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ナガセ(9733)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 教育事業の多角化:ナガセグループは、高校生向けの「東進ハイスクール」や「東進衛星予備校」、小・中学生向けの「四谷大塚」など、幅広い年齢層を対象とした教育サービスを提供しています。さらに、水泳教室の「イトマンスイミングスクール」や社会人向けの「東進ビジネススクール」も展開し、多様な教育ニーズに応えることで収益を上げています。
  • フランチャイズ展開による収益:「東進衛星予備校」や「四谷大塚NET」などのフランチャイズ(FC)展開を通じて、加盟校からのロイヤリティ収入を得ています。これにより、自社で直接運営する直営校だけでなく、全国各地のFC加盟校を通じて事業規模を拡大し、収益基盤を強化しています。
  • 季節性のある収益構造:特に大学受験の最盛期である3月に、フランチャイズ加盟校での生徒入学や受講申込みが集中するため、この時期に営業収入と営業利益が高まる傾向があります。直営校の受講料は申込時に一括で受け取りますが、多くが前受金として計上され、サービス提供に応じて売上計上されるため、四半期ごとの業績に変動が見られます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 高校生部門:「東進ハイスクール」「東進衛星予備校」「早稲田塾」などを通じて、主に高校生を対象とした大学受験指導や総合型・学校推薦型選抜対策を提供しています。最新年度の売上高は269.54億円、営業利益は46.71億円と、グループの稼ぎ頭であり、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持されています。
  • 小・中学生部門:「四谷大塚」「木村塾」「東進四国」などを中心に、主に小学生、中学生を対象とした中学受験指導や学力向上支援を行っています。最新年度の売上高は130.76億円、営業利益は26.7億円で、中学受験で培った高い評価と全国の有力塾を結ぶネットワークが強みです。
  • スポーツ事業部門:「イトマンスイミングスクール」「イトマンスポーツスクエア」として、水泳教室やフィットネスジムを運営しています。最新年度の売上高は118.66億円、営業利益は4.94億円です。オリンピック選手を輩出する実績を持ち、「心・知・体」のバランスの取れた教育を幼児から社会人まで提供しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
HighSchoolStudentSection 事業 270 47 17.3%
PrimaryAndSecondaryStudentSection 事業 131 27 20.4%
SportsBusinessSection 地域 119 5 4.2%
BusinessSchoolSection 地域 20 5 24.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|920 文字
3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社及び連結子会社14社、非連結子会社2社、持分法適用関連会社1社及び持分法非適用関連会社2社で構成され、教育事業及び当社グループの業務に付帯する業務を営んでおります。当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは以下のとおりであります。なお、次の部門は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。① 高校生部門は、東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等で、主に高校生を対象とした教育事業を行っております。主な関係会社は、当社、㈱東進四国、㈱東進育英舎、㈱早稲田塾及び㈱ヒューマレッジであります。② 小・中学生部門は、四谷大塚、木村塾、東進四国、東進育英舎等で、主に小学生、中学生を対象とした教育事業を行っております。主な関係会社は、当社、㈱四谷大塚、㈱四谷大塚出版、㈱四大印刷、㈱東進四国、㈱東進育英舎及び㈱ヒューマレッジであります。③ スポーツ事業部門は、イトマンスイミングスクール、イトマンスポーツスクエア等で、主に水泳教室、フィットネスクラブの運営を行っております。主な関係会社は、㈱イトマンスイミングスクール、㈱イトマンスポーツスクール及び㈱イトマンスポーツウェルネスであります。④ ビジネススクール部門は、東進ビジネススクール等で、主に大学生、社会人を対象とした教育事業を行っております。主な関係会社は、当社であります。⑤ その他部門は、出版事業部門、オンライン学校部門、こども英語塾部門、国際事業部門を含んでおります。主な関係会社は、当社、㈱ナガセマネージメント、㈱東進スクール、NAGASE BROTHERS INTERNATIONAL PTE.LTD.及び永瀬商貿(上海)有限公司であります。事業系統図は次のとおりであります。 ※1.当社の連結子会社であります。※2.持分法適用関連会社1社は、フランチャイズ加盟校に含まれております。※3.非連結子会社2社、持分法非適用関連会社2社はその他部門に含まれております。なお、非連結子会社2社は、持分法非適用会社であります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
少子化と競争激化により、教育の「成果」が厳しく問われる状況。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
