LAB EUROPE AB(スウェーデン)メカトロ製品開発、技術・商談支援OKIL-HOLDING, JSC(ロシア連邦)サプライ製品(プライマリーラベル)の製造・販売SATO GLOBAL BUSINESS SERVICES PTE.LTD.(シンガポール)業務支援SATO ASIA PACIFIC PTE.LTD.(シンガポール)サプライ製品製造・販売、メカトロ製品販売SATO AUTO-ID(THAILAND)CO., LTD.(タイ)SATO AUSTRALIA PTY LTD.(オーストラリア)SATO NEW ZEALAND LTD.(ニュージーランド)PT. SATO LABEL INDONESIA(インドネシア)サプライ製品製造SATO AUTO-ID MALAYSIA SDN.BHD.(マレーシア)サプライ製品販売、メカトロ製品販売SATO SHANGHAI CO., LTD.(中国)SATO ARGOX INDIA PVT. LTD.(インド)SATO VIETNAM SOLUTIONS CO., LTD.(ベトナム)PT. SATO LABEL SOLUTIONS(インドネシア)SATO MALAYSIA ELECTRONICS MANUFACTURING SDN.BHD.(マレーシア)メカトロ製品の製造SATO VIETNAM CO., LTD.(ベトナム)HIGH RICH TRADING & SERVICE CORPORATION(ベトナム)サプライ製品(プライマリーラベル他)の製造・販売SATO ELECTRONIC(WUXI) CO., LTD.(中国)サプライ製品製造、メカトロ製品製造ARGOX INFORMATION CO., LTD.(台湾)メカトロ製品製造・販売SATO VICINITY PTY LTD.(オーストラリア)RFID製品及びRFIDサプライ製品の開発・製造・販売(注)上記の他、17社の子会社があります。 なお、当社グループにおける主要製品は以下のとおりです。区分主要製品メカトロ製品電子プリンタ、ラベリングロボット、オートラベラー、一段型ハンドラベラー、多段型ハンドラベラー、ソフトウエア、保守サービスサプライ製品ICタグ・ラベル、シール、チケット、リボン、MCカード、インク 以上の企業集団等について図示すると次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
サプライ製品を中心とした事業展開により景気動向の影響を受けにくい体質を有している。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
バーコード、2次元コード、RFIDなどの自動認識技術を媒体としたソリューション提供。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:広範且つ深刻な経済変動による売上高急減 / 海外事業における予期せぬ法律規制や政治経済要因 / サプライチェーンの寸断による原材料調達難
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

サトーはラベルプリンターやバーコードプリンターで知られるが、特許やブランド力が競合他社に対して圧倒的な優位性を確立しているとは言えない。特定の技術やデザインに関する特許は存在するものの、模倣が比較的容易な分野であり、強力な無形資産としての評価は難しい。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

サトーのプリンターは、POSシステムや在庫管理システムなど、既存の業務システムと連携して使用されることが多い。一度システムを構築し、サトーのプリンターを導入すると、他のメーカーのプリンターに切り替える際には、システム改修や再設定が必要となり、一定のコストと手間が発生する。特に、特定のソフトウェアとのバンドルや、長年の取引実績がある顧客にとっては、乗り換え障壁となる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

サトーの製品は、個々のユーザーが利用するものであり、ユーザー数の増加が製品自体の価値を直接的に高めるネットワーク効果は発生しない。サプライヤーや販売店との関係は存在するが、これは一般的なBtoBビジネスの範疇であり、ネットワーク効果とは定義が異なる。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

ラベルプリンターやバーコードプリンターの製造においては、一定の規模の経済は働く可能性があるが、競合他社も同様の製造プロセスやサプライチェーンを有しており、サトーが構造的に圧倒的なコスト優位性を確立しているとは考えにくい。価格競争力は存在するものの、それが持続的な競争優位の源泉となるほどのレベルではない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

サトーはラベルプリンター市場において一定のシェアを有しており、規模の経済による効率化は図られていると考えられる。しかし、市場全体が巨大であること、またグローバルな競合も存在することを考慮すると、業界規模に対して最適化された少数寡占状態とまでは言えない。市場シェアの拡大余地は存在する。

  • 多様な製品とソリューション
    電子プリンタやハンドラベラーなどのメカトロ製品から、ICタグ、ラベル、リボンといったサプライ製品、さらにはソフトウェアや保守サービスまで、幅広い製品とサービスを自社で提供しています。これにより、顧客の多様なニーズにワンストップで対応できる点が強みです。
  • 幅広い顧客基盤と安定性
    流通小売、製造、運輸、ヘルスケア、食品加工など、非常に多様な業界に顧客を持つことで、特定の業界の景気変動に業績が大きく左右されにくい事業構造を構築しています。特にサプライ製品は継続的な需要が見込まれるため、安定した収益源となっています。
  • グローバルな製造・販売網
