有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社グループは「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、総合型・学校推薦型選抜の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しております。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスポーツ事業部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれ中核として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げていく所存でございます。 (3)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や父母の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革、文部科学省が進めるGIGAスクール構想によるICT化推進など、多方面で進む制度改革に加え、通信インフラの整備やデジタル化の急速な進展を背景としてAIやIoTの活用による新たな学習形態やそれに対応したコンテンツが求められつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。こうした環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育理念である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、「人間力(志)」の育成と「技術革新(AI)」を軸に、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。高校生部門では、引き続き学習の成果にこだわった施策を推進し、AIを活用した「志望校別単元ジャンル演習講座」「第一志望校対策演習講座」「個人別定石問題演習講座」の活用徹底や、旧帝大や早慶などの大学別模試の拡充を通じて、難関大を中心とした合格実績の伸長を目指します。東進ハイスクールでは校舎現場の指導力強化・教務力充実に注力、早稲田塾ではその特長である総合型・学校推薦型選抜への対応を軸とした取り組みを進めてまいります。小・中学生部門では、AIを活用した指導方法の進化に取り組んでいくほか、兵庫・大阪地区を中心に「絶対に生徒を見捨てない塾」として信頼を得るヒューマレッジ(木村塾等)の指導ノウハウの活用度をグループ各社において上げるなど、シナジーを高め、教育手法の深化を進めてまいります。スポーツ事業部門では、イトマンスポーツウェルネスのグループ加入により拡がった商圏も含め、幼稚園・保育園との連携や自治体・小中学校受託事業の拡大を図り、地域に密着した事業展開に積極的に取り組みます。また、スイミング以外の体育事業の拡大や大人向け・シニア向けのフィットネス・ジムなど、幅広い層へのビジネスも強化してまいります。なお、2026年4月にフィットネス・スイミングスクールを併設したイトマンスイミングスクール旭川校を新規開校いたしました。ビジネススクール部門では、国内トップシェアを持つ大学入学前教育や社会人向けの定評ある語学、ビジネス基礎力の研修に加え、近年のリスキリングへの意識の高まりをとらえたデジタル教育研修に注力し、企業や大学のデジタル人財育成のニーズに応えてまいります。さらに、オンライン学校部門における通信教育分野を通じた新たな生徒層の獲得や需要の高い基礎学習用出版物の拡大など、その他の部門でも適切な学習環境、学習機会を提供するための積極的な施策を進めてまいります。費用面では、これまで取り組んできた業務改善、経費削減の施策を引き続き推進し、全部門でより効率的で質の高い運営を実現してまいります。当社は2026年5月に創立50周年を迎えました。次の50年のさらなる成長を目指して積極的に挑戦し、教育を通じて日本が明るく元気ではつらつとした若々しい国家となることに貢献してまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。当連結会計年度の売上高経常利益率は9.1%(前年同期は7.0%)となりました。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社グループは「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、総合型・学校推薦型選抜の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しております。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスポーツ事業部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれ中核として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げていく所存でございます。 (3)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や父母の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革、文部科学省が進めるGIGAスクール構想によるICT化推進など、多方面で進む制度改革に加え、通信インフラの整備やデジタル化の急速な進展を背景としてAIやIoTの活用による新たな学習形態やそれに対応したコンテンツが求められつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。こうした環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育理念である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、「人間力(志)」の育成と「技術革新(AI)」を軸に、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。高校生部門では、引き続き学習の成果にこだわった施策を推進し、AIを活用した「志望校別単元ジャンル演習講座」「第一志望校対策演習講座」「個人別定石問題演習講座」の活用徹底や、旧帝大や早慶などの大学別模試の拡充を通じて、難関大を中心とした合格実績の伸長を目指します。東進ハイスクールでは校舎現場の指導力強化・教務力充実に注力、早稲田塾ではその特長である総合型・学校推薦型選抜への対応を軸とした取り組みを進めてまいります。小・中学生部門では、AIを活用した指導方法の進化に取り組んでいくほか、兵庫・大阪地区を中心に「絶対に生徒を見捨てない塾」として信頼を得るヒューマレッジ(木村塾等)の指導ノウハウの活用度をグループ各社において上げるなど、シナジーを高め、教育手法の深化を進めてまいります。スポーツ事業部門では、イトマンスポーツウェルネスのグループ加入により拡がった商圏も含め、幼稚園・保育園との連携や自治体・小中学校受託事業の拡大を図り、地域に密着した事業展開に積極的に取り組みます。また、スイミング以外の体育事業の拡大や大人向け・シニア向けのフィットネス・ジムなど、幅広い層へのビジネスも強化してまいります。なお、2026年4月にフィットネス・スイミングスクールを併設したイトマンスイミングスクール旭川校を新規開校いたしました。ビジネススクール部門では、国内トップシェアを持つ大学入学前教育や社会人向けの定評ある語学、ビジネス基礎力の研修に加え、近年のリスキリングへの意識の高まりをとらえたデジタル教育研修に注力し、企業や大学のデジタル人財育成のニーズに応えてまいります。さらに、オンライン学校部門における通信教育分野を通じた新たな生徒層の獲得や需要の高い基礎学習用出版物の拡大など、その他の部門でも適切な学習環境、学習機会を提供するための積極的な施策を進めてまいります。費用面では、これまで取り組んできた業務改善、経費削減の施策を引き続き推進し、全部門でより効率的で質の高い運営を実現してまいります。当社は2026年5月に創立50周年を迎えました。次の50年のさらなる成長を目指して積極的に挑戦し、教育を通じて日本が明るく元気ではつらつとした若々しい国家となることに貢献してまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。当連結会計年度の売上高経常利益率は9.1%(前年同期は7.0%)となりました。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や政府の各種政策の効果もあり、緩やかに回復しております。先行きについては、中東情勢の影響や金融資本市場の変動、米国の通商政策をめぐる動向等に注意を要する状況にあります。教育業界では、2020年度以降小学生の英語教科化、プログラミング教育の導入、「大学入学共通テスト」への移行を柱とした大学入試改革、2022年度からは高等学校で新学習指導要領が実施され、2025年「大学入学共通テスト」から「情報Ⅰ」が試験科目に加わるなど、教育改革が制度面から進んでおります。また、教育手法の革新という面では、通信インフラの整備やデジタル化の急速な進展を背景として、AIやIoTの活用による新たな学習形態やそれに対応したコンテンツが求められております。さらに、政府も強力に推進する社会人の学び直し(リスキリング)としてのIT・DXリテラシー教育需要の高まりなどにより、機動性の高い民間教育が担うべき役割や責務はますます大きくなっております。各企業は、少子化による市場縮小に加え、事業環境の大きな変化や他業種企業の参入、また、生徒、保護者の厳しい選別にも直面し、企業間競争はさらに激しさを増しております。スイミング・フィットネス業界では、プールの老朽化を背景とした小・中学校の水泳授業の民間委託増加、健康寿命延伸を目的としたシニア層の運動への関心の高まりなどを受けた新たな需要が生まれてきており、民間企業の担う役割は一層大きくなっています。このような環境の下、当社グループは、人財育成企業として、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」という教育理念をグループ全体が共有し、その実現に取り組んでおります。「心・知・体」の教育を総合的に行える体制の構築を目指し、高校生部門(東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等)、小・中学生部門(四谷大塚、木村塾等)、スポーツ事業部門(イトマンスイミングスクール、イトマンスポーツスクエア等)を中心に、各部門が提供するコンテンツの充実や教育指導方法の深化、受講環境の整備などを進めております。高校生部門では、AIを活用した受験生対象の「志望校別単元ジャンル演習講座」「第一志望校対策演習講座」、高校2年生対象の「個人別定石問題演習講座」、高校1年生対象の「個人別基礎定着演習講座」の進化に加え、模試のラインナップのさらなる拡充を実施、日本最多の12大学のべ69回の『大学別模試』を設置するなど、合格に直結する得点力強化への取り組みを強力に推進した結果、今春の大学入試において、東京大学現役合格者数が当社史上最高の906名となったほか、旧七帝大、国公立大医学部、早稲田、慶應など難関大学に多くの合格者を送り出すことができました。さらに、新規校舎として「東進ハイスクール勝どき駅上校」を2025年7月に開校したほか、生徒数の増加に対応したよりよい学習環境の整備のため、2025年4月に東進ハイスクール下北沢校、2025年5月に東進ハイスクール市ヶ谷校、2026年1月に東進ハイスクール川越校をそれぞれ新校舎に移転しております。スポーツ事業部門では、2024年12月1日付で株式会社イトマンスポーツウェルネスをグループ化したことにより拡がった商圏も含め、幼稚園・保育園との連携や自治体・小中学校受託事業の拡大を図り、地域に密着した事業展開に積極的に取り組みました。加えて、スイミング以外の体育事業の拡大や大人向け・シニア向けのフィットネス・ジムなど、幅広い層へのビジネスの強化も進めております。2025年9月には新業態として「ピラティス30スタイル」1号店を神奈川県茅ケ崎市辻堂に、2026年2月には2号店を神奈川県藤沢市に新規出店しました。また、ビジネススクール部門では、企業対象の語学・ビジネススキル研修で培ったノウハウを活かし、新たな成長分野としてIT・DX研修への取り組みを積極的に進めました。そのほか、2025年4月からは大学生向けに東進AIスクールを開講し、AI等の知識・スキルに加え、データを活用した市場分析やビジネス戦略立案等の「社会で通用する実践力」を磨く場の提供取り組みも開始しております。こうしたなか、当連結会計年度の営業収益は、対前年同期8,928百万円の増加となる64,183百万円(前年同期比16.2%増)となり、当社グループの過去最高値を更新いたしました。これは、スポーツ事業部門が、株式会社イトマンスポーツウェルネスの加入などにより5,931百万円の増収となったことに加え、高校生部門が、期中の生徒数が前年を上回って推移したこと、2月・3月の新年度生徒募集においても高い合格実績を背景として入学数が伸長したことにより、対前年同期2,711百万円の増収となったことなどによるものであります。費用面では、全体で対前年同期7,813百万円の増加となる58,204百万円(前年同期比15.5%増)となりました。