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名古屋鉄道(9048)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

陸運業 運輸・物流

事業の概要

  • 交通事業が基盤
    名古屋鉄道グループは、鉄道、バス、タクシーといった交通事業を中核として収益を上げています。これは、人々の移動を支えるインフラ事業であり、安定した収益源となっています。特に、中部圏における広範なネットワークが強みです。
  • 不動産事業で収益拡大
    交通事業で培った沿線開発のノウハウを活かし、不動産賃貸や分譲、管理も手掛けています。駅周辺の土地開発や商業施設の運営により、交通事業との相乗効果でグループ全体の収益を向上させています。
  • 多角的な事業展開
    運送、レジャー・サービス(ホテル、観光施設)、流通(百貨店、物品販売)、航空関連サービスなど、多岐にわたる事業を展開しています。これにより、特定の事業に依存しない安定した収益構造を構築し、リスク分散を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 交通事業が最大の売上
    交通事業(鉄道、バス、タクシーなど)は売上高1,569.42億円、営業利益196.02億円と、グループ内で最も大きな売上と利益を上げています。これは、中部圏における広範な交通ネットワークが安定した収益基盤となっていることを示しています。
  • 運送事業と流通事業の課題
    運送事業は売上高1,797.57億円と交通事業を上回るものの、営業利益は-37.21億円と赤字です。同様に流通事業も売上高655.29億円に対し営業利益-12.92億円と赤字であり、これらの事業の収益改善がグループ全体の課題となっています。
  • 不動産事業が堅調
    不動産事業は売上高1,164.08億円、営業利益189.47億円と、交通事業に次ぐ収益の柱となっています。不動産賃貸や分譲、管理を通じて、交通事業との相乗効果を発揮し、グループ全体の安定収益に貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Traffic 事業 1,569 196 12.5%
Transport 事業 1,798 -37 -2.1%
RealEstate 事業 1,164 189 16.3%
LeisureAndServices 事業 1,021 25 2.5%
Distribution 事業 655 -13 -2.0%
AviationAndRelatedServicesReportableSegment 事業 297 23 7.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,024 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社118社及び関連会社24社で構成され、大別して交通事業を中心に下記の7つの事業によって構成されております。当社グループの営んでいる事業内容は、原則として「セグメント情報」のセグメント単位区分と一致しておりますが、個別企業が2以上の異なる種類の事業を営んでいる場合には、当該セグメントに区分して表示しております。 (1) 交通事業事業の内容主要な会社名鉄軌道事業当社、豊橋鉄道㈱※1バス事業名鉄グループバスホールディングス㈱※1、名鉄バス㈱※1、岐阜乗合自動車㈱※1、名鉄観光バス㈱※1、宮城交通㈱※1タクシー事業名鉄タクシーホールディングス㈱※1、名鉄西部交通㈱※1、名鉄東部交通㈱※1 (2) 運送事業事業の内容主要な会社名トラック事業名鉄NX運輸㈱※1、信州名鉄運輸㈱※1、四国名鉄運輸㈱※1海運事業太平洋フェリー㈱※1 (3) 不動産事業事業の内容主要な会社名不動産賃貸業当社、名鉄都市開発㈱※1、名鉄協商㈱※1、栄開発㈱※1、トーセイ㈱※2不動産分譲業名鉄都市開発㈱※1、トーセイ㈱※2不動産管理業名鉄ビルサービス㈱※1 (4) レジャー・サービス事業事業の内容主要な会社名ホテル業㈱名鉄ホテルホールディングス※1、㈱ホテルグランコート名古屋※1、㈱名鉄グランドホテル※1、㈱岐阜グランドホテル※1、名鉄イン㈱※1観光施設事業中央アルプス観光㈱※1、奥飛観光開発㈱※1、㈱名鉄インプレス※1、㈱名鉄ミライート※1旅行業名鉄観光サービス㈱※1広告代理業㈱電通名鉄コミュニケーションズ※2 (5) 流通事業事業の内容主要な会社名百貨店業㈱名鉄百貨店※1その他(物品販売等)㈱名鉄リテールホールディングス※1、名鉄協商㈱※1、㈱名鉄生活創研※1、㈱名鉄アオト※1 (6) 航空関連サービス事業事業の内容主要な会社名航空関連サービス事業中日本航空㈱※1、名古屋エアケータリング㈱※1、オールニッポンヘリコプター㈱※1 (7) その他の事業事業の内容主要な会社名設備保守整備事業名鉄EIエンジニア㈱※1、名鉄自動車整備㈱※1、名鉄エリアパートナーズ㈱※1情報処理業㈱メイテツコム※1建設業矢作建設工業㈱※2その他のサービス業(経営情報サービス・保険代理業等)㈱名鉄マネジメントサービス※1、名鉄保険サービス㈱※1 (注)1 ※1連結子会社2 ※2持分法適用関連会社 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
法的規制の強化による費用増加、規制緩和による競争激化の可能性。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
鉄道事業法、道路運送法、建築基準法等の関連法令による規制。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:自然災害・感染症のリスク / 事故等のリスク / 事業環境の変化に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