    世界各地に製造・販売子会社を持つことで、各地域の市場特性や顧客ニーズに合わせた製品供給とサービス提供が可能です。これにより、地域ごとの競争力を高めるとともに、国際的なサプライチェーンを構築し、効率的な事業運営を実現しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは「優れた製品・サービスでお客さまの新たな価値を創造し、より豊かで持続可能な世界社会の発展に貢献すること。」を使命としております。そして、あらゆるモノに情報を付与する「タギング」を主軸に、そのデータを利活用することで、「正確、省力、省資源、安心・安全、環境、感動」という価値を創出し、「お客さまに最も信頼され、お客さまと共に成長し、変わりゆく社会から必要とされ続ける会社になること。」をビジョンに掲げています。 (2)「自動認識ソリューション」で持続可能な社会の実現に貢献当社グループの本業である「自動認識ソリューション」とは、多様な市場・業界において現場の人やモノに情報を付ける「タギング」でリアルタイムに情報を吸い上げ、必要とされる価値あるデータに転換してお客さまの基幹システムや社会の基盤に届けるビジネスです。これにより人やモノの動きが可視化されてトレース(追跡)可能な状態となり、個々の現場やサプライチェーンを最適化する打ち手が見えてきます。社会課題が複雑化する中、タギング技術も一層の高度化が必要となります。高度化したタギング技術を用いて、完璧な精度で唯一無二の情報を個品に与え、人手を介さず全自動で取得し活かす「Perfect & Unique Tagging(PUT)」により、情報の利活用を拡充して社会のうごきの最適化をめざします。 (3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題当社グループは、ビジョン実現のため、2024年度を起点とする5カ年の中期経営計画(2024~2028年度)を策定いたしました。多様な市場・業界において現場の人やモノに情報を付ける「タギング」でリアルタイムに情報を吸い上げ、必要とされる価値あるデータに転換してお客さまの上位システム等に届けることで、個々の現場やサプライチェーンを最適化する「自動認識ソリューション」をグローバルに展開していきます。この「タギング」を軸にした自動認識ソリューション事業に引き続き経営資源を傾注し、さらに、業界横断を含む社会の最適化を実現し、持続可能な社会の実現に貢献する「Perfect and Unique Tagging(PUT)」の実現を長期にわたり目指してまいります。また、直近の事業内容、外部環境の変化ならびに業績をふまえ、2025年12月に中期経営計画をアップデートいたしました。上述の取り組みを具体的に進めるべく、「Perfect and Unique Tagging(PUT)構想の事業化」「コアビジネスの収益盤石化」「グローバル経営基盤の強化」を、経営の重点課題として設定しました。これらを有機的につなげて長期成長の礎を築いていきます。中期経営計画の5年間のうち、これまでの収益回復期から、今後の成長投資再開期への本格移行に向け、日本事業における安定収益を創出する事業構造の構築とともに、海外事業では戦略領域へのリソース投下を行い、持続的・効率的な成長を追求します。また、重点市場や隣接業界のPerfect and Unique Tagging(PUT)ニーズを捕捉し、リカーリングビジネスによる収益性と安定性の両立を重視した取り組みを実施いたします。日本事業では、安定収益を創出し利益率向上させるため、社内バリューチェーンの管理を徹底し、商品ラインアップの最適化やサービス対価の適正化などを図ります。海外事業では、着実な利益成長を実現するため、注力国・地域にリソースを重点配分します。ソリューションの効率的な創出と横展開を進め、サプライの生産性向上とともにリカーリングビジネスを強化します。既存事業領域でも旺盛な需要が継続するため、成長投資再開期でもRFIDや自動化に関わるタギングを磨き、成長加速を志向します。さらに高い収益性が見込まれるPUTに向けて必要な技術やソリューションを獲得すべく、内製化に固執せず、M&Aやパートナーシップを通じた共創も視野に入れてまいります。こうして既存のタギング技術ではなし得なかった価値提供を実現し、サトーの持続的な成長をめざします。 (4)目標とする経営指標及び具体的な取り組み当社グループは経営指標として、営業利益及び売上高営業利益率を重視し、資本生産性の指標としての投下資本利益率(ROIC)を上げることで、企業価値の最大化を追求してまいります。本中計では上述の各戦略を実行し、重要な経営指標として、連結売上高、営業利益、営業利益率、投下資本利益率(ROIC)、自己資本利益率(ROE)、株価純資産倍率(PBR)の向上を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは「優れた製品・サービスでお客さまの新たな価値を創造し、より豊かで持続可能な世界社会の発展に貢献すること。」を使命としております。そして、あらゆるモノに情報を付与する「タギング」を主軸に、そのデータを利活用することで、「正確、省力、省資源、安心・安全、環境、感動」という価値を創出し、「お客さまに最も信頼され、お客さまと共に成長し、変わりゆく社会から必要とされ続ける会社になること。」をビジョンに掲げています。 (2)「自動認識ソリューション」で持続可能な社会の実現に貢献当社グループの本業である「自動認識ソリューション」とは、多様な市場・業界において現場の人やモノに情報を付ける「タギング」でリアルタイムに情報を吸い上げ、必要とされる価値あるデータに転換してお客さまの基幹システムや社会の基盤に届けるビジネスです。これにより人やモノの動きが可視化されてトレース(追跡)可能な状態となり、個々の現場やサプライチェーンを最適化する打ち手が見えてきます。社会課題が複雑化する中、タギング技術も一層の高度化が必要となります。高度化したタギング技術を用いて、完璧な精度で唯一無二の情報を個品に与え、人手を介さず全自動で取得し活かす「Perfect & Unique Tagging(PUT)」により、情報の利活用を拡充して社会のうごきの最適化をめざします。 (3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題当社グループは、ビジョン実現のため、2024年度を起点とする5カ年の中期経営計画(2024~2028年度)を策定いたしました。多様な市場・業界において現場の人やモノに情報を付ける「タギング」でリアルタイムに情報を吸い上げ、必要とされる価値あるデータに転換してお客さまの上位システム等に届けることで、個々の現場やサプライチェーンを最適化する「自動認識ソリューション」をグローバルに展開していきます。この「タギング」を軸にした自動認識ソリューション事業に引き続き経営資源を傾注し、さらに、業界横断を含む社会の最適化を実現し、持続可能な社会の実現に貢献する「Perfect and Unique Tagging(PUT)」の実現を長期にわたり目指してまいります。また、直近の事業内容、外部環境の変化ならびに業績をふまえ、2025年12月に中期経営計画をアップデートいたしました。上述の取り組みを具体的に進めるべく、「Perfect and Unique Tagging(PUT)構想の事業化」「コアビジネスの収益盤石化」「グローバル経営基盤の強化」を、経営の重点課題として設定しました。これらを有機的につなげて長期成長の礎を築いていきます。中期経営計画の5年間のうち、これまでの収益回復期から、今後の成長投資再開期への本格移行に向け、日本事業における安定収益を創出する事業構造の構築とともに、海外事業では戦略領域へのリソース投下を行い、持続的・効率的な成長を追求します。また、重点市場や隣接業界のPerfect and Unique Tagging(PUT)ニーズを捕捉し、リカーリングビジネスによる収益性と安定性の両立を重視した取り組みを実施いたします。日本事業では、安定収益を創出し利益率向上させるため、社内バリューチェーンの管理を徹底し、商品ラインアップの最適化やサービス対価の適正化などを図ります。海外事業では、着実な利益成長を実現するため、注力国・地域にリソースを重点配分します。ソリューションの効率的な創出と横展開を進め、サプライの生産性向上とともにリカーリングビジネスを強化します。既存事業領域でも旺盛な需要が継続するため、成長投資再開期でもRFIDや自動化に関わるタギングを磨き、成長加速を志向します。さらに高い収益性が見込まれるPUTに向けて必要な技術やソリューションを獲得すべく、内製化に固執せず、M&Aやパートナーシップを通じた共創も視野に入れてまいります。こうして既存のタギング技術ではなし得なかった価値提供を実現し、サトーの持続的な成長をめざします。 (4)目標とする経営指標及び具体的な取り組み当社グループは経営指標として、営業利益及び売上高営業利益率を重視し、資本生産性の指標としての投下資本利益率(ROIC)を上げることで、企業価値の最大化を追求してまいります。本中計では上述の各戦略を実行し、重要な経営指標として、連結売上高、営業利益、営業利益率、投下資本利益率(ROIC)、自己資本利益率(ROE)、株価純資産倍率(PBR)の向上を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当期におきましては、セグメント別の状況に記載の通り日本事業は増収増益、海外事業は増収減益となりました。当連結会計年度の売上高は163,434百万円(前期比105.6%)、営業利益11,041百万円(同89.5%)、経常利益9,881百万円(同88.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益5,086百万円(同71.1%)となりました。 日本事業の増益幅に対して、海外事業の減益幅が上回った結果、連結の営業利益率及びEBITDAマージンはそれぞれ前年を下回る6.8%、10.4%となりました。また、連結の投下資本利益率(ROIC)は、円安進行によって自己資本を構成する為替換算調整勘定が増加するとともに、税引後営業利益が減少したことにより、前年を下回る7.7%となりました。 当連結会計年度末の資産につきましては、流動資産の残高が94,274百万円(前連結会計年度末は91,558百万円)となり2,716百万円増加しました。これは主に、現金及び預金の増加(880百万円)、受取手形、売掛金及び契約資産の増加(1,322百万円)、商品及び製品の増加(1,076百万円)等があったことによるものであります。固定資産の残高は51,184百万円(前連結会計年度末は48,198百万円)となり2,986百万円増加しました。これは主に、有形固定資産の増加(3,039百万円)、無形固定資産の増加(895百万円)及び投資その他の資産の減少(948百万円)等があったことによるものであります。負債につきましては、流動負債の残高が38,489百万円(前連結会計年度末は41,677百万円)となり3,187百万円減少しました。これは主に、電子記録債務の減少(3,087百万円)、短期借入金の減少(2,036百万円)、未払法人税等の増加(907百万円)及び契約負債の増加(820百万円)等があったことによるものであります。固定負債の残高は17,384百万円(前連結会計年度末は17,842百万円)となり457百万円減少しました。これは主に、リース債務の減少(170百万円)、繰延税金負債の減少(250百万円)等があったことによるものであります。純資産につきましては、当連結会計年度末における残高が89,585百万円(前連結会計年度末は80,237百万円)となり9,347百万円増加しました。これは主に、利益剰余金の増加(2,608百万円)、為替換算調整勘定の増加(6,126百万円)及び非支配株主持分の増加(578百万円)等があったことによるものであります。