有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
FY2026 FY2025 FY2019 FY2018 FY2017
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」を使命として定め、長期スパンで沿線・地域の発展に貢献してまいりました。2024年3月には、経営ビジョン「私たちは、信頼の源泉となる『安全』を基盤として、『驚き』から『感動』、そして『憧れ』につながる名鉄グループならではの価値を提供し続けます」を策定いたしました。この経営ビジョンには、これからも、最優先である「安全」を確保し、お客さまに「安心」していただけるサービス・商品の提供に努めていく、そして築いてきた「信頼のトップブランド」をさらに磨き上げ、新しいことにも挑戦し、「名鉄、すごいね!」と思っていただけるような価値を提供し続ける、そんな企業集団に変わっていくという決意を込めております。 (2) 目標とする経営指標・中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループでは、コロナ禍を経て、ライフスタイル、企業行動、社会情勢の変化が加速していることに加え、人口減少社会、少子高齢化が確実に進展していく中においても、使命・経営ビジョンを実現し、当社グループが持続的に成長し、企業価値の向上を実現していくため、中長期的に名鉄グループが目指していく方向性やその戦略として「名鉄グループの2040年のありたい姿」及び5つの重点テーマからなる「名鉄グループ中長期経営戦略」を策定するとともに、中長期経営戦略の重点テーマに基づく取り組み事項として「名鉄グループ中期経営計画(2024年度〜2026年度)」を策定しております。本中期経営計画に基づき、当社グループは、2030年代以降も持続的な成長を実現していくために、2026年度を最終年度とする本中計策定期間を「成長基盤構築・収益力強化期」と位置付けており、今後の成長に向けた基盤の構築に引き続き取り組むとともに、収益力の早期回復・強化を図り、収益成長の結果として、株主還元を強化していく方針です。なかでも、当連結会計年度に損失を計上した運送事業及び流通事業の業績回復・黒字化が喫緊の課題であり、早急に改善を図ってまいります。なお、目標とする経営指標につきましては、重視する経営指標として設定した「営業利益」、「純有利子負債(※)/EBITDA倍率」及び「ROE(純利益/自己資本)」のそれぞれについて、中期経営計画最終年度にあたる2026年度の数値目標を2025年3月に設定しております。※純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券 ■名鉄グループ中長期経営戦略における重点テーマ―魅力ある地域づくり・まちづくり―公共交通を中心とするモビリティネットワークの実現―稼ぐ力の強化・構造改革の推進―攻守両立による経営の強靭化―人的資本の充実 諸物価の高騰や人手不足の深刻化等が、当社グループを取り巻く事業環境に影響を及ぼしておりますが、当社グループはこのような状況下においても、本中期経営計画に定める上記の重点テーマごとの取り組み事項を着実に推進することにより、持続的な成長と企業価値の向上を実現してまいります。 ■名古屋駅地区再開発計画等の見直しについて当社は、2025年5月に名古屋駅地区再開発計画の共同事業者間における事業化決定を公表し、事業推進に向けた諸施策を進めてまいりました。そのような中、解体及び新築工事の施工予定者選定において、応募参加者から現計画での解体・新築工事の施工体制の構築が困難であることを理由に、入札辞退届が提出されたことをうけ、当社は、2025年12月に名鉄名古屋駅再整備計画を含む現計画のスケジュール変更並びに現計画の再検証及び見直し着手を決定し公表いたしました。現段階において、今後のスケジュールは未定でございますが、現計画の再検証・見直し検討を速やかに進め、2026年度中に方向性をお示しする予定です。当社グループは、これまでも、長期スパンで地域価値の向上につながる取り組みを継続して行い、沿線・地域の発展とともに、歴史を積み重ねてまいりました。現下の状況においても、都市としての名古屋の魅力を高めるため、公共交通の利便性向上と魅力ある「まちづくり」・「地域づくり」に取り組むことは、当社グループが果たすべき使命であると認識しております。今後も、リニア中央新幹線開業をはじめとする「成長機会」や「沿線・地域のポテンシャル」を着実に活かし、持続的な成長と企業価値の向上を実現することにより、沿線・地域の発展と地域価値の向上をリードしてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」を使命として定め、長期スパンで沿線・地域の発展に貢献してまいりました。2024年3月には、経営ビジョン「私たちは、信頼の源泉となる『安全』を基盤として、『驚き』から『感動』、そして『憧れ』につながる名鉄グループならではの価値を提供し続けます」を策定いたしました。この経営ビジョンには、これからも、最優先である「安全」を確保し、お客さまに「安心」していただけるサービス・商品の提供に努めていく、そして築いてきた「信頼のトップブランド」をさらに磨き上げ、新しいことにも挑戦し、「名鉄、すごいね!」と思っていただけるような価値を提供し続ける、そんな企業集団に変わっていくという決意を込めております。 (2) 目標とする経営指標・中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループでは、コロナ禍を経て、ライフスタイル、企業行動、社会情勢の変化が加速していることに加え、人口減少社会、少子高齢化が確実に進展していく中においても、使命・経営ビジョンを実現し、当社グループが持続的に成長し、企業価値の向上を実現していくため、中長期的に名鉄グループが目指していく方向性やその戦略として「名鉄グループの2040年のありたい姿」及び5つの重点テーマからなる「名鉄グループ中長期経営戦略」を策定するとともに、中長期経営戦略の重点テーマに基づく取り組み事項として「名鉄グループ中期経営計画(2024年度〜2026年度)」を策定しております。本中期経営計画に基づき、当社グループは、2030年代以降も持続的な成長を実現していくために、2026年度を最終年度とする本中計策定期間を「成長基盤構築・収益力強化期」と位置付けており、今後の成長に向けた基盤の構築に引き続き取り組むとともに、収益力の早期回復・強化を図り、収益成長の結果として、株主還元を強化していく方針です。なかでも、当連結会計年度に損失を計上した運送事業及び流通事業の業績回復・黒字化が喫緊の課題であり、早急に改善を図ってまいります。なお、目標とする経営指標につきましては、重視する経営指標として設定した「営業利益」、「純有利子負債(※)/EBITDA倍率」及び「ROE(純利益/自己資本)」のそれぞれについて、中期経営計画最終年度にあたる2026年度の数値目標を2025年3月に設定しております。※純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券 ■名鉄グループ中長期経営戦略における重点テーマ―魅力ある地域づくり・まちづくり―公共交通を中心とするモビリティネットワークの実現―稼ぐ力の強化・構造改革の推進―攻守両立による経営の強靭化―人的資本の充実 諸物価の高騰や人手不足の深刻化等が、当社グループを取り巻く事業環境に影響を及ぼしておりますが、当社グループはこのような状況下においても、本中期経営計画に定める上記の重点テーマごとの取り組み事項を着実に推進することにより、持続的な成長と企業価値の向上を実現してまいります。 ■名古屋駅地区再開発計画等の見直しについて当社は、2025年5月に名古屋駅地区再開発計画の共同事業者間における事業化決定を公表し、事業推進に向けた諸施策を進めてまいりました。そのような中、解体及び新築工事の施工予定者選定において、応募参加者から現計画での解体・新築工事の施工体制の構築が困難であることを理由に、入札辞退届が提出されたことをうけ、当社は、2025年12月に名鉄名古屋駅再整備計画を含む現計画のスケジュール変更並びに現計画の再検証及び見直し着手を決定し公表いたしました。現段階において、今後のスケジュールは未定でございますが、現計画の再検証・見直し検討を速やかに進め、2026年度中に方向性をお示しする予定です。当社グループは、これまでも、長期スパンで地域価値の向上につながる取り組みを継続して行い、沿線・地域の発展とともに、歴史を積み重ねてまいりました。現下の状況においても、都市としての名古屋の魅力を高めるため、公共交通の利便性向上と魅力ある「まちづくり」・「地域づくり」に取り組むことは、当社グループが果たすべき使命であると認識しております。今後も、リニア中央新幹線開業をはじめとする「成長機会」や「沿線・地域のポテンシャル」を着実に活かし、持続的な成長と企業価値の向上を実現することにより、沿線・地域の発展と地域価値の向上をリードしてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況<経営成績>当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等により、緩やかな回復が進みました。一方、不安定な国際情勢に伴う資源価格の高騰のほか、継続的な物価上昇により個人消費の回復が力強さを欠くなど、先行きは不透明な状況が続いています。このような状況のもと、当社グループでは、安全を最優先にした事業運営の継続と積極的な営業活動に努めるとともに、「名鉄グループ中期経営計画(2024年度~2026年度)」に基づく諸施策を推進しました。その結果、営業収益は、不動産事業や運送事業の減収を連結加入した宮城交通グループの収入寄与や鉄軌道輸送人員の増加などでカバーし、僅かに増収の691,583百万円(前期比0.1%増)となりました。営業利益は、人件費や減価償却費などが増加したことにより36,185百万円(前期比14.0%減)となりました。経常利益は、持分法による投資利益の減少や支払利息の増加による営業外損益の悪化に加え、営業減益により38,363百万円(前期比19.5%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、負ののれん発生益が剥落したことなどによる特別損益の悪化に加え、経常減益により22,954百万円(前期比39.2%減)となりました。セグメント別の主な取組み及び経営成績は、次のとおりであります。 (交通事業)〔主な取組み〕鉄軌道事業では、当社は、国や自治体による都市計画事業の一環として、高架化工事を5ヵ所で進め、瀬戸線喜多山駅および三河線若林駅では、高架への切替えが完了しました。加えて、高架橋柱等の耐震補強、変電所の浸水対策工事の推進や、AI画像解析機能を備えた踏切監視システムの導入拡大など、引き続き安全・安定輸送の確保に取り組みました。輸送面では、利便性向上のため通勤型車両を計30両新造したほか、ダイヤ改正の実施により輸送体系の効率化を図りました。サービス面では、電話や駅インターホンなどによる各種お問い合わせ窓口としてお客さまサポートセンターを新設したほか、定期乗車券発売およびクレジット決済対応が可能な新型券売機や、精算機能を追加した新型チャージ機の導入を拡大しました。バス事業では、名鉄グループバスホールディングス㈱と名鉄観光バス㈱は、上質で特別な旅を提案するバスツアーブランド「遊山-yusan-」を立ち上げ、高付加価値商品の提供とバス旅行需要の更なる開拓に努めました。また、名鉄バス㈱は、名古屋市の新たな路面公共交通システム「SRT」の受託運行を開始したほか、当社は、エリア版MaaSアプリ「CentX(セントエックス)」において、SRTに関連した機能の拡充やチケットの販売を行うなど、公共交通の利用促進と地域の活性化に取り組みました。 〔経営成績〕交通事業の営業収益は、バス事業で前期に連結加入した宮城交通グループの収入が寄与したことに加え、鉄軌道輸送人員の増加もあり178,272百万円(前期比11.5%増)となり、営業利益は、人件費や減価償却費が増加したものの、増収により21,803百万円(前期比11.2%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%鉄軌道事業101,45097,9103.615,29615,418△0.8バス事業55,47642,12031.75,1363,55044.7タクシー事業23,50621,9367.21,118492127.2調整額△2,160△2,141―252140―計178,272159,82511.521,80319,60211.2 (提出会社の運輸営業成績表) 鉄軌道事業種別単位当期(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)対前期増減率(%)営業日数日365―営業キロキロ444.2―走行キロ客車千キロ181,2210.0 貨車〃0100.0乗車人員定期千人248,4331.3 定期外〃126,6474.4 計〃375,0802.3貨物トン数千トン2250.0旅客収入定期百万円39,5421.8 定期外〃55,8935.0 計〃95,4363.7手小荷物収入〃3△20.9貨物収入〃1250.0運輸雑収〃4,1342.2収入合計〃99,5753.61日平均収入〃2723.6乗車効率%31.6 (注)1 乗車効率の算出方法は延人キロ ×100 によります。客車走行キロ×1車平均定員 2 鉄道と軌道との乗車人員は重複しておりません。 (運送事業)〔主な取組み〕トラック事業では、名鉄NX運輸㈱は、NXグループとの事業統合に伴い、拠点・経営資源を融合させ、輸送効率の改善に取り組みました。そのほか、新たに吹田流通センターを開設し、高付加価値サービスの提供による収益力の強化に努めたほか、特定技能制度を活用したインドネシアからのドライバー採用を開始し、人財基盤の強化を図りました。 〔経営成績〕運送事業の営業収益は、トラック事業における貨物取扱量の減少により170,758百万円(前期比5.2%減)となりました。営業損失は、トラック事業の収支悪化により前期に比べ3,989百万円収支悪化し7,711百万円となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%トラック事業189,410196,601△3.7△8,908△5,303―海運事業18,67318,5540.61,1771,493△21.2調整額△37,325△34,973―2088―計170,758180,183△5.2△7,711△3,721― (不動産事業)〔主な取組み〕不動産事業では、名鉄都市開発㈱は、不動産回転型ビジネスの一環として、㈱ザイマックスグループが保有する資産運用会社の株式を取得し、同運用会社が運用を受託する上場リート「ザイマックス・リート投資法人(現:セントラル・リート投資法人)」の共同スポンサーとなることで、名鉄グループとして初めてリート事業に参入しました。不動産賃貸業では、当社初のPark-PFI(※)事業となる岐阜公園内の観光商業施設「岐阜城楽市」や名鉄一宮駅直結の複合用途施設「イチ*ビル」を開業し、魅力ある地域づくり・まちづくりを推進しました。また、名鉄都市開発㈱は、物流施設開発事業の第一弾となる「MCD-LOGI小牧」を開業し、収益力の強化に努めました。不動産分譲業では、名鉄都市開発㈱は、「メイツ岐阜」や「メイツ園田テラスシティ」(兵庫県尼崎市)の販売を行うなど、分譲マンション開発に取り組みました。(※) 公園施設の設置とその周辺の園路、広場等の整備・改修等を一体的に行う者を公募により選定する制度 〔経営成績〕不動産事業の営業収益は、不動産賃貸業は増収となったものの、分譲マンション販売の引渡戸数の減少により全体では114,779百万円(前期比11.0%減)となりました。営業利益は、不動産分譲業の減収により13,573百万円(前期比28.4%減)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%不動産賃貸業64,22057,14012.49,5978,9527.2不動産分譲業44,82566,159△32.23,1649,251△65.8不動産管理業16,00815,5193.1678700△3.1調整額△10,275△9,791―13242―計114,779129,028△11.013,57318,947△28.4 (レジャー・サービス事業)〔主な取組み〕ホテル業では、各ホテルにおいて、インバウンドや国内観光需要を取り込むとともに、需要動向に応じた柔軟な価格設定により、引き続き収益力の向上に努めました。