事業の概要
- 交通事業が基盤京浜急行電鉄は、鉄道、バス、タクシーを核とする交通事業を主要な収益源としています。特に京急線沿線での鉄道事業は、通勤・通学客や羽田空港利用客の輸送を担い、安定した収益基盤を形成しています。子会社を通じてバスやタクシーも展開し、地域住民の移動を多角的に支えるビジネスモデルです。
- 不動産事業で収益多様化交通事業で培った沿線価値を活かし、不動産販売や賃貸事業も展開しています。駅周辺や沿線の土地開発を通じて、マンションや商業施設を供給し、賃貸収入や売却益を得ることで、収益の多様化を図っています。これは鉄道会社が沿線開発と一体で成長する典型的なビジネスモデルと言えます。
- 多角的な生活関連事業交通・不動産以外にも、ホテル、レジャー施設、百貨店、スーパーマーケット、建設、ビル管理など、幅広い事業を手掛けています。これらは沿線住民の生活を総合的にサポートする役割を担い、交通事業との相乗効果を生み出すことで、グループ全体の収益力を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 交通事業売上1,170.99億円、営業利益188.77億円。鉄道、バス、タクシーを運営する京急グループの基幹事業です。特に京急線は都心と羽田空港、横浜、三浦半島を結び、通勤・通学客や観光客の輸送を担っています。グループ全体の売上・利益の大部分を占める稼ぎ頭であり、安定した収益基盤を形成しています。
- 不動産事業売上482.69億円、営業利益69.28億円。不動産の販売や賃貸を行う事業です。沿線開発を通じてマンションや商業施設を供給し、賃貸収入や売却益を得ています。交通事業と連携し、沿線の価値向上に貢献しており、グループの重要な収益源の一つとなっています。
- レジャー・サービス事業売上285.15億円、営業利益49.46億円。ビジネスホテル、レジャー施設、ゴルフ場、マリーナなどを運営する事業です。沿線地域の観光・レジャー需要を取り込み、交通事業との相乗効果を生み出しています。地域活性化にも寄与し、グループの多様なサービス提供を支えています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Transportation | 事業 | 1,171 | 189 | 16.1% |
| RealEstate | 事業 | 483 | 69 | 14.4% |
| LeisureServices | 事業 | 285 | 49 | 17.3% |
| Retailing | 事業 | 798 | 21 | 2.6% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|610 文字
3 【事業の内容】当社および当社の関係会社(子会社39社および関連会社22社)の営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。なお、交通事業以下の各区分は、セグメント情報における事業区分と同一であります。 (1)交通事業(5社)事業の内容主要な会社名鉄道事業当社バス事業京浜急行バス㈱、川崎鶴見臨港バス㈱、東洋観光㈱ その他1社 (2)不動産事業(29社)事業の内容主要な会社名不動産販売業当社、京急不動産㈱不動産賃貸業当社、京急不動産㈱、京急開発㈱、臨港エステート㈱ その他25社 (3)レジャー・サービス事業(13社)事業の内容主要な会社名ビジネスホテル業当社、㈱京急イーエックスインレジャー関連施設業当社、京急開発㈱、㈱市原京急カントリークラブ、㈱葉山マリーナーレジャーその他当社、㈱京急アドエンタープライズ、京急ロイヤルフーズ㈱ その他6社 (4)流通事業(5社)事業の内容主要な会社名百貨店・ショッピングセンター業㈱京急百貨店ストア業㈱京急ストア その他3社 (5)その他(13社)事業の内容主要な会社名土木・建築工事業京急建設㈱輸送用機器修理業㈱京急ファインテック電気工事業京急電機㈱ビル管理業京急サービス㈱自動車教習所業㈱鴨居自動車学校 その他8社 (注)上記事業区分の会社数には、当社および京急開発㈱が重複して含まれております。 以上の企業集団の状況について、事業系統図を示すと次のとおりであります。
FY2025|631 文字
3 【事業の内容】当社および当社の関係会社(子会社43社および関連会社18社)の営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。なお、交通事業以下の各区分は、セグメント情報における事業区分と同一であります。 (1)交通事業(11社)事業の内容主要な会社名鉄道事業当社バス事業京浜急行バス㈱、川崎鶴見臨港バス㈱、東洋観光㈱タクシー事業京急交通㈱、京急横浜自動車㈱ その他5社 (2)不動産事業(22社)事業の内容主要な会社名不動産販売業当社、京急不動産㈱不動産賃貸業当社、京急不動産㈱、京急開発㈱、臨港エステート㈱ その他18社 (3)レジャー・サービス事業(13社)事業の内容主要な会社名ビジネスホテル業当社、㈱京急イーエックスインレジャー関連施設業当社、京急開発㈱、㈱市原京急カントリークラブ、㈱葉山マリーナーレジャーその他当社、㈱京急アドエンタープライズ、京急ロイヤルフーズ㈱ その他6社 (4)流通事業(6社)事業の内容主要な会社名百貨店・ショッピングセンター業㈱京急百貨店ストア業㈱京急ストア その他4社 (5)その他(13社)事業の内容主要な会社名土木・建築工事業京急建設㈱輸送用機器修理業㈱京急ファインテック電気工事業京急電機㈱ビル管理業京急サービス㈱自動車教習所業㈱鴨居自動車学校 その他8社 (注)上記事業区分の会社数には、当社および京急開発㈱が重複して含まれております。 以上の企業集団の状況について、事業系統図を示すと次のとおりであります。
FY2024|652 文字
3 【事業の内容】当社および当社の関係会社(子会社44社および関連会社13社)の営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。なお、交通事業以下の各区分は、セグメント情報における事業区分と同一であります。 (1)交通事業(11社)事業の内容主要な会社名鉄道事業当社バス事業京浜急行バス㈱、川崎鶴見臨港バス㈱、東洋観光㈱タクシー事業京急交通㈱、京急横浜自動車㈱ その他5社 (2)不動産事業(16社)事業の内容主要な会社名不動産販売業当社、京急不動産㈱不動産賃貸業当社、京急不動産㈱、京急開発㈱、臨港エステート㈱ その他12社 (3)レジャー・サービス事業(14社)事業の内容主要な会社名ビジネスホテル業当社、㈱京急イーエックスインレジャー関連施設業当社、京急開発㈱、㈱市原京急カントリークラブ、㈱葉山マリーナーレジャーその他当社、㈱京急アドエンタープライズ、京急ロイヤルフーズ㈱ その他7社 (4)流通事業(5社)事業の内容主要な会社名百貨店・ショッピングセンター業㈱京急百貨店ストア業㈱京急ストア その他3社 (5)その他(15社)事業の内容主要な会社名土木・建築工事業京急建設㈱輸送用機器修理業㈱京急ファインテック電気工事業京急電機㈱ビル管理業京急サービス㈱情報処理業㈱京急システム自動車教習所業㈱京急自動車学校、㈱鴨居自動車学校 その他8社 (注)上記事業区分の会社数には、当社および京急開発㈱が重複して含まれております。 以上の企業集団の状況について、事業系統図を示すと次のとおりであります。
FY2023|650 文字
3 【事業の内容】当社および当社の関係会社(子会社45社および関連会社7社)の営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。なお、交通事業以下の各区分は、セグメント情報における事業区分と同一であります。 (1)交通事業(11社)事業の内容主要な会社名鉄道事業当社バス事業京浜急行バス㈱、川崎鶴見臨港バス㈱、東洋観光㈱タクシー事業京急交通㈱、京急横浜自動車㈱ その他5社 (2)不動産事業(10社)事業の内容主要な会社名不動産販売業当社、京急不動産㈱不動産賃貸業当社、京急不動産㈱、京急開発㈱、臨港エステート㈱ その他6社 (3)レジャー・サービス事業(15社)事業の内容主要な会社名ビジネスホテル業当社、㈱京急イーエックスインレジャー関連施設業当社、京急開発㈱、㈱市原京急カントリークラブ、㈱葉山マリーナーレジャーその他当社、㈱京急アドエンタープライズ、京急ロイヤルフーズ㈱ その他8社 (4)流通事業(5社)事業の内容主要な会社名百貨店・ショッピングセンター業㈱京急百貨店ストア業㈱京急ストア その他3社 (5)その他(15社)事業の内容主要な会社名土木・建築工事業京急建設㈱輸送用機器修理業㈱京急ファインテック電気工事業京急電機㈱ビル管理業京急サービス㈱情報処理業㈱京急システム自動車教習所業㈱京急自動車学校、㈱鴨居自動車学校 その他8社 (注)上記事業区分の会社数には、当社および京急開発㈱が重複して含まれております。 以上の企業集団の状況について、事業系統図を示すと次のとおりであります。
FY2022|649 文字
3 【事業の内容】当社および当社の関係会社(子会社46社および関連会社4社)の営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。なお、交通事業以下の各区分は、セグメント情報における事業区分と同一であります。 (1)交通事業(11社)事業の内容主要な会社名鉄道事業当社バス事業京浜急行バス㈱、川崎鶴見臨港バス㈱、東洋観光㈱タクシー事業京急交通㈱、京急横浜自動車㈱ その他5社 (2)不動産事業(7社)事業の内容主要な会社名不動産販売業当社、京急不動産㈱不動産賃貸業当社、京急不動産㈱、京急開発㈱、臨港エステート㈱ その他3社 (3)レジャー・サービス事業(16社)事業の内容主要な会社名ビジネスホテル業当社、㈱京急イーエックスインレジャー関連施設業当社、京急開発㈱、㈱市原京急カントリークラブ、㈱葉山マリーナーレジャーその他当社、㈱京急アドエンタープライズ、京急ロイヤルフーズ㈱ その他9社 (4)流通事業(5社)事業の内容主要な会社名百貨店・ショッピングセンター業㈱京急百貨店ストア業㈱京急ストア その他3社 (5)その他(15社)事業の内容主要な会社名土木・建築工事業京急建設㈱輸送用機器修理業㈱京急ファインテック電気工事業京急電機㈱ビル管理業京急サービス㈱情報処理業㈱京急システム自動車教習所業㈱京急自動車学校、㈱鴨居自動車学校 その他8社 (注)上記事業区分の会社数には、当社および京急開発㈱が重複して含まれております。 以上の企業集団の状況について、事業系統図を示すと次のとおりであります。
FY2021|738 文字
3 【事業の内容】当社および当社の関係会社(子会社46社および関連会社4社)の営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。なお、交通事業以下の各区分は、セグメント情報における事業区分と同一であります。 (1)交通事業(11社)事業の内容主要な会社名鉄道事業当社バス事業京浜急行バス㈱、川崎鶴見臨港バス㈱、東洋観光㈱タクシー事業京急交通㈱、京急横浜自動車㈱ その他5社 (2)不動産事業(7社)事業の内容主要な会社名不動産販売業当社、京急不動産㈱不動産賃貸業当社、京急不動産㈱、京急開発㈱、臨港エステート㈱ その他3社 (3)レジャー・サービス事業(16社)事業の内容主要な会社名ビジネスホテル業当社、㈱京急イーエックスインレジャー関連施設業当社、京急開発㈱、㈱市原京急カントリークラブ、㈱京急油壺マリンパーク、㈱葉山マリーナーレジャーその他当社、㈱京急アドエンタープライズ、京急ロイヤルフーズ㈱ その他8社 (4)流通事業(5社)事業の内容主要な会社名百貨店・ショッピングセンター業㈱京急百貨店ストア業㈱京急ストア その他3社 (5)その他(15社)事業の内容主要な会社名土木・建築工事業京急建設㈱輸送用機器修理業㈱京急ファインテック電気工事業京急電機㈱ビル管理業京急サービス㈱情報処理業㈱京急システム自動車教習所業㈱京急自動車学校、㈱鴨居自動車学校 その他8社 (注)1.京急電機㈱は、2020年4月に、京急電気工事㈱を吸収合併しました。2.㈱京急ストアは、2021年2月に、㈱京急マリーンフーズを吸収合併しました。 3.上記事業区分の会社数には、当社および京急開発㈱が重複して含まれております。 以上の企業集団の状況について、事業系統図を示すと次のとおりであります。
FY2020|827 文字
3 【事業の内容】当社および当社の関係会社(子会社48社および関連会社4社)の営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。なお、交通事業以下の各区分は、セグメント情報における事業区分と同一であります。 (1)交通事業(11社)事業の内容主要な会社名鉄道事業当社バス事業京浜急行バス㈱、川崎鶴見臨港バス㈱、東洋観光㈱タクシー事業京急交通㈱、京急横浜自動車㈱ その他5社 (2)不動産事業(7社)事業の内容主要な会社名不動産販売業当社、京急不動産㈱不動産賃貸業当社、京急不動産㈱、京急開発㈱、臨港エステート㈱ その他3社 (3)レジャー・サービス事業(16社)事業の内容主要な会社名ビジネスホテル業当社、㈱京急イーエックスインレジャー関連施設業当社、京急開発㈱、㈱市原京急カントリークラブ、㈱京急油壷マリンパーク、㈱葉山マリーナーレジャーその他当社、㈱京急アドエンタープライズ、京急ロイヤルフーズ㈱ その他8社 (4)流通事業(6社)事業の内容主要な会社名百貨店・ショッピングセンター業㈱京急百貨店ストア業㈱京急ストア その他4社 (5)その他(16社)事業の内容主要な会社名土木・建築工事業京急建設㈱輸送用機器修理業㈱京急ファインテック電気工事業京急電機㈱ビル管理業京急サービス㈱情報処理業㈱京急システム自動車教習所業㈱京急自動車学校、㈱鴨居自動車学校 その他9社 (注)1.京急開発㈱の子会社である京急ロイヤルフーズ㈱は、2019年4月に、京急フードサービス㈱、㈱京急エルベフーズおよび㈱京急フレッシュワンを吸収合併しました。 2.㈱京急百貨店は、2019年4月に、㈱京急ショッピングセンターを吸収合併しました。 3.㈱京急ストアは、2019年4月に、㈱京急ステーションコマースを吸収合併しました。4.上記事業区分の会社数には、当社および京急開発㈱が重複して含まれております。 以上の企業集団の状況について、事業系統図を示すと次のとおりであります。
FY2019|976 文字
3 【事業の内容】当社および当社の関係会社(子会社53社および関連会社4社)の営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。なお、交通事業以下の各区分は、セグメント情報における事業区分と同一であります。 (1)交通事業(11社)事業の内容主要な会社名鉄道事業当社バス事業京浜急行バス㈱、川崎鶴見臨港バス㈱、東洋観光㈱タクシー事業京急交通㈱、京急横浜自動車㈱ その他5社 (2)不動産事業(7社)事業の内容主要な会社名不動産販売業当社、京急不動産㈱不動産賃貸業当社、京急不動産㈱、京急開発㈱、臨港エステート㈱ その他3社 (3)レジャー・サービス事業(18社)事業の内容主要な会社名ホテル・旅館・飲食業当社、㈱京急イーエックスイン、京急開発㈱、京急ロイヤルフーズ㈱レジャー施設・ゴルフ場業当社、京急開発㈱、㈱市原京急カントリークラブ、㈱葉山マリーナー水族館・遊園地業当社、㈱京急油壺マリンパーク広告代理業㈱京急アドエンタープライズ その他10社 (4)流通事業(9社)事業の内容主要な会社名百貨店業㈱京急百貨店ストア業㈱京急ストアショッピングセンターの経営㈱京急ショッピングセンター(注)3物品販売業㈱京急ステーションコマース(注)4 その他5社 (5)その他(16社)事業の内容主要な会社名土木・建築工事業京急建設㈱輸送用機器修理業㈱京急ファインテック電気工事業京急電機㈱ビル管理業京急サービス㈱情報処理業㈱京急システム自動車教習所業㈱京急自動車学校、㈱鴨居自動車学校 その他9社 (注)1.京浜急行バス㈱は、2018年4月に、同社の子会社である羽田京急バス㈱、横浜京急バス㈱および湘南京急バス㈱を吸収合併しました。 2.京急開発㈱の子会社である京急ロイヤルフーズ㈱は、2019年4月に、京急フードサービス㈱、㈱京急エルベフーズおよび㈱京急フレッシュワンを吸収合併しました。 3.㈱京急百貨店は、2019年4月に、㈱京急ショッピングセンターを吸収合併しました。 4.㈱京急ストアは、2018年10月に、㈱京急ハウツを吸収合併したほか、2019年4月に、㈱京急ステーションコマースを吸収合併しました。5.上記事業区分の会社数には、当社および京急開発㈱が重複して含まれております。 以上の企業集団の状況について、事業系統図を示すと次のとおりであります。
FY2018|869 文字
3 【事業の内容】当社および当社の関係会社(子会社57社および関連会社5社)の営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。なお、交通事業以下の各区分は、セグメント情報における事業区分と同一であります。 (1)交通事業(14社)事業の内容主要な会社名鉄道事業当社バス事業京浜急行バス㈱、川崎鶴見臨港バス㈱、羽田京急バス㈱(注)2、東洋観光㈱タクシー事業京急交通㈱、京急横浜自動車㈱ その他7社 (2)不動産事業(6社)事業の内容主要な会社名不動産販売業当社、京急不動産㈱不動産賃貸業当社、京急不動産㈱、京急開発㈱ その他3社 (3)レジャー・サービス事業(19社)事業の内容主要な会社名ホテル・旅館・飲食業当社、㈱京急イーエックスイン、京急開発㈱レジャー施設・ゴルフ場業当社、京急開発㈱、㈱市原京急カントリークラブ、㈱葉山マリーナー水族館・遊園地業当社、㈱京急油壺マリンパーク広告代理業㈱京急アドエンタープライズ その他12社 (4)流通事業(11社)事業の内容主要な会社名百貨店業㈱京急百貨店ストア業㈱京急ストアショッピングセンターの経営㈱京急ショッピングセンター物品販売業㈱京急ステーションコマース、㈱京急ハウツ その他6社 (5)その他(16社)事業の内容主要な会社名建設・土木・造園業京急建設㈱輸送用機器修理業㈱京急ファインテック電気設備工事業京急電機㈱ビル管理業京急サービス㈱情報処理業㈱京急システム自動車教習所業㈱京急自動車学校、㈱鴨居自動車学校 その他9社 (注)1.当社は、平成29年10月に、鉄道事業を行う㈱京急ステーションサービスを吸収合併しました。2.京浜急行バス㈱は、平成30年4月に、同社の子会社である羽田京急バス㈱、横浜京急バス㈱および湘南京急バス㈱を吸収合併しました。3.京急観光㈱は、平成30年3月に、店舗事業および外販事業を㈱日本旅行に譲渡しました。4.上記事業区分の会社数には、当社および京急開発㈱が重複して含まれております。 以上の企業集団の状況について、事業系統図を示すと次のとおりであります。
FY2017|733 文字
3 【事業の内容】当社および当社の関係会社(子会社60社および関連会社5社)の営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。なお、交通事業以下の各区分は、セグメント情報における事業区分と同一であります。 (1)交通事業(15社)事業の内容主要な会社名鉄道事業当社、㈱京急ステーションサービスバス事業京浜急行バス㈱、川崎鶴見臨港バス㈱、羽田京急バス㈱、東洋観光㈱タクシー事業京急交通㈱、京急横浜自動車㈱ その他7社 (2)不動産事業(6社)事業の内容主要な会社名不動産販売業当社、京急不動産㈱不動産賃貸業当社、京急不動産㈱、京急開発㈱ その他3社 (3)レジャー・サービス事業(20社)事業の内容主要な会社名旅行業京急観光㈱ホテル・旅館・飲食業当社、㈱京急イーエックスイン、京急開発㈱レジャー施設・ゴルフ場業当社、京急開発㈱、㈱市原京急カントリークラブ、㈱葉山マリーナー水族館・遊園地業当社、㈱京急油壺マリンパーク広告代理業㈱京急アドエンタープライズ その他12社 (4)流通事業(11社)事業の内容主要な会社名百貨店業㈱京急百貨店ストア業㈱京急ストアショッピングセンターの経営㈱京急ショッピングセンター物品販売業㈱京急ステーションコマース、㈱京急ハウツ その他6社 (5)その他(17社)事業の内容主要な会社名建設・土木・造園業京急建設㈱輸送用機器修理業㈱京急ファインテック電気設備工事業京急電機㈱ビル管理業京急サービス㈱情報処理業㈱京急システム自動車教習所業㈱京急自動車学校、㈱鴨居自動車学校 その他10社 (注)上記事業区分の会社数には、当社および京急開発㈱が重複して含まれております。 以上の企業集団の状況について、事業系統図を示すと次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 交通事業は公共輸送機関としての性格上、厳格な法規制の下に事業を行っており、運賃および料金の設定・変更に規制を受けているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 鉄道事業法、道路運送法および労働諸法制の定めにより、事業の拡大・縮小、通常の業務運営、運賃および料金の設定・変更や乗務員の労働条件などにおいて規制を受けている。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:少子高齢化の進行による地域人口減少 / 沿線地域に集中した事業展開による影響 / 在宅勤務増加など生活様式の変化による移動減
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 11 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可
京急電鉄は、沿線に羽田空港、品川、横浜といった主要ターミナル駅を持ち、地域住民やビジネス客、観光客にとって不可欠な移動手段としてのブランド力を確立している。特に羽田空港へのアクセスは独占的とも言える地位を築いており、これが無形資産となっている。
スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト
沿線住民や沿線企業にとっては、京急線以外の公共交通機関への乗り換えは、時間的・物理的コストが大きく、代替手段が限られる。特に都心部への通勤・通学者は、定期券の利用などから乗り換えのハードルが高い。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む
鉄道事業自体に直接的なネットワーク効果は限定的。沿線開発や商業施設との連携はあるが、ユーザー数増加がサービス価値を直接高める構造ではない。
コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる
鉄道事業のインフラ維持・更新には巨額の固定費がかかる。規模の経済は働くものの、新規参入が困難な反面、既存事業者間のコスト競争力は限定的。沿線開発による不動産賃料収入などが補完。
規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる
首都圏の主要私鉄として、広範な路線網と多くの駅を有し、一定の規模の経済を享受している。沿線人口や輸送密度は高く、効率的な運行が可能。ただし、JR東日本などの巨大インフラとの比較では限定的。
- 沿線一体の多角的な事業展開京急グループは、鉄道・バスといった交通インフラを基盤に、不動産、レジャー、流通、建設など多岐にわたる事業を沿線地域で展開しています。これにより、交通利用者の増加が不動産価値向上につながり、商業施設の利用促進にも寄与するなど、各事業が相互に連携し、沿線全体の価値を高める相乗効果を生み出しています。
- 羽田空港へのアクセス優位性京急線は、都心(品川)と羽田空港を結ぶ主要なアクセス路線の一つであり、この立地は大きな競争優位性です。国内外からの観光客やビジネス客の利用が多く、安定した輸送需要を確保しています。将来的な羽田空港のさらなる発展は、京急グループの交通事業にとって引き続き重要な成長ドライバーとなる可能性があります。
- 地域密着型の強固な顧客基盤長年にわたり京急線沿線で事業を展開してきたことで、地域住民からの高い信頼とブランド力を確立しています。交通、不動産、流通、レジャーなど、生活に密着した多様なサービスを提供することで、沿線住民の生活を包括的にサポートし、強固な顧客基盤を築いています。これにより、他社の新規参入に対する障壁も形成されています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 沿線価値共創戦略の推進京急グループは、鉄道などの「移動プラットフォーム」と不動産・レジャーなどの「まち創造プラットフォーム」を連携させ、沿線全体の価値を高める「沿線価値共創戦略」を掲げています。これにより、地域とグループの持続的な発展を目指し、鉄道会社やデベロッパーの枠を超えた「ローカルプラットフォーマー」としての役割を強化する方針です。
- 不動産事業の構造変革不動産事業において、長期保有前提の賃貸事業から、私募ファンドや私募リートを活用した「回転型事業」への転換を図ります。2030年度までに1,000億円以上の不動産を流動化し、資本収益性の向上と成長投資の原資確保を目指します。これにより、不動産価値を顕在化させ、アセットマネジメントなどのフィービジネス収益源も確保する計画です。
- 財務マネジメントと資本効率向上大規模成長投資を推進しつつ、財務健全性の確保と資本効率向上を両立させることを重視しています。ROE目標の引き上げや株主還元の強化、最適資本構成に基づく自己資本比率目標の明確化など、資本コストや株価を意識した経営を推進します。各事業の資本収益性向上に向けたROIIC-WACC管理も徹底し、持続的な企業価値向上を目指します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)経営の基本方針 京急グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことなどをグループ理念として掲げております。また、グループ理念の持続的な実現が、社会と京急グループの持続可能性を高めることにつながるという考えのもと、グループ理念と不可分一体の方針として、サステナビリティ基本方針を策定しております。引き続き、社会価値および企業価値の持続的な向上を図ってまいります。 グループ理念(抜粋) <経営理念>■京急グループは、都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する■京急グループは、伝統のもとに、創意あふれる清新な気風をもって、総合力を発揮し、社業の躍進をめざす■京急グループは、グループの繁栄と全員の幸福との一致を追求する サステナビリティ基本方針(抜粋) 京急グループは、グループ理念のもとで、「社会の持続的発展への貢献」と「京急グループの持続的発展」のよりよい循環を目指します。 (2)総合経営計画 イ.第20次総合経営計画の概要2024年度から、2040年度を長期ビジョンの実現年度、2024年度から2026年度までを中期経営計画期間とした第20次総合経営計画を推進しています。サステナビリティ基本方針に基づき社会価値・企業価値向上を目指す「サステナビリティ推進方針」を、あらゆる事業・経営活動の基礎として掲げたうえで、移動プラットフォームとまち創造プラットフォームの相互価値共創を軸とする「沿線価値共創戦略」と、その推進を支える「経営基盤重点項目」を設定しています。また、経営計画期間中に、当社グループならではの強みを活かし、特に重点的に取り組む事業として「重点事業展開」を設定しています。 (京急グループ総合経営計画体系図・骨子)(注)京急グループ総合経営計画の詳細は、当社ウェブサイト(https://www.keikyu.co.jp/ir/policy/vision/)に掲載しております。 ロ.沿線価値共創戦略沿線価値共創戦略は、社会課題や価値観の多様化に、移動とまち創造の両プラットフォームの「相互価値共創」のスパイラルアップによって新しい価値を創出することで対応し、地域と当社グループの持続的な発展を目指す戦略です。「相互価値共創」とは、鉄道事業をはじめとする「移動プラットフォーム」が、あらゆる交通手段を用いた移動環境の最適化を通じて、まちの価値向上と沿線範囲を拡大する一方で、不動産・レジャー事業などの「まち創造プラットフォーム」が、移動のきっかけや人の流れの需要を創出することで、相互の事業による相乗効果を最大化し、新しい価値を生み出すことを意味します。この沿線価値共創戦略を通じて、鉄道会社やデベロッパーの枠を超えた、地域事業者や自治体等の沿線全体で価値を共創する「ローカルプラットフォーマー」として、沿線の各地域に「移動」と「住・働・楽・学」が揃う多極型まちづくりを推進しています。(沿線価値共創戦略の概念図) ハ.経営基盤重点項目(イ)事業構造変革不動産事業において、不動産価値の顕在化による資本収益性の向上と成長投資の原資確保を目的に、長期保有前提の賃貸事業から回転型事業への本格転換を図ります。具体的には、私募ファンドに加えて私募リートを組成し、2030年度までに総額1,000億円以上の運用資産規模を目指しておりますが、さらなる検討を進め、2029年度までに1,500億円以上の不動産流動化の可能性について精査を行っております。私募リート・私募ファンドへの不動産売却により、沿線地域のプラットフォーマーとして継続的な関与余地を残すことで、まちづくり・沿線価値共創に貢献するとともに、アセットマネジメント、プロパティマネジメント、ビルマネジメント業務等を通じたフィービジネス収益源の確保を目指します。さらに、これらの取り組みを着実に推進するため、事業の推進・モニタリング体制、事業計画の妥当性検証の仕組みおよび外部人材の活用等によりノウハウを強化するなど、不動産事業の推進・モニタリング体制をいっそう強化しています。このほか、鉄道事業においては、ワンマン運転をはじめとする次世代型オペレーションを推進するほか、バス事業においては、さらなる路線最適化等を実施し、効率化・省人化を図るなど、各事業において資本収益性向上に資する施策に取り組みます。(ロ)顧客視点の徹底顧客の多様なニーズに応じたサービス提供による顧客体験価値向上を目指し、当社グループが提供しているサービスを通じて蓄積したデータの一元化・可視化、グループ全体での横断的活用を推進することに加え、体制整備や人財育成による意識・風土改革を進めています。 (ハ)人的資本経営の推進多様な視点・顧客視点で物事を捉え、価値創造・共創ができる「個」の成長の後押しと、信頼と協力を大切にして、異なる「個」の創発を促す組織・カルチャー醸成の両輪により、長期ビジョンの実現・企業価値の向上を目指します。また、エンゲージメントサーベイを継続的に実施し、人的資本経営に関わる各取り組みの仮説検証を組織・職場の様々なレベルで実行できる体制を確立します。(ニ)財務マネジメントの強化当社グループは、大規模成長投資を着実に推進するための財務健全性の確保と資本効率向上の両立、および資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を長期的な基本方針として、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現に向けた取り組みを推進しています。また、当社グループが注力する品川駅周辺開発をはじめとする成長投資を着実に実行するため、重要経営指標として「純有利子負債/EBITDA倍率」に加え、最適資本構成をもとに「自己資本比率」目標を明確化することで、バランスシートマネジメントを推進します。さらに、各事業の資本収益性の向上に向けた事業別ROIC(注1)-WACC(注2)管理を拡充・継続するなど、様々な取り組みを徹底することで財務マネジメントの強化を推進してまいります。(注1)投下資本利益率(投下した資本に対して生み出した利益の割合)(注2)加重平均資本コスト(資金調達に要する費用の平均値)(不動産回転型ビジネスの推進イメージ図) (目標経営指標の内容) ニ.重点事業展開第20次総合経営計画において、当社グループならではの強みを活かし、特に重点的に取り組む事業として「重点事業展開」を設定しており、各エリアにおいて取り組みを進めています。具体的には、品川・羽田・横浜を結んだ「成長トライアングルゾーン」と各エリアとの相互連携により、沿線の発展・活性化を図ります。品川エリアにおいては、トヨタ自動車㈱と共同で高輪3丁目地区事業計画の2029年度竣工・開業を目指すとともに、当社グループが行う開発・品川駅整備のみならず、周辺開発やリニア中央新幹線の開業等の効果を最大限取り込み、沿線全体に波及させます。羽田エリアにおいては、羽田空港第1・第2ターミナル駅引上線の整備によって抜本的に輸送力を増強するとともに、周辺エリアの活性化を図り、日本の玄関口・羽田空港のポテンシャルを最大限に活用します。このほか、川崎や横浜エリアにおける開発プロジェクトのほか、都市近郊リゾートみうらの創生、沿線各地に「住・働・楽・学」が揃う中核拠点を整備する多極型まちづくりの推進等により、沿線全体の活性化に取り組んでいます。(重点事業展開の全体像)
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)経営の基本方針 京急グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことなどをグループ理念として掲げております。また、グループ理念の持続的な実現が、社会と京急グループの持続可能性を高めることにつながるという考えのもと、グループ理念と不可分一体の方針として、サステナビリティ基本方針を策定しております。引き続き、社会価値および企業価値の持続的な向上を図ってまいります。 グループ理念(抜粋) <経営理念>■京急グループは、都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する■京急グループは、伝統のもとに、創意あふれる清新な気風をもって、総合力を発揮し、社業の躍進をめざす■京急グループは、グループの繁栄と全員の幸福との一致を追求する サステナビリティ基本方針(抜粋) 京急グループは、グループ理念のもとで、「社会の持続的発展への貢献」と「京急グループの持続的発展」のよりよい循環を目指します。 (2)総合経営計画 イ.第20次総合経営計画の概要2024年度から、2040年度を長期ビジョンの実現年度、2024年度から2026年度までを中期経営計画期間とした第20次総合経営計画を推進しています。サステナビリティ基本方針に基づき社会価値・企業価値向上を目指す「サステナビリティ推進方針」を、あらゆる事業・経営活動の基礎として掲げたうえで、移動プラットフォームとまち創造プラットフォームの相互価値共創を軸とする「沿線価値共創戦略」と、その推進を支える「経営基盤重点項目」を設定しています。また、経営計画期間中に、当社グループならではの強みを活かし、特に重点的に取り組む事業として「重点事業展開」を設定しています。 (京急グループ総合経営計画体系図・骨子)(注)京急グループ総合経営計画の詳細は、当社ウェブサイト(https://www.keikyu.co.jp/ir/policy/vision/)に掲載しております。 ロ.沿線価値共創戦略沿線価値共創戦略は、社会課題や価値観の多様化に、移動とまち創造の両プラットフォームの「相互価値共創」のスパイラルアップによって新しい価値を創出することで対応し、地域と当社グループの持続的な発展を目指す戦略です。「相互価値共創」とは、鉄道事業をはじめとする「移動プラットフォーム」が、あらゆる交通手段を用いた移動環境の最適化を通じて、まちの価値向上と沿線範囲を拡大する一方で、不動産・レジャー事業などの「まち創造プラットフォーム」が、移動のきっかけや人の流れの需要を創出することで、相互の事業による相乗効果を最大化し、新しい価値を生み出すことを意味します。この沿線価値共創戦略を通じて、鉄道会社やデベロッパーの枠を超えた、地域事業者や自治体等の沿線全体で価値を共創する「ローカルプラットフォーマー」として、沿線の各地域に「移動」と「住・働・楽・学」が揃う多極型まちづくりを推進しています。(沿線価値共創戦略の概念図) ハ.経営基盤重点項目(イ)事業構造変革不動産事業において、不動産価値の顕在化による資本収益性の向上と成長投資の原資確保を目的に、長期保有前提の賃貸事業から回転型事業への本格転換を図ります。具体的には、私募ファンドに加えて私募リートを組成し、2030年度までに総額1,000億円以上の運用資産規模を目指しておりますが、さらなる検討を進め、2029年度までに1,500億円以上の不動産流動化の可能性について精査を行っております。私募リート・私募ファンドへの不動産売却により、沿線地域のプラットフォーマーとして継続的な関与余地を残すことで、まちづくり・沿線価値共創に貢献するとともに、アセットマネジメント、プロパティマネジメント、ビルマネジメント業務等を通じたフィービジネス収益源の確保を目指します。さらに、これらの取り組みを着実に推進するため、事業の推進・モニタリング体制、事業計画の妥当性検証の仕組みおよび外部人材の活用等によりノウハウを強化するなど、不動産事業の推進・モニタリング体制をいっそう強化しています。このほか、鉄道事業においては、ワンマン運転をはじめとする次世代型オペレーションを推進するほか、バス事業においては、さらなる路線最適化等を実施し、効率化・省人化を図るなど、各事業において資本収益性向上に資する施策に取り組みます。(ロ)顧客視点の徹底顧客の多様なニーズに応じたサービス提供による顧客体験価値向上を目指し、当社グループが提供しているサービスを通じて蓄積したデータの一元化・可視化、グループ全体での横断的活用を推進することに加え、体制整備や人財育成による意識・風土改革を進めています。 (ハ)人的資本経営の推進多様な視点・顧客視点で物事を捉え、価値創造・共創ができる「個」の成長の後押しと、信頼と協力を大切にして、異なる「個」の創発を促す組織・カルチャー醸成の両輪により、長期ビジョンの実現・企業価値の向上を目指します。また、エンゲージメントサーベイを継続的に実施し、人的資本経営に関わる各取り組みの仮説検証を組織・職場の様々なレベルで実行できる体制を確立します。(ニ)財務マネジメントの強化当社グループは、大規模成長投資を着実に推進するための財務健全性の確保と資本効率向上の両立、および資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を長期的な基本方針として、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現に向けた取り組みを推進しています。また、当社グループが注力する品川駅周辺開発をはじめとする成長投資を着実に実行するため、重要経営指標として「純有利子負債/EBITDA倍率」に加え、最適資本構成をもとに「自己資本比率」目標を明確化することで、バランスシートマネジメントを推進します。さらに、各事業の資本収益性の向上に向けた事業別ROIC(注1)-WACC(注2)管理を拡充・継続するなど、様々な取り組みを徹底することで財務マネジメントの強化を推進してまいります。(注1)投下資本利益率(投下した資本に対して生み出した利益の割合)(注2)加重平均資本コスト(資金調達に要する費用の平均値)(不動産回転型ビジネスの推進イメージ図) (目標経営指標の内容) ニ.重点事業展開第20次総合経営計画において、当社グループならではの強みを活かし、特に重点的に取り組む事業として「重点事業展開」を設定しており、各エリアにおいて取り組みを進めています。具体的には、品川・羽田・横浜を結んだ「成長トライアングルゾーン」と各エリアとの相互連携により、沿線の発展・活性化を図ります。品川エリアにおいては、トヨタ自動車㈱と共同で高輪3丁目地区事業計画の2029年度竣工・開業を目指すとともに、当社グループが行う開発・品川駅整備のみならず、周辺開発やリニア中央新幹線の開業等の効果を最大限取り込み、沿線全体に波及させます。羽田エリアにおいては、羽田空港第1・第2ターミナル駅引上線の整備によって抜本的に輸送力を増強するとともに、周辺エリアの活性化を図り、日本の玄関口・羽田空港のポテンシャルを最大限に活用します。このほか、川崎や横浜エリアにおける開発プロジェクトのほか、都市近郊リゾートみうらの創生、沿線各地に「住・働・楽・学」が揃う中核拠点を整備する多極型まちづくりの推進等により、沿線全体の活性化に取り組んでいます。(重点事業展開の全体像)
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)経営成績等の状況の概要イ.経営成績の状況当期のわが国経済は、中東情勢の影響等を注視する必要があるものの、雇用および所得環境が改善するなど、緩やかな回復基調で推移しました。このような事業環境のなか、当社グループは、2025年5月に見直しを公表した「京急グループ第20次総合経営計画」で掲げる重要経営指標の達成に向けて、鉄道事業における次世代型オペレーションや不動産事業における不動産回転型ビジネスの推進など、事業構造変革を進めるとともに、財務健全性の確保と資本収益性の向上を目指す財務マネジメントの強化に努めました。以上の結果、営業収益は3,041億9千2百万円(前期比3.5%増)となりましたが、前期の事業用地の持分売却の反動などにより、営業利益は335億5千3百万円(前期比5.9%減)、経常利益は288億5千4百万円(前期比17.5%減)となりました。これに、特別利益として品川駅西口基盤整備事業に基づく国道用地の譲渡などの固定資産売却益を計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は274億9千2百万円(前期比13.1%増)となりました。次に、セグメント別の業績についてご報告いたします。 (イ)交通事業鉄道事業では、全線の輸送人員は、移動需要が増加したことなどにより、前期比で2.3%増(定期1.7%増、定期外3.0%増)となりました。さらに、羽田空港駅の輸送人員は、羽田空港国内線および国際線の航空旅客数が増加したことなどにより、前期比で5.4%増(第1・第2ターミナル駅6.1%増、第3ターミナル駅3.2%増)となりました。このほか、ダイヤ改正を実施し、三浦エリアの多様な移動需要に対応すべく、イブニング・ウィング号の行先の延長やウィング・シートの運行時間の繰り上げを一部列車で実施したほか、朝時間帯の一部の急行列車の待ち合わせ駅を変更し、速達性および利便性の向上を図りました。また、インバウンドのお客様の利便性向上およびキャッシュレス需要拡大に伴うサービス向上に繋げるための施策として、クレジットカード等のタッチ決済による乗車サービスを全線全駅で開始しました。さらに、引き続き安全対策を最重要課題とし、大森町駅、六郷土手駅、大師橋駅および小島新田駅にホームドアを設置しました。バス事業では、前期に実施した運賃改定などにより、京浜急行バス㈱では空港中距離路線が、川崎鶴見臨港バス㈱では一般路線等が好調に推移しました。以上の結果、交通事業の営業収益は1,215億9千1百万円(前期比2.6%増)となったものの、人件費の増加などにより、営業利益は186億8千3百万円(前期比1.0%減)となりました。なお、当社は、経営資源の集中を図るため、京急タクシーグループ6社の全株式を他社に譲渡しました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)鉄道事業85,9262.4バス事業31,9783.7タクシー事業3,686△1.5営業収益計121,5912.6 (提出会社の鉄道事業運輸成績) 区分単位当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 前期比(%)営業日数日365-営業キロキロ87.0-客車走行キロ千キロ108,5710.2輸送人員定期千人231,6051.7定期外〃224,6833.0計〃456,2882.3旅客運輸収入定期百万円29,4051.7定期外〃54,1072.9計〃83,5132.5運輸雑収〃2,488△3.0収入合計〃86,0022.3乗車効率%42.3- (注)乗車効率の算出方法旅客人員×平均乗車キロ×100客車走行キロ×平均定員 (ロ)不動産事業不動産販売業では、当社および京急不動産㈱は、分譲マンション「プライム横須賀中央」を完売しました。また、「パークタワー大森」、「プライム東神奈川」および「プライムパークス横浜並木 ザ・レジデンス」などの販売および引渡しを行いました。不動産賃貸業では、前期に開業した複合施設「横浜シンフォステージ」の稼働率が上昇したことなどにより、増収となりました。また、「都市近郊リゾートみうらの創生」の実現に向けて、当社が所有する土地にヒューリック㈱の高級温泉旅館「ふふ 城ヶ島 海風のしらべ」を誘致したほか、横浜市旧市庁舎街区において、他7社と共同で開発した複合施設「BASEGATE横浜関内」を開業しました。このほか、当社および京急不動産㈱は、事業用地の取得および賃貸物件等の売却を行い、不動産回転型ビジネスの推進による資本収益性の向上を図りました。また、京急グループとして、沿線の事業用地のさらなる有効活用や不動産回転型ビジネスおよびフィービジネスを強化するため、京急不動産㈱は、㈱グリップの株式を取得しました。しかしながら、前期の事業用地の持分売却の反動などにより、不動産事業の営業収益は509億9千6百万円(前期比5.5%減)、営業利益は46億8千万円(前期比32.4%減)となりました。なお、京急グループとして、不動産回転型ビジネスの推進体制を強化するため、京急アセットマネジメント㈱は、三井住友信託銀行㈱および三井住友トラスト不動産投資顧問㈱と資本提携を行い、商号を京急SMTBアセットマネジメント㈱に変更するなど、私募リートの組成に向けた準備を進めました。また、品川駅西口地区において、トヨタ自動車㈱と共同で、複合施設の建設に着手しました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)不動産販売業30,151△12.9不動産賃貸業20,8447.6営業収益計50,996△5.5 (ハ)レジャー・サービス事業ビジネスホテル業では、京急EXホテル・京急EXインは、国内宿泊需要の増加により、客室単価および稼働率が上昇し、好調に推移しました。また、「京急 EXホテル 高輪」および「京急 EXイン 横浜駅東口」をリニューアルオープンしました。レジャー関連施設業では、京急開発㈱は、「ボートレース平和島」において、ボートレース事業の施行者への施設賃貸に係る料率を見直したことなどにより増収となりました。また、改修中のボートレース場は、新スタンド棟I期をオープンしました。以上の結果、レジャー・サービス事業の営業収益は345億9千4百万円(前期比9.1%増)、営業利益は55億6千1百万円(前期比12.4%増)となりました。なお、当社は、「都市近郊リゾートみうらの創生」の実現に向けて、三井不動産㈱と三浦半島油壺における新たなリゾートエリアの創出に向けた事業計画を共同で検討するための協定を締結しました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)ビジネスホテル業10,8466.5レジャー関連施設業12,5707.5レジャーその他11,17713.8営業収益計34,5949.1 (ニ)流通事業ストア業では、㈱京急ストアの既存店舗が好調に推移したほか、2024年4月に株式を取得した㈱エフ・クライミングの売上計上などにより増収となりました。また、㈱京急ストアは、「もとまちユニオン本店」をリニューアルオープン、「もとまちユニオンそごう横浜店」を開業したほか、新たに㈱シャトレーゼとフランチャイズ契約を締結し、「シャトレーゼブランチ横浜南部市場店」の運営を開始しました。百貨店業では、京急百貨店は、大型専門店が好調に推移したほか、新たにオープンした専門店の集客効果などにより、来店客数が増加しました。ショッピングセンター業では、新規店舗を開業したことなどにより「ウィング久里浜」等が好調に推移しました。以上の結果、流通事業の営業収益は848億7千4百万円(前期比4.5%増)、営業利益は21億5千6百万円(前期比3.5%増)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)百貨店・ショッピングセンター業16,596△0.2 百貨店業12,043△4.5 ショッピングセンター業4,55313.3ストア業68,2785.7 スーパーマーケット業53,4466.8 コンビニエンスストア・物品販売業ほか14,8311.7営業収益計84,8744.5 (ホ)その他京急建設㈱および京急電機㈱は、ホームドアをはじめとした鉄道の安全対策工事等を行いました。以上の結果、その他の事業の営業収益は577億9千7百万円(前期比19.6%増)、営業利益は38億1千5百万円(前期比4.7%増)となりました。 ロ.財政状態の状況当連結会計年度末の総資産は、分譲土地建物および建設仮勘定の増加などにより、前連結会計年度末と比べ890億1千2百万円増加しました。セグメントごとの資産の状況は、次のとおりであります。セグメント別当連結会計年度(2026年3月31日)帳簿価額(百万円)前期比(%)交通事業633,15130.4不動産事業325,1673.2レジャー・サービス事業64,4812.8流通事業11,715△60.2その他37,29415.5調整額56,910△50.3資産合計1,128,7208.6 負債は、社債および長期前受工事負担金の増加などにより、前連結会計年度末と比べ711億6千9百万円増加しました。また、純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、前連結会計年度末と比べ178億4千3百万円増加しました。 ハ.キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上などにより、479億1千7百万円の資金収入(前期は148億4千7百万円の資金収入)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより、687億1千万円の資金支出(前期は692億2千8百万円の資金支出)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入などにより、138億7千2百万円の資金収入(前期は209億3千3百万円の資金支出)となりました。 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ69億7千3百万円減少し、670億3千3百万円となりました。 ニ.生産、受注および販売の状況当社グループの事業内容は広範囲かつ多種多様であり、そのほとんどが生産、受注および販売の形態をとっていないため、「生産、受注および販売の状況」については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「イ.経営成績の状況」において業種別営業成績等として記載しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 イ.重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者は、決算日における資産・負債および報告期間における収益・費用の金額ならびに開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらの見積りについては、過去の実績、現在の状況および今後の見通しに応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、異なる場合があります。重要な会計上の見積りには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当報告書提出日現在において判断したものであります。 (イ)棚卸資産の評価当社グループは、分譲土地建物については、原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しており、これらの価値は、個別物件の販売計画によって見積りを行っております。なお、当該見積りには、営業収益に影響する市況や周辺相場の変動の見込みなどの仮定を用いております。そのため、市況の変化による販売計画の見直し等により、当該見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、損失が発生する可能性があります。 (ロ)固定資産の減損当社グループは、資産または資産グループに減損が生じている可能性を示す事象がある場合には、減損損失を認識するか否かの判定を行っております。この判定は、資産または資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって行い、資産または資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を認識しております。なお、回収可能価額は使用価値及び正味売却価額により測定しており、いずれか高い方の金額としております。減損損失を認識するか否かの判定や使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローの見積りは、各事業の外部環境に関する情報を総合的に勘案して策定している「京急グループ総合経営計画」に基づいており、当該見積りには、各事業に影響を及ぼす市況の見込みなどの仮定を用いております。そのため、市況の悪化や各事業の収益力の低下等により、当該見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度以降において、減損損失が計上され、連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、将来キャッシュ・フローの見積り算出における主要な仮定は、不動産事業での稼働率、賃料単価及び修繕コスト等であります。 (ハ)繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、将来の収益力に基づく課税所得の発生時期及びその金額に基づき回収可能性を判断したうえで計上しております。課税所得の見積りは、各事業の外部環境に関する情報を総合的に勘案して策定している「京急グループ総合経営計画」に基づいており、当該見積りには、各事業に影響を及ぼす市況の見込みなどの仮定を用いております。そのため、市況の悪化や各事業の収益力の低下等により、当該見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度以降において、繰延税金資産の追加計上または取り崩しが必要となるなど、連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、将来の課税所得の見積り算出における主要な仮定は、鉄道事業での輸送人員、ビジネスホテル事業における稼働率や宿泊単価であります。 (ニ)退職給付債務および費用の計算当社グループは、退職給付債務および費用について、数理計算上で設定される諸前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率および長期期待運用収益率等の仮定が含まれます。そのため、将来の不確実な経済条件の変動等により、実際の結果が前提条件と異なることとなった場合、または前提条件に変更が生じた場合、退職給付に係る負債および退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。 ロ.当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討(イ)営業収益および営業利益当連結会計年度の決算については、国内移動需要および宿泊需要の拡大により交通事業やレジャー・サービス事業が好調に推移したものの、前期の不動産事業用地の持分売却の反動や人件費増加などにより、営業収益は3,041億9千2百万円(前期比3.5%増)、営業利益は335億5千3百万円(前期比5.9%減)となりました。