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ550百万円増加し、26,434百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、13,273百万円の増加となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益8,349百万円、減価償却費5,973百万円、棚卸資産の減少1,482百万円及び減損損失1,241百万円等であり、主な減少要因は、仕入債務の減少2,986百万円、法人税等の支払額1,655百万円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、8,117百万円の減少となりました。主な増加要因は、定期預金の払戻による収入1,934百万円等であり、主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出5,032百万円、無形固定資産の取得による支出3,047百万円及び定期預金の預入による支出2,032百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、6,134百万円の減少となりました。主な要因は、配当金の支払額2,474百万円、短期借入金の減少額2,102百万円及びリース債務の返済による支出1,482百万円等によるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前年同期比(%)自動認識ソリューション事業(日本)(百万円)31,10798.4自動認識ソリューション事業(海外)(百万円)46,830110.3合計(百万円)77,937105.2 (注)上記金額は製造原価によって表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 b.商品仕入実績 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前年同期比(%)自動認識ソリューション事業(日本)(百万円)11,142101.6自動認識ソリューション事業(海外)(百万円)8,535111.8合計(百万円)19,677105.8 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 c.受注実績受注は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。 d.販売実績「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」及び「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」を参照願います。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っています。 詳細については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しています。見積りについては、過去の実績や適切な仮定に基づいて合理的な判断を行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析当連結会計年度の財政状態の分析は、前連結会計年度との比較で記載しております。(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高が94,274百万円(前連結会計年度末は91,558百万円)となり2,716百万円増加しました。これは主に、現金及び預金の増加(880百万円)、受取手形、売掛金及び契約資産の増加(1,322百万円)、商品及び製品の増加(1,076百万円)等があったことによるものであります。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は51,184百万円(前連結会計年度末は48,198百万円)となり2,986百万円増加しました。これは主に、有形固定資産の増加(3,039百万円)、無形固定資産の増加(895百万円)及び投資その他の資産の減少(948百万円)等があったことによるものであります。 (流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高が38,489百万円(前連結会計年度末は41,677百万円)となり3,187百万円減少しました。これは主に、電子記録債務の減少(3,087百万円)、短期借入金の減少(2,036百万円)、未払法人税等の増加(907百万円)及び契約負債の増加(820百万円)等があったことによるものであります。 (固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は17,384百万円(前連結会計年度末は17,842百万円)となり457百万円減少しました。これは主に、リース債務の減少(170百万円)、繰延税金負債の減少(250百万円)等があったことによるものであります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は89,585百万円(前連結会計年度末は80,237百万円)となり9,347百万円増加しました。これは主に、利益剰余金の増加(2,608百万円)、為替換算調整勘定の増加(6,126百万円)及び非支配株主持分の増加(578百万円)等があったことによるものであります。 b.経営成績の分析当社グループは国内外で多様な市場・業界において現場の人やモノに情報をひも付けてリアルタイムに情報を吸い上げ、価値あるデータに転換してお客さまの上位システム等に届ける「タギング」 を軸にしたソリューションで、個々の現場やサプライチェーン、ひいてはサーキュラーエコノミーまでを最適化する「自動認識ソリューション事業」を従来から展開しております。また、自動認識ソリューション事業は、中期経営計画の戦略上大きく日本事業と海外事業に大別しており、以上のことから「自動認識ソリューション事業(日本)」「自動認識ソリューション事業(海外)」を当社の報告セグメントとしております。 <自動認識ソリューション事業(日本)>日本事業においては、メカトロはロジスティクス市場における大口戦略商談や改正物流効率化法への対応ニーズ、マニュファクチャリング市場における効率化投資を捕捉したことにより増収、サプライも各市場でおおむね堅調な業績であったことから増収となりました。また、新型プリンター販売の増加などによる商品ミックス改善により増益となりました。以上の結果、売上高85,038百万円(前期比107.3%)、セグメント利益5,415百万円(同138.6%)となりました。 <自動認識ソリューション事業(海外)>海外事業において、ベース事業は欧州がけん引し増収となりました。また、プライマリーラベルを専業とする各社のうち、欧州(ロシア)での競争環境の正常化と税制変更による需要減の影響があったものの為替影響により増収となり、海外事業全体としても増収となりました。しかしながら、プライマリーラベル専業の欧州(ロシア)でコスト増のため減益となり、これらの結果、海外事業全体としても減益となりました。以上の結果、売上高78,396百万円(前期比103.7% [為替影響を除く前期比100.0%])、セグメント利益5,704百万円(同67.3%)となりました。 c.キャッシュ・フローの分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。また、当社グループのキャッシュ・フロー経営の方針につきましては、次のとおりであります。当社グループのキャッシュ・フロー経営の方針は投資を営業キャッシュ・フローの範囲内で行い、投資リターンの最大化を図りながら、フリーキャッシュフローの黒字化の維持を基本としております。また、資金調達に関しては外部からの借入に過度に依存することなく、最適な資本構成を追求してまいります。当社グループは金融機関に対して十分な借入枠を有しており、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な資金の調達は、今後も可能であると考えております。

事業リスク

  • 経済変動による売上減少
    国内事業は、自動認識技術を応用したソリューション提供が中心で、販売費及び一般管理費の割合が高い構造です。広範かつ深刻な経済変動が発生し、売上高が急激に減少した場合、利益を圧迫し、経営成績や財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
  • 海外事業における地政学リスク
    米州、欧州、アジア・オセアニアなど世界各地で事業を展開しており、予期せぬ法律規制の変更、政治・経済要因の発生、税制変更、テロ、戦争、自然災害、伝染病などの社会的混乱が起こる可能性があります。これらの事象は、海外事業の運営に支障をきたし、グループ全体の業績に悪影響を与える可能性があります。
  • サプライチェーンの寸断とコスト増
    原材料や部品を多数の外部取引先から調達しているため、何らかの理由で計画通りの数量や価格で入手できない場合や、サプライチェーンが寸断された場合、製品の供給責任を果たせなくなる可能性があります。これにより、コスト増加や顧客への供給遅延が発生し、経営成績や財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|9,000 文字
3【事業等のリスク】(1) リスクマネジメント体制 当社グループでは、リスクマネジメント規程に基づき、グループにおける社内外リスクを網羅的に認識・評価し対応できるよう、リスクマネジメント委員会を中心とした全社的リスクマネジメント体制を整備・運用しております。リスクについては、リスクオーナーとなる執行役員が管掌ごとに管理し、リスクマネジメント委員会はそれを支援しております。また、リスクマネジメント委員会は、グループ経営上重要なリスクの認識・評価・見直し、対策の策定、管理状況の確認を行い執行役員会・取締役会に定期的に報告しております。なお、重大リスク顕在化の際は、 危機対策本部を設置し迅速かつ適切な対応に努めております。 (2)リスクの評価 当社グループでは、認識されたリスクに対し影響度及び発生可能性の観点から評価を行っております。なお、評価結果は下記リスクマップの通りです。 (3)リスクの説明と対策[事業]リスク部品の調達難評価影響度 小発生可能性 高重要度 Bリスク説明当社グループで販売するプリンター製品の生産用部品の調達難(EOL含む)により、長期間にわたる製品の製造停止及び販売商品が欠品となる可能性があります。対策当社グループは、電子部品の安定供給と事業継続性を確保するため、戦略的かつ計画的な調達体制を構築しています。まず、部品のEOL(End of Life)年次調査を継続的に実施し、供給リスクを早期に把握することで、部品供給の安定性を確保しています。併せて、部品供給ロードマップを戦略的に運用し、調達方針を明確化することで、長期的な供給計画を支えています。EOLが発生した場合には、変化点管理プロセスを適用し、迅速な対応を行っています。通常、代替パーツの評価には約1年を要しますが、このプロセスを効率化し、早期に代替部品を特定・評価できる体制を整備することで、製造遅延や供給停止のリスクを最小化しています。さらに、サプライヤーや専門商社との定期的な面談を通じて、主要部品(電源、バッテリ、カッタ、サーマルヘッド等)の生産終了情報を収集・可視化し、供給停止通知を事前に把握することで、計画的な対応を可能としています。新製品開発プロセスにおいては、採用予定部品のEOL情報を事前に確認する仕組みを組み込み、製品リリース直後にEOLが発生することによる製造遅延を未然に防止しています。加えて、半導体の価格高騰および調達難への対応として、先行発注を実施し、納期が流動的な中においても優先供給を確保することで、計画生産台数に必要な部材の安定確保を図っています。また、コスト上昇への対応としては、生産性向上によりその影響の吸収に努めるとともに、市場環境や収益状況を踏まえながら、必要に応じて価格改定の可否を柔軟に判断する方針としています。これにより、供給リスクと収益影響の双方を適切に管理し、事業の安定運営を図っています。 