「東進ハイスクール」「四谷大塚」などのブランド力とFC展開による拠点網。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:少子化及び大学受験動向の影響 / 業績の3月に対する依存度 / フランチャイズ(FC)契約に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

「東進ハイスクール」や「ナガセキャリアセンター」といったブランド力は、長年にわたり確立された教育ノウハウと実績に裏打ちされている。特に「東進」ブランドは、難関大学合格実績で知られ、高い認知度と信頼を得ている。これは、新規参入企業が容易に模倣できない無形資産と言える。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

学習塾における生徒のスイッチング・コストは、教材やカリキュラムへの慣れ、友人関係、講師との相性などによって一定程度存在する。しかし、生徒や保護者の満足度が低下した場合や、より魅力的な代替サービスが登場した場合には、乗り換えの可能性は否定できない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ナガセの事業モデルは、個々の学習者に対するサービス提供が中心であり、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は限定的である。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

教育業界全体として、講師の質や教材開発にコストがかかる。ナガセが規模の経済によるコスト優位を築いている可能性はあるが、他社との明確なコスト構造の差を示す情報は少ない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

全国に展開する学習塾ネットワークは一定の規模を持つが、教育業界は多数のプレイヤーが存在する競争環境であり、ナガセが寡占的な地位を築いているとは言えない。規模による効率化の余地はある。

  • 多様な教育ブランドと実績:「東進ハイスクール」の高い大学合格実績、「四谷大塚」の中学受験における評価、「イトマンスイミングスクール」のオリンピック選手輩出実績など、各部門で確立された強力なブランド力と実績が競争優位の源泉です。これにより、生徒や保護者からの信頼を獲得し、安定した顧客基盤を築いています。
  • 小中高一貫教育体制:「四谷大塚NET」から「東進中学NET」、「東進衛星予備校」へとつながる小中高一貫の教育体制を構築しており、生徒が成長する過程で継続的にグループのサービスを利用できる仕組みがあります。これにより、長期的な顧客囲い込みと生涯学習のサポートが可能となり、顧客ロイヤルティを高めています。
  • コンテンツ開発力とICT活用:効果的で質の高い教育を実現するため、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、豊富なコンテンツを蓄積しています。また、オンライン学校事業やデジタルユニバーシティの充実など、ICTを活用した新しい教育サービスにも積極的に取り組み、時代のニーズに合わせた教育を提供できる点が強みです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 人財育成と教育体系の構築:「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に掲げ、教育分野での技術革新を推進しています。「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会貢献と企業価値向上を目指しています。組織と経営基盤の強化を通じて、成長性、収益性、安定性に優れた企業体質を確立する方針です。
  • 既存事業の強化と新規事業展開:高校生部門では、校舎体制整備と教務力充実により、学力向上と第一志望校合格を強力に推進し、新たな生徒層獲得を目指しています。小中高一貫教育体制の構築や、社会人向けIT・DX教育の充実、オンライン学校事業、こども英語塾の展開など、既存事業の質を高めつつ、新しい教育事業にも積極的に取り組んでいます。
  • M&Aとシナジー効果の追求:M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、グループ全体のシナジー効果を高めることを目指しています。例えば、ヒューマレッジ(木村塾他)の知見をグループ全体に波及させたり、早稲田塾と東進ハイスクール・東進衛星予備校との連携を強化したりすることで、収益性改善と事業拡大を図る方針です。
出典: FY2024 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社グループは「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、総合型・学校推薦型選抜の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しております。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスポーツ事業部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれ中核として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げていく所存でございます。 (3)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や父母の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革、文部科学省が進めるGIGAスクール構想によるICT化推進など、多方面で進む制度改革に加え、通信インフラの整備やデジタル化の急速な進展を背景としてAIやIoTの活用による新たな学習形態やそれに対応したコンテンツが求められつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。