交通事業は、鉄道事業における移動需要の拡大およびバス事業における運賃改定などにより、30億6千万円の増収となったものの、バス事業における人件費の増加などにより、1億9千4百万円の減益となりました。不動産事業は、不動産賃貸業において、前期に開業した複合施設「横浜シンフォステージ」の稼働率が上昇したことなどにより、増収となったものの、不動産販売業における、前期の事業用地の持分売却の反動などにより、不動産事業全体で29億6千8百万円の減収、22億4千7百万円の減益となりました。レジャー・サービス事業は、ビジネスホテル業において、国内宿泊需要の増加により、客室単価および稼働率が上昇したことや、レジャー関連施設業において、ボートレース事業の施行者への施設賃貸に係る料率を見直したことなどにより、28億9千万円の増収、6億1千5百万円の増益となりました。流通事業は、ストア業において、㈱京急ストアの既存店舗が好調に推移したほか、2024年4月に株式を取得した㈱エフ・クライミングの売上計上などにより、流通事業全体で、36億2千2百万円の増収、7千2百万円の増益となりました。その他の事業は、工事請負関係において、完成工事が増加したことなどにより、94億6千2百万円の増収、1億6千9百万円の増益となりました。 (ロ)営業外損益および経常利益当連結会計年度の営業外収益は、投資有価証券売却益が減少したことなどにより、前連結会計年度の41億7千6百万円から13億2千4百万円減少し、28億5千1百万円となりました。営業外費用は、支払利息の増加などにより、前連結会計年度の48億4千7百万円から27億3百万円増加し、75億5千万円となりました。この結果、経常利益は288億5千4百万円(前期比17.5%減)となりました。 (ハ)特別損益および親会社株主に帰属する当期純利益当連結会計年度の特別利益は、品川駅西口基盤整備事業に基づく国道用地の譲渡などの固定資産売却益の増加はありましたが、前期に計上した工事負担金等受入額の反動減などにより、前連結会計年度の444億8千3百万円から205億5千3百万円減少し、239億3千万円となりました。特別損失は、上大岡京急ビルおよび久里浜線複線化などの減損損失を計上しましたが、前期に計上した固定資産圧縮損の反動減などにより、前連結会計年度の478億9千4百万円から317億8千8百万円減少し、161億6百万円となりました。この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は366億7千8百万円となり、ここから法人税等および非支配株主に帰属する当期純利益を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、274億9千2百万円(前期比13.1%増)となりました。 (ニ)指標水準当社グループでは、「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」の「(2)総合経営計画」に記載のとおり、2024年度から2026年度までを中期経営計画期間と定め、移動とまち創造の両プラットフォームによる相互価値共創の具現化に向けた取り組みを進めるとともに、品川駅周辺開発事業の着実な推進、財務健全性の確保と資本収益性の中長期的な向上を両立させる財務マネジメントを強化する方針としております。2025年5月12日に公表した目標経営指標等の見直しにおいては、ROE目標の引き上げと達成時期を明確化し、中期経営計画期間の最終年度である2026年度の指標水準を以下のとおり設定しております。(2026年度指標水準)・営業利益 :450億円・純有利子負債/EBITDA倍率:7倍台以下・ROE :8% (ホ)財政状態当連結会計年度末の財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「ロ.財政状態の状況」に記載しております。 (ヘ)資本の財源および資金の流動性についての分析a.財務戦略当社グループでは、大規模成長投資を着実に推進するための財務健全性の確保と資本効率向上の両立、および資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を、長期的な財務戦略の基本方針としております。なお、2024年度から2026年度までの中期経営計画期間においては、資本収益性の向上に向けた事業別ROIC(注1)-WACC(注2)管理の導入等により、グループ全体で財務マネジメントを強化してまいります。(注1)投下資本利益率(投下した資金に対して生み出した利益の割合)(注2)加重平均資本コスト(資金調達に要する費用の平均値)b.資金調達当社グループでは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を継続して行っており、事業の特性に鑑み、その資金は金融機関からの借入や社債の発行など長期の負債を中心に、市場環境や金利動向等を総合的に勘案しながら調達しております。c.資金の流動性当社グループでは、鉄道事業を中心に日々の収入金があり、また、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入し、グループ内余剰資金の有効活用に努めているほか、災害等緊急時においても機動的な資金確保ができるよう震災対応型コミットメントラインを設定していることから、緊急時の一時的な対応も含め、必要な流動性資金は十分に確保しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)経営の基本方針 京急グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことなどをグループ理念として掲げております。また、グループ理念の持続的な実現が、社会と京急グループの持続可能性を高めることにつながるという考えのもと、グループ理念と不可分一体の方針として、サステナビリティ基本方針を策定しております。引き続き、社会価値および企業価値の持続的な向上を図ってまいります。 グループ理念(抜粋) <経営理念>■京急グループは、都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する■京急グループは、伝統のもとに、創意あふれる清新な気風をもって、総合力を発揮し、社業の躍進をめざす■京急グループは、グループの繁栄と全員の幸福との一致を追求する サステナビリティ基本方針(抜粋) 京急グループは、グループ理念のもとで、「社会の持続的発展への貢献」と「京急グループの持続的発展」のよりよい循環を目指します。 (2)総合経営計画 イ.第20次総合経営計画の概要2024年度から、2040年度を長期ビジョンの実現年度、2024年度から2026年度までを中期経営計画期間とした第20次総合経営計画を推進しています。サステナビリティ基本方針に基づき社会価値・企業価値向上を目指す「サステナビリティ推進方針」を、あらゆる事業・経営活動の基礎として掲げたうえで、移動プラットフォームとまち創造プラットフォームの相互価値共創を軸とする「沿線価値共創戦略」と、その推進を支える「経営基盤重点項目」を設定しています。また、経営計画期間中に、当社グループならではの強みを活かし、特に重点的に取り組む事業として「重点事業展開」を設定しています。 (京急グループ総合経営計画体系図・骨子)(注)下線部分は、前回公表時(2024年5月)の内容から一部変更した箇所(2025年5月12日公表)(注)京急グループ総合経営計画の詳細は、当社ウェブサイト(https://www.keikyu.co.jp/ir/policy/vision/)に掲載しております。 ロ.第20次総合経営計画の一部変更(2025年5月12日公表)当社は、2024年5月に公表した第20次総合経営計画について、2025年5月12日に目標経営指標等の変更を含めた内容の見直しを公表しました。本見直しは、第20次総合経営計画公表後に実施した株主・投資家との対話を通じて、目標経営指標と資本市場の期待との間に乖離が生じていることを認識したため実施したもので、不動産事業戦略や各事業における資本収益性の向上、資本政策の見直し等により目標経営指標の水準を引き上げるとともに、達成時期を明確化しました。各施策を着実に実行し、持続的な企業価値向上の実現を目指してまいります。(目標経営指標の見直し内容)(注)第20次総合経営計画の一部変更内容(2025年5月12日公表)については、当社ウェブサイト (https://www.keikyu.co.jp/ir/policy/vision/)に掲載しております。 ハ.沿線価値共創戦略沿線価値共創戦略は、社会課題や価値観の多様化に、移動とまち創造の両プラットフォームの「相互価値共創」のスパイラルアップによって新しい価値を創出することで対応し、地域と当社グループの持続的な発展を目指す戦略です。「相互価値共創」とは、鉄道事業をはじめとする「移動プラットフォーム」が、あらゆる交通手段を用いた移動環境の最適化を通じて、まちの価値向上と沿線範囲を拡大する一方で、不動産・レジャー事業などの「まち創造プラットフォーム」が、移動のきっかけや人の流れの需要を創出することで、相互の事業による相乗効果を最大化し、新しい価値を生み出すことを意味します。この沿線価値共創戦略を通じて、鉄道会社やデベロッパーの枠を超えた、地域事業者や自治体等の沿線全体で価値を共創する「ローカルプラットフォーマー」として、沿線の各地域に「移動」と「住・働・楽・学」が揃う多極型まちづくりを推進しています。 (沿線価値共創戦略の概念図)ニ.経営基盤重点項目(イ)事業構造変革不動産事業において、不動産価値の顕在化による資本収益性の向上と成長投資の原資確保を目的に、長期保有前提の賃貸事業から回転型事業への本格転換を図ります。具体的には、私募ファンドに加えて私募リートを組成し、安定的・継続的な流動化を図り、2030年度までに総額1,000億円以上の不動産を流動化し、その不動産価値の顕在化を目指します。また、私募リート・私募ファンドへの不動産売却により、沿線地域のプラットフォーマーとして継続的な関与余地を残すことで、まちづくり・沿線価値共創に貢献するとともに、アセットマネジメント、プロパティマネジメント、ビルマネジメント業務等を通じたフィービジネス収益源の確保を目指します。さらに、これらの取り組みを着実に推進するため、2025年4月に新設したCRE戦略部をはじめ、回転型事業、フィービジネスなど不動産事業の推進体制の強化を図ってまいります。このほか、鉄道事業においては、ワンマン運転をはじめとする次世代型オペレーションを推進するほか、バス事業においては、さらなる路線最適化等を実施し、効率化・省人化を図るなど、各事業において資本収益性向上に資する施策に取り組みます。(ロ)顧客視点の徹底顧客の多様なニーズに応じたサービス提供による顧客体験価値向上を目指し、当社グループが提供しているサービスを通じて蓄積したデータの一元化・可視化、グループ全体での横断的活用を推進することに加え、体制整備や人財育成による意識・風土改革を進めています。(ハ)人的資本経営の推進多様な視点・顧客視点で物事を捉え、価値創造・共創ができる「個」の成長の後押しと、信頼と協力を大切にして、異なる「個」の創発を促す組織・カルチャー醸成の両輪により、長期ビジョンの実現・企業価値の向上を目指します。また、エンゲージメントサーベイを継続的に実施し、人的資本経営に関わる各取り組みの仮説検証を組織・職場の様々なレベルで実行できる体制を確立します。 (ニ)財務マネジメントの強化当社グループは、大規模成長投資を着実に推進するための財務健全性の確保と資本効率向上の両立、および資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を長期的な基本方針として、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現に向けた取り組みを推進しています。2025年5月12日に公表した目標経営指標等の見直しにおいては、ROE目標の引き上げと達成時期を明確化するとともに、株主還元の強化とその前提となるキャッシュアロケーションを明確化しました。また、当社グループが注力する品川駅周辺開発をはじめとする成長投資を着実に実行するため、重要経営指標として「純有利子負債/EBITDA倍率」に加え、最適資本構成をもとに「自己資本比率」目標を明確化することで、バランスシートマネジメントを推進します。さらに、各事業の資本収益性の向上に向けた事業別ROIC(注1)-WACC(注2)管理を拡充・継続するなど、様々な取り組みを徹底することで財務マネジメントの強化を推進してまいります。(注1)投下資本利益率(投下した資本に対して生み出した利益の割合)(注2)加重平均資本コスト(資金調達に要する費用の平均値)(不動産回転型ビジネスの推進イメージ図) ホ.重点事業展開第20次総合経営計画において、当社グループならではの強みを活かし、特に重点的に取り組む事業として「重点事業展開」を設定しており、各エリアにおいて取り組みを進めています。具体的には、品川・羽田・横浜を結んだ「成長トライアングルゾーン」と各エリアとの相互連携により、沿線の発展・活性化を図ります。品川エリアにおいては、トヨタ自動車㈱と共同で高輪3丁目地区事業計画の2029年度竣工・開業を目指すとともに、当社グループが行う開発・品川駅整備のみならず、周辺開発やリニア中央新幹線の開業等の効果を最大限取り込み、沿線全体に波及させます。羽田エリアにおいては、羽田空港第1・第2ターミナル駅引上線の整備によって抜本的に輸送力を増強するとともに、周辺エリアの活性化を図り、日本の玄関口・羽田空港のポテンシャルを最大限に活用します。このほか、川崎や横浜エリアにおける開発プロジェクトのほか、都市近郊リゾートみうらの創生、沿線各地に「住・働・楽・学」が揃う中核拠点を整備する多極型まちづくりの推進等により、沿線全体の活性化に取り組んでいます。 (重点事業展開の全体像)
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)経営の基本方針 京急グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことなどをグループ理念として掲げております。また、グループ理念の持続的な実現が、社会と京急グループの持続可能性を高めることにつながるという考えのもと、グループ理念と不可分一体の方針として、サステナビリティ基本方針を策定しております。引き続き、社会価値および企業価値の持続的な向上を図ってまいります。 グループ理念(抜粋) <経営理念>■京急グループは、都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する■京急グループは、伝統のもとに、創意あふれる清新な気風をもって、総合力を発揮し、社業の躍進をめざす■京急グループは、グループの繁栄と全員の幸福との一致を追求する サステナビリティ基本方針(抜粋) 京急グループは、グループ理念のもとで、「社会の持続的発展への貢献」と「京急グループの持続的発展」のよりよい循環を目指します。 (2)総合経営計画 イ.第20次総合経営計画の概要2024年度から、2040年度を長期ビジョンの実現年度、2024年度から2026年度までを中期経営計画期間とした第20次総合経営計画を推進しています。サステナビリティ基本方針に基づき社会価値・企業価値向上を目指す「サステナビリティ推進方針」を、あらゆる事業・経営活動の基礎として掲げたうえで、移動プラットフォームとまち創造プラットフォームの相互価値共創を軸とする「沿線価値共創戦略」と、その推進を支える「経営基盤重点項目」を設定しています。また、経営計画期間中に、当社グループならではの強みを活かし、特に重点的に取り組む事業として「重点事業展開」を設定しています。 (京急グループ総合経営計画体系図・骨子)(注)下線部分は、前回公表時(2024年5月)の内容から一部変更した箇所(2025年5月12日公表)(注)京急グループ総合経営計画の詳細は、当社ウェブサイト(https://www.keikyu.co.jp/ir/policy/vision/)に掲載しております。 ロ.第20次総合経営計画の一部変更(2025年5月12日公表)当社は、2024年5月に公表した第20次総合経営計画について、2025年5月12日に目標経営指標等の変更を含めた内容の見直しを公表しました。本見直しは、第20次総合経営計画公表後に実施した株主・投資家との対話を通じて、目標経営指標と資本市場の期待との間に乖離が生じていることを認識したため実施したもので、不動産事業戦略や各事業における資本収益性の向上、資本政策の見直し等により目標経営指標の水準を引き上げるとともに、達成時期を明確化しました。各施策を着実に実行し、持続的な企業価値向上の実現を目指してまいります。(目標経営指標の見直し内容)(注)第20次総合経営計画の一部変更内容(2025年5月12日公表)については、当社ウェブサイト (https://www.keikyu.co.jp/ir/policy/vision/)に掲載しております。 ハ.沿線価値共創戦略沿線価値共創戦略は、社会課題や価値観の多様化に、移動とまち創造の両プラットフォームの「相互価値共創」のスパイラルアップによって新しい価値を創出することで対応し、地域と当社グループの持続的な発展を目指す戦略です。「相互価値共創」とは、鉄道事業をはじめとする「移動プラットフォーム」が、あらゆる交通手段を用いた移動環境の最適化を通じて、まちの価値向上と沿線範囲を拡大する一方で、不動産・レジャー事業などの「まち創造プラットフォーム」が、移動のきっかけや人の流れの需要を創出することで、相互の事業による相乗効果を最大化し、新しい価値を生み出すことを意味します。この沿線価値共創戦略を通じて、鉄道会社やデベロッパーの枠を超えた、地域事業者や自治体等の沿線全体で価値を共創する「ローカルプラットフォーマー」として、沿線の各地域に「移動」と「住・働・楽・学」が揃う多極型まちづくりを推進しています。 (沿線価値共創戦略の概念図)ニ.経営基盤重点項目(イ)事業構造変革不動産事業において、不動産価値の顕在化による資本収益性の向上と成長投資の原資確保を目的に、長期保有前提の賃貸事業から回転型事業への本格転換を図ります。具体的には、私募ファンドに加えて私募リートを組成し、安定的・継続的な流動化を図り、2030年度までに総額1,000億円以上の不動産を流動化し、その不動産価値の顕在化を目指します。また、私募リート・私募ファンドへの不動産売却により、沿線地域のプラットフォーマーとして継続的な関与余地を残すことで、まちづくり・沿線価値共創に貢献するとともに、アセットマネジメント、プロパティマネジメント、ビルマネジメント業務等を通じたフィービジネス収益源の確保を目指します。さらに、これらの取り組みを着実に推進するため、2025年4月に新設したCRE戦略部をはじめ、回転型事業、フィービジネスなど不動産事業の推進体制の強化を図ってまいります。このほか、鉄道事業においては、ワンマン運転をはじめとする次世代型オペレーションを推進するほか、バス事業においては、さらなる路線最適化等を実施し、効率化・省人化を図るなど、各事業において資本収益性向上に資する施策に取り組みます。(ロ)顧客視点の徹底顧客の多様なニーズに応じたサービス提供による顧客体験価値向上を目指し、当社グループが提供しているサービスを通じて蓄積したデータの一元化・可視化、グループ全体での横断的活用を推進することに加え、体制整備や人財育成による意識・風土改革を進めています。(ハ)人的資本経営の推進多様な視点・顧客視点で物事を捉え、価値創造・共創ができる「個」の成長の後押しと、信頼と協力を大切にして、異なる「個」の創発を促す組織・カルチャー醸成の両輪により、長期ビジョンの実現・企業価値の向上を目指します。また、エンゲージメントサーベイを継続的に実施し、人的資本経営に関わる各取り組みの仮説検証を組織・職場の様々なレベルで実行できる体制を確立します。 (ニ)財務マネジメントの強化当社グループは、大規模成長投資を着実に推進するための財務健全性の確保と資本効率向上の両立、および資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を長期的な基本方針として、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現に向けた取り組みを推進しています。2025年5月12日に公表した目標経営指標等の見直しにおいては、ROE目標の引き上げと達成時期を明確化するとともに、株主還元の強化とその前提となるキャッシュアロケーションを明確化しました。また、当社グループが注力する品川駅周辺開発をはじめとする成長投資を着実に実行するため、重要経営指標として「純有利子負債/EBITDA倍率」に加え、最適資本構成をもとに「自己資本比率」目標を明確化することで、バランスシートマネジメントを推進します。さらに、各事業の資本収益性の向上に向けた事業別ROIC(注1)-WACC(注2)管理を拡充・継続するなど、様々な取り組みを徹底することで財務マネジメントの強化を推進してまいります。(注1)投下資本利益率(投下した資本に対して生み出した利益の割合)(注2)加重平均資本コスト(資金調達に要する費用の平均値)(不動産回転型ビジネスの推進イメージ図) ホ.重点事業展開第20次総合経営計画において、当社グループならではの強みを活かし、特に重点的に取り組む事業として「重点事業展開」を設定しており、各エリアにおいて取り組みを進めています。具体的には、品川・羽田・横浜を結んだ「成長トライアングルゾーン」と各エリアとの相互連携により、沿線の発展・活性化を図ります。品川エリアにおいては、トヨタ自動車㈱と共同で高輪3丁目地区事業計画の2029年度竣工・開業を目指すとともに、当社グループが行う開発・品川駅整備のみならず、周辺開発やリニア中央新幹線の開業等の効果を最大限取り込み、沿線全体に波及させます。羽田エリアにおいては、羽田空港第1・第2ターミナル駅引上線の整備によって抜本的に輸送力を増強するとともに、周辺エリアの活性化を図り、日本の玄関口・羽田空港のポテンシャルを最大限に活用します。このほか、川崎や横浜エリアにおける開発プロジェクトのほか、都市近郊リゾートみうらの創生、沿線各地に「住・働・楽・学」が揃う中核拠点を整備する多極型まちづくりの推進等により、沿線全体の活性化に取り組んでいます。 (重点事業展開の全体像)
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)経営成績等の状況の概要イ.経営成績の状況当期のわが国経済は、雇用および所得環境が改善するなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。このような事業環境のなか、当社グループは、「京急グループ第20次総合経営計画」をスタートさせ、鉄道事業における次世代型オペレーションの推進や不動産事業における流動化の継続による資産の組み換えを強化するなど、キャッシュ創出に向けた事業構造変革を進めるとともに、財務健全性の確保と資本収益性の向上を目指す財務マネジメントの強化に努めました。以上の結果、営業収益は2,938億6千万円(前期比4.7%増)、営業利益は356億4千2百万円(前期比27.1%増)、経常利益は349億7千1百万円(前期比23.1%増)となりましたが、前期に品川駅西口地区における当社土地持分の一部譲渡に伴う固定資産売却益を計上した反動などにより、親会社株主に帰属する当期純利益は243億1百万円(前期比71.0%減)となりました。次に、セグメント別の業績についてご報告いたします。 (イ)交通事業鉄道事業では、前期に実施した鉄道旅客運賃の改定により、旅客運輸収入が増加しました。また、全線の輸送人員は、移動需要が増加したことなどにより、前期比で2.9%増(定期2.5%増、定期外3.4%増)となりました。さらに、羽田空港駅の輸送人員は、羽田空港国内線および国際線の航空旅客数が増加したことなどにより、前期比で10.4%増(第1・第2ターミナル駅9.8%増、第3ターミナル駅12.4%増)となりました。このほか、ダイヤ改正を実施し、沿線における各拠点の利便性向上とさらなるまちの活性化を目指してイブニング・ウィング号の乗車駅を追加したほか、羽田空港をご利用のお客さまの利便性の向上を図るため、早朝および夜間時間帯において羽田空港発着の列車を新設および増発しました。また、訪日外国人の受け入れ体制強化とさらなる利便性向上のため、京急線全72駅においてクレジットカードによる乗車券の販売を開始したほか、一部の駅でクレジットカードやデビットカード等のタッチ決済による乗車サービスの実証実験を開始しました。さらに、引き続き安全対策を最重要課題とし、青物横丁駅、生麦駅および金沢八景駅にホームドアを設置しました。バス事業では、京浜急行バス㈱は、前期に実施した運賃改定などにより、一般路線および空港中距離路線が好調に推移しました。また、川崎鶴見臨港バス㈱は、移動需要の増加などにより、一般路線等が好調に推移しました。以上の結果、交通事業の営業収益は1,185億3千1百万円(前期比7.5%増)、営業利益は188億7千7百万円(前期比74.1%増)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)鉄道事業83,9468.8バス事業30,8435.1タクシー事業3,7411.4営業収益計118,5317.5 (提出会社の鉄道事業運輸成績) 区分単位当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 前期比(%)営業日数日365△0.3営業キロキロ87.0-客車走行キロ千キロ108,323△0.6輸送人員定期千人227,6812.5定期外〃218,2073.4計〃445,8882.9旅客運輸収入定期百万円28,9159.3定期外〃52,5588.7計〃81,4738.9運輸雑収〃2,5645.3収入合計〃84,0388.8乗車効率%41.5- (注)乗車効率の算出方法旅客人員×平均乗車キロ×100客車走行キロ×平均定員 (ロ)不動産事業不動産販売業では、当社および京急不動産㈱は、分譲マンション「プライム横浜岸谷」、「プライムスタイル横浜生麦」、「プライム横浜井土ヶ谷」、「プレミアムレジデンス横須賀中央」および「プライム川崎」を完売しました。また、「プライムパークス横浜並木 ザ・レジデンス」および「プライムフィット横浜富岡」の販売および引渡しを行いました。不動産賃貸業では、賃貸オフィスビルや商業施設が順調に稼働したほか、投資した不動産ファンドからの配当収入が増加しました。また、みなとみらい21中央地区において、複合施設「横浜シンフォステージ」を開業しました。このほか、当社は、リスクの分散および早期の資金回収を図るため、事業用地の一部の持分を売却したほか、当社および京急不動産㈱は、保有資産の組み換えによる収益性の向上を図るため、賃貸物件等を売却しました。しかしながら、前期の分譲マンションの売上の反動などにより、不動産事業の営業収益は539億6千4百万円(前期比11.0%減)、営業利益は69億2千8百万円(前期比28.3%減)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)不動産販売業34,600△17.5不動産賃貸業19,3643.4営業収益計53,964△11.0 (ハ)レジャー・サービス事業ビジネスホテル業では、京急EXホテル・京急EXインは、国内宿泊需要およびインバウンド需要の増加により、客室単価および稼働率が上昇し、好調に推移しました。また、「京急 EXホテル みなとみらい横浜」を開業したほか、「京急 EXイン 品川・新馬場駅北口」をリニューアルオープンしました。レジャー関連施設業では、京急開発㈱は、「ボートレース平和島」や「BIG FUN平和島」などにおいて、来場者の獲得に努めました。また、「ボートレース平和島」において、安全の確保および施設運営の効率化を図るため、スタンド建替え工事に着手しました。このほか、当社は、沿線価値共創戦略に基づく事業の選択と集中を進めるため、当社および㈱長野京急カントリークラブが運営する長野京急カントリークラブ事業を会社分割により他社に承継しました。以上の結果、レジャー・サービス事業の営業収益は317億4百万円(前期比6.0%増)、営業利益は49億4千6百万円(前期比8.3%増)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)ビジネスホテル業10,18723.5レジャー関連施設業11,696△1.0レジャーその他9,819△0.4営業収益計31,7046.0 (ニ)流通事業ストア業では、㈱京急ストアは、既存店舗が好調に推移したほか、「京急ストア杉田店」を開業したことなどにより、売上が増加しました。また、鉄道輸送人員が増加したことなどにより、㈱セブン‐イレブン・ジャパンと業務提携した駅構内や駅前の店舗の売上が増加しました。このほか、当社は、将来的な沿線人口の減少や少子高齢化の進展など、事業を取り巻く環境の変化に対応し、流通事業における持続的な成長を目指すため、㈱エフ・クライミングの株式を取得しました。百貨店業では、京急百貨店は、大型専門店が好調に推移したほか、スポーツ用品専門店「スポーツデポ」を誘致したことなどにより、来店客数が増加しました。ショッピングセンター業では、人流の増加などにより、「ウィング新橋」などの都内店舗を中心に好調に推移しました。以上の結果、流通事業の営業収益は812億5千1百万円(前期比12.1%増)となったものの、㈱京急ストアにおいて、賃金改定によって人件費が増加したことなどにより、営業利益は20億8千3百万円(前期比0.1%減)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)百貨店・ショッピングセンター業16,6332.1 百貨店業12,6140.1 ショッピングセンター業4,0188.9ストア業64,61815.1 スーパーマーケット業50,03918.3 コンビニエンスストア・物品販売業ほか14,5785.3営業収益計81,25112.1 (ホ)その他京急建設㈱および京急電機㈱は、ホームドアをはじめとした鉄道の安全対策工事等を行いました。このほか、当社は、取り組むべき事業への経営資源集中を図るため、㈱京急自動車学校の全株式を他社に譲渡しました。以上の結果、その他の事業の営業収益は483億3千4百万円(前期比4.7%増)、営業利益は36億4千6百万円(前期比138.2%増)となりました。 ロ.財政状態の状況当連結会計年度末の総資産は、現金及び預金や建設仮勘定の減少などにより、前連結会計年度末と比べ471億9千4百万円減少しました。セグメントごとの資産の状況は、次のとおりであります。セグメント別当連結会計年度(2025年3月31日)帳簿価額(百万円)前期比(%)交通事業485,714△1.8不動産事業314,9604.4レジャー・サービス事業62,7122.1流通事業29,4608.5その他32,291△4.9調整額114,569△31.8資産合計1,039,708△4.3 負債は、未払法人税等および長期前受工事負担金の減少などにより、前連結会計年度末と比べ620億8千3百万円減少しました。また、純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、前連結会計年度末と比べ148億8千9百万円増加しました。 ハ.キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上などにより、148億4千7百万円の資金収入(前期は662億2百万円の資金収入)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより、692億2千8百万円の資金支出(前期は296億5千6百万円の資金収入)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出などにより、209億3千3百万円の資金支出(前期は37億5千1百万円の資金支出)となりました。 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ750億6千5百万円減少し、740億7百万円となりました。 ニ.生産、受注および販売の状況当社グループの事業内容は広範囲かつ多種多様であり、そのほとんどが生産、受注および販売の形態をとっていないため、「生産、受注および販売の状況」については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「イ.経営成績の状況」において業種別営業成績等として記載しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 イ.重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者は、決算日における資産・負債および報告期間における収益・費用の金額ならびに開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらの見積りについては、過去の実績、現在の状況および今後の見通しに応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、異なる場合があります。重要な会計上の見積りには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当報告書提出日現在において判断したものであります。 (イ)棚卸資産の評価当社グループは、分譲土地建物については、原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しており、これらの価値は、個別物件の販売計画によって見積りを行っております。なお、当該見積りには、営業収益に影響する市況や周辺相場の変動の見込みなどの仮定を用いております。そのため、市況の変化による販売計画の見直し等により、当該見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、損失が発生する可能性があります。 (ロ)固定資産の減損当社グループは、資産または資産グループに減損が生じている可能性を示す事象がある場合には、減損損失を認識するか否かの判定を行っております。この判定は、資産または資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって行い、資産または資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を認識しております。なお、回収可能価額は使用価値及び正味売却価額により測定しており、いずれか高い方の金額としております。減損損失を認識するか否かの判定や使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローの見積りは、各事業の外部環境に関する情報を総合的に勘案して策定している「京急グループ総合経営計画」に基づいており、当該見積りには、各事業に影響を及ぼす市況の見込みなどの仮定を用いております。そのため、市況の悪化や各事業の収益力の低下等により、当該見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度以降において、減損損失が計上され、連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、将来キャッシュ・フローの見積り算出における主要な仮定は、ビジネスホテル事業での稼働率、宿泊単価及び正味売却価額等であります。 (ハ)繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、将来の収益力に基づく課税所得の発生時期及びその金額に基づき回収可能性を判断したうえで計上しております。課税所得の見積りは、各事業の外部環境に関する情報を総合的に勘案して策定している「京急グループ総合経営計画」に基づいており、当該見積りには、各事業に影響を及ぼす市況の見込みなどの仮定を用いております。そのため、市況の悪化や各事業の収益力の低下等により、当該見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度以降において、繰延税金資産の追加計上または取り崩しが必要となるなど、連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、将来の課税所得の見積り算出における主要な仮定は、鉄道事業での輸送人員、ビジネスホテル事業における稼働率や宿泊単価であります。 (ニ)退職給付債務および費用の計算当社グループは、退職給付債務および費用について、数理計算上で設定される諸前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率および長期期待運用収益率等の仮定が含まれます。そのため、将来の不確実な経済条件の変動等により、実際の結果が前提条件と異なることとなった場合、または前提条件に変更が生じた場合、退職給付に係る負債および退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。 ロ.当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討(イ)営業収益および営業利益当連結会計年度の決算については、前期に実施した交通事業における運賃改定による旅客運輸収入の増加や、移動需要の回復などにより、営業収益は2,938億6千万円(前期比4.7%増)、営業利益は356億4千2百万円(前期比27.1%増)となりました。交通事業は、前期に実施した鉄道事業およびバス事業における運賃改定により、旅客運輸収入が増加したほか、移動需要が回復し、鉄道事業では羽田空港輸送はじめ全線の輸送人員が増加したこと、バス事業では一般路線および空港中距離路線が好調に推移したことなどにより、83億5百万円の増収、80億3千6百万円の増益となりました。不動産事業は、不動産賃貸業において、賃貸オフィスビルや商業施設が順調に稼働したほか、投資した不動産ファンドからの配当収入の増加や、保有資産の組み換えによる収益性の向上を目的とした賃貸物件等の売却があったものの、不動産販売業における、前期の分譲マンションの売上の反動減や、不動産賃貸業における新規開業費用の増加などにより、不動産事業全体で66億8千7百万円の減収、27億3千2百万円の減益となりました。レジャー・サービス事業は、レジャー関連施設業において、前期にホテル京急油壷観潮荘が営業終了したことなどによる収入の減少はあったものの、ビジネスホテル業において、国内宿泊需要およびインバウンド需要の増加に伴って客室単価および稼働率が上昇し、好調に推移したことなどにより、17億8千2百万円の増収、3億7千7百万円の増益となりました。流通事業は、百貨店業において外商売上が増加したこと、ショッピングセンター業において都内店舗を中心に好調に推移したことに加え、ストア業においても、スーパーマーケット既存店および駅構内や駅前のコンビニエンスストアの売上が増加したものの、百貨店業およびストア業において、人件費が増加したことなどにより、流通事業全体では、88億1百万円の増収、2百万円の減益となりました。その他の事業は、工事請負関係において、完成工事が増加したほか、工事損失引当金が減少したことなどにより、21億7千1百万円の増収、21億1千5百万円の増益となりました。 (ロ)営業外損益および経常利益当連結会計年度の営業外収益は、投資有価証券売却益が減少したことなどにより、前連結会計年度の50億2百万円から8億2千6百万円減少し、41億7千6百万円となりました。営業外費用は、資金調達手数料の増加などにより、前連結会計年度の46億4千万円から2億6百万円増加し、48億4千7百万円となりました。この結果、経常利益は349億7千1百万円(前期比23.1%増)となりました。 (ハ)特別損益および親会社株主に帰属する当期純利益当連結会計年度の特別利益は、工事負担金等受入額の増加はありましたが、前期に計上した品川駅西口地区における当社土地持分の一部譲渡に伴う固定資産売却益の反動減などにより、前連結会計年度の955億8千6百万円から511億2百万円減少し、444億8千3百万円となりました。特別損失は、固定資産圧縮損の増加などにより前連結会計年度の47億1千万円から431億8千4百万円増加し、478億9千4百万円となりました。この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は315億6千1百万円となり、ここから法人税等および非支配株主に帰属する当期純利益を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、243億1百万円(前期比71.0%減)となりました。 (ニ)指標水準当社グループでは、「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」の「(2)総合経営計画」に記載のとおり、2024年度から2026年度までを中期経営計画期間と定め、移動とまち創造の両プラットフォームによる相互価値共創の具現化に向けた取り組みを進めるとともに、品川駅周辺開発事業の着実な推進、財務健全性の確保と資本収益性の中長期的な向上を両立させる財務マネジメントを強化する方針としております。2025年5月12日に公表した目標経営指標等の見直しにおいては、ROE目標の引き上げと達成時期を明確化し、中期経営計画期間の最終年度である2026年度の指標水準を以下のとおり設定しております。(2026年度指標水準)・営業利益 :450億円・純有利子負債/EBITDA倍率:7倍台以下・ROE :8% (ホ)財政状態当連結会計年度末の財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「ロ.財政状態の状況」に記載しております。 (ヘ)資本の財源および資金の流動性についての分析a.財務戦略当社グループでは、大規模成長投資を着実に推進するための財務健全性の確保と資本効率向上の両立、および資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を、長期的な財務戦略の基本方針としております。なお、2024年度から2026年度までの中期経営計画期間においては、資本収益性の向上に向けた事業別ROIC(注1)-WACC(注2)管理の導入等により、グループ全体で財務マネジメントを強化してまいります。(注1)投下資本利益率(投下した資金に対して生み出した利益の割合)(注2)加重平均資本コスト(資金調達に要する費用の平均値)b.資金調達当社グループでは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を継続して行っており、事業の特性に鑑み、その資金は金融機関からの借入や社債の発行など長期の負債を中心に、市場環境や金利動向等を総合的に勘案しながら調達しております。c.資金の流動性当社グループでは、鉄道事業を中心に日々の収入金があり、また、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入し、グループ内余剰資金の有効活用に努めているほか、災害等緊急時においても機動的な資金確保ができるよう震災対応型コミットメントラインを設定していることから、緊急時の一時的な対応も含め、必要な流動性資金は十分に確保しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)経営の基本方針 京急グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことなどをグループ理念として掲げております。また、グループ理念の持続的な実現が、社会と京急グループの持続可能性を高めることにつながるという考えのもと、グループ理念と不可分一体の方針として、サステナビリティ基本方針を策定しております。引き続き、社会価値および企業価値の持続的な向上を図ってまいります。 グループ理念(抜粋) <経営理念>■京急グループは、都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する■京急グループは、伝統のもとに、創意あふれる清新な気風をもって、総合力を発揮し、社業の躍進をめざす■京急グループは、グループの繁栄と全員の幸福との一致を追求する サステナビリティ基本方針(抜粋) 京急グループは、グループ理念のもとで、「社会の持続的発展への貢献」と「京急グループの持続的発展」のよりよい循環を目指します。 (2)総合経営計画 イ.第19次総合経営計画の振り返り2021年度から2023年度までを中期経営計画期間とした第19次総合経営計画では、「新型コロナウイルス感染症の影響による急激な事業環境の変化への対応」をテーマに、経営基盤強靭化および事業ポートフォリオ変革に取り組みました。その結果、各事業におけるローコストオペレーションや、不動産事業における流動化を活用した収益性の向上等を実現し、2023年度の実績は、当初に定めた目標を上回る営業利益280億円、純有利子負債/EBITDA倍率6.0倍となりました。引き続き、事業環境の変化をふまえた構造変革に努めてまいります。 ロ.第20次総合経営計画の概要2024年度から、2040年度を長期ビジョンの実現年度、2024年度から2026年度までを中期経営計画期間とした第20次総合経営計画を推進しています。サステナビリティ基本方針に基づき社会価値・企業価値向上を目指す「サステナビリティ推進方針」を、あらゆる事業・経営活動の基礎として掲げたうえで、移動プラットフォームとまち創造プラットフォームの相互価値共創を軸とする「沿線価値共創戦略」と、その推進を支える「経営基盤重点項目」を設定しています。また、経営計画期間中に、当社グループならではの強みを活かし特に重点的に取り組む事業として「重点事業展開」を設定しています。本総合経営計画は中長期にわたり一貫した枠組みとしておりますが、特に中期経営計画期間においては、移動とまち創造の両プラットフォームによる相互価値共創の具現化に向けた取り組みを進めるとともに、品川駅周辺開発事業の着実な推進、財務健全性の確保と資本収益性の中長期的な向上を両立させる財務マネジメントを強化してまいります。 (京急グループ総合経営計画体系図・骨子)(注)京急グループ総合経営計画の詳細は、当社ウェブサイト(https://www.keikyu.co.jp/ir/policy/vision/)に掲載しております。 ハ.沿線価値共創戦略沿線価値共創戦略は、社会課題や価値観の多様化に、移動とまち創造の両プラットフォームの「相互価値共創」のスパイラルアップによって新しい価値を創出することで対応し、地域と京急グループの持続的な発展を目指す戦略です。「相互価値共創」とは、鉄道事業をはじめとする「移動プラットフォーム」が、あらゆる交通手段を用いた移動環境の最適化を通じて、まちの価値向上と沿線範囲を拡大する一方で、不動産・レジャー事業などの「まち創造プラットフォーム」が、移動のきっかけや人の流れの需要を創出することで、相互の事業による相乗効果を最大化し、新しい価値を生み出すことを意味します。この沿線価値共創戦略を通じて、鉄道会社やデベロッパーの枠を超えた、地域事業者や自治体等の沿線全体で価値を共創する「ローカルプラットフォーマー」として、沿線の各地域に「移動」と「住・働・楽・学」が揃う多極型まちづくりを推進してまいります。(沿線価値共創戦略の概念図)ニ.経営基盤重点項目(イ)事業構造変革事業環境の変化を踏まえたオペレーション変革を推進するとともに、取り組むべき事業への経営資源の集中によるポートフォリオ変革に取り組みます。具体的には、鉄道事業におけるワンマン運転をはじめとする次世代型オペレーションの推進、不動産事業の強化、沿線価値共創への寄与や収益性の観点からのグループ内全事業の抜本的な再編や新規事業の創出等を進めます。あわせて、省エネ・再エネ・創エネ施策の推進など、環境配慮を前提とした事業運営に努めます。(ロ)顧客視点の徹底顧客の多様なニーズに応じたサービス提供による顧客体験価値向上を目指し、京急グループが提供しているサービスを通じて蓄積したデータの一元化・可視化、グループ全体での横断的活用を推進することに加え、体制整備や人財育成による意識・風土改革を図ります。(ハ)人的資本経営の推進「多様な視点・顧客視点で物事を捉え、価値創造・共創ができる人財の開発」と、「コミュニケーションや学習の場づくり、多様な価値観の尊重、信頼と協力を大切にする組織づくり」の両輪により、長期ビジョンの実現・企業価値の向上を目指します。また、エンゲージメントサーベイを継続的に実施し、人的資本経営に関わる各取り組みの仮説検証を組織・職場のさまざまなレベルで実行できる体制を確立してまいります。 (ニ)財務マネジメントの強化持続的な成長と中長期的な企業価値の拡大に向け、資本収益性の向上を図ります。一方で、品川駅周辺開発をはじめとする成長投資の着実な実行のため、財務健全性を確保することも喫緊の課題と認識しています。このため、資本収益性の向上に向けた事業別ROIC(注1)-WACC(注2)管理の導入および適切なキャッシュフローアロケーションの構築等により、グループ全体で財務マネジメントを強化し、財務健全性の確保と資本収益性の向上の両立を図ります。(注1)投下資本利益率(投下した資金に対して生み出したリターンの割合)(注2)加重平均資本コスト(企業の資金調達に平均してかかるコスト) ホ.重点事業展開経営計画期間中に、当社グループならではの強みを活かし、特に重点的に取り組む事業として「重点事業展開」を設定しており、各エリアにおいて取り組みを進めてまいります。具体的には、品川・羽田・横浜を結んだ「成長トライアングルゾーン」と各エリアとの相互連携により、沿線の発展・活性化を図ります。品川エリアにおいては、トヨタ自動車㈱と共同で高輪3丁目地区開発の2029年度開業を目指すとともに、駅街区地区開発についても着実に進捗させ、沿線全体の持続的発展を牽引する新しいまちづくりを推進します。羽田エリアにおいては、羽田空港第1・第2ターミナル駅引上線の整備によって抜本的に輸送力を増強するとともに、インバウンド需要の創出と取り込みを推進するなど、日本の玄関口・羽田空港のポテンシャルを最大限に活用します。このほか、川崎や横浜エリアにおける開発プロジェクト、都市近郊リゾートみうらの創生、沿線各地に「住・働・楽・学」が揃う中核拠点を整備する多極型まちづくりの推進等により、沿線全体の活性化に取り組みます。(重点事業展開の全体像) ヘ.中期経営計画期間の最終年度(2026年度)における財務指標 指 標計画(2026年度)営業利益350億円純有利子負債/EBITDA倍率7倍台以下ROE6%以上
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)経営の基本方針 京急グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことなどをグループ理念として掲げております。また、グループ理念の持続的な実現が、社会と京急グループの持続可能性を高めることにつながるという考えのもと、グループ理念と不可分一体の方針として、サステナビリティ基本方針を策定しております。引き続き、社会価値および企業価値の持続的な向上を図ってまいります。 グループ理念(抜粋) <経営理念>■京急グループは、都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する■京急グループは、伝統のもとに、創意あふれる清新な気風をもって、総合力を発揮し、社業の躍進をめざす■京急グループは、グループの繁栄と全員の幸福との一致を追求する サステナビリティ基本方針(抜粋) 京急グループは、グループ理念のもとで、「社会の持続的発展への貢献」と「京急グループの持続的発展」のよりよい循環を目指します。 (2)総合経営計画 イ.第19次総合経営計画の振り返り2021年度から2023年度までを中期経営計画期間とした第19次総合経営計画では、「新型コロナウイルス感染症の影響による急激な事業環境の変化への対応」をテーマに、経営基盤強靭化および事業ポートフォリオ変革に取り組みました。その結果、各事業におけるローコストオペレーションや、不動産事業における流動化を活用した収益性の向上等を実現し、2023年度の実績は、当初に定めた目標を上回る営業利益280億円、純有利子負債/EBITDA倍率6.0倍となりました。引き続き、事業環境の変化をふまえた構造変革に努めてまいります。 ロ.第20次総合経営計画の概要2024年度から、2040年度を長期ビジョンの実現年度、2024年度から2026年度までを中期経営計画期間とした第20次総合経営計画を推進しています。サステナビリティ基本方針に基づき社会価値・企業価値向上を目指す「サステナビリティ推進方針」を、あらゆる事業・経営活動の基礎として掲げたうえで、移動プラットフォームとまち創造プラットフォームの相互価値共創を軸とする「沿線価値共創戦略」と、その推進を支える「経営基盤重点項目」を設定しています。また、経営計画期間中に、当社グループならではの強みを活かし特に重点的に取り組む事業として「重点事業展開」を設定しています。本総合経営計画は中長期にわたり一貫した枠組みとしておりますが、特に中期経営計画期間においては、移動とまち創造の両プラットフォームによる相互価値共創の具現化に向けた取り組みを進めるとともに、品川駅周辺開発事業の着実な推進、財務健全性の確保と資本収益性の中長期的な向上を両立させる財務マネジメントを強化してまいります。 (京急グループ総合経営計画体系図・骨子)(注)京急グループ総合経営計画の詳細は、当社ウェブサイト(https://www.keikyu.co.jp/ir/policy/vision/)に掲載しております。 ハ.沿線価値共創戦略沿線価値共創戦略は、社会課題や価値観の多様化に、移動とまち創造の両プラットフォームの「相互価値共創」のスパイラルアップによって新しい価値を創出することで対応し、地域と京急グループの持続的な発展を目指す戦略です。「相互価値共創」とは、鉄道事業をはじめとする「移動プラットフォーム」が、あらゆる交通手段を用いた移動環境の最適化を通じて、まちの価値向上と沿線範囲を拡大する一方で、不動産・レジャー事業などの「まち創造プラットフォーム」が、移動のきっかけや人の流れの需要を創出することで、相互の事業による相乗効果を最大化し、新しい価値を生み出すことを意味します。この沿線価値共創戦略を通じて、鉄道会社やデベロッパーの枠を超えた、地域事業者や自治体等の沿線全体で価値を共創する「ローカルプラットフォーマー」として、沿線の各地域に「移動」と「住・働・楽・学」が揃う多極型まちづくりを推進してまいります。(沿線価値共創戦略の概念図)ニ.経営基盤重点項目(イ)事業構造変革事業環境の変化を踏まえたオペレーション変革を推進するとともに、取り組むべき事業への経営資源の集中によるポートフォリオ変革に取り組みます。具体的には、鉄道事業におけるワンマン運転をはじめとする次世代型オペレーションの推進、不動産事業の強化、沿線価値共創への寄与や収益性の観点からのグループ内全事業の抜本的な再編や新規事業の創出等を進めます。あわせて、省エネ・再エネ・創エネ施策の推進など、環境配慮を前提とした事業運営に努めます。(ロ)顧客視点の徹底顧客の多様なニーズに応じたサービス提供による顧客体験価値向上を目指し、京急グループが提供しているサービスを通じて蓄積したデータの一元化・可視化、グループ全体での横断的活用を推進することに加え、体制整備や人財育成による意識・風土改革を図ります。(ハ)人的資本経営の推進「多様な視点・顧客視点で物事を捉え、価値創造・共創ができる人財の開発」と、「コミュニケーションや学習の場づくり、多様な価値観の尊重、信頼と協力を大切にする組織づくり」の両輪により、長期ビジョンの実現・企業価値の向上を目指します。また、エンゲージメントサーベイを継続的に実施し、人的資本経営に関わる各取り組みの仮説検証を組織・職場のさまざまなレベルで実行できる体制を確立してまいります。 (ニ)財務マネジメントの強化持続的な成長と中長期的な企業価値の拡大に向け、資本収益性の向上を図ります。一方で、品川駅周辺開発をはじめとする成長投資の着実な実行のため、財務健全性を確保することも喫緊の課題と認識しています。このため、資本収益性の向上に向けた事業別ROIC(注1)-WACC(注2)管理の導入および適切なキャッシュフローアロケーションの構築等により、グループ全体で財務マネジメントを強化し、財務健全性の確保と資本収益性の向上の両立を図ります。(注1)投下資本利益率(投下した資金に対して生み出したリターンの割合)(注2)加重平均資本コスト(企業の資金調達に平均してかかるコスト) ホ.重点事業展開経営計画期間中に、当社グループならではの強みを活かし、特に重点的に取り組む事業として「重点事業展開」を設定しており、各エリアにおいて取り組みを進めてまいります。具体的には、品川・羽田・横浜を結んだ「成長トライアングルゾーン」と各エリアとの相互連携により、沿線の発展・活性化を図ります。品川エリアにおいては、トヨタ自動車㈱と共同で高輪3丁目地区開発の2029年度開業を目指すとともに、駅街区地区開発についても着実に進捗させ、沿線全体の持続的発展を牽引する新しいまちづくりを推進します。羽田エリアにおいては、羽田空港第1・第2ターミナル駅引上線の整備によって抜本的に輸送力を増強するとともに、インバウンド需要の創出と取り込みを推進するなど、日本の玄関口・羽田空港のポテンシャルを最大限に活用します。このほか、川崎や横浜エリアにおける開発プロジェクト、都市近郊リゾートみうらの創生、沿線各地に「住・働・楽・学」が揃う中核拠点を整備する多極型まちづくりの推進等により、沿線全体の活性化に取り組みます。(重点事業展開の全体像) ヘ.中期経営計画期間の最終年度(2026年度)における財務指標 指 標計画(2026年度)営業利益350億円純有利子負債/EBITDA倍率7倍台以下ROE6%以上