リスクCSR調達評価影響度 中発生可能性 低重要度 Cリスク説明当社グループは日本、マレーシア、ベトナム等に主要生産拠点を有し、各拠点での部品調達先は多岐にわたります。サプライチェーンにおいて環境破壊、人権問題、その他コンプライアンス上の問題が発生した場合、調達責任を問われ社会的信用を失う可能性があります。対策当社グループは、責任ある調達の推進を重要な方針として掲げ、CSR調達体制の強化に取り組んでいます。まず、初回取引開始前にサプライヤー調査を実施し、当社グループが定めるCSR調達基準を満たしていることを確認することで、取引開始時点からリスクを低減しています。さらに、取引基本契約書や協力合意書にCSR調達に関する条項を盛り込み、サプライヤーが当社グループの方針を十分に理解し、遵守する体制を構築しています。これにより、サプライチェーン全体におけるコンプライアンスの確保と持続可能な事業運営の実現を図っています。 リスクサプライチェーンの断絶評価影響度 中発生可能性 中重要度 Bリスク説明当社グループは日本・マレーシア・ベトナムを中心に生産拠点を有し、販売拠点は世界各国に広がっております。国際情勢の悪化や自然災害、異常気象、感染症、ストライキ等により生産や物流が停滞することで、部材調達や出荷の遅延に加え、国際物流の混乱による運賃コストの高騰が発生する可能性があります。その結果、商品の供給不足や販売機会の損失、顧客流出が生じ、業績に影響を及ぼす恐れがあります。対策当社グループは、サプライチェーンの途絶リスクを低減し、製品生産および顧客への納品を継続的に確保するため、複数の施策を講じています。まず、営業フォーキャストに基づき、長納期部品を含む安全在庫を計画的に確保し、突発的な供給停止や需要変動に備えています。これにより、予期せぬサプライチェーンの混乱時にも生産ラインの稼働を維持し、顧客への安定供給を実現しています。さらに、可能な限り複数のサプライヤーから購買を行うことで、特定のサプライヤーへの依存を回避し、供給リスクを分散しています。この取り組みにより、調達先の多様化を通じて、地政学的リスクや自然災害など外部要因による影響を最小化しています。加えて、仕様上調達先が一社に限定される基材等については、迅速な4M変更通知体制を整備し、変更発生時には円滑な生産シフトと迅速な顧客通知を実施しています。これにより、製品品質を維持しながら、変更による影響を最小限に抑える体制を構築しています。 リスク製品・サービスの品質評価影響度 大発生可能性 中重要度 Aリスク説明当社グループのビジネスモデルである"DCS & Labeling"では、お客様の課題解決のため、自社開発製造製品に加え、個別開発ソフトウェアや他社製品を含めた様々な製品を組み合わせたソリューションを提供しております。一方、他社製品の仕入れや個別開発ソフトウェアの増加・高度化は、当社グループでの検証時間の不足から、品質確保へのコントロール低下の恐れがあります。こうした想定外の品質問題の発生は、当社グループの製品の販売力に悪影響を及ぼす可能性があります。対策当社グループは、製品・サービスの品質を経営の重要課題と位置づけ、複数の施策を体系的に実施しています。まず、個別開発製品においては、要件定義書または仕様書を顧客に提示し、全ての要求事項について双方で理解を一致させ、正式な合意を得るプロセスを徹底しています。納品時には、成果物が要件通り・仕様通りに稼働可能であることを品質チェックにより検証し、その結果を検収確認書に記録し、顧客の承認を取得することで品質の担保を図っています。高リスクの個別開発ソフトウェア案件については、現場責任者およびソリューションビジネス統括部長の判断により見積審査会を開催し、商談の可否を厳正に判断することで、リスクを未然に防止しています。さらに、海外拠点を含む販売責任者、ソフトウェア開発・営業メンバー向けに定期的な教育を実施し、ソフトウェア商談におけるリスクや注意点を明示するとともに周知徹底を図っています。契約面では、特許侵害等のリスク低減を目的に見積書交付段階から契約条件を明確化し、損害賠償の上限を設定することで予期せぬトラブル発生時の影響を最小化しています。加えて、製品セキュリティリスクへの対応強化を目的に、PSIRT(Product Security Incident Response Team)を設立し、セキュリティインシデント発生時の迅速な対応体制を確立しています。 リスク製品の安全性評価影響度 大発生可能性 低重要度 Bリスク説明製品のバッテリ発火等の安全性問題や、規格・規定等の不適合問題、その他品質問題により大規模な製品回収が発生し、お客様の信頼や社会的信用を失うことにより、経営成績に影響を与える可能性があります。対策当社グループは、製品品質の確保とリスク低減を経営の重要課題と位置づけ、開発から納品までの各プロセスにおいて厳格な管理体制を構築しています。まず、新商品開発においては、重大インシデントやリワークの発生を防止するため、設計段階での品質管理や試験を徹底し、定められた新商品開発プロセスに準拠した開発を実施しています。これにより、製品リリース後の不具合発生リスクを最小化し、顧客満足度の維持を図っています。製品事故が発生した場合には、「製品事故発生時の対応策」に基づき、迅速なリワーク手続きと影響を受けた顧客への速やかな連絡・対応を実施し、被害の拡大防止と信頼回復に努めています。また、サプライチェーンにおける品質確保のため、取引開始時にサプライヤー監査を実施し、安全規格や品質規格への適合性を確認しています。さらに、年次評価を通じて継続的な適合性を検証し、品質基準を満たす体制を維持することで、安定した供給と製品品質の担保を実現しています。 リスク収益構造評価影響度 大発生可能性 中重要度 Aリスク説明当社グループの強みは、現場に深く入り込みお客様の課題を解決する「現場力」にあります。現場起点で手間と時間をかけた唯一無二の解決策をお客様に提案し、また、ワンストップソリューションを掲げ販売から保守まできめ細かい自社対応を実現しているため、当社グループの販管費率は同業他社と比較し高割合となっております。当該収益構造は損益分岐点を引き上げ、売上の急激な減少の際は経営成績に与える影響が大きくなります。