これは、株式会社イトマンスポーツウェルネスの加入による増加に加え、新規模試の開発など、当期も学力の大巾向上の実現に焦点を絞った施策を引き続き積極的に進めたほか、賃金ベースアップに伴う人件費などの増加要因があったことを主因とするものであります。また、当連結会計年度に、東進ハイスクール校舎およびイトマンスイミングスクール校舎に係る移転補償金290百万円を特別利益に計上しております。この結果、営業利益5,979百万円(前年同期比22.9%増)、経常利益5,825百万円(前年同期比50.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,983百万円(前年同期比103.6%増)となりました。なお、前連結会計年度において、営業外費用に持分法適用関連会社に係る投資損失659百万円、特別損失にイトマンスイミングスクール一部校舎に係る減損損失387百万円を計上していた影響により、経常利益以下が前年比で大きく改善しております。 当連結会計年度における各セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメント利益は連結損益計算書の営業利益に調整額を加えたものであります。 ① 高校生部門当部門は、東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等で、主に高校生を対象とした教育事業を行っており、質の高い授業と革新的な学習システムを提供する我が国最大級の予備校として、当社グループの主要事業となっております。当連結会計年度末の校舎数は、直営校として東進ハイスクール96校(2025年7月に勝どき駅上校を新規開校)、早稲田塾12校、また東進衛星予備校のフランチャイズを構成する加盟校は920校となっております。当連結会計年度のセグメント売上高は30,068百万円(前年同期比9.9%増)、セグメント利益は5,747百万円(前年同期比23.0%増)となりました。 ② 小・中学生部門当部門は、四谷大塚、木村塾、東進四国、東進育英舎等で、主に小学生、中学生を対象とした教育事業を行っております。当連結会計年度末時点の校舎数は、首都圏に四谷大塚35校(他にYTnet・四谷大塚NET加盟教室数815教室)、兵庫・大阪地区を中心に株式会社ヒューマレッジが展開する木村塾等37校(2026年3月に菅原校を新規開校)、愛媛県で株式会社東進四国が運営する東進スクール15校、茨城県で株式会社東進育英舎が運営する東進育英舎3校となっております。当連結会計年度のセグメント売上高は13,435百万円(前年同期比2.2%増)、セグメント利益は2,694百万円(前年同期比0.9%増)となりました。なお、上記には株式会社ヒューマレッジに係るのれん償却額233百万円を含んでおります。 ③ スポーツ事業部門当部門は、イトマンスイミングスクール、イトマンスポーツスクエア等で、主に水泳教室、フィットネスクラブの運営を行っております。当連結会計年度末時点の校舎数は95校(2025年9月にピラティス30スタイル辻堂店、2026年2月にピラティス30スタイル藤沢店を新規出店。他に提携校18校)となっております。当連結会計年度のセグメント売上高は17,798百万円(前年同期比50.0%増)、セグメント利益は548百万円(前年同期比11.0%増)となりました。なお、上記には株式会社イトマンスポーツスクールに係るのれん償却額126百万円、株式会社イトマンスポーツウェルネスに係るのれん償却額144百万円を含んでおります。 ④ ビジネススクール部門当部門は、東進ビジネススクール等で、主に大学生、社会人を対象とした教育事業を行っております。大学生向けには大学入学前教育、入学後の基礎分野教材提供・教養教育など、基礎学力向上に貢献するプログラムに加え、ITパスポート対策講座などデジタル教育コンテンツの提供を開始しております。社会人向けには、大企業中心に、映像・インターネットを駆使した語学研修に加え、各企業の個別ニーズに対応したDX人財育成教育などのプログラムを提供する東進デジタルユニバーシティ事業を展開しており、2023年より日本を代表する自動車メーカーと全従業員向けのデジタル教育プログラムを共同開発し実施するなど着実に実績を積み上げております。当連結会計年度のセグメント売上高は2,000百万円(前年同期比0.7%増)、セグメント利益は505百万円(前年同期比2.4%増)となりました。 ⑤ その他部門その他部門には、出版事業部門、オンライン学校部門、こども英語塾部門、国際事業部門を含んでおります。出版事業部門では、“東進ブックス”として高校生向けの「名人の授業」「レベル別問題集」「一問一答」等のシリーズものを中心に、数多くの学習参考書・語学書を出版しております。また、特色ある「大学受験案内」の発行などを通し、東進のブランド力を高め、東進ハイスクール、東進衛星予備校等とのシナジー効果をあげております。オンライン学校部門では、「いつでもどこでもだれにでも、最新にして最高の教育を」を目標として、全国の小学生、中学生を対象にした通信教育事業「東進オンライン学校」を提供しております。また、こども英語塾部門は、セサミ・ストリートを教材とした「セサミ・ストリート・イングリッシュ」を使用して「自ら進んで楽しみながら学習する」新しい英語学習を提案しており、オンラインでも受講できるサービスを提供しております。当連結会計年度のセグメント売上高は2,265百万円(前年同期比8.3%増)、セグメント利益は363百万円(前年同期比10.5%増)となりました。 当期の財政状態の概況は、次のとおりであります。当連結会計年度末における財政状態は、前連結会計年度末に比べ総資産が7,775百万円増加し、97,882百万円に、純資産が5,773百万円増加して、36,946百万円となっております。総資産の増加は、流動資産の増加1,487百万円、および固定資産の増加6,288百万円が主な要因であります。流動資産の増加は、期末の生徒募集が前年を上回って推移したことにより、現金及び預金が2,279百万円増加したことなどによるものであります。固定資産の増加は、投資有価証券の期末評価を主因とする増加6,056百万円があったことなどによるものであります。純資産の増加は、親会社株主に帰属する当期純利益3,983百万円、その他の包括利益累計額の増加4,422百万円を計上した一方で、剰余金の配当による減少2,632百万円があったことによるものであります。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより15,755百万円となり、前連結会計年度に比べて177百万円減少いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは10,546百万円の資金増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益6,011百万円、減価償却費3,223百万円、のれん償却額504百万円、および売上債権の減少額946百万円があったことなどによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは6,779百万円の資金減少となりました。これは、定期預金の預入による支出2,388百万円、有形固定資産の取得による支出2,603百万円、無形固定資産の取得による支出1,177百万円、および長期前払費用の取得に伴う支出513百万円があったことなどによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは3,980百万円の資金減少となりました。これは、長期借入金の返済による支出792百万円、社債の償還による支出532百万円のほか、配当金の支払額2,631百万円があったことなどによるものであります。③生産、受注及び販売の状況a.生産実績 当社グループは、生徒に対して授業を行うことを主な業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。b.受注状況 該当事項はありません。c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)高校生部門(百万円)29,487109.4小・中学生部門(百万円)13,351102.1スポーツ事業部門(百万円)17,798150.0ビジネススクール部門(百万円)2,000100.7その他(百万円)1,545112.6合計(百万円)64,183116.2(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.当連結会計年度の経営成績等 当連結会計年度の経営成績は、営業収益64,183百万円(前年同期比16.2%増)、営業利益5,979百万円(前年同期比22.9%増)、経常利益5,825百万円(前年同期比50.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,983百万円(前年同期比103.6%増)となり、営業収益で当社過去最高実績を更新いたしました。 営業収益の増加は、主に株式会社イトマンスポーツウェルネスの加入によるスポーツ事業部門の増収5,931百万円及び、在籍生徒数増加による高校生部門の増収2,711百万円があったことが主な要因であります。利益面では、主に高校生部門の増収が寄与し、営業利益は前年比1,114百万円の増加となりました。加えて、前連結会計年度の一過性の損失として、持分法による投資損失659百万円及び連結子会社校舎の減損損失387百万円の計上があったことにより、経常利益以下が前年に比べ大きく改善いたしました。 b.経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの主要な事業のひとつである東進衛星予備校は、全国のフランチャイズ加盟校を結び、大学受験を中心として、中学生、高校生から高卒生までの生徒に豊富な講座を提供しております。これらフランチャイズ加盟校の業績は、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼします。これに対し、当社グループでは、教材や募集ツールの開発、提供に止まらず、東進ハイスクール直営校や衛星事業の各加盟校での成功事例の標準化や、運営スタッフの教育・研修など、踏み込んだ加盟校バックアップを進め、「本当に学力を伸ばす」実績を作り上げることで、各加盟校の業績向上を図っております。 c.セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(高校生部門)当部門では、期中の生徒数が前年を上回って推移したこと、2月・3月の新年度募集においても高い合格実績を背景として入学数を伸ばした結果、売上高・利益とも前年を大きく上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は30,068百万円(前年同期比9.9%増)、セグメント利益は5,747百万円(前年同期比23.0%増)となりました。 (小・中学生部門)当部門では、株式会社ヒューマレッジ(木村塾等)が好調に推移したことに加え、四谷大塚の増収もあり、売上高・利益とも前年を上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は13,435百万円(前年同期比2.2%増)、セグメント利益は2,694百万円(前年同期比0.9%増)となりました。 (スポーツ事業部門)当部門では、2024年12月からの株式会社イトマンスポーツウェルネス加入により増収となったことに加え、その他2社も学校受託などの販路拡大により増収となったことを要因として、売上高・利益とも前年を上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は17,798百万円(前年同期比50.0%増)、セグメント利益は548百万円(前年同期比11.1%増)となりました。 (ビジネススクール部門)当部門では、引き続き企業向け研修で、新たな成長分野としてIT・DX研修への取り組みを積極的に推進した結果、新規受注開拓が底堅く推移し、売上高・利益とも前年を上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は2,000百万円(前年同期比0.7%増)、セグメント利益は505百万円(前年同期比2.4%増)となりました。 (その他部門)当部門では、出版事業の増収などがあり、売上高・利益とも前年を上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は2,265百万円(前年同期比8.3%増)、セグメント利益は363百万円(前年同期比10.5%増)となりました。 d.財政状態当連結会計年度末における財政状態は、前連結会計年度末に比べ総資産が7,775百万円増加し、97,882百万円に、純資産が5,773百万円増加して、36,946百万円となっております。総資産の増加は、流動資産の増加1,487百万円、および固定資産の増加6,288百万円が主な要因であります。流動資産は、期末の生徒募集が前年を上回って推移したことにより、授業料等の入金が順調に進んだことから、現金及び預金が2,279百万円増加したことを主因として増加となりました。また、固定資産は、投資有価証券が期末評価により増加となったことを主因として、6,288百万円の増加となりました。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容当連結会計年度末の現金及び現金同等物は15,755百万円となり、前連結会計年度に比べて177百万円の減少(前連結会計年度は7,894百万円の減少)となりました。