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)経営成績等の状況の概要イ.経営成績の状況当期のわが国経済は、雇用および所得環境が改善するなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。また、当社グループの事業は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に移行し、行動制限が解除されたことから、交通事業およびレジャー・サービス事業を中心に、回復傾向が続きました。このような事業環境のなか、当社グループは、2023年度を最終年度とする「京急グループ中期経営計画」に基づき、新型コロナウイルス感染症による急激な事業環境の変化への対応を最優先の課題として、各事業におけるローコストオペレーションおよび不動産事業の強化を推進しました。以上の結果、営業収益は2,806億2千4百万円(前期比10.9%増)、営業利益は280億4千万円(前期比159.2%増)、経常利益は284億2百万円(前期比132.2%増)となりました。これに、特別利益として品川駅西口地区における当社土地持分の一部譲渡に伴う固定資産売却益を計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は837億5千万円(前期比429.5%増)となりました。次に、セグメント別の業績についてご報告いたします。 (イ)交通事業鉄道事業では、全線の輸送人員は、リモートワークの定着などにより、コロナ禍以前に比べ減少した状態が続いたものの、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に移行し、行動制限が解除されたことにより、前期比で7.1%増(定期4.7%増、定期外9.8%増)となりました。また、羽田空港駅の輸送人員は、羽田空港国内線および国際線の航空旅客数が増加したことなどにより、前期比で26.5%増(第1・第2ターミナル駅13.3%増、第3ターミナル駅99.7%増)となりました。さらに、引き続き安全・安心で快適・便利な輸送サービスを提供し続けていくため、鉄道旅客運賃の改定を実施しました。このほか、ダイヤ改正を実施し、一部のラッシュ時間帯において列車を増発するなど、混雑緩和による利便性の向上を図りました。また、引き続き安全対策を最重要課題とし、梅屋敷駅および金沢文庫駅にホームドアを設置しました。さらに、駅業務の省力化のため、スマートサポートシステムの導入を進めるなど、コスト削減を実施しました。バス事業では、京浜急行バス㈱および川崎鶴見臨港バス㈱は、移動需要の回復に伴い、一般路線および空港中距離路線が好調に推移しました。また、川崎鶴見臨港バス㈱は前期に、京浜急行バス㈱は9月に、一般路線等の運賃改定を実施しました。以上の結果、交通事業の営業収益は1,102億2千5百万円(前期比11.6%増)、営業利益は108億4千1百万円(前期は営業損失7億7百万円)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)鉄道事業77,18012.4バス事業29,35610.7タクシー事業3,6891.7営業収益計110,22511.6 (提出会社の鉄道事業運輸成績) 区分単位当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 前期比(%)営業日数日3660.3営業キロキロ87.0―客車走行キロ千キロ108,993△3.1輸送人員定期千人222,2124.7定期外〃211,0419.8計〃433,2547.1旅客運輸収入定期百万円26,4488.9定期外〃48,37016.0計〃74,81813.4運輸雑収〃2,434△10.5収入合計〃77,25312.4乗車効率%40.3― (注)乗車効率の算出方法旅客人員×平均乗車キロ×100客車走行キロ×平均定員 (ロ)不動産事業不動産販売業では、当社および京急不動産㈱は、分譲マンション「プライムスタイル広尾」、「ブランズタワー芝浦」および「プライム虎ノ門」を完売しました。また、「プライム川崎」、「プライム横浜井土ヶ谷」、「プレミアムレジデンス横須賀中央」および「プライムフィット横浜富岡」の販売および引き渡しを行いました。不動産賃貸業では、賃貸オフィスビルや商業施設が順調に稼働したほか、投資した不動産ファンドからの配当収入が増加しました。このほか、保有資産の組み換えによる収益性の向上を図るため、一部の賃貸物件を売却し、利益の拡大に努めました。以上の結果、不動産事業の営業収益は606億5千1百万円(前期比19.9%増)、営業利益は96億6千万円(前期比47.1%増)となりました。なお、品川駅周辺開発事業について、品川駅街区地区の開発計画が都市計画決定されたほか、品川駅西口地区における複合施設の開発に向け、共同事業者であるトヨタ自動車㈱に対して当社土地持分の一部を譲渡するなど、同開発を推進しました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)不動産販売業41,92427.6不動産賃貸業18,7275.8営業収益計60,65119.9 (ハ)レジャー・サービス事業ビジネスホテル業では、京急EXホテル・京急EXインは、宿泊需要の回復に伴い、客室単価および稼働率が上昇し、好調に推移しました。また、引き続き業務効率化を図るため、自動チェックイン機の導入を進めたほか、一部の館を除きキャッシュレス化を完了しました。レジャー関連施設業では、京急開発㈱は、「ボートレース平和島」や「BIG FUN平和島」などにおいて、来場者の獲得に努めました。また、当社は、「都市近郊リゾートみうらの創生」の実現に向けて、油壺エリアの再整備に先立ち「ホテル京急油壺 観潮荘」の営業を終了したほか、前期に営業を終了した「観音崎京急ホテル」を㈱共立メンテナンスが運営する「ラビスタ観音崎テラス」としてリニューアルしました。以上の結果、レジャー・サービス事業の営業収益は299億2千2百万円(前期比9.3%増)、営業利益は45億6千8百万円(前期比115.7%増)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)ビジネスホテル業8,25153.0レジャー関連施設業11,811△3.2レジャーその他9,8590.7営業収益計29,9229.3 (ニ)流通事業㈱京急ストアは、既存店舗が好調に推移したほか、「もとまちユニオンそごう横浜店」を開業したことなどにより、売上が増加しました。また、鉄道輸送人員が増加したことなどにより、㈱セブン-イレブン・ジャパンと業務提携した駅構内や駅前の店舗の売上が増加しました。さらに、「ウィングキッチン京急蒲田」内に大型テナント「ドン・キホーテ」を誘致するなど、幅広い需要の取り込みを図りました。㈱京急百貨店は、引き続き施設の活性化および経営の効率化を図るため、生活雑貨専門店「上大岡ロフト」等を誘致したことなどにより、来店客数が増加しました。以上の結果、流通事業の営業収益は724億5千万円(前期比2.8%増)、営業利益は20億8千6百万円(前期比98.5%増)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)百貨店・ショッピングセンター業16,291△2.8 百貨店業12,601△0.8 ショッピングセンター業3,690△9.2ストア業56,1594.6 スーパーマーケット業42,3153.1 コンビニエンスストア・物品販売業ほか13,8439.4営業収益計72,4502.8 (ホ)その他京急建設㈱および京急電機㈱は、ホームドアをはじめとした鉄道の安全対策工事等を行いました。また、京急建設㈱は、ホテルのリニューアル工事を行いました。以上の結果、その他の事業の営業収益は461億6千2百万円(前期比5.8%増)となったものの、京急建設㈱において、工事損失引当金を計上したことなどにより、営業利益は15億3千万円(前期比23.7%減)となりました。 ロ.財政状態の状況当連結会計年度末の総資産は、現金及び預金や建設仮勘定の増加などにより、前連結会計年度末と比べ1,514億8千2百万円増加しました。セグメントごとの資産の状況は、次のとおりであります。セグメント別当連結会計年度(2024年3月31日)帳簿価額(百万円)前期比(%)交通事業494,6435.7不動産事業301,60217.4レジャー・サービス事業61,4342.4流通事業27,156△0.6その他33,97020.1調整額168,09577.6資産合計1,086,90216.2 負債は、未払法人税等の増加などにより、前連結会計年度末と比べ672億5千万円増加しました。また、純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、前連結会計年度末と比べ842億3千1百万円増加しました。 ハ.キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上などにより、662億2百万円の資金収入(前期は247億8千6百万円の資金収入)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入などにより、296億5千6百万円の資金収入(前期は240億9千4百万円の資金支出)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払などにより、37億5千1百万円の資金支出(前期は49億6千9百万円の資金支出)となりました。 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ921億3百万円増加し、1,490億7千3百万円となりました。 ニ.生産、受注および販売の状況当社グループの事業内容は広範囲かつ多種多様であり、そのほとんどが生産、受注および販売の形態をとっていないため、「生産、受注および販売の状況」については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「イ.経営成績の状況」において業種別営業成績等として記載しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 イ.重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者は、決算日における資産・負債および報告期間における収益・費用の金額ならびに開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらの見積りについては、過去の実績、現在の状況および今後の見通しに応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、異なる場合があります。重要な会計上の見積りには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当報告書提出日現在において判断したものであります。 (イ)棚卸資産の評価当社グループは、分譲土地建物については、原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しており、これらの価値は、個別物件の販売計画によって見積りを行っております。なお、当該見積りには、営業収益に影響する市況や周辺相場の変動の見込みなどの仮定を用いております。そのため、市況の変化による販売計画の見直し等により、当該見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、損失が発生する可能性があります。 (ロ)固定資産の減損当社グループは、資産または資産グループに減損が生じている可能性を示す事象がある場合には、減損損失を認識するか否かの判定を行っております。この判定は、資産または資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって行い、資産または資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を認識しております。なお、回収可能価額は使用価値及び正味売却価額により測定しており、いずれか高い方の金額としております。減損損失を認識するか否かの判定や使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローの見積りは、各事業の外部環境に関する情報を総合的に勘案して策定している「京急グループ総合経営計画」に基づいており、当該見積りには、各事業に影響を及ぼす市況の見込みなどの仮定を用いております。そのため、市況の悪化や各事業の収益力の低下等により、当該見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度以降において、減損損失が計上され、連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、将来キャッシュ・フローの見積り算出における主要な仮定は、ビジネスホテル事業での稼働率、宿泊単価及び正味売却価額等であります。 (ハ)繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、将来の収益力に基づく課税所得の発生時期及びその金額に基づき回収可能性を判断したうえで計上しております。課税所得の見積りは、各事業の外部環境に関する情報を総合的に勘案して策定している「京急グループ総合経営計画」に基づいており、当該見積りには、各事業に影響を及ぼす市況の見込みなどの仮定を用いております。そのため、市況の悪化や各事業の収益力の低下等により、当該見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度以降において、繰延税金資産の追加計上または取り崩しが必要となるなど、連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、将来の課税所得の見積り算出における主要な仮定は、鉄道事業での輸送人員、ビジネスホテル事業における稼働率や宿泊単価であります。 (ニ)退職給付債務および費用の計算当社グループは、退職給付債務および費用について、数理計算上で設定される諸前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率および長期期待運用収益率等の仮定が含まれます。そのため、将来の不確実な経済条件の変動等により、実際の結果が前提条件と異なることとなった場合、または前提条件に変更が生じた場合、退職給付に係る負債および退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。 ロ.当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討(イ)営業収益および営業利益当連結会計年度の決算については、新型コロナウイルス感染症に起因する行動制限が解除され、交通事業およびレジャー・サービス事業を中心に、回復傾向が続いたことから、営業収益は2,806億2千4百万円(前期比10.9%増)、営業利益は280億4千万円(前期比159.2%増)となりました。交通事業は、鉄道事業およびバス事業において運賃改定を実施したほか、移動需要の回復に伴い、鉄道事業は羽田空港輸送はじめ輸送人員が回復したこと、バス事業では空港・中距離路線の収入が増加したことなどにより、114億2千4百万円の増収、115億4千9百万円の増益となりました。不動産事業は、不動産販売業において、マンションの販売および分譲土地の売却により収入および粗利益が増加したほか、不動産賃貸業において、投資した不動産ファンドからの配当収入の増加および賃貸ビルの賃料収入の増加などにより、不動産事業全体で100億8千7百万円の増収、30億9千3百万円の増益となりました。レジャー・サービス事業は、レジャー関連施設業において、前期に観音崎京急ホテルが営業終了したことや、ボートレース事業の来場者数が減少したことなどによる収入の減少はあったものの、ビジネスホテル業において、宿泊需要の回復に伴い、客室単価および稼働率が上昇したことなどにより、25億3千3百万円の増収、24億5千1百万円の増益となりました。流通事業は、百貨店業において、リニューアルに伴う一部区画の休業などによる収入の減少はあったものの、ストア業において、スーパーマーケット既存店の売上が増加したことに加え、鉄道輸送人員の増加に伴い、駅構内や駅前のコンビニエンスストアの売上が増加したことなどにより、流通事業全体では、20億円の増収、10億3千5百万円の増益となりました。その他の事業は、工事請負関係において、完成工事の増加はあったものの、工事損失引当金を計上したことなどにより、25億2千6百万円の増収、4億7千6百万円の減益となりました。 (ロ)営業外損益および経常利益当連結会計年度の営業外収益は、助成金収入の増加はありましたが、投資有価証券売却益が減少したことなどにより、前連結会計年度の57億1千万円から7億8百万円減少し、50億2百万円となりました。営業外費用は、資金調達手数料の増加などにより、前連結会計年度の42億9千6百万円から3億4千4百万円増加し、46億4千万円となりました。この結果、経常利益は284億2百万円(前期比132.2%増)となりました。 (ハ)特別損益および親会社株主に帰属する当期純利益当連結会計年度の特別利益は、品川駅西口地区における当社土地持分の一部譲渡に伴う固定資産売却益の増加などにより前連結会計年度の150億6千4百万円から805億2千2百万円増加し、955億8千6百万円となりました。特別損失は、固定資産圧縮損の減少などにより前連結会計年度の49億4千5百万円から2億3千5百万円減少し、47億1千万円となりました。この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は1,192億7千9百万円となり、ここから法人税等および非支配株主に帰属する当期純利益を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、837億5千万円(前期比429.5%増)となりました。 (ニ)指標水準当社グループでは、「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」の「(2)総合経営計画」に記載のとおり、2024年度から2026年度までを中期経営計画期間と定め、移動とまち創造の両プラットフォームによる相互価値共創の具現化に向けた取り組みを進めるとともに、品川駅周辺開発事業の着実な推進、財務健全性の確保と資本収益性の中長期的な向上を両立させる財務マネジメントを強化する方針としており、最終年度である2026年度の指標水準を以下のとおり設定しております。(2026年度指標水準)・営業利益 :350億円・純有利子負債/EBITDA倍率:7倍台以下・ROE :6%以上 (ホ)財政状態当連結会計年度末の財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「ロ.財政状態の状況」に記載しております。 (ヘ)資本の財源および資金の流動性についての分析a.財務戦略当社グループでは、持続的な成長と中長期的な企業価値の拡大に向け、品川駅周辺開発をはじめとする成長投資の着実な実行のための財務健全性の確保と、資本収益性の向上の両立を図ることを財務戦略の基本方針としております。なお、2024年度から2026年度までの中期経営計画期間においては、資本収益性の向上に向けた事業別ROIC(注1)-WACC(注2)管理の導入等により、グループ全体で財務マネジメントを強化してまいります。(注1)投下資本利益率(投下した資金に対して生み出したリターンの割合)(注2)加重平均資本コスト(企業の資金調達に平均してかかるコスト)b.資金調達当社グループでは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を継続して行っており、事業の特性に鑑み、その資金は金融機関からの借入や社債の発行など長期の負債を中心に、市場環境や金利動向等を総合的に勘案しながら調達しております。c.資金の流動性当社グループでは、鉄道事業を中心に日々の収入金があり、また、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入し、グループ内余剰資金の有効活用に努めているほか、災害等緊急時においても機動的な資金確保ができるよう震災対応型コミットメントラインを設定していることから、緊急時の一時的な対応も含め、必要な流動性資金は十分に確保しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)企業価値向上に向けた取り組み①京急グループの価値創造モデル 京急グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。この理念のもと、「事業の成長と発展を支える資本と、それが生み出す当社グループの強みを最大限に活かし、総合経営計画の推進を通じて重要課題(マテリアリティ)への対応を図ることで、社会的価値を向上させる」という一連のプロセスを循環させることで、京急グループの持続的発展を実現し、企業価値の最大化を図ってまいります。 ②重要課題(マテリアリティ) 当社グループでは、価値創造モデルにおいて、対応すべき重要課題(マテリアリティ)として、以下に示す課題を抽出しております。重要課題(マテリアリティ)は、事業環境の変化にあわせて変えていくべきものであると認識しており、今後も幅広い層での議論により、時代に即した課題設定を行い、各課題に対し、適切に対応してまいります。なお、気候変動への対応について、当社は、2021年11月にTCFD提言への賛同を表明いたしました。気候変動の影響への対応を経営上の重要課題(マテリアリティ)と捉え、鉄道をはじめとする事業におけるCO2排出量の削減および脱炭素社会への移行に伴う対応について、各種施策を推進するとともに適切な情報開示を行ってまいります。重要課題(マテリアリティ)気候変動への対応 ・気候変動の緩和に向けた対応(GHG排出量やエネルギー消費量の削減)・気候変動への適応(水災など気候変動に起因する自然災害への対策)循環型社会の推進 ・廃棄物管理(法令順守、廃棄物の削減)・MaaS推進などを通じた、社会における資源の有効利用生物多様性の保全 ・周辺の自然環境と調和した不動産事業などの取り組み・沿線の豊かな自然環境の保全と観光資源としての活用魅力的で働きやすい職場環境 ・取引先なども含めた従業員の人権の尊重・労働に関する法令などの順守・ワークライフバランスに配慮した職場環境の整備・労働安全衛生の確保ダイバーシティ&インクルージョン・人財開発 ・多様性と人権の尊重・従業員の潜在的な能力・モチベーションの向上・女性活躍推進地域社会との発展と共生 ・地域社会との共生(地域社会との良好な関係の維持とそのための投資を含む社会貢献活動)・地域社会の発展(経済の発展、雇用の創出への貢献)安全・安心・快適なサービスの提供 ・お客さまの人権の尊重・安全・安心なサービスの提供・ユニバーサルなサービスの提供(すべてのお客さまへの安全・安心と快適性の確保)ビジネスモデルのレジリエンス ・経済環境の変化(感染症などの影響や気候変動などによる自然災害の発生など、外部環境変化を捉えた将来のビジネスモデルの計画を含む)透明性の高い情報開示 ・株主・投資家や顧客、地域社会や従業員などさまざまなステークホルダーからの期待(ニーズ)を踏まえた情報開示・ニーズを踏まえた財務、非財務情報の開示、統合報告書などレポートの発行DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進・MaaS推進などにおけるデジタル技術の積極的な活用・個人情報保護などのための情報セキュリティの確保 ③サステナビリティ基本方針 当社グループでは、グループ理念に基づき、価値創造モデルを実現するための基本方針として、サステナビリティ基本方針を策定しております。グループ理念の実現が、社会と当社グループの持続可能性を高めるという考えのもと、これを実現するための具体的指針として、3つのサステナビリティ・テーマを設定いたしました。今後も、重要課題(マテリアリティ)に対する取り組みを推進するため、ESG経営の考え方を事業の中心に据え、持続的な企業価値向上を図ってまいります。 (グループ理念およびサステナビリティ基本方針)グループ理念 経営理念 ■京急グループは、都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する■京急グループは、伝統のもとに、創意あふれる清新な気風をもって、総合力を発揮し、社業の躍進をめざす■京急グループは、グループの繁栄と全員の幸福との一致を追求する サステナビリティ基本方針 京急グループは、グループ理念のもとで、「社会の持続的発展への貢献」と「京急グループの持続的発展」のよりよい循環を目指します。<テーマ>■人・社会・地球にやさしく持続可能な都市生活を創造します。■多様な人財が活躍する企業を実現します。■全ステークホルダーと適切な協働を図り、コーポレートガバナンスの持続的な強化を図ります。 ④総合経営計画(概要) 当社グループでは、価値創造モデルにおける事業活動として、総合経営計画を推進しております。現在、当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、大きな転換期を迎えております。さらに、新型コロナウイルス感染症の拡大により、テレワークの普及等のワークスタイルの変化や訪日外国人の減少など、各事業とも、非常に大きな影響を受けております。急激な事業環境の変化への対応を進めるとともに、品川駅周辺開発事業の推進等によって持続的な発展を実現するため、2021年度から2023年度までを中期経営計画期間とした総合経営計画を推進しております。本計画では、長期ビジョン(当社グループが2035年度に目指すべき将来像)として「日本全国、そして世界とつながり、日本発展の原動力である品川・羽田・横浜を成長トライアングルゾーンと位置付け、国内外の多くの人々の生活と交流を支え、持続的に発展する豊かな沿線を実現する」ことを掲げており、グループ一丸となって実現に向けて邁進しております。 Ⅰ.長期ビジョン(京急グループが2035年度に目指すべき将来像)当社沿線の京浜臨海・京浜工業エリアは、開国以来日本経済成長の原動力であり、今後も羽田空港の国際化をはじめとする再編整備の進展により、さらなる成長・発展が期待されております。当社グループは、このエリアの発展を支える企業グループとして、品川・羽田・横浜を結ぶエリアを、総合経営計画の最重要拠点「成長トライアングルゾーン」と位置付けております。この「成長トライアングルゾーン」を中心に、横浜以南の沿線地域・浅草線沿線等の各エリアとの相互連携を図りながら移動サービスの提供やまちづくりを推進し、持続的に発展する豊かな沿線の実現を目指しております。 Ⅱ.長期経営戦略(2035年度に向けた長期ビジョン実現のための方向性・方法)長期ビジョンの実現に向け、以下の3つの長期経営戦略に取り組んでおります。「エリア戦略」においては、品川・羽田・横浜の「成長トライアングルゾーン」の発展を支え、そのポテンシャルを推進力として沿線を活性化することを目指しております。「事業戦略」においては、人口減少や生活様式の多様化をはじめとした事業環境の変化に対応するための経営基盤強靭化、事業ポートフォリオ変革に取り組んでおります。「コーポレートサステナブル戦略」においては、地域社会および京急グループの持続的発展に向け、経営のベースと位置付けているESGへの取り組みを推進しております。 Ⅲ.中期経営計画(2021~2023年度)長期ビジョンの実現に向け、2021年度から2023年度までの3年間においては、新型コロナウイルス感染症の影響による急激な事業環境の変化に対応するため、「①京急グループの持続的発展に向けた事業構造変革による経営基盤強靭化」および「②不動産事業強化をはじめとした選択と集中による事業ポートフォリオ変革」を柱に、各種取り組みを推進しております。また、これらと同時に、当社グループの将来の成長に寄与する「③長期経営戦略につながる取り組み」を推進しております。 (2)中期経営計画(2021~2023年度)について①京急グループの持続的発展に向けた事業構造変革による経営基盤強靭化 新型コロナウイルス感染症の拡大は、当社グループの事業へ甚大な影響を与えております。また、新型コロナウイルス感染症収束後も事業環境の大きな変化が予測されるため、これらに対応すべく、事業構造を抜本的に見直し、変革することで、経営基盤の強靭化を推進しております。 <鉄道、バス、ホテル事業におけるローコストオペレーションへの変革>すべての事業においてローコストオペレーションに取り組む必要性がありますが、特に、事業構造上、新型コロナウイルス感染症の影響により大きく減益となっている鉄道、バス、ホテル事業において、重点的に、ローコストオペレーションを推進しております。 <京急グループ全体の間接部門のダウンサイジング化>システム化等による業務効率化、グループ全体での適切な人員配置および経費の削減を実施しております。 <投資の峻別、保有資産の有効活用等による財務の健全性確保>品川駅周辺開発事業等の大規模開発に備えた投資の峻別等により、財務の健全性の確保に取り組んでおります。 ②不動産事業強化をはじめとした選択と集中による事業ポートフォリオ変革 新型コロナウイルス感染症の拡大により、当社グループの鉄道事業依存のポートフォリオの課題が顕在化しました。前回の総合経営計画以降推進してきた、不動産事業を鉄道事業に並ぶ第2の利益の柱にする、という事業のポートフォリオ変革の必要性が増しているため、不動産事業のさらなる拡大を推進しております。 <保有資産の組み換え等による不動産事業の強化推進>当社が保有している不動産の流動化をはじめとする資産の組み換え等を実施することで、不動産事業のさらなる成長を推進し、収益性の向上を図っております。また、将来の安定的な収益基盤となる品川駅周辺開発事業については、財務の健全性の観点からも、様々な手法を検討し、安定的な開発の実現を目指しております。 <取り組むべき事業への経営資源集中による収益構造の変革>収益構造の変革に向け、各事業を「移動プラットフォーム」と「まち創造プラットフォーム」に分類し、各プラットフォームの方針に則り、「ヒト」「モノ」「カネ」といった経営資源の集中および事業の方向性を定め、両プラットフォームを連携させることにより、「収益」「利益」の早期回復を目指しております。・移動プラットフォームの方針鉄道・バス・タクシーなどの交通事業を中心に「成長トライアングルゾーン」を支える沿線地域や国内外拠点のつなぎ役として、快適でシームレスな移動サービスを創造するローカル移動プラットフォーマーを目指しております。・まち創造プラットフォームの方針不動産・レジャー・流通・生活サポートの各事業をベースに、「移動プラットフォーム」の拠点や周辺地域の魅力づくりを通じて人や物の流れを創造するまちづくりを推進しております。 ③長期経営戦略につながる取り組み <「成長トライアングルゾーン」を沿線活性化の推進力とする取り組み>新型コロナウイルス感染症の影響による事業環境の変化においても、「品川」「羽田」「横浜」の中長期的な成長性は不変であるという認識のもと、当社の最重要拠点として注力しております。品川駅周辺開発事業において、当社は「これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点・品川」の実現を担う事業者として、行政や地元関係者、周辺事業者と連携し、まちづくりの形成に向け、積極的な事業の推進に取り組んでおります。この品川プロジェクトを筆頭に、「成長トライアングルゾーン」における沿線各駅を中心に、それぞれの地域特性に応じたまちづくりを推進していくとともに、横浜以南や浅草線沿線等の各エリアとの相互連携により、沿線の発展・活性化を目指しております。 ●品川エリア「品川の顔となるまちづくり」、「沿線にシナジー効果を波及させるまちづくり」、「交通結節点を活かした新たな交流を生むまちづくり」を目指して、品川駅周辺開発事業を推進しております。 ●羽田エリア羽田空港の一層の機能拡張と国際化の進展に合わせ、空港機能の下支えを担うとともに、羽田周辺地域と空港の発展とのつなぎ役となることを目指しております。 ●横浜・川崎エリア横浜・川崎にまたがる京浜臨海部再編整備やエンターテインメント機能の集積により発展するベイエリアと周辺地域との共生を目指したまちづくりを推進しております。 <郊外における居住・レジャーに対する価値観の変化に合わせた「都市近郊リゾートみうらの創生」の推進>「テレワーク・ワーケーション」や「都市近郊レジャー・住宅需要」の増加等といった働き方・生活様式の変化の加速により、郊外における居住・レジャーに対する価値観の変化が生じております。これを新たな事業機会と認識し、三浦半島各エリアを総合的に捉え、各方面との連携・施策の強化、観光型MaaS構築などを通じた魅力向上を図ることで、都市近郊リゾートとしての三浦半島の価値向上を推進しております。また、行政・企業・大学・地元をつなげる「コミュニケーションハブ」の役割を担い、三浦半島における課題の解決、価値向上に取り組んでおります。 <お客さま満足度向上に努め、お客さまに選ばれる京急グループの実現>お客さま満足度調査等を通じて、お客さまの顕在・潜在ニーズを分析し、満足度の向上およびお客さまに選ばれるための取り組みを推進しております。また、お客さまに選ばれる京急グループ実現のため、すべての社員が活躍できる就業環境の充実、働き方改革を推進しております。 <経営に重大な影響を及ぼすリスクに対するリスクマネジメントの徹底>経営に重大な影響を及ぼす恐れのあるリスクを把握し、分析・管理することで、その影響を事前に回避もしくは最小限に留めるとともに、リスクが顕在化した場合に影響を最小化するためのリスク管理体制を整備し、その推進に努めております。 <地域社会および企業価値向上のため、事業を通じたESG経営の徹底>鉄道・バスなどをはじめとした、社会生活のインフラを支える当社グループの事業は、ESGの考え方に合致していると認識しております。ESG経営をベースとして、グループ全体で長期ビジョン達成に向けて事業を推進することで、地域と一体となった当社グループの持続的な成長を目指しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)企業価値向上に向けた取り組み①京急グループの価値創造モデル 京急グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。この理念のもと、「事業の成長と発展を支える資本と、それが生み出す当社グループの強みを最大限に活かし、総合経営計画の推進を通じて重要課題(マテリアリティ)への対応を図ることで、社会的価値を向上させる」という一連のプロセスを循環させることで、京急グループの持続的発展を実現し、企業価値の最大化を図ってまいります。 ②重要課題(マテリアリティ) 当社グループでは、価値創造モデルにおいて、対応すべき重要課題(マテリアリティ)として、以下に示す課題を抽出しております。重要課題(マテリアリティ)は、事業環境の変化にあわせて変えていくべきものであると認識しており、今後も幅広い層での議論により、時代に即した課題設定を行い、各課題に対し、適切に対応してまいります。なお、気候変動への対応について、当社は、2021年11月にTCFD提言への賛同を表明いたしました。気候変動の影響への対応を経営上の重要課題(マテリアリティ)と捉え、鉄道をはじめとする事業におけるCO2排出量の削減および脱炭素社会への移行に伴う対応について、各種施策を推進するとともに適切な情報開示を行ってまいります。重要課題(マテリアリティ)気候変動への対応 ・気候変動の緩和に向けた対応(GHG排出量やエネルギー消費量の削減)・気候変動への適応(水災など気候変動に起因する自然災害への対策)循環型社会の推進 ・廃棄物管理(法令順守、廃棄物の削減)・MaaS推進などを通じた、社会における資源の有効利用生物多様性の保全 ・周辺の自然環境と調和した不動産事業などの取り組み・沿線の豊かな自然環境の保全と観光資源としての活用魅力的で働きやすい職場環境 ・取引先なども含めた従業員の人権の尊重・労働に関する法令などの順守・ワークライフバランスに配慮した職場環境の整備・労働安全衛生の確保ダイバーシティ&インクルージョン・人財開発 ・多様性と人権の尊重・従業員の潜在的な能力・モチベーションの向上・女性活躍推進地域社会との発展と共生 ・地域社会との共生(地域社会との良好な関係の維持とそのための投資を含む社会貢献活動)・地域社会の発展(経済の発展、雇用の創出への貢献)安全・安心・快適なサービスの提供 ・お客さまの人権の尊重・安全・安心なサービスの提供・ユニバーサルなサービスの提供(すべてのお客さまへの安全・安心と快適性の確保)ビジネスモデルのレジリエンス ・経済環境の変化(感染症などの影響や気候変動などによる自然災害の発生など、外部環境変化を捉えた将来のビジネスモデルの計画を含む)透明性の高い情報開示 ・株主・投資家や顧客、地域社会や従業員などさまざまなステークホルダーからの期待(ニーズ)を踏まえた情報開示・ニーズを踏まえた財務、非財務情報の開示、統合報告書などレポートの発行DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進・MaaS推進などにおけるデジタル技術の積極的な活用・個人情報保護などのための情報セキュリティの確保 ③サステナビリティ基本方針 当社グループでは、グループ理念に基づき、価値創造モデルを実現するための基本方針として、サステナビリティ基本方針を策定しております。グループ理念の実現が、社会と当社グループの持続可能性を高めるという考えのもと、これを実現するための具体的指針として、3つのサステナビリティ・テーマを設定いたしました。今後も、重要課題(マテリアリティ)に対する取り組みを推進するため、ESG経営の考え方を事業の中心に据え、持続的な企業価値向上を図ってまいります。 (グループ理念およびサステナビリティ基本方針)グループ理念 経営理念 ■京急グループは、都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する■京急グループは、伝統のもとに、創意あふれる清新な気風をもって、総合力を発揮し、社業の躍進をめざす■京急グループは、グループの繁栄と全員の幸福との一致を追求する サステナビリティ基本方針 京急グループは、グループ理念のもとで、「社会の持続的発展への貢献」と「京急グループの持続的発展」のよりよい循環を目指します。<テーマ>■人・社会・地球にやさしく持続可能な都市生活を創造します。■多様な人財が活躍する企業を実現します。■全ステークホルダーと適切な協働を図り、コーポレートガバナンスの持続的な強化を図ります。 ④総合経営計画(概要) 当社グループでは、価値創造モデルにおける事業活動として、総合経営計画を推進しております。現在、当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、大きな転換期を迎えております。さらに、新型コロナウイルス感染症の拡大により、テレワークの普及等のワークスタイルの変化や訪日外国人の減少など、各事業とも、非常に大きな影響を受けております。急激な事業環境の変化への対応を進めるとともに、品川駅周辺開発事業の推進等によって持続的な発展を実現するため、2021年度から2023年度までを中期経営計画期間とした総合経営計画を推進しております。本計画では、長期ビジョン(当社グループが2035年度に目指すべき将来像)として「日本全国、そして世界とつながり、日本発展の原動力である品川・羽田・横浜を成長トライアングルゾーンと位置付け、国内外の多くの人々の生活と交流を支え、持続的に発展する豊かな沿線を実現する」ことを掲げており、グループ一丸となって実現に向けて邁進しております。 Ⅰ.長期ビジョン(京急グループが2035年度に目指すべき将来像)当社沿線の京浜臨海・京浜工業エリアは、開国以来日本経済成長の原動力であり、今後も羽田空港の国際化をはじめとする再編整備の進展により、さらなる成長・発展が期待されております。当社グループは、このエリアの発展を支える企業グループとして、品川・羽田・横浜を結ぶエリアを、総合経営計画の最重要拠点「成長トライアングルゾーン」と位置付けております。この「成長トライアングルゾーン」を中心に、横浜以南の沿線地域・浅草線沿線等の各エリアとの相互連携を図りながら移動サービスの提供やまちづくりを推進し、持続的に発展する豊かな沿線の実現を目指しております。 Ⅱ.長期経営戦略(2035年度に向けた長期ビジョン実現のための方向性・方法)長期ビジョンの実現に向け、以下の3つの長期経営戦略に取り組んでおります。「エリア戦略」においては、品川・羽田・横浜の「成長トライアングルゾーン」の発展を支え、そのポテンシャルを推進力として沿線を活性化することを目指しております。「事業戦略」においては、人口減少や生活様式の多様化をはじめとした事業環境の変化に対応するための経営基盤強靭化、事業ポートフォリオ変革に取り組んでおります。「コーポレートサステナブル戦略」においては、地域社会および京急グループの持続的発展に向け、経営のベースと位置付けているESGへの取り組みを推進しております。 Ⅲ.中期経営計画(2021~2023年度)長期ビジョンの実現に向け、2021年度から2023年度までの3年間においては、新型コロナウイルス感染症の影響による急激な事業環境の変化に対応するため、「①京急グループの持続的発展に向けた事業構造変革による経営基盤強靭化」および「②不動産事業強化をはじめとした選択と集中による事業ポートフォリオ変革」を柱に、各種取り組みを推進しております。また、これらと同時に、当社グループの将来の成長に寄与する「③長期経営戦略につながる取り組み」を推進しております。 (2)中期経営計画(2021~2023年度)について①京急グループの持続的発展に向けた事業構造変革による経営基盤強靭化 新型コロナウイルス感染症の拡大は、当社グループの事業へ甚大な影響を与えております。また、新型コロナウイルス感染症収束後も事業環境の大きな変化が予測されるため、これらに対応すべく、事業構造を抜本的に見直し、変革することで、経営基盤の強靭化を推進しております。 <鉄道、バス、ホテル事業におけるローコストオペレーションへの変革>すべての事業においてローコストオペレーションに取り組む必要性がありますが、特に、事業構造上、新型コロナウイルス感染症の影響により大きく減益となっている鉄道、バス、ホテル事業において、重点的に、ローコストオペレーションを推進しております。 <京急グループ全体の間接部門のダウンサイジング化>システム化等による業務効率化、グループ全体での適切な人員配置および経費の削減を実施しております。 <投資の峻別、保有資産の有効活用等による財務の健全性確保>品川駅周辺開発事業等の大規模開発に備えた投資の峻別等により、財務の健全性の確保に取り組んでおります。 ②不動産事業強化をはじめとした選択と集中による事業ポートフォリオ変革 新型コロナウイルス感染症の拡大により、当社グループの鉄道事業依存のポートフォリオの課題が顕在化しました。前回の総合経営計画以降推進してきた、不動産事業を鉄道事業に並ぶ第2の利益の柱にする、という事業のポートフォリオ変革の必要性が増しているため、不動産事業のさらなる拡大を推進しております。 <保有資産の組み換え等による不動産事業の強化推進>当社が保有している不動産の流動化をはじめとする資産の組み換え等を実施することで、不動産事業のさらなる成長を推進し、収益性の向上を図っております。また、将来の安定的な収益基盤となる品川駅周辺開発事業については、財務の健全性の観点からも、様々な手法を検討し、安定的な開発の実現を目指しております。 <取り組むべき事業への経営資源集中による収益構造の変革>収益構造の変革に向け、各事業を「移動プラットフォーム」と「まち創造プラットフォーム」に分類し、各プラットフォームの方針に則り、「ヒト」「モノ」「カネ」といった経営資源の集中および事業の方向性を定め、両プラットフォームを連携させることにより、「収益」「利益」の早期回復を目指しております。・移動プラットフォームの方針鉄道・バス・タクシーなどの交通事業を中心に「成長トライアングルゾーン」を支える沿線地域や国内外拠点のつなぎ役として、快適でシームレスな移動サービスを創造するローカル移動プラットフォーマーを目指しております。・まち創造プラットフォームの方針不動産・レジャー・流通・生活サポートの各事業をベースに、「移動プラットフォーム」の拠点や周辺地域の魅力づくりを通じて人や物の流れを創造するまちづくりを推進しております。 ③長期経営戦略につながる取り組み <「成長トライアングルゾーン」を沿線活性化の推進力とする取り組み>新型コロナウイルス感染症の影響による事業環境の変化においても、「品川」「羽田」「横浜」の中長期的な成長性は不変であるという認識のもと、当社の最重要拠点として注力しております。品川駅周辺開発事業において、当社は「これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点・品川」の実現を担う事業者として、行政や地元関係者、周辺事業者と連携し、まちづくりの形成に向け、積極的な事業の推進に取り組んでおります。この品川プロジェクトを筆頭に、「成長トライアングルゾーン」における沿線各駅を中心に、それぞれの地域特性に応じたまちづくりを推進していくとともに、横浜以南や浅草線沿線等の各エリアとの相互連携により、沿線の発展・活性化を目指しております。 ●品川エリア「品川の顔となるまちづくり」、「沿線にシナジー効果を波及させるまちづくり」、「交通結節点を活かした新たな交流を生むまちづくり」を目指して、品川駅周辺開発事業を推進しております。 ●羽田エリア羽田空港の一層の機能拡張と国際化の進展に合わせ、空港機能の下支えを担うとともに、羽田周辺地域と空港の発展とのつなぎ役となることを目指しております。 ●横浜・川崎エリア横浜・川崎にまたがる京浜臨海部再編整備やエンターテインメント機能の集積により発展するベイエリアと周辺地域との共生を目指したまちづくりを推進しております。 <郊外における居住・レジャーに対する価値観の変化に合わせた「都市近郊リゾートみうらの創生」の推進>「テレワーク・ワーケーション」や「都市近郊レジャー・住宅需要」の増加等といった働き方・生活様式の変化の加速により、郊外における居住・レジャーに対する価値観の変化が生じております。これを新たな事業機会と認識し、三浦半島各エリアを総合的に捉え、各方面との連携・施策の強化、観光型MaaS構築などを通じた魅力向上を図ることで、都市近郊リゾートとしての三浦半島の価値向上を推進しております。また、行政・企業・大学・地元をつなげる「コミュニケーションハブ」の役割を担い、三浦半島における課題の解決、価値向上に取り組んでおります。 <お客さま満足度向上に努め、お客さまに選ばれる京急グループの実現>お客さま満足度調査等を通じて、お客さまの顕在・潜在ニーズを分析し、満足度の向上およびお客さまに選ばれるための取り組みを推進しております。また、お客さまに選ばれる京急グループ実現のため、すべての社員が活躍できる就業環境の充実、働き方改革を推進しております。 <経営に重大な影響を及ぼすリスクに対するリスクマネジメントの徹底>経営に重大な影響を及ぼす恐れのあるリスクを把握し、分析・管理することで、その影響を事前に回避もしくは最小限に留めるとともに、リスクが顕在化した場合に影響を最小化するためのリスク管理体制を整備し、その推進に努めております。 <地域社会および企業価値向上のため、事業を通じたESG経営の徹底>鉄道・バスなどをはじめとした、社会生活のインフラを支える当社グループの事業は、ESGの考え方に合致していると認識しております。ESG経営をベースとして、グループ全体で長期ビジョン達成に向けて事業を推進することで、地域と一体となった当社グループの持続的な成長を目指しております。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下、「収益認識会計基準」といいます。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。この結果、前連結会計年度と収益の会計処理が異なることから、以下の経営成績に関する説明の営業収益等については、前期比(%)を記載しておりません。 また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)経営成績等の状況の概要イ.経営成績の状況当期のわが国経済は、景気の持ち直しの動きが続いたものの、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が残るなかで、一部に弱さが見られました。また、当社グループの事業は、緊急事態宣言の発出等による外出の自粛などにより、交通事業およびレジャー・サービス事業を中心に甚大な影響を受けました。このような厳しい事業環境のなか、当社グループは、引き続きすべての事業において、お客さまと従業員の感染防止対策を行いながら、安全・安心の徹底のもと、サービスの提供の維持に努め、各事業を推進しました。また、当連結会計年度を初年度とする「京急グループ総合経営計画」に基づき、新型コロナウイルス感染症による急激な事業環境の変化への対応を最優先の課題として、経営基盤の強靭化および事業ポートフォリオの変革に努めました。以上の結果、営業収益は2,652億3千7百万円(前期は2,349億6千4百万円)、営業利益は35億1千万円(前期は営業損失184億2千万円)、経常利益は50億6千5百万円(前期は経常損失201億5千6百万円)となりました。これに、特別利益として賃貸物件の売却に伴う固定資産売却益を計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は125億2千9百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失272億1千1百万円)となりました。なお、収益認識に関する会計基準等の適用により、営業収益は168億3百万円減少しておりますが、営業利益、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益への影響は軽微であります。次に、セグメント別の業績についてご報告いたします。 (イ)交通事業鉄道事業では、新型コロナウイルス感染症の影響が縮小したことなどにより、輸送人員は前期比で7.6%増(定期0.7%増、定期外17.6%増)となりました。また、9月末の緊急事態宣言解除後、国内線の航空旅客数が緩やかに回復したことなどにより、羽田空港駅の輸送人員は、前期比で26.6%増(第1・第2ターミナル駅28.2%増、第3ターミナル駅16.3%増)となりました。さらに、当社は、ダイヤ改正を実施し、羽田空港駅行の始発列車を京急蒲田駅発から品川駅発に変更し、羽田空港アクセスの利便性の向上を図ったほか、コロナ禍におけるお客さまのご利用状況を勘案し、久里浜線の日中時間帯の運行本数を一部見直しました。このほか、従業員の勤務シフトの見直しを行うなど、固定費の削減を図りました。また、貸切列車での移動と三浦半島エリアでのアクティビティ等をセットにしたツアーを開催し、マイクロツーリズム需要の取り込みを図るなど、当社線の利用促進に努めました。さらに、引き続き安全対策を最重要課題とし、平和島駅および追浜駅にホームドアを設置しました。バス事業では、京浜急行バス㈱および川崎鶴見臨港バス㈱は、新型コロナウイルス感染症の影響による輸送人員の減少が継続しているものの、その影響は縮小しました。また、コロナ禍における需要の減少を受け、路線の一部廃止・運休および運行便数の見直しを実施し、輸送の効率化およびコストの削減を図りました。さらに、川崎鶴見臨港バス㈱は、新横浜駅~綱島駅線の運行を開始したほか、浮島中央線において路線の延長および停留所の新設を実施し、利便性の向上に努めました。 以上の結果、交通事業の営業収益は862億6千1百万円(前期は785億5千3百万円)、営業損失は99億5千4百万円(前期は営業損失214億3千4百万円)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)鉄道事業59,814-バス事業23,390-タクシー事業3,057-営業収益計86,261- (提出会社の鉄道事業運輸成績) 区分単位当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) 前期比(%)営業日数日365-営業キロキロ87.0-客車走行キロ千キロ115,071△1.0輸送人員定期千人200,0990.7定期外〃160,19817.6計〃360,2977.6旅客運輸収入定期百万円23,497-定期外〃33,851-計〃57,349-運輸雑収〃2,556-収入合計〃59,905-乗車効率%31.6- (注)乗車効率の算出方法旅客人員×平均乗車キロ×100客車走行キロ×平均定員 (ロ)不動産事業不動産販売業では、定住促進等による沿線価値向上を図るため、積極的な販売活動を行った結果、当社は、分譲マンション「プライムスタイル川崎」および「プライムフィット中目黒」を、京急不動産㈱は、「プライム西八王子」を完売しました。