観光施設事業では、奥飛観光開発㈱は、山岳リゾートとしての段階的な整備を進める新穂高ロープウェイにて、西穂高口駅舎をリニューアルしたほか、㈱名鉄インプレスは、東海エリア初の大型XR(※)エンタテインメント施設「IMMERSIVE JOURNEY(イマーシブジャーニー)名古屋」を開業し、地域のさらなる魅力向上を図りました。(※) 「VR(仮想現実)」「AR(拡張現実)」「MR(複合現実)」の総称 〔経営成績〕レジャー・サービス事業の営業収益は、観光需要の回復により、ホテル業や観光施設事業を中心に増収となり106,779百万円(前期比4.0%増)となりました。営業利益は、旅行業で減益となったものの、ホテル業や観光施設事業の増益により全体では3,429百万円(前期比34.7%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%ホテル業25,84224,4025.91,8081,51419.4観光施設事業22,38120,6348.51,29566594.7旅行業59,31758,1841.9356386△7.7調整額△762△538―△31△20―計106,779102,6824.03,4292,54634.7 (流通事業)〔主な取組み〕流通事業では、㈱名鉄百貨店は、2026年2月28日をもって「名鉄百貨店本店」の店舗営業を終了しました。一方で、店舗営業終了後も、引き続き外商のお客さまのほか、新たなお客さまとの接点を強化するため、アートや趣味の逸品などを提案するギャラリー型の拠点「エムズロイヤルギャラリー」を開設し、積極的な営業活動に努めました。なお、当該事業は、2026年3月1日に㈱名鉄生活創研が引き継ぎました。 〔経営成績〕流通事業の営業収益は、百貨店業における名鉄百貨店本店の閉店セールが盛況に推移したことなどもあり69,635百万円(前期比0.8%増)となりました。営業損失は、その他物品販売の収支悪化などにより前期に比べ608百万円収支悪化し1,900百万円となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%百貨店業18,08117,2095.1△763△1,507―その他物品販売52,12752,159△0.1△583317―調整額△574△256―△554△102―計69,63569,1120.8△1,900△1,292― (航空関連サービス事業)〔経営成績〕航空関連サービス事業の営業収益は、ヘリコプター事業や機内食事業での受注増加などにより32,635百万円(前期比9.6%増)となり、営業利益は、増収により2,583百万円(前期比14.0%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%航空関連サービス事業32,98030,1339.52,5742,25614.1調整額△345△351―910―計32,63529,7819.62,5832,26614.0 (その他の事業)〔経営成績〕その他の事業の営業収益は、設備保守整備事業は減収となったものの、システム関連の受注増加などにより全体では69,584百万円(前期比2.4%増)となり、営業利益は、増収により5,340百万円(前期比15.5%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%設備保守整備事業38,23739,049△2.13,0292,9811.6その他事業32,46529,7998.92,3811,71638.8調整額△1,119△875―△70△74―計69,58467,9732.45,3404,62215.5 <財政状態>当期末における総資産は、設備投資による有形固定資産の増加や、保有上場株式の時価上昇による投資有価証券の増加などにより、前期末に比べ135,933百万円増加し1,584,842百万円となりました。負債は、鉄道高架化工事等に関する工事負担金の前受金や有利子負債の増加などにより、前期末に比べ117,018百万円増加し1,067,616百万円となりました。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加などにより、前期末に比べ18,914百万円増加し517,225百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べ287百万円増加し、56,780百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の増減額が減少したことなどにより、前期に比べ17,295百万円減少し61,433百万円となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出が増加したことなどにより、12,741百万円減少し△150,874百万円となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入が増加したことなどにより、33,874百万円増加し89,728百万円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績当社グループの事業は、交通事業のほか運送事業、不動産事業、流通事業等の広範囲かつ多種多様なサービス業が主体であり、また受注生産形態をとらない事業がほとんどでありますので、セグメントごとに網羅的に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため生産、受注及び販売の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連付けて記載しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。 (固定資産の減損)当社グループは、事業の特性上、多額の固定資産を保有しており、固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しております。従って、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施する可能性があります。 (繰延税金資産の回収可能性)当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して将来の課税所得や税務計画を合理的に見積っております。従って、将来の課税所得の見積額や税務計画が変更された場合には、繰延税金資産が増額又は減額される可能性があります。 (退職給付債務及び費用の計算)当社グループは、従業員退職給付債務及び費用の計算について、割引率や年金資産の期待運用収益率等の前提条件に基づき行っております。従って、前提条件または制度に変化や変更が生じた場合には、退職給付債務及び退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (財政状態の分析)当連結会計年度の財政状態の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (経営成績の分析)当連結会計年度の経営成績の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (キャッシュ・フローの分析)当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (資本の財源及び資金の流動性)当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資などの長期資金については、社債及び長期借入金での調達を基本としております。また、当社グループにおいて、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金を集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。なお、重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1) 重要な設備の新設等」に記載しております。 (経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)当社グループは、名鉄グループ経営ビジョン、2040年のありたい姿、中長期経営戦略の実現に向けた足元の3ヵ年計画として2024年3月に策定した2024年度を初年度とする3ヵ年計画、名鉄グループ中期経営計画(2024年度~2026年度)において、重視する経営指標として「営業利益」、「ROE」及び「純有利子負債/EBITDA倍率」を設定し、経営の強靭化を図ってまいりました。また2025年3月には、中期経営計画(2024年度~2026年度)の最終年度である2026年度の数値目標として「営業利益 500億円」、「ROE 8%程度」及び「純有利子負債/EBITDA倍率 6倍台」を設定しております。 当中期経営計画期間における各指標は、以下のとおりであります。経営指標2024年度(実績)2025年度(実績)2026年度(予想)2026年度(目標値) 百万円百万円百万円百万円 営業利益42,07636,18545,00050,000ROE(純利益/自己資本)8.4%4.8%8.0%8%程度純有利子負債/EBITDA倍率※6.3倍7.6倍6.7倍6倍台 (注)※EBITDA:営業利益+減価償却費 純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券 同計画期間を「成長基盤構築・収益力強化期」と位置づけ、今後の成長に向けた基盤の構築に引き続き取り組むとともに、収益力の早期回復・強化を図っていくこととしており、中長期経営戦略に掲げる重点テーマを中心に取り組みを進めております。同計画の2年目である当連結会計年度においては、「魅力ある地域づくり・まちづくり」について、駅直結の複合用途施設「イチ*ビル」を開業したほか、名古屋市内のマンション開発に強みを持つ矢作建設工業㈱の子会社からの分譲マンション事業の承継を決定するなど積極的に取り組みを推進いたしました。なお、2025年5月に事業化を決定した「名古屋駅地区再開発計画」につきましては、施工予定者選定において施工体制の構築が困難であるとの申し入れがあったこと、概算工事費および施工期間が当初想定を大幅に上回る見込みとなったことを踏まえ、2025年12月より計画の再検証および見直しに着手しております。また「公共交通を中心とするモビリティネットワークの実現」について、名古屋市で新たな公共交通システムSRTが導入されるにあたり、車両運行とエリア版MaaSアプリ「CentX」を活用した利便性向上の両面から参画しました。「稼ぐ力の強化・構造改革の推進」については、不動産事業において、㈱ザイマックスグループが保有するリート事業に参入したほか、NXグループとの特別積合せ事業の統合以降想定と比べて物量が確保できず非効率な配送となっている運送事業において、拠点の統廃合や委託料・委託人件費の削減、運賃単価の是正等の収益改善の取り組みを進めました。重視する経営指標の実績としましては、営業利益は、宮城交通グループの連結子会社化により交通事業で増益となりましたが、分譲マンション販売の引渡戸数が減少した不動産事業や、上記の収益改善の取り組みが道半ばである運送事業で減益となった結果、全体では前期から減少となりました。またROEは、営業利益の減少に加え、持分法による投資利益の減少や負ののれん発生益の剥落などによる当期純利益の減益により前期から低下、純有利子負債/EBITDA倍率は、純有利子負債残高の増加により前期から上昇しました。引き続き、業績マネジメントの強化などを通じた既存事業の収益成長・収益改善、M&Aなどのアライアンスを活用した収益成長に加え、保有資産などの積極的な売却・流動化によるアセットコントロール、株主還元の拡充による自己資本の適正化などを通じて、同計画に掲げた目標の達成に向けて取り組みを進めてまいります。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」を使命として定め、長期スパンで沿線・地域の発展に貢献してまいりました。2024年3月には、経営ビジョン「私たちは、信頼の源泉となる『安全』を基盤として、『驚き』から『感動』、そして『憧れ』につながる名鉄グループならではの価値を提供し続けます」を策定いたしました。この経営ビジョンには、これからも、最優先である「安全」を確保し、お客さまに「安心」していただけるサービス・商品の提供に努めていく、そして築いてきた「信頼のトップブランド」をさらに磨き上げ、新しいことにも挑戦し、「名鉄、すごいね!」と思っていただけるような価値を提供し続ける、そんな企業集団に変わっていくという決意を込めております。 (2) 目標とする経営指標・中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループでは、コロナ禍を経て、ライフスタイル、企業行動、社会情勢の変化が加速していることに加え、人口減少社会、少子高齢化が確実に進展していく中においても、使命・経営ビジョンを実現し、当社グループが持続的に成長し、企業価値の向上を実現していくため、中長期的に名鉄グループが目指していく方向性やその戦略として「名鉄グループの2040年のありたい姿」及び5つの重点テーマからなる「名鉄グループ中長期経営戦略」を策定するとともに、名鉄グループ中長期経営戦略に基づき、2024年度を初年度とする3ヵ年を「成長基盤構築・収益力強化期」と位置付けた「名鉄グループ中期経営計画」(2024年度~2026年度)を策定しております。 ■名鉄グループの2040年のありたい姿 「地域」を創る、「社会」を支える、そして「まち」を彩る ~リーディングカンパニー~■名鉄グループ中長期経営戦略―魅力ある地域づくり・まちづくり 「リニア中央新幹線開業」、「セントレア滑走路増設」を千載一遇の機会と捉え、沿線・地域に国内外から人を呼び込むため、都市としての名古屋の魅力を高めグループ成長の起爆剤ともなる「名鉄名古屋駅地区再開発」をはじめ、観光活性化や定住促進につながる魅力ある地域づくり・まちづくりを地域とともに推進する。―公共交通を中心とするモビリティネットワークの実現 人口減少・少子高齢化時代に対応したコンパクト・プラス・ネットワーク型の地域構造や持続可能な社会を築くことに貢献するため、名鉄名古屋駅をはじめとする交通拠点整備や、エリア版MaaSの進化・展開などを通じて、公共交通を中心とするモビリティネットワークを実現する。―稼ぐ力の強化・構造改革の推進 需要に応じた構造改革を継続的に推進するとともに、成長市場に向けた事業展開、競争優位となる戦略構築、提供商品・サービスの高付加価値化、当社グループのブランドアップに注力し、グループ全体の収益力の向上を図る。―攻守両立による経営の強靭化 資本コストや資本収益性、ならびに財務健全性を意識したうえで、将来の成長に資する設備投資や人的資本への投資、事業ポートフォリオの見直し等の取組みを推進することにより、適切な経営資源の配分を行い、経営の強靭化を図る。―人的資本の充実 中長期経営戦略を実現するための源泉は「人財」であり、人財投資による当社グループで働く人々のウェルビーイング向上を通じて、人財の確保・育成など人的資本の充実を図る。 ■名鉄グループ中期経営計画(2024年度~2026年度) 基本方針沿線・地域に国内外から人を呼び込む起爆剤となる「名鉄名古屋駅地区再開発計画」を推進し、2030年代以降も名鉄グループが持続的な成長を実現していくために、本中計策定期間を「成長基盤構築・収益力強化期」と位置付け、今後の成長に向けた基盤の構築に引き続き取組むとともに、収益力の早期回復・強化を図る。 なお、目標とする経営指標につきましては、重視する経営指標として設定した「営業利益」、「純有利子負債(※)/EBITDA倍率」及び「ROE(純利益/自己資本)」のそれぞれについて、中期経営計画最終年度にあたる2026年度の数値目標を2025年3月に設定しております。※純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」を使命として定め、長期スパンで沿線・地域の発展に貢献してまいりました。2024年3月には、経営ビジョン「私たちは、信頼の源泉となる『安全』を基盤として、『驚き』から『感動』、そして『憧れ』につながる名鉄グループならではの価値を提供し続けます」を策定いたしました。この経営ビジョンには、これからも、最優先である「安全」を確保し、お客さまに「安心」していただけるサービス・商品の提供に努めていく、そして築いてきた「信頼のトップブランド」をさらに磨き上げ、新しいことにも挑戦し、「名鉄、すごいね!」と思っていただけるような価値を提供し続ける、そんな企業集団に変わっていくという決意を込めております。 (2) 目標とする経営指標・中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループでは、コロナ禍を経て、ライフスタイル、企業行動、社会情勢の変化が加速していることに加え、人口減少社会、少子高齢化が確実に進展していく中においても、使命・経営ビジョンを実現し、当社グループが持続的に成長し、企業価値の向上を実現していくため、中長期的に名鉄グループが目指していく方向性やその戦略として「名鉄グループの2040年のありたい姿」及び5つの重点テーマからなる「名鉄グループ中長期経営戦略」を策定するとともに、名鉄グループ中長期経営戦略に基づき、2024年度を初年度とする3ヵ年を「成長基盤構築・収益力強化期」と位置付けた「名鉄グループ中期経営計画」(2024年度~2026年度)を策定しております。 ■名鉄グループの2040年のありたい姿 「地域」を創る、「社会」を支える、そして「まち」を彩る ~リーディングカンパニー~■名鉄グループ中長期経営戦略―魅力ある地域づくり・まちづくり 「リニア中央新幹線開業」、「セントレア滑走路増設」を千載一遇の機会と捉え、沿線・地域に国内外から人を呼び込むため、都市としての名古屋の魅力を高めグループ成長の起爆剤ともなる「名鉄名古屋駅地区再開発」をはじめ、観光活性化や定住促進につながる魅力ある地域づくり・まちづくりを地域とともに推進する。―公共交通を中心とするモビリティネットワークの実現 人口減少・少子高齢化時代に対応したコンパクト・プラス・ネットワーク型の地域構造や持続可能な社会を築くことに貢献するため、名鉄名古屋駅をはじめとする交通拠点整備や、エリア版MaaSの進化・展開などを通じて、公共交通を中心とするモビリティネットワークを実現する。―稼ぐ力の強化・構造改革の推進 需要に応じた構造改革を継続的に推進するとともに、成長市場に向けた事業展開、競争優位となる戦略構築、提供商品・サービスの高付加価値化、当社グループのブランドアップに注力し、グループ全体の収益力の向上を図る。―攻守両立による経営の強靭化 資本コストや資本収益性、ならびに財務健全性を意識したうえで、将来の成長に資する設備投資や人的資本への投資、事業ポートフォリオの見直し等の取組みを推進することにより、適切な経営資源の配分を行い、経営の強靭化を図る。―人的資本の充実 中長期経営戦略を実現するための源泉は「人財」であり、人財投資による当社グループで働く人々のウェルビーイング向上を通じて、人財の確保・育成など人的資本の充実を図る。 ■名鉄グループ中期経営計画(2024年度~2026年度) 基本方針沿線・地域に国内外から人を呼び込む起爆剤となる「名鉄名古屋駅地区再開発計画」を推進し、2030年代以降も名鉄グループが持続的な成長を実現していくために、本中計策定期間を「成長基盤構築・収益力強化期」と位置付け、今後の成長に向けた基盤の構築に引き続き取組むとともに、収益力の早期回復・強化を図る。 なお、目標とする経営指標につきましては、重視する経営指標として設定した「営業利益」、「純有利子負債(※)/EBITDA倍率」及び「ROE(純利益/自己資本)」のそれぞれについて、中期経営計画最終年度にあたる2026年度の数値目標を2025年3月に設定しております。※純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況<経営成績>当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境等の改善により、緩やかな回復の動きが見られました。一方、不安定な国際情勢による世界経済の減速リスクのほか、原材料やエネルギー価格高騰に伴う物価上昇の影響等により、先行きは不透明な状況が続いています。このような状況のもと、当社グループでは、安全を最優先にした事業運営の継続と積極的な営業活動に努めるとともに、当期を初年度とする「名鉄グループ中期経営計画(2024年度~2026年度)」に基づく諸施策を推進しました。その結果、営業収益は、事業統合を行った運送事業に加え、不動産事業や交通事業を中心に全事業で増収となり690,720百万円(前期比14.9%増)となりました。営業利益は、業務委託料や人件費が増加したものの、増収により42,076百万円(前期比21.1%増)となりました。経常利益は、営業増益に加え、持分法による投資利益の増加などにより営業外損益の改善もあり47,671百万円(前期比27.0%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、経常増益に加え、負ののれん発生益の計上等による特別損益の改善もあり37,733百万円(前期比54.6%増)となりました。セグメント別の主な取組み及び経営成績は、次のとおりであります。 (交通事業)〔主な取組み〕鉄軌道事業では、当社は、国や自治体による都市計画事業の一環として、高架化工事を4ヵ所で進めたほか、AI画像解析機能を備えた踏切監視システムを導入した踏切の拡大や、線路のゆがみを測定する「軌道変位モニタリング装置」搭載車両の試験走行の実施など新たな技術も活用し、引き続き安全面の強化に取り組みました。営業施策面では、当社の創業130周年を記念し、通常配色を反転して塗装した「ブルーミュースカイ」の運行や、記念乗車券の発売や各種イベントの実施などにより収益力向上に努めました。また、定期乗車券購入時の混雑緩和などお客さまサービス向上のため、「名鉄定期券web予約サービス」を開始し、事前にインターネットからの申し込みを行うことにより、自動券売機において定期乗車券(manaca定期券)のスムーズな購入を可能にしました。このほか、エリア版MaaSアプリ「CentX(セントエックス)」においては、デジタルチケットの取扱商品や決済手段の拡充を進めたほか、実証実験として、東海旅客鉄道㈱などとデジタル乗車サービスの実用性の検証を行うなど、利便性の向上に取り組みました。バス事業では、岐阜乗合自動車㈱は、プレミアム観光バスツアー「きわみ」において、高付加価値商品の提供に取り組み、新たな顧客層への訴求を図りました。 〔経営成績〕交通事業の営業収益は、鉄軌道事業やバス事業において運賃改定の効果があったほか、輸送人員の増加などにより159,825百万円(前期比9.0%増)となり、営業利益は、人件費や修繕費の増加があったものの、増収により19,602百万円(前期比51.0%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%鉄軌道事業97,91088,33810.815,41810,36648.7バス事業42,12039,0567.83,5502,17263.4タクシー事業21,93621,1863.549230561.2調整額△2,141△1,998―140136―計159,825146,5829.019,60212,98051.0 (提出会社の運輸営業成績表) 鉄軌道事業種別単位当期(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)対前期増減率(%)営業日数日365△0.3営業キロキロ444.2―走行キロ客車千キロ181,1930.0 貨車〃0△14.3乗車人員定期千人245,2681.4 定期外〃121,3232.1 計〃366,5911.6貨物トン数千トン0△33.3旅客収入定期百万円38,8309.3 定期外〃53,22713.5 計〃92,05811.7手小荷物収入〃4△16.6貨物収入〃0△30.4運輸雑収〃4,046△5.7収入合計〃96,10910.81日平均収入〃26311.1乗車効率%31.2 (注)1 乗車効率の算出方法は延人キロ ×100 によります。客車走行キロ×1車平均定員 2 鉄道と軌道との乗車人員は重複しておりません。 (運送事業)〔主な取組み〕トラック事業では、名鉄NX運輸㈱は、特別積合せ運送事業(※)においてNXトランスポート㈱、日本通運㈱のアロー便事業を統合し、同事業の経営基盤の強化を図りました。なお、同社は、2025年1月1日をもって、日本通運㈱との特別積合せ運送事業に関する事業統合が完了したことに伴い、「名鉄運輸㈱」から商号変更しました。(※)不特定多数の荷主の貨物をまとめて積載し、全国規模のネットワークで運ぶ運送形態 〔経営成績〕運送事業の営業収益は、事業統合を行ったトラック事業の収入が寄与し180,183百万円(前期比30.3%増)となりました。一方、営業損益は、海運事業で増益となったものの、トラック事業の収支悪化により前期に比べ5,513百万円収支悪化し3,721百万円の損失となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%トラック事業196,601154,11827.6△5,3031,117―海運事業18,55416,77810.61,493601148.3調整額△34,973△32,588―8873―計180,183138,30830.3△3,7211,792― (不動産事業)〔主な取組み〕不動産事業では、不動産回転型ビジネスへの本格的な参入の一環として、名鉄都市開発㈱がアセットマネージャーを務める第一号不動産私募ファンドを組成し、運用を開始しました。また、アライアンス戦略の施策として、当社は、不動産再生事業を中心に展開するトーセイ㈱との資本業務提携を行いました。 不動産賃貸業では、当社は、商業施設として、神宮前駅に「あつたnagAya」、東岡崎駅に「SWING MALL」を開業したほか、「meLiV(メリヴ)」ブランドの賃貸マンションを三好ケ丘駅と西一宮駅に開業するなど、魅力ある地域づくり・まちづくりを推進しました。不動産分譲業では、名鉄都市開発㈱は、同社分譲マンションの最上位ブランドとなる「FUDE(フューデ)」の第一号物件「橦木町レジデンス ザ・フューデ」(名古屋市東区)や「メイツ ザ・マークス新横浜」(横浜市港北区)の販売を行うなど、分譲マンション開発に取り組みました。 〔経営成績〕不動産事業の営業収益は、分譲マンション販売の引渡戸数の増加に加え、不動産ファンドへの資産売却収入もあり129,028百万円(前期比19.6%増)となり、営業利益は、不動産賃貸業で減益となったものの、不動産分譲業の増益により18,947百万円(前期比18.7%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%不動産賃貸業57,14053,2587.38,9529,764△8.3不動産分譲業66,15949,15034.69,2515,55066.7不動産管理業15,51914,1399.87006488.0調整額△9,791△8,642―424―計129,028107,90619.618,94715,96718.7 (レジャー・サービス事業)〔主な取組み〕ホテル業では、インバウンドの増加や国内観光需要の回復をうけ、各ホテルにおいて、適切な価格設定と需要の取り込みにより、引き続き収益力の向上に努めました。観光施設事業では、奥飛観光開発㈱は、段階的にリニューアルを進めてきた、標高2,000m超の山頂エリア「頂の森」において、散策ルート等の整備を完了し、新穂高ロープウェイのさらなる魅力向上を図りました。 〔経営成績〕レジャー・サービス事業の営業収益は、観光需要の回復によるホテル業を中心とした増収が寄与し102,682百万円(前期比4.0%増)となり、営業利益は、ホテル業で増益となったものの、旅行業の減益により2,546百万円(前期比4.7%減)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%ホテル業24,40221,83811.71,514339346.4観光施設事業20,63419,3826.566542855.4旅行業58,18458,1330.13861,914△79.8調整額△538△582―△20△11―計102,68298,7724.02,5462,671△4.7 (流通事業)〔主な取組み〕流通事業では、㈱名鉄生活創研と㈱オンセブンデイズを子会社とする中間持株会社「㈱名鉄リテールホールディングス」を設立し、運営ノウハウの共有や経営の効率化に取り組みました。また、㈱名鉄生活創研は、神宮前駅に開業した商業施設「あつたnagAya」内に新店舗「名鉄商店ATSUTA」をオープンするなど、積極的な営業活動に努めました。 〔経営成績〕流通事業の営業収益は、店舗閉鎖による百貨店業の減収があったものの、その他物品販売業の増収により69,112百万円(前期比3.7%増)となり、営業損失は、増収に加え、百貨店業の不採算店舗の閉鎖による収支改善もあり前期に比べ1,405百万円収支改善し1,292百万円となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%百貨店業17,20917,762△3.1△1,507△2,173―その他物品販売52,15949,0886.3317△437―調整額△256△173―△102△86―計69,11266,6763.7△1,292△2,697― (航空関連サービス事業)〔経営成績〕航空関連サービス事業の営業収益は、機内食事業の増収に加え、ヘリコプター事業や調査測量事業の受注増加もあり29,781百万円(前期比13.3%増)となり、営業利益は、増収により2,266百万円(前期比108.4%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%航空関連サービス事業30,13326,60513.32,2561,076109.6調整額△351△326―1010―計29,78126,27813.32,2661,087108.4 (その他の事業)〔経営成績〕その他の事業の営業収益は、前期に連結加入した建設子会社の収入が寄与したことに加え、設備工事の受注増加もあり67,973百万円(前期比20.6%増)となり、営業利益は、増収により4,622百万円(前期比40.1%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%設備保守整備事業39,04931,03925.82,9811,74870.5その他事業29,79926,25213.51,7161,6176.1調整額△875△908―△74△66―計67,97356,38320.64,6223,29940.1 <財政状態>当期末における総資産は、設備投資による有形固定資産の増加や株式取得による投資有価証券の増加などにより、前期末に比べ145,702百万円増加し1,448,908百万円となりました。負債は、鉄道高架化工事等に関する工事負担金の前受金や有利子負債の増加などにより、前期末に比べ111,445百万円増加し950,597百万円となりました。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加などにより、前期末に比べ34,256百万円増加し498,311百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べ3,532百万円減少し、56,493百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が増加したことなどにより、前期に比べ23,195百万円増加し78,729百万円となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出が増加したことなどにより、69,701百万円減少し△138,132百万円となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、コマーシャル・ペーパーの増減額が増加したことなどにより、37,819百万円増加し55,854百万円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績当社グループの事業は、交通事業のほか運送事業、不動産事業、流通事業等の広範囲かつ多種多様なサービス業が主体であり、また受注生産形態をとらない事業がほとんどでありますので、セグメントごとに網羅的に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため生産、受注及び販売の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連付けて記載しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。 (固定資産の減損)当社グループは、事業の特性上、多額の固定資産を保有しており、固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しております。従って、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施する可能性があります。 (繰延税金資産の回収可能性)当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して将来の課税所得や税務計画を合理的に見積っております。従って、将来の課税所得の見積額や税務計画が変更された場合には、繰延税金資産が増額又は減額される可能性があります。 (退職給付債務及び費用の計算)当社グループは、従業員退職給付債務及び費用の計算について、割引率や年金資産の期待運用収益率等の前提条件に基づき行っております。従って、前提条件または制度に変化や変更が生じた場合には、退職給付債務及び退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (財政状態の分析)当連結会計年度の財政状態の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (経営成績の分析)当連結会計年度の経営成績の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (キャッシュ・フローの分析)当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (資本の財源及び資金の流動性)当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資などの長期資金については、社債及び長期借入金での調達を基本としております。また、当社グループにおいて、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金を集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。なお、重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1) 重要な設備の新設等」に記載しております。 (経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)当社グループは、名鉄グループ経営ビジョン、2040年のありたい姿、中長期経営戦略の実現に向けた足元の3ヵ年計画として昨年3月に策定した2024年度を初年度とする3ヵ年計画、名鉄グループ中期経営計画(2024年度~2026年度)において、重視する経営指標として「営業利益」、「ROE」及び「純有利子負債/EBITDA倍率」を設定し、経営の強靭化を図ってまいりました。また本年3月には、中期経営計画(2024年度~2026年度)の最終年度である2026年度の数値目標として「営業利益500億円」、「ROE8%程度」及び「純有利子負債/EBITDA倍率6倍台」を設定しております。当連結会計年度における各指標は、以下のとおりであります。経営指標当連結会計年度(実績)2026年度(目標値) 百万円百万円 営業利益42,07650,000ROE(純利益/自己資本)8.4%8%程度純有利子負債/EBITDA倍率※6.3倍6倍台 (注)※EBITDA:営業利益+減価償却費 純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券同計画期間を「成長基盤構築・収益力強化期」と位置づけ、今後の成長に向けた基盤の構築に引き続き取組むとともに、収益力の早期回復・強化を図っていくこととしており、中長期経営戦略に掲げる重点テーマを中心に取組みを進めております。同計画初年度となる当連結会計年度においては、「魅力ある地域づくり・まちづくり」について、かねてより検討を進めていた「名古屋駅地区再開発計画」の事業化を当社として決定いたしました。このほか、駅隣接の商業施設の開業や、沿線における賃貸マンションの展開など積極的に取組みを推進いたしました。また「公共交通を中心とするモビリティネットワークの実現」について、エリア版MaaSアプリ「CentX」の機能強化や、交通空白地帯におけるデマンド運行の実証実験などに取組みました。「稼ぐ力の強化・構造改革の推進」については、トラック事業において、シェア拡大による競争力強化等を目的としてNXグループとの特別積合せ事業の統合を実施しました。また不動産事業において、不動産回転型ビジネスへの本格参入の一環として、名鉄都市開発㈱がアセットマネージャーを務める第1号ファンドを組成したほか、さらなる収益力強化に向けたアライアンス戦略の一環として、首都圏で不動産再生事業を中心に展開するトーセイ㈱と資本業務提携契約を締結し、持分法適用会社としました。加えて、流通事業においては、㈱オンセブンデイズと㈱名鉄生活創研を子会社とする中間持株会社「㈱名鉄リテールホールディングス」を設立し、事業戦略策定機能の強化を図りました。重視する経営指標の実績としましては、営業利益は、NXグループとの特別積合せ事業の統合において想定と比べて物量が確保できず、非効率な配送となったことにより運送事業で減益となりましたが、特に分譲事業が好調だった不動産事業や、運賃改定効果に加えて輸送人員も増加した鉄軌道事業を中心に交通事業などで増益となった結果、前期より20%以上増加しました。またROEは、営業利益の増加に加え、持分法による投資利益の増加や負ののれん発生益の計上などによる当期純利益の増益により8%を超え、純有利子負債/EBITDA倍率は、純有利子負債残高は増加したもののEBITDAも増加したことから前期並みの6倍台前半となりました。引き続き、業績マネジメントの強化などを通じた既存事業の収益成長・収益改善、M&Aなどのアライアンスを活用した収益成長に加え、保有資産などの積極的な売却・流動化によるアセットコントロール、株主還元の拡充による自己資本の適正化などを通じて、同計画に掲げた目標の達成に向けて取組みを進めてまいります。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、2005年に「名鉄グループ経営ビジョン」を制定しました。この経営ビジョンでは、地域価値の向上に努め、永く社会に貢献することを使命とし、豊かな生活を実現する事業を通じて地域から愛される「信頼のトップブランド」を目指すことを経営理念としております。この経営理念のもと「お客さま満足を高める全社体制の確立」、「競争に打ち勝つ経営力強化と新しい事業への挑戦」、「一人ひとりの資質向上とチャレンジできる風土づくり」及び「社会的責任の完遂」の4つを経営方針としております。 (2) 目標とする経営指標・中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループは、今後さらに加速する人口減少、少子高齢化時代においても、持続的な成長を目指すため、2030年に向けた新たな名鉄グループ長期ビジョン「VISION2030~未来への挑戦~」及び「長期経営戦略」を定めました。その上で、これら長期戦略に基づく最初の3か年計画として、2018年度を初年度とする名鉄グループ中期経営計画「BUILD UP 2020」を併せて策定しました。「BUILD UP 2020」では、『2030年に向けて新たな魅力や価値を創造し、持続的に成長していく企業グループとなるため、「積極的な成長投資による事業基盤の拡大・収益力の強化」を図る』を基本方針とし、次の6つの重点テーマに取組んでまいります。 〔重点テーマ〕① 名駅再開発の事業着手に向けた計画の推進周辺地権者や行政などとの協議・調整、再開発ビルの事業計画、交通結節点としての交通施設整備計画の検討に引続き取組みます。 ② 名古屋都心部における積極的な不動産事業の展開リニア中央新幹線の開業やライフスタイルの変化に伴う都心居住者の増加を視野に入れ、名古屋都心部での不動産開発などに注力します。 ③ 魅力ある沿線・地域づくりの推進当社グループが展開する各事業の原点である「安全・安心」の強化・推進に加え、駅及び駅周辺開発の推進などを図り、日本一住みやすいまち、訪れたいエリア創りを進めます。 ④ 成長事業への積極的な投資と収益力の向上観光・インバウンド事業や生活サポート事業の展開強化、新たなビジネス領域への果敢なチャレンジにより、収益力の向上を目指します。 ⑤ グループ事業のさらなる収益力強化収益性の向上に資する設備投資の実施や事業構造の見直しなどにより、利益率の改善を図り、グループ事業の収益力を強化します。 ⑥ イノベーションを生み出す組織風土づくり及び生産性向上に向けた取組みの推進多様な人材が働きやすい職場・環境づくりを推進するとともに、生産性向上に向けた技術活用・設備投資を実施します。 また、目標とする経営指標につきましては、中期経営計画最終年度にあたる2020年度の連結経営数値目標として、営業利益及びEBITDA(営業利益+減価償却費)を設定するとともに、参考指標として、ROE(純利益/自己資本)、ROA(営業利益/総資産)、純有利子負債(※)/EBITDA倍率、及び株主資本比率をそれぞれ設定しております。※純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券 当社グループは、一丸となって本中期経営計画「BUILD UP 2020」を推進し、今後も永く社会に貢献し、地域から愛される企業集団として存続するべく、更なる業績の向上に全力を傾注してまいります。なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。当社グループは、交通事業を中心とする各事業を通して、長年にわたり地域の生活基盤の一端を担ってまいりました。 また、これらの事業活動を通して得られたお客様との信頼関係をさらに発展させるべく、2005年12月には当社グループの目指すべき将来像を明示した「名鉄グループ経営ビジョン」を策定いたしました。この中で当社グループの使命を「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」と定め、「私たち名鉄グループは、豊かな生活を実現する事業を通じて、地域から愛される『信頼のトップブランド』をめざします」とする経営理念を掲げております。 当社では、「名鉄グループ経営ビジョン」に沿った諸施策を着実に実施することが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものと考えておりますが、これを実現するためには、グループ各社が長期的視点に立って安定的な経営を維持し、かつ、一体となって相乗効果を発揮していくことが必要不可欠であります。 以上の観点から、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、このような当社グループの使命及び経営理念をふまえ、グループ全体の企業価値ひいては株主共同の利益を持続的に確保・向上していくことに十分な理解を有することが必要であると考えております。 株式の大量買付けに関しましては、それが会社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益に資するものであれば、一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付け提案についての判断は、最終的には個々の株主の皆様のご意思に委ねられるべきものと考えております。 しかしながら、株式の大量買付けの中には、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するもの、株主の皆様や当社取締役会が株式の大量買付けの条件等について検討し、意見を形成するための十分な時間や情報を提供しないものの存在も想定されます。また、短期の利益を優先し、当社グループの保有資産を切り売りするなど、当社グループの経営基盤を破壊するもの、当社の公益事業者としての役割や鉄道事業の安全の確保に悪影響を及ぼすものなどの存在も否定できません。 当社では、いわゆる「買収防衛策」を現時点で定めてはおりませんが、株主の皆様から負託を受けた経営者の責務として、このような当社の企業価値を毀損し、ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある株式の大量買付けに対しましては、法令・定款に照らし適切な措置を講じてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、2005年に「名鉄グループ経営ビジョン」を制定しました。この経営ビジョンでは、地域価値の向上に努め、永く社会に貢献することを使命とし、豊かな生活を実現する事業を通じて地域から愛される「信頼のトップブランド」を目指すことを経営理念としております。この経営理念のもと「お客さま満足を高める全社体制の確立」、「競争に打ち勝つ経営力強化と新しい事業への挑戦」、「一人ひとりの資質向上とチャレンジできる風土づくり」及び「社会的責任の完遂」の4つを経営方針としております。 (2) 目標とする経営指標・中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループは、今後さらに加速する人口減少、少子高齢化時代においても、持続的な成長を目指すため、2030年に向けた新たな名鉄グループ長期ビジョン「VISION2030~未来への挑戦~」及び「長期経営戦略」を定めました。その上で、これら長期戦略に基づく最初の3か年計画として、2018年度を初年度とする名鉄グループ中期経営計画「BUILD UP 2020」を併せて策定しました。「BUILD UP 2020」では、『2030年に向けて新たな魅力や価値を創造し、持続的に成長していく企業グループとなるため、「積極的な成長投資による事業基盤の拡大・収益力の強化」を図る』を基本方針とし、次の6つの重点テーマに取組んでまいります。 〔重点テーマ〕① 名駅再開発の事業着手に向けた計画の推進周辺地権者や行政などとの協議・調整、再開発ビルの事業計画、交通結節点としての交通施設整備計画の検討に引続き取組みます。 ② 名古屋都心部における積極的な不動産事業の展開リニア中央新幹線の開業やライフスタイルの変化に伴う都心居住者の増加を視野に入れ、名古屋都心部での不動産開発などに注力します。 ③ 魅力ある沿線・地域づくりの推進当社グループが展開する各事業の原点である「安全・安心」の強化・推進に加え、駅及び駅周辺開発の推進などを図り、日本一住みやすいまち、訪れたいエリア創りを進めます。 ④ 成長事業への積極的な投資と収益力の向上観光・インバウンド事業や生活サポート事業の展開強化、新たなビジネス領域への果敢なチャレンジにより、収益力の向上を目指します。 ⑤ グループ事業のさらなる収益力強化収益性の向上に資する設備投資の実施や事業構造の見直しなどにより、利益率の改善を図り、グループ事業の収益力を強化します。 ⑥ イノベーションを生み出す組織風土づくり及び生産性向上に向けた取組みの推進多様な人材が働きやすい職場・環境づくりを推進するとともに、生産性向上に向けた技術活用・設備投資を実施します。 また、目標とする経営指標につきましては、中期経営計画最終年度にあたる2020年度の連結経営数値目標として、営業利益及びEBITDA(営業利益+減価償却費)を設定するとともに、参考指標として、ROE(純利益/自己資本)、ROA(営業利益/総資産)、純有利子負債(※)/EBITDA倍率、及び株主資本比率をそれぞれ設定しております。※純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券 当社グループは、一丸となって本中期経営計画「BUILD UP 2020」を推進し、今後も永く社会に貢献し、地域から愛される企業集団として存続するべく、更なる業績の向上に全力を傾注してまいります。なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。当社グループは、交通事業を中心とする各事業を通して、長年にわたり地域の生活基盤の一端を担ってまいりました。 また、これらの事業活動を通して得られたお客様との信頼関係をさらに発展させるべく、2005年12月には当社グループの目指すべき将来像を明示した「名鉄グループ経営ビジョン」を策定いたしました。この中で当社グループの使命を「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」と定め、「私たち名鉄グループは、豊かな生活を実現する事業を通じて、地域から愛される『信頼のトップブランド』をめざします」とする経営理念を掲げております。 当社では、「名鉄グループ経営ビジョン」に沿った諸施策を着実に実施することが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものと考えておりますが、これを実現するためには、グループ各社が長期的視点に立って安定的な経営を維持し、かつ、一体となって相乗効果を発揮していくことが必要不可欠であります。 