対策当社グループは、国内市場の成長鈍化という構造的課題に対応し、持続的な成長を実現するため、グローバル展開を積極的に推進しています。世界市場における事業拡大を目指し、各地域の需要動向や市場特性を踏まえた戦略的な取り組みを進めることで、新たな成長機会の獲得に努めています。また、安定的な収益基盤を確保するため、日本を含む各国で保守やサプライ製品の受注獲得を強化し、安定的な受注体制を整備しています。これにより、売上の急減を防止し、経営成績への影響を最小限に抑えるとともに、事業ポートフォリオの分散化によるリスク低減を図っています。 [IT]リスクサイバーセキュリティ評価影響度 大発生可能性 高重要度 Aリスク説明当社グループにおいて、サイバー攻撃による個人情報及び機密情報の外部漏洩、データの破壊や改ざん、システムサービスの停止などの被害等が発生した場合、お客様からの信頼を失うとともに、ブランドイメージの低下を招くなど、事業活動や経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、近年、IoT 製品をターゲットとしたサイバー攻撃の脅威が増大しており、当社製品・サービスのセキュリティ対策不備と、その不備により、お客様環境等の攻撃の踏み台として悪用され、お客様の個人情報や機密情報が漏洩した場合、お客様からの信頼を失い、ブランドイメージが失墜し、当社グループの事業活動や経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。対策当社グループは、情報セキュリティリスクを重要な経営課題と位置づけ、技術的・組織的・教育的な対策を総合的に推進しています。まず、技術面では、社内ネットワークとインターネット環境の境界にUTM(Unified Threat Management)を導入し、複数の脅威に対する防御を実現しています。また、クライアント端末にはEDR(Endpoint Detection and Response)を導入し、ウイルス感染が疑われる場合に迅速な検知・対応を可能としています。さらに、ネットワーク全体を24時間体制で監視し、異常な通信を早期に検知することで、攻撃の兆候を未然に防止しています。組織面では、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)およびPSIRT(Product Security Incident Response Team)を構築し、セキュリティ事象発生時に迅速かつ適切な対応を行う体制を整備しています。加えて、最新のセキュリティパッチを適用し、定期的なセキュリティ評価を実施しております。また、当社プリンターがサイバー攻撃の侵入経路とならないよう、ファームウェア制御によるセキュリティ対策を強化しています。さらに、各システムの冗長化を実施し、サイバー攻撃等によるシステム停止時にもサービスを継続できる仕組みを構築しています。また、定期的なデータバックアップを行い、万一のデータ損壊時にも迅速な復旧を可能とする体制を整えています。教育面では、全社員を対象に情報資産管理に関する研修を定期的に実施し、外部からの攻撃に備えて標的型メール攻撃訓練を行うことで、社員のセキュリティ意識向上と対応力強化を図っています。 [人財]リスク人財の確保評価影響度 中発生可能性 高重要度 Aリスク説明労働市場における人財の獲得競争は激化しており、有能な人財の採用や雇用の継続が困難になった場合は、研究開発の弱体化による製品競争力の低下や労働力不足による製品の安定供給への支障など、結果として当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。対策当社グループは、労働環境の改善と人財育成を重視し、リモートワークやフレックス勤務制度、福利厚生の充実、DE&Iの推進により、多様な人財が働きやすい環境を整備しています。また、定期健康診断やメンタルヘルスサポートを充実させ、ウェルビーイングの確保にも努めています。人財育成面では、キャリア開発支援としてオンライン研修プログラムの提供による社員のスキルアップと企業理念の浸透、マネジメント層の再教育によるマネジメントスキルの向上を図っています。なお、取組みの実効性確保のため、人財開発委員会の下にエンゲージメント向上分科会を設置し、エンゲージメントスコアを役員KPIに組み込むなど、働き方改革や多様な人財の活躍促進を経営主導で推進しています。 [ガバナンス] リスクコンプライアンス違反評価影響度 中発生可能性 中重要度 Bリスク説明国内外の環境変化に伴う世論の動向や法規制の改訂に対し、方針策定や対応が迅速かつ柔軟に行われない場合、倫理的な問題やコンプライアンス違反を引き起こし、ブランドイメージや信頼性の低下、ひいては持続的な成長や企業価値の向上に対するリスクが高まることになります。対策当社グループは、事業活動における法令遵守を徹底するため、事業に必要な許認可・届出および関連法令を特定し適宜対応しています。違反リスクの高い競争法や贈収賄防止については責任部署を明確化し、方針や社内規程を整備するとともに、社員研修プログラムを通じて重要性を周知しています。外部取引先に対しては、サプライヤーホットラインを開設し、通報や是正が可能な体制を構築しています。また内部統制統括部署を設置し、社内規程の改訂や新規制定を主管部署に働きかけるとともに、グループ会社の職務が法令および定款等に適合するよう、規程整備と運用管理を支援しています。さらに、規程遵守の重要性を社員に理解させ、違反事例が発生した際には内容を社内公開し注意喚起を行うことで、抑止効果を高めています。加えて、内部通報制度を整備し、社員が法令違反を発見した際に報告できる体制を構築し、通報があった場合には迅速に対応し、是正を図ることで、健全なガバナンス体制の維持に努めています。 リスク海外グループガバナンス評価影響度 中発生可能性 中重要度 Bリスク説明本社の監視が届きにくい海外事業拠点では、不正会計や横領等の不祥事が発生する可能性が高くなります。