また、当社は、「プライム大田矢口」および「ブランズタワー芝浦」の販売および引き渡しを行いました。不動産賃貸業では、コロナ禍においても、都心および横浜駅周辺エリア等において賃貸オフィスビルが順調に稼働したほか、沿線の商業施設などで、高稼働率の維持に努めました。このほか、当社は、保有資産を回転させる方針のもと、一部の賃貸物件を売却し、利益の拡大に努めました。また、品川駅西口地区において、前期に閉館した「SHINAGAWA GOOS」の解体工事を進めたほか、行政、地元関係者および周辺事業者と連携し、品川駅周辺開発事業を推進しました。さらに、みなとみらい21中央地区53街区において、他社と共同で、複合施設の建設に着手しました。以上の結果、不動産事業の営業収益は794億1千3百万円(前期は444億3千5百万円)、営業利益は109億3千7百万円(前期は営業利益45億7千9百万円)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)不動産販売業62,571-不動産賃貸業16,842-営業収益計79,413- (ハ)レジャー・サービス事業ビジネスホテル業では、京急EXホテル・京急EXインは、新型コロナウイルス感染症の影響による宿泊需要の低迷が継続しているものの、東京オリンピック・パラリンピック関係者の大型団体予約を獲得したほか、緊急事態宣言解除後に回復に転じた国内宿泊需要の取り込みを図るなど、稼働率の向上に努めました。また、業務のマルチタスク化等による運営要員のスリム化を図るなど、損益分岐点の改善を進めました。レジャー関連施設業では、京急開発㈱は、「ボートレース平和島」や「BIG FUN平和島」などにおいて、新型コロナウイルス感染症対策を徹底し、来場者の獲得に努めました。また、当社は、「都市近郊リゾートみうらの創生」の実現に向け、油壺エリアの一体開発に先立ち、長年ご愛顧いただいた「京急油壺マリンパーク」を閉館したほか、同施設周辺敷地を活用した「京急油壺温泉キャンプパーク」を開業しました。このほか、当社は、観光型MaaS「三浦COCOON」に三浦半島の主要な観光事業者の予約、決済およびデジタルチケット機能を導入し、地域と連携して観光滞在時間の拡大に努めました。以上の結果、レジャー・サービス事業の営業収益は239億9千7百万円(前期は226億1千9百万円)、営業利益は2億8百万円(前期は営業損失32億5千8百万円)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)ビジネスホテル業3,129-レジャー関連施設業11,777-レジャーその他9,090-営業収益計23,997- (ニ)流通事業㈱京急ストアは、平和島駅の鉄道高架橋耐震補強工事に伴い、「京急ストア平和島店」を駅改札前に移転したほか、前期に開業した「京急ストア八丁畷店」などが順調に推移しました。また、鉄道事業において新型コロナウイルス感染症の影響が縮小したことなどにより、㈱セブン-イレブン・ジャパンと業務提携した駅構内や駅前の店舗の売上が増加しました。㈱京急百貨店は、施設の活性化および経営の効率化を図るため、大型専門店「ユニクロ」を誘致するなど専門店化を進めたほか、クーポンおよびイベント情報等を配信するスマートフォン用公式アプリの提供を開始するなど、お客さまの利便性の向上および新規来店機会の創出に努めました。しかしながら、収益認識に関する会計基準等の適用、㈱京急ストアの前期に閉店した店舗の影響および前期の巣ごもり特需の反動などにより、流通事業の営業収益は698億2千2百万円(前期は875億6千5百万円)となったものの、㈱京急百貨店で、前期の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う臨時休業および営業時間短縮の影響を受けた反動などにより、営業利益は7億6千3百万円(前期は営業利益2億8千1百万円)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)百貨店・ショッピングセンター業15,193- 百貨店業12,358- ショッピングセンター業2,834-ストア業54,629- スーパーマーケット業42,064- コンビニエンスストア・物品販売業ほか12,565-営業収益計69,822- (ホ)その他京急建設㈱および京急電機㈱は、ホームドアをはじめとした鉄道の安全対策工事等を行いました。しかしながら、完成工事が減少したことなどにより、その他の事業の営業収益は415億8千9百万円(前期は461億9千7百万円)、営業利益は16億7千8百万円(前期は営業利益20億5千9百万円)となりました。 ロ.財政状態の状況当連結会計年度末の総資産は、匿名組合への出資による投資有価証券の増加などはありましたが、固定資産の譲渡による建物及び構築物や土地の減少などにより、前連結会計年度末と比べ166億6千8百万円減少しました。セグメントごとの資産の状況は、次のとおりであります。セグメント別当連結会計年度(2022年3月31日)帳簿価額(百万円)前期比(%)交通事業452,335△0.5不動産事業241,201△0.8レジャー・サービス事業57,362△3.8流通事業27,986△2.4その他26,558△3.4調整額106,940△7.4資産合計912,385△1.8 負債は、有利子負債の減少などにより、前連結会計年度末と比べ245億1百万円減少しました。また、純資産は、剰余金の配当などによる減少はありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、前連結会計年度末と比べ78億3千2百万円増加しました。 ハ.キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の減少や税金等調整前当期純利益の計上などにより、582億3千万円の資金収入(前期は72億1千9百万円の資金支出)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入はあったものの、有形固定資産の取得による支出および投資有価証券の取得による支出などにより、260億4千5百万円の資金支出(前期は399億2千万円の資金支出)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の減少などにより、284億2千2百万円の資金支出(前期は691億9千万円の資金収入)となりました。 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ37億8千3百万円増加し、612億3千4百万円となりました。 ニ.生産、受注および販売の状況当社グループの事業内容は広範囲かつ多種多様であり、そのほとんどが生産、受注および販売の形態をとっていないため、「生産、受注および販売の状況」については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「イ.経営成績の状況」において業種別営業成績等として記載しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 イ.重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者は、決算日における資産・負債および報告期間における収益・費用の金額ならびに開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらの見積りについては、過去の実績、現在の状況および今後の見通しに応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、異なる場合があります。重要な会計上の見積りには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当報告書提出日現在において判断したものです。また、新型コロナウイルス感染症の影響に関する事項については、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 (イ)棚卸資産の評価当社グループは、分譲土地建物については、原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しており、これらの価値は、個別物件の販売計画によって見積りを行っております。なお、当該見積りには、営業収益に影響する市況や周辺相場の変動の見込みなどの仮定を用いております。そのため、市況の変化による販売計画の見直し等により、当該見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、損失が発生する可能性があります。 (ロ)固定資産の減損当社グループは、資産または資産グループに減損が生じている可能性を示す事象がある場合には、減損損失を認識するか否かの判定を行っております。この判定は、資産または資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって行い、資産または資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を認識しております。なお、回収可能価額は使用価値及び正味売却価額により測定しており、いずれか高い方の金額としております。減損損失を認識するか否かの判定や使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローの見積りは、各事業の外部環境に関する情報を総合的に勘案して策定している「京急グループ総合経営計画」に基づいており、当該見積りには、各事業に影響を及ぼす市況の見込みなどの仮定を用いております。そのため、市況の悪化や各事業の収益力の低下等により、当該見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度以降において、減損損失が計上され、連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、将来キャッシュ・フローの見積り算出における主要な仮定は、鉄道事業での輸送人員、ビジネスホテル業における稼働率や宿泊単価、正味売却価額であります。 (ハ)繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、将来の収益力に基づく課税所得の発生時期及びその金額に基づき回収可能性を判断したうえで計上しております。課税所得の見積りは、各事業の外部環境に関する情報を総合的に勘案して策定している「京急グループ総合経営計画」に基づいており、当該見積りには、各事業に影響を及ぼす市況の見込みなどの仮定を用いております。そのため、市況の悪化や各事業の収益力の低下等により、当該見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度以降において、繰延税金資産の追加計上または取り崩しが必要となるなど、連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、将来の課税所得の見積り算出における主要な仮定は、鉄道事業での輸送人員、ビジネスホテル業における稼働率や宿泊単価、不動産売却に関するタックスプランニングであります。 (ニ)退職給付債務および費用の計算当社グループは、退職給付債務および費用について、数理計算上で設定される諸前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率および長期期待運用収益率等の仮定が含まれます。そのため、将来の不確実な経済条件の変動等により、実際の結果が前提条件と異なることとなった場合、または前提条件に変更が生じた場合、退職給付に係る負債および退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。 ロ.当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討(イ)営業収益および営業利益 当連結会計年度の決算については、新型コロナウイルス感染症による厳しい事業環境であったものの、その影響が縮小したことに加え、ローコストオペレーションの取り組みが進んだことなどにより、営業収益は2,652億3千7百万円(前期は2,349億6千4百万円)、営業利益は35億1千万円(前期は営業損失184億2千万円)となりました。 交通事業は、鉄道事業およびバス事業において、新型コロナウイルス感染症の影響による輸送人員等の減少が継続しているものの、その影響が縮小したことなどにより、77億8百万円の増収となりました。また、鉄道事業において、勤務シフトの見直し等により人件費および経費等が減少したことに加え、バス事業において、新車購入の一時凍結により減価償却費が、ダイヤ・路線の見直しにより人件費等が減少したことなどにより、交通事業全体で114億8千万円の損失縮小となりました。 不動産事業は、不動産賃貸業において、品川駅周辺開発に伴うクローズや賃貸物件の売却による賃料収入の減少はあったものの、不動産販売業において、大型物件を売却したことや分譲マンションの売上が増加したことなどにより、349億7千8百万円の増収、63億5千8百万円の増益となりました。 レジャー・サービス事業は、ビジネスホテル業において、東京オリンピック・パラリンピック関係者の大型団体予約を獲得したことや、ローコストオペレーションの取り組みによって費用を削減したことに加え、レジャー関連施設業において、前期の臨時休業および営業時間短縮の影響の反動があったことなどにより、13億7千7百万円の増収、34億6千7百万円の増益となりました。 流通事業は、収益認識に関する会計基準等の適用や、ストア業における店舗の閉店のほか、耐震補強工事に伴う売り場面積の縮小などにより、177億4千2百万円の減収となったものの、百貨店・ショッピングセンター業において、前期の臨時休業や営業時間短縮の影響を受けた反動などにより、4億8千1百万円の増益となりました。 その他の事業は、工事請負関係において、完成工事が減少したことなどにより、46億8百万円の減収、3億8千1百万円の減益となりました。 (ロ)営業外損益および経常利益 当連結会計年度の営業外収益は、投資有価証券売却益の計上などにより、前連結会計年度の29億6千1百万円から29億1千5百万円増加し、58億7千7百万円となりました。 営業外費用は、資金調達関連手数料の減少などにより、前連結会計年度の46億9千7百万円から3億7千4百万円減少し、43億2千2百万円となりました。 この結果、経常利益は50億6千5百万円(前期は経常損失201億5千6百万円)となりました。 (ハ)特別損益および親会社株主に帰属する当期純利益 当連結会計年度の特別利益は、固定資産売却益の計上などにより前連結会計年度の50億6千5百万円から142億6千5百万円増加し、193億3千1百万円となりました。 特別損失は、減損損失の減少などにより前連結会計年度の179億4千6百万円から139億7百万円減少し、40億3千9百万円となりました。 この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は203億5千7百万円となり、ここから法人税等および非支配株主に帰属する当期純損失を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、125億2千9百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失272億1千1百万円)となりました。 (ニ)指標水準当社グループでは、「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」の「(1)④総合経営計画(概要)」に記載のとおり、2021年度から2023年度までを中期経営計画期間と定め、同期間においては、早期に営業利益を回復させ、財務の健全性を維持することを最優先とする方針としており、最終年度である2023年度の指標水準を以下のとおり設定しております。(2023年度指標水準)・営業利益 :約230億円・純有利子負債/EBITDA倍率:8倍以下 (ホ)財政状態当連結会計年度末の財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「ロ.財政状態の状況」に記載しております。 (ヘ)資本の財源および資金の流動性についての分析a.財務戦略当社グループでは、「持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するため、格付を意識した財務の健全性の確保に努めるとともに、成長のための投資と株主還元を両立させる」ことを財務戦略の基本方針としております。なお、2021年度から2023年度までの中期経営計画期間においては、早期に営業利益を回復させ、財務の健全性を維持することを最優先とする方針とし、品川駅周辺開発事業などの大規模投資を着実に推進するため、キャッシュ・フローの強化および改善を図ってまいります。b.資金調達当社グループでは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を継続して行っており、事業の特性に鑑み、その資金は金融機関からの借入や社債の発行など長期の負債を中心に、市場環境や金利動向等を総合的に勘案しながら調達しております。c.資金の流動性当社グループでは、鉄道事業を中心に日々の収入金があり、また、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入し、グループ内余剰資金の有効活用に努めているほか、災害等緊急時においても機動的な資金確保ができるよう震災対応型コミットメントラインを設定していることから、緊急時の一時的な対応も含め、必要な流動性資金は十分に確保しております。なお、新型コロナウイルス感染症の影響への対策として、借入金の調達等により、十分な手許資金を確保しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】現在、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大している状況を踏まえて、当社グループでは、すべてのお客さまならびに社員およびその家族等のステークホルダーの安全確保を最優先に、感染拡大防止策を講じて事業の継続に努めております。今後も、鉄道やバスなどの公共交通機関をはじめとしたライフラインを担う企業集団としての責務を全うしてまいります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループのグループ理念は次のとおりです。【グループ理念】〈経営理念〉・京急グループは、都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する・京急グループは、伝統のもとに、創意あふれる清新な気風をもって、総合力を発揮し、社業の躍進をめざす・京急グループは、グループの繁栄と全員の幸福との一致を追求する〈行動指針〉・安全・安心を最優先し、感謝と誠意をもって、顧客の信頼を獲得しよう・たえず研鑽し、進取の精神をもって、可能性に挑戦しよう・誇りと責任をもち、相互の信頼を深め、仕事に取り組もう 当社グループは、このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。 (2)企業価値の最大化に向けた取り組み イ.京急グループ総合経営計画の推進当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発等を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが2035年度に目指すべき将来像として長期ビジョンを定めました。長期経営戦略である3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業区間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。事業環境認識、長期ビジョン、長期経営戦略および長期経営戦略期間のステップは次のとおりです。 【事業環境認識】 ・沿線人口の減少をはじめとする事業リスクに打ち勝つ事業構造への変革を図る・品川駅周辺開発という一大プロジェクトを京急グループ第2の創業のチャンスと捉える 【長期ビジョン[2035年度に目指す将来像]】 品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する 【長期経営戦略】 【長期経営戦略期間のステップ】 ロ.中期経営計画(2016~2020年度)長期ビジョン実現に向けた最初のステップとして、2016年度から2020年度までの5年間を「構造変革期」と定め、企業体質の変革に向け、事業再編やお客さま志向の徹底に取り組むとともに、各エリア事業の取り組みを強化し、長期ビジョンの実現に向けた土台づくりを推進してまいります。 長期ビジョンの実現に向けた重点テーマは次のとおりです。 【重点テーマ】 エリア戦略の重点テーマ 品川を筆頭に駅周辺を核とするまちづくりの推進 品川エリアでは、SHINAGAWA GOOSのある品川駅西口地区において、2018年6月に地区計画が都市計画決定され、ターミナル駅前でありながら豊かな自然に恵まれた環境を活かしたまちづくりを推進しております。また、品川駅を中心とした品川駅街区地区においては、2019年4月に土地区画整理事業が事業認可されたほか、2020年4月には連続立体交差事業が事業認可され、今後、品川駅ホームの地平化(2面4線化)を伴う、品川第一踏切道を含む3か所の踏切解消を行う事業が進んでまいります。さらに、駅と西口地区に挟まれた国道15号においては、2019年3月に、官民連携で交通広場や賑わい広場を道路上空に整備する品川駅西口駅前広場の事業計画が示されるなど、品川駅周辺開発事業は着実に進捗しております。当社は「これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点・品川」の実現を担う事業者として、行政や地元関係者、周辺事業者と連携し、まちづくりの形成に向け、積極的に事業を推進してまいります。この品川駅周辺開発事業を筆頭に、沿線主要駅を中心として、それぞれの地域特性に応じたまちづくりを推進し、「品川」「羽田空港」が持つポテンシャルを、横浜や三浦半島といった沿線の活性化へ波及させてまいります。羽田における基盤強化の推進 交通事業において、羽田空港アクセスの確固たる地位を確立していくとともに、羽田空港周辺エリアにおいて、ホテル、商業施設、賃貸オフィスビルおよび賃貸マンション等への積極的な投資を行い、当社グループの基盤強化に努めてまいります。都市近郊リゾート三浦の創生 三浦半島における新たな観光の拠点づくりを行うとともに、鉄道・バス・タクシー等との連携により回遊性を向上させ、観光活性化の基盤を築いてまいります。また、観音崎、三戸・小網代、油壺および城ケ島地区それぞれの特色を活かした施設整備を図り、三浦半島全体の観光活性化を図ってまいります。地域とともに歩む 地元・行政および観光事業者・開発事業者等と連携し、各地域の特性を活かした事業を展開してまいります。また、2019年秋には、当社およびグループ会社の本社を、沿線の中心である横浜へ移転しました。これまで以上に沿線全域にわたるエリア戦略の推進強化を図ってまいります。 事業戦略の重点テーマ 基幹たる交通事業の基盤強化 当社グループの中核事業である鉄道・バス事業においては、羽田空港アクセスの確固たる地位をより強化していくとともに、安全・安定輸送を継続し、事業構造を変革していくことにより、安定的な利益確保に努めてまいります。また、座席指定制列車をはじめとする輸送サービスの高付加価値化などにより快適な移動を実現し、新たな旅客獲得を目指してまいります。賃貸事業・マンション分譲事業の戦略的展開 沿線および都心部を中心に、オフィスなどの賃貸事業を展開するとともに、マンション分譲事業、賃貸マンション事業等を展開することで、不動産事業を基幹たる交通事業に並ぶ事業へと大きく成長させてまいります。また、リノベーション事業等に積極的に取り組み、沿線の既存不動産ストックを活用した事業の強化も図ってまいります。訪日外国人需要の取込み 当社は、羽田空港第1・第2ターミナル駅(旧羽田空港国内線ターミナル駅)および羽田空港第3ターミナル駅(旧羽田空港国際線ターミナル駅)を、当社グループの訪日外国人への「おもてなし」を発信する拠点と位置付けていくとともに、訪日外国人の快適な移動の実現を目指すなど、インバウンド需要を確実に取り込んでまいります。筋肉質な事業構造への変革 低収益事業の抜本的改革、重複する事業・組織の整理統合、既存事業の利益率改善を図るとともに、時代や環境変化を捉えた新規事業の展開を図ってまいります。また、有利子負債の削減等に継続して取り組んでまいります。 お客さま戦略の重点テーマ エリア戦略・事業戦略の実現を図るため、京急ご案内センターと当社各部門・各グループ会社の連携を一層強化し、お客さまの声を確実に企業経営に取り込んでいくとともに、お客さま志向を徹底し、従業員のCS意識の向上を見据えた人材育成を推進するなど、お客さまに選ばれる商品・サービス水準を常に追求してまいります。 (3)企業の社会的責任に対する取り組み当社グループは、ライフラインを担う企業集団として、すべての事業において安全・安心の徹底に取り組むとともに、様々なステークホルダーと適切な協働を図り、コーポレート・ガバナンスの継続的な強化を推進し、ESG経営を核とした事業を展開してまいります。CSR活動については、事業を通じて戦略的に推進するため、方針の改定およびスローガンを新たに策定し「京急グループCSRビジョン」として取りまとめ、社内外に公表しました。環境については、「京急グループ環境基本方針」に基づき、脱炭素社会の実現に向けた、環境負荷の低い鉄道・バス等の公共交通機関の利用を促進する「ノルエコ」の推奨を行ったほか、グループ全体で使用するプラスチック製ストローの植物由来による生分解性ストローへの切換えを実施いたしました。また、沿線各所の海岸にてビーチクリーン活動を実施するなど、三浦半島が抱える環境課題にも取り組みました。さらに、性別、国籍、年齢および障がいの有無などを問わず、多様な人材が、その能力を十分に発揮できる職場環境づくりを推進してまいります。 当社グループは、沿線の生活者を支える企業集団として安全・安心を最優先に確保するとともに、人口減少、ライフスタイルや価値観の多様化、デジタルトランスフォーメーションの急速な進展といった様々な事業環境の変化に対応してまいります。そして、自然災害・感染症をはじめとした重要な課題やリスクに対しても、経営への影響を最小限に抑えるための態勢を整え、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】現在、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大している状況を踏まえて、当社グループでは、すべてのお客さまならびに社員およびその家族等のステークホルダーの安全確保を最優先に、感染拡大防止策を講じて事業の継続に努めております。今後も、鉄道やバスなどの公共交通機関をはじめとしたライフラインを担う企業集団としての責務を全うしてまいります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループのグループ理念は次のとおりです。【グループ理念】〈経営理念〉・京急グループは、都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する・京急グループは、伝統のもとに、創意あふれる清新な気風をもって、総合力を発揮し、社業の躍進をめざす・京急グループは、グループの繁栄と全員の幸福との一致を追求する〈行動指針〉・安全・安心を最優先し、感謝と誠意をもって、顧客の信頼を獲得しよう・たえず研鑽し、進取の精神をもって、可能性に挑戦しよう・誇りと責任をもち、相互の信頼を深め、仕事に取り組もう 当社グループは、このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。 (2)企業価値の最大化に向けた取り組み イ.京急グループ総合経営計画の推進当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発等を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが2035年度に目指すべき将来像として長期ビジョンを定めました。長期経営戦略である3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業区間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。事業環境認識、長期ビジョン、長期経営戦略および長期経営戦略期間のステップは次のとおりです。 【事業環境認識】 ・沿線人口の減少をはじめとする事業リスクに打ち勝つ事業構造への変革を図る・品川駅周辺開発という一大プロジェクトを京急グループ第2の創業のチャンスと捉える 【長期ビジョン[2035年度に目指す将来像]】 品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する 【長期経営戦略】 【長期経営戦略期間のステップ】 ロ.中期経営計画(2016~2020年度)長期ビジョン実現に向けた最初のステップとして、2016年度から2020年度までの5年間を「構造変革期」と定め、企業体質の変革に向け、事業再編やお客さま志向の徹底に取り組むとともに、各エリア事業の取り組みを強化し、長期ビジョンの実現に向けた土台づくりを推進してまいります。 長期ビジョンの実現に向けた重点テーマは次のとおりです。 【重点テーマ】 エリア戦略の重点テーマ 品川を筆頭に駅周辺を核とするまちづくりの推進 品川エリアでは、SHINAGAWA GOOSのある品川駅西口地区において、2018年6月に地区計画が都市計画決定され、ターミナル駅前でありながら豊かな自然に恵まれた環境を活かしたまちづくりを推進しております。また、品川駅を中心とした品川駅街区地区においては、2019年4月に土地区画整理事業が事業認可されたほか、2020年4月には連続立体交差事業が事業認可され、今後、品川駅ホームの地平化(2面4線化)を伴う、品川第一踏切道を含む3か所の踏切解消を行う事業が進んでまいります。さらに、駅と西口地区に挟まれた国道15号においては、2019年3月に、官民連携で交通広場や賑わい広場を道路上空に整備する品川駅西口駅前広場の事業計画が示されるなど、品川駅周辺開発事業は着実に進捗しております。当社は「これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点・品川」の実現を担う事業者として、行政や地元関係者、周辺事業者と連携し、まちづくりの形成に向け、積極的に事業を推進してまいります。この品川駅周辺開発事業を筆頭に、沿線主要駅を中心として、それぞれの地域特性に応じたまちづくりを推進し、「品川」「羽田空港」が持つポテンシャルを、横浜や三浦半島といった沿線の活性化へ波及させてまいります。羽田における基盤強化の推進 交通事業において、羽田空港アクセスの確固たる地位を確立していくとともに、羽田空港周辺エリアにおいて、ホテル、商業施設、賃貸オフィスビルおよび賃貸マンション等への積極的な投資を行い、当社グループの基盤強化に努めてまいります。都市近郊リゾート三浦の創生 三浦半島における新たな観光の拠点づくりを行うとともに、鉄道・バス・タクシー等との連携により回遊性を向上させ、観光活性化の基盤を築いてまいります。また、観音崎、三戸・小網代、油壺および城ケ島地区それぞれの特色を活かした施設整備を図り、三浦半島全体の観光活性化を図ってまいります。地域とともに歩む 地元・行政および観光事業者・開発事業者等と連携し、各地域の特性を活かした事業を展開してまいります。また、2019年秋には、当社およびグループ会社の本社を、沿線の中心である横浜へ移転しました。これまで以上に沿線全域にわたるエリア戦略の推進強化を図ってまいります。 事業戦略の重点テーマ 基幹たる交通事業の基盤強化 当社グループの中核事業である鉄道・バス事業においては、羽田空港アクセスの確固たる地位をより強化していくとともに、安全・安定輸送を継続し、事業構造を変革していくことにより、安定的な利益確保に努めてまいります。また、座席指定制列車をはじめとする輸送サービスの高付加価値化などにより快適な移動を実現し、新たな旅客獲得を目指してまいります。賃貸事業・マンション分譲事業の戦略的展開 沿線および都心部を中心に、オフィスなどの賃貸事業を展開するとともに、マンション分譲事業、賃貸マンション事業等を展開することで、不動産事業を基幹たる交通事業に並ぶ事業へと大きく成長させてまいります。また、リノベーション事業等に積極的に取り組み、沿線の既存不動産ストックを活用した事業の強化も図ってまいります。訪日外国人需要の取込み 当社は、羽田空港第1・第2ターミナル駅(旧羽田空港国内線ターミナル駅)および羽田空港第3ターミナル駅(旧羽田空港国際線ターミナル駅)を、当社グループの訪日外国人への「おもてなし」を発信する拠点と位置付けていくとともに、訪日外国人の快適な移動の実現を目指すなど、インバウンド需要を確実に取り込んでまいります。筋肉質な事業構造への変革 低収益事業の抜本的改革、重複する事業・組織の整理統合、既存事業の利益率改善を図るとともに、時代や環境変化を捉えた新規事業の展開を図ってまいります。また、有利子負債の削減等に継続して取り組んでまいります。 お客さま戦略の重点テーマ エリア戦略・事業戦略の実現を図るため、京急ご案内センターと当社各部門・各グループ会社の連携を一層強化し、お客さまの声を確実に企業経営に取り込んでいくとともに、お客さま志向を徹底し、従業員のCS意識の向上を見据えた人材育成を推進するなど、お客さまに選ばれる商品・サービス水準を常に追求してまいります。 (3)企業の社会的責任に対する取り組み当社グループは、ライフラインを担う企業集団として、すべての事業において安全・安心の徹底に取り組むとともに、様々なステークホルダーと適切な協働を図り、コーポレート・ガバナンスの継続的な強化を推進し、ESG経営を核とした事業を展開してまいります。CSR活動については、事業を通じて戦略的に推進するため、方針の改定およびスローガンを新たに策定し「京急グループCSRビジョン」として取りまとめ、社内外に公表しました。環境については、「京急グループ環境基本方針」に基づき、脱炭素社会の実現に向けた、環境負荷の低い鉄道・バス等の公共交通機関の利用を促進する「ノルエコ」の推奨を行ったほか、グループ全体で使用するプラスチック製ストローの植物由来による生分解性ストローへの切換えを実施いたしました。また、沿線各所の海岸にてビーチクリーン活動を実施するなど、三浦半島が抱える環境課題にも取り組みました。さらに、性別、国籍、年齢および障がいの有無などを問わず、多様な人材が、その能力を十分に発揮できる職場環境づくりを推進してまいります。 当社グループは、沿線の生活者を支える企業集団として安全・安心を最優先に確保するとともに、人口減少、ライフスタイルや価値観の多様化、デジタルトランスフォーメーションの急速な進展といった様々な事業環境の変化に対応してまいります。そして、自然災害・感染症をはじめとした重要な課題やリスクに対しても、経営への影響を最小限に抑えるための態勢を整え、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要イ.経営成績の状況当期のわが国経済は、相次いだ自然災害の影響があったものの、雇用情勢の改善などもあり、緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症などの影響により、特に期末では景気は極めて厳しい状況で推移しました。 このような厳しい事業環境のなか、当社グループは、一大プロジェクトである品川駅周辺開発等を見据え、2020年度を最終年度とする「京急グループ中期経営計画」に基づき、交通事業、不動産事業をはじめとした各事業を推進しました。一方、グループ会社の再編や不要な資産の売却等の事業の選択と集中を進めるなど経営の効率化を図り、経営基盤の強化に努めました。また、引き続きすべての事業において安全・安心の徹底を図り、良質なサービスの提供に努めました。 しかしながら、不動産事業において、前期に大規模分譲マンションの売り上げを計上した反動などにより、当期の営業収益は3,127億5千1百万円(前期比7.8%減)、営業利益は294億8千9百万円(前期比26.5%減)、経常利益は268億3千4百万円(前期比29.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は156億5千万円(前期比24.4%減)となりました。 なお、当社は、9月に神奈川県横浜市へ本社を移転しました。 次に、セグメント別の業績についてご報告いたします。 (イ)交通事業鉄道事業では、ご利用のお客さま等に多大なご迷惑をおかけしました9月の踏切事故を踏まえ、発光信号機の設置ルールを見直し、当該踏切道に発光信号機を増設したほか、運転士のブレーキ操作の取り扱いを変更しました。また、都心方面および羽田空港の輸送人員の増加があったものの、新型コロナウイルス感染症の影響があり、輸送人員は前期比で0.3%減(定期0.7%増、定期外1.5%減)となりました。一方で、10月に実施した空港線の加算運賃引下げによる旅客運輸収入の減少があったものの、羽田空港第1・第2ターミナル駅(旧羽田空港国内線ターミナル駅)および羽田空港第3ターミナル駅(旧羽田空港国際線ターミナル駅)の輸送人員は、前期比で4.0%増(国内線3.9%増、国際線4.7%増)となりました。さらに、当社は、ダイヤ改正を実施し、平日朝の通勤時間帯に運行している座席指定制列車「モーニング・ウィング号」を1本増発したほか、三浦半島および都心方面への旅客の快適性向上のため、土休日限定でクロスシートタイプの車両の一部を座席指定とした「ウィング・シート」を新設するなど、利便性向上を図りました。このほか、沿線地域の活性化および利便性の向上を図るため、大師橋駅(旧産業道路駅)など6駅の駅名を変更しました。また、引き続き安全対策を最重要課題とし、京急蒲田駅、横浜駅および上大岡駅にホームドアを設置しました。 バス事業では、京浜急行バス㈱および川崎鶴見臨港バス㈱は、安定的な輸送力の確保を図るため、路線の効率化とあわせて、乗務員の採用を強化しました。 しかしながら、空港線の加算運賃引下げに加え、新型コロナウイルス感染症の影響による輸送人員の減少などにより、交通事業の営業収益は1,210億2千4百万円(前期比3.0%減)、営業利益は128億7千5百万円(前期比38.2%減)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)鉄道事業83,443△2.9バス事業33,404△3.0タクシー事業4,176△4.5営業収益計121,024△3.0 (提出会社の鉄道事業運輸成績) 区分単位当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) 前期比(%)営業日数日3660.3営業キロキロ87.0―客車走行キロ千キロ116,068△0.5輸送人員定期千人269,3330.7定期外〃212,854△1.5計〃482,187△0.3旅客運輸収入定期百万円31,882△0.1定期外〃48,189△5.4計〃80,072△3.3運輸雑収〃3,4677.7収入合計〃83,539△2.9乗車効率%43.2― (注)乗車効率の算出方法旅客人員×平均乗車キロ×100客車走行キロ×平均定員 (ロ)不動産事業不動産販売業では、当社および京急不動産㈱は、分譲マンション「プライムパークス品川シーサイド ザ・タワー」および「プライム新杉田」を完売しました。また、当社は、「ザ・パークハウス 東戸塚レジデンス」を完売しました。さらに、当社は、「プライム港南台」および「プライムフィット中目黒」の販売および引渡しを行ったほか、「プライムパークス上大岡 ザ・レジデンス」、「プライムスタイル川崎」および「ブランズタワー芝浦」の販売を開始しました。このほか、京急不動産㈱は、「プライム西八王子」の販売を開始しました。また、当社は、インドネシア共和国において、現地デベロッパー等と共同で分譲マンションおよび分譲住宅の販売を行いました。 不動産賃貸業では、都心および横浜駅周辺エリア等において賃貸オフィスビルが順調に稼働したほか、品川駅前に保有するオフィスビルなどで、品川駅周辺開発への準備を進めました。また、当社は、鉄道高架下空間の有効活用を進め、大森町~梅屋敷駅間において、ものづくり複合施設「梅森プラットフォーム」を開業したほか、日ノ出町~黄金町駅間において、飲食施設「日ノ出町フードホール」を開業しました。さらに、リノベーション事業等を展開する子会社の㈱Rバンクは、運営するシェアハウスが順調に稼働しました。 しかしながら、前期に大規模分譲マンションの売り上げを計上した反動などにより、不動産事業の営業収益は503億4千1百万円(前期比28.0%減)、営業利益は61億9百万円(前期比27.7%減)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)不動産販売業29,454△40.1不動産賃貸業20,8860.8営業収益計50,341△28.0 (ハ)レジャー・サービス事業ホテル業では、京急EXホテル・京急EXインは、新館を含めた各館がビジネス、レジャー需要を積極的に取り込みました。また、羽田空港利用客の需要を取り込むため、「京急EXイン 羽田・穴守稲荷駅前」を開業しました。なお、本年4月に「京急EXイン 東京・日本橋」を開業したほか、「京急EXイン 羽田イノベーションシティ」の本年の開業に向け、準備を進めました。 レジャー関連施設業では、当社は、ホステル事業において「plat hostel keikyu」を浅草エリアに2館、羽田空港周辺エリアに1館開業しました。また、京急開発㈱は、前期にリニューアルした「天然温泉 平和島」が順調に推移したほか、新たにアフタースクール事業に参入し、「京急キッズファン」を開校しました。 以上の結果、レジャー・サービス事業の営業収益は389億3千1百万円(前期比2.4%増)となったものの、ホテル業において、新型コロナウイルス感染症の影響による需要の減少などにより、営業利益は58億1千3百万円(前期比8.4%減)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)ビジネスホテル業10,620△1.5レジャー関連施設業13,0754.1レジャーその他15,2353.9営業収益計38,9312.4 (ニ)流通事業㈱京急百貨店は、ショッピングセンター業を統合したほか、㈱京急ストアは、駅ナカおよびドラッグストア事業等を統合するなど、4月に当社グループで重複していた事業を再編、統合し、営業力の強化および経営の効率化を図りました。また、㈱京急百貨店は、前期にリニューアルした「ウィング新橋」の売上が順調に推移しました。さらに、㈱京急ストアは、業態転換し開業した「もとまちユニオン上大岡店」および㈱セブン-イレブン・ジャパンと業務提携している駅構内および駅前の店舗などで顧客の獲得に努めました。このほか、㈱京急ストアは、金沢八景駅直結の商業施設「ウィングキッチン金沢八景」を開業しました。以上の結果、流通事業の営業収益は、1,012億9千7百万円(前期比5.0%減)となりましたが、スーパーマーケット業において、前期に㈱京急ストアでのれんの減損処理を行ったことによるのれん償却額の減少などにより、営業利益は26億5千8百万円(前期比12.6%増)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)百貨店・ショッピングセンター業35,342△3.3 百貨店業31,811△5.3 ショッピングセンター業3,53020.4ストア業65,955△5.8 スーパーマーケット業51,572△6.2 コンビニエンスストア・物品販売業ほか14,382△4.5営業収益計101,297△5.0 (ホ)その他京急建設㈱および京急電機㈱は、ホームドアをはじめとした鉄道の安全対策工事等を行いました。また、京急建設㈱は、ビジネスホテル等の建設工事を行いました。 以上の結果、その他の事業の営業収益は582億1千7百万円(前期比4.2%増)となったものの、受注工事の利益率の減少などにより、営業利益は36億8千万円(前期比8.5%減)となりました。 ロ.財政状態の状況当連結会計年度末の総資産は、建物及び構築物や土地の増加などはありましたが、受取手形及び売掛金や現金及び預金の減少などにより、前連結会計年度末と比べ34億3千2百万円減少しました。セグメントごとの資産の状況は、次のとおりであります。セグメント別当連結会計年度(2020年3月31日)帳簿価額(百万円)前期比(%)交通事業466,4643.1不動産事業231,4140.5レジャー・サービス事業64,2899.5流通事業29,850△9.5その他35,2902.0調整額61,102△26.5資産合計888,412△0.4 負債は、有利子負債の増加などはありましたが、支払手形及び買掛金や繰延税金負債の減少などにより、前連結会計年度末と比べ12億4千8百万円減少しました。また、純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などによる増加はありましたが、時価の下落によるその他有価証券評価差額金の減少や剰余金の配当などにより、前連結会計年度末と比べ21億8千4百万円減少しました。 ハ.キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、493億4千3百万円の資金収入となりました。前期と比べ、売上債権の減少などによる収入増はありますが、前期に大規模分譲マンションの売上を計上したことの反動による収入の減少や、税金等調整前当期純利益が減少したことなどにより、65億3千1百万円の収入減となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、698億7千1百万円の資金支出となりました。前期と比べ、有形固定資産の取得による支出が増加したことなどにより、285億7千3百万円の支出増となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、前期は有利子負債が減少しましたが、当期は増加に転じたことなどにより、103億3千8百万円の資金収入(前期は126億9千6百万円の支出)となりました。 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、354億5百万円となりました。前連結会計年度末と比べ、101億8千6百万円減少しました。 ニ.生産、受注および販売の状況当社グループの事業内容は広範囲かつ多種多様であり、そのほとんどが生産、受注および販売の形態をとっていないため、「生産、受注および販売の状況」については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「イ.経営成績の状況」において業種別営業成績等として記載しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 イ.重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者は、決算日における資産・負債および報告期間における収益・費用の金額ならびに開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらの見積りについては、過去の実績、現在の状況および今後の見通しに応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、異なる場合があります。重要な会計上の見積りには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当報告書提出日現在において判断したものです。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に関する事項については、「第5 経理の状況、1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に記載しております。 (イ)たな卸資産の評価当社グループは、多くのたな卸資産を保有しております。これらの価値は、個別物件の販売計画によって見積もっており、当該見積りには、営業収益に影響する市況や周辺相場の変動の見込などの仮定を用いております。そのため、市況等の変化により販売計画が変更となった場合などには、損失が発生する可能性があります。 (ロ)固定資産の減損当社グループは、多くの固定資産を保有しております。これらの資産について減損損失を認識するか否かの判定および使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローは、第18次総合経営計画の前提となった数値を、経営環境などの外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報(予算など)と整合的に修正し見積もっています。当該見積りには、営業収益に影響する市況の見込などの仮定を用いております。そのため、当初見込んだ収益が得られなかった場合、または算出の前提条件に変更があった場合には、損失が発生する可能性があります。 (ハ)繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産の認識に際して、将来獲得しうる課税所得の時期およびその金額を、第18次総合経営計画の前提となった数値を基礎に、経営環境などの外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報(予算など)と整合的に修正し見積もっています。当該見積りには、営業収益に影響する市況の見込などの仮定を用いております。そのため、実際に課税所得が生じた時期および金額が見積りと異なった場合、繰延税金資産の追加計上または取り崩しが必要となる場合があります。 (ニ)退職給付債務および費用の計算当社グループは、退職給付債務および費用について、数理計算上で設定される諸前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率および長期期待運用収益率等の仮定が含まれます。そのため、将来の不確実な経済条件の変動等により、実際の結果が前提条件と異なることとなった場合、または前提条件が変更された場合、退職給付にかかる負債および退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。 ロ.当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討(イ)営業収益および営業利益当連結会計年度の営業収益は3,127億5千1百万円(前期比7.8%減)、営業利益は294億8千9百万円(前期比26.5%減)となりました。各セグメントの営業収益および営業利益の分析については「(1)経営成績等の状況の概要」の「イ.経営成績の状況」に記載しておりますが、交通事業は、新型コロナウイルス感染症(以下、「感染症」と言います)の影響や空港線の加算運賃引下げの影響などにより、鉄道事業が減収となったほか、バス事業およびタクシー事業においても、感染症の影響などにより減収となったため、交通事業全体で37億2千3百万円の減収となりました。また、減収に加え、鉄道事業の退職給付費用や減価償却費、三浦半島や空港線の宣伝費のほか一般管理費の分担の増加などの費用増があり、交通事業全体で79億4千4百万円の減益となりました。不動産事業は、不動産販売業において前期に大規模分譲マンションの売上を計上したことによる反動などにより、不動産事業全体で195億8千6百万円の減収、23億4千万円の減益となりました。レジャー・サービス事業は、レジャー関連施設業において、前期にリニューアルした天然温泉平和島が順調に推移したことなどにより9億2千2百万円の増収となったものの、ビジネスホテル業において、感染症の影響による利用者の減少などにより減収となったほか、新規開業関連費用が増加したことなどにより、5億3千万円の減益となりました。流通事業は、スーパーマーケット業が、前期に一部店舗を閉店したことなどにより減収となったほか、百貨店業が、感染症の影響や、食品・婦人服の不調により減収となったことなどにより、流通事業全体で52億9千万円の減収となりました。一方、営業利益は、スーパーマーケット業における仕入原価の低減や前期にのれんの減損処理を行ったことによるのれん償却額の減少などにより、2億9千7百万円の増益となりました。その他の事業は、工事請負関係の収入増などにより23億5千4百万円の増収となったものの、受注工事の利益率が減少したことなどにより、3億4千1百万円の減益となりました。 (ロ)営業外損益および経常利益当連結会計年度の営業外収益は、持分法による投資利益の減少などにより前連結会計年度の23億8千3百万円から3千4百万円減少し、23億4千9百万円となりました。営業外費用は、支払利息の減少などはあったものの、コミットメントラインの設定やシンジケートローンに伴う手数料の支払いなどにより、前連結会計年度の47億5千7百万円から2億4千7百万円増加し、50億4百万円となりました。この結果、経常利益は268億3千4百万円(前期比29.0%減)となりました。 (ハ)特別損益および親会社株主に帰属する当期純利益当連結会計年度の特別利益は、投資有価証券売却益が減少したことなどにより前連結会計年度の27億9千2百万円から13億5千3百万円減少し、14億3千8百万円となりました。特別損失は、減損損失の減少などにより前連結会計年度の97億8千万円から53億5千7百万円減少し、44億2千3百万円となりました。この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は238億5千万円となり、ここから法人税等および非支配株主に帰属する当期純損失を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、156億5千万円(前期比24.4%減)となりました。 (ニ)目標となる経営指標当社グループでは、「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」の「(2)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題」に記載のとおり、中期経営計画期間を「構造変革期」と定め、最終年度である2020年度の目標となる経営指標として「営業利益330億円」「EBITDA680億円」「純有利子負債4,200億円」「純有利子負債/EBITDA6.2倍」を掲げております。当連結会計年度における各経営指標は、年度末には新型コロナウイルス感染症の影響を受け、「営業利益294億円」「EBITDA622億円」「純有利子負債4,091億円」「純有利子負債/EBITDA6.6倍」となりました。 (ホ)財政状態当連結会計年度末の財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「ロ.財政状態の状況」に記載しております。 (ヘ)資本の財源および資金の流動性についての分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「ハ.キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入および社債発行による資金調達により設備投資を行いました。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等は甚大であり、当社グループは、今後の収入減少に対応するため、鉄道事業における安全対策投資などは継続的に実施をしていく必要はありますが、設備投資全般について最大限の峻別を行ってまいります。また、直近で、金融機関からの借入および社債発行等により資金調達を行ったほか、コミットメントライン等の融資枠も設定しており、引き続き流動性資金は十分に確保しております。なお、当社グループは、キャッシュマネジメントシステム(CMS)などによりグループ内余剰資金の有効活用にも努めております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題イ.企業価値の最大化に向けた取り組み(イ)京急グループ総合経営計画の推進当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが2035年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。そして、「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客さま戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。また、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化も図ってまいります。 (ロ)中期経営計画(2016~2020年度)長期ビジョン実現に向けた最初のステップとして、2016年度から2020年度までの5年間を「構造変革期」と定め、2020年度の目標となる経営指標として、「営業利益330億円、EBITDA680億円、純有利子負債4,200億円、純有利子負債/EBITDA6.2倍」を掲げ、その達成に向け中期経営計画を推進しております。不動産賃貸業については、賃貸オフィスや賃貸マンションを新規取得、レジャー事業については、ビジネスホテルを新規開業するなど、引き続き成長投資を推進してまいります。一方、不要な資産の売却を行うなど事業の選択と集中を進め、2020年度以降に本格化する品川駅周辺開発に備え、事業基盤の強化に努めてまいります。また、今後の事業環境を見据えた他社との事業連携や新規事業等への展開を行うとともに、グループ会社再編を含めた業務推進体制を再構築するなど、経営計画の実現に向けた推進体制の強化を図ってまいります。引き続き次の重点テーマに取り組み、長期ビジョンの実現に向けた土台作りを推進してまいります。a.エリア戦略の重点テーマ(a)品川を筆頭に駅周辺を核とするまちづくりの推進品川エリアにおいては、2018年6月にSHINAGAWA GOOSのある品川駅西口地区の地区計画が定められました。品川駅周辺地区においては、2018年12月に品川駅ホームの地平化(2面4線化)を伴う、品川第一踏切道(八ツ山橋)を含む3か所の踏切解消を行う連続立体交差事業の都市計画が決定され、2019年4月には品川駅街区地区の土地区画整理事業が事業認可されました。また、駅と西口地区に挟まれた国道15号においては、官民連携で交通広場や賑わい広場を道路上空に整備していく事業概要が2019年3月に示されました。 当社は「これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点・品川」の実現を担う事業者として、品川駅再編に向けた2019年度の工事着手を目指し、行政や地元関係者、周辺事業者と連携し、まちづくりの形成に向け事業の推進を図ってまいります。この品川駅周辺開発事業を筆頭に、沿線主要駅を中心として、それぞれの地域特性に応じたまちづくりを推進し、「品川」、「羽田空港」が持つポテンシャルを、沿線の活性化へ波及させてまいります。(b)羽田における基盤強化の推進交通事業において、羽田空港アクセスの確固たる地位を確立していくとともに、羽田空港周辺エリアにおいて、ホテル、商業施設、賃貸オフィスビルおよび賃貸マンション等への積極的な投資を行い、当社グループの基盤強化に努めてまいります。また、羽田空港跡地第1ゾーンの整備事業に参画し、羽田空港周辺の活性化を図ってまいります。(c)都市近郊リゾート三浦の創生三浦半島における新たな観光の拠点づくりを行うとともに、鉄道・バス・タクシー等との連携により回遊性を向上させ、観光活性化の基盤を築いてまいります。また、観音崎、三戸・小網代、油壺および城ケ島地区それぞれの特色を活かした施設整備を図り、三浦半島全体の観光活性化を図ってまいります。(d)地域とともに歩む地元・行政および観光事業者・開発事業者等と連携し、各地域の特性を活かした事業を展開してまいります。また、2019年秋には、当社およびグループ会社の本社を、沿線の中心である横浜へ移転し、これまで以上に沿線全域にわたるエリア戦略の推進強化を図ってまいります。b.事業戦略の重点テーマ(a)基幹たる交通事業の基盤強化当社グループの中核事業である鉄道・バス事業においては、羽田空港アクセスの確固たる地位をより強化していくとともに、安全・安定輸送を継続し、事業構造を変革していくことにより、安定的な利益確保に努めてまいります。また、座席指定制列車をはじめとする輸送サービスの高付加価値化などにより快適な移動を実現し、新たな旅客獲得を目指してまいります。(b)賃貸事業・マンション分譲事業の戦略的展開沿線および都心部を中心に、オフィスなどの賃貸事業を展開するとともに、マンション分譲事業、賃貸マンション事業等を展開することで、不動産事業を交通事業に並ぶ事業へと成長させてまいります。また、リノベーション事業等に積極的に取り組み、沿線の既存不動産ストックを活用した事業の強化も図ってまいります。(c)訪日外国人需要の取込み当社は、羽田空港国際線・国内線ターミナル駅を、当社グループの訪日外国人への「おもてなし」を発信する拠点と位置づけております。2019年秋のラグビーワールドカップや2020年の東京オリンピック・パラリンピックへ向けて、当社グループの受入体制を整備してまいります。また、羽田空港国際線ターミナル駅および品川駅で展開する京急ツーリストインフォメーションセンターを中心に、おもてなしの機能の強化・拡充を図ってまいります。さらに、Wi-Fi、案内表示の整備等の施策を継続してまいります。引き続き、訪日外国人の快適な移動の実現を目指すとともに、インバウンド需要を確実に取り込んでまいります。(d)筋肉質な事業構造への変革低収益事業の抜本的改革、重複する事業・組織の整理統合、既存事業の利益率改善を図るとともに、時代や環境変化を捉えた新規事業の展開を図ってまいります。また、2019年4月に実施した流通事業の再編効果を出すことで、流通事業の収益力向上を図ってまいります。さらに、有利子負債の削減等に継続して取り組んでまいります。c.お客さま戦略の重点テーマエリア戦略・事業戦略の実現を図るため、京急ご案内センターと当社各部門・各グループ会社の連携を一層強化し、お客さまの声を確実に企業経営に取り込んでいくとともに、お客さま志向を徹底し、従業員のCS意識の向上を見据えた人材育成を推進するなど、お客さまに選ばれる商品・サービス水準を常に追求してまいります。 ロ.企業の社会的責任に対する取り組み当社グループは、ライフラインを担う企業集団として、すべての事業において安全・安心の徹底に取り組むとともに、様々なステークホルダーと適切な協働を図り、コーポレート・ガバナンスの継続的な強化に取り組んでまいります。また、当社グループは、ESGを核として事業を展開することで、ESG経営を実現してまいります。さらに、2018年11月に神奈川県と連携協定を締結したSDGsに関する取り組みについても積極的に取り組んでまいります。具体的には、「京急グループ環境基本方針」に基づき、脱炭素社会の実現に向け、環境負荷の低い鉄道・バス等の公共交通機関の利用を促進する「ノルエコ」キャンペーンを実施してまいります。このほか、鉄道・バス車両、駅および保有ビルの省エネ化、プラスチックゴミ削減活動など、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題について、積極的な取り組みを実施してまいります。 また、性別、国籍、年齢および障がいの有無などを問わず、多様な人材がその能力を十分に発揮できる職場環境づくりを推進してまいります。 これらの課題への取り組みを通して、当社グループは、沿線の生活者を支える企業集団として安全・安心を最優先に確保するとともに、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。 (3)株式会社の支配に関する基本方針イ.基本方針の内容当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大量買付行為であっても、安全性を最優先するとともに、沿線地域の発展のため、グループが連携して事業を行い、相乗効果を図るという当社のグループ経営を十分に理解し、企業価値・株主の皆様の共同の利益の向上または確保に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社は、株式会社の経営権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。しかしながら、株式の大量買付行為のなかには、①企業価値・株主共同の利益に侵害をもたらすもの、②株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、③対象会社の株主や取締役会が、買付の条件等について検討するための、十分な時間や情報を提供しないもの、④対象会社の取締役会が、代替案を提案するための、十分な時間や情報を提供しないもの、⑤対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件を引き出すために、買付者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。したがって、当社株式の大量買付を行う者は、株主の皆様の判断のために、必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、かつ、一定の検討期間が経過した後にのみ当該大量買付行為を開始すべきである、と当社は考えております。また、株主の皆様の判断の前提として、当社において、株主の皆様をはじめとするステークホルダーとの信頼関係を構築し、株主共同の利益の確保・向上を図っていくために、当社グループの経営理念を明確化し、企業価値の最大化に努めていくことが必要であると考えております。 ロ.取り組みの具体的な内容(イ)会社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化を図り、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが2035年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客さま戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。 (ロ)基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み当社取締役会は、当社株式に対する大量買付行為を行っているまたは行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)に対しては、買付の目的や買付後の当社グループの経営方針など、大量買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報提供を求め、適時適切に情報開示を行います。また、当社取締役会は、買付者等から提供された情報について、当社グループの企業価値の向上および株主の皆様の共同の利益の確保の観点から評価・検討し、株主の皆様に対し当社取締役会の意見等の情報開示を行うなど、金融商品取引法、会社法その他関係法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。なお、2015年6月26日開催の第94期定時株主総会の決議によって継続しておりました「当社株式等の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」は、2018年5月9日開催の当社取締役会において継続しないことを決議しており、同年6月28日開催の第97期定時株主総会の終結の時をもって有効期間が満了し、失効しております。 ハ.具体的取り組みに対する当社取締役会の判断およびその理由当社取締役会は、上記ロ(イ)に記載した取り組みは、当社のグループ経営を具現化し、企業価値・沿線価値の向上に資する具体的施策として策定されたものであることから、当社の基本方針に沿うものであり、当社グループの企業価値を向上させ、株主の皆様の共同の利益の確保に資するものであって、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。また、当社取締役会は、上記ロ(ロ)に記載した取り組みは、当社グループの企業価値の向上および株主の皆様の共同の利益の確保の観点から、株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を買付者等に求め、これを開示することなどを定めるものであり、特定の株主または投資家を優遇あるいは不利に取り扱うものではないと考えております。したがって、当社取締役会は、上記ロ(ロ)に記載した取り組みも当社の基本方針に沿うものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。また、当社取締役会の意見等の情報開示に際しての恣意性の排除を担保するため、当社経営陣から独立した者のみから構成される企業価値分析会議を設置し、当該情報開示にあたっては、当社取締役会として同会議に意見等を諮問するとともに、同会議の答申を最大限尊重してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題イ.企業価値の最大化に向けた取り組み(イ)京急グループ総合経営計画の推進当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが2035年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。そして、「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客さま戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。また、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化も図ってまいります。 (ロ)中期経営計画(2016~2020年度)長期ビジョン実現に向けた最初のステップとして、2016年度から2020年度までの5年間を「構造変革期」と定め、2020年度の目標となる経営指標として、「営業利益330億円、EBITDA680億円、純有利子負債4,200億円、純有利子負債/EBITDA6.2倍」を掲げ、その達成に向け中期経営計画を推進しております。不動産賃貸業については、賃貸オフィスや賃貸マンションを新規取得、レジャー事業については、ビジネスホテルを新規開業するなど、引き続き成長投資を推進してまいります。一方、不要な資産の売却を行うなど事業の選択と集中を進め、2020年度以降に本格化する品川駅周辺開発に備え、事業基盤の強化に努めてまいります。また、今後の事業環境を見据えた他社との事業連携や新規事業等への展開を行うとともに、グループ会社再編を含めた業務推進体制を再構築するなど、経営計画の実現に向けた推進体制の強化を図ってまいります。引き続き次の重点テーマに取り組み、長期ビジョンの実現に向けた土台作りを推進してまいります。a.エリア戦略の重点テーマ(a)品川を筆頭に駅周辺を核とするまちづくりの推進品川エリアにおいては、2018年6月にSHINAGAWA GOOSのある品川駅西口地区の地区計画が定められました。品川駅周辺地区においては、2018年12月に品川駅ホームの地平化(2面4線化)を伴う、品川第一踏切道(八ツ山橋)を含む3か所の踏切解消を行う連続立体交差事業の都市計画が決定され、2019年4月には品川駅街区地区の土地区画整理事業が事業認可されました。また、駅と西口地区に挟まれた国道15号においては、官民連携で交通広場や賑わい広場を道路上空に整備していく事業概要が2019年3月に示されました。 当社は「これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点・品川」の実現を担う事業者として、品川駅再編に向けた2019年度の工事着手を目指し、行政や地元関係者、周辺事業者と連携し、まちづくりの形成に向け事業の推進を図ってまいります。この品川駅周辺開発事業を筆頭に、沿線主要駅を中心として、それぞれの地域特性に応じたまちづくりを推進し、「品川」、「羽田空港」が持つポテンシャルを、沿線の活性化へ波及させてまいります。(b)羽田における基盤強化の推進交通事業において、羽田空港アクセスの確固たる地位を確立していくとともに、羽田空港周辺エリアにおいて、ホテル、商業施設、賃貸オフィスビルおよび賃貸マンション等への積極的な投資を行い、当社グループの基盤強化に努めてまいります。また、羽田空港跡地第1ゾーンの整備事業に参画し、羽田空港周辺の活性化を図ってまいります。(c)都市近郊リゾート三浦の創生三浦半島における新たな観光の拠点づくりを行うとともに、鉄道・バス・タクシー等との連携により回遊性を向上させ、観光活性化の基盤を築いてまいります。また、観音崎、三戸・小網代、油壺および城ケ島地区それぞれの特色を活かした施設整備を図り、三浦半島全体の観光活性化を図ってまいります。(d)地域とともに歩む地元・行政および観光事業者・開発事業者等と連携し、各地域の特性を活かした事業を展開してまいります。また、2019年秋には、当社およびグループ会社の本社を、沿線の中心である横浜へ移転し、これまで以上に沿線全域にわたるエリア戦略の推進強化を図ってまいります。b.事業戦略の重点テーマ(a)基幹たる交通事業の基盤強化当社グループの中核事業である鉄道・バス事業においては、羽田空港アクセスの確固たる地位をより強化していくとともに、安全・安定輸送を継続し、事業構造を変革していくことにより、安定的な利益確保に努めてまいります。また、座席指定制列車をはじめとする輸送サービスの高付加価値化などにより快適な移動を実現し、新たな旅客獲得を目指してまいります。(b)賃貸事業・マンション分譲事業の戦略的展開沿線および都心部を中心に、オフィスなどの賃貸事業を展開するとともに、マンション分譲事業、賃貸マンション事業等を展開することで、不動産事業を交通事業に並ぶ事業へと成長させてまいります。また、リノベーション事業等に積極的に取り組み、沿線の既存不動産ストックを活用した事業の強化も図ってまいります。(c)訪日外国人需要の取込み当社は、羽田空港国際線・国内線ターミナル駅を、当社グループの訪日外国人への「おもてなし」を発信する拠点と位置づけております。2019年秋のラグビーワールドカップや2020年の東京オリンピック・パラリンピックへ向けて、当社グループの受入体制を整備してまいります。また、羽田空港国際線ターミナル駅および品川駅で展開する京急ツーリストインフォメーションセンターを中心に、おもてなしの機能の強化・拡充を図ってまいります。さらに、Wi-Fi、案内表示の整備等の施策を継続してまいります。引き続き、訪日外国人の快適な移動の実現を目指すとともに、インバウンド需要を確実に取り込んでまいります。(d)筋肉質な事業構造への変革低収益事業の抜本的改革、重複する事業・組織の整理統合、既存事業の利益率改善を図るとともに、時代や環境変化を捉えた新規事業の展開を図ってまいります。また、2019年4月に実施した流通事業の再編効果を出すことで、流通事業の収益力向上を図ってまいります。さらに、有利子負債の削減等に継続して取り組んでまいります。c.お客さま戦略の重点テーマエリア戦略・事業戦略の実現を図るため、京急ご案内センターと当社各部門・各グループ会社の連携を一層強化し、お客さまの声を確実に企業経営に取り込んでいくとともに、お客さま志向を徹底し、従業員のCS意識の向上を見据えた人材育成を推進するなど、お客さまに選ばれる商品・サービス水準を常に追求してまいります。 ロ.企業の社会的責任に対する取り組み当社グループは、ライフラインを担う企業集団として、すべての事業において安全・安心の徹底に取り組むとともに、様々なステークホルダーと適切な協働を図り、コーポレート・ガバナンスの継続的な強化に取り組んでまいります。また、当社グループは、ESGを核として事業を展開することで、ESG経営を実現してまいります。さらに、2018年11月に神奈川県と連携協定を締結したSDGsに関する取り組みについても積極的に取り組んでまいります。具体的には、「京急グループ環境基本方針」に基づき、脱炭素社会の実現に向け、環境負荷の低い鉄道・バス等の公共交通機関の利用を促進する「ノルエコ」キャンペーンを実施してまいります。このほか、鉄道・バス車両、駅および保有ビルの省エネ化、プラスチックゴミ削減活動など、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題について、積極的な取り組みを実施してまいります。 また、性別、国籍、年齢および障がいの有無などを問わず、多様な人材がその能力を十分に発揮できる職場環境づくりを推進してまいります。 これらの課題への取り組みを通して、当社グループは、沿線の生活者を支える企業集団として安全・安心を最優先に確保するとともに、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。 (3)株式会社の支配に関する基本方針イ.基本方針の内容当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大量買付行為であっても、安全性を最優先するとともに、沿線地域の発展のため、グループが連携して事業を行い、相乗効果を図るという当社のグループ経営を十分に理解し、企業価値・株主の皆様の共同の利益の向上または確保に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社は、株式会社の経営権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。しかしながら、株式の大量買付行為のなかには、①企業価値・株主共同の利益に侵害をもたらすもの、②株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、③対象会社の株主や取締役会が、買付の条件等について検討するための、十分な時間や情報を提供しないもの、④対象会社の取締役会が、代替案を提案するための、十分な時間や情報を提供しないもの、⑤対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件を引き出すために、買付者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。したがって、当社株式の大量買付を行う者は、株主の皆様の判断のために、必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、かつ、一定の検討期間が経過した後にのみ当該大量買付行為を開始すべきである、と当社は考えております。また、株主の皆様の判断の前提として、当社において、株主の皆様をはじめとするステークホルダーとの信頼関係を構築し、株主共同の利益の確保・向上を図っていくために、当社グループの経営理念を明確化し、企業価値の最大化に努めていくことが必要であると考えております。 ロ.取り組みの具体的な内容(イ)会社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化を図り、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが2035年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客さま戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。 (ロ)基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み当社取締役会は、当社株式に対する大量買付行為を行っているまたは行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)に対しては、買付の目的や買付後の当社グループの経営方針など、大量買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報提供を求め、適時適切に情報開示を行います。また、当社取締役会は、買付者等から提供された情報について、当社グループの企業価値の向上および株主の皆様の共同の利益の確保の観点から評価・検討し、株主の皆様に対し当社取締役会の意見等の情報開示を行うなど、金融商品取引法、会社法その他関係法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。なお、2015年6月26日開催の第94期定時株主総会の決議によって継続しておりました「当社株式等の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」は、2018年5月9日開催の当社取締役会において継続しないことを決議しており、同年6月28日開催の第97期定時株主総会の終結の時をもって有効期間が満了し、失効しております。 ハ.具体的取り組みに対する当社取締役会の判断およびその理由当社取締役会は、上記ロ(イ)に記載した取り組みは、当社のグループ経営を具現化し、企業価値・沿線価値の向上に資する具体的施策として策定されたものであることから、当社の基本方針に沿うものであり、当社グループの企業価値を向上させ、株主の皆様の共同の利益の確保に資するものであって、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。また、当社取締役会は、上記ロ(ロ)に記載した取り組みは、当社グループの企業価値の向上および株主の皆様の共同の利益の確保の観点から、株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を買付者等に求め、これを開示することなどを定めるものであり、特定の株主または投資家を優遇あるいは不利に取り扱うものではないと考えております。したがって、当社取締役会は、上記ロ(ロ)に記載した取り組みも当社の基本方針に沿うものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。また、当社取締役会の意見等の情報開示に際しての恣意性の排除を担保するため、当社経営陣から独立した者のみから構成される企業価値分析会議を設置し、当該情報開示にあたっては、当社取締役会として同会議に意見等を諮問するとともに、同会議の答申を最大限尊重してまいります。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。(1)経営成績等の状況の概要イ.経営成績の状況当期のわが国経済は、相次いだ自然災害の影響があったものの、雇用情勢の改善などもあり、緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、海外経済の不確実性および金融資本市場の変動などの影響により、先行きは不透明な状況で推移しました。このような事業環境のなか、当社グループは、一大プロジェクトである品川駅周辺開発を見据え、2020年度を最終年度とする「京急グループ中期経営計画」に基づき、交通事業、不動産事業をはじめとした各事業を推進しました。一方、グループ会社の再編や不要な資産の売却等の事業の選択と集中を進めるなど経営の効率化を図り、経営基盤の強化に努めました。また、引き続きすべての事業において安全・安心の徹底を図り、良質なサービスの提供に努めました。 以上の結果、不動産事業において、分譲マンションの販売および引渡しが順調に推移したことなどにより、当期の営業収益は3,392億6千8百万円(前期比7.5%増)、営業利益は401億4千7百万円(前期比36.2%増)、経常利益は377億7千4百万円(前期比38.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は207億1千4百万円(前期比28.2%増)となりました。 次に、セグメント別の業績についてご報告いたします。 (イ)交通事業鉄道事業では、都心方面および羽田空港の輸送人員の増加などにより、輸送人員は前期比で1.4%増(定期1.3%増、定期外1.5%増)となり、過去最高となりました。また、羽田空港国内線および国際線の航空旅客数が増加したことなどにより、羽田空港国内線ターミナル駅および羽田空港国際線ターミナル駅の輸送人員は、前期比で4.9%増(国内線3.6%増、国際線9.2%増)となりました。さらに、当社は、大師線連続立体交差事業の進捗に伴い、東門前駅~小島新田駅間の地下化を実施し、3か所の踏切道を解消しました。このほか、金沢八景駅を橋上化し、金沢シーサイドラインと接続したことにより、乗り換えの利便性が向上しました。また、東京都交通局および京成電鉄㈱との相互直通50周年ならびに羽田空港国内線ターミナル駅開業20周年を記念したキャンペーンの実施などにより、当社線の利用促進に努めました。さらに、近年の訪日外国人増加に伴い、外国語での案内需要の高まりに応えるため、京急ツーリストインフォメーションセンターを品川駅に開設しました。このほか、引き続き安全対策を最重要課題とし、羽田空港国内線ターミナル駅および京急蒲田駅にホームドアを設置しました。 バス事業では、京浜急行バス㈱は、東京外環自動車道の新規区間開通を機に、羽田空港~松戸駅・新松戸駅線の運行を開始したほか、一部の羽田空港連絡路線において、ダイヤ改正や増便、停留所の新設を実施するなど、利便性向上を図りました。また、川崎鶴見臨港バス㈱は、企業の進出が続く川崎市臨海エリアの路線において、始発および終車の時刻を変更したほか、川崎駅周辺および武蔵小杉エリアの路線において、路線再編およびダイヤ改正を実施しました。さらに、車内でのインターネット需要に対応するため、羽田空港連絡路線、高速バス路線および貸切バスにおいて、フリーWi-Fiサービスを開始しました。 以上の結果、交通事業の営業収益は1,247億4千8百万円(前期比1.0%増)、営業利益は208億1千9百万円(前期比3.1%増)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)鉄道事業85,9531.1バス事業34,4211.4タクシー事業4,373△2.2営業収益計124,7481.0 (提出会社の鉄道事業運輸成績) 区分単位当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) 前期比(%)営業日数日365―営業キロキロ87.0―客車走行キロ千キロ116,6720.0輸送人員定期千人267,3541.3定期外〃216,0651.5計〃483,4191.4旅客運輸収入定期百万円31,9171.2定期外〃50,9131.7計〃82,8311.5運輸雑収〃3,219△8.6収入合計〃86,0511.1乗車効率%43.5― (注)乗車効率の算出方法旅客人員×平均乗車キロ×100客車走行キロ×平均定員 (ロ)不動産事業不動産販売業では、当社は、分譲マンション「プライムパークス品川シーサイド ザ・レジデンス」を完売しました。また、京急不動産㈱は、「クラッシィハウス神田錦町」、「ジオ千代田大手町」および「ザ・パークハウス 東日本橋」を完売しました。さらに、当社および京急不動産㈱は、「プライムパークス品川シーサイド ザ・タワー」の販売および引渡しを行い、順調に推移しました。このほか、当社は、「ザ・パークハウス 東戸塚レジデンス」および「プライムスタイル東日本橋」などの販売および引渡しを行いました。また、当社は、インドネシア共和国において、現地デベロッパー等と共同で分譲マンションの販売を開始しました。 不動産賃貸業では、都心および横浜駅周辺エリアにおいて前期に取得した賃貸オフィスビルが順調に稼働したほか、品川駅前に保有するオフィスビルなどで、高稼働率の維持に努めました。また、子会社化した㈱Rバンクは、女性専用のシェアハウス「プライムコネクト羽田」および他社の旧社宅をリニューアルした多世代住宅「hagu組む東戸塚」を新規に展開しました。このほか、当社は、横浜市等と連携し、郊外住宅地の交通課題等の解決を通して魅力を向上させる取り組みとして、横浜市金沢区において、「電動小型低速車」の公道走行の実証実験を首都圏で初めて実施しました。以上の結果、不動産事業の営業収益は699億2千7百万円(前期比48.7%増)、営業利益は84億4千9百万円(前期は営業損失16億5千7百万円)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)不動産販売業49,21178.4不動産賃貸業20,7166.5営業収益計69,92748.7 (ハ)レジャー・サービス事業ホテル業では、当社は、品川駅前に立地し、広い客室や高い施設グレードを有するビジネスホテルをワンランク上の新たな業態「京急EXホテル 品川」および「京急EXホテル 高輪」としてリブランドしました。これにより、京急EXホテル・京急EXインの2ブランド体制となり、新館を含めた各館がビジネス、レジャー需要を積極的に取り込み、好調に稼働しました。また、羽田空港利用客の需要を取り込むため、「京急EXイン 浜松町・大門駅前」を開業したほか、2020年度の全館3,000室体制の目標達成に向けて、「京急EXイン 東京・日本橋」の開業準備を進めました。レジャー関連施設業では、当社は、訪日外国人の増加に伴い、多様化する宿泊ニーズに対応するため、ホステル事業に新規参入し、浅草エリアに「plat hostel keikyu asakusa karin」を開業しました。また、京急開発㈱は、ボートレース事業等が好調に推移したほか、「天然温泉 平和島」のリニューアルおよび屋内アスレチック施設の誘致により、羽田空港利用客に加え、レジャー客等の需要を取り込みました。以上の結果、レジャー・サービス事業の営業収益は380億9百万円(前期比6.8%増)、営業利益は63億4千3百万円(前期比13.0%増)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)ホテル・旅館・飲食業17,4138.5レジャー施設・ゴルフ場業8,7794.0広告代理業7,80017.1その他4,016△9.5営業収益計38,0096.8 (ニ)流通事業㈱京急百貨店は、前期にリニューアルした売場等の売上が順調に推移したほか、紳士服売場、生活雑貨売場および「ウィング上大岡」のリニューアルを実施するなど、収益力の強化に努めました。㈱京急ストアは、前期に開業した「京急ストア京急鶴見店」などが順調に推移しました。また、ドラッグストア事業の効率的な運営体制の構築を図るため、㈱京急ハウツを吸収合併しました。㈱京急ショッピングセンターは、新橋駅直結の商業施設「ウィング新橋」を耐震補強工事にあわせてリニューアルし、顧客の獲得に努めました。物品販売業では、㈱京急ステーションコマースは、㈱セブン-イレブン・ジャパンと業務提携した駅構内および駅前の店舗が順調に推移しました。しかしながら、㈱京急ストアの前期に閉店した店舗の影響などにより、流通事業の営業収益は1,065億8千8百万円(前期比0.9%減)、営業利益は23億6千1百万円(前期比10.0%減)となりました。なお、㈱京急百貨店および㈱京急ストアは、本年4月に、当社グループで重複していた事業を再編、統合するため、グループ会社を吸収合併し、営業力の強化および経営の効率化を図りました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)百貨店業33,6000.4ストア業51,969△2.8物品販売業17,5182.3その他3,499△1.1営業収益計106,588△0.9 (ホ)その他京急建設㈱および京急電機㈱は、鉄道の安全対策工事等を行いました。以上の結果、その他の事業の営業収益は558億6千3百万円(前期比1.7%増)、営業利益は40億2千2百万円(前期比19.7%増)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)建設業・輸送用機器修理業等35,138△0.1ビル管理業10,520△0.5その他10,20411.3営業収益計55,8631.7 ロ.財政状態の状況当連結会計年度末の総資産は8,918億4千4百万円となり、前連結会計年度末と比べ151億6千5百万円増加しました。これは、不動産事業において分譲マンションの販売および引渡しが順調に推移したことにより分譲土地建物が減少した一方、交通事業において車両新造および運転保全等の安全対策投資により有形固定資産が増加したことや、受取手形及び売掛金が増加したことが主な要因であります。セグメントごとの資産の状況は、次のとおりであります。セグメント別当連結会計年度(2019年3月31日)帳簿価額(百万円)前期比(%)交通事業452,2232.4不動産事業230,2211.5レジャー・サービス事業58,7211.2流通事業32,983△0.0その他34,5917.2調整額83,102△2.2資産合計891,8441.7 負債は6,220億5百万円となり、未払法人税等の増加はありましたが、有利子負債の減少などにより、前連結会計年度末と比べ13億9百万円減少しました。また、純資産は2,698億3千9百万円となり、剰余金の配当などによる減少はありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、前連結会計年度末と比べ164億7千4百万円増加しました。 ハ.キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、558億7千5百万円の資金収入となりました。前期と比べ、売上債権の増加はありますが、たな卸資産の減少による収入や、税金等調整前当期純利益が増加したことなどにより、14億8千6百万円の収入増となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、412億9千7百万円の資金支出となりました。前期と比べ、固定資産の取得による支出が減少したことなどにより、344億1千7百万円の支出減となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、前期は有利子負債が増加しましたが、当期は減少に転じたことなどにより、126億9千6百万円の資金支出(前期は210億1千8百万円の収入)となりました。 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、455億9千2百万円となりました。前連結会計年度末と比べ、18億8千万円増加しました。 ニ.生産、受注および販売の状況当社グループの事業内容は広範囲かつ多種多様であり、そのほとんどが生産、受注および販売の形態をとっていないため、「生産、受注および販売の状況」については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「イ.経営成績の状況」において業種別営業成績等として記載しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 イ.重要な会計方針および見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者は、決算日における資産・負債および報告期間における収益・費用の金額ならびに開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらの見積りについては、過去の実績、現在の状況および今後の見通しに応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、異なる場合があります。 ロ.当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討(イ)営業収益および営業利益当連結会計年度の営業収益は3,392億6千8百万円(前期比7.5%増)、営業利益は401億4千7百万円(前期比36.2%増)となりました。各セグメントの営業収益および営業利益の分析については「(1)経営成績等の状況の概要」の「イ.経営成績の状況」に記載しておりますが、交通事業は、鉄道事業における都心方面および羽田空港への旅客の増加や、バス事業における羽田空港アクセス路線の輸送人員増などにより12億6千8百万円の増収となりました。また、バス事業が、人件費や燃料費の増加等により減益となったものの、鉄道事業が増収増益となったことなどにより、交通事業全体で6億3千2百万円の増益となりました。不動産事業は、「プライムパークス品川シーサイド ザ・タワー」等の分譲マンション売上の増加などによる不動産販売業の増収や、前期に取得した賃貸オフィスビルの通期稼働等による不動産賃貸業の増収により、228億9千2百万円の増収となりました。また、不動産賃貸業が一時的な費用の計上等により減益となったものの、不動産販売業において前期に計上したたな卸資産評価損の反動もあり増益となったことにより、不動産事業全体で101億7百万円の損益改善となりました。レジャー・サービス事業は、ビジネスホテルの前期開業店舗が通期稼働したことや既存店舗が好調に推移したことなどにより24億1千4百万円の増収、7億2千8百万円の増益となりました。流通事業は、ストア業における一部店舗の閉店などにより10億1千7百万円の減収となりました。また、「ウィング新橋」の耐震補強に伴う営業休止等により、流通事業全体で2億6千1百万円の減益となりました。その他の事業は、工事請負関係の収入増などにより9億4千2百万円の増収、6億6千1百万円の増益となりました。 (ロ)営業外損益および経常利益当連結会計年度の営業外収益は、受取補償金の減少などにより前連結会計年度の30億7千9百万円から6億9千5百万円減少し、23億8千3百万円となりました。営業外費用は、支払利息の減少などにより、前連結会計年度の52億6千4百万円から5億7百万円減少し、47億5千7百万円となりました。この結果、経常利益は377億7千4百万円(前期比38.4%増)となりました。 (ハ)特別損益および親会社株主に帰属する当期純利益当連結会計年度の特別利益は、工事負担金等受入額が増加したことなどにより前連結会計年度の10億7千6百万円から17億1千5百万円増加し、27億9千2百万円となりました。特別損失は、減損損失の増加等により前連結会計年度の35億7千1百万円から62億9百万円増加し、97億8千万円となりました。この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は307億8千6百万円となり、これから法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額および非支配株主に帰属する当期純利益を加減算したあとの親会社株主に帰属する当期純利益は、207億1千4百万円(前期比28.2%増)となりました。 (ニ)目標となる経営指標当社グループでは、「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」の「(2)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題」に記載のとおり、中期経営計画期間を「構造変革期」と定め、最終年度である2020年度の目標となる経営指標として「営業利益330億円」「EBITDA680億円」「純有利子負債4,200億円」「純有利子負債/EBITDA6.2倍」を掲げております。当連結会計年度における各経営指標は「営業利益401億円」「EBITDA720億円」「純有利子負債3,841億円」「純有利子負債/EBITDA5.3倍」であり、引き続き当該指標の達成に邁進してまいります。 (ホ)財政状態当連結会計年度末の財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「ロ.財政状態の状況」に記載しております。 (ヘ)資本の財源および資金の流動性についての分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「ハ.キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入および社債発行による資金調達により設備投資を行いました。当社グループは、今後、鉄道事業をはじめとして継続的に安全対策投資を行うほか、利益の最大化を目指し、不動産事業などへの成長投資を重点的に行います。この投資にかかる所要資金は、営業活動によって得られる資金を充てるほか、金融機関からの借入および社債発行等により調達する予定ですが、財務バランスに留意し、全事業における収益力強化と投資の峻別の徹底などにより、有利子負債の増加を制御してまいります。なお、当社グループは、交通事業や流通事業等において日々の収入金があることなどから、必要な流動性資金は十分に確保しております。また、グループファイナンスにより、グループ全体で資金の効率化を図っております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレートガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題イ.企業価値の最大化に向けた取り組み(イ)京急グループ総合経営計画の推進当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが平成47年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。そして、「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客様戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。また、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化も図ってまいります。 (ロ)中期経営計画(平成28~32年度)長期ビジョン実現に向けた最初のステップとして、平成28年度から平成32年度までの5年間を「構造変革期」と定め、平成32年度の目標となる経営指標として、「営業利益330億円、EBITDA680億円、純有利子負債4,200億円、純有利子負債/EBITDA6.2倍」を掲げ、その達成に向け中期経営計画を推進しております。2年目である平成29年度は、不動産賃貸事業については計画を前倒して拡充を進めるなど、引き続き成長投資を推進した一方、不要な資産の売却を行うなど事業の選択と集中を進め、平成32年度以降に本格化する品川駅周辺開発に備え、事業基盤の強化に努めました。また、今後の事業環境を見据えた他社との事業連携や新規事業等への展開を行うとともに、グループ会社再編を含めた業務推進体制を再構築するなど、経営計画の実現に向けた推進体制の強化を図りました。引き続き次の重点テーマに取り組み、長期ビジョンの実現に向けた土台作りを推進してまいります。a.エリア戦略の重点テーマ(a)品川を筆頭に駅周辺を核とするまちづくりの推進品川エリアにおいては、平成28年4月に品川駅を含む品川駅周辺地区の地区計画が決定されたことに続き、平成29年度は、京急本線泉岳寺駅~新馬場駅間の連続立体交差化計画および品川駅西口地区における地区計画の都市計画案の説明会が開催されました。品川駅周辺エリアの発展を担う事業者として、品川駅再編に向けた平成31年度の工事着手を目指し、行政や地元関係者、周辺事業者と連携し、国際交流拠点に相応しいまちづくりの形成に向け事業の推進を図っております。この品川駅周辺開発事業を筆頭に、沿線主要駅を中心として、それぞれの地域特性に応じたまちづくりを推進し、「品川」、「羽田空港」が持つポテンシャルを、沿線の活性化へ波及させてまいります。 (b)羽田における基盤強化の推進交通事業において、羽田空港アクセスの確固たる地位を確立していくとともに、羽田空港周辺エリアにおいて、ホテル、商業施設、賃貸オフィスビルおよび賃貸マンション等への積極的な投資を行い、当社グループの基盤強化に努めてまいります。(c)都市近郊リゾート三浦の創生三浦半島における新たな観光の拠点づくりを行うとともに、鉄道・バス・タクシー等との連携により回遊性を向上させ、観光活性化の基盤を築いてまいります。(d)地域とともに歩む地元・行政および観光事業者・開発事業者等と連携し、各地域の特性を活かした事業を展開してまいります。また、平成31年度には、当社およびグループ会社の本社を、沿線の中心である横浜へ移転し、沿線全域にわたるエリア戦略の推進強化を図ってまいります。b.事業戦略の重点テーマ(a)基幹たる交通事業の基盤強化当社グループの中核事業である鉄道・バス事業においては、羽田空港アクセスの確固たる地位をより強化していくとともに、安全・安定輸送を継続し、事業構造を変革していくことにより、安定的な利益確保に努めてまいります。また、座席指定制列車をはじめとする輸送サービスの高付加価値化などにより快適な移動を実現し、新たな旅客獲得を目指してまいります。(b)賃貸事業・マンション分譲事業の戦略的展開沿線および都心部を中心に、オフィスなどの賃貸事業を展開するとともに、建設・販売・管理を一体とした体制のもと、マンション分譲事業を展開し、交通事業に並ぶ事業へ向けて成長を図ってまいります。また、リノベーション事業等の沿線の既存不動産ストックを活用した事業の強化も図ってまいります。(c)訪日外国人需要の取込み当社は、羽田空港国際線・国内線ターミナル駅を、当社グループの訪日外国人への「おもてなし」を発信する拠点と位置づけております。平成31年のラグビーワールドカップや平成32年の東京オリンピック・パラリンピックへ向けて、当社グループの受入体制を整備するとともに、京急ツーリストインフォメーションセンターの強化・拡充やWi-Fi、案内表示の整備等の施策を継続してまいります。引き続き、訪日外国人の快適な移動の実現を目指すとともに、インバウンド需要を確実に取り込んでまいります。(d)筋肉質な事業構造への変革低収益事業の抜本的改革、重複する事業・組織の整理統合、既存事業の利益率改善を図るとともに、時代や環境変化を捉えた新規事業の展開を図ってまいります。また、有利子負債の削減等に継続して取り組んでまいります。c.お客様戦略の重点テーマエリア戦略・事業戦略の実現を図るため、京急ご案内センターと当社各部門・各グループ会社の連携を一層強化し、お客様の声を確実に企業経営に取り込んでいくとともに、お客様志向を徹底し、従業員のCS意識の向上を見据えた人材育成を推進するなど、お客様に選ばれる商品・サービス水準を常に追求してまいります。 ロ.企業の社会的責任に対する取り組み当社グループは、ライフラインを担う企業集団として、すべての事業において安全・安心の徹底に取り組むとともに、様々なステークホルダーと適切な協働を図り、コーポレートガバナンスの継続的な強化に取り組んでまいります。今後も、「京急グループ環境基本方針」およびその「行動指針」に基づき、低炭素社会の実現に向け、環境負荷の低い鉄道車両やバス車両の導入、駅および保有ビルの省エネ化を進めるほか、自然との共生・環境保全に取り組むなど、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題について、積極的な取り組みを実施してまいります。また、性別、国籍、年齢および障がいの有無などを問わず多様な人材の育成、確保に努めてまいります。さらに、女性やシニアの方などがその能力を十分に発揮できる職場環境づくりを推進してまいります。 これらの課題への取り組みを通して、当社グループは、沿線の生活者を支える企業集団として安全・安心を最優先に確保するとともに、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。 (3)株式会社の支配に関する基本方針イ.基本方針の内容当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大量買付行為であっても、安全性を最優先するとともに、沿線地域の発展のため、グループが連携して事業を行い、相乗効果を図るという当社のグループ経営を十分に理解し、企業価値・株主の皆様の共同の利益の向上または確保に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社は、株式会社の経営権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。しかしながら、株式の大量買付行為のなかには、①企業価値・株主共同の利益に侵害をもたらすもの、②株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、③対象会社の株主や取締役会が、買付の条件等について検討するための、十分な時間や情報を提供しないもの、④対象会社の取締役会が、代替案を提案するための、十分な時間や情報を提供しないもの、⑤対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件を引き出すために、買付者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。したがって、当社株式の大量買付を行う者は、株主の皆様の判断のために、必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、かつ、一定の検討期間が経過した後にのみ当該大量買付行為を開始すべきである、と当社は考えております。 ロ.取り組みの具体的な内容(イ)会社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレートガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化を図り、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが平成47年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客様戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。 (ロ)基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み当社は、平成24年6月28日開催の定時株主総会において、株主の皆様にご承認をいただきました「当社株式等の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます。)を継続することについて、平成27年6月26日開催の定時株主総会にて、ご承認いただいております。