以上の観点から、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、このような当社グループの使命及び経営理念をふまえ、グループ全体の企業価値ひいては株主共同の利益を持続的に確保・向上していくことに十分な理解を有することが必要であると考えております。 株式の大量買付けに関しましては、それが会社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益に資するものであれば、一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付け提案についての判断は、最終的には個々の株主の皆様のご意思に委ねられるべきものと考えております。 しかしながら、株式の大量買付けの中には、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するもの、株主の皆様や当社取締役会が株式の大量買付けの条件等について検討し、意見を形成するための十分な時間や情報を提供しないものの存在も想定されます。また、短期の利益を優先し、当社グループの保有資産を切り売りするなど、当社グループの経営基盤を破壊するもの、当社の公益事業者としての役割や鉄道事業の安全の確保に悪影響を及ぼすものなどの存在も否定できません。 当社では、いわゆる「買収防衛策」を現時点で定めてはおりませんが、株主の皆様から負託を受けた経営者の責務として、このような当社の企業価値を毀損し、ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある株式の大量買付けに対しましては、法令・定款に照らし適切な措置を講じてまいります。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度(2018年4月1日から2019年3月31日まで(以下、当期という。))における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況<経営成績>当期におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善するなかで、設備投資や個人消費が底堅く推移するなど、緩やかな回復基調が続きました。 このような状況のもと、当社グループでは、各事業部門において積極的な営業活動に努めた結果、当期の営業収益は、流通事業や運送事業などでの増収により622,567百万円(前期比2.9%増)となりました。営業利益は、燃料費が増加したものの、増収により49,455百万円(前期比5.3%増)となりました。経常利益は、営業増益に加え、支払利息の減少などにより営業外損益が改善し51,599百万円(前期比6.2%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産売却損の増加などにより特別損益が悪化したものの、経常増益により30,457百万円(前期比6.2%増)となりました。セグメント別の主な取組み及び経営成績は、次のとおりであります。なお、当期より、新たなグループ中期経営計画「BUILD UP 2020」の策定に合わせ、従来「その他の事業」に含まれていた事業のうち、今後の成長分野として注力していく「航空関連サービス事業」を新たな報告セグメントとして設けております。また、同計画の中で重点テーマにも掲げている「不動産マネジメント事業の強化」を一層進めていくため、「その他の事業」に含まれていた「ビル管理メンテナンス業」を「不動産事業」に含めております。以下の当期の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。 (交通事業) 〔主な取組み〕鉄軌道事業では、当社は、都市計画事業の一環として、知立駅付近などで高架化工事を進めたほか、南安城駅や新羽島駅でバリアフリー化を実施するなど、引続き安全面の強化やお客さまサービスの向上に取組みました。また、一部特別車特急車両2200系及び通勤型車両3300系の新造を行ったほか、インバウンド対応の強化を図るため、「ミュースカイ」の車内案内の4ヵ国語化や訪日外国人向けの無料Wi-Fiサービス「MEITETSU FREE Wi-Fi」のサービス拡充などを実施しました。このほか、本年3月にダイヤの一部改正を実施し、中部国際空港アクセスの利便性向上を図るとともに、お客さまが増加している三河線・西尾線などを中心に輸送力強化を行いました。バス事業では、名鉄バス㈱は、インバウンド需要の更なる取込みを図るため、中部国際空港アクセスバス「セントレアリムジン」の早朝便の新設や、濃飛乗合自動車㈱などと共同で、高速バス「名古屋-高山線」の増便を期間限定で実施しました。タクシー事業では、グループタクシー各社は、前期に引続き、ユニバーサルデザインを採用した「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」を積極的に導入しました。また、スマートフォンアプリと連動したネット決済のご利用を可能にするなど、利便性の向上を図りました。 〔経営成績〕交通事業の営業収益は、鉄軌道事業における輸送人員の増加により167,660百万円(前期比0.4%増)となり、営業利益は、燃料費が増加したものの、鉄軌道事業における増収により24,379百万円(前期比1.8%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%鉄軌道事業96,69694,8901.919,41818,2996.1バス事業45,68948,289△5.43,5214,155△15.2タクシー事業28,69129,836△3.81,2851,338△4.0調整額△3,417△5,971―154149―計167,660167,0450.424,37923,9421.8 (提出会社の運輸営業成績表) 鉄軌道事業種別単位当 期(自 2018年4月1日至 2019年3月31日)対前期増減率(%)営業日数日 365―営業キロキロ444.2 ―走行キロ客車千キロ194,888 △0.1 貨車〃 0 △99.2乗車人員定期千人265,792 1.8 定期外〃 127,4441.3 計〃393,236 1.6貨物トン数千トン 2 △25.0旅客収入定期百万円 39,733 1.8 定期外〃 50,357 2.0 計〃 90,091 1.9手小荷物収入〃 42 △12.0貨物収入〃 1 △53.4運輸雑収〃4,749 1.9収入合計〃 94,885 1.91日平均収入〃259 1.9乗車効率% 31.4 (注) 1 乗車効率の算出方法は延人キロ×100によります。客車走行キロ×1車平均定員 2 鉄道と軌道との乗車人員は重複しておりません。 (運送事業) 〔主な取組み〕トラック事業では、名鉄運輸㈱は、資本業務提携を結んでいる日本通運㈱との連携において、共同配送や施設共同利用をグループ会社とともに全国で進めました。また、集配用車両としてEVトラックを新たに導入するなど、環境負荷の軽減にも取組みました。海運事業では、太平洋フェリー㈱は、新船「きたかみ」を就航させ、客室の個室化やバリアフリー化を進めるなど、快適性の向上を図りました。 〔経営成績〕運送事業の営業収益は、トラック事業における運賃単価の上昇を主因に136,863百万円(前期比3.5%増)となり、営業利益は、燃料費や人件費が増加したものの、増収により5,968百万円(前期比4.9%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%トラック事業158,159153,3553.14,8244,5126.9海運事業16,37815,7244.21,1081,120△1.1調整額△37,674△36,889―3556―計136,863132,1913.55,9685,6904.9 (不動産事業) 〔主な取組み〕不動産賃貸業では、当社は、「meLiV(メリヴ)」ブランドの賃貸マンションを太田川駅と大曽根駅付近に、駅商業施設「μPLAT(ミュープラット)」を江南駅と常滑駅に開業するなど、魅力ある沿線・地域づくりを推進しました。 また、不動産分譲業では、名鉄不動産㈱は、「エムズシティ知立 ザ・タワー」の販売を行うなど、沿線における分譲マンション開発に取組んだほか、首都圏や関西圏においても、積極的な営業活動に努めました。 〔経営成績〕不動産事業の営業収益は、不動産賃貸業における駐車場数の増加や新規賃貸物件の収益寄与に加え、不動産分譲業におけるマンション販売戸数の増加により92,013百万円(前期比3.2%増)となり、営業利益は、増収に加え、不動産分譲業での販売経費の減少などにより11,404百万円(前期比7.6%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%不動産賃貸業46,88244,3475.79,3729,0064.1不動産分譲業37,38437,1780.61,5731,13139.1不動産管理業15,01714,3134.95715680.4調整額△7,270△6,679―△113△103―計92,01389,1583.211,40410,6027.6 (レジャー・サービス事業) 〔主な取組み〕ホテル業では、㈱名鉄グランドホテルは、「中部国際空港セントレアホテル」に新棟「Pacific Side」を開業し、好調に推移する空港利用旅客の獲得に努めました。また、名鉄イン㈱では、金山地区2店舗目となる「名鉄イン名古屋金山アネックス」を開業し、収益力の向上に努めました。観光施設事業では、㈱名鉄インプレスは、「野外民族博物館リトルワールド」において、新たに「タイエリア」をオープンし、施設の魅力向上を図りました。また、㈱名鉄レストランでは、ハイウェイ事業において、レストランの業態転換や営業時間の見直しを行うなど、収益力の強化や運営の効率化に取組みました。旅行業では、名鉄観光サービス㈱は、鉄道や路線バスなどの交通手段と観光・食事を組み合わせた着地型個人旅行商品「みつけたび中部」を発売し、増加する訪日外国人旅行客の中部地区への誘客と地域活性化に努めました。 〔経営成績〕レジャー・サービス事業の営業収益は、ホテル業において、名鉄インの新規出店や中部国際空港セントレアホテルの新棟開業などにより増収となったものの、観光施設事業におけるレンタカー事業の子会社譲渡に伴う減収などにより、全体では53,419百万円(前期比1.5%減)となりました。一方、営業利益は、観光施設事業における収支改善などにより1,796百万円(前期比19.0%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%ホテル業19,54318,6015.11,3051,375△5.1観光施設事業20,35521,808△6.7540227137.9旅行業14,19014,454△1.8△70△114―調整額△669△630―2020―計53,41954,234△1.51,7961,50919.0 (流通事業) 〔経営成績〕流通事業の営業収益は、建設資材取扱の増加や石油販売価格の上昇により142,231百万円(前期比5.8%増)となりました。一方、営業利益は、輸入車販売業における利益率の悪化などにより1,185百万円(前期比6.5%減)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%百貨店業65,61566,335△1.1216△58―その他物品販売77,72469,19312.38101,084△25.3調整額△1,108△1,076―158240―計142,231134,4535.81,1851,266△6.5 (航空関連サービス事業) 〔経営成績〕航空関連サービス事業の営業収益は、ヘリコプター事業や調査測量事業に加え、機内食事業での受注増加などにより27,570百万円(前期比9.2%増)となり、営業利益は2,803百万円(前期比43.6%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%航空関連サービス事業27,90725,5339.32,7961,94443.8調整額△337△287―78―計27,57025,2459.22,8031,95343.6 (その他の事業) 〔主な取組み〕新規事業会社の㈱名鉄ライフサポートや㈱名鉄スマイルプラスは、名古屋市内や当社沿線を中心に、積極的に新規出店を進め、シニアや子育て世帯向けの生活サポート事業の拡大を図りました。また、名鉄協商㈱は、カーシェアリングサービス「カリテコ」において、東海地区外で初となる金沢市内に進出したほか、㈱NTTドコモが提供する「dカーシェア」との提携を開始するなど、シェアリングエコノミーへの対応を推進しました。 〔経営成績〕その他の事業の営業収益は、設備工事の受注増加などにより48,012百万円(前期比7.3%増)となり、営業利益は、新規事業拡大に伴う費用が増加したものの、増収により1,627百万円(前期比2.6%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%設備保守整備事業29,17627,3056.91,4121,19718.0その他事業19,47218,3955.9234383△38.8調整額△636△965―△204―計48,01244,7357.31,6271,5852.6 <財政状態>当期末における総資産は、設備投資等による有形固定資産の増加や、受取手形及び売掛金の増加などにより、前期末に比べ20,552百万円増加し1,141,174百万円となりました。負債は、有利子負債の減少などにより、前期末に比べ14,684百万円減少し716,381百万円となりました。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加などにより、前期末に比べ35,237百万円増加し424,793百万円となりました。なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当期の期首から適用したため、財政状態については遡及適用後の前期末の数値で比較を行っております。 ② キャッシュ・フローの状況当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べ5,662百万円減少し、25,192百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の増減額の増加などにより、前期に比べ1,471百万円増加し67,404百万円となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出の増加などにより、8,001百万円減少し△48,287百万円となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入の減少などにより、8,071百万円減少し△24,803百万円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績当社グループの事業は、交通事業のほか運送事業、不動産事業、流通事業等の広範囲かつ多種多様なサービス業が主体であり、また受注生産形態をとらない事業がほとんどでありますので、セグメントごとに網羅的に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため生産、受注及び販売の状況については、「①財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連付けて記載しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。 (固定資産の減損)当社グループは、事業の特性上、多額の固定資産を保有しており、固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しております。従って、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施する可能性があります。 (繰延税金資産の回収可能性)当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して将来の課税所得や税務計画を合理的に見積っております。従って、将来の課税所得の見積額や税務計画が変更された場合には、繰延税金資産が増額又は減額される可能性があります。 (退職給付債務及び費用の計算)当社グループは、従業員退職給付債務及び費用の計算について、割引率や年金資産の期待運用収益率等の前提条件に基づき行っております。