こうした環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育理念である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、「人間力(志)」の育成と「技術革新(AI)」を軸に、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。高校生部門では、引き続き学習の成果にこだわった施策を推進し、AIを活用した「志望校別単元ジャンル演習講座」「第一志望校対策演習講座」「個人別定石問題演習講座」の活用徹底や、旧帝大や早慶などの大学別模試の拡充を通じて、難関大を中心とした合格実績の伸長を目指します。東進ハイスクールでは校舎現場の指導力強化・教務力充実に注力、早稲田塾ではその特長である総合型・学校推薦型選抜への対応を軸とした取り組みを進めてまいります。小・中学生部門では、AIを活用した指導方法の進化に取り組んでいくほか、兵庫・大阪地区を中心に「絶対に生徒を見捨てない塾」として信頼を得るヒューマレッジ(木村塾等)の指導ノウハウの活用度をグループ各社において上げるなど、シナジーを高め、教育手法の深化を進めてまいります。スポーツ事業部門では、イトマンスポーツウェルネスのグループ加入により拡がった商圏も含め、幼稚園・保育園との連携や自治体・小中学校受託事業の拡大を図り、地域に密着した事業展開に積極的に取り組みます。また、スイミング以外の体育事業の拡大や大人向け・シニア向けのフィットネス・ジムなど、幅広い層へのビジネスも強化してまいります。なお、2026年4月にフィットネス・スイミングスクールを併設したイトマンスイミングスクール旭川校を新規開校いたしました。ビジネススクール部門では、国内トップシェアを持つ大学入学前教育や社会人向けの定評ある語学、ビジネス基礎力の研修に加え、近年のリスキリングへの意識の高まりをとらえたデジタル教育研修に注力し、企業や大学のデジタル人財育成のニーズに応えてまいります。さらに、オンライン学校部門における通信教育分野を通じた新たな生徒層の獲得や需要の高い基礎学習用出版物の拡大など、その他の部門でも適切な学習環境、学習機会を提供するための積極的な施策を進めてまいります。費用面では、これまで取り組んできた業務改善、経費削減の施策を引き続き推進し、全部門でより効率的で質の高い運営を実現してまいります。当社は2026年5月に創立50周年を迎えました。次の50年のさらなる成長を目指して積極的に挑戦し、教育を通じて日本が明るく元気ではつらつとした若々しい国家となることに貢献してまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。当連結会計年度の売上高経常利益率は9.1%(前年同期は7.0%)となりました。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社グループは「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、総合型・学校推薦型選抜の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しております。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスポーツ事業部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれ中核として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げていく所存でございます。 (3)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や父母の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革、文部科学省が進めるGIGAスクール構想によるICT化推進など、多方面で進む制度改革に加え、通信インフラの整備やデジタル化の急速な進展を背景としてAIやIoTの活用による新たな学習形態やそれに対応したコンテンツが求められつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。こうした環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育理念である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、「人間力(志)」の育成と「技術革新(AI)」を軸に、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。高校生部門では、引き続き学習の成果にこだわった施策を推進し、AIを活用した「志望校別単元ジャンル演習講座」「第一志望校対策演習講座」「個人別定石問題演習講座」の活用徹底や、旧帝大や早慶などの大学別模試の拡充を通じて、難関大を中心とした合格実績の伸長を目指します。東進ハイスクールでは校舎現場の指導力強化・教務力充実に注力、早稲田塾ではその特長である総合型・学校推薦型選抜への対応を軸とした取り組みを進めてまいります。小・中学生部門では、AIを活用した指導方法の進化に取り組んでいくほか、兵庫・大阪地区を中心に「絶対に生徒を見捨てない塾」として信頼を得るヒューマレッジ(木村塾等)の指導ノウハウの活用度をグループ各社において上げるなど、シナジーを高め、教育手法の深化を進めてまいります。スポーツ事業部門では、イトマンスポーツウェルネスのグループ加入により拡がった商圏も含め、幼稚園・保育園との連携や自治体・小中学校受託事業の拡大を図り、地域に密着した事業展開に積極的に取り組みます。また、スイミング以外の体育事業の拡大や大人向け・シニア向けのフィットネス・ジムなど、幅広い層へのビジネスも強化してまいります。