本プランは、①当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付、②当社が発行者である株式等について、公開買付けを行う者の株式等所有割合およびその特別関係者の株式等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け、またはこれらに類似する行為(以下「買付等」といいます。)を対象とします。本プランは、当社株式等に対する買付等がなされた際に、当該買付等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、買付等を行う者または提案する者(以下「買付者等」といいます。)との間で株主の皆様のために交渉を行うことなどを可能とするものであります。また、上記基本方針に反し、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を毀損する買付等を阻止し、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を向上または確保させることを目的としております。当社の株式等について買付等が行われる場合、当該買付者等には、本プランに定める手続きを順守する旨の誓約文言等を記載した書面の提出および買付内容等の評価・検討等のために必要かつ十分な情報の提供を求めます。その後、当社経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会は、買付者等から提供された情報や、当社取締役会が必要に応じて提出する意見や根拠資料、当該買付等に対する代替案について検討します。独立委員会は、必要に応じて外部専門家等の助言を独自に得たうえ、買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉、代替案の検討、株主の皆様に対する情報開示等を行います。独立委員会は、買付者等が本プランに規定する手続を順守しなかった場合、または当該買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉の結果、当該買付等が当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等であるなど、本プランに定める要件のいずれかに該当し、新株予約権の無償割当てを実施することが相当であると判断した場合には、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。本新株予約権は、金1円を下限とし、当社株式1株の時価の50%相当額を上限とする金額の範囲内で、当社取締役会が本新株予約権無償割当決議において別途定める価額を払い込むことにより、原則として、当社普通株式1株を取得することができるものですが、買付者等による権利行使が認められないという行使条件が付されています。また、当社が買付者等以外の者から当社株式と引き換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項が付されております。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施または不実施等の決議を行います。当社取締役会は、上記決議を行った場合、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、すみやかに情報開示を行います。本プランの有効期間は、平成30年6月開催の当社定時株主総会終結の時までですが、当該有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、または、当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。本プラン導入後であっても、新株予約権の無償割当てが実施されていない場合、 株主の皆様に直接具体的な影響が生じることはありません。他方、新株予約権の無償割当てが実施された場合、株主の皆様が新株予約権行使の手続を行わないと、その保有する当社株式の価値が希釈化することになります(ただし、当社が当社株式を対価として新株予約権の取得を行った場合、買付者等以外の株主の皆様は、その保有する当社株式の価値の希釈化は生じません。)。 ハ.具体的取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由上記ロに記載した様々な取り組みは、当社のグループ経営を具現化し、企業価値・沿線価値の向上に資する具体的施策として策定されたものであり、当社の基本方針に沿うものです。また、本プランは、①経済産業省および法務省が発表した買収防衛策に関する指針の要件をすべて充足していること、②株主の皆様の共同の利益の向上または確保を目的としていること、③株主意思を重視するものであること、④独立性の高い社外者によって構成される独立委員会の判断を重視し、同委員会の判断概要については必要に応じて株主の皆様に情報開示をすること、⑤あらかじめ定められた合理的かつ客観的な要件が充足されなければ発動されないように設定されていること、⑥独立委員会は、当社の費用で第三者専門家の助言を得ることができること、⑦当社株主総会または取締役会により、いつでも廃止することができることなどにより、その公正性・客観性が担保されており、高度の合理性を有しているため、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。 (注)本プランの有効期間は、平成30年6月28日開催の定時株主総会の終結の時までとなっておりました。このような状況のもと、本プランの継続の是非について、機関投資家等の株主の皆様の意見や独立委員会の各委員の意見も参考にしつつ、慎重に検討してまいりましたが、本プランの導入時と比較すると当社グループを取り巻く経営環境が変化しているほか、「京急グループ総合経営計画」を着実に遂行していくことが、企業価値のさらなる向上に繋がると考えており、結果として、本プランの当社における必要性が相対的に低下したものと判断し、当社は平成30年5月9日開催の取締役会において、本プランを継続しないことを決議いたしました。このため、同年6月28日開催の定時株主総会の終結の時をもって有効期間が満了し、本プランは失効いたしました。新たな基本方針は次のとおりとなっております。 (4)株式会社の支配に関する基本方針(平成30年6月28日開催の定時株主総会の終結の時以降)イ.基本方針の内容当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大量買付行為であっても、安全性を最優先するとともに、沿線地域の発展のため、グループが連携して事業を行い、相乗効果を図るという当社のグループ経営を十分に理解し、企業価値・株主の皆様の共同の利益の向上または確保に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社は、株式会社の経営権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。しかしながら、株式の大量買付行為のなかには、①企業価値・株主共同の利益に侵害をもたらすもの、②株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、③対象会社の株主や取締役会が、買付の条件等について検討するための、十分な時間や情報を提供しないもの、④対象会社の取締役会が、代替案を提案するための、十分な時間や情報を提供しないもの、⑤対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件を引き出すために、買付者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。したがって、当社株式の大量買付を行う者は、株主の皆様の判断のために、必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、かつ、一定の検討期間が経過した後にのみ当該大量買付行為を開始すべきである、と当社は考えております。また、株主の皆様の判断の前提として、当社において、株主の皆様をはじめとするステークホルダーとの信頼関係を構築し、株主共同の利益の確保・向上を図っていくために、当社グループの経営理念を明確化し、企業価値の最大化に努めていくことが必要であると考えております。 ロ.取り組みの具体的な内容(イ)会社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレートガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化を図り、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが平成47年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客様戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。 (ロ)基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み当社取締役会は、当社株式に対する大量取得行為を行っているまたは行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)に対しては、買付の目的や買付後の当社グループの経営方針など、大量取得行為の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報提供を求め、適時適切に情報開示を行います。また、当社取締役会は、買付者等から提供された情報について、当社グループの企業価値の向上および株主の皆様の共同の利益の確保の観点から評価・検討し、株主の皆様に対し当社取締役会の意見等の情報開示を行うなど、金融商品取引法、会社法その他関係法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。なお、平成27年6月26日開催の定時株主総会の決議によって継続しておりました「当社株式等の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」は、平成30年5月9日開催の当社取締役会において継続しないことを決議しており、同年6月28日開催の定時株主総会の終結の時をもって有効期間が満了し、失効しております。 ハ.具体的取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由当社取締役会は、上記ロ(イ)に記載した取り組みは、当社のグループ経営を具現化し、企業価値・沿線価値の向上に資する具体的施策として策定されたものであることから、当社の基本方針に沿うものであり、当社グループの企業価値を向上させ、株主の皆様の共同の利益の確保に資するものであって、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。また、当社取締役会は、上記ロ(ロ)に記載した取り組みは、当社グループの企業価値の向上および株主の皆様の共同の利益の確保の観点から、株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を買付者等に求め、これを開示することなどを定めるものであり、特定の株主または投資家を優遇あるいは不利に取り扱うものではないと考えております。したがって、当社取締役会は、上記ロ(ロ)に記載した取り組みも当社の基本方針に沿うものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。また、当社取締役会の意見等の情報開示に際しての恣意性の排除を担保するため、当社経営陣から独立した者のみから構成される企業価値分析会議を設置し、当該情報開示にあたっては、当社取締役会として同会議に意見等を諮問するとともに、同会議の答申を最大限尊重してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレートガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題イ.企業価値の最大化に向けた取り組み(イ)京急グループ総合経営計画の推進当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが平成47年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。そして、「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客様戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。また、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化も図ってまいります。 (ロ)中期経営計画(平成28~32年度)長期ビジョン実現に向けた最初のステップとして、平成28年度から平成32年度までの5年間を「構造変革期」と定め、平成32年度の目標となる経営指標として、「営業利益330億円、EBITDA680億円、純有利子負債4,200億円、純有利子負債/EBITDA6.2倍」を掲げ、その達成に向け中期経営計画を推進しております。2年目である平成29年度は、不動産賃貸事業については計画を前倒して拡充を進めるなど、引き続き成長投資を推進した一方、不要な資産の売却を行うなど事業の選択と集中を進め、平成32年度以降に本格化する品川駅周辺開発に備え、事業基盤の強化に努めました。また、今後の事業環境を見据えた他社との事業連携や新規事業等への展開を行うとともに、グループ会社再編を含めた業務推進体制を再構築するなど、経営計画の実現に向けた推進体制の強化を図りました。引き続き次の重点テーマに取り組み、長期ビジョンの実現に向けた土台作りを推進してまいります。a.エリア戦略の重点テーマ(a)品川を筆頭に駅周辺を核とするまちづくりの推進品川エリアにおいては、平成28年4月に品川駅を含む品川駅周辺地区の地区計画が決定されたことに続き、平成29年度は、京急本線泉岳寺駅~新馬場駅間の連続立体交差化計画および品川駅西口地区における地区計画の都市計画案の説明会が開催されました。品川駅周辺エリアの発展を担う事業者として、品川駅再編に向けた平成31年度の工事着手を目指し、行政や地元関係者、周辺事業者と連携し、国際交流拠点に相応しいまちづくりの形成に向け事業の推進を図っております。この品川駅周辺開発事業を筆頭に、沿線主要駅を中心として、それぞれの地域特性に応じたまちづくりを推進し、「品川」、「羽田空港」が持つポテンシャルを、沿線の活性化へ波及させてまいります。 (b)羽田における基盤強化の推進交通事業において、羽田空港アクセスの確固たる地位を確立していくとともに、羽田空港周辺エリアにおいて、ホテル、商業施設、賃貸オフィスビルおよび賃貸マンション等への積極的な投資を行い、当社グループの基盤強化に努めてまいります。(c)都市近郊リゾート三浦の創生三浦半島における新たな観光の拠点づくりを行うとともに、鉄道・バス・タクシー等との連携により回遊性を向上させ、観光活性化の基盤を築いてまいります。(d)地域とともに歩む地元・行政および観光事業者・開発事業者等と連携し、各地域の特性を活かした事業を展開してまいります。また、平成31年度には、当社およびグループ会社の本社を、沿線の中心である横浜へ移転し、沿線全域にわたるエリア戦略の推進強化を図ってまいります。b.事業戦略の重点テーマ(a)基幹たる交通事業の基盤強化当社グループの中核事業である鉄道・バス事業においては、羽田空港アクセスの確固たる地位をより強化していくとともに、安全・安定輸送を継続し、事業構造を変革していくことにより、安定的な利益確保に努めてまいります。また、座席指定制列車をはじめとする輸送サービスの高付加価値化などにより快適な移動を実現し、新たな旅客獲得を目指してまいります。(b)賃貸事業・マンション分譲事業の戦略的展開沿線および都心部を中心に、オフィスなどの賃貸事業を展開するとともに、建設・販売・管理を一体とした体制のもと、マンション分譲事業を展開し、交通事業に並ぶ事業へ向けて成長を図ってまいります。また、リノベーション事業等の沿線の既存不動産ストックを活用した事業の強化も図ってまいります。(c)訪日外国人需要の取込み当社は、羽田空港国際線・国内線ターミナル駅を、当社グループの訪日外国人への「おもてなし」を発信する拠点と位置づけております。平成31年のラグビーワールドカップや平成32年の東京オリンピック・パラリンピックへ向けて、当社グループの受入体制を整備するとともに、京急ツーリストインフォメーションセンターの強化・拡充やWi-Fi、案内表示の整備等の施策を継続してまいります。引き続き、訪日外国人の快適な移動の実現を目指すとともに、インバウンド需要を確実に取り込んでまいります。(d)筋肉質な事業構造への変革低収益事業の抜本的改革、重複する事業・組織の整理統合、既存事業の利益率改善を図るとともに、時代や環境変化を捉えた新規事業の展開を図ってまいります。また、有利子負債の削減等に継続して取り組んでまいります。c.お客様戦略の重点テーマエリア戦略・事業戦略の実現を図るため、京急ご案内センターと当社各部門・各グループ会社の連携を一層強化し、お客様の声を確実に企業経営に取り込んでいくとともに、お客様志向を徹底し、従業員のCS意識の向上を見据えた人材育成を推進するなど、お客様に選ばれる商品・サービス水準を常に追求してまいります。 ロ.企業の社会的責任に対する取り組み当社グループは、ライフラインを担う企業集団として、すべての事業において安全・安心の徹底に取り組むとともに、様々なステークホルダーと適切な協働を図り、コーポレートガバナンスの継続的な強化に取り組んでまいります。今後も、「京急グループ環境基本方針」およびその「行動指針」に基づき、低炭素社会の実現に向け、環境負荷の低い鉄道車両やバス車両の導入、駅および保有ビルの省エネ化を進めるほか、自然との共生・環境保全に取り組むなど、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題について、積極的な取り組みを実施してまいります。また、性別、国籍、年齢および障がいの有無などを問わず多様な人材の育成、確保に努めてまいります。さらに、女性やシニアの方などがその能力を十分に発揮できる職場環境づくりを推進してまいります。 これらの課題への取り組みを通して、当社グループは、沿線の生活者を支える企業集団として安全・安心を最優先に確保するとともに、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。 (3)株式会社の支配に関する基本方針イ.基本方針の内容当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大量買付行為であっても、安全性を最優先するとともに、沿線地域の発展のため、グループが連携して事業を行い、相乗効果を図るという当社のグループ経営を十分に理解し、企業価値・株主の皆様の共同の利益の向上または確保に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社は、株式会社の経営権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。しかしながら、株式の大量買付行為のなかには、①企業価値・株主共同の利益に侵害をもたらすもの、②株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、③対象会社の株主や取締役会が、買付の条件等について検討するための、十分な時間や情報を提供しないもの、④対象会社の取締役会が、代替案を提案するための、十分な時間や情報を提供しないもの、⑤対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件を引き出すために、買付者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。したがって、当社株式の大量買付を行う者は、株主の皆様の判断のために、必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、かつ、一定の検討期間が経過した後にのみ当該大量買付行為を開始すべきである、と当社は考えております。 ロ.取り組みの具体的な内容(イ)会社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレートガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化を図り、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが平成47年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客様戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。 (ロ)基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み当社は、平成24年6月28日開催の定時株主総会において、株主の皆様にご承認をいただきました「当社株式等の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます。)を継続することについて、平成27年6月26日開催の定時株主総会にて、ご承認いただいております。本プランは、①当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付、②当社が発行者である株式等について、公開買付けを行う者の株式等所有割合およびその特別関係者の株式等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け、またはこれらに類似する行為(以下「買付等」といいます。)を対象とします。本プランは、当社株式等に対する買付等がなされた際に、当該買付等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、買付等を行う者または提案する者(以下「買付者等」といいます。)との間で株主の皆様のために交渉を行うことなどを可能とするものであります。また、上記基本方針に反し、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を毀損する買付等を阻止し、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を向上または確保させることを目的としております。当社の株式等について買付等が行われる場合、当該買付者等には、本プランに定める手続きを順守する旨の誓約文言等を記載した書面の提出および買付内容等の評価・検討等のために必要かつ十分な情報の提供を求めます。その後、当社経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会は、買付者等から提供された情報や、当社取締役会が必要に応じて提出する意見や根拠資料、当該買付等に対する代替案について検討します。独立委員会は、必要に応じて外部専門家等の助言を独自に得たうえ、買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉、代替案の検討、株主の皆様に対する情報開示等を行います。独立委員会は、買付者等が本プランに規定する手続を順守しなかった場合、または当該買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉の結果、当該買付等が当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等であるなど、本プランに定める要件のいずれかに該当し、新株予約権の無償割当てを実施することが相当であると判断した場合には、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。本新株予約権は、金1円を下限とし、当社株式1株の時価の50%相当額を上限とする金額の範囲内で、当社取締役会が本新株予約権無償割当決議において別途定める価額を払い込むことにより、原則として、当社普通株式1株を取得することができるものですが、買付者等による権利行使が認められないという行使条件が付されています。また、当社が買付者等以外の者から当社株式と引き換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項が付されております。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施または不実施等の決議を行います。当社取締役会は、上記決議を行った場合、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、すみやかに情報開示を行います。本プランの有効期間は、平成30年6月開催の当社定時株主総会終結の時までですが、当該有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、または、当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。本プラン導入後であっても、新株予約権の無償割当てが実施されていない場合、 株主の皆様に直接具体的な影響が生じることはありません。他方、新株予約権の無償割当てが実施された場合、株主の皆様が新株予約権行使の手続を行わないと、その保有する当社株式の価値が希釈化することになります(ただし、当社が当社株式を対価として新株予約権の取得を行った場合、買付者等以外の株主の皆様は、その保有する当社株式の価値の希釈化は生じません。)。 ハ.具体的取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由上記ロに記載した様々な取り組みは、当社のグループ経営を具現化し、企業価値・沿線価値の向上に資する具体的施策として策定されたものであり、当社の基本方針に沿うものです。また、本プランは、①経済産業省および法務省が発表した買収防衛策に関する指針の要件をすべて充足していること、②株主の皆様の共同の利益の向上または確保を目的としていること、③株主意思を重視するものであること、④独立性の高い社外者によって構成される独立委員会の判断を重視し、同委員会の判断概要については必要に応じて株主の皆様に情報開示をすること、⑤あらかじめ定められた合理的かつ客観的な要件が充足されなければ発動されないように設定されていること、⑥独立委員会は、当社の費用で第三者専門家の助言を得ることができること、⑦当社株主総会または取締役会により、いつでも廃止することができることなどにより、その公正性・客観性が担保されており、高度の合理性を有しているため、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。 (注)本プランの有効期間は、平成30年6月28日開催の定時株主総会の終結の時までとなっておりました。このような状況のもと、本プランの継続の是非について、機関投資家等の株主の皆様の意見や独立委員会の各委員の意見も参考にしつつ、慎重に検討してまいりましたが、本プランの導入時と比較すると当社グループを取り巻く経営環境が変化しているほか、「京急グループ総合経営計画」を着実に遂行していくことが、企業価値のさらなる向上に繋がると考えており、結果として、本プランの当社における必要性が相対的に低下したものと判断し、当社は平成30年5月9日開催の取締役会において、本プランを継続しないことを決議いたしました。このため、同年6月28日開催の定時株主総会の終結の時をもって有効期間が満了し、本プランは失効いたしました。新たな基本方針は次のとおりとなっております。 (4)株式会社の支配に関する基本方針(平成30年6月28日開催の定時株主総会の終結の時以降)イ.基本方針の内容当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大量買付行為であっても、安全性を最優先するとともに、沿線地域の発展のため、グループが連携して事業を行い、相乗効果を図るという当社のグループ経営を十分に理解し、企業価値・株主の皆様の共同の利益の向上または確保に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社は、株式会社の経営権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。しかしながら、株式の大量買付行為のなかには、①企業価値・株主共同の利益に侵害をもたらすもの、②株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、③対象会社の株主や取締役会が、買付の条件等について検討するための、十分な時間や情報を提供しないもの、④対象会社の取締役会が、代替案を提案するための、十分な時間や情報を提供しないもの、⑤対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件を引き出すために、買付者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。したがって、当社株式の大量買付を行う者は、株主の皆様の判断のために、必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、かつ、一定の検討期間が経過した後にのみ当該大量買付行為を開始すべきである、と当社は考えております。また、株主の皆様の判断の前提として、当社において、株主の皆様をはじめとするステークホルダーとの信頼関係を構築し、株主共同の利益の確保・向上を図っていくために、当社グループの経営理念を明確化し、企業価値の最大化に努めていくことが必要であると考えております。 ロ.取り組みの具体的な内容(イ)会社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレートガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化を図り、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが平成47年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客様戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。 (ロ)基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み当社取締役会は、当社株式に対する大量取得行為を行っているまたは行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)に対しては、買付の目的や買付後の当社グループの経営方針など、大量取得行為の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報提供を求め、適時適切に情報開示を行います。また、当社取締役会は、買付者等から提供された情報について、当社グループの企業価値の向上および株主の皆様の共同の利益の確保の観点から評価・検討し、株主の皆様に対し当社取締役会の意見等の情報開示を行うなど、金融商品取引法、会社法その他関係法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。なお、平成27年6月26日開催の定時株主総会の決議によって継続しておりました「当社株式等の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」は、平成30年5月9日開催の当社取締役会において継続しないことを決議しており、同年6月28日開催の定時株主総会の終結の時をもって有効期間が満了し、失効しております。 ハ.具体的取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由当社取締役会は、上記ロ(イ)に記載した取り組みは、当社のグループ経営を具現化し、企業価値・沿線価値の向上に資する具体的施策として策定されたものであることから、当社の基本方針に沿うものであり、当社グループの企業価値を向上させ、株主の皆様の共同の利益の確保に資するものであって、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。また、当社取締役会は、上記ロ(ロ)に記載した取り組みは、当社グループの企業価値の向上および株主の皆様の共同の利益の確保の観点から、株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を買付者等に求め、これを開示することなどを定めるものであり、特定の株主または投資家を優遇あるいは不利に取り扱うものではないと考えております。したがって、当社取締役会は、上記ロ(ロ)に記載した取り組みも当社の基本方針に沿うものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。また、当社取締役会の意見等の情報開示に際しての恣意性の排除を担保するため、当社経営陣から独立した者のみから構成される企業価値分析会議を設置し、当該情報開示にあたっては、当社取締役会として同会議に意見等を諮問するとともに、同会議の答申を最大限尊重してまいります。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要イ.経営成績の状況当期のわが国経済は、一部弱さがみられたものの、雇用情勢の改善などもあり、緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、海外経済の不確実性の影響などもあり、先行きは不透明な状況で推移しました。このような事業環境のなか、当社グループは、一大プロジェクトである品川駅周辺開発を見据え、平成32年度を最終年度とする「京急グループ中期経営計画」に基づき、各事業を推進するとともに、グループ会社の再編をはじめとする事業の選択と集中を進めるなど経営の効率化を図り、経営基盤の強化に努めました。また、引き続きすべての事業において安全・安心の徹底を図り、良質なサービスの提供に努めました。以上の結果、当期の営業収益は、不動産事業、流通事業および鉄道事業等が好調に推移したことにより、3,156億8千5百万円(前期比1.9%増)となりましたが、不動産事業において、分譲土地におけるたな卸資産評価損を売上原価に計上したことなどにより、営業利益は294億7千4百万円(前期比21.9%減)、経常利益は272億8千9百万円(前期比22.9%減)となりました。これに、前期に特別利益としてシティホテルの譲渡に伴う固定資産売却益を計上した反動などにより、親会社株主に帰属する当期純利益は161億5千5百万円(前期比28.2%減)となりました。次に、セグメント別の業績についてご報告いたします。 (イ)交通事業鉄道事業では、羽田空港国際線における米国便の昼間時間帯の就航等に伴い、訪日外国人が増加し、羽田空港国際線ターミナル駅をご利用のお客様が増加しました。また、当社は、深夜早朝時間帯の羽田空港アクセスの向上を図るため、ダイヤ変更を実施したほか、当社線の認知度向上を図るため、航空会社と共同でキャンペーン等を実施しました。さらに、沿線の観光資源を活かした「よこすか満喫きっぷ」の発売、「みさきまぐろきっぷ」のリニューアルおよび当社創立120周年を記念した優待乗車証の配布等により、当社線の利用促進に努めました。このほか、都心方面および近距離区間の通勤旅客が増加したことなどにより、輸送人員は前期比で1.9%増加し、過去最高となりました。また、引き続き安全対策を最重要課題とし、耐震補強工事等を行ったほか、大師線で地下化工事を推進しました。さらに、鉄道事業の効率的な運営体制の構築等を図るため、㈱京急ステーションサービスを吸収合併したほか、㈱京急ファインテックが行っている車両検査業務を当社に統合するなど、業務組織を変更しました。バス事業では、京浜急行バス㈱および川崎鶴見臨港バス㈱は、昨年3月の首都高速横浜北線の開通を機に、羽田空港路線で運行経路の変更およびダイヤ改正を実施し、羽田空港アクセスの利便性向上を図りました。また、京浜急行バス㈱は、羽田空港~五井駅・蘇我駅線ほか2路線における停留所の新設および増便を実施したほか、横浜駅・羽田空港~日光・鬼怒川温泉線の運行を開始するなど、利便性の向上に努めました。さらに、深夜早朝時間帯の航空便ご利用のお客様の利便性向上を図るため、羽田空港路線の深夜早朝バスで路線の変更を行いました。このほか、訪日外国人のインターネット需要に対応するため、羽田空港路線および夜間高速バス路線等において、フリーWi-Fiサービスを開始しました。また、川崎鶴見臨港バス㈱は、企業の進出が続く川崎市殿町エリアでの輸送需要に対応するため、日出町線において路線の延長および停留所の新設を実施しました。さらに、創立80周年を記念したイベントを実施するなど、認知度向上および沿線の活性化を図りました。以上の結果、交通事業の営業収益は1,234億7千9百万円(前期比1.5%増)となったものの、営業費の増加などにより、営業利益は201億8千7百万円(前期比2.7%減)となりました。なお、京浜急行バス㈱は、本年4月に、安全性の向上、人材確保および営業力の強化等を図るため、羽田京急バス㈱、横浜京急バス㈱および湘南京急バス㈱の3社を吸収合併しました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)鉄道事業85,0501.9バス事業33,9581.1タクシー事業4,470△2.0営業収益計123,4791.5 (提出会社の鉄道事業運輸成績) 区分単位当連結会計年度(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) 前期比(%)営業日数日365―営業キロキロ87―客車走行キロ千キロ116,6430.2輸送人員定期千人 263,9442.1定期外〃212,9121.7計〃476,8561.9旅客運輸収入定期百万円31,5381.9定期外〃50,0812.0計〃81,6201.9運輸雑収〃3,5210.9収入合計〃85,1411.9乗車効率%43.1― (注)乗車効率の算出方法旅客人員×平均乗車キロ×100客車走行キロ×平均定員 (ロ)不動産事業不動産販売業では、当社は、港町駅前の分譲マンション「リヴァリエC棟」を完売しました。また、引き続き当社および京急不動産㈱は、「プライム新杉田」、「プライムパークス品川シーサイド ザ・タワー」、「プライムパークス品川シーサイド ザ・レジデンス」および「プライムスタイル東日本橋」の販売を行いました。さらに、当社は、インドネシア共和国において、現地デベロッパー等と共同で分譲住宅の販売を開始しました。不動産賃貸業では、当社は、交通結節点としてポテンシャルが高まる品川駅周辺エリアにおいて賃貸オフィスビル等を取得したほか、都心および横浜駅周辺エリアにおいて賃貸オフィスビルの信託受益権等を取得するなど、安定収益の確保を図りました。また、品川駅前に保有する賃貸オフィスビルなどで、高稼働率の維持に努めました。さらに、当社および京急不動産㈱は、安定収益の確保を図るため、賃貸マンションの取得や建設工事などを進めたほか、沿線の空き家対策として、空き家を改修したシェアハウス「プライムコネクト金沢文庫」の賃貸に加え、空き家のリノベーション付きサブリース事業を推進しました。このほか、当社は、新しい不動産活用の取り組みとして、アパートの空き室を活用したレンタルスペース「fika上大岡」を開業しました。以上の結果、不動産事業の営業収益は470億3千5百万円(前期比10.5%増)となったものの、不動産販売業において、分譲土地におけるたな卸資産評価損を売上原価に計上したことなどにより、営業損失は16億5千7百万円(前期は営業利益58億3千8百万円)となりました。なお、当社は、本年4月に、沿線の既存不動産ストックの活用における企画力を高めるため、リノベーション事業等を展開する㈱Rバンクの株式を取得し、子会社化しました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)不動産販売業27,58214.2不動産賃貸業19,4535.6営業収益計47,03510.5 (ハ)レジャー・サービス事業ホテル業では、京急EXインは、ビジネス、レジャー需要を積極的に取り込み、新館を含めた各館が好調に稼働しました。また、当社は、羽田空港利用客を取り込むため、「京急EXイン 羽田」を開業したほか、「京急EXイン 浜松町・大門駅前(仮称)」および「京急EXイン 東京・日本橋(仮称)」の開業準備を進めました。これにより、京急EXインは、平成32年度までに全館3,000室体制の目標を達成する見込みとなりました。さらに、当社は、三浦半島エリアの観光の魅力を向上させるため、グランピング施設「snow peak glamping 京急観音崎」を開業し、順調に稼働しました。レジャー施設業では、京急開発㈱は、「天然温泉 平和島」で、引き続き航空会社と共同でキャンペーンを実施するなど、新規顧客の獲得に努めました。以上の結果、レジャー・サービス事業の営業収益は355億9千5百万円(前期比1.3%増)、営業利益は56億1千5百万円(前期比3.0%増)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)ホテル・旅館・飲食業16,0498.1レジャー施設・ゴルフ場業8,4443.2広告代理業6,662△13.1その他4,4380.0営業収益計35,5951.3 (ニ)流通事業百貨店業では、㈱京急百貨店は、靴売場およびキッチン用品売場をリニューアルし、新規ブランドの導入を図るなど、顧客の獲得に努めました。ストア業では、㈱京急ストアは、高架下を活用した「京急ストア京急鶴見店」をリニューアルオープンしたほか、「京急ストア糀谷店」を開業しました。また、無料送迎サービスの対象店舗に、「京急ストア磯子岡村店」および「京急ストア磯子丸山店」を加えるなど、地域特性にあわせたサービスの向上を図りました。さらに、神奈川県から「かながわブランドサポート店」として登録を受けた店舗で、地産地消を推奨する商品の販売を推進しました。このほか、創立85周年を記念したキャンペーンを実施するなど、顧客の獲得に努めました。㈱京急ショッピングセンターは、高架下を活用した駅直結型商業施設「ウィングキッチン京急鶴見」を開業し、好調に推移しました。物品販売業では、㈱京急ステーションコマースは、㈱セブン-イレブン・ジャパンと業務提携した駅構内および駅前の店舗が順調に推移しました。また、「京急EXイン 羽田」の開業にあわせ、軽食等を販売するセブン自販機を導入するなど、宿泊者の利便性向上を図りました。さらに、三浦市内において、小売店舗が少ない地域の住民の買物支援を図るため、移動販売サービス「セブンあんしんお届け便」を開始しました。以上の結果、流通事業の営業収益は1,076億5百万円(前期比2.5%増)、営業利益は26億2千2百万円(前期比23.2%増)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)百貨店業33,4812.1ストア業53,4601.2物品販売業17,1278.3その他3,5360.8営業収益計107,6052.5 (ホ)その他京急建設㈱は、鉄道の安全対策工事等を行ったほか、地方公共団体から受注した建物改修工事等を行いました。また、㈱京急ファインテックは、他社の鉄道車両へのWi-Fi設置工事を受注するなど、収益の向上を図りました。しかしながら、京急建設㈱の建設工事等の減少により、その他の事業の営業収益は549億2千万円(前期比3.1%減)、営業利益は33億6千万円(前期比3.2%減)となりました。 (業種別営業成績) 業種別当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)営業収益(百万円)前期比(%)建設業・輸送用機器修理業等35,179△6.1ビル管理業10,5698.4その他9,171△3.1営業収益計54,920△3.1 ロ.財政状態の状況当連結会計年度末の総資産は8,772億5百万円となり、502億7千万円増加しました。これは、不動産事業において成長投資を推進したことで、賃貸オフィスビルの取得等に伴う有形固定資産や投資有価証券が増加したこと、交通事業において車両新造や運転保全等の安全対策投資により、有形固定資産が増加したことなどが主な要因であります。セグメントごとの資産の状況は、次のとおりであります。セグメント別 当連結会計年度 (平成30年3月31日)帳簿価額(百万円)前期比(%)交通事業442,3532.7不動産事業227,16118.5レジャー・サービス事業58,1746.1流通事業32,9923.0その他32,263△2.6調整額84,260△0.2資産合計877,2056.1 負債は6,238億4千万円となり、有利子負債および長期前受工事負担金の増加などにより、365億4千5百万円増加しました。また、純資産は2,533億6千5百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益の計上やその他有価証券評価差額金の増加により、137億2千5百万円増加しました。 ハ.キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、543億8千8百万円の資金収入となりました。前期と比べ、法人税等の支払額の増加などにより、50億5百万円の収入減となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の売却による収入の減少や固定資産の取得による支出の増加などにより、757億1千5百万円の資金支出(前期は57億9千9百万円の収入)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の返済による支出が減少する一方、社債を発行したことなどにより、210億1千8百万円の資金収入(前期は648億8千2百万円の支出)となりました。 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、437億1千2百万円となりました。前連結会計年度末と比べ、3億8百万円減少しました。 ニ.生産、受注および販売の状況当社グループの事業内容は広範囲かつ多種多様であり、そのほとんどが生産、受注および販売の形態をとっていないため、「生産、受注および販売の状況」については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「イ.経営成績の状況」において業種別営業成績等として記載しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 イ.重要な会計方針および見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者は、決算日における資産・負債および報告期間における収益・費用の金額ならびに開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらの見積りについては、過去の実績、現在の状況および今後の見通しに応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、異なる場合があります。 ロ.当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討(イ)営業収益および営業利益当連結会計年度の営業収益は3,156億8千5百万円(前期比1.9%増)、営業利益は294億7千4百万円(前期比21.9%減)となりました。各セグメントの営業収益および営業利益の分析については「(1)経営成績等の状況の概要」の「イ.経営成績の状況」に記載しておりますが、交通事業は、鉄道事業における都心方面への旅客および羽田空港輸送の増加や、バス事業における羽田空港アクセス路線の増便・新設などにより18億6千4百万円の増収となりましたが、動力費・燃料費およびバス事業における減価償却費等費用の増加により、5億6千7百万円の減益となりました。不動産事業は、前期に大規模分譲マンションの売上を計上した反動はあったものの、不動産販売業における分譲土地の売却、不動産賃貸業における新規賃貸オフィスビルの取得などにより、44億6千5百万円の増収となりました。しかしながら、たな卸資産評価損の増加やマンション販売の利益減少により、74億9千6百万円の減益となりました。なお、たな卸資産評価損については「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」の「(2)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題」に記載しておりますが、計画を前倒して成長投資を推進する一方で、不要な資産の売却を行うなど事業の選択と集中を進めた一環で、増加したものであります。レジャー・サービス事業は、ビジネスホテルの新規店舗開業や前期開業店舗の通期稼働などにより4億6千5百万円の増収、1億6千3百万円の増益となりました。流通事業は、ストア業等の新規店舗開業、百貨店業の店舗リニューアルオープンなどにより、26億7千4百万円の増収となりました。また、百貨店業で、前期の減損損失計上に伴う減価償却費の減少もあり、4億9千3百万円の増益となりました。その他の事業は、工事請負関係の収入減などにより17億5千6百万円の減収、1億1千2百万円の減益となりました。 (ロ)営業外損益および経常利益当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度の32億4千6百万円から1億6千7百万円減少し、30億7千9百万円となりました。営業外費用は、支払利息の減少などにより、前連結会計年度の56億1千5百万円から3億5千万円減少し、52億6千4百万円となりました。この結果、経常利益は272億8千9百万円(前期比22.9%減)となりました。 (ハ)特別損益および親会社株主に帰属する当期純利益当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度の1,698億8千8百万円から1,688億1千1百万円減少し、10億7千6百万円となりました。これは、京急蒲田駅付近連続立体交差事業の完了やシティホテルの譲渡があった前連結会計年度に比べ、工事負担金等受入額および固定資産売却益が減少したことによるものであります。特別損失は、前連結会計年度の1,677億3千4百万円から1,641億6千2百万円減少し、35億7千1百万円となりました。これは、京急蒲田駅付近連続立体交差事業の完了や上大岡京急ビルの減損損失計上があった前連結会計年度に比べ、固定資産圧縮損および減損損失等が減少したことによるものであります。この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は247億9千5百万円となり、これから法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額および非支配株主に帰属する当期純利益を加減算したあとの親会社株主に帰属する当期純利益は、161億5千5百万円(前期比28.2%減)となりました。 (ニ)目標となる経営指標当社グループでは、「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」の「(2)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題」に記載のとおり、中期経営計画期間を「構造変革期」と定め、最終年度である平成32年度の目標となる経営指標として「営業利益330億円」「EBITDA680億円」「純有利子負債4,200億円」「純有利子負債/EBITDA6.2倍」を掲げております。当連結会計年度における各経営指標は「営業利益294億円」「EBITDA669億円」「純有利子負債3,947億円」「純有利子負債/EBITDA5.9倍」であり、引き続き当該指標の達成に邁進してまいります。 (ホ)財政状態当連結会計年度末の財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「ロ.財政状態の状況」に記載しております。 (ヘ)資本の財源および資金の流動性についての分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要」の「ハ.キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入および社債発行による資金調達により設備投資を行いました。当社グループは、今後、鉄道事業をはじめとして継続的に安全対策投資を行うほか、利益の最大化を目指し、不動産事業などへの成長投資を重点的に行います。この投資にかかる所要資金は、営業活動によって得られる資金を充てるほか、金融機関からの借入および社債発行等により調達する予定ですが、財務バランスに留意し、全事業における収益力強化と投資の峻別の徹底などにより、有利子負債の増加を制御してまいります。なお、当社グループは、交通事業や流通事業等において日々の収入金があることなどから、必要な流動性資金は十分に確保しております。また、グループファイナンスにより、グループ全体で資金の効率化を図っております。
経営方針・経営戦略