従って、前提条件または制度に変化や変更が生じた場合には、退職給付債務及び退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(財政状態の分析)当連結会計年度の財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (経営成績の分析)当連結会計年度の経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (キャッシュ・フローの分析)当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (資本の財源及び資金の流動性)当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資などの長期資金については、社債及び長期借入金での調達を基本としております。また、当社グループにおいて、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金を集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。なお、重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載しております。 (経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)当社グループは、当連結会計年度を初年度とする3か年計画、グループ中期経営計画「BUILD UP 2020」の中で、最終年度である2020年度の連結経営数値目標として、「営業利益」及び「EBITDA」を設定し、取組んでおります。また、参考指標として、「ROE(純利益/自己資本)」、「ROA(営業利益/総資産)」、「純有利子負債/EBITDA倍率」及び「株主資本比率」も設定しております。当連結会計年度における各指標は、以下のとおりであります。 経営指標2020年度(目標値)当連結会計年度(実績) 百万円百万円営業利益50,00049,455EBITDA※93,00089,713(参考) ROE(純利益/自己資本)8%程度8.1%ROA(営業利益/総資産)4%程度4.4%純有利子負債/EBITDA倍率※5倍程度4.4倍株主資本比率25%程度24.4% (注)※EBITDA:営業利益+減価償却費 純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券 同計画の初年度である当連結会計年度においては、鉄軌道事業で引続き安全面の強化やお客さまサービスの向上に取組んだほか、インバウンド対応の強化を図るためのサービス拡充や、ダイヤの一部改正による中部国際空港アクセスの利便性向上を図るなど、輸送人員の増加に取組みました。また、不動産事業では魅力ある沿線・地域づくりを推進し、沿線における賃貸マンション、商業施設の開業や、分譲マンション販売も進めました。この結果、鉄軌道事業や不動産事業に加え、新たな報告セグメントの航空関連サービス事業における増益などにより、目標とする経営指標の達成に向け、概ね順調に進捗しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、平成17年に「名鉄グループ経営ビジョン」を制定しました。この経営ビジョンでは、地域価値の向上に努め、永く社会に貢献することを使命とし、豊かな生活を実現する事業を通じて地域から愛される「信頼のトップブランド」を目指すことを経営理念としております。この経営理念のもと「お客さま満足を高める全社体制の確立」、「競争に打ち勝つ経営力強化と新しい事業への挑戦」、「一人ひとりの資質向上とチャレンジできる風土づくり」及び「社会的責任の完遂」の4つを経営方針としております。 (2) 目標とする経営指標・中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループは、今後さらに加速する人口減少、少子高齢化時代においても、持続的な成長を目指すため、2030年に向けた新たな名鉄グループ長期ビジョン「VISION2030~未来への挑戦~」及び「長期経営戦略」を定めました。その上で、これら長期戦略に基づく最初の3か年計画として、平成30年度を初年度とする名鉄グループ中期経営計画「BUILD UP 2020」を併せて策定しました。「BUILD UP 2020」では、『2030年に向けて新たな魅力や価値を創造し、持続的に成長していく企業グループとなるため、「積極的な成長投資による事業基盤の拡大・収益力の強化」を図る』を基本方針とし、次の6つの重点テーマに取組んでまいります。 〔重点テーマ〕① 名駅再開発の事業着手に向けた計画の推進周辺地権者や行政などとの協議・調整、再開発ビルの事業計画、交通結節点としての交通施設整備計画の検討に引続き取組みます。 ② 名古屋都心部における積極的な不動産事業の展開リニア中央新幹線の開業やライフスタイルの変化に伴う都心居住者の増加を視野に入れ、名古屋都心部での不動産開発などに注力します。 ③ 魅力ある沿線・地域づくりの推進当社グループが展開する各事業の原点である「安全・安心」の強化・推進に加え、駅及び駅周辺開発の推進などを図り、日本一住みやすいまち、訪れたいエリア創りを進めます。 ④ 成長事業への積極的な投資と収益力の向上観光・インバウンド事業や生活サポート事業の展開強化、新たなビジネス領域への果敢なチャレンジにより、収益力の向上を目指します。 ⑤ グループ事業のさらなる収益力強化収益性の向上に資する設備投資の実施や事業構造の見直しなどにより、利益率の改善を図り、グループ事業の収益力を強化します。 ⑥ イノベーションを生み出す組織風土づくり及び生産性向上に向けた取組みの推進多様な人材が働きやすい職場・環境づくりを推進するとともに、生産性向上に向けた技術活用・設備投資を実施します。 また、目標とする経営指標につきましては、中期経営計画最終年度にあたる平成32年度の連結経営数値目標として、営業利益及びEBITDA(営業利益+減価償却費)を設定するとともに、参考指標として、ROE(純利益/自己資本)、ROA(営業利益/総資産)、純有利子負債(※)/EBITDA倍率、及び株主資本比率をそれぞれ設定しております。※純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券 当社グループは、一丸となって本中期経営計画「BUILD UP 2020」を推進し、今後も永く社会に貢献し、地域から愛される企業集団として存続するべく、更なる業績の向上に全力を傾注してまいります。なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。当社グループは、公共交通機関としての鉄道事業を中心に、交通、運送、不動産、レジャー、流通等の各事業を通して、長年にわたり地域の生活基盤の一端を担ってきております。また、これらの事業活動を通して得られたお客様との信頼関係をさらに発展させるべく、平成17年12月には当社グループの目指すべき将来像を明示した「名鉄グループ経営ビジョン」を策定しました。この中で当社グループの使命を「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」と定め、「私たち名鉄グループは、豊かな生活を実現する事業を通じて、地域から愛される『信頼のトップブランド』をめざします」とする経営理念を掲げております。当社では、「名鉄グループ経営ビジョン」に沿った諸施策を着実に実施することが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものと考えておりますが、これを実現するためには、グループ各社が長期的視点に立って安定的な経営を維持し、かつ、一体となって相乗効果を発揮していくことが必要不可欠であります。以上の観点から、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、このような当社グループの使命及び経営理念をふまえ、グループ全体の企業価値ひいては株主共同の利益を持続的に確保・向上していくことに十分な理解を有することが必要であると考えております。近年、顕在化している株式の大量買付けに関しては、それが会社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益に資するものであれば、一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付け提案についての判断は、最終的には個々の株主の皆様のご意思に委ねられるべきものと考えております。しかしながら、株式の大量買付けの中には、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するもの、株主の皆様や当社取締役会が株式の大量買付けの条件等について検討し、意見を形成するための十分な時間や情報を提供しないものの存在も想定されます。また、短期の利益を優先し、当社グループの保有資産を切り売りするなど、当社グループの経営基盤を破壊するもの、当社の公益事業者としての役割や鉄道事業の安全の確保に悪影響を及ぼすものなどの存在も否定できません。当社では、いわゆる「買収防衛策」を当有価証券報告書提出日現在で定めてはおりませんが、株主の皆様から負託を受けた経営者の責務として、このような当社の企業価値を毀損し、ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある株式の大量買付けに対しては、法令・定款に照らし適切な措置を講じてまいります。なお、買収防衛策の導入については、重要な経営課題の一つとして認識しており、今後も継続して検討を行ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、平成17年に「名鉄グループ経営ビジョン」を制定しました。この経営ビジョンでは、地域価値の向上に努め、永く社会に貢献することを使命とし、豊かな生活を実現する事業を通じて地域から愛される「信頼のトップブランド」を目指すことを経営理念としております。この経営理念のもと「お客さま満足を高める全社体制の確立」、「競争に打ち勝つ経営力強化と新しい事業への挑戦」、「一人ひとりの資質向上とチャレンジできる風土づくり」及び「社会的責任の完遂」の4つを経営方針としております。 (2) 目標とする経営指標・中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループは、今後さらに加速する人口減少、少子高齢化時代においても、持続的な成長を目指すため、2030年に向けた新たな名鉄グループ長期ビジョン「VISION2030~未来への挑戦~」及び「長期経営戦略」を定めました。その上で、これら長期戦略に基づく最初の3か年計画として、平成30年度を初年度とする名鉄グループ中期経営計画「BUILD UP 2020」を併せて策定しました。「BUILD UP 2020」では、『2030年に向けて新たな魅力や価値を創造し、持続的に成長していく企業グループとなるため、「積極的な成長投資による事業基盤の拡大・収益力の強化」を図る』を基本方針とし、次の6つの重点テーマに取組んでまいります。 〔重点テーマ〕① 名駅再開発の事業着手に向けた計画の推進周辺地権者や行政などとの協議・調整、再開発ビルの事業計画、交通結節点としての交通施設整備計画の検討に引続き取組みます。 ② 名古屋都心部における積極的な不動産事業の展開リニア中央新幹線の開業やライフスタイルの変化に伴う都心居住者の増加を視野に入れ、名古屋都心部での不動産開発などに注力します。 ③ 魅力ある沿線・地域づくりの推進当社グループが展開する各事業の原点である「安全・安心」の強化・推進に加え、駅及び駅周辺開発の推進などを図り、日本一住みやすいまち、訪れたいエリア創りを進めます。 ④ 成長事業への積極的な投資と収益力の向上観光・インバウンド事業や生活サポート事業の展開強化、新たなビジネス領域への果敢なチャレンジにより、収益力の向上を目指します。 ⑤ グループ事業のさらなる収益力強化収益性の向上に資する設備投資の実施や事業構造の見直しなどにより、利益率の改善を図り、グループ事業の収益力を強化します。 ⑥ イノベーションを生み出す組織風土づくり及び生産性向上に向けた取組みの推進多様な人材が働きやすい職場・環境づくりを推進するとともに、生産性向上に向けた技術活用・設備投資を実施します。 また、目標とする経営指標につきましては、中期経営計画最終年度にあたる平成32年度の連結経営数値目標として、営業利益及びEBITDA(営業利益+減価償却費)を設定するとともに、参考指標として、ROE(純利益/自己資本)、ROA(営業利益/総資産)、純有利子負債(※)/EBITDA倍率、及び株主資本比率をそれぞれ設定しております。※純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券 当社グループは、一丸となって本中期経営計画「BUILD UP 2020」を推進し、今後も永く社会に貢献し、地域から愛される企業集団として存続するべく、更なる業績の向上に全力を傾注してまいります。なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。当社グループは、公共交通機関としての鉄道事業を中心に、交通、運送、不動産、レジャー、流通等の各事業を通して、長年にわたり地域の生活基盤の一端を担ってきております。また、これらの事業活動を通して得られたお客様との信頼関係をさらに発展させるべく、平成17年12月には当社グループの目指すべき将来像を明示した「名鉄グループ経営ビジョン」を策定しました。この中で当社グループの使命を「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」と定め、「私たち名鉄グループは、豊かな生活を実現する事業を通じて、地域から愛される『信頼のトップブランド』をめざします」とする経営理念を掲げております。当社では、「名鉄グループ経営ビジョン」に沿った諸施策を着実に実施することが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものと考えておりますが、これを実現するためには、グループ各社が長期的視点に立って安定的な経営を維持し、かつ、一体となって相乗効果を発揮していくことが必要不可欠であります。以上の観点から、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、このような当社グループの使命及び経営理念をふまえ、グループ全体の企業価値ひいては株主共同の利益を持続的に確保・向上していくことに十分な理解を有することが必要であると考えております。近年、顕在化している株式の大量買付けに関しては、それが会社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益に資するものであれば、一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付け提案についての判断は、最終的には個々の株主の皆様のご意思に委ねられるべきものと考えております。しかしながら、株式の大量買付けの中には、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するもの、株主の皆様や当社取締役会が株式の大量買付けの条件等について検討し、意見を形成するための十分な時間や情報を提供しないものの存在も想定されます。また、短期の利益を優先し、当社グループの保有資産を切り売りするなど、当社グループの経営基盤を破壊するもの、当社の公益事業者としての役割や鉄道事業の安全の確保に悪影響を及ぼすものなどの存在も否定できません。当社では、いわゆる「買収防衛策」を当有価証券報告書提出日現在で定めてはおりませんが、株主の皆様から負託を受けた経営者の責務として、このような当社の企業価値を毀損し、ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある株式の大量買付けに対しては、法令・定款に照らし適切な措置を講じてまいります。なお、買収防衛策の導入については、重要な経営課題の一つとして認識しており、今後も継続して検討を行ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度(平成29年4月1日から平成30年3月31日まで(以下、当期という。))における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況<経営成績>当期におけるわが国経済は、輸出や設備投資が堅調に推移したほか、個人消費が雇用・所得環境の改善を受けて底堅く推移するなど、緩やかな回復基調が続きました。