なお、2026年4月にフィットネス・スイミングスクールを併設したイトマンスイミングスクール旭川校を新規開校いたしました。ビジネススクール部門では、国内トップシェアを持つ大学入学前教育や社会人向けの定評ある語学、ビジネス基礎力の研修に加え、近年のリスキリングへの意識の高まりをとらえたデジタル教育研修に注力し、企業や大学のデジタル人財育成のニーズに応えてまいります。さらに、オンライン学校部門における通信教育分野を通じた新たな生徒層の獲得や需要の高い基礎学習用出版物の拡大など、その他の部門でも適切な学習環境、学習機会を提供するための積極的な施策を進めてまいります。費用面では、これまで取り組んできた業務改善、経費削減の施策を引き続き推進し、全部門でより効率的で質の高い運営を実現してまいります。当社は2026年5月に創立50周年を迎えました。次の50年のさらなる成長を目指して積極的に挑戦し、教育を通じて日本が明るく元気ではつらつとした若々しい国家となることに貢献してまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。当連結会計年度の売上高経常利益率は9.1%(前年同期は7.0%)となりました。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や政府の各種政策の効果もあり、緩やかに回復しております。先行きについては、中東情勢の影響や金融資本市場の変動、米国の通商政策をめぐる動向等に注意を要する状況にあります。教育業界では、2020年度以降小学生の英語教科化、プログラミング教育の導入、「大学入学共通テスト」への移行を柱とした大学入試改革、2022年度からは高等学校で新学習指導要領が実施され、2025年「大学入学共通テスト」から「情報Ⅰ」が試験科目に加わるなど、教育改革が制度面から進んでおります。また、教育手法の革新という面では、通信インフラの整備やデジタル化の急速な進展を背景として、AIやIoTの活用による新たな学習形態やそれに対応したコンテンツが求められております。さらに、政府も強力に推進する社会人の学び直し(リスキリング)としてのIT・DXリテラシー教育需要の高まりなどにより、機動性の高い民間教育が担うべき役割や責務はますます大きくなっております。各企業は、少子化による市場縮小に加え、事業環境の大きな変化や他業種企業の参入、また、生徒、保護者の厳しい選別にも直面し、企業間競争はさらに激しさを増しております。スイミング・フィットネス業界では、プールの老朽化を背景とした小・中学校の水泳授業の民間委託増加、健康寿命延伸を目的としたシニア層の運動への関心の高まりなどを受けた新たな需要が生まれてきており、民間企業の担う役割は一層大きくなっています。このような環境の下、当社グループは、人財育成企業として、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」という教育理念をグループ全体が共有し、その実現に取り組んでおります。「心・知・体」の教育を総合的に行える体制の構築を目指し、高校生部門(東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等)、小・中学生部門(四谷大塚、木村塾等)、スポーツ事業部門(イトマンスイミングスクール、イトマンスポーツスクエア等)を中心に、各部門が提供するコンテンツの充実や教育指導方法の深化、受講環境の整備などを進めております。高校生部門では、AIを活用した受験生対象の「志望校別単元ジャンル演習講座」「第一志望校対策演習講座」、高校2年生対象の「個人別定石問題演習講座」、高校1年生対象の「個人別基礎定着演習講座」の進化に加え、模試のラインナップのさらなる拡充を実施、日本最多の12大学のべ69回の『大学別模試』を設置するなど、合格に直結する得点力強化への取り組みを強力に推進した結果、今春の大学入試において、東京大学現役合格者数が当社史上最高の906名となったほか、旧七帝大、国公立大医学部、早稲田、慶應など難関大学に多くの合格者を送り出すことができました。さらに、新規校舎として「東進ハイスクール勝どき駅上校」を2025年7月に開校したほか、生徒数の増加に対応したよりよい学習環境の整備のため、2025年4月に東進ハイスクール下北沢校、2025年5月に東進ハイスクール市ヶ谷校、2026年1月に東進ハイスクール川越校をそれぞれ新校舎に移転しております。スポーツ事業部門では、2024年12月1日付で株式会社イトマンスポーツウェルネスをグループ化したことにより拡がった商圏も含め、幼稚園・保育園との連携や自治体・小中学校受託事業の拡大を図り、地域に密着した事業展開に積極的に取り組みました。加えて、スイミング以外の体育事業の拡大や大人向け・シニア向けのフィットネス・ジムなど、幅広い層へのビジネスの強化も進めております。2025年9月には新業態として「ピラティス30スタイル」1号店を神奈川県茅ケ崎市辻堂に、2026年2月には2号店を神奈川県藤沢市に新規出店しました。また、ビジネススクール部門では、企業対象の語学・ビジネススキル研修で培ったノウハウを活かし、新たな成長分野としてIT・DX研修への取り組みを積極的に進めました。そのほか、2025年4月からは大学生向けに東進AIスクールを開講し、AI等の知識・スキルに加え、データを活用した市場分析やビジネス戦略立案等の「社会で通用する実践力」を磨く場の提供取り組みも開始しております。こうしたなか、当連結会計年度の営業収益は、対前年同期8,928百万円の増加となる64,183百万円(前年同期比16.2%増)となり、当社グループの過去最高値を更新いたしました。これは、スポーツ事業部門が、株式会社イトマンスポーツウェルネスの加入などにより5,931百万円の増収となったことに加え、高校生部門が、期中の生徒数が前年を上回って推移したこと、2月・3月の新年度生徒募集においても高い合格実績を背景として入学数が伸長したことにより、対前年同期2,711百万円の増収となったことなどによるものであります。