3 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレートガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題イ.企業価値の最大化に向けた取り組み(イ)京急グループ総合経営計画の推進当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが平成47年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客様戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。また、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化も図ってまいります。(ロ)中期経営計画(平成28~32年度)長期ビジョン実現に向けた最初のステップとして、平成28年度から平成32年度までの5年間を「構造変革期」と定め、中期経営計画を推進しております。初年度である平成28年度は、シティホテルの譲渡を行う一方で、ビジネスホテルの新規出店や不動産賃貸事業を拡充するなど、事業の選択と集中を図り、品川駅周辺開発の本格化に備え、事業構造の変革を推進しました。また、業務組織を再編し、経営計画の実現に向けた推進体制の強化を図りました。引き続き、次の重点テーマに取り組み、長期ビジョンの実現に向けた土台作りを推進してまいります。a.エリア戦略の重点テーマ(a)品川を筆頭に駅周辺を核とする街づくりの推進品川駅周辺地区において、平成28年4月に国際交流拠点の実現に向けた街づくりの基本方針を定めた地区計画が決定されました。当社は、品川駅周辺エリアの発展を担う事業者として、土地区画整理の手法を活用した開発事業を推進し、平成31年度の品川駅再編に向けた工事の着手を目指しております。この品川駅周辺開発を筆頭に、沿線の拠点となる地域において、特性に応じた街づくりを推進し、「品川」、「羽田空港」のポテンシャルを、最大限沿線の活性化へ波及させてまいります。(b)羽田における基盤強化の推進交通事業において、羽田空港アクセスの確固たる地位を確立していくとともに、羽田空港周辺エリアにおいて、ホテル、商業施設、賃貸オフィスおよび賃貸マンション等への積極的な投資を行い、当社グループの基盤強化に努めてまいります。 (c)都市近郊リゾート三浦の創生三浦半島における新たな観光の拠点づくりを行うとともに、鉄道・バス・タクシー等との連携により回遊性を向上させ、三浦半島観光活性化の基盤を築いてまいります。また、シニアがいきいきと暮らすエリアを目指して、住まいや健康増進の拠点づくりに取り組んでまいります。(d)地域とともに歩む地元・行政および観光事業者・開発事業者等との連携可能性を追求し、各地域の特性を活かし、魅力を向上させる事業を、展開してまいります。また、平成31年には、当社およびグループ会社の本社を、沿線の中心である横浜へ移転し、沿線全域にわたるエリア戦略の推進強化を図ってまいります。b.事業戦略の重点テーマ(a)基幹たる交通事業の基盤強化羽田空港アクセスの確固たる地位を確立していくとともに、安全・安定輸送を継続し、事業構造を変革していくことにより、安定的な利益確保に努めてまいります。また、座席指定制列車をはじめとする輸送サービスの高付加価値化などにより快適な移動を実現し、新たな旅客獲得を目指してまいります。(b)賃貸事業・マンション分譲事業の戦略的展開沿線および都心部を中心に、オフィスなどの賃貸事業を展開するとともに、建設・販売・管理を一体とした体制のもと、マンション分譲事業を展開し、交通事業に並ぶ事業へ向けて成長を図ってまいります。また、リノベーション事業等の既存ストックを活用した事業の強化も図ってまいります。(c)訪日外国人需要の取込み当社は、羽田空港国際線・国内線ターミナル駅を、当社グループの訪日外国人への「おもてなし」を発信する拠点と位置づけております。訪日外国人の快適な移動の実現に向けたWi-Fiや案内表示の整備等の施策を強化し、その需要を確実に取り込んでまいります。(d)筋肉質な事業構造への変革低収益事業の抜本的改革、重複する事業・組織の整理統合、既存事業の利益率改善を図るとともに、時代や環境変化を捉えた新規事業の展開を図ってまいります。また、有利子負債の削減等に継続して取り組んでまいります。c.お客様戦略の重点テーマエリア戦略・事業戦略の実現を図るため、お客様の声を確実に企業経営に取り込んでいくとともに、お客様志向を徹底し、人材育成を推進するなど、お客様に選ばれる商品・サービス水準を常に追求してまいります。 ロ.企業の社会的責任に対する取り組み当社グループは、ライフラインを担う企業集団として、すべての事業において安全・安心の徹底に取り組むとともに、様々なステークホルダーと適切な協働を図り、コーポレートガバナンスの継続的な拡充に取り組んでまいります。今後も、「京急グループ環境基本方針および行動指針」に基づき、環境負荷の低い鉄道車両やバス車両の導入、駅および保有ビルの省エネ化を進めるなど、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題について、積極的な取り組みを実施してまいります。また、性別、国籍、年齢および障がいの有無などを問わず多様な人材の育成、確保に努めてまいります。さらに、女性やシニアの方などがその能力を十分に発揮できる職場環境づくりを推進してまいります。 これらの課題への取り組みを通して、当社グループは、沿線の生活者を支える企業集団として安全・安心を最優先に確保するとともに、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。 (3)株式会社の支配に関する基本方針イ.基本方針の内容当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大量買付行為であっても、安全性を最優先するとともに、沿線地域の発展のため、グループが連携して事業を行い、相乗効果を図るという当社のグループ経営を十分に理解し、企業価値・株主の皆様の共同の利益の向上または確保に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社は、株式会社の経営権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。しかしながら、株式の大量買付行為のなかには、①企業価値・株主共同の利益に侵害をもたらすもの、②株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、③対象会社の株主や取締役会が、買付の条件等について検討するための、十分な時間や情報を提供しないもの、④対象会社の取締役会が、代替案を提案するための、十分な時間や情報を提供しないもの、⑤対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件を引き出すために、買付者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。したがって、当社株式の大量買付を行う者は、株主の皆様の判断のために、必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、かつ、一定の検討期間が経過した後にのみ当該大量買付行為を開始すべきである、と当社は考えております。 ロ.取り組みの具体的な内容(イ)会社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化を図り、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが平成47年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客様戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。また、コーポレートガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。 (ロ)基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み当社は、平成24年6月28日開催の定時株主総会において、株主の皆様にご承認をいただきました「当社株式等の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます。)を継続することについて、平成27年6月26日開催の定時株主総会にて、ご承認いただいております。本プランは、①当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付、②当社が発行者である株式等について、公開買付けを行う者の株式等所有割合およびその特別関係者の株式等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け、またはこれらに類似する行為(以下「買付等」といいます。)を対象とします。 本プランは、当社株式等に対する買付等がなされた際に、当該買付等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、買付等を行う者または提案する者(以下「買付者等」といいます。)との間で株主の皆様のために交渉を行うことなどを可能とするものであります。また、上記基本方針に反し、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を毀損する買付等を阻止し、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を向上または確保させることを目的としております。当社の株式等について買付等が行われる場合、当該買付者等には、本プランに定める手続きを順守する旨の誓約文言等を記載した書面の提出および買付内容等の評価・検討等のために必要かつ十分な情報の提供を求めます。その後、当社経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会は、買付者等から提供された情報や、当社取締役会が必要に応じて提出する意見や根拠資料、当該買付等に対する代替案について検討します。独立委員会は、必要に応じて外部専門家等の助言を独自に得たうえ、買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉、代替案の検討、株主の皆様に対する情報開示等を行います。独立委員会は、買付者等が本プランに規定する手続を順守しなかった場合、または当該買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉の結果、当該買付等が当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等であるなど、本プランに定める要件のいずれかに該当し、新株予約権の無償割当てを実施することが相当であると判断した場合には、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。本新株予約権は、金1円を下限とし、当社株式1株の時価の50%相当額を上限とする金額の範囲内で、当社取締役会が本新株予約権無償割当決議において別途定める価額を払い込むことにより、原則として、当社普通株式1株を取得することができるものですが、買付者等による権利行使が認められないという行使条件が付されています。また、当社が買付者等以外の者から当社株式と引き換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項が付されております。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施または不実施等の決議を行います。当社取締役会は、上記決議を行った場合、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、すみやかに情報開示を行います。本プランの有効期間は、平成30年6月開催予定の当社定時株主総会終結の時までですが、当該有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、または、当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。本プラン導入後であっても、新株予約権の無償割当てが実施されていない場合、 株主の皆様に直接具体的な影響が生じることはありません。他方、新株予約権の無償割当てが実施された場合、株主の皆様が新株予約権行使の手続を行わないと、その保有する当社株式の価値が希釈化することになります(ただし、当社が当社株式を対価として新株予約権の取得を行った場合、買付者等以外の株主の皆様は、その保有する当社株式の価値の希釈化は生じません。)。 ハ.具体的取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由上記ロに記載した様々な取り組みは、当社のグループ経営を具現化し、企業価値・沿線価値の向上に資する具体的施策として策定されたものであり、当社の基本方針に沿うものです。また、本プランは、①経済産業省および法務省が発表した買収防衛策に関する指針の要件をすべて充足していること、②株主の皆様の共同の利益の向上または確保を目的としていること、③株主意思を重視するものであること、④独立性の高い社外者によって構成される独立委員会の判断を重視し、同委員会の判断概要については必要に応じて株主の皆様に情報開示をすること、⑤あらかじめ定められた合理的かつ客観的な要件が充足されなければ発動されないように設定されていること、⑥独立委員会は、当社の費用で第三者専門家の助言を得ることができること、⑦当社株主総会または取締役会により、いつでも廃止することができることなどにより、その公正性・客観性が担保されており、高度の合理性を有しているため、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
対処すべき課題
3 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレートガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題イ.企業価値の最大化に向けた取り組み(イ)京急グループ総合経営計画の推進当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが平成47年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客様戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。また、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化も図ってまいります。(ロ)中期経営計画(平成28~32年度)長期ビジョン実現に向けた最初のステップとして、平成28年度から平成32年度までの5年間を「構造変革期」と定め、中期経営計画を推進しております。初年度である平成28年度は、シティホテルの譲渡を行う一方で、ビジネスホテルの新規出店や不動産賃貸事業を拡充するなど、事業の選択と集中を図り、品川駅周辺開発の本格化に備え、事業構造の変革を推進しました。また、業務組織を再編し、経営計画の実現に向けた推進体制の強化を図りました。引き続き、次の重点テーマに取り組み、長期ビジョンの実現に向けた土台作りを推進してまいります。a.エリア戦略の重点テーマ(a)品川を筆頭に駅周辺を核とする街づくりの推進品川駅周辺地区において、平成28年4月に国際交流拠点の実現に向けた街づくりの基本方針を定めた地区計画が決定されました。当社は、品川駅周辺エリアの発展を担う事業者として、土地区画整理の手法を活用した開発事業を推進し、平成31年度の品川駅再編に向けた工事の着手を目指しております。この品川駅周辺開発を筆頭に、沿線の拠点となる地域において、特性に応じた街づくりを推進し、「品川」、「羽田空港」のポテンシャルを、最大限沿線の活性化へ波及させてまいります。(b)羽田における基盤強化の推進交通事業において、羽田空港アクセスの確固たる地位を確立していくとともに、羽田空港周辺エリアにおいて、ホテル、商業施設、賃貸オフィスおよび賃貸マンション等への積極的な投資を行い、当社グループの基盤強化に努めてまいります。 (c)都市近郊リゾート三浦の創生三浦半島における新たな観光の拠点づくりを行うとともに、鉄道・バス・タクシー等との連携により回遊性を向上させ、三浦半島観光活性化の基盤を築いてまいります。また、シニアがいきいきと暮らすエリアを目指して、住まいや健康増進の拠点づくりに取り組んでまいります。(d)地域とともに歩む地元・行政および観光事業者・開発事業者等との連携可能性を追求し、各地域の特性を活かし、魅力を向上させる事業を、展開してまいります。また、平成31年には、当社およびグループ会社の本社を、沿線の中心である横浜へ移転し、沿線全域にわたるエリア戦略の推進強化を図ってまいります。b.事業戦略の重点テーマ(a)基幹たる交通事業の基盤強化羽田空港アクセスの確固たる地位を確立していくとともに、安全・安定輸送を継続し、事業構造を変革していくことにより、安定的な利益確保に努めてまいります。また、座席指定制列車をはじめとする輸送サービスの高付加価値化などにより快適な移動を実現し、新たな旅客獲得を目指してまいります。(b)賃貸事業・マンション分譲事業の戦略的展開沿線および都心部を中心に、オフィスなどの賃貸事業を展開するとともに、建設・販売・管理を一体とした体制のもと、マンション分譲事業を展開し、交通事業に並ぶ事業へ向けて成長を図ってまいります。また、リノベーション事業等の既存ストックを活用した事業の強化も図ってまいります。(c)訪日外国人需要の取込み当社は、羽田空港国際線・国内線ターミナル駅を、当社グループの訪日外国人への「おもてなし」を発信する拠点と位置づけております。訪日外国人の快適な移動の実現に向けたWi-Fiや案内表示の整備等の施策を強化し、その需要を確実に取り込んでまいります。(d)筋肉質な事業構造への変革低収益事業の抜本的改革、重複する事業・組織の整理統合、既存事業の利益率改善を図るとともに、時代や環境変化を捉えた新規事業の展開を図ってまいります。また、有利子負債の削減等に継続して取り組んでまいります。c.お客様戦略の重点テーマエリア戦略・事業戦略の実現を図るため、お客様の声を確実に企業経営に取り込んでいくとともに、お客様志向を徹底し、人材育成を推進するなど、お客様に選ばれる商品・サービス水準を常に追求してまいります。 ロ.企業の社会的責任に対する取り組み当社グループは、ライフラインを担う企業集団として、すべての事業において安全・安心の徹底に取り組むとともに、様々なステークホルダーと適切な協働を図り、コーポレートガバナンスの継続的な拡充に取り組んでまいります。今後も、「京急グループ環境基本方針および行動指針」に基づき、環境負荷の低い鉄道車両やバス車両の導入、駅および保有ビルの省エネ化を進めるなど、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題について、積極的な取り組みを実施してまいります。また、性別、国籍、年齢および障がいの有無などを問わず多様な人材の育成、確保に努めてまいります。さらに、女性やシニアの方などがその能力を十分に発揮できる職場環境づくりを推進してまいります。 これらの課題への取り組みを通して、当社グループは、沿線の生活者を支える企業集団として安全・安心を最優先に確保するとともに、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。 (3)株式会社の支配に関する基本方針イ.基本方針の内容当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大量買付行為であっても、安全性を最優先するとともに、沿線地域の発展のため、グループが連携して事業を行い、相乗効果を図るという当社のグループ経営を十分に理解し、企業価値・株主の皆様の共同の利益の向上または確保に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社は、株式会社の経営権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。しかしながら、株式の大量買付行為のなかには、①企業価値・株主共同の利益に侵害をもたらすもの、②株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、③対象会社の株主や取締役会が、買付の条件等について検討するための、十分な時間や情報を提供しないもの、④対象会社の取締役会が、代替案を提案するための、十分な時間や情報を提供しないもの、⑤対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件を引き出すために、買付者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。したがって、当社株式の大量買付を行う者は、株主の皆様の判断のために、必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、かつ、一定の検討期間が経過した後にのみ当該大量買付行為を開始すべきである、と当社は考えております。 ロ.取り組みの具体的な内容(イ)会社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化を図り、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。本計画では、当社グループが平成47年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客様戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。また、コーポレートガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。 (ロ)基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み当社は、平成24年6月28日開催の定時株主総会において、株主の皆様にご承認をいただきました「当社株式等の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます。)を継続することについて、平成27年6月26日開催の定時株主総会にて、ご承認いただいております。本プランは、①当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付、②当社が発行者である株式等について、公開買付けを行う者の株式等所有割合およびその特別関係者の株式等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け、またはこれらに類似する行為(以下「買付等」といいます。)を対象とします。 本プランは、当社株式等に対する買付等がなされた際に、当該買付等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、買付等を行う者または提案する者(以下「買付者等」といいます。)との間で株主の皆様のために交渉を行うことなどを可能とするものであります。また、上記基本方針に反し、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を毀損する買付等を阻止し、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を向上または確保させることを目的としております。当社の株式等について買付等が行われる場合、当該買付者等には、本プランに定める手続きを順守する旨の誓約文言等を記載した書面の提出および買付内容等の評価・検討等のために必要かつ十分な情報の提供を求めます。その後、当社経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会は、買付者等から提供された情報や、当社取締役会が必要に応じて提出する意見や根拠資料、当該買付等に対する代替案について検討します。独立委員会は、必要に応じて外部専門家等の助言を独自に得たうえ、買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉、代替案の検討、株主の皆様に対する情報開示等を行います。独立委員会は、買付者等が本プランに規定する手続を順守しなかった場合、または当該買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉の結果、当該買付等が当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等であるなど、本プランに定める要件のいずれかに該当し、新株予約権の無償割当てを実施することが相当であると判断した場合には、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。本新株予約権は、金1円を下限とし、当社株式1株の時価の50%相当額を上限とする金額の範囲内で、当社取締役会が本新株予約権無償割当決議において別途定める価額を払い込むことにより、原則として、当社普通株式1株を取得することができるものですが、買付者等による権利行使が認められないという行使条件が付されています。また、当社が買付者等以外の者から当社株式と引き換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項が付されております。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施または不実施等の決議を行います。当社取締役会は、上記決議を行った場合、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、すみやかに情報開示を行います。本プランの有効期間は、平成30年6月開催予定の当社定時株主総会終結の時までですが、当該有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、または、当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。本プラン導入後であっても、新株予約権の無償割当てが実施されていない場合、 株主の皆様に直接具体的な影響が生じることはありません。他方、新株予約権の無償割当てが実施された場合、株主の皆様が新株予約権行使の手続を行わないと、その保有する当社株式の価値が希釈化することになります(ただし、当社が当社株式を対価として新株予約権の取得を行った場合、買付者等以外の株主の皆様は、その保有する当社株式の価値の希釈化は生じません。)。 ハ.具体的取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由上記ロに記載した様々な取り組みは、当社のグループ経営を具現化し、企業価値・沿線価値の向上に資する具体的施策として策定されたものであり、当社の基本方針に沿うものです。また、本プランは、①経済産業省および法務省が発表した買収防衛策に関する指針の要件をすべて充足していること、②株主の皆様の共同の利益の向上または確保を目的としていること、③株主意思を重視するものであること、④独立性の高い社外者によって構成される独立委員会の判断を重視し、同委員会の判断概要については必要に応じて株主の皆様に情報開示をすること、⑤あらかじめ定められた合理的かつ客観的な要件が充足されなければ発動されないように設定されていること、⑥独立委員会は、当社の費用で第三者専門家の助言を得ることができること、⑦当社株主総会または取締役会により、いつでも廃止することができることなどにより、その公正性・客観性が担保されており、高度の合理性を有しているため、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
事業リスク
- 人口減少と生活様式の変化少子高齢化による沿線人口の減少や、在宅勤務の増加による移動需要の減少は、交通事業の収益に直接的な影響を与える可能性があります。特に、京急グループの事業が沿線地域に集中しているため、地域経済の停滞はグループ全体の業績に大きな打撃となるリスクがあります。
- 大規模開発と競争激化品川駅周辺の大規模開発は、一時的な土地譲渡や施設閉鎖により業績に影響を与える可能性があります。また、羽田空港への新たなアクセス路線の検討は、将来的に競争激化を招き、京急グループの主要な収益源である空港輸送における優位性が低下するリスクをはらんでいます。
- 金利変動と災害・事故多額の有利子負債を抱えているため、市場金利の大幅な上昇は利息負担を増加させ、業績を圧迫する可能性があります。また、地震や台風などの自然災害、テロ、大規模な事故、感染症の流行は、交通インフラの損壊や利用客の減少、事業活動の停止などにより、グループ全体の財政状態や業績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,333 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの財政状況および業績に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項については、以下のようなものがあります。当社グループは、これらの事業等のリスクを認識したうえで、事態発生の回避および発生時の対応に努めております。当該リスクの顕在化する可能性の程度や時期については、現時点において、明確に想定できませんが、事業の遂行にあたっては、取締役会において、想定されるリスクとその対応を含めて、意思決定を行っております。また、グループ重要リスク調査を実施し、想定しうるリスクの洗い出し、リスクを最小化するための取組計画の策定および取組状況を集約し、取締役会でリスクの確認と対応の方向性について報告した後、グループ会社社長が出席するグループ社長会で共有しております。さらに、リスク管理・コンプライアンス委員会では当社グループのリスク情報を集約し、一元的に管理することでリスク管理体制の強化に努めております。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)社会的・経済的な影響イ.少子高齢化の進行による影響少子高齢化の進行などの要因により地域人口が減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.リスクが沿線全域に与える影響当社グループの事業は、都心から品川、羽田空港、川崎、横浜を経て三浦半島に至る当社線沿線を中心とした地域に集中して展開しているため、沿線地域の発展と当社グループの業績は密接な関係にあります。このため、社会的・自然的要因等により沿線地域の発展が阻害された場合、あるいは沿線地域が壊滅的な被害を受けた場合、当社グループは大きな経済的影響を受ける可能性があります。ハ.生活様式の変化による影響在宅勤務の増加による移動減をはじめとした生活様式の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.品川駅周辺開発による影響国土交通省による品川駅西口基盤整備事業の推進に伴い、当社所有地の段階的な譲渡や施設の一部閉鎖など、一時的に当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、新しい生活様式や社会的価値観の変化などにより、不動産の賃貸需要が著しく減少した場合、もしくは建設工事費が高騰した場合、開発計画が変更となる可能性があります。ホ.羽田空港への新たなアクセス路線による影響羽田空港への新たなアクセス路線が検討されているため、この推移によっては、将来的に競争の激化により、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ヘ.訪日外国人の減少による影響世界的な恐慌とりわけアジア諸国における景気の急速な減退、東ヨーロッパおよびロシア地域における政治的・軍事的緊張の高まりによる安全保障情勢の変化、感染症等による国際的な渡航制限等により訪日外国人が大幅に減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)法的規制・規制緩和等による影響イ.法的規制による影響当社グループの基幹事業である交通事業は、鉄道、バスなど公共輸送機関としての性格上、厳格な法規制の下に事業を行っているため、鉄道事業法、道路運送法および労働諸法制の定めにより、事業の拡大・縮小、通常の業務運営、運賃および料金の設定・変更や乗務員の労働条件などにおいて規制を受けており、規制の強化や社会情勢等の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.規制緩和による影響バス事業においては、規制緩和による他業種などからの新規参入が容易であることから、引き続き厳しい競争にさらされる可能性があり、これらの推移によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.環境規制による影響交通事業は、公共交通機関として環境負荷が小さいという長所があるものの、今後、環境に対する規制が強化された場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)財政的な影響イ.金利変動・格付引下げによる影響当社グループは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を行っており、金融機関からの借入金や社債等の有利子負債残高が高水準で推移しております。このため、今後、市場金利の大幅な変動や格付機関による当社発行債券の格付の引下げがあった場合、利息負担の増加や調達金利の変動などにより、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.金融市場の混乱等による影響金融市場の混乱等により、資金調達に制約を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.地価・株価の変動や税制の改正による影響当社グループは、事業の性格上必要な土地(事業用および販売用)や株式などの投資有価証券等を多く保有しておりますが、市況の動向等による地価や株価の大幅な下落や保有に対する課税強化などの税制の改正等があった場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.人件費負担増による影響当社グループは、主として労働集約型の事業を展開しているため、退職者の増加、採用難による人手不足の影響により、賃金水準が急激に高騰した場合、人件費負担増などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。ホ.物価・燃料費の高騰による影響当社グループは、修繕工事等の継続的な実施や事業に必要な電力、軽油等を多大に消費しているため、物価や燃料価格が高騰した場合、あるいはその供給不足が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)事故等による影響イ.安全を阻害する事態による影響当社グループは、鉄道、バス、ホテル、百貨店、ストアなどの営業施設を多くのお客さまにご利用いただいており、安全の確保、無事故の継続を最も重要な課題として取り組んでおります。このうえで、不慮の火災や事故・障害の発生など、安全に対する信頼を損なうような事態が発生した場合、当社グループ全体の根幹を揺るがすような重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、食品等を取り扱う各事業において、衛生管理には十分注意しておりますが、当社グループ固有の管理および社会全般にわたる一般的な品質問題等が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.個人情報流出等の問題による影響当社グループは、鉄道やカード事業をはじめ、各事業において個人情報を保有しており、適正な管理に努めておりますが、万一、個人情報が流出するなどの問題が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)災害・テロ、疾病等による影響イ.自然災害または不法行為による影響地震、台風等の自然災害あるいはテロ等の不法行為等により、当社グループの営業施設やコンピューターシステム等の設備の損壊を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。ロ.疾病の発生・流行による影響新型ウイルスなどによる疾病の発生・流行等による恐慌等により、お客さまや従業員等が罹患し被害を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6)不正・不法行為、不祥事等による影響当社グループは、「コンプライアンス規程」、「京急グループ・コンプライアンス指針」および「京急グループ・役員および従業員行動基準」に基づいてコンプライアンス順守に関する教育を定期的に実施するなどの啓発活動に努めておりますが、役職員等による重大な不正・不法行為、不祥事等が発生した場合、当社グループへの信頼の低下などにより、財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、上記の記載事項は、当社グループの事業その他について予測される主なリスクを可能な限り具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものとは限りません。
FY2025|3,325 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの財政状況および業績に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項については、以下のようなものがあります。当社グループは、これらの事業等のリスクを認識したうえで、事態発生の回避および発生時の対応に努めております。当該リスクの顕在化する可能性の程度や時期については、現時点において、明確に想定できませんが、事業の遂行にあたっては、取締役会において、想定されるリスクとその対応を含めて、意思決定を行っております。また、グループ重要リスク調査を実施し、想定しうるリスクの洗い出し、リスクを最小化するための取組計画の策定および取組状況を集約し、取締役会でリスクの確認と対応の方向性について報告した後、グループ会社社長が出席するグループ社長会で共有しております。さらに、リスク管理委員会では当社グループのリスク情報を集約し、一元的に管理することでリスク管理体制の強化に努めております。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。 (1)社会的・経済的な影響イ.少子高齢化の進行による影響少子高齢化の進行などの要因により地域人口が減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.リスクが沿線全域に与える影響当社グループの事業は、都心から品川、羽田空港、川崎、横浜を経て三浦半島に至る当社線沿線を中心とした地域に集中して展開しているため、沿線地域の発展と当社グループの業績は密接な関係にあります。このため、社会的・自然的要因等により沿線地域の発展が阻害された場合、あるいは沿線地域が壊滅的な被害を受けた場合、当社グループは大きな経済的影響を受ける可能性があります。ハ.生活様式の変化による影響在宅勤務の増加による移動減をはじめとした生活様式の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.品川駅周辺開発による影響国土交通省による品川駅西口基盤整備事業の推進に伴い、当社所有地の段階的な譲渡や施設の一部閉鎖など、一時的に当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、新しい生活様式や社会的価値観の変化などにより、不動産の賃貸需要が著しく減少した場合、もしくは建設工事費が高騰した場合、開発計画が変更となる可能性があります。ホ.羽田空港への新たなアクセス路線による影響羽田空港への新たなアクセス路線が検討されているため、この推移によっては、将来的に競争の激化により、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ヘ.訪日外国人の減少による影響世界的な恐慌とりわけアジア諸国における景気の急速な減退、東ヨーロッパおよびロシア地域における政治的・軍事的緊張の高まりによる安全保障情勢の変化、感染症等による国際的な渡航制限等により訪日外国人が大幅に減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)法的規制・規制緩和等による影響イ.法的規制による影響当社グループの基幹事業である交通事業は、鉄道、バスなど公共輸送機関としての性格上、厳格な法規制の下に事業を行っているため、鉄道事業法、道路運送法および労働諸法制の定めにより、事業の拡大・縮小、通常の業務運営、運賃および料金の設定・変更や乗務員の労働条件などにおいて規制を受けており、規制の強化や社会情勢等の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.規制緩和による影響バス事業等においては、規制緩和による他業種などからの新規参入が容易であることから、引き続き厳しい競争にさらされる可能性があり、これらの推移によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.環境規制による影響交通事業は、公共交通機関として環境負荷が小さいという長所があるものの、今後、環境に対する規制が強化された場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)財政的な影響イ.金利変動・格付引下げによる影響当社グループは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を行っており、金融機関からの借入金や社債等の有利子負債残高が高水準で推移しております。このため、今後、市場金利の大幅な変動や格付機関による当社発行債券の格付の引下げがあった場合、利息負担の増加や調達金利の変動などにより、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.金融市場の混乱等による影響金融市場の混乱等により、資金調達に制約を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.地価・株価の変動や税制の改正による影響当社グループは、事業の性格上必要な土地(事業用および販売用)や株式などの投資有価証券等を多く保有しておりますが、市況の動向等による地価や株価の大幅な下落や保有に対する課税強化などの税制の改正等があった場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.人件費負担増による影響当社グループは、主として労働集約型の事業を展開しているため、退職者の増加、採用難による人手不足の影響により、賃金水準が急激に高騰した場合、人件費負担増などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。ホ.物価・燃料費の高騰による影響当社グループは、修繕工事等の継続的な実施や事業に必要な電力、軽油等を多大に消費しているため、物価や燃料価格が高騰した場合、あるいはその供給不足が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)事故等による影響イ.安全を阻害する事態による影響当社グループは、鉄道、バス、ホテル、百貨店、ストアなどの営業施設を多くのお客さまにご利用いただいており、安全の確保、無事故の継続を最も重要な課題として取り組んでおります。このうえで、不慮の火災や事故・障害の発生など、安全に対する信頼を損なうような事態が発生した場合、当社グループ全体の根幹を揺るがすような重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、食品等を取り扱う各事業において、衛生管理には十分注意しておりますが、当社グループ固有の管理および社会全般にわたる一般的な品質問題等が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.個人情報流出等の問題による影響当社グループは、鉄道やカード事業をはじめ、各事業において個人情報を保有しており、適正な管理に努めておりますが、万一、個人情報が流出するなどの問題が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)災害・テロ、疾病等による影響イ.自然災害または不法行為による影響地震、台風等の自然災害あるいはテロ等の不法行為等により、当社グループの営業施設やコンピューターシステム等の設備の損壊を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。ロ.疾病の発生・流行による影響新型ウイルスなどによる疾病の発生・流行等による恐慌等により、お客さまや従業員等が罹患し被害を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6)不正・不法行為、不祥事等による影響当社グループは、「コンプライアンス規程」、「京急グループ・コンプライアンス指針」および「京急グループ・役員および従業員行動基準」に基づいてコンプライアンス順守に関する教育を定期的に実施するなどの啓発活動に努めておりますが、役職員等による重大な不正・不法行為、不祥事等が発生した場合、当社グループへの信頼の低下などにより、財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、上記の記載事項は、当社グループの事業その他について予測される主なリスクを可能な限り具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものとは限りません。
FY2024|3,304 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの財政状況および業績に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項については、以下のようなものがあります。当社グループは、これらの事業等のリスクを認識したうえで、事態発生の回避および発生時の対応に努めます。当該リスクの顕在化する可能性の程度や時期については、現時点において、明確に想定できませんが、事業の遂行にあたっては、取締役会において、想定されるリスクとその対応を含めて、意思決定を行っております。また、グループ重要リスク調査を実施し、想定しうるリスクの洗い出し、リスクを最小化するための取組計画の策定および取組状況を集約し、取締役会でリスクの確認と対応の方向性について報告した後、グループ会社社長が出席するグループ社長会で共有しております。さらに、リスク管理委員会では当社グループのリスク情報を集約し、一元的に管理することでリスク管理体制の強化に努めております。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。(1)社会的・経済的な影響イ.少子高齢化の進行による影響少子高齢化の進行などの要因により地域人口が減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.リスクが沿線全域に与える影響当社グループの事業は、都心から品川、羽田空港、川崎、横浜を経て三浦半島に至る当社線沿線を中心とした地域に集中して展開しているため、沿線地域の発展と当社グループの業績は密接な関係にあります。このため、社会的・自然的要因等により沿線地域の発展が阻害された場合、あるいは沿線地域が壊滅的な被害を受けた場合、当社グループは大きな経済的影響を受ける可能性があります。ハ.生活様式の変化による影響在宅勤務の増加による移動減をはじめとした生活様式の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.品川駅周辺開発による影響国土交通省による品川駅西口基盤整備事業の推進に伴い、当社所有地の段階的な譲渡や施設の一部閉鎖など、一時的に当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、新しい生活様式や社会的価値観の変化などにより、不動産の賃貸需要が著しく減少した場合、開発計画が変更となる可能性があります。ホ.羽田空港への新たなアクセス路線による影響羽田空港への新たなアクセス路線が検討されているため、この推移によっては、将来的に競争の激化により、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ヘ.訪日外国人の減少による影響世界的な恐慌とりわけアジア諸国における景気の急速な減退、東ヨーロッパおよびロシア地域における政治的・軍事的緊張の高まりによる安全保障情勢の変化、感染症等による国際的な渡航制限等により訪日外国人が大幅に減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)法的規制・規制緩和等による影響イ.法的規制による影響当社グループの基幹事業である交通事業は、鉄道、バスなど公共輸送機関としての性格上、厳格な法規制の下に事業を行っているため、鉄道事業法、道路運送法および労働諸法制の定めにより、事業の拡大・縮小、通常の業務運営、運賃および料金の設定・変更や乗務員の労働条件などにおいて規制を受けており、規制の強化や社会情勢等の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.規制緩和による影響バス事業等においては、規制緩和による他業種などからの新規参入が容易であることから、引き続き厳しい競争にさらされる可能性があり、これらの推移によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.環境規制による影響交通事業は、公共交通機関として環境負荷が小さいという長所があるものの、今後、環境に対する規制が強化された場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)財政的な影響イ.金利変動・格付引下げによる影響当社グループは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を行っており、金融機関からの借入金や社債等の有利子負債残高が高水準で推移しております。このため、今後、市場金利の大幅な変動や格付機関による当社発行債券の格付の引下げがあった場合、利息負担の増加や調達金利の変動などにより、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.金融市場の混乱等による影響金融市場の混乱等により、資金調達に制約を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.地価・株価の変動や税制の改正による影響当社グループは、事業の性格上必要な土地(事業用および販売用)や株式などの投資有価証券等を多く保有しておりますが、市況の動向等による地価や株価の大幅な下落や保有に対する課税強化などの税制の改正等があった場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.人件費負担増による影響当社グループは、主として労働集約型の事業を展開しているため、退職者の増加、採用難による人手不足の影響により、賃金水準が急激に高騰した場合、人件費負担増などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。ホ.物価・燃料費の高騰による影響当社グループは、修繕工事等の継続的な実施や事業に必要な電力、軽油等を多大に消費しているため、物価や燃料価格が高騰した場合、あるいはその供給不足が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)事故等による影響イ.安全を阻害する事態による影響当社グループは、鉄道、バス、ホテル、百貨店、ストアなどの営業施設を多くのお客さまにご利用いただいており、安全の確保、無事故の継続を最も重要な課題として取り組んでおります。このうえで、不慮の火災や事故・障害の発生など、安全に対する信頼を損なうような事態が発生した場合、当社グループ全体の根幹を揺るがすような重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、食品等を取り扱う各事業において、衛生管理には十分注意しておりますが、当社グループ固有の管理および社会全般にわたる一般的な品質問題等が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.個人情報流出等の問題による影響当社グループは、鉄道やカード事業をはじめ、各事業において個人情報を保有しており、適正な管理に努めておりますが、万一、個人情報が流出するなどの問題が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)災害・テロ、疾病等による影響イ.自然災害または不法行為による影響地震、台風等の自然災害あるいはテロ等の不法行為等により、当社グループの営業施設やコンピューターシステム等の設備の損壊を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。ロ.疾病の発生・流行による影響新型ウイルスなどによる疾病の発生・流行等による恐慌等により、お客さまや従業員等が罹患し被害を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6)不正・不法行為、不祥事等による影響当社グループは、「コンプライアンス規程」、「京急グループ・コンプライアンス指針」および「京急グループ・役員および従業員行動基準」に基づいてコンプライアンス順守に関する教育を定期的に実施するなどの啓発活動に努めておりますが、役職員等による重大な不正・不法行為、不祥事等が発生した場合、当社グループへの信頼の低下などにより、財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、上記の記載事項は、当社グループの事業その他について予測される主なリスクを可能な限り具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものとは限りません。