これは営業活動によるキャッシュ・フローが10,546百万円の資金増加(前連結会計年度は8,183百万円の資金増加)、投資活動によるキャッシュ・フローが6,779百万円の資金減少(前連結会計年度は7,763百万円の資金減少)、財務活動によるキャッシュ・フローが3,980百万円の資金減少(前連結会計年度は8,314百万円の資金減少)となったことによるものであります。営業活動によるキャッシュ・フローの異動の主な要因は、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べて2,580百万円増加したことによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローの異動は、前連結会計年度に、株式会社イトマンスポーツウェルネスの株式取得により、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出5,016百万円を計上していた一方で、当連結会計年度に、定期預金の預入れによる支出2,388百万円を計上したことが主な要因であります。また、財務活動によるキャッシュ・フローの異動の主な要因は、前連結会計年度中に償還(返済)期限が到来したことにより、社債の償還による支出7,132百万円、及び長期借入の返済による支出2,029百万円を計上したことなどによるものであります。 b.資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、既存の事業活動継続のほか、事業拡大に必要な競争力獲得や、新規事業の立ち上げ等の営業費用であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。主な資金調達の手段としては、継続的な事業収益の計上による自己資金の積み上げを中心に、経営の機動性を確保するために金融機関からの借入・社債などを活用しております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、期中の社債の償還、長期借入金の返済を主因として前連結会計年度末に比べ1,349百万円減少し、28,713百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は15,755百万円となっております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社グループは「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、総合型・学校推薦型選抜の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しつつあります。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスイミングスクール部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれグループ会社として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げていく所存でございます。 (3)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や父母の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革、文部科学省が進めるGIGAスクール構想によるICT化推進など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や父母の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。こうした環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育目標である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。高校生部門では、校舎の体制整備、教務力充実を進め、最適な学習環境を追求しながら、学力向上と生徒一人ひとりの第一志望校合格を達成する校舎づくりを強力に推進してまいります。2024年3月には、従来の大学受験コースに加え、学校成績の向上を目指す生徒をターゲットにした「高校別対応の個別指導コース」を設置し、これまで東進に通っていなかった個別塾に通塾する生徒や学校推薦・総合型選抜を志向する生徒など、新たな生徒層に訴求し、在籍生徒層の裾野を拡大する取り組みを始めております。また、東進衛星予備校では、加盟校との連携と支援を強化して、個々の加盟校業績の向上とその積み上げによる安定した収益体制を確立するとともに、「四谷大塚NET」から「東進中学NET」、「東進衛星予備校」へとつながる小中高一貫の教育体制を構築いたします。大学生・社会人を対象にしたビジネススクール部門では、定評のある語学、ビジネス基礎力養成に加え、近時のリスキリングへの意志の高まりを背景に、ITリテラシーやAI技能習得のプログラムを提供する東進デジタルユニバーシティを充実することで、企業のニーズにカスタマイズした質の高いIT・DX教育をサポートし、拡大する社会人教育の需要に応えてまいります。このほか、通信教育の分野で幅広い利用者層を対象とした東進オンライン学校事業や、児童英語の分野では東進こども英語塾を展開するなど、当社が提供する教育の幅をさらに広げる事業にも取り組んでまいります。グループ会社においては、四谷大塚で、生徒指導体制を整備し、より生徒ひとりひとりに寄り添った学習指導を進めることで、学力向上の実現と生徒・父母の信頼回復に努めるほか、2023年1月に連結子会社となったヒューマレッジ(木村塾他)では、幅広い学力層への指導に関する知見やノウハウをグループ全体に波及させることで、シナジーを高めていきます。また、イトマンスイミングスクールでは、オリンピック選手を輩出するスイミングスクールとしてのステータスと実績を活用し、「心・知・体」のバランスのとれた教育の基盤作りに取り組んでおります。引き続きイトマンスポーツスクールとの相乗効果を図りながら、学校受託事業や、ダンスなど水泳以外のスポーツ種目への拡大、またシニア向けヘルスケアなど、新しい分野も切り拓いていきます。さらに早稲田塾でも、大学入試改革を視野に、総合型・学校推薦型選抜の分野におけるトップクラスの実績とブランド力を生かし、東進ハイスクール、東進衛星予備校とのシナジーを図るなど、より一層の収益性改善に向け、連携を強めてまいります。当社グループ全体が、教育目標の実現に向け、信頼できる人財育成企業としてのブランドイメージを確立するとともに、収益の増大と経費削減に努めることで、さらに戦略的な投資が行えるような環境を整備することで、教育業界における確固たる地位を固めてまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。当連結会計年度の売上高経常利益率は8.2%(前年同期は9.7%)となりました。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社グループは「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、総合型・学校推薦型選抜の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しつつあります。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスイミングスクール部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれグループ会社として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げていく所存でございます。 (3)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や父母の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革、文部科学省が進めるGIGAスクール構想によるICT化推進など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や父母の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。こうした環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育目標である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。高校生部門では、校舎の体制整備、教務力充実を進め、最適な学習環境を追求しながら、学力向上と生徒一人ひとりの第一志望校合格を達成する校舎づくりを強力に推進してまいります。2024年3月には、従来の大学受験コースに加え、学校成績の向上を目指す生徒をターゲットにした「高校別対応の個別指導コース」を設置し、これまで東進に通っていなかった個別塾に通塾する生徒や学校推薦・総合型選抜を志向する生徒など、新たな生徒層に訴求し、在籍生徒層の裾野を拡大する取り組みを始めております。また、東進衛星予備校では、加盟校との連携と支援を強化して、個々の加盟校業績の向上とその積み上げによる安定した収益体制を確立するとともに、「四谷大塚NET」から「東進中学NET」、「東進衛星予備校」へとつながる小中高一貫の教育体制を構築いたします。大学生・社会人を対象にしたビジネススクール部門では、定評のある語学、ビジネス基礎力養成に加え、近時のリスキリングへの意志の高まりを背景に、ITリテラシーやAI技能習得のプログラムを提供する東進デジタルユニバーシティを充実することで、企業のニーズにカスタマイズした質の高いIT・DX教育をサポートし、拡大する社会人教育の需要に応えてまいります。このほか、通信教育の分野で幅広い利用者層を対象とした東進オンライン学校事業や、児童英語の分野では東進こども英語塾を展開するなど、当社が提供する教育の幅をさらに広げる事業にも取り組んでまいります。グループ会社においては、四谷大塚で、生徒指導体制を整備し、より生徒ひとりひとりに寄り添った学習指導を進めることで、学力向上の実現と生徒・父母の信頼回復に努めるほか、2023年1月に連結子会社となったヒューマレッジ(木村塾他)では、幅広い学力層への指導に関する知見やノウハウをグループ全体に波及させることで、シナジーを高めていきます。また、イトマンスイミングスクールでは、オリンピック選手を輩出するスイミングスクールとしてのステータスと実績を活用し、「心・知・体」のバランスのとれた教育の基盤作りに取り組んでおります。引き続きイトマンスポーツスクールとの相乗効果を図りながら、学校受託事業や、ダンスなど水泳以外のスポーツ種目への拡大、またシニア向けヘルスケアなど、新しい分野も切り拓いていきます。さらに早稲田塾でも、大学入試改革を視野に、総合型・学校推薦型選抜の分野におけるトップクラスの実績とブランド力を生かし、東進ハイスクール、東進衛星予備校とのシナジーを図るなど、より一層の収益性改善に向け、連携を強めてまいります。当社グループ全体が、教育目標の実現に向け、信頼できる人財育成企業としてのブランドイメージを確立するとともに、収益の増大と経費削減に努めることで、さらに戦略的な投資が行えるような環境を整備することで、教育業界における確固たる地位を固めてまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。当連結会計年度の売上高経常利益率は8.2%(前年同期は9.7%)となりました。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行に伴う行動制限撤廃により、社会経済活動の正常化が進み、雇用・所得環境の改善がみられ、景気は緩やかに回復しております。先行きについては、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の緊迫化など地政学リスクが高まり、世界的な金融引き締めが続く中、円相場の急激な下落や金融資本市場の変動、物価上昇による家計の消費支出動向等への影響には引き続き注視を要する状況にあります。教育業界では、2020年以降小学生の英語教科化、プログラミング教育の導入、「大学入学共通テスト」への移行を柱とした大学入試改革、さらに2022年度からは高等学校で新学習指導要領が実施され、2024年度には文部科学省が高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)をスタートするなど、教育改革が制度面から進んでおります。また、教育手法の革新という面では、通信インフラの整備やデジタル化の急速な進展を背景として、AIやIoTの活用による新たな学習形態やそれに対応したコンテンツが求められております。さらに、政府も強力に推進する社会人の学び直し、リスキリングとしてのITリテラシー教育需要の高まりなどにより、機動性の高い民間教育が担うべき役割や責務はますます大きくなっております。各企業は、少子化による市場縮小に加え、事業環境の大きな変化や他業種企業の参入、また、生徒、保護者の厳しい選別にも直面し、企業間競争はさらに激しさを増しております。このような環境の下、当社グループは、人財育成企業として、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」という教育理念をグループ全体が共有し、その実現に取り組んでおります。