費用面では、全体で対前年同期7,813百万円の増加となる58,204百万円(前年同期比15.5%増)となりました。これは、株式会社イトマンスポーツウェルネスの加入による増加に加え、新規模試の開発など、当期も学力の大巾向上の実現に焦点を絞った施策を引き続き積極的に進めたほか、賃金ベースアップに伴う人件費などの増加要因があったことを主因とするものであります。また、当連結会計年度に、東進ハイスクール校舎およびイトマンスイミングスクール校舎に係る移転補償金290百万円を特別利益に計上しております。この結果、営業利益5,979百万円(前年同期比22.9%増)、経常利益5,825百万円(前年同期比50.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,983百万円(前年同期比103.6%増)となりました。なお、前連結会計年度において、営業外費用に持分法適用関連会社に係る投資損失659百万円、特別損失にイトマンスイミングスクール一部校舎に係る減損損失387百万円を計上していた影響により、経常利益以下が前年比で大きく改善しております。 当連結会計年度における各セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメント利益は連結損益計算書の営業利益に調整額を加えたものであります。 ① 高校生部門当部門は、東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等で、主に高校生を対象とした教育事業を行っており、質の高い授業と革新的な学習システムを提供する我が国最大級の予備校として、当社グループの主要事業となっております。当連結会計年度末の校舎数は、直営校として東進ハイスクール96校(2025年7月に勝どき駅上校を新規開校)、早稲田塾12校、また東進衛星予備校のフランチャイズを構成する加盟校は920校となっております。当連結会計年度のセグメント売上高は30,068百万円(前年同期比9.9%増)、セグメント利益は5,747百万円(前年同期比23.0%増)となりました。 ② 小・中学生部門当部門は、四谷大塚、木村塾、東進四国、東進育英舎等で、主に小学生、中学生を対象とした教育事業を行っております。当連結会計年度末時点の校舎数は、首都圏に四谷大塚35校(他にYTnet・四谷大塚NET加盟教室数815教室)、兵庫・大阪地区を中心に株式会社ヒューマレッジが展開する木村塾等37校(2026年3月に菅原校を新規開校)、愛媛県で株式会社東進四国が運営する東進スクール15校、茨城県で株式会社東進育英舎が運営する東進育英舎3校となっております。当連結会計年度のセグメント売上高は13,435百万円(前年同期比2.2%増)、セグメント利益は2,694百万円(前年同期比0.9%増)となりました。なお、上記には株式会社ヒューマレッジに係るのれん償却額233百万円を含んでおります。 ③ スポーツ事業部門当部門は、イトマンスイミングスクール、イトマンスポーツスクエア等で、主に水泳教室、フィットネスクラブの運営を行っております。当連結会計年度末時点の校舎数は95校(2025年9月にピラティス30スタイル辻堂店、2026年2月にピラティス30スタイル藤沢店を新規出店。他に提携校18校)となっております。当連結会計年度のセグメント売上高は17,798百万円(前年同期比50.0%増)、セグメント利益は548百万円(前年同期比11.0%増)となりました。なお、上記には株式会社イトマンスポーツスクールに係るのれん償却額126百万円、株式会社イトマンスポーツウェルネスに係るのれん償却額144百万円を含んでおります。 ④ ビジネススクール部門当部門は、東進ビジネススクール等で、主に大学生、社会人を対象とした教育事業を行っております。大学生向けには大学入学前教育、入学後の基礎分野教材提供・教養教育など、基礎学力向上に貢献するプログラムに加え、ITパスポート対策講座などデジタル教育コンテンツの提供を開始しております。社会人向けには、大企業中心に、映像・インターネットを駆使した語学研修に加え、各企業の個別ニーズに対応したDX人財育成教育などのプログラムを提供する東進デジタルユニバーシティ事業を展開しており、2023年より日本を代表する自動車メーカーと全従業員向けのデジタル教育プログラムを共同開発し実施するなど着実に実績を積み上げております。当連結会計年度のセグメント売上高は2,000百万円(前年同期比0.7%増)、セグメント利益は505百万円(前年同期比2.4%増)となりました。 ⑤ その他部門その他部門には、出版事業部門、オンライン学校部門、こども英語塾部門、国際事業部門を含んでおります。出版事業部門では、“東進ブックス”として高校生向けの「名人の授業」「レベル別問題集」「一問一答」等のシリーズものを中心に、数多くの学習参考書・語学書を出版しております。また、特色ある「大学受験案内」の発行などを通し、東進のブランド力を高め、東進ハイスクール、東進衛星予備校等とのシナジー効果をあげております。オンライン学校部門では、「いつでもどこでもだれにでも、最新にして最高の教育を」を目標として、全国の小学生、中学生を対象にした通信教育事業「東進オンライン学校」を提供しております。また、こども英語塾部門は、セサミ・ストリートを教材とした「セサミ・ストリート・イングリッシュ」を使用して「自ら進んで楽しみながら学習する」新しい英語学習を提案しており、オンラインでも受講できるサービスを提供しております。当連結会計年度のセグメント売上高は2,265百万円(前年同期比8.3%増)、セグメント利益は363百万円(前年同期比10.5%増)となりました。 当期の財政状態の概況は、次のとおりであります。当連結会計年度末における財政状態は、前連結会計年度末に比べ総資産が7,775百万円増加し、97,882百万円に、純資産が5,773百万円増加して、36,946百万円となっております。総資産の増加は、流動資産の増加1,487百万円、および固定資産の増加6,288百万円が主な要因であります。