名古屋鉄道は、愛知県を中心とした広範な鉄道ネットワークと、それに付随する不動産開発・沿線商業施設運営において、地域に根差した強力なブランド認知と信頼を築いている。特に、名鉄百貨店や名鉄インなどのブランドは、地域住民にとって馴染み深い。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

沿線住民にとって、名古屋鉄道の鉄道網は日常生活の基盤となっており、他の交通手段への乗り換えは時間的・物理的コストが大きい。特に、郊外から名古屋市内への通勤・通学においては、代替手段が限られる場合が多い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

鉄道事業自体に直接的なネットワーク効果は限定的であり、ユーザーが増えることでサービスの価値が向上する構造ではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

鉄道インフラの維持・更新には莫大なコストがかかる。規模の経済は存在するものの、新規参入障壁は高いが、コスト優位性を確立しているとは言えない。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

愛知県を中心とした鉄道網、不動産、商業施設、レジャー事業など多角的な事業展開により、地域経済において圧倒的な規模と影響力を持つ。特に鉄道事業においては、地域独占に近い状況を形成している。

  • 中部圏の広範な交通網
    名古屋鉄道は、中部圏において鉄道、バス、タクシーといった広範な交通ネットワークを構築しています。これにより、地域住民の生活やビジネスを支える不可欠な存在となっており、他社の追随を許さない強固な顧客基盤を形成しています。
  • 沿線開発による価値創造
    交通事業を基盤として、駅周辺の不動産開発や商業施設の運営を積極的に行っています。これにより、交通の利便性と生活の魅力を高め、沿線地域の価値向上に貢献するとともに、グループ全体の収益力を高める相乗効果を生み出しています。
  • 多様な事業ポートフォリオ
    交通事業だけでなく、運送、不動産、レジャー、流通、航空関連サービスなど、多岐にわたる事業を展開しています。これにより、特定の事業の景気変動リスクを分散し、グループ全体としての安定した経営基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 地域価値向上への貢献
    名古屋鉄道グループは、「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」ことを使命とし、長期的な視点で沿線地域の発展に貢献することを目指しています。これは、交通インフラを基盤とした地域密着型の事業展開を通じて、持続可能な社会の実現に貢献する姿勢を示しています。
  • 「驚き」から「憧れ」の提供
    経営ビジョンとして、「安全」を基盤に「驚き」から「感動」、そして「憧れ」につながる価値提供を掲げています。これは、単なる移動手段の提供に留まらず、顧客体験の質を高め、名鉄グループならではの魅力的なサービスや商品を提供することで、ブランド価値を向上させることを目指しています。
  • 成長基盤構築と収益力強化
    2040年の「リーディングカンパニー」像を見据え、リニア中央新幹線開業やセントレア滑走路増設を好機と捉え、名鉄名古屋駅地区再開発を推進します。公共交通を中心としたモビリティネットワークの実現、稼ぐ力の強化、経営の強靭化、人的資本の充実を重点テーマとし、2024年度からの3年間を「成長基盤構築・収益力強化期」と位置付け、収益の早期回復と持続的成長を目指します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」を使命として定め、長期スパンで沿線・地域の発展に貢献してまいりました。2024年3月には、経営ビジョン「私たちは、信頼の源泉となる『安全』を基盤として、『驚き』から『感動』、そして『憧れ』につながる名鉄グループならではの価値を提供し続けます」を策定いたしました。この経営ビジョンには、これからも、最優先である「安全」を確保し、お客さまに「安心」していただけるサービス・商品の提供に努めていく、そして築いてきた「信頼のトップブランド」をさらに磨き上げ、新しいことにも挑戦し、「名鉄、すごいね!」と思っていただけるような価値を提供し続ける、そんな企業集団に変わっていくという決意を込めております。 (2) 目標とする経営指標・中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループでは、コロナ禍を経て、ライフスタイル、企業行動、社会情勢の変化が加速していることに加え、人口減少社会、少子高齢化が確実に進展していく中においても、使命・経営ビジョンを実現し、当社グループが持続的に成長し、企業価値の向上を実現していくため、中長期的に名鉄グループが目指していく方向性やその戦略として「名鉄グループの2040年のありたい姿」及び5つの重点テーマからなる「名鉄グループ中長期経営戦略」を策定するとともに、中長期経営戦略の重点テーマに基づく取り組み事項として「名鉄グループ中期経営計画(2024年度〜2026年度)」を策定しております。本中期経営計画に基づき、当社グループは、2030年代以降も持続的な成長を実現していくために、2026年度を最終年度とする本中計策定期間を「成長基盤構築・収益力強化期」と位置付けており、今後の成長に向けた基盤の構築に引き続き取り組むとともに、収益力の早期回復・強化を図り、収益成長の結果として、株主還元を強化していく方針です。