「心・知・体」の教育を総合的に行える体制の構築を目指し、高校生部門(東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等)、小・中学生部門(四谷大塚、木村塾等)、スイミングスクール部門(イトマンスイミングスクール・イトマンスポーツスクール)を中心に、各部門が提供するコンテンツの充実や教育指導方法の深化、受講環境の整備などを進めてまいりました。高校生部門においては、受験生対象の「志望校別単元ジャンル演習講座」「第一志望校対策演習講座」の進化に加え、今年から英語を含む英数2教科対応となった高校2年生対象の「個人別定石問題演習講座」など、当社ならではのAIを活用した講座の充実を進めた結果、東京大学現役合格者数が6年連続800名超となったほか、旧七帝大、国公立大医学部、早稲田、慶應など難関大学に、今年も多くの合格者を送り出すことができました。さらに、学校での成績向上にフォーカスした「高等別対応の個別指導コース」を設置し、通塾生徒層の拡大に向けた新たな取り組みも開始しております。また、ビジネススクール部門では、企業対象の語学・ビジネススキル研修で培ったノウハウを活かし、新たな成長分野としてIT・DX研修への取り組みを積極的に推進いたしました。そのほか、2023年1月から新たにグループに加わったヒューマレッジの体制整備も進めました。こうしたなか、当連結会計年度の営業収益は、対前年同期631百万円の増加となる52,986百万円(前年同期比1.2%増)となり、当社グループの過去最高値を更新いたしました。これは、小・中学生部門がヒューマレッジ(木村塾等)の加入などにより1,641百万円の増加となったことに加え、ビジネススクール部門が企業向けIT・DX講座の大口受注により483百万円の増加となったことによるものであります。高校生部門では、前期末募集期の入学者数減少と夏期の生徒募集において高校1年生、高校2年生の入学者数が伸び悩んだことから1,602百万円の減収となりましたが、2024年度の新年度生募集においては、前年を上回って推移しております。費用面では、ヒューマレッジの加入による増加のほか、新規校舎に係る物件費や賃金ベースアップに伴う人件費、全国統一小学生テストのTV広告に伴う費用などに加え、コロナ禍で中止していた合宿やセミナー等のイベント再開があり、費用全体で対前年同期1,463百万円の増加となる48,448百万円(前年同期比3.1%増)となりました。他方、その他の経費においては、当期も学力の大巾向上の実現に焦点を絞った施策を引き続き積極的に進める一方、臨時従業員人件費や広告宣伝費をはじめとした費用対効果の検証を通じて、ヒューマレッジ加入による費用増加分以外では、前年を下回る水準に抑えることができました。この結果、営業利益4,538百万円(前年同期比15.5%減)、経常利益4,323百万円(前年同期比14.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,602百万円(前年同期比35.0%減)となりました。なお、前期には、当社が保有していた研修施設の土地・建物の売却益1,009百万円を特別利益として計上していたため、前年比では税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益でこの影響がでております。 当連結会計年度における各セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメント利益は連結損益計算書の営業利益に調整額を加えたものであります。 ① 高校生部門当部門は、東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等で、主に高校生を対象とした教育事業を行っており、質の高い授業と革新的な学習システムを提供する我が国最大級の予備校として、当社グループの主要事業となっております。当連結会計年度末の校舎数は、直営校として東進ハイスクール96校、早稲田塾12校、また東進衛星予備校のフランチャイズを構成する加盟校は、当連結会計年度末時点で942校となっております。当連結会計年度のセグメント売上高は27,016百万円(前年同期比5.6%減)、セグメント利益は4,140百万円(前年同期比27.1%減)となりました。 ② 小・中学生部門当部門は、四谷大塚、木村塾、東進四国、東進育英舎等で、主に小学生、中学生を対象とした教育事業を行っております。当連結会計年度末時点の校舎数は、首都圏に四谷大塚35校(9月に四谷大塚白金高輪校舎を開校。他にYTnet・四谷大塚NET加盟教室数873教室)、兵庫・大阪地区を中心に株式会社ヒューマレッジが展開する木村塾等35校、愛媛県で株式会社東進四国が運営する東進スクール14校、茨城県で株式会社東進育英舎が運営する東進育英舎3校となっております。当連結会計年度のセグメント売上高は13,214百万円(前年同期比14.2%増)、セグメント利益は2,532百万円(前年同期比9.1%減)となりました。なお、上記にはヒューマレッジに係るのれん償却額233百万円を含んでおります。 ③ スイミングスクール部門当部門は、主に水泳教室、フィットネスクラブの運営を行っております。株式会社イトマンスイミングスクールはスイミングスクールの草分けであり、乳幼児から小中学生、成人に至る幅広い年齢層に支持されるスクールとして、国内最大級のスイミング事業を展開しているほか、世界に通じる選手育成にも力を入れており、これまで30名以上のオリンピック選手を輩出し、スイミング界の名門として、高い評価をいただいております。また、2022年3月にグループ化した株式会社イトマンスポーツスクールは、地域密着のスクールとして堅調な事業運営を継続しており、イトマンスイミングスクールとのシナジー効果も顕現しつつあります。当連結会計年度末時点の校舎数は57校(他に提携校18校)となっております。当連結会計年度のセグメント売上高は9,909百万円(前年同期比0.1%増)、セグメント利益は537百万円(前年同期比42.2%増)となりました。なお、上記にはイトマンスポーツスクールに係るのれん償却額126百万円を含んでおります。 ④ ビジネススクール部門当部門は、東進ビジネススクール等で、主に大学生、社会人を対象とした教育事業を行っております。大学生向けには大学入学前教育、入学後の基礎分野教材提供・教養教育など、基礎学力向上に貢献するプログラムに加え、新たにITパスポート対策講座などデジタル教育コンテンツの提供を開始、社会人向けには、主に企業向けに映像・インターネットを駆使した各種語学研修・社会人基礎力養成・ITリテラシー教育などのプログラムを提供する事業を展開しております。なお、本部門には、東進デジタルユニバーシティ事業を含んでおり、当期中に、日本を代表する自動車メーカーと全従業員向けのデジタル教育プログラムを共同開発し、実施完了するなど着実に実績を積み上げております。当連結会計年度のセグメント売上高は2,124百万円(前年同期比29.5%増)、セグメント利益は780百万円(前年同期比96.0%増)となりました。 ⑤ その他部門その他部門には、出版事業部門、オンライン学校部門、こども英語塾部門、国際事業部門を含んでおります。出版事業部門では、“東進ブックス”として高校生向けの「名人の授業」「レベル別問題集」「一問一答」等のシリーズものを中心に、数多くの学習参考書・語学書を出版しております。また、特色ある「大学受験案内」の発行などを通し、東進のブランド力を高め、東進ハイスクール、東進衛星予備校等とのシナジー効果をあげております。2021年2月よりサービス開始したオンライン学校部門では、「いつでもどこでもだれにでも、最新にして最高の教育を」を目標として、全国の小学生、中学生を対象にした通信教育事業「東進オンライン学校」を提供しております。また、こども英語塾部門は、セサミ・ストリートを教材とした「セサミ・ストリート・イングリッシュ」を使用して「自ら進んで楽しみながら学習する」新しい英語学習を提案しており、2021年11月からは、オンラインでも受講できるサービスを開始しております。当連結会計年度のセグメント売上高は1,939百万円(前年同期比3.5%増)、セグメント利益は269百万円(前年同期は221百万円の損失)となりました。 当期の財政状態の概況は、次のとおりであります。当連結会計年度末における財政状態は、前連結会計年度末に比べ総資産が10,181百万円増加し、88,286百万円に、純資産が2,319百万円増加して、28,766百万円となっております。総資産の異動は、流動資産の増加8,045百万円、および固定資産の増加2,135百万円が主な要因であります。流動資産の増加は、期中の資金調達を主因とする現金及び預金の増加6,936百万円、生徒募集期に伴う売掛金の増加993百万円があったことなどによるものであります。また、固定資産の増加は、投資有価証券の期末評価を主因とする増加3,227百万円があった一方で、のれんが償却により359百万円、保険積立金が解約などにより367百万円減少したことなどによるものであります。純資産の増加は、親会社株主に帰属する当期純利益2,602百万円、その他有価証券評価差額金等、その他の包括利益累計額の増加2,349百万円を計上した一方で、剰余金の配当による減少2,632百万円があったことによるものであります。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより23,827百万円となり、前連結会計年度に比べて6,881百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは4,067百万円の資金増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益4,128百万円の計上に対し、減価償却費2,673百万円、のれん償却額359百万円の加算があった一方で、売上債権の増加額993百万円、法人税等の支払額2,004百万円があったことなどによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは1,953百万円の資金減少となりました。これは、保険積立金の解約による収入412百万円、敷金及び保証金の回収による収入305百万円があった一方で、有形固定資産の取得による支出1,337百万円、無形固定資産の取得による支出736百万円、および長期前払費用の取得に伴う支出492百万円があったことなどによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは4,750百万円の資金増加となりました。これは、長期借入金の返済による支出642百万円、社債の償還による支出1,967百万円のほか、配当金の支払2,631百万円があった一方で、長期借入れによる収入10,000百万円があったことなどによるものであります。③生産、受注及び販売の状況a.生産実績 当社グループは、生徒に対して授業を行うことを主な業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。b.受注状況 該当事項はありません。c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)前年同期比(%)高校生部門(百万円)26,56194.3小・中学生部門(百万円)13,140114.3スイミングスクール部門(百万円)9,909100.1ビジネススクール部門(百万円)2,124129.5その他(百万円)1,251107.3合計(百万円)52,986101.2(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.当連結会計年度の経営成績等 当連結会計年度の経営成績は、営業収益52,986百万円(前年同期比1.2%増)、営業利益4,538百万円(前年同期比15.5%減)、経常利益4,323百万円(前年同期比14.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,602百万円(前年同期比35.0%減)となり、営業収益で当社過去最高実績を更新いたしました。 営業収益の増加は、主にヒューマレッジの加入による小・中学生部門の増収1,641百万円及びビジネススクール部門の増収483百万円があった一方で、高校生部門の減収1,602百万円があったことが主な要因であります。利益面では、ビジネススクール部門の大幅な増益があったものの、高校生部門の減収影響や、全国統一テストの広告宣伝費増加による小・中学生部門の減益を主因として、営業利益以下では前年を下回る結果となりました。 b.経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの主要な事業のひとつである東進衛星予備校は、全国のフランチャイズ加盟校を結び、大学受験を中心として、中学生、高校生から高卒生までの生徒に豊富な講座を提供しております。これらフランチャイズ加盟校の業績は、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼします。これに対し、当社グループでは、教材や募集ツールの開発、提供に止まらず、東進ハイスクール直営校や衛星事業の各加盟校での成功事例の標準化や、運営スタッフの教育・研修など、踏み込んだ加盟校バックアップを進め、「本当に学力を伸ばす」実績を作り上げることで、各加盟校の業績向上を図っております。 c.セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(高校生部門)当部門では、前期末募集期の新規入学者減少と、夏期の生徒募集で低学年の入学数が伸び悩んだことが影響し、減収となりました。