流動資産の増加は、期末の生徒募集が前年を上回って推移したことにより、現金及び預金が2,279百万円増加したことなどによるものであります。固定資産の増加は、投資有価証券の期末評価を主因とする増加6,056百万円があったことなどによるものであります。純資産の増加は、親会社株主に帰属する当期純利益3,983百万円、その他の包括利益累計額の増加4,422百万円を計上した一方で、剰余金の配当による減少2,632百万円があったことによるものであります。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより15,755百万円となり、前連結会計年度に比べて177百万円減少いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは10,546百万円の資金増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益6,011百万円、減価償却費3,223百万円、のれん償却額504百万円、および売上債権の減少額946百万円があったことなどによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは6,779百万円の資金減少となりました。これは、定期預金の預入による支出2,388百万円、有形固定資産の取得による支出2,603百万円、無形固定資産の取得による支出1,177百万円、および長期前払費用の取得に伴う支出513百万円があったことなどによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは3,980百万円の資金減少となりました。これは、長期借入金の返済による支出792百万円、社債の償還による支出532百万円のほか、配当金の支払額2,631百万円があったことなどによるものであります。③生産、受注及び販売の状況a.生産実績 当社グループは、生徒に対して授業を行うことを主な業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。b.受注状況 該当事項はありません。c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)高校生部門(百万円)29,487109.4小・中学生部門(百万円)13,351102.1スポーツ事業部門(百万円)17,798150.0ビジネススクール部門(百万円)2,000100.7その他(百万円)1,545112.6合計(百万円)64,183116.2(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.当連結会計年度の経営成績等 当連結会計年度の経営成績は、営業収益64,183百万円(前年同期比16.2%増)、営業利益5,979百万円(前年同期比22.9%増)、経常利益5,825百万円(前年同期比50.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,983百万円(前年同期比103.6%増)となり、営業収益で当社過去最高実績を更新いたしました。 営業収益の増加は、主に株式会社イトマンスポーツウェルネスの加入によるスポーツ事業部門の増収5,931百万円及び、在籍生徒数増加による高校生部門の増収2,711百万円があったことが主な要因であります。利益面では、主に高校生部門の増収が寄与し、営業利益は前年比1,114百万円の増加となりました。加えて、前連結会計年度の一過性の損失として、持分法による投資損失659百万円及び連結子会社校舎の減損損失387百万円の計上があったことにより、経常利益以下が前年に比べ大きく改善いたしました。 b.経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの主要な事業のひとつである東進衛星予備校は、全国のフランチャイズ加盟校を結び、大学受験を中心として、中学生、高校生から高卒生までの生徒に豊富な講座を提供しております。これらフランチャイズ加盟校の業績は、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼします。これに対し、当社グループでは、教材や募集ツールの開発、提供に止まらず、東進ハイスクール直営校や衛星事業の各加盟校での成功事例の標準化や、運営スタッフの教育・研修など、踏み込んだ加盟校バックアップを進め、「本当に学力を伸ばす」実績を作り上げることで、各加盟校の業績向上を図っております。 c.セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(高校生部門)当部門では、期中の生徒数が前年を上回って推移したこと、2月・3月の新年度募集においても高い合格実績を背景として入学数を伸ばした結果、売上高・利益とも前年を大きく上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は30,068百万円(前年同期比9.9%増)、セグメント利益は5,747百万円(前年同期比23.0%増)となりました。 (小・中学生部門)当部門では、株式会社ヒューマレッジ(木村塾等)が好調に推移したことに加え、四谷大塚の増収もあり、売上高・利益とも前年を上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は13,435百万円(前年同期比2.2%増)、セグメント利益は2,694百万円(前年同期比0.9%増)となりました。 (スポーツ事業部門)当部門では、2024年12月からの株式会社イトマンスポーツウェルネス加入により増収となったことに加え、その他2社も学校受託などの販路拡大により増収となったことを要因として、売上高・利益とも前年を上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は17,798百万円(前年同期比50.0%増)、セグメント利益は548百万円(前年同期比11.1%増)となりました。 (ビジネススクール部門)当部門では、引き続き企業向け研修で、新たな成長分野としてIT・DX研修への取り組みを積極的に推進した結果、新規受注開拓が底堅く推移し、売上高・利益とも前年を上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は2,000百万円(前年同期比0.7%増)、セグメント利益は505百万円(前年同期比2.4%増)となりました。 (その他部門)当部門では、出版事業の増収などがあり、売上高・利益とも前年を上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は2,265百万円(前年同期比8.3%増)、セグメント利益は363百万円(前年同期比10.5%増)となりました。 d.財政状態当連結会計年度末における財政状態は、前連結会計年度末に比べ総資産が7,775百万円増加し、97,882百万円に、純資産が5,773百万円増加して、36,946百万円となっております。総資産の増加は、流動資産の増加1,487百万円、および固定資産の増加6,288百万円が主な要因であります。流動資産は、期末の生徒募集が前年を上回って推移したことにより、授業料等の入金が順調に進んだことから、現金及び預金が2,279百万円増加したことを主因として増加となりました。また、固定資産は、投資有価証券が期末評価により増加となったことを主因として、6,288百万円の増加となりました。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容当連結会計年度末の現金及び現金同等物は15,755百万円となり、前連結会計年度に比べて177百万円の減少(前連結会計年度は7,894百万円の減少)となりました。これは営業活動によるキャッシュ・フローが10,546百万円の資金増加(前連結会計年度は8,183百万円の資金増加)、投資活動によるキャッシュ・フローが6,779百万円の資金減少(前連結会計年度は7,763百万円の資金減少)、財務活動によるキャッシュ・フローが3,980百万円の資金減少(前連結会計年度は8,314百万円の資金減少)となったことによるものであります。営業活動によるキャッシュ・フローの異動の主な要因は、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べて2,580百万円増加したことによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローの異動は、前連結会計年度に、株式会社イトマンスポーツウェルネスの株式取得により、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出5,016百万円を計上していた一方で、当連結会計年度に、定期預金の預入れによる支出2,388百万円を計上したことが主な要因であります。また、財務活動によるキャッシュ・フローの異動の主な要因は、前連結会計年度中に償還(返済)期限が到来したことにより、社債の償還による支出7,132百万円、及び長期借入の返済による支出2,029百万円を計上したことなどによるものであります。 b.資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、既存の事業活動継続のほか、事業拡大に必要な競争力獲得や、新規事業の立ち上げ等の営業費用であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。主な資金調達の手段としては、継続的な事業収益の計上による自己資金の積み上げを中心に、経営の機動性を確保するために金融機関からの借入・社債などを活用しております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、期中の社債の償還、長期借入金の返済を主因として前連結会計年度末に比べ1,349百万円減少し、28,713百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は15,755百万円となっております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 少子化と受験動向の変化:長期的な出生率の低下による学齢人口の減少は、教育業界全体の大きな課題であり、ナガセグループの業績に影響を与える可能性があります。また、大学入試の推薦入試や選抜方法の多様化により、生徒や保護者のニーズが変化しており、これに対応できない場合、競争力の低下につながる恐れがあります。
  • 業績の季節変動性:ナガセグループの主要事業である衛星事業のロイヤリティ収入は、生徒募集の最盛期である3月に集中する傾向があります。そのため、3月の業績が通期の業績を大きく左右する可能性があり、期末前後の売上計上時期のずれが期間損益に影響を与えるリスクがあります。
  • フランチャイズ運営のリスク:「東進衛星予備校」や「四谷大塚NET」などのフランチャイズ(FC)展開は事業拡大に貢献していますが、加盟校は独立した法人であるため、指導の及ばない範囲での契約違反や重大な事故が発生した場合、ナガセグループの経営成績やブランドイメージに悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,690 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)少子化及び大学受験動向の影響について長期にわたる出生率低下による少子化の問題は、学齢人口の減少という形で教育業界における大きな課題となっております。大学入試の分野では、生徒数減少による影響に加え、推薦入試や選抜方法の多様化に伴い、生徒保護者のニーズも大きく変化してきております。こうした大学受験の環境変化の問題は、当社グループの業績に影響を与える要因となります。