なかでも、当連結会計年度に損失を計上した運送事業及び流通事業の業績回復・黒字化が喫緊の課題であり、早急に改善を図ってまいります。なお、目標とする経営指標につきましては、重視する経営指標として設定した「営業利益」、「純有利子負債(※)/EBITDA倍率」及び「ROE(純利益/自己資本)」のそれぞれについて、中期経営計画最終年度にあたる2026年度の数値目標を2025年3月に設定しております。※純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券 ■名鉄グループ中長期経営戦略における重点テーマ―魅力ある地域づくり・まちづくり―公共交通を中心とするモビリティネットワークの実現―稼ぐ力の強化・構造改革の推進―攻守両立による経営の強靭化―人的資本の充実 諸物価の高騰や人手不足の深刻化等が、当社グループを取り巻く事業環境に影響を及ぼしておりますが、当社グループはこのような状況下においても、本中期経営計画に定める上記の重点テーマごとの取り組み事項を着実に推進することにより、持続的な成長と企業価値の向上を実現してまいります。 ■名古屋駅地区再開発計画等の見直しについて当社は、2025年5月に名古屋駅地区再開発計画の共同事業者間における事業化決定を公表し、事業推進に向けた諸施策を進めてまいりました。そのような中、解体及び新築工事の施工予定者選定において、応募参加者から現計画での解体・新築工事の施工体制の構築が困難であることを理由に、入札辞退届が提出されたことをうけ、当社は、2025年12月に名鉄名古屋駅再整備計画を含む現計画のスケジュール変更並びに現計画の再検証及び見直し着手を決定し公表いたしました。現段階において、今後のスケジュールは未定でございますが、現計画の再検証・見直し検討を速やかに進め、2026年度中に方向性をお示しする予定です。当社グループは、これまでも、長期スパンで地域価値の向上につながる取り組みを継続して行い、沿線・地域の発展とともに、歴史を積み重ねてまいりました。現下の状況においても、都市としての名古屋の魅力を高めるため、公共交通の利便性向上と魅力ある「まちづくり」・「地域づくり」に取り組むことは、当社グループが果たすべき使命であると認識しております。今後も、リニア中央新幹線開業をはじめとする「成長機会」や「沿線・地域のポテンシャル」を着実に活かし、持続的な成長と企業価値の向上を実現することにより、沿線・地域の発展と地域価値の向上をリードしてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」を使命として定め、長期スパンで沿線・地域の発展に貢献してまいりました。2024年3月には、経営ビジョン「私たちは、信頼の源泉となる『安全』を基盤として、『驚き』から『感動』、そして『憧れ』につながる名鉄グループならではの価値を提供し続けます」を策定いたしました。この経営ビジョンには、これからも、最優先である「安全」を確保し、お客さまに「安心」していただけるサービス・商品の提供に努めていく、そして築いてきた「信頼のトップブランド」をさらに磨き上げ、新しいことにも挑戦し、「名鉄、すごいね!」と思っていただけるような価値を提供し続ける、そんな企業集団に変わっていくという決意を込めております。 (2) 目標とする経営指標・中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループでは、コロナ禍を経て、ライフスタイル、企業行動、社会情勢の変化が加速していることに加え、人口減少社会、少子高齢化が確実に進展していく中においても、使命・経営ビジョンを実現し、当社グループが持続的に成長し、企業価値の向上を実現していくため、中長期的に名鉄グループが目指していく方向性やその戦略として「名鉄グループの2040年のありたい姿」及び5つの重点テーマからなる「名鉄グループ中長期経営戦略」を策定するとともに、中長期経営戦略の重点テーマに基づく取り組み事項として「名鉄グループ中期経営計画(2024年度〜2026年度)」を策定しております。本中期経営計画に基づき、当社グループは、2030年代以降も持続的な成長を実現していくために、2026年度を最終年度とする本中計策定期間を「成長基盤構築・収益力強化期」と位置付けており、今後の成長に向けた基盤の構築に引き続き取り組むとともに、収益力の早期回復・強化を図り、収益成長の結果として、株主還元を強化していく方針です。なかでも、当連結会計年度に損失を計上した運送事業及び流通事業の業績回復・黒字化が喫緊の課題であり、早急に改善を図ってまいります。なお、目標とする経営指標につきましては、重視する経営指標として設定した「営業利益」、「純有利子負債(※)/EBITDA倍率」及び「ROE(純利益/自己資本)」のそれぞれについて、中期経営計画最終年度にあたる2026年度の数値目標を2025年3月に設定しております。※純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券 ■名鉄グループ中長期経営戦略における重点テーマ―魅力ある地域づくり・まちづくり―公共交通を中心とするモビリティネットワークの実現―稼ぐ力の強化・構造改革の推進―攻守両立による経営の強靭化―人的資本の充実 諸物価の高騰や人手不足の深刻化等が、当社グループを取り巻く事業環境に影響を及ぼしておりますが、当社グループはこのような状況下においても、本中期経営計画に定める上記の重点テーマごとの取り組み事項を着実に推進することにより、持続的な成長と企業価値の向上を実現してまいります。 ■名古屋駅地区再開発計画等の見直しについて当社は、2025年5月に名古屋駅地区再開発計画の共同事業者間における事業化決定を公表し、事業推進に向けた諸施策を進めてまいりました。