費用面では、コロナ禍で中止していた合宿やセミナー等のイベント再開があった一方で、臨時従業員人件費をはじめとした費用対効果の検証を通じて、費用全体で前年を下回る水準に抑制いたしました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は27,016百万円(前年同期比5.6%減)、セグメント利益は4,140百万円(前年同期比27.1%減)となりました。 (小・中学生部門)当部門では、2023年1月のヒューマレッジ加入による増収1,675百万円があり、売上高では前年を上回りましたが、全国統一テストのTV広告などを主因した経費の増加があり、利益では前年を下回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は13,214百万円(前年同期比14.2%増)、セグメント利益は2,532百万円(前年同期比9.1%減)となりました。 (スイミングスクール部門)当部門では、主にイトマンスポーツスクールの在籍回復による増収があり、売上高、利益とも前年を上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は9,909百万円(前年同期比0.1%増)、セグメント利益は537百万円(前年同期比42.2%増)となりました。 (ビジネススクール部門)当部門では、企業向け研修で、新たなる成長分野としてIT・DX研修への取り組みを積極的に推進し、大口受注を獲得したことで、売上高、利益とも前年を大きく上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は2,124百万円(前年同期比29.5%増)、セグメント利益は780百万円(前年同期比96.0%増)となりました。 (その他部門)当部門では、オンライン学校事業の増収などがあり、売上高は前年を上回り、利益も大きく改善いたしました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は1,939百万円(前年同期比3.5%増)、セグメント利益は269百万円(前年同期は221百万円の損失)となりました。 d.財政状態当連結会計年度末における財政状態は、前連結会計年度末に比べ総資産が10,181百万円増加し、88,286百万円に、純資産が2,319百万円増加して、28,766百万円となっております。総資産の異動は、流動資産の増加8,045百万円、および固定資産の増加2,135百万円が主な要因であります。流動資産の増加は、期中の資金調達を主因とする現金及び預金の増加6,936百万円があったことや、期末の生徒募集が前年を上回って推移したことに伴い、売掛金が993百万円増加したことなどによるものであります。また、固定資産の増加は、投資有価証券の期末評価を主因とする増加3,227百万円があった一方で、のれんが償却により359百万円、保険積立金が解約などにより367百万円減少したことなどによるものであります。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容当連結会計年度末の現金及び現金同等物は23,827百万円となり、前連結会計年度に比べて6,881百万円の増加(前連結会計年度は1,976百万円の減少)となりました。これは営業活動によるキャッシュ・フローが4,067百万円の資金増加(前連結会計年度は4,680百万円の資金増加)、投資活動によるキャッシュ・フローが1,953百万円の資金減少(前連結会計年度は2,846百万円の資金減少)、財務活動によるキャッシュ・フローが4,750百万円の資金増加(前連結会計年度は3,816百万円の資金減少)となったことによるものであります。営業活動によるキャッシュ・フローの異動の主な要因は、売上債権の増減額が、前連結会計年度は40百万円の減少であったのに対し、当連結会計年度は993百万円の増加となったことなどによるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローの異動は、前連結会計年度に、有形固定資産の売却による収入3,032百万円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,387百万円をそれぞれ計上したことが主な要因であります。また、財務活動によるキャッシュ・フローの異動の主な要因は、当連結会計年度に、長期借入による収入10,000百万円を計上したことなどによるものであります。 b.資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、既存の事業活動継続のほか、事業拡大に必要な競争力獲得や、新規事業の立ち上げ等の営業費用であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。主な資金調達の手段としては、継続的な事業収益の計上による自己資金の積み上げを中心に、経営の機動性を確保するために金融機関からの借入・社債などを活用しております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、期中の資金調達を主因として前連結会計年度末に比べ7,442百万円増加し、35,727百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は23,827百万円となっております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社グループは「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、総合型・学校推薦型選抜の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しつつあります。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスイミングスクール部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれグループ会社として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げていく所存でございます。 (3)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や父母の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や父母の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。こうした環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育目標である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。東進ハイスクールでは、校舎の体制整備、教務力充実を進め、最適な学習環境を追求しながら、学力向上と生徒一人ひとりの第一志望校合格を達成する校舎づくりを強力に推進してまいります。また、東進衛星予備校では、加盟校との連携と支援を強化して、個々の加盟校業績の向上とその積み上げによる安定した収益体制を確立いたします。これと併せ、「四谷大塚NET」から「東進中学NET」、「東進衛星予備校」へとつながる小中高一貫の教育体制を構築いたします。大学生・社会人を対象にしたビジネススクール部門では、近時のリスキリングへの意識の高まりを背景に、語学、ビジネス基礎力養成に加え、ITリテラシーやAI技能の習得など、提供するプログラムの充実を図るとともに、さらに高度な需要に応える東進デジタルユニバーシティを充実するなど、社会人教育の拡大に応えてまいります。このほか、通信教育の分野で幅広い利用者層を対象とした東進オンライン学校事業や、児童英語の分野では東進こども英語塾を展開するなど、当社が提供する教育の幅をさらに広げる事業にも取り組んでまいります。グループ会社においては、四谷大塚で引き続き新規校舎の展開を進め、小学校低学年を含めた指導体制を強化するほか、2023年1月に連結子会社となったヒューマレッジ(木村塾他)では、幅広い学力層への指導に関する知見やノウハウをグループ全体に波及させることで、対象生徒層の拡大など、シナジーを高めていきます。また、イトマンスイミングスクールでは、オリンピック選手を輩出するスイミングスクールとしてのステータスと実績を活用し、昨年グループ化したイトマンスポーツスクールとの相乗効果を図りながら、「心・知・体」のバランスのとれた教育の基盤作りに取り組んでおります。さらに早稲田塾でも、大学入試改革を視野に、総合型・学校推薦型選抜の分野におけるトップクラスの実績とブランド力を生かし、東進ハイスクール、東進衛星予備校とのシナジーを図るなど、より一層の収益性改善に向け、連携を強めてまいります。当社グループ全体が、教育目標の実現に向け、信頼できる人財育成企業としてのブランドイメージを確立するとともに、収益の増大と経費削減に努めることで、さらに戦略的な投資が行えるような環境を整備することで、教育業界における確固たる地位を固めてまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。当連結会計年度の売上高経常利益率は9.7%(前年同期は10.4%)となりました。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社グループは「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、総合型・学校推薦型選抜の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しつつあります。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスイミングスクール部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれグループ会社として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げていく所存でございます。 (3)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や父母の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や父母の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。こうした環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育目標である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。東進ハイスクールでは、校舎の体制整備、教務力充実を進め、最適な学習環境を追求しながら、学力向上と生徒一人ひとりの第一志望校合格を達成する校舎づくりを強力に推進してまいります。また、東進衛星予備校では、加盟校との連携と支援を強化して、個々の加盟校業績の向上とその積み上げによる安定した収益体制を確立いたします。これと併せ、「四谷大塚NET」から「東進中学NET」、「東進衛星予備校」へとつながる小中高一貫の教育体制を構築いたします。大学生・社会人を対象にしたビジネススクール部門では、近時のリスキリングへの意識の高まりを背景に、語学、ビジネス基礎力養成に加え、ITリテラシーやAI技能の習得など、提供するプログラムの充実を図るとともに、さらに高度な需要に応える東進デジタルユニバーシティを充実するなど、社会人教育の拡大に応えてまいります。このほか、通信教育の分野で幅広い利用者層を対象とした東進オンライン学校事業や、児童英語の分野では東進こども英語塾を展開するなど、当社が提供する教育の幅をさらに広げる事業にも取り組んでまいります。グループ会社においては、四谷大塚で引き続き新規校舎の展開を進め、小学校低学年を含めた指導体制を強化するほか、2023年1月に連結子会社となったヒューマレッジ(木村塾他)では、幅広い学力層への指導に関する知見やノウハウをグループ全体に波及させることで、対象生徒層の拡大など、シナジーを高めていきます。また、イトマンスイミングスクールでは、オリンピック選手を輩出するスイミングスクールとしてのステータスと実績を活用し、昨年グループ化したイトマンスポーツスクールとの相乗効果を図りながら、「心・知・体」のバランスのとれた教育の基盤作りに取り組んでおります。さらに早稲田塾でも、大学入試改革を視野に、総合型・学校推薦型選抜の分野におけるトップクラスの実績とブランド力を生かし、東進ハイスクール、東進衛星予備校とのシナジーを図るなど、より一層の収益性改善に向け、連携を強めてまいります。当社グループ全体が、教育目標の実現に向け、信頼できる人財育成企業としてのブランドイメージを確立するとともに、収益の増大と経費削減に努めることで、さらに戦略的な投資が行えるような環境を整備することで、教育業界における確固たる地位を固めてまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。当連結会計年度の売上高経常利益率は9.7%(前年同期は10.4%)となりました。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中で、各種感染症対策や行動制限の緩和により、緩やかに持ち直しの動きが見られたものの、円安や資源価格の高騰による物価上昇圧力が強まり、回復基調になりつつあった経済活動、消費活動にマイナスの影響を及ぼしました。