また、少子化による教育業界の競争激化は、自ずと生徒保護者の選択を厳しいものにしており、以前にも増して教育そのものの「成果」を問われる状況になっております。当社グループは一貫して「本当に学力を伸ばす」教育体系の確立に向け、様々な施策を実施しておりますが、時代のニーズに合った教育への対応が今後の当社の経営成績に影響する可能性があります。(2)業績の3月に対する依存度について当社グループの主要な事業のひとつである衛星事業に関するロイヤリティー収入は、フランチャイズ加盟校での生徒入学、受講申込み時に売上計上されるため、生徒募集の最盛期である3月に営業収入、営業利益が集中する傾向にあります。このため3月の営業収入が全体に占める割合は高くなり、3月の業績により通期の業績が大きく左右される可能性があります。また、期末前後の売上状況により3月に見込んだ売上計上が4月にずれ込むこともあり、期間的なズレが期間損益、業績見込みに影響を与える可能性があります。なお、直営の東進ハイスクールの受講料収入は、申込時に受講料を一括して収受しており、生徒の入学、申込み時点ではその多くが前受金に計上されます。なお、四半期毎の業績推移は以下の通りであります。(単位:百万円) 2022年3月期2023年3月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期売上高9,99612,13113,71513,56111,06513,13314,34313,812営業利益1141,5392,3391,5974002,0452,544380経常利益911,3852,2531,4233991,8972,439335親会社株主に帰属する四半期純利益769511,5588549371,3151,629117 2024年3月期2025年3月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期売上高11,69113,70614,18413,40511,14513,83114,51015,768営業利益△1691,5992,317790△2911,7962,3131,045経常利益△1381,4682,283709△3149852,348860親会社株主に帰属する四半期純利益△1508471,463442△2533681,544298 2026年3月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期売上高13,71816,73617,27016,458営業利益292,2502,6231,074経常利益872,1542,612970親会社株主に帰属する四半期純利益1401,4041,743695 (3)フランチャイズ(FC)契約について当社グループでは、「東進衛星予備校」「四谷大塚NET」等のFC展開を進めてまいりました。各地のFC加盟校とFC契約を締結し、加盟校に対して拠点開設支援、及び継続的な運営指導等を行っており、FC加盟校の品質管理に努めるとともに顧客満足度の向上、生徒数及び拠点数の拡大に注力しております。しかしながら、加盟校はそれぞれ独立した法人であり、当社グループの指導の及ばない範囲で発生した加盟法人の契約違反や、各拠点での重大な事故等があった場合、当社グループの経営成績及びブランドイメージに影響を与える可能性があります。(4)固定資産・投資の減損について当社グループでは、教室設備等の有形固定資産や、M&Aによって取得したのれん等の無形固定資産及び関係会社株式を計上しております。これらの資産については、事業環境の変化による事業収益性の低下などにより、減損損失を発生させる可能性があり、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。(5)自然災害の発生について当社グループは、フランチャイズを含め全国各地に拠点展開をしております。これらの拠点において、大規模な自然災害が発生した場合、当社の一部または全部の業務の遂行に支障をきたすことにより、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (6)人財の確保及び育成について当社グループにおいては人財が重要な経営資源であり、社員、講師、担任助手等の人財の確保とその育成が、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現において極めて重要な要素となっております。したがって、今後採用環境の急激な変化により、臨時従業員を含めて重要な人財が十分に確保できない事態が生じた場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。(7)個人情報の管理について当社グループでは、生徒・保護者及び講師等の氏名・性別・生年月日・住所・電話番号等の個人情報を保有しております。このため、「情報管理規程」等の関連規程の整備・運用、従業員への啓蒙等により、万全の管理体制のもと、情報漏洩の未然防止を徹底しております。また、万が一個人情報の漏洩が発覚した場合には、ただちに再発防止委員会を組織し、再発防止策を徹底することとしております。しかしながら、何らかの原因により当社グループの保有する個人情報が外部に流出した場合には、当社グループが損害賠償を含む法的責任を追及される可能性があり、信用の低下により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (8)労務関連のリスクについて当社グループでは、労務管理を経営の重要課題と認識しており、労働基準法等の関連法令を遵守し、労務関連のリスク低減に取り組んでおります。しかしながら、労務管理に関する各種コンプライアンス違反等が発生した場合、当社の信用の低下により当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

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