FY2023|3,465 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの財政状況および業績に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項については、以下のようなものがあります。当社グループは、これらの事業等のリスクを認識したうえで、事態発生の回避および発生時の対応に努めます。当該リスクの顕在化する可能性の程度や時期については、現時点において、明確に想定できませんが、事業の遂行にあたっては、取締役会において、想定されるリスクとその対応を含めて、意思決定を行っております。また、グループ重要リスク調査を実施し、想定しうるリスクの洗い出し、リスクを最小化するための取組計画の策定および取組状況を集約し、取締役会でリスクの確認と対応の方向性について報告した後、グループ会社社長が出席するグループ社長会で共有しております。さらに、リスク管理委員会では当社グループのリスク情報を集約し、一元的に管理することでリスク管理体制の強化に努めております。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。(1)社会的・経済的な影響イ.少子高齢化の進行による影響少子高齢化の進行などの要因により地域人口が減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.リスクが沿線全域に与える影響当社グループの事業は、都心から品川、羽田空港、川崎、横浜を経て三浦半島に至る当社線沿線を中心とした地域に集中して展開しているため、沿線地域の発展と当社グループの業績は密接な関係にあります。このため、社会的・自然的要因等により沿線地域の発展が阻害された場合、あるいは沿線地域が壊滅的な被害を受けた場合、当社グループは大きな経済的影響を受ける可能性があります。ハ.生活様式の変化による影響在宅勤務の増加による移動減をはじめとした生活様式の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.品川駅周辺開発による影響国土交通省による品川駅西口基盤整備事業の推進に伴い、当社所有地の段階的な譲渡や施設の一部閉鎖など、一時的に当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、新しい生活様式や社会的価値観の変化などにより、不動産の賃貸需要が著しく減少した場合、開発計画が変更となる可能性があります。ホ.羽田空港への新たなアクセス路線による影響羽田空港への新たなアクセス路線が検討されているため、この推移によっては、将来的に競争の激化により、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ヘ.訪日外国人の減少による影響世界的な恐慌とりわけアジア諸国における景気の急速な減退、東ヨーロッパおよびロシア地域における政治的・軍事的緊張の高まりによる安全保障情勢の変化、感染症等による国際的な渡航制限等により訪日外国人が大幅に減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)法的規制・規制緩和等による影響イ.法的規制による影響当社グループの基幹事業である交通事業は、鉄道、バスなど公共輸送機関としての性格上、厳格な法規制の下に事業を行っているため、鉄道事業法、道路運送法および労働諸法制の定めにより、事業の拡大・縮小、通常の業務運営、運賃および料金の設定・変更や乗務員の労働条件などにおいて規制を受けており、規制の強化や社会情勢等の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.規制緩和による影響バス事業等においては、規制緩和による他業種などからの新規参入が容易であることから、引き続き厳しい競争にさらされる可能性があり、これらの推移によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.環境規制による影響交通事業は、公共交通機関として環境負荷が小さいという長所があるものの、今後、環境に対する規制が強化された場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)財政的な影響イ.金利変動・格付引下げによる影響当社グループは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を行っており、金融機関からの借入金や社債等の有利子負債残高が高水準で推移しております。このため、今後、市場金利の大幅な変動や格付機関による当社発行債券の格付の引下げがあった場合、利息負担の増加や調達金利の変動などにより、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.金融市場の混乱等による影響金融市場の混乱等により、資金調達に制約を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.地価・株価の変動や税制の改正による影響当社グループは、事業の性格上必要な土地(事業用および販売用)や株式などの投資有価証券等を多く保有しておりますが、市況の動向等による地価や株価の大幅な下落や保有に対する課税強化などの税制の改正等があった場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.人件費負担増による影響当社グループは、主として労働集約型の事業を展開しているため、退職者の増加、採用難による人手不足の影響により、賃金水準が急激に高騰した場合、人件費負担増などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。ホ.物価・燃料費の高騰による影響当社グループは、修繕工事等の継続的な実施や事業に必要な電力、軽油等を多大に消費しているため、物価や燃料価格が高騰した場合、あるいはその供給不足が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)事故等による影響イ.安全を阻害する事態による影響当社グループは、鉄道、バス、ホテル、百貨店、ストアなどの営業施設を多くのお客さまにご利用いただいており、安全の確保、無事故の継続を最も重要な課題として取り組んでおります。このうえで、不慮の火災や事故・障害の発生など、安全に対する信頼を損なうような事態が発生した場合、当社グループ全体の根幹を揺るがすような重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、食品等を取り扱う各事業において、衛生管理には十分注意しておりますが、当社グループ固有の管理および社会全般にわたる一般的な品質問題等が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.個人情報流出等の問題による影響当社グループは、鉄道やカード事業をはじめ、各事業において個人情報を保有しており、適正な管理に努めておりますが、万一、個人情報が流出するなどの問題が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)災害・テロ、疾病等による影響イ.自然災害または不法行為による影響地震、台風等の自然災害あるいはテロ等の不法行為等により、当社グループの営業施設やコンピューターシステム等の設備の損壊を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。ロ.疾病の発生・流行による影響新型ウイルスなどによる疾病の発生・流行等による恐慌等により、お客さまや従業員等が罹患し被害を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。とりわけ、新型コロナウイルス感染症の発生は、事業継続基本計画に準じて対応しておりますが、お客さまや従業員に感染する可能性があります。また、訪日外国人の大幅な減少をはじめ、想定を超える悪影響を受ける可能性があり、今後の感染拡大や収束の時期等の状況によっては、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6)不正・不法行為、不祥事等による影響当社グループは、「コンプライアンス規程」、「京急グループ・コンプライアンス指針」および「京急グループ・役員および従業員行動基準」に基づいてコンプライアンス順守に関する教育を定期的に実施するなどの啓発活動に努めておりますが、役職員等による重大な不正・不法行為、不祥事等が発生した場合、当社グループへの信頼の低下などにより、財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、上記の記載事項は、当社グループの事業その他について予測される主なリスクを可能な限り具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものとは限りません。
FY2022|3,459 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの財政状況および業績に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項については、以下のようなものがあります。当社グループは、これらの事業等のリスクを認識したうえで、事態発生の回避および発生時の対応に努めます。当該リスクの顕在化する可能性の程度や時期については、現時点において、明確に想定できませんが、事業の遂行にあたっては、取締役会において、想定されるリスクとその対応を含めて、意思決定を行っております。また、グループ重要リスク調査を実施し、想定しうるリスクの洗い出し、リスクを最小化するための取組計画の策定および取組状況を集約し、取締役会でリスクの確認と対応の方向性について報告した後、グループ会社社長が出席するグループ社長会で共有しております。今後はリスク管理委員会で当社グループのリスク情報を集約し、一元的に管理することでリスク管理体制の強化を図ってまいります。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。(1)社会的・経済的な影響イ.少子高齢化の進行による影響少子高齢化の進行などの要因により地域人口が減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.リスクが沿線全域に与える影響当社グループの事業は、都心から品川、羽田空港、川崎、横浜を経て三浦半島に至る当社線沿線を中心とした地域に集中して展開しているため、沿線地域の発展と当社グループの業績は密接な関係にあります。このため、社会的・自然的要因等により沿線地域の発展が阻害された場合、あるいは沿線地域が壊滅的な被害を受けた場合、当社グループは大きな経済的影響を受ける可能性があります。ハ.生活様式の変化による影響在宅勤務の増加による移動減をはじめとした生活様式の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.品川駅周辺開発による影響国土交通省による品川駅西口基盤整備事業の推進に伴い、当社所有地の段階的な譲渡や施設の一部閉鎖など、一時的に当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、新しい生活様式や社会的価値観の変化などにより、不動産の賃貸需要が著しく減少した場合、開発計画が変更となる可能性があります。ホ.羽田空港への新たなアクセス路線による影響羽田空港への新たなアクセス路線が検討されているため、この推移によっては、将来的に競争の激化により、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ヘ.訪日外国人の減少による影響世界的な恐慌とりわけアジア諸国における景気の急速な減退、東ヨーロッパおよびロシア地域における政治的・軍事的緊張の高まりによる安全保障情勢の変化、感染症等による国際的な渡航制限等により訪日外国人が大幅に減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)法的規制・規制緩和等による影響イ.法的規制による影響当社グループの基幹事業である交通事業は、鉄道、バスなど公共輸送機関としての性格上、厳格な法規制の下に事業を行っているため、鉄道事業法、道路運送法および労働諸法制の定めにより、事業の拡大・縮小、通常の業務運営、運賃および料金の設定・変更や乗務員の労働条件などにおいて規制を受けており、社会情勢等の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.規制緩和による影響バス事業等においては、規制緩和による他業種などからの新規参入が容易であることから、引き続き厳しい競争にさらされる可能性があり、これらの推移によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.環境規制による影響交通事業は、公共交通機関として環境負荷が小さいという長所があるものの、今後、環境に対する規制が強化された場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)財政的な影響イ.金利変動・格付引下げによる影響当社グループは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を行っており、金融機関からの借入金や社債等の有利子負債残高が高水準で推移しております。このため、今後、市場金利の大幅な変動や格付機関による当社発行債券の格付の引下げがあった場合、利息負担の増加や調達金利の変動などにより、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.金融市場の混乱等による影響金融市場の混乱等により、資金調達に制約を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.地価・株価の変動や税制の改正による影響当社グループは、事業の性格上必要な土地(事業用および販売用)や株式などの投資有価証券等を多く保有しておりますが、市況の動向等による地価や株価の大幅な下落や保有に対する課税強化などの税制の改正等があった場合、当社グループの財政状況や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.人件費負担増による影響当社グループは、主として労働集約型の事業を展開しているため、退職者の増加、採用難による人手不足の影響により、賃金水準が急激に高騰した場合、人件費負担増などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。ホ.物価・燃料費の高騰による影響当社グループは、修繕工事等の継続的な実施や事業に必要な電力、軽油等を多大に消費しているため、物価や燃料価格が高騰した場合、あるいはその供給不足が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)事故等による影響イ.安全を阻害する事態による影響当社グループは、鉄道、バス、ホテル、百貨店、ストアなどの営業施設を多くのお客さまにご利用いただいており、安全の確保、無事故の継続を最も重要な課題として取り組んでおります。このうえで、不慮の火災や事故・障害の発生など、安全に対する信頼を損なうような事態が発生した場合、当社グループ全体の根幹を揺るがすような重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、食品等を取り扱う各事業において、衛生管理には十分注意しておりますが、当社グループ固有の管理および社会全般にわたる一般的な品質問題等が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.個人情報流出等の問題による影響当社グループは、鉄道やカード事業をはじめ、各事業において個人情報を保有しており、適正な管理に努めておりますが、万一、個人情報が流出するなどの問題が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)災害・テロ、疾病等による影響イ.自然災害または不法行為による影響地震、台風等の自然災害あるいはテロ等の不法行為等により、当社グループの営業施設やコンピューターシステム等の設備の損壊を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。ロ.疾病の発生・流行による影響新型ウイルスなどによる疾病の発生・流行等による恐慌等により、お客さまや従業員等が罹患し被害を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。とりわけ、新型コロナウイルス感染症の発生は、事業継続基本計画に基づいて対応しておりますが、お客さまや従業員に感染する可能性があります。また、訪日外国人の大幅な減少をはじめ、想定を超える悪影響を受ける可能性があり、今後の感染拡大や収束の時期等の状況によっては、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6)不正・不法行為、不祥事等による影響当社グループは、「コンプライアンス規程」、「京急グループ・コンプライアンス指針」および「京急グループ・役員および従業員行動基準」に基づいてコンプライアンス順守に関する教育を定期的に実施するなどの啓発活動に努めておりますが、役職員等による重大な不正・不法行為、不祥事等が発生した場合、当社グループへの信頼の低下などにより、財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、上記の記載事項は、当社グループの事業その他について予測される主なリスクを可能な限り具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものとは限りません。
FY2021|3,419 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの財政状況および業績に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項については、以下のようなものがあります。当社グループは、これらの事業等のリスクを認識したうえで、事態発生の回避および発生時の対応に努めます。当該リスクの顕在化する可能性の程度や時期については、現時点において、明確に想定できませんが、事業の遂行にあたっては、取締役会において、想定されるリスクとその対応を含めて、意思決定を行っております。また、グループ重要リスク調査を実施し、想定しうるリスクの洗い出し、リスクを最小化するための取組計画の策定および取組状況を集約し、取締役会でリスクの確認と対応の方向性について報告した後、グループ会社社長が出席するグループ社長会で共有しております。今後はリスク管理委員会で当社グループのリスク情報を集約し、一元的に管理することでリスク管理体制の強化を図ってまいります。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。(1)社会的・経済的な影響イ.少子高齢化の進行による影響少子高齢化の進行などの要因により地域人口が減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.リスクが沿線全域に与える影響当社グループの事業は、都心から品川、羽田空港、川崎、横浜を経て三浦半島に至る当社線沿線を中心とした地域に集中して展開しているため、沿線地域の発展と当社グループの業績は密接な関係にあります。このため、社会的・自然的要因等により沿線地域の発展が阻害された場合、あるいは沿線地域が壊滅的な被害を受けた場合、当社グループは大きな経済的影響を受ける可能性があります。ハ.生活様式の変化による影響在宅勤務の増加による移動減をはじめとした生活様式の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.品川駅周辺開発による影響品川駅周辺開発の推進に伴い、当社既存施設再編を進めておりますが、一時的に当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、新しい生活様式や社会的価値観の変化などにより、不動産の賃貸需要が著しく減少した場合、開発計画が変更となる可能性があります。ホ.羽田空港への新たなアクセス路線による影響羽田空港への新たなアクセス路線が検討されているため、この推移によっては、将来的に競争の激化により、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ヘ.訪日外国人の減少による影響世界的な恐慌とりわけアジア諸国における景気の急速な減退、東アジア地域における政治的・軍事的緊張の高まりによる安全保障情勢の変化、感染症等による国際的な渡航制限等により訪日外国人が大幅に減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)法的規制・規制緩和等による影響イ.法的規制による影響当社グループの基幹事業である交通事業は、鉄道、バスなど公共輸送機関としての性格上、厳格な法規制の下に事業を行っているため、鉄道事業法および道路運送法の定めにより、事業の拡大・縮小、通常の業務運営、運賃および料金の設定・変更などにおいて規制を受けており、社会情勢等の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.規制緩和による影響バス事業等においては、規制緩和による他業種などからの新規参入が容易であることから、引き続き厳しい競争にさらされる可能性があり、これらの推移によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.環境規制による影響交通事業は、公共交通機関として環境負荷が小さいという長所があるものの、今後、環境に対する規制が強化された場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)財政的な影響イ.金利変動・格付引下げによる影響当社グループは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を行っており、金融機関からの借入金や社債等の有利子負債残高が高水準で推移しております。このため、今後、市場金利の大幅な変動や格付機関による当社発行債券の格付の引下げがあった場合、利息負担の増加や調達金利の変動などにより、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.金融市場の混乱等による影響金融市場の混乱等により、資金調達に制約を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.地価・株価の変動や税制の改正による影響当社グループは、事業の性格上必要な土地(事業用および販売用)や株式などの投資有価証券等を多く保有しておりますが、市況の動向等による地価や株価の大幅な下落や保有に対する課税強化などの税制の改正等があった場合、当社グループの財政状況や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.人件費負担増による影響当社グループは、主として労働集約型の事業を展開しているため、退職者の増加、採用難による人手不足の影響により、賃金水準が急激に高騰した場合、人件費負担増などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。ホ.物価・燃料費の高騰による影響当社グループは、修繕工事等の継続的な実施や事業に必要な電力、軽油等を多大に消費しているため、物価や燃料価格が高騰した場合、あるいはその供給不足が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)事故等による影響イ.安全を阻害する事態による影響当社グループは、鉄道、バス、ホテル、百貨店、ストアなどの営業施設を多くのお客さまにご利用いただいており、安全の確保、無事故の継続を最も重要な課題として取り組んでおります。このうえで、不慮の火災や事故・障害の発生など、安全に対する信頼を損なうような事態が発生した場合、当社グループ全体の根幹を揺るがすような重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、食品等を取り扱う各事業において、衛生管理には十分注意しておりますが、当社グループ固有の管理および社会全般にわたる一般的な品質問題等が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.個人情報流出等の問題による影響当社グループは、鉄道やカード事業をはじめ、各事業において個人情報を保有しており、適正な管理に努めておりますが、万一、個人情報が流出するなどの問題が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)災害・テロ、疾病等による影響イ.自然災害または不法行為による影響地震、台風等の自然災害あるいはテロ等の不法行為等により、当社グループの営業施設やコンピューターシステム等の設備の損壊を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。ロ.疾病の発生・流行による影響新型ウイルスなどによる疾病の発生・流行等による恐慌等により、お客さまや従業員等が罹患し被害を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。とりわけ、新型コロナウイルス感染症の発生は、事業継続基本計画に基づいて対応しておりますが、お客さまや従業員に感染する可能性があります。また、訪日外国人の大幅な減少をはじめ、想定を超える悪影響を受ける可能性があり、今後の感染拡大や収束の時期等の状況によっては、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6)不正・不法行為、不祥事等による影響当社グループは、「コンプライアンス規程」、「京急グループ・コンプライアンス指針」および「京急グループ・役員および従業員行動基準」に基づいてコンプライアンス順守に関する教育を定期的に実施するなどの啓発活動に努めておりますが、役職員等による重大な不正・不法行為、不祥事等が発生した場合、当社グループへの信頼の低下などにより、財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、上記の記載事項は、当社グループの事業その他について予測される主なリスクを可能な限り具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものとは限りません。
FY2020|3,301 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの財政状況および業績に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項については、以下のようなものがあります。当社グループは、これらの事業等のリスクを認識したうえで、事態発生の回避および発生時の対応に努めます。当該リスクの顕在化する可能性の程度や時期については、現時点において、明確に想定できませんが、事業の遂行にあたっては、取締役会において、想定されるリスクとその対応を含めて、意思決定を行っております。また、グループ重要リスク調査を実施し、想定しうるリスクの洗い出し、リスクを最小化するための取組計画の策定および次年度の活動計画等を集約し、危機管理委員会に付議したのち、グループ会社社長および監査役が出席するグループ・コンプライアンス協議会で共有しております。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。(1)社会的・経済的な影響イ.少子高齢化の進行による影響少子高齢化の進行などの要因により地域人口が減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.リスクが沿線全域に与える影響当社グループの事業は、都心から品川、羽田空港、川崎、横浜を経て三浦半島に至る当社鉄道沿線を中心とした地域に集中して展開しているため、沿線地域の発展と当社グループの業績は密接な関係にあります。このため、社会的・自然的要因等により沿線地域の発展が阻害された場合、あるいは沿線地域が壊滅的な被害を受けた場合、当社グループは大きな経済的影響を受ける可能性があります。ハ.品川駅周辺開発による影響品川駅周辺開発の推進に伴い、当社既存施設再編を進めておりますが、一時的に当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による世界的な景気後退など環境の変化に伴い、開発計画が変更となる可能性があります。ニ.羽田空港への新たなアクセス路線による影響羽田空港への新たなアクセス路線が検討されているため、この推移によっては、将来的に競争の激化により、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ホ.訪日外国人の減少による影響世界的な恐慌とりわけアジア諸国における景気の急速な減退、東アジア地域における政治的・軍事的緊張の高まりによる安全保障情勢の変化、感染症等による国際的な渡航制限等により訪日外国人が大幅に減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)法的規制・規制緩和等による影響イ.法的規制による影響当社グループの基幹事業である交通事業は、鉄道、バスなど公共輸送機関としての性格上、厳格な法規制の下に事業を行っているため、鉄道事業法および道路運送法の定めにより、事業の拡大・縮小、通常の業務運営、運賃および料金の設定・変更などにおいて規制を受けており、社会情勢等の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.規制緩和による影響バス事業等においては、規制緩和による他業種などからの新規参入が容易であることから、引き続き厳しい競争にさらされる可能性があり、これらの推移によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.環境規制による影響交通事業は、公共交通機関として環境負荷が小さいという長所があるものの、今後、環境に対する規制が強化された場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)財政的な影響イ.金利変動・格付け引き下げによる影響当社グループは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を行っており、金融機関からの借入金や社債等の有利子負債残高が高水準で推移しております。このため、今後、市場金利の大幅な変動や格付け機関による当社発行債券の格付けの引き下げがあった場合、利息負担の増加や調達金利の変動などにより、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.金融市場の混乱等による影響金融市場の混乱等により、資金調達に制約を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.地価・株価の変動や税制の改正による影響 当社グループは、事業の性格上必要な土地(事業用および販売用)や株式などの投資有価証券等を多く保有しておりますが、市況の動向等による地価や株価の大幅な下落や保有に対する課税強化などの税制の改正等があった場合、当社グループの財政状況や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.人件費負担増による影響 当社グループは、主として労働集約型の事業を展開しているため、退職者の増加、採用難による人手不足の影響により、賃金水準が急激に高騰した場合は、人件費負担増などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。ホ.物価・燃料費の高騰による影響 当社グループは、修繕工事等の継続的な実施や事業に必要な電力、軽油等を多大に消費しているため、物価や燃料価格が高騰した場合、あるいはその供給不足が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)事故等による影響イ.安全を阻害する事態による影響当社グループは、鉄道、バス、ホテル、百貨店、ストアなどの営業施設を多くのお客さまにご利用いただいており、安全の確保、無事故の継続を最も重要な課題として取り組んでおります。このうえで、不慮の火災や事故・障害の発生など、安全に対する信頼を損なうような事態が発生した場合、当社グループ全体の根幹を揺るがすような重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、食品等を取り扱う各事業において、衛生管理には十分注意しておりますが、当社グループ固有の管理および社会全般にわたる一般的な品質問題等が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.個人情報流出等の問題による影響当社グループは、鉄道やカード事業をはじめ、各事業において個人情報を保有しており、適正な管理に努めておりますが、万一、個人情報が流出するなどの問題が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)災害・テロ、疾病等による影響イ.自然災害または不法行為による影響地震、台風等の自然災害あるいはテロ等の不法行為等により、当社グループの営業施設やコンピューターシステム等の設備の損壊を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。ロ.疾病の発生・流行による影響新型ウイルスなどによる疾病の発生・流行等による恐慌等により、お客さまや従業員等が罹患し被害を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。とりわけ、新型コロナウイルス感染症の発生は、事業継続基本計画に基づいて対応しておりますが、お客さまや従業員に感染する可能性があります。また、訪日外国人の大幅な減少をはじめ、想定を超える悪影響を受ける可能性があり、今後の感染拡大や収束の時期等の状況によっては、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6)不正・不法行為、不祥事等による影響当社グループは、「コンプライアンス規程」、「京急グループ・コンプライアンス指針」および「京急グループ・役員および従業員行動基準」に基づいてコンプライアンス順守に関する教育を定期的に実施するなどの啓発活動に努めておりますが、役職員等による重大な不正・不法行為、不祥事等が発生した場合、当社グループへの信頼の低下などにより、財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、上記の記載事項は、当社グループの事業その他について予測される主なリスクを可能な限り具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものとは限りません。
FY2019|2,824 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの財政状況および業績に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項については、以下のようなものがあります。当社グループは、これらの事業等のリスクを認識したうえで、事態発生の回避および発生時の対応に努めます。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。(1)社会的・経済的な影響イ.少子高齢化の進行による影響少子高齢化の進行などの要因により地域人口が減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.リスクが沿線全域に与える影響当社グループの事業は、都心から品川、羽田空港、川崎、横浜を経て三浦半島に至る当社鉄道沿線を中心とした地域に集中して展開しているため、沿線地域の発展と当社グループの業績は密接な関係にあります。このため、社会的・自然的要因等により沿線地域の発展が阻害された場合、あるいは沿線地域が壊滅的な被害を受けた場合、当社グループは大きな経済的影響を受ける可能性があります。ハ.品川駅周辺開発による影響品川駅周辺開発の推進に伴う、品川駅周辺の当社既存施設の再編により、一時的に当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.羽田空港への新たなアクセス路線による影響羽田空港への新たなアクセス路線も検討されているため、この推移によっては、将来的に競争の激化により、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ホ.訪日外国人の減少による影響 世界的な恐慌とりわけアジア諸国における景気の急速な減退、東アジア地域における政治的・軍事的緊張の高まりによる安全保障情勢の変化等により訪日外国人が大幅に減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(2)法的規制・規制緩和等による影響イ.法的規制による影響当社グループの基幹事業である交通事業は、鉄道、バスなど公共輸送機関としての性格上、厳格な法規制の下に事業を行っているため、鉄道事業法および道路運送法の定めにより、事業の拡大・縮小、通常の業務運営、運賃および料金の設定・変更などにおいて規制を受けており、社会情勢等の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.規制緩和による影響バス事業等においては、一部見直しの機運があるものの規制緩和による他業種などからの新規参入が容易であることから、引き続き厳しい競争にさらされる可能性があり、これらの推移によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.環境規制による影響交通事業は、公共交通機関として環境負荷が小さいという長所があるものの、今後、環境に対する規制が強化された場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(3)財政的な影響イ.金利変動・格付け引き下げによる影響当社グループは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を行っており、金融機関からの借入金や社債等の有利子負債残高が高水準で推移しております。このため、今後、市場金利の大幅な変動や格付け機関による当社発行債券の格付けの引き下げがあった場合、利息負担の増加や調達金利の変動などにより、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.金融市場の混乱等による影響金融市場の混乱等により、資金調達に制約を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 ハ.地価・株価の変動や税制の改正による影響 当社グループは、事業の性格上必要な土地(事業用および販売用)や株式などの投資有価証券等を多く保有しておりますが、市況の動向等による地価や株価の大幅な下落や保有に対する課税強化などの税制の改正等があった場合、当社グループの財政状況や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.人件費負担増による影響当社グループは、主として労働集約型の事業を展開しているため、社会情勢等により賃金水準が急激に高騰した場合は、人件費負担増などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。ホ.物価・燃料費の高騰による影響当社グループは、修繕工事等の継続的な実施や事業に必要な電力、軽油等を多大に消費しているため、物価や燃料価格が高騰した場合、あるいはその供給不足が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(4)事故等による影響イ.安全を阻害する事態による影響当社グループは、鉄道、バス、ホテル、百貨店、ストアなどの営業施設を多くのお客さまにご利用いただいており、安全の確保、無事故の継続を最も重要な課題として取り組んでおります。このうえで、不慮の火災や事故・障害の発生など、安全に対する信頼を損なうような事態が発生した場合、当社グループ全体の根幹を揺るがすような重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、食品等を取り扱う各事業において、衛生管理には十分注意しておりますが、当社グループ固有の管理および社会全般にわたる一般的な品質問題等が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.個人情報流出等の問題による影響当社グループは、鉄道やカード事業をはじめ、各事業において個人情報を保有しており、適正な管理に努めておりますが、万一、個人情報が流出するなどの問題が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(5)災害・テロ、疾病等による影響イ.自然災害または不法行為による影響地震、台風等の自然災害あるいはテロ等の不法行為等により、当社グループの営業施設やコンピューターシステム等の設備の損壊を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。ロ.疾病の発生・流行による影響新型ウィルスなどによる疾病の発生・流行等による恐慌等により、お客さまや従業員等が罹患し被害を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6)不正・不法行為、不祥事等による影響当社グループは、「コンプライアンス規程」、「京急グループ・コンプライアンス指針」および「京急グループ・役員および従業員行動基準」に基づいてコンプライアンス順守に関する教育を定期的に実施するなどの啓発活動に努めておりますが、役職員等による重大な不正・不法行為、不祥事等が発生した場合、当社グループへの信頼の低下などにより、財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、上記の記載事項は、当社グループの事業その他について予測される主なリスクを可能な限り具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものとは限りません。
FY2018|2,813 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの財政状況および業績に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項については、以下のようなものがあります。当社グループは、これらの事業等のリスクを認識したうえで、事態発生の回避および発生時の対応に努めます。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。(1)社会的・経済的な影響イ.少子高齢化の進行による影響少子高齢化の進行などの要因により地域人口が減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.リスクが沿線全域に与える影響当社グループの事業は、都心から品川、羽田空港、川崎、横浜を経て三浦半島に至る当社鉄道沿線を中心とした地域に集中して展開しているため、沿線地域の発展と当社グループの業績は密接な関係にあります。このため、社会的・自然的要因等により沿線地域の発展が阻害された場合、あるいは沿線地域が壊滅的な被害を受けた場合、当社グループは大きな経済的影響を受ける可能性があります。ハ.品川駅周辺開発による影響品川駅周辺開発の推進に伴う、品川駅周辺の当社既存施設の再編により、一時的に当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.羽田空港への新たなアクセス路線による影響羽田空港への新たなアクセス路線も検討されているため、この推移によっては、将来的に競争の激化により、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ホ.訪日外国人の減少による影響 世界的な恐慌とりわけアジア諸国における景気の急速な減退、東アジア地域における政治的・軍事的緊張の高まりによる安全保障情勢の変化等により訪日外国人が大幅に減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(2)法的規制・規制緩和等による影響イ.法的規制による影響当社グループの基幹事業である交通事業は、鉄道、バスなど公共輸送機関としての性格上、厳格な法規制の下に事業を行っているため、鉄道事業法および道路運送法の定めにより、事業の拡大・縮小、通常の業務運営、運賃および料金の設定・変更などにおいて規制を受けており、社会情勢等の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.規制緩和による影響バス事業等においては、一部見直しの機運があるものの規制緩和による他業種などからの新規参入が容易であることから、引き続き厳しい競争にさらされる可能性があり、これらの推移によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.環境規制による影響交通事業は、公共交通機関として環境負荷が小さいという長所があるものの、今後、環境に対する規制が強化された場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(3)財政的な影響イ.金利変動・格付け引き下げによる影響当社グループは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を行っており、金融機関からの借入金や社債等の有利子負債残高が高水準で推移しております。このため、今後、市場金利の大幅な変動や格付け機関による当社発行債券の格付けの引き下げがあった場合、利息負担の増加や調達金利の変動などにより、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.金融市場の混乱等による影響金融市場の混乱等により、資金調達に制約を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 ハ.地価・株価の変動や税制変更による影響 当社グループは、事業の性格上必要な土地(事業用および販売用)や株式などの投資有価証券等を多く保有しておりますが、市況の動向等による地価や株価の大幅な下落や保有に対する課税強化などの税制の変更等があった場合、当社グループの財政状況や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.人件費負担増による影響当社グループは、主として労働集約型の事業を展開しているため、社会情勢等により賃金水準が急激に高騰した場合は、人件費負担増などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。ホ.物価・燃料費の高騰による影響当社グループは、修繕工事等の継続的な実施や事業に必要な電力、軽油等を多大に消費しているため、物価や燃料価格が高騰した場合、あるいはその供給不足が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(4)事故等による影響イ.安全を阻害する事態による影響当社グループは、鉄道、バス、ホテル、百貨店、ストアなどの営業施設を多くのお客様にご利用いただいており、安全の確保、無事故の継続を最も重要な課題として取り組んでおります。このうえで、不慮の火災や事故・障害の発生など、安全に対する信頼を損なうような事態が発生した場合、当社グループ全体の根幹を揺るがすような重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、食品等を取り扱う各事業において、衛生管理には十分注意しておりますが、当社グループ固有の管理および社会全般にわたる一般的な品質問題等が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.個人情報流出等の問題による影響当社グループは、鉄道やカード事業をはじめ、各事業において個人情報を保有しており、適正な管理に努めておりますが、万一、個人情報が流出するなどの問題が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(5)災害・テロ、疾病等による影響イ.自然災害または不法行為による影響地震、台風等の自然災害あるいはテロ等の不法行為等により、当社グループの営業施設やコンピューターシステム等の設備の損壊を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。ロ.疾病の発生・流行による影響新型ウィルスなどの疾病の発生・流行等による恐慌等により、お客様や従業員等が罹患し被害を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6)不正・不法行為、不祥事等による影響当社グループは、コンプライアンス規程、京急グループ・コンプライアンス指針および京急グループ・役員および従業員行動基準に基づいてコンプライアンス順守に関する教育を定期的に実施するなどの啓発活動に努めておりますが、役職員等による重大な不正・不法行為、不祥事等が発生した場合、当社グループへの信頼の低下などにより、財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、上記の記載事項は、当社グループの事業その他について予測される主なリスクを可能な限り具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものとは限りません。
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4 【事業等のリスク】当社グループの財政状況および業績に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項については、以下のようなものがあります。当社グループは、これらの事業等のリスクを認識したうえで、事態発生の回避および発生時の対応に努めます。また、本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。(1)社会的・経済的な影響イ.少子高齢化の進行による影響少子高齢化の進行などの要因により地域人口が減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.リスクが沿線全域に与える影響当社グループの事業は、都心から品川、羽田空港、川崎、横浜を経て三浦半島に至る当社鉄道沿線を中心とした地域に集中して展開しているため、沿線地域の発展と当社グループの業績は密接な関係にあります。このため、社会的・自然的要因等により沿線地域の発展が阻害された場合、あるいは沿線地域が壊滅的な被害を受けた場合、当社グループは大きな経済的影響を受ける可能性があります。ハ.品川駅周辺開発による影響品川駅周辺開発の推進に伴う、品川駅周辺の当社既存施設の再編により、一時的に当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.羽田空港への新たなアクセス路線による影響羽田空港への新たなアクセス路線も検討されているため、この推移によっては、将来的に競争の激化により、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ホ.訪日外国人の減少による影響 世界的な恐慌とりわけアジア諸国における景気の急速な減退、東アジア地域における政治的・軍事的緊張の高まりによる安全保障情勢の変化等により訪日外国人が大幅に減少した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(2)法的規制・規制緩和等による影響イ.法的規制による影響当社グループの基幹事業である交通事業は、鉄道、バスなど公共輸送機関としての性格上、厳格な法規制の下に事業を行っているため、鉄道事業法および道路運送法の定めにより、事業の拡大・縮小、通常の業務運営、運賃および料金の設定・変更などにおいて規制を受けており、社会情勢等の変化によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.規制緩和による影響バス事業等においては、一部見直しの機運があるものの規制緩和による他業種などからの新規参入が容易であることから、引き続き厳しい競争にさらされる可能性があり、これらの推移によっては、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ハ.環境規制による影響交通事業は、公共交通機関として環境負荷が小さいという長所があるものの、今後、環境に対する規制が強化された場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(3)財政的な影響イ.金利変動・格付け引き下げによる影響当社グループは、鉄道事業をはじめ各事業において多額の設備投資を行っており、金融機関からの借入金や社債等の有利子負債残高が高水準で推移しております。このため、今後、市場金利の大幅な変動や格付け機関による当社発行債券の格付けの引き下げがあった場合、利息負担の増加や調達金利の変動などにより、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.金融市場の混乱等による影響金融市場の混乱等により、資金調達に制約を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 ハ.地価・株価の変動や税制変更による影響 当社グループは、事業の性格上必要な土地(事業用および販売用)や株式などの投資有価証券等を多く保有しておりますが、市況の動向等による地価や株価の大幅な下落や保有に対する課税強化などの税制の変更等があった場合、当社グループの財政状況や業績に影響を及ぼす可能性があります。ニ.人件費負担増による影響当社グループは、主として労働集約型の事業を展開しているため、社会情勢等により賃金水準が急激に高騰した場合は、人件費負担増などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。ホ.物価・燃料費の高騰による影響当社グループは、修繕工事等の継続的な実施や事業に必要な電力、軽油等を多大に消費しているため、物価や燃料価格が高騰した場合、あるいはその供給不足が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(4)事故等による影響イ.安全を阻害する事態による影響当社グループは、鉄道、バス、ホテル、百貨店、ストアなどの営業施設を多くのお客様にご利用いただいており、安全の確保、無事故の継続を最も重要な課題として取り組んでおります。このうえで、不慮の火災や事故・障害の発生など、安全に対する信頼を損なうような事態が発生した場合、当社グループ全体の根幹を揺るがすような重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、食品等を取り扱う各事業において、衛生管理には十分注意しておりますが、当社グループ固有の管理および社会全般にわたる一般的な品質問題等が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.個人情報流出等の問題による影響当社グループは、鉄道やカード事業をはじめ、各事業において個人情報を保有しており、適正な管理に努めておりますが、万一、個人情報が流出するなどの問題が発生した場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(5)災害・テロ、疾病等による影響イ.自然災害または不法行為による影響地震、台風等の自然災害あるいはテロ等の不法行為等により、当社グループの営業施設やコンピューターシステム等の設備の損壊を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。ロ.疾病の発生・流行による影響新型ウィルスなどの疾病の発生・流行等による恐慌等により、お客様や従業員等が罹患し被害を受けた場合、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6)不正・不法行為、不祥事等による影響当社グループは、コンプライアンス規程、京急グループ・コンプライアンス指針および京急グループ・役員および従業員行動基準に基づいてコンプライアンス順守に関する教育を定期的に実施するなどの啓発活動に努めておりますが、役職員等による重大な不正・不法行為、不祥事等が発生した場合、当社グループへの信頼の低下などにより、財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、上記の記載事項は、当社グループの事業その他について予測される主なリスクを可能な限り具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものとは限りません。