このような状況下、当社グループでは、各事業部門において積極的な営業活動と効率的な経営に努めた結果、当期の営業収益は、不動産事業やトラック事業での増収に加え、鉄軌道事業での輸送人員の増加などにより6,048億4百万円(前期比0.9%増)となりました。営業利益は、燃料費や人件費は増加したものの、増収が寄与し469億76百万円(前期比6.3%増)となりました。経常利益は、営業外損益は悪化したものの、営業利益の増加を受けて485億66百万円(前期比5.3%増)となり、また、親会社株主に帰属する当期純利益は、整理損失引当金繰入額の減少などにより特別損益が改善し286億91百万円(前期比22.4%増)となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (交通事業)鉄軌道事業につきましては、当社では、都市計画事業の一環として、知立駅付近などで高架化工事を進めたほか、駅ホームの改良工事を行うなど、引続き安全面の強化に努めました。また、通勤型車両3150系・3300系の新造や一部特別車特急車両1200系のリニューアルを行ったほか、バリアフリー化を尼ケ坂駅等で実施するなど、お客さまサービスの向上を図りました。営業面では、沿線地域と連携した観光キャンペーンや、開催45周年を迎えた電車沿線ハイキングなどを通じて、旅客の需要喚起に努めました。バス事業につきましては、名鉄バス㈱では、中部国際空港アクセスバス「セントレアリムジン」の利用が好調に推移したほか、昨年10月から名鉄バスセンターと県営名古屋空港を結ぶ空港バス「県営名古屋空港線」の運行を開始するなど、新規顧客の獲得に取組みました。また、名鉄観光バス㈱では、募集型企画旅行の「ドラゴンズパック」において、個人の訪日外国人旅行者向けの内容を充実させるなど、インバウンド対応の強化に努めました。タクシー事業につきましては、グループタクシー各社では、すべてのお客さまが利用しやすいユニバーサルデザインを採用した「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」を順次導入するなど、サービスの充実を図りました。また、名古屋市内を拠点とする各社では、同市が交付する敬老パス(「ICカードmanaca」)を利用した「敬老パス割引」を開始しました。交通事業の営業収益は、鉄軌道事業での輸送人員の増加などにより1,670億45百万円(前期比1.1%増)となり、営業利益は、燃料費は増加したものの、鉄軌道事業の増収が寄与し239億42百万円(前期比5.4%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%鉄軌道事業94,89092,7722.318,29916,28312.4バス事業48,28948,717△0.94,1554,810△13.6タクシー事業29,83629,897△0.21,3381,512△11.5調整額△5,971△6,205―149116―計167,045165,1821.123,94222,7225.4 (提出会社の運輸営業成績表)鉄軌道事業種別単位当 期(自 平成29年4月1日至 平成30年3月31日)対前期増減率(%)営業日数日365―営業キロキロ444.2―走行キロ客車千キロ195,124△0.1 貨車〃1△0.6乗車人員定期千人261,0852.1 定期外〃125,7892.2 計〃386,8742.1貨物トン数千トン3△27.3旅客収入定期百万円39,0232.4 定期外〃49,3512.6 計〃88,3742.5手小荷物収入〃48△7.1貨物収入〃3△18.9運輸雑収〃4,659△0.9収入合計〃93,0862.31日平均収入〃2552.3乗車効率%30.9 (注) 1 乗車効率の算出方法は延人キロ×100によります。客車走行キロ×1車平均定員 2 鉄道と軌道との乗車人員は重複しておりません。 (運送事業)トラック事業につきましては、名鉄運輸グループでは、昨年4月に関東地区及び関西地区の組織再編を行い、経営効率の改善を図ったほか、資本業務提携を結んでいる日本通運㈱との連携において、配送の受託や施設の共同利用を進めるなど、事業領域の拡大と経営資源の有効活用を図りました。海運事業につきましては、太平洋フェリー㈱では、貨物輸送が堅調に推移したほか、苫小牧-仙台間で基本運用をしているフェリー「きたかみ」の更新準備を進めました。 運送事業の営業収益は、トラック事業での貨物取扱量の増加や運賃単価の上昇などにより1,321億91百万円(前期比1.8%増)となり、営業利益は、燃料費や人件費の増加により56億90百万円(前期比0.0%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%トラック事業153,355149,9012.34,5124,793△5.8海運事業15,72415,2103.41,12086729.2調整額△36,889△35,247―5629―計132,191129,8641.85,6905,6890.0 (不動産事業)不動産賃貸業につきましては、当社では、大型オフィスビルが増加する名駅地区において、所有するビルの高い稼働率の維持に努めたほか、賃貸マンション「meLiV(メリヴ)堀田」を本年3月に堀田駅前に開業しました。また、名鉄協商㈱では、昨年11月に㈱バイク王&カンパニーの駐車場事業を譲り受け、主に関東地区での事業拡大を図りました。不動産分譲業につきましては、名鉄不動産㈱では、首都圏において、昨年7月に竣工した分譲マンション「パークゲート メイツ 西新井」(東京都足立区)の販売が好調に推移するなど、積極的な営業活動に努めました。 不動産事業の営業収益は、不動産分譲業でのマンション販売収入の増加に加え、不動産賃貸業における、新規賃貸物件の取得や駐車場数及び総管理台数の増加もあり861億4百万円(前期比5.9%増)となり、営業利益は104億93百万円(前期比16.6%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%不動産賃貸業54,97852,3465.09,4488,17015.6不動産分譲業37,17834,3538.21,13189726.0調整額△6,052△5,417―△86△71―計86,10481,2825.910,4938,99616.6 (レジャー・サービス事業)ホテル業につきましては、㈱名鉄グランドホテルでは、「中部国際空港セントレアホテル」において、好調に推移する空港利用旅客の獲得に努めるとともに、本年秋に予定される新棟開業に向けた準備を進めました。また、名鉄イン㈱では、ビジネス需要に加えてインバウンド等の観光需要を取込むべく、本年3月に新ブランドの「ホテルミュッセ銀座名鉄」(東京都中央区)を開業しました。観光施設の経営につきましては、㈱名鉄インプレスでは、レジャープール「水の楽園 モンプル」の好評などにより、「日本モンキーパーク」の入場者が好調に推移しました。また、㈱名鉄レストランでは、昨年4月に中部国際空港内に「M’s DINING(エムズ ダイニング)」をオープンしたほか、刈谷パーキングエリア内で「いきなり!ステーキ」の営業を開始するなど、新規顧客の獲得に努めました。旅行業につきましては、名鉄観光サービス㈱では、海外旅行において、国際情勢不安の影響を受けたものの、国内旅行において、教育関係などの団体客の取込みが堅調に推移しました。レジャー・サービス事業の営業収益は、ホテル業において、平成28年11月に開業した「名鉄イン名古屋駅新幹線口」の新規出店効果により増収となったものの、観光施設の経営におけるレンタカー事業の子会社譲渡やレストラン業の減収などもあり542億34百万円(前期比1.6%減)となり、営業利益は15億9百万円(前期比14.5%減)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%ホテル業18,60117,7235.01,3751,21713.0観光施設の経営21,80823,517△7.3227617△63.2旅行業14,45414,521△0.5△114△92―調整額△630△648―2023―計54,23455,112△1.61,5091,766△14.5 (流通事業)百貨店業につきましては、㈱名鉄百貨店では、中国からのインバウンド顧客に対応するための電子決済サービスを導入するなど、サービスの強化に努めたほか、物産展等の各種催事を開催するなど、誘客に努めました。その他物品販売につきましては、名鉄産業㈱では、「ファミリーマートエスタシオ」を、昨年7月に小幡駅、9月に名鉄岐阜駅の「ECT(イクト)」内にオープンするなど、収益力の向上に努めました。流通事業の営業収益は、百貨店業で減収となったものの、石油販売価格の上昇や輸入車販売業などでの増収により1,344億53百万円(前期比0.0%増)となり、営業利益は、百貨店業の収支改善や輸入車販売業での増益などにより12億66百万円(前期比36.6%増)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%百貨店業66,33568,569△3.3△58△60―その他物品販売69,19366,8183.61,0849879.8調整額△1,076△990―2400―計134,453134,3970.01,26692736.6 (その他の事業)その他の事業につきましては、昨年6月に㈱名鉄ライフサポートを設立し、短時間リハビリ型デイサービスを提供する「名鉄レコードブック」を展開したほか、学童保育に習い事の要素を付加したアフタースクール「TELACO(テラコ)」や、小規模保育所「ぽっぽ園」を運営する㈱名鉄スマイルプラスを昨年11月に設立するなど、事業領域の拡大を図りました。また、中日本航空㈱では、ドクターヘリをはじめとする医療サービスの拡充を図るため、昨年7月から北海道において、医療用小型ジェット機「メディカルウイング」の受託運航を開始しました。その他の事業の営業収益は、設備工事の受注減少などにより735億18百万円(前期比0.0%減)となり、営業利益は、新会社設立に伴う費用の増加などにより36億68百万円(前期比9.0%減)となりました。 (業種別営業成績表) 営業収益営業利益当期前期増減率当期前期増減率 百万円百万円%百万円百万円%設備保守整備事業27,30527,906△2.21,1971,203△0.5航空事業21,33220,9881.61,4651,504△2.6ビル管理メンテナンス業3,6813,700△0.5126127△0.4その他事業22,59522,4350.78621,182△27.0調整額△1,397△1,499―1513―計73,51873,531△0.03,6684,031△9.0 <財政状態>当期末の資産の合計額は1兆1,210億60百万円で、前期末に比べ271億77百万円増加しました。これは、設備投資などにより有形固定資産が全体で103億88百万円、保有株式の時価上昇などにより投資有価証券が97億95百万円、短期資金の運用により有価証券が90億円増加したことなどによるものであります。負債の合計額は7,315億4百万円で、前期末に比べ195億64百万円減少しました。これは有利子負債が全体で178億21百万円減少したほか、支払手形及び買掛金が22億48百万円減少したことなどによるものであります。純資産の合計額は3,895億55百万円で、前期末に比べ467億42百万円増加しました。これは、利益剰余金が239億89百万円、新株予約権行使により資本金が62億85百万円、新株予約権行使等により資本剰余金が61億13百万円、保有株式の時価上昇などによりその他有価証券評価差額金が50億13百万円増加したことなどによるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べ89億11百万円増加し、308億54百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加などにより、前期末に比べ52億12百万円増加し659億32百万円となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出の増加などにより、16億17百万円減少し△402億86百万円となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入の増加などにより、2億93百万円増加し△167億32百万円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績当社グループの事業は、交通事業のほか運送事業、不動産事業、流通事業等の広範囲かつ多種多様なサービス業が主体であり、また受注生産形態をとらない事業がほとんどでありますので、セグメントごとに網羅的に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため生産、受注及び販売の状況については、「①財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連付けて記載しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。 (固定資産の減損)当社グループは、事業の特性上、多額の固定資産を保有しており、固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しております。従って、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施する可能性があります。 (繰延税金資産の回収可能性)当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して将来の課税所得や税務計画を合理的に見積っております。従って、将来の課税所得の見積額や税務計画が変更された場合には、繰延税金資産が増額又は減額される可能性があります。 (退職給付債務及び費用の計算)当社グループは、従業員退職給付債務及び費用の計算について、割引率や年金資産の期待運用収益率等の前提条件に基づき行っております。従って、前提条件または制度に変化や変更が生じた場合には、退職給付債務及び退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(財政状態の分析)当連結会計年度の財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (経営成績の分析)当連結会計年度の経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (キャッシュ・フローの分析)当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (資本の財源及び資金の流動性)当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資などの長期資金については、社債及び長期借入金での調達を基本としております。また、当社グループにおいて、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金を集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。なお、重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載しております。 (経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)当社グループは、当連結会計年度を最終年度とする3か年計画である「名鉄グループ中期経営計画~PLAN123~」の中で、最終年度の連結経営数値目標として、「ROE(純利益/自己資本)」、「ROA(営業利益/総資産)」、「純有利子負債/EBITDA倍率」及び「株主資本比率」を設定し、取り組んでまいりました。当連結会計年度における各指標は、以下のとおりであります。 経営指標当連結会計年度(目標値)当連結会計年度(実績)ROE(純利益/自己資本)8.0%(7.5%)8.5%ROA(営業利益/総資産)3.8%(3.5%)4.2%純有利子負債/EBITDA倍率※5.5倍(6.0倍)4.8倍株主資本比率20.0%(20.0%)21.6% (注)1 ※純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券 EBITDA:営業利益+減価償却費2 当連結会計年度(目標値)の(外数)は、当初の目標値であります。 平成28年11月にROE、ROA及び純有利子負債/EBITDA倍率の3指標を上方修正しております。 当連結会計年度の実績を、「名鉄グループ中期経営計画~PLAN123~」の策定年度である平成26年度の実績と比較しますと、営業利益は89億円、23.4%の増益となりました。これは、通勤定期需要の好調やインバウンド需要の拡大により、輸送人員の伸びが継続した鉄軌道事業の増益が大きく寄与しております。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、営業増益に伴う経常増益に加え特別損益の改善により、109億円、61.3%の増益となりました。当連結会計年度の営業利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は、ともに当初の想定を上回る水準であり、これに伴い、ROEは目標値に比べ0.5ポイント増加し8.5%、ROAは目標値に比べ0.4ポイント増加し4.2%となりました。純有利子負債残高は、当初の想定以上に減少したことに加え、EBITDAの向上に伴い、純有利子負債/EBITDA倍率は目標値に比べ0.7ポイント改善し4.8倍となりました。株主資本比率につきましても、利益剰余金の積み上がりに加え、当初は想定をしていなかった2023年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の新株予約権の行使により、株式への転換が行われたこともあり、1.6ポイント増加し21.6%となりました。以上の結果、目標として掲げた4つの経営指標につきましては、すべて達成しました。