世界的な金融引き締めが続く中、景気の先行きについては、更なる物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動などの影響に注視を要する状況にあります。教育業界では、2020年度以降小学生の英語教科化、プログラミング教育の導入、大学入試における「大学入学共通テスト」への移行、さらに2022年度からは高等学校で新学習指導要領が実施されるなど、制度面から教育改革が進んでおります。一方で、コロナ禍を契機として文部科学省のGIGAスクール構想の実現が急がれ、オンライン型教育の需要が急激に高まるなど、社会環境の変化に応じた新たな学習形態やコンテンツが求められております。また、5Gをはじめとする通信インフラの整備やデジタル化の急速な進展を背景とした、AIやIoTの活用による教育手法の革新という面でも、機動性の高い民間教育が担うべき役割や責務はますます大きくなっております。各企業は、少子化による市場縮小に加え、事業環境の大きな変化や他業種企業の参入、また、生徒、保護者の厳しい選別にも直面し、企業間競争はさらに激しさを増しております。このような環境の下、当社グループは、人財育成企業として、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」という教育理念をグループ全体が共有し、その実現に取り組んでおります。「心・知・体」の教育を総合的に行える体制の構築を目指し、高校生部門(東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等)、小・中学生部門(四谷大塚、木村塾等)、スイミングスクール部門(イトマンスイミングスクール、イトマンスポーツスクール)を中心に、各部門が提供するコンテンツの充実や教育指導方法の深化、受講環境の整備などを進めております。高校生部門では、受験生対象の「志望校別単元ジャンル演習講座」「第一志望校対策演習講座」に加え、高校2年生対象の「個人別定石問題演習講座」を新たに開発、当社ならではのAIを活用した講座の充実を進めるなど、合格に直結する得点力強化への取組を強力に推進いたしました。この結果、東京大学現役合格者数が5年連続800名超となったほか、旧七帝大、国公立大医学部、早稲田、慶應など難関大学に、今年も多くの合格者を送り出すことができました。さらに、2023年1月には、株式会社ヒューマレッジ及び株式会社ティエラコムの株式を取得し、株式会社ヒューマレッジは連結子会社、株式会社ティエラコムは持分法適用関連会社としております。この度、当社が連結子会社化した株式会社ヒューマレッジは、「絶対に生徒を見捨てない塾」を標榜し、兵庫、大阪北摂地区を中心に「木村塾」ブランドなど34校舎(生徒数9,000名)を展開、「勉強のできる子だけでなく、苦手な子・普通の子もしっかり成績があがる塾」として、開塾以来地域No.1の有力塾です。また、2012年より東進衛星予備校に加盟いただき、現在11校舎を展開する有力フランチャイジーでもあり、関西中心に、難関大学への高い合格実績を挙げています。同社は創業来、「すべての生徒たちが人として成長すること」を目標とし、「人生の勝利の方程式」に基づく人間教育を土台に据えた教育方針は地域に強く支持されており、当社の教育理念とも軌を一にしております。株式会社ヒューマレッジの幅広い学力層への指導に関する知見やノウハウを、当社の全国ネットワークにおいて融合、活用することで、小・中学生部門、高校生部門双方において、今まで以上に生徒層の裾野を拡大でき、当社の全国ネットワークの成長に寄与するものと確信しております。また、株式会社ティエラコムとも、今般の株式取得を通じて、両社の信頼関係をより強固なものとし、相互の知見、ノウハウを融合し活用することで、小中高一貫教育指導の一層の深化、多様な事業展開の推進など、双方のブランド力、顧客満足度を高め、共に発展を目指して参ります。こうしたなか、当連結会計年度の営業収益は、対前年同期2,948百万円の増加となる52,354百万円(前年同期比6.0%増)となりました。これは、スイミングスクール部門がイトマンスイミングスクールの増収及びイトマンスポーツスクールの加入により3,314百万円の増収となったことに加え、小・中学生部門が四谷大塚などの小学生の在籍者数増加及び、第4四半期のヒューマレッジ加入により1,009百万円の増収となったことによるものであります。高校生部門では前期末と夏期(7月-8月)、冬期(11月-12月)の生徒募集期に新型コロナウイルス感染再拡大があったこと、新年度募集期(1月-3月)の新規入学者数が当初見込みを下回ったことなどが影響し、対前年同期1,634百万円の減収となりました。費用面では、イトマンスポーツスクール、ヒューマレッジの加入による経費増があったことを主因として、対前年同期3,169百万円の増加となる46,985百万円(前年同期比7.2%増)となりました。既存部門の経費においては、当期も学力の大巾向上の実現に焦点を絞った施策を引き続き積極的に進め、また、物件費、光熱費等の増加要因があったものの、広告宣伝費をはじめとした費用対効果の検証を通じた経費のコントロールにより、前年以下に抑えた運営を実現いたしました。また、期中に、当社が杉並区に保有していた研修施設の土地・建物等を売却したことなどにより、固定資産売却益1,023百万円を特別利益に計上しております。 この結果、当連結会計年度の経営成績は、営業利益5,369百万円(前年同期比3.9%減)、経常利益5,071百万円(前年同期比1.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4,000百万円(前年同期比16.3%増)となり、売上高及び親会社株主に帰属する当期純利益で当社の過去最高値を更新いたしました。 当連結会計年度における各セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメント利益(又は損失)は連結損益計算書の営業利益に調整額を加えたものであります。当社は、2023年1月5日付で株式会社ヒューマレッジの全株式を取得し、連結子会社といたしました。株式会社ヒューマレッジは主に小・中学生を対象とする「木村塾」ブランドなど34校舎、高校生を対象とする東進衛星予備校のフランチャイジーとして11校舎を展開しており、「高校生部門」及び「小・中学生部門」に含めております。 (高校生部門)当部門は、東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等で、主に高校生を対象とした教育事業を行っており、質の高い授業と革新的な学習システムを提供する我が国最大級の予備校として、当社グループの主要事業となっております。当連結会計年度末の校舎数は、直営校として東進ハイスクール96校、早稲田塾12校、また東進衛星予備校のフランチャイズを構成する加盟校は、当連結会計年度末時点で973校となっております。当連結会計年度のセグメント売上高は28,618百万円(前年同期比5.4%減)、セグメント利益は5,679百万円(前年同期比20.0%減)となりました (小・中学生部門)当部門は、四谷大塚、東進四国、東進育英舎等で、主に小学生、中学生を対象とした教育事業を行っております。中学受験指導のパイオニアとして全国最大の中学受験模試「合不合判定テスト」を主催する四谷大塚、各地域に根差して展開する東進四国(東進スクール)、東進育英舎など、それぞれ特色を有し、事業を進めております。当連結会計年度末時点の校舎数は、首都圏に四谷大塚34校(当連結会計年度中、12月に四谷大塚自由が丘校舎・調布校舎、1月に西新宿校舎を開校。他にYTnet・四谷大塚NET加盟教室数853教室)、愛媛県で株式会社東進四国が運営する東進スクール15校、茨城県で株式会社東進育英舎が運営する東進育英舎3校となっております。なお、株式会社ヒューマレッジを連結子会社としたことに伴い、「木村塾」ブランドなど34校舎が増加しております。当連結会計年度のセグメント売上高は11,573百万円(前年同期比9.6%増)、セグメント利益は2,786百万円(前年同期比11.7%増)となりました。なお、上記にはヒューマレッジに係るのれん償却額58百万円を含んでおります。 (スイミングスクール部門)当部門は、主に水泳教室、フィットネスクラブの運営を行っております。株式会社イトマンスイミングスクールはスイミングスクールの草分けであり、乳幼児から小中学生、成人に至る幅広い年齢層に支持されるスクールとして、国内最大級のスイミング事業を展開しているほか、世界に通じる選手育成にも力を入れており、これまで30名以上のオリンピック選手を輩出し、スイミング界の名門として、高い評価をいただいております。また、前期末にグループ化した株式会社イトマンスポーツスクールは、地域密着のスクールとして堅調な事業運営を継続しており、イトマンスイミングスクールとのシナジー効果も顕現しつつあります。当連結会計年度末時点の校舎数は57校(当連結会計年度中、4月にイトマンスイミングスクール福岡マリナタウン校、2月に柏の葉校を開校。他に提携校18校)となっております。当連結会計年度のセグメント売上高は9,898百万円(前年同期比50.3%増)、セグメント利益は378百万円(前年同期比515.1%増)となりました。なお、上記にはイトマンスポーツスクールに係るのれん償却額126百万円を含んでおります。 (ビジネススクール部門)当部門は、東進ビジネススクール等で、主に大学生、社会人を対象とした教育事業を行っております。大学生向けには大学入学前教育、入学後の基礎分野教材提供・教養教育など、基礎学力向上に貢献するプログラムを、社会人向けには、主に企業向けに映像・インターネットを駆使した各種語学研修・社会人基礎力養成・ITリテラシー教育などのプログラムを提供する事業を展開しております。なお、本部門には、前期より開始した東進デジタルユニバーシティ事業を含んでおります。当連結会計年度のセグメント売上高は1,641百万円(前年同期比2.0%増)、セグメント利益は397百万円(前年同期比10.2%増)となりました。 (その他部門)その他部門には、出版事業部門、オンライン学校部門、こども英語塾部門、国際事業部門を含んでおります。出版事業部門では、“東進ブックス”として高校生向けの「名人の授業」「レベル別問題集」「高速マスター」等のシリーズものを中心に、数多くの学習参考書・語学書を出版しております。また、特色ある「大学受験案内」の発行などを通し、東進のブランド力を高め、東進ハイスクール、東進衛星予備校等とのシナジー効果をあげております。2021年2月よりサービス開始したオンライン学校部門では、「いつでもどこでもだれにでも、最新にして最高の教育を」を目標として、全国の小学生、中学生を対象にした通信教育事業「東進オンライン学校」を提供しております。また、こども英語塾部門は、セサミ・ストリートを教材とした「セサミ・ストリート・イングリッシュ」を使用して「自ら進んで楽しみながら学習する」新しい英語学習を提案しており、2021年11月からは、オンラインでも受講できるサービスを開始いたしました。当連結会計年度のセグメント売上高は1,873百万円(前年同期比9.5%増)、セグメント損失は221百万円(対前年同期260百万円の改善)となりました。 当期の財政状態の概況は、次のとおりであります。当連結会計年度末における財政状態は、前連結会計年度末に比べ総資産が1,540百万円増加し、78,104百万円に、純資産が3,336百万円増加して、26,447百万円となっております。総資産の異動は、流動資産の減少1,723百万円、および固定資産の増加3,263百万円が主な要因であります。流動資産の減少は、不動産売却に伴う収入があった一方で、子会社株式及び関連会社株式の取得、配当金や法人税等の支払などにより、現金及び預金が1,939百万円減少となったことなどによるものであります。また、固定資産の増加は、不動産売却を主要因として、土地・建物など有形固定資産が1,116百万円減少した一方で、株式会社ヒューマレッジを新たに連結したことによるのれんの増加2,148百万円、投資有価証券の時価評価等に伴う増加1,741百万円があったことなどによるものであります。純資産の異動は、親会社株主に帰属する当期純利益4,000百万円、及び、その他有価証券評価差額金等、その他の包括利益累計額の増加1,090百万円を計上した一方で、配当金の支払1,755百万円があったことによるものであります。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより16,945百万円となり、前連結会計年度に比べて1,976百万円減少いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは4,680百万円の資金増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益6,000百万円の計上に対し、減価償却費2,426百万円の加算、固定資産売却益1,023百万円の減算のほか、前受金の減少額643百万円、法人税等の支払額1,745百万円があったことなどによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは2,846百万円の資金減少となりました。これは、有形固定資産の売却による収入3,032百万円があった一方で、有形固定資産の取得による支出1,876百万円、無形固定資産の取得による支出719百万円があったことに加え、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,387百万円があったことなどによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは3,816百万円の資金減少となりました。