そのような中、解体及び新築工事の施工予定者選定において、応募参加者から現計画での解体・新築工事の施工体制の構築が困難であることを理由に、入札辞退届が提出されたことをうけ、当社は、2025年12月に名鉄名古屋駅再整備計画を含む現計画のスケジュール変更並びに現計画の再検証及び見直し着手を決定し公表いたしました。現段階において、今後のスケジュールは未定でございますが、現計画の再検証・見直し検討を速やかに進め、2026年度中に方向性をお示しする予定です。当社グループは、これまでも、長期スパンで地域価値の向上につながる取り組みを継続して行い、沿線・地域の発展とともに、歴史を積み重ねてまいりました。現下の状況においても、都市としての名古屋の魅力を高めるため、公共交通の利便性向上と魅力ある「まちづくり」・「地域づくり」に取り組むことは、当社グループが果たすべき使命であると認識しております。今後も、リニア中央新幹線開業をはじめとする「成長機会」や「沿線・地域のポテンシャル」を着実に活かし、持続的な成長と企業価値の向上を実現することにより、沿線・地域の発展と地域価値の向上をリードしてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況<経営成績>当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等により、緩やかな回復が進みました。一方、不安定な国際情勢に伴う資源価格の高騰のほか、継続的な物価上昇により個人消費の回復が力強さを欠くなど、先行きは不透明な状況が続いています。このような状況のもと、当社グループでは、安全を最優先にした事業運営の継続と積極的な営業活動に努めるとともに、「名鉄グループ中期経営計画(2024年度~2026年度)」に基づく諸施策を推進しました。その結果、営業収益は、不動産事業や運送事業の減収を連結加入した宮城交通グループの収入寄与や鉄軌道輸送人員の増加などでカバーし、僅かに増収の691,583百万円(前期比0.1%増)となりました。営業利益は、人件費や減価償却費などが増加したことにより36,185百万円(前期比14.0%減)となりました。経常利益は、持分法による投資利益の減少や支払利息の増加による営業外損益の悪化に加え、営業減益により38,363百万円(前期比19.5%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、負ののれん発生益が剥落したことなどによる特別損益の悪化に加え、経常減益により22,954百万円(前期比39.2%減)となりました。セグメント別の主な取組み及び経営成績は、次のとおりであります。 (交通事業)〔主な取組み〕鉄軌道事業では、当社は、国や自治体による都市計画事業の一環として、高架化工事を5ヵ所で進め、瀬戸線喜多山駅および三河線若林駅では、高架への切替えが完了しました。加えて、高架橋柱等の耐震補強、変電所の浸水対策工事の推進や、AI画像解析機能を備えた踏切監視システムの導入拡大など、引き続き安全・安定輸送の確保に取り組みました。輸送面では、利便性向上のため通勤型車両を計30両新造したほか、ダイヤ改正の実施により輸送体系の効率化を図りました。サービス面では、電話や駅インターホンなどによる各種お問い合わせ窓口としてお客さまサポートセンターを新設したほか、定期乗車券発売およびクレジット決済対応が可能な新型券売機や、精算機能を追加した新型チャージ機の導入を拡大しました。バス事業では、名鉄グループバスホールディングス㈱と名鉄観光バス㈱は、上質で特別な旅を提案するバスツアーブランド「遊山-yusan-」を立ち上げ、高付加価値商品の提供とバス旅行需要の更なる開拓に努めました。また、名鉄バス㈱は、名古屋市の新たな路面公共交通システム「SRT」の受託運行を開始したほか、当社は、エリア版MaaSアプリ「CentX(セントエックス)」において、SRTに関連した機能の拡充やチケットの販売を行うなど、公共交通の利用促進と地域の活性化に取り組みました。 〔経営成績〕交通事業の営業収益は、バス事業で前期に連結加入した宮城交通グループの収入が寄与したことに加え、鉄軌道輸送人員の増加もあり178,272百万円(前期比11.5%増)となり、営業利益は、人件費や減価償却費が増加したものの、増収により21,803百万円(前期比11.2%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%鉄軌道事業101,45097,9103.615,29615,418△0.8バス事業55,47642,12031.75,1363,55044.7タクシー事業23,50621,9367.21,118492127.2調整額△2,160△2,141―252140―計178,272159,82511.521,80319,60211.2 (提出会社の運輸営業成績表) 鉄軌道事業種別単位当期(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)対前期増減率(%)営業日数日365―営業キロキロ444.2―走行キロ客車千キロ181,2210.0 貨車〃0100.0乗車人員定期千人248,4331.3 定期外〃126,6474.4 計〃375,0802.3貨物トン数千トン2250.0旅客収入定期百万円39,5421.8 定期外〃55,8935.0 計〃95,4363.7手小荷物収入〃3△20.9貨物収入〃1250.0運輸雑収〃4,1342.2収入合計〃99,5753.61日平均収入〃2723.6乗車効率%31.6 (注)1 乗車効率の算出方法は延人キロ ×100 によります。客車走行キロ×1車平均定員 2 鉄道と軌道との乗車人員は重複しておりません。 (運送事業)〔主な取組み〕トラック事業では、名鉄NX運輸㈱は、NXグループとの事業統合に伴い、拠点・経営資源を融合させ、輸送効率の改善に取り組みました。