経営方針・経営戦略
3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、平成17年に「名鉄グループ経営ビジョン」を制定しました。この経営ビジョンでは、地域価値の向上に努め、永く社会に貢献することを使命とし、豊かな生活を実現する事業を通じて地域から愛される「信頼のトップブランド」を目指すことを経営理念としております。この経営理念のもと「お客さま満足を高める全社体制の確立」、「競争に打ち勝つ経営力強化と新しい事業への挑戦」、「一人ひとりの資質向上とチャレンジできる風土づくり」及び「社会的責任の完遂」の4つを経営方針としております。 (2) 目標とする経営指標・中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題名鉄グループでは、平成39年のリニア中央新幹線開業のインパクトを、飛躍するための最大のチャンスと捉え、その需要の取り込みと、この地域に新たな価値を創造するため、名鉄名古屋駅地区の再開発に取組んでいます。そして、名駅再開発が本格的に動き出していると思われる平成32年までを、財務体質や全社競争力など、強固な経営基盤の確立に向けた強化の期間とし、平成24年に「名鉄グループ2020年のあるべき姿」と、それに向かうための「長期経営戦略」を策定しています。この経営基盤強化期において着実に前進するため、平成27年度からの3ヵ年に亘る「名鉄グループ中期経営計画~PLAN123~」を策定しており、同計画に掲げる4つの重点テーマを着実に実行することで、名鉄名古屋駅地区再開発(名駅再開発)に向けた、強固な経営基盤の確立などを進めてまいります。 〔重点テーマ〕① 名駅再開発の具体化に向けた事業戦略の推進本年3月に発表した「名鉄 名古屋駅地区再開発 全体計画」に基づき、商業、ホテル、オフィス、レジデンス等の事業方式・形態の検討や、駅、バスセンター計画を中心とした地域交通拠点計画の作成など、資産価値を最大化するため、グループの総力を挙げて、名駅再開発の具体化を進めてまいります。また、再開発の効果を沿線に波及させるための交通政策や、再開発に関連するグループ事業強化策の推進、名古屋都心部の都市開発への参画の検討など、再開発に関連するグループ事業戦略を策定し、推進してまいります。なお、隣接地権者での事業合意に向けた協議・調整のほか、行政や地域との連携・調整も進めてまいります。 ② 事業領域の拡大と成長分野への進出鉄道沿線をはじめとする当社グループの事業エリアにおいて、「住まい」や「暮らし」に関連したサービスを提供することで、より豊かな生活の実現に貢献する「総合生活サービス事業」に取組みます。具体的には、高齢化の進展により成長が見込めるシニア向けビジネスや、共働き世帯をサポートし、女性の活躍を支援する事業、生活導線上にある駅・駅周辺の魅力向上につなげる事業などに取組んでまいります。また、インバウンド誘致のためのプロモーション活動や受入環境の整備、昇龍道プロジェクトへの積極的な参画などに取組んでまいります。 ③ 地域との協働による事業展開エリアの活性化部署・会社間連携による自然災害等の異常時対応強化など、保守・運営体制強化による安全・安心のさらなる徹底に取組むとともに、既存商業施設の改修やテナントの見直しなどにより駅ナカ・駅チカ事業を強化するなど、駅の付加価値向上を図ります。また、沿線都市観光キャンペーンの強化・新規展開などを軸に、地域と連携し交流人口の増加を図り、事業展開エリア全体の活性化に貢献してまいります。 ④ グループ経営の強化MEITETSU μ’s Card、μstarポイントを軸とした連携商品、サービスの創出などにより相互送客につながる事業戦略の構築を図るほか、グループ各社の経営力の底上げ、グループの連携強化による効率化や経営強化につながる人材育成・人材配置の推進に取組むなど、連結ベースでの企業価値最大化を目指します。 また、目標とする経営指標につきましては、収益性、効率性など経営体質の改善や市場の評価を意識し、中期経営計画最終年度にあたる平成29年度の連結経営数値目標として、ROE(純利益/自己資本)、ROA(営業利益/総資産)、純有利子負債/EBITDA(※)倍率、及び株主資本比率をそれぞれ設定しております。※純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券、EBITDA:営業利益+減価償却費 当社グループは、こうした重点テーマを着実に推し進め、地域から愛される「信頼のトップブランド」の確立を目指し、より一層の業績向上に努めていく方針であります。なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。当社グループは、公共交通機関としての鉄道事業を中心に、交通、運送、不動産、レジャー、流通等の各事業を通して、長年にわたり地域の生活基盤の一端を担ってきております。また、これらの事業活動を通して得られたお客様との信頼関係をさらに発展させるべく、平成17年12月には当社グループの目指すべき将来像を明示した「名鉄グループ経営ビジョン」を策定しました。この中で当社グループの使命を「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」と定め、「私たち名鉄グループは、豊かな生活を実現する事業を通じて、地域から愛される『信頼のトップブランド』をめざします」とする経営理念を掲げております。当社では、「名鉄グループ経営ビジョン」に沿った諸施策を着実に実施することが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものと考えておりますが、これを実現するためには、グループ各社が長期的視点に立って安定的な経営を維持し、かつ、一体となって相乗効果を発揮していくことが必要不可欠であります。以上の観点から、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、このような当社グループの使命及び経営理念をふまえ、グループ全体の企業価値ひいては株主共同の利益を持続的に確保・向上していくことに十分な理解を有することが必要であると考えております。近年、顕在化している株式の大量買付けに関しては、それが会社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益に資するものであれば、一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付け提案についての判断は、最終的には個々の株主の皆様のご意思に委ねられるべきものと考えております。しかしながら、株式の大量買付けの中には、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するもの、株主の皆様や当社取締役会が株式の大量買付けの条件等について検討し、意見を形成するための十分な時間や情報を提供しないものの存在も想定されます。また、短期の利益を優先し、当社グループの保有資産を切り売りするなど、当社グループの経営基盤を破壊するもの、当社の公益事業者としての役割や鉄道事業の安全の確保に悪影響を及ぼすものなどの存在も否定できません。当社では、いわゆる「買収防衛策」を当有価証券報告書提出日現在で定めてはおりませんが、株主の皆様から負託を受けた経営者の責務として、このような当社の企業価値を毀損し、ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある株式の大量買付けに対しては、法令・定款に照らし適切な措置を講じてまいります。なお、買収防衛策の導入については、重要な経営課題の一つとして認識しており、今後も継続して検討を行ってまいります。
対処すべき課題
3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、平成17年に「名鉄グループ経営ビジョン」を制定しました。この経営ビジョンでは、地域価値の向上に努め、永く社会に貢献することを使命とし、豊かな生活を実現する事業を通じて地域から愛される「信頼のトップブランド」を目指すことを経営理念としております。この経営理念のもと「お客さま満足を高める全社体制の確立」、「競争に打ち勝つ経営力強化と新しい事業への挑戦」、「一人ひとりの資質向上とチャレンジできる風土づくり」及び「社会的責任の完遂」の4つを経営方針としております。 (2) 目標とする経営指標・中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題名鉄グループでは、平成39年のリニア中央新幹線開業のインパクトを、飛躍するための最大のチャンスと捉え、その需要の取り込みと、この地域に新たな価値を創造するため、名鉄名古屋駅地区の再開発に取組んでいます。そして、名駅再開発が本格的に動き出していると思われる平成32年までを、財務体質や全社競争力など、強固な経営基盤の確立に向けた強化の期間とし、平成24年に「名鉄グループ2020年のあるべき姿」と、それに向かうための「長期経営戦略」を策定しています。この経営基盤強化期において着実に前進するため、平成27年度からの3ヵ年に亘る「名鉄グループ中期経営計画~PLAN123~」を策定しており、同計画に掲げる4つの重点テーマを着実に実行することで、名鉄名古屋駅地区再開発(名駅再開発)に向けた、強固な経営基盤の確立などを進めてまいります。 〔重点テーマ〕① 名駅再開発の具体化に向けた事業戦略の推進本年3月に発表した「名鉄 名古屋駅地区再開発 全体計画」に基づき、商業、ホテル、オフィス、レジデンス等の事業方式・形態の検討や、駅、バスセンター計画を中心とした地域交通拠点計画の作成など、資産価値を最大化するため、グループの総力を挙げて、名駅再開発の具体化を進めてまいります。また、再開発の効果を沿線に波及させるための交通政策や、再開発に関連するグループ事業強化策の推進、名古屋都心部の都市開発への参画の検討など、再開発に関連するグループ事業戦略を策定し、推進してまいります。なお、隣接地権者での事業合意に向けた協議・調整のほか、行政や地域との連携・調整も進めてまいります。 ② 事業領域の拡大と成長分野への進出鉄道沿線をはじめとする当社グループの事業エリアにおいて、「住まい」や「暮らし」に関連したサービスを提供することで、より豊かな生活の実現に貢献する「総合生活サービス事業」に取組みます。具体的には、高齢化の進展により成長が見込めるシニア向けビジネスや、共働き世帯をサポートし、女性の活躍を支援する事業、生活導線上にある駅・駅周辺の魅力向上につなげる事業などに取組んでまいります。また、インバウンド誘致のためのプロモーション活動や受入環境の整備、昇龍道プロジェクトへの積極的な参画などに取組んでまいります。 ③ 地域との協働による事業展開エリアの活性化部署・会社間連携による自然災害等の異常時対応強化など、保守・運営体制強化による安全・安心のさらなる徹底に取組むとともに、既存商業施設の改修やテナントの見直しなどにより駅ナカ・駅チカ事業を強化するなど、駅の付加価値向上を図ります。また、沿線都市観光キャンペーンの強化・新規展開などを軸に、地域と連携し交流人口の増加を図り、事業展開エリア全体の活性化に貢献してまいります。 ④ グループ経営の強化MEITETSU μ’s Card、μstarポイントを軸とした連携商品、サービスの創出などにより相互送客につながる事業戦略の構築を図るほか、グループ各社の経営力の底上げ、グループの連携強化による効率化や経営強化につながる人材育成・人材配置の推進に取組むなど、連結ベースでの企業価値最大化を目指します。 また、目標とする経営指標につきましては、収益性、効率性など経営体質の改善や市場の評価を意識し、中期経営計画最終年度にあたる平成29年度の連結経営数値目標として、ROE(純利益/自己資本)、ROA(営業利益/総資産)、純有利子負債/EBITDA(※)倍率、及び株主資本比率をそれぞれ設定しております。※純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券、EBITDA:営業利益+減価償却費 当社グループは、こうした重点テーマを着実に推し進め、地域から愛される「信頼のトップブランド」の確立を目指し、より一層の業績向上に努めていく方針であります。なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。当社グループは、公共交通機関としての鉄道事業を中心に、交通、運送、不動産、レジャー、流通等の各事業を通して、長年にわたり地域の生活基盤の一端を担ってきております。また、これらの事業活動を通して得られたお客様との信頼関係をさらに発展させるべく、平成17年12月には当社グループの目指すべき将来像を明示した「名鉄グループ経営ビジョン」を策定しました。この中で当社グループの使命を「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」と定め、「私たち名鉄グループは、豊かな生活を実現する事業を通じて、地域から愛される『信頼のトップブランド』をめざします」とする経営理念を掲げております。当社では、「名鉄グループ経営ビジョン」に沿った諸施策を着実に実施することが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものと考えておりますが、これを実現するためには、グループ各社が長期的視点に立って安定的な経営を維持し、かつ、一体となって相乗効果を発揮していくことが必要不可欠であります。以上の観点から、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、このような当社グループの使命及び経営理念をふまえ、グループ全体の企業価値ひいては株主共同の利益を持続的に確保・向上していくことに十分な理解を有することが必要であると考えております。近年、顕在化している株式の大量買付けに関しては、それが会社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益に資するものであれば、一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付け提案についての判断は、最終的には個々の株主の皆様のご意思に委ねられるべきものと考えております。しかしながら、株式の大量買付けの中には、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するもの、株主の皆様や当社取締役会が株式の大量買付けの条件等について検討し、意見を形成するための十分な時間や情報を提供しないものの存在も想定されます。また、短期の利益を優先し、当社グループの保有資産を切り売りするなど、当社グループの経営基盤を破壊するもの、当社の公益事業者としての役割や鉄道事業の安全の確保に悪影響を及ぼすものなどの存在も否定できません。当社では、いわゆる「買収防衛策」を当有価証券報告書提出日現在で定めてはおりませんが、株主の皆様から負託を受けた経営者の責務として、このような当社の企業価値を毀損し、ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある株式の大量買付けに対しては、法令・定款に照らし適切な措置を講じてまいります。なお、買収防衛策の導入については、重要な経営課題の一つとして認識しており、今後も継続して検討を行ってまいります。