対策当社グループは、海外事業拠点におけるガバナンス強化とコンプライアンスリスクの低減を目的として、主要海外子会社に本社から役員を選任し、現地での不祥事や法令違反の防止に努めています。さらに、現地マネジメント層に対してコーチングセッションや研修を実施し、ガバナンス意識の向上と意識改革を推進しています。加えて、現地全社員を対象にe-learningを通じてコンプライアンス教育を行い、グループ全体での遵守意識を醸成しています。また、内部通報制度を整備し、法令違反や不適切な行為を発見した際に報告できる体制を構築しています。通報があった場合には迅速に対応し、是正措置を講じることで、海外事業拠点を含むグループ全体の健全なガバナンス体制を維持しています。 [知的財産権]リスク知的財産権の侵害評価影響度 大発生可能性 低重要度 Bリスク説明当社グループ製品が第三者の知的財産権を侵害するとして、第三者から、販売の差し止めや損害賠償金の支払い等を求める警告を受ける可能性や、訴訟を提起され、製造・販売ができなくなる可能性があります。対策当社グループは、知的財産に関するグローバル基本方針を定め、製品の生産・販売停止や刑事罰など重大なリスクを回避するため、新製品やサービスの開発スケジュールに合わせて侵害予防調査を実施しております。また、競合他社の特許出願を監視する調査を継続的に実施し、知的財産部門で評価した情報を定期的に関係部署へ提供、必要に応じて対応を行っています。 [自然災害等]リスク災害による事業停止評価影響度 大発生可能性 低重要度 Bリスク説明国内外で発生する大規模な自然災害・事件・事故において、工場等の稼働が停止することにより、一時的に製品が出荷・販売できなくなる可能性があります。対策当社グループは、自然災害やその他ハザードリスクによる事業中断を防止するため、複数の対策を講じています。まず、メカトロ製品工場や物流拠点の立地については、地震や水害の発生が少ない地域を選定し、リスクを低減しています。さらに、メカトロ製造工場が立地する工業団地には発電設備を備え、災害時にも稼働を継続できる体制を構築しています。加えて、当社グループのサプライ製造工場においては、ライン復旧計画を部署内文書として整備し、事業継続計画(BCP)の一環として明確化しています。日本国内では速やかな工場ライン復旧と、他工場への生産移管を計画・策定しています。これにより、災害や突発的な事業停止リスクに対して迅速な対応を可能とし、供給の安定性を確保しています。 [地政学]リスク地政学情勢の事業影響評価影響度 大発生可能性 高重要度 Aリスク説明当社グループの生産・販売拠点はグローバルに展開しており、それぞれの国・地域における政治的・軍事的・社会的な緊張の高まりにより、ビジネス機会を損失する可能性があります。対策当社グループは、地政学リスクや国際情勢の変化に対応し、事業の安定性と企業価値の維持・向上を図るため、国際情勢の動向を常時把握し状況に応じた適切な判断を行うことで、事業リスクの最小化に努めています。特に地政学リスクの高い地域への事業投資については、現地営業キャッシュ・フローを原資とし、本社からの追加投資を行わない方針を採用することで、リスクマネーの削減を図っています。また、昨今の中東情勢の悪化による原油調達リスクに対応するため、グローバル拠点を活用した調達網の分散を進め、供給リスクの低減を図っています。加えて、石油由来の部品・部材や副資材の見直しを行い、調達リスクの抑制とコスト上昇の影響最小化に取り組んでいます。さらなるコスト上昇局面においては価格改定を行うことで、収益への影響の抑制を図る方針としています。 リスク為替変動評価影響度 小発生可能性 中重要度 Cリスク説明当社グループは、生産活動及び販売活動の50%近くを海外で行っており、為替レートの変動により、グループの製品競争力や収益性に影響を与える可能性があります。対策当社グループは、為替変動リスクの低減を目的として、複数の対策を講じています。まず、工場からの仕入通貨と主要海外販社への販売通貨を可能な限り同一化することで、為替変動による影響を最小限に抑えています。さらに、USDおよびEURを対象に年2回の為替予約を実施し、為替リスクをヘッジしています。加えて、為替変動リスクを定期的に評価し、必要に応じて対策を強化することで、安定的な収益確保に努めています。 [サステナビリティ]リスク気候変動等への対応評価影響度 大発生可能性 中重要度 Aリスク説明対策詳細は当社ウェブサイト「TCFD提言への対応」に記載しております。https://www.sato-global.com/ja/sustainability/tcfd/ リスク人権問題評価影響度 中発生可能性 中重要度 Bリスク説明人権課題に適切に対処できない場合、法令違反や行政処分のみならず、社会的信用の失墜、取引関係の悪化、事業中断等を通じて、当社の業績および財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。対策当社グループは、人権尊重を重要な経営課題と位置づけ、事業活動における人権侵害リスクの防止・軽減に取り組んでいます。まず、人権デューデリジェンスを実施し、ハラスメント等の人権侵害リスクを特定し、是正措置を講じています。さらに、2025年8月より海外グループ会社を含む全社員を対象に、人権教育をe-learningで開始しました。本教育では、「企業および当社が人権教育に取り組む背景」「人権(自由・権利の保障)」「ダイバーシティ」「LGBTQ」「ハラスメント」「労働と人権」の5つのテーマを取り上げ、理解促進を図っています。加えて、サプライチェーンにおける人権リスクについては、CSR調達ガイドラインに基づき評価・特定を行い、リスクが確認された調達先との取引を行わないなどの措置を講じています。また、人権視点でハイリスク地域を特定し、取引先の属性や人権侵害に関する情報、製品・サービスの用途等を取引前に確認する体制を整備しています。これらの取り組みにより、当社グループは事業活動全体で人権尊重を徹底し、持続可能なサプライチェーンの構築を推進しています。

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