そのほか、新たに吹田流通センターを開設し、高付加価値サービスの提供による収益力の強化に努めたほか、特定技能制度を活用したインドネシアからのドライバー採用を開始し、人財基盤の強化を図りました。 〔経営成績〕運送事業の営業収益は、トラック事業における貨物取扱量の減少により170,758百万円(前期比5.2%減)となりました。営業損失は、トラック事業の収支悪化により前期に比べ3,989百万円収支悪化し7,711百万円となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%トラック事業189,410196,601△3.7△8,908△5,303―海運事業18,67318,5540.61,1771,493△21.2調整額△37,325△34,973―2088―計170,758180,183△5.2△7,711△3,721― (不動産事業)〔主な取組み〕不動産事業では、名鉄都市開発㈱は、不動産回転型ビジネスの一環として、㈱ザイマックスグループが保有する資産運用会社の株式を取得し、同運用会社が運用を受託する上場リート「ザイマックス・リート投資法人(現:セントラル・リート投資法人)」の共同スポンサーとなることで、名鉄グループとして初めてリート事業に参入しました。不動産賃貸業では、当社初のPark-PFI(※)事業となる岐阜公園内の観光商業施設「岐阜城楽市」や名鉄一宮駅直結の複合用途施設「イチ*ビル」を開業し、魅力ある地域づくり・まちづくりを推進しました。また、名鉄都市開発㈱は、物流施設開発事業の第一弾となる「MCD-LOGI小牧」を開業し、収益力の強化に努めました。不動産分譲業では、名鉄都市開発㈱は、「メイツ岐阜」や「メイツ園田テラスシティ」(兵庫県尼崎市)の販売を行うなど、分譲マンション開発に取り組みました。(※) 公園施設の設置とその周辺の園路、広場等の整備・改修等を一体的に行う者を公募により選定する制度 〔経営成績〕不動産事業の営業収益は、不動産賃貸業は増収となったものの、分譲マンション販売の引渡戸数の減少により全体では114,779百万円(前期比11.0%減)となりました。営業利益は、不動産分譲業の減収により13,573百万円(前期比28.4%減)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%不動産賃貸業64,22057,14012.49,5978,9527.2不動産分譲業44,82566,159△32.23,1649,251△65.8不動産管理業16,00815,5193.1678700△3.1調整額△10,275△9,791―13242―計114,779129,028△11.013,57318,947△28.4 (レジャー・サービス事業)〔主な取組み〕ホテル業では、各ホテルにおいて、インバウンドや国内観光需要を取り込むとともに、需要動向に応じた柔軟な価格設定により、引き続き収益力の向上に努めました。観光施設事業では、奥飛観光開発㈱は、山岳リゾートとしての段階的な整備を進める新穂高ロープウェイにて、西穂高口駅舎をリニューアルしたほか、㈱名鉄インプレスは、東海エリア初の大型XR(※)エンタテインメント施設「IMMERSIVE JOURNEY(イマーシブジャーニー)名古屋」を開業し、地域のさらなる魅力向上を図りました。(※) 「VR(仮想現実)」「AR(拡張現実)」「MR(複合現実)」の総称 〔経営成績〕レジャー・サービス事業の営業収益は、観光需要の回復により、ホテル業や観光施設事業を中心に増収となり106,779百万円(前期比4.0%増)となりました。営業利益は、旅行業で減益となったものの、ホテル業や観光施設事業の増益により全体では3,429百万円(前期比34.7%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%ホテル業25,84224,4025.91,8081,51419.4観光施設事業22,38120,6348.51,29566594.7旅行業59,31758,1841.9356386△7.7調整額△762△538―△31△20―計106,779102,6824.03,4292,54634.7 (流通事業)〔主な取組み〕流通事業では、㈱名鉄百貨店は、2026年2月28日をもって「名鉄百貨店本店」の店舗営業を終了しました。一方で、店舗営業終了後も、引き続き外商のお客さまのほか、新たなお客さまとの接点を強化するため、アートや趣味の逸品などを提案するギャラリー型の拠点「エムズロイヤルギャラリー」を開設し、積極的な営業活動に努めました。なお、当該事業は、2026年3月1日に㈱名鉄生活創研が引き継ぎました。 〔経営成績〕流通事業の営業収益は、百貨店業における名鉄百貨店本店の閉店セールが盛況に推移したことなどもあり69,635百万円(前期比0.8%増)となりました。営業損失は、その他物品販売の収支悪化などにより前期に比べ608百万円収支悪化し1,900百万円となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%百貨店業18,08117,2095.1△763△1,507―その他物品販売52,12752,159△0.1△583317―調整額△574△256―△554△102―計69,63569,1120.8△1,900△1,292― (航空関連サービス事業)〔経営成績〕航空関連サービス事業の営業収益は、ヘリコプター事業や機内食事業での受注増加などにより32,635百万円(前期比9.6%増)となり、営業利益は、増収により2,583百万円(前期比14.0%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%航空関連サービス事業32,98030,1339.52,5742,25614.1調整額△345△351―910―計32,63529,7819.62,5832,26614.0 (その他の事業)〔経営成績〕その他の事業の営業収益は、設備保守整備事業は減収となったものの、システム関連の受注増加などにより全体では69,584百万円(前期比2.4%増)となり、営業利益は、増収により5,340百万円(前期比15.5%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%設備保守整備事業38,23739,049△2.13,0292,9811.6その他事業32,46529,7998.92,3811,71638.8調整額△1,119△875―△70△74―計69,58467,9732.45,3404,62215.5 <財政状態>当期末における総資産は、設備投資による有形固定資産の増加や、保有上場株式の時価上昇による投資有価証券の増加などにより、前期末に比べ135,933百万円増加し1,584,842百万円となりました。負債は、鉄道高架化工事等に関する工事負担金の前受金や有利子負債の増加などにより、前期末に比べ117,018百万円増加し1,067,616百万円となりました。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加などにより、前期末に比べ18,914百万円増加し517,225百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べ287百万円増加し、56,780百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の増減額が減少したことなどにより、前期に比べ17,295百万円減少し61,433百万円となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出が増加したことなどにより、12,741百万円減少し△150,874百万円となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入が増加したことなどにより、33,874百万円増加し89,728百万円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績当社グループの事業は、交通事業のほか運送事業、不動産事業、流通事業等の広範囲かつ多種多様なサービス業が主体であり、また受注生産形態をとらない事業がほとんどでありますので、セグメントごとに網羅的に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため生産、受注及び販売の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連付けて記載しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。 (固定資産の減損)当社グループは、事業の特性上、多額の固定資産を保有しており、固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しております。従って、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施する可能性があります。 (繰延税金資産の回収可能性)当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して将来の課税所得や税務計画を合理的に見積っております。従って、将来の課税所得の見積額や税務計画が変更された場合には、繰延税金資産が増額又は減額される可能性があります。 (退職給付債務及び費用の計算)当社グループは、従業員退職給付債務及び費用の計算について、割引率や年金資産の期待運用収益率等の前提条件に基づき行っております。従って、前提条件または制度に変化や変更が生じた場合には、退職給付債務及び退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (財政状態の分析)当連結会計年度の財政状態の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (経営成績の分析)当連結会計年度の経営成績の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (キャッシュ・フローの分析)当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (資本の財源及び資金の流動性)当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資などの長期資金については、社債及び長期借入金での調達を基本としております。また、当社グループにおいて、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金を集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。なお、重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1) 重要な設備の新設等」に記載しております。 (経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)当社グループは、名鉄グループ経営ビジョン、2040年のありたい姿、中長期経営戦略の実現に向けた足元の3ヵ年計画として2024年3月に策定した2024年度を初年度とする3ヵ年計画、名鉄グループ中期経営計画(2024年度~2026年度)において、重視する経営指標として「営業利益」、「ROE」及び「純有利子負債/EBITDA倍率」を設定し、経営の強靭化を図ってまいりました。また2025年3月には、中期経営計画(2024年度~2026年度)の最終年度である2026年度の数値目標として「営業利益 500億円」、「ROE 8%程度」及び「純有利子負債/EBITDA倍率 6倍台」を設定しております。 当中期経営計画期間における各指標は、以下のとおりであります。経営指標2024年度(実績)2025年度(実績)2026年度(予想)2026年度(目標値) 百万円百万円百万円百万円 営業利益42,07636,18545,00050,000ROE(純利益/自己資本)8.4%4.8%8.0%8%程度純有利子負債/EBITDA倍率※6.3倍7.6倍6.7倍6倍台 (注)※EBITDA:営業利益+減価償却費 純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券 同計画期間を「成長基盤構築・収益力強化期」と位置づけ、今後の成長に向けた基盤の構築に引き続き取り組むとともに、収益力の早期回復・強化を図っていくこととしており、中長期経営戦略に掲げる重点テーマを中心に取り組みを進めております。同計画の2年目である当連結会計年度においては、「魅力ある地域づくり・まちづくり」について、駅直結の複合用途施設「イチ*ビル」を開業したほか、名古屋市内のマンション開発に強みを持つ矢作建設工業㈱の子会社からの分譲マンション事業の承継を決定するなど積極的に取り組みを推進いたしました。なお、2025年5月に事業化を決定した「名古屋駅地区再開発計画」につきましては、施工予定者選定において施工体制の構築が困難であるとの申し入れがあったこと、概算工事費および施工期間が当初想定を大幅に上回る見込みとなったことを踏まえ、2025年12月より計画の再検証および見直しに着手しております。また「公共交通を中心とするモビリティネットワークの実現」について、名古屋市で新たな公共交通システムSRTが導入されるにあたり、車両運行とエリア版MaaSアプリ「CentX」を活用した利便性向上の両面から参画しました。「稼ぐ力の強化・構造改革の推進」については、不動産事業において、㈱ザイマックスグループが保有するリート事業に参入したほか、NXグループとの特別積合せ事業の統合以降想定と比べて物量が確保できず非効率な配送となっている運送事業において、拠点の統廃合や委託料・委託人件費の削減、運賃単価の是正等の収益改善の取り組みを進めました。重視する経営指標の実績としましては、営業利益は、宮城交通グループの連結子会社化により交通事業で増益となりましたが、分譲マンション販売の引渡戸数が減少した不動産事業や、上記の収益改善の取り組みが道半ばである運送事業で減益となった結果、全体では前期から減少となりました。またROEは、営業利益の減少に加え、持分法による投資利益の減少や負ののれん発生益の剥落などによる当期純利益の減益により前期から低下、純有利子負債/EBITDA倍率は、純有利子負債残高の増加により前期から上昇しました。引き続き、業績マネジメントの強化などを通じた既存事業の収益成長・収益改善、M&Aなどのアライアンスを活用した収益成長に加え、保有資産などの積極的な売却・流動化によるアセットコントロール、株主還元の拡充による自己資本の適正化などを通じて、同計画に掲げた目標の達成に向けて取り組みを進めてまいります。

事業リスク

  • 自然災害・感染症
    南海トラフ巨大地震などの自然災害や、新型コロナウイルスのような感染症の大規模流行は、鉄道やバスの運行停止、施設への被害、観光客の減少などを引き起こし、交通、レジャー、流通事業を中心に経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
  • 事故・品質問題
    鉄道やバス、トラックなどの交通・運送事業では、人為的ミスや不慮の事故が発生するリスクがあります。また、流通やレジャー事業における商品の品質や食品の安全性に関する問題は、企業の信用を損ない、売上減少につながる可能性があります。
  • 事業環境の変化
    原油価格や原材料費の高騰は、交通・運送事業の燃料費増加に直結し、収益を圧迫します。また、法律・規制の強化は費用増加を招き、緩和は競争激化につながる可能性があります。金利上昇は借入コストを増加させ、地価や株価の下落は保有資産の評価損につながるなど、経済情勢の変化が経営に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,716 文字
3 【事業等のリスク】当社グループ各社の事業に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は以下のとおりであります。当社グループは、「名鉄グループリスク管理運用規則」に基づき、当社社長を委員長とする「リスク管理委員会」を設置し、原則として年1回、グループ全体のリスク管理の状況を把握するとともに、事態の発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。リスク把握の具体的な方法としては、リスクの棚卸調査を定期的に実施し、グループ会社ごとに想定されるリスクを網羅的に洗い出し、影響度及び発生頻度の2つの観点から評価を行い、リスクマップを作成しております。加えて、グループ各社の調査結果を集約し、グループ全体のリスクマップを作成したうえで、優先的に対処すべきリスクについて、リスク管理委員会で協議しております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判明したものであります。また、これらのリスクは当社グループのすべてのリスクを網羅したものではありません。 (1) 自然災害・感染症のリスク鉄軌道事業、不動産事業など多種多様な事業を展開する当社グループは、多くの設備等を保有しております。耐震補強工事の実施等により被害の軽減対策に努めるほか、大規模災害を想定した事業継続計画(BCP)を策定するなど事前対策に取組んでおりますが、南海トラフにおける巨大地震の発生等により施設や設備等に大きな被害が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、感染症のリスクについては、新型インフルエンザや新型コロナウイルス等の感染症が大規模に流行した場合、交通事業、レジャー・サービス事業、流通事業を中心に、幅広いセグメントで影響を受ける可能性があります。 (2) 事故等のリスク当社グループでは、鉄軌道・バス等の交通事業、トラック等の運送事業を営んでおり、常に輸送の安全の確保に取組んでおりますが、人為的なミスや不慮の事故等により重大な事故が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このほか、テロ等不法行為、火災などの事故によって、当社グループの施設・設備等への被害が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、流通事業及びレジャー・サービス事業において、当社グループが販売する商品の品質及び食品の安全性に関わる信用毀損が発生した場合、減収等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 事業環境の変化に関するリスク ① 原油価格・原材料費等の高騰当社グループの主要な事業である交通事業及び運送事業では、大量の電力を消費するほか、営業用車両及び船舶の燃料として軽油等を使用しております。これらの価格やその他原材料費等が大きく上昇した場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 法律・制度・規制の改変当社グループは、交通事業・運送事業・不動産事業等において、鉄道事業法、道路運送法、建築基準法等の関連法令等を遵守して事業運営を行っておりますが、安全・バリアフリー化をはじめ、各種法的規制が強化された場合や新たな法的規制が追加された場合には、これらの規制を遵守するために費用が増加する可能性があるほか、一方で規制が緩和された場合には、それぞれの事業で他企業との競争が激化することにより、グループが展開する各事業に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 調達金利の上昇当社グループは、鉄軌道事業をはじめとする各種事業において、継続的に設備投資を行っており、借入金や社債等により資金を調達しております。市場金利が上昇した場合や格付け機関による当社格付が引き下げられた場合、資金調達コストが上昇し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 地価及び株価の下落当社グループは、不動産や株式などの固定資産及び棚卸資産を多く保有しております。これらの時価が著しく下落した場合、減損損失または評価損等の計上により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 経済情勢等の変化当社グループは、中部圏を基盤に交通事業を中心とした各種サービス事業を展開しております。同地域の経済状況、消費動向及び人口動態の変化、他事業者との競合等、これらの経営環境の悪化が今後当社グループの見込みを上回るペースになった場合、グループの収益性低下の要因となるなど、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 事業遂行に関するリスク ① 人財の確保・育成当社グループは、交通事業を中心とした各種サービス事業を展開しており、事業運営に必要な人財の確保・育成、働きやすい職場環境や健全な労働環境の維持に努めておりますが、これを達成できない場合、グループ各事業の運営に影響を及ぼす可能性があります。 ② 個人情報の漏洩当社グループでは、鉄軌道事業やバス事業におけるICカード発行等、また百貨店業、ホテル業及び情報処理業などの各種事業において個人情報を保有しております。こうした個人情報は、情報セキュリティポリシーや個人情報保護規則、特定個人情報取扱規則を制定して情報管理体制を整備して厳重に管理しておりますが、万一漏洩した場合、社会的信用やブランドイメージの低下、損害賠償による費用の発生等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 情報システムの故障・停止等当社グループでは、各種事業において多くの情報システムを使用しており、様々な業務分野で重要な役割を果たしております。これらの情報システムが、自然災害、人的ミス、コンピュータウィルス、サイバーテロなどにより故障・停止等した場合、事業運営に支障をきたすおそれがあるほか、システムの復旧等に係る費用の発生や営業収益の減少などにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ コンプライアンス当社グループは、交通事業を中心とした各種事業を展開しており、各事業における関連法令等を遵守し、企業倫理に従って事業運営を行っております。また、「名鉄グループ企業倫理基本方針」に基づき、コンプライアンス遵守に関する教育を定期的に実施するなどの啓発活動に努めておりますが、役職員等による重大な不正・不法行為、不祥事等が発生した場合、当社グループの社会的信用が低下するとともに、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。

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