これは、長期借入金の返済による支出649百万円、社債の償還による支出1,409百万円のほか、配当金の支払額1,753百万円があったことなどによるものであります。 ③生産、受注及び販売の状況a.生産実績 当社グループは、生徒に対して授業を行うことを主な業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。b.受注状況 該当事項はありません。c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)前年同期比(%)高校生部門(百万円)28,15294.8小・中学生部門(百万円)11,495109.4スイミングスクール部門(百万円)9,898150.3ビジネススクール部門(百万円)1,641102.0その他(百万円)1,166114.4合計(百万円)52,354106.0(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.当連結会計年度の経営成績等 当連結会計年度の経営成績は、営業収益52,354百万円(前年同期6.0%増)、営業利益5,369百万円(前年同期比3.9%減)、経常利益5,071百万円(前年同期比1.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,000百万円(前年同期比16.3%増)となりました。営業収益の増加は、スイミングスクール部門の増収3,314百万円及び小・中学生部門の増収1,009百万円があった一方で、高校生部門の減収1,634百万円があったことが主な要因であります。利益面では、高校生部門の減収影響により営業利益及び経常利益は前年を下回ったものの、研修施設の売却による特別利益の計上があり、親会社株主に帰属する当期純利益は前年を上回り、当社の過去最高値となりました。 b.経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの主要な事業のひとつである東進衛星予備校は、全国のフランチャイズ加盟校を結び、大学受験を中心として、中学生、高校生から高卒生までの生徒に豊富な講座を提供しております。これらフランチャイズ加盟校の業績は、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼします。これに対し、当社グループでは、教材や募集ツールの開発、提供に止まらず、東進ハイスクール直営校や衛星事業の各加盟校での成功事例の標準化や、運営スタッフの教育・研修など、踏み込んだ加盟校バックアップを進め、「本当に学力を伸ばす」実績を作り上げることで、各加盟校の業績向上を図っております。 c.セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(高校生部門)当部門では、生徒募集期である7月・8月、11月・12月に新型コロナウイルス感染症の再拡大が重なったことや、長年のコロナ禍で生徒の学習意欲が全体として低下したことにより、年間を通して新規入学者数が前年を下回りました。費用面では、個人別定石問題演習などの新コンテンツの開発などの積極的投資費用を、既存経費の削減で吸収いたしました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は28,618百万円(前年同期比5.4%減)、セグメント利益は5,679百万円(前年同期比20.0%減)となりました。 (小・中学生部門)当部門では、四谷大塚を中心に生徒数が引き続き増勢にあることや、期中に開校した新設校舎の順調な立ち上がりに加えて、2023年1月からはヒューマレッジも加わり、売上高、利益とも前年を上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は11,573百万円(前年同期比9.6%増)、セグメント利益は2,786百万円(前年同期比11.7%増)となりました。 (スイミングスクール部門)当部門では、イトマンスポーツスクールの加入による増収2,862百万円に加え、イトマンスイミングスクールの在籍回復による増収があり、売上高、利益とも前年を上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は9,898百万円(前年同期比50.3%増)、セグメント利益は378百万円(前年同期比515.1%増)となりました。 (ビジネススクール部門)当部門では、大学事業部の入学前準備教育を中心に引き続き堅調に推移し、売上高、利益とも前年を上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は1,641百万円(前年同期比2.0%増)、セグメント利益は397百万円(前年同期比10.2%増)となりました。 (その他部門)当部門では、オンライン学校事業の増収などがあり、売上高は前年を上回り、利益も改善いたしました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は1,873百万円(前年同期比9.5%増)、セグメント損失は221百万円(前年同期比260百万円の改善)となりました。 d.財政状態当連結会計年度末における財政状態は、前連結会計年度末に比べ総資産が1,540百万円増加し、78,104百万円に、また、純資産は3,336百万円増加して、26,447百万円となっております。総資産の異動は、流動資産の減少1,723百万円、および固定資産の増加3,263百万円が主な要因であります。流動資産の減少は、不動産売却に伴う収入があった一方で、子会社株式及び関連会社株式の取得、配当金や法人税等の支払などにより、現金及び預金が1,939百万円減少となったことなどによるものであります。また、固定資産の増加は、不動産売却を主要因として、土地・建物など有形固定資産が1,116百万円減少した一方で、株式会社ヒューマレッジを新たに連結したことによるのれんの増加2,148百万円、投資有価証券の時価評価等に伴う増加1,741百万円があったことなどによるものであります。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容当連結会計年度末の現金及び現金同等物は16,945百万円となり、前連結会計年度に比べて1,976百万円の減少(前連結会計年度は452百万円の減少)となりました。これは営業活動によるキャッシュ・フローが4,680百万円の資金増加(前連結会計年度は5,775百万円の資金増加)、投資活動によるキャッシュ・フローが2,846百万円の資金減少(前連結会計年度は5,544百万円の資金減少)、財務活動によるキャッシュ・フローが3,816百万円の資金減少(前連結会計年度は720百万円の資金減少)となったことによるものであります。営業活動によるキャッシュ・フローの異動の主な要因は、前受金の増減額が、前連結会計年度は330百万円の増加であったのに対し、当連結会計年度は643百万円の減少となったことなどによるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローの異動は、当連結会計年度に有形固定資産の売却による収入3,032百万円を計上したことが主な要因であります。また、財務活動によるキャッシュ・フローの異動の主な要因は、前連結会計年度に、長期借入れによる収入2,000百万円及び社債の発行による収入987百万円を計上したことによるものであります。 b.資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、既存の事業活動継続のほか、事業拡大に必要な競争力獲得や、新規事業の立ち上げ等の営業費用であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。主な資金調達の手段としては、継続的な事業収益の計上による自己資金の積み上げを中心に、経営の機動性を確保するために金融機関からの借入・社債などを活用しております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、対前年同期2,023百万円減少し、28,285百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は16,945百万円となっております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社は「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、AO・推薦入試の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しつつあります。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスイミングスクール部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれグループ会社として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げてゆく所存でございます。また、当社は2023年3月期から2025年3月期までの中期経営計画を策定しております。2026年には設立50周年を迎え、「第二の創業期」として、予備校業界のみならず人財育成に係る幅広い分野を手掛ける教育業界のリーディングカンパニーとして一層の成長を図ってまいります。 (3)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や保護者の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や父母の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。こうした環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育目標である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。東進ハイスクールでは、既存校舎の体制整備の他、新規校舎展開も進め、最適な学習環境を追求しながら、学力向上と生徒一人ひとりの第一志望校合格を達成する校舎づくりを強力に推進してまいります。また、東進衛星予備校では、加盟校との連携と支援を強化して、個々の加盟校業績の向上とその積み上げによる安定した収益体制を確立いたします。これと併せ、「四谷大塚NET」から「東進中学NET」、「東進衛星予備校」へとつながる小中高一貫の教育体制を構築いたします。英語教育においては、近時の英語教育改革の流れを踏まえた4技能をバランスよく習得できるプログラムの開発に取り組んでおり、児童英語の分野では東進こども英語塾を、大学生や社会人対象の分野では東進ビジネススクールを中心に事業展開を進めております。このほか、オンライン型教育の需要の高まりに応え、通信教育の分野で幅広い利用者層を対象とした東進オンライン学校事業や、社会人、大学生を対象に高度なAI教育を提供する東進デジタルユニバーシティなど、当社が提供する教育の幅をさらに広げる新しい事業にも取り組んでまいります。グループ会社においては、四谷大塚で新規校舎展開も含め、小学校低学年を含めた指導体制を強化するほか、イトマンスイミングスクールでは、オリンピック選手を輩出するスイミングスクールとしてのステータスと実績を活用し、「心・知・体」のバランスのとれた教育の基盤作りに取り組んでおり、新たにグループ化したイトマンスポーツスクールとの相乗効果を発揮していきます。また早稲田塾でも、大学入試改革を視野に、総合型・学校推薦型選抜の分野におけるトップクラスの実績とブランド力を生かし、東進ハイスクール、東進衛星予備校とのシナジーを図るなど、より一層の収益性改善に向け、連携を強めてまいります。当社グループ全体が、教育目標の実現に向け、信頼できる人財育成企業としてのブランドイメージを確立するとともに、収益の増大と経費削減に努めることで、さらに戦略的な投資が行えるような環境を整備することで、教育業界における確固たる地位を固めてまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。当連結会計年度の売上高経常利益率は10.4%(前年同期は9.8%)となりました。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社は「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、AO・推薦入試の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しつつあります。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスイミングスクール部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれグループ会社として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げてゆく所存でございます。また、当社は2023年3月期から2025年3月期までの中期経営計画を策定しております。2026年には設立50周年を迎え、「第二の創業期」として、予備校業界のみならず人財育成に係る幅広い分野を手掛ける教育業界のリーディングカンパニーとして一層の成長を図ってまいります。 (3)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や保護者の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。大学入試制度の見直し、英語教育改革など、多方面で進む制度改革に加え、コロナ禍を契機としてオンライン型教育の需要が高まるなど、社会環境の変化は生徒や父母の求める教育の姿を変えつつあり、今後の民間教育機関の在り方自体にも大きな影響を与えるものと見込まれます。こうした環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育目標である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。東進ハイスクールでは、既存校舎の体制整備の他、新規校舎展開も進め、最適な学習環境を追求しながら、学力向上と生徒一人ひとりの第一志望校合格を達成する校舎づくりを強力に推進してまいります。また、東進衛星予備校では、加盟校との連携と支援を強化して、個々の加盟校業績の向上とその積み上げによる安定した収益体制を確立いたします。これと併せ、「四谷大塚NET」から「東進中学NET」、「東進衛星予備校」へとつながる小中高一貫の教育体制を構築いたします。英語教育においては、近時の英語教育改革の流れを踏まえた4技能をバランスよく習得できるプログラムの開発に取り組んでおり、児童英語の分野では東進こども英語塾を、大学生や社会人対象の分野では東進ビジネススクールを中心に事業展開を進めております。このほか、オンライン型教育の需要の高まりに応え、通信教育の分野で幅広い利用者層を対象とした東進オンライン学校事業や、社会人、大学生を対象に高度なAI教育を提供する東進デジタルユニバーシティなど、当社が提供する教育の幅をさらに広げる新しい事業にも取り組んでまいります。グループ会社においては、四谷大塚で新規校舎展開も含め、小学校低学年を含めた指導体制を強化するほか、イトマンスイミングスクールでは、オリンピック選手を輩出するスイミングスクールとしてのステータスと実績を活用し、「心・知・体」のバランスのとれた教育の基盤作りに取り組んでおり、新たにグループ化したイトマンスポーツスクールとの相乗効果を発揮していきます。また早稲田塾でも、大学入試改革を視野に、総合型・学校推薦型選抜の分野におけるトップクラスの実績とブランド力を生かし、東進ハイスクール、東進衛星予備校とのシナジーを図るなど、より一層の収益性改善に向け、連携を強めてまいります。当社グループ全体が、教育目標の実現に向け、信頼できる人財育成企業としてのブランドイメージを確立するとともに、収益の増大と経費削減に努めることで、さらに戦略的な投資が行えるような環境を整備することで、教育業界における確固たる地位を固めてまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。当連結会計年度の売上高経常利益率は10.4%(前年同期は9.8%)となりました。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルスの感染者数が増減を繰り返し、社会生活、経済活動が様々な制約を受ける状況が続きました。2021年の後半は感染拡大防止策とワクチン接種の進展により経済活動正常化への動きがあったものの、2022年1月以降のオミクロン株による感染急拡大に加え、ウクライナ情勢等に起因する世界的な経済活動の停滞が懸念されるなど、先行き不透明で、景気の下振れリスクに注視を要する状況にあります。教育業界では、2021年から実施となった「大学入学共通テスト」や、小学5・6年生の英語教科化など、制度面での大きな変化に加え、コロナ禍を契機として文部科学省のGIGAスクール構想の実現が急がれ、オンライン型教育の需要が急激に高まるなど、社会環境の変化に応じた新たな教育手法やコンテンツが求められております。また、5Gをはじめとする通信インフラの整備やデジタル化の急速な進展を背景とした、AIやIoTの活用による教育手法の革新という面でも、機動性の高い民間教育が担うべき役割や責務はますます大きくなっております。各企業は、少子化による市場縮小に加え、事業環境の大きな変化や他業種企業の参入、また、生徒、保護者の厳しい選別にも直面し、企業間競争はさらに激しさを増しております。このような環境の下、当社グループは、人財育成企業として、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」という教育理念をグループ全体が共有し、その実現に取り組んでおります。「心・知・体」の教育を総合的に行える体制の構築を目指し、高校生部門(東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等)、小・中学生部門(四谷大塚等)、スイミングスクール部門(イトマンスイミングスクール)を中心に、各部門が提供するコンテンツの充実や教育指導方法の深化、受講環境の整備などを進めてまいりました。当連結会計年度においては、当社グループ全ての校舎等の拠点で、感染予防措置を徹底したうえで、通常授業を実施、また全国統一テストをはじめ各種の模試についても、会場で実際に受験できる体制を作り、引き続き生徒に必要な学習環境・機会を提供しております。一方で、夏期恒例イベントとして毎年多くの参加者を集める「夏の教育セミナー」「大学学部研究会」を昨年に続きオンラインで実施するなど、環境変化に応じた提供方法の工夫と提供内容の質の向上にも積極的に取り組んでおります。大学受験、中学受験の分野においては、第一志望校合格に向けた生徒の学力大巾向上を最重点課題として、AIを活用した「志望校別単元ジャンル演習講座」「第一志望校対策演習講座」をさらにブラッシュアップし、合格に直結する得点力強化への取り組みを強力に推進した結果、今年も東京大学現役合格者数をはじめ、旧七帝大、国公立大医学部、早稲田、慶應など難関大学合格者数の当社史上最高数を更新することができました。また、通信教育の分野では小学生、中学生の幅広い利用者層を対象に、2021年2月より有料提供を開始した「東進オンライン学校」や、社会人、大学生を対象に高度なAI教育を提供する東進デジタルユニバーシティなど、当社グループが提供する教育の幅をさらに広げる新しい取り組みを推進しております。さらに、2022年3月31日付でブリヂストンスポーツアリーナ株式会社(新社名:株式会社イトマンスポーツスクール)をグループ化いたしました。ブリヂストンスポーツアリーナは九州を中心に、スイミングスクールを中心としたスポーツ施設の運営を主な事業としており、「スポーツを通し地域社会の幸せな生活づくりのお手伝い」という方針のもと、地域に密着した堅実な運営を通じて、高い顧客満足度を得ている優良企業と考えております。また、九州中心のブリヂストンスポーツアリーナと首都圏、関西圏中心のイトマンスイミングスクールとの間で拠点の重複がないことから、ブリヂストンスポーツアリーナの拠点をそのまま引き継ぐことが可能であり、イトマンスイミングスクールと合わせ、品質はもちろん事業規模においても日本を代表するスイミングスクールとなると考えております。ブリヂストンスポーツアリーナ及びイトマンスイミングスクールの知見、ノウハウを、生徒指導面、募集施策面、校舎運営面で相互に融合し、有効に活用することで、各地域において、よりブランド力、顧客満足度を高めた更なる発展を目指してまいります。なお、2022年3月31日付で株式を取得したことから、連結財務諸表の作成に当たっては、貸借対照表のみを連結しております。こうしたなか、当連結会計年度の営業収益は、49,406百万円(前年同期比7.7%増)と前期比3,552百万円の増収となりました。高校生部門では、前期末から夏期・冬期までの生徒募集は順調に推移した一方、第4四半期は、1月下旬以降、新型コロナウイルスオミクロン株の感染が特に20歳未満の若年層において急激に拡大したことから、昨年とは異なり生徒や保護者の警戒感が直接新年度募集に影響する厳しい環境となり、通期では1,386百万円の増収となりました。小・中学生部門においては、四谷大塚で在籍生徒数の増勢が続き1,212百万円の増収、また、スイミングスクール部門においては、前連結会計年度にイトマンスイミングスクールで2020年4月、5月の休校による収入減少があったため、前年比では936百万円の増収となっております。費用面では、全体で対前年同期2,554百万円の増加となる43,815百万円(前年同期比6.2%増)となりました。これは、当期も学力の大巾向上の実現に焦点を絞った施策を積極的に進めたほか、前連結会計年度は、イトマンスイミングスクールにおいて、2020年4月、5月に新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、政府・地方自治体の要請により営業停止した期間中に発生した固定費等450百万円を特別損失に振り替えたほか、緊急事態宣言時の休校、開校時間短縮などの措置に伴う人件費他の減少などがあり、当期はこれらが概ね通常に復したことで、人件費を中心に経費が増加したことなどによるものであります。 この結果、営業利益5,590百万円(前年同期比21.7%増)、経常利益5,153百万円(前年同期比14.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,440百万円(前年同期比41.7%増)となりました。 当連結会計年度における各セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメント利益(又は損失)は連結損益計算書の営業利益に調整額を加えたものであります。 (高校生部門)当部門は、東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等で、主に高校生を対象とした教育事業を行っており、質の高い授業と革新的な学習システムを提供する我が国最大級の予備校として、当社グループの主要事業となっております。当連結会計年度末の校舎数は、直営校として東進ハイスクール97校、早稲田塾12校、また東進衛星予備校のフランチャイズを構成する加盟校は、当連結会計年度末時点で997校となっております。当連結会計年度のセグメント売上高は30,253百万円(前年同期比4.8%増)、セグメント利益は7,100百万円(前年同期比1.8%増)となりました。 (小・中学生部門)当部門は、四谷大塚、東進四国、東進育英舎等で、主に小学生、中学生を対象とした教育事業を行っております。中学受験指導のパイオニアとして全国最大の中学受験模試「合不合判定テスト」を主催する四谷大塚、各地域に根差して展開する東進四国(東進スクール)、東進育英舎など、それぞれ特色を有し、事業を進めております。当連結会計年度末時点の校舎数は、首都圏に四谷大塚31校(当連結会計年度中、9月に四谷大塚成城学園前校舎を開校。他にYTnet・四谷大塚NET加盟教室数879教室)、愛媛県で株式会社東進四国が運営する東進スクール15校、茨城県で株式会社東進育英舎が運営する東進育英舎3校となっております。当連結会計年度のセグメント売上高は10,564百万円(前年同期比13.0%増)、セグメント利益は2,493百万円(前年同期比22.2%増)となりました。 (スイミングスクール部門)当部門は、スイミングスクールの草分けであり、乳幼児から小中学生、成人に至る幅広い年齢層に支持されるイトマンスイミングスクールとして、国内最大級のスイミング事業を展開し、主に水泳教室、フィットネスクラブの運営を行っております。世界に通じる選手育成にも力を入れており、これまで30名以上のオリンピック選手を輩出し、スイミング界の名門として、高い評価をいただいております。当連結会計年度末時点の校舎数は35校(他に提携校18校)となっております。なお、2022年3月31日付でブリヂストンスポーツアリーナ株式会社(新社名:株式会社イトマンスポーツスクール)をグループ化いたしました。これに伴う校舎数の増加は、九州地方を中心に21校となっております。当連結会計年度のセグメント売上高は6,584百万円(前年同期比16.6%増)、セグメント利益は61百万円(前年同期比52.0%減)となりました。なお、前年実績は、イトマンスイミングスクールが新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、政府・地方自治体の要請により営業停止した期間中に発生した固定費等450百万円を特別損失に振り替えた後の数値を使用しております。 (ビジネススクール部門)当部門は、東進ビジネススクール等で、主に大学生、社会人を対象とした教育事業を行っております。大学生向けには大学入学前教育、入学後の基礎分野教材提供・教養教育など、基礎学力向上に貢献するプログラムを、社会人向けには、主に企業向けに映像・インターネットを駆使した各種語学研修プログラムを提供する事業を展開しております。なお、本部門には、当期より事業を開始した東進デジタルユニバーシティ事業を含んでおります。当連結会計年度のセグメント売上高は1,609百万円(前年同期比3.4%増)、セグメント利益は361百万円(前年同期比44.3%減)となりました。(その他部門)その他部門には、出版事業部門、こども英語塾部門、オンライン学校部門、国際事業部門を含んでおります。出版事業部門では、“東進ブックス”として高校生向けの「名人の授業」「レベル別問題集」「高速マスター」等のシリーズものを中心に、数多くの学習参考書・語学書を出版しております。また、特色ある「大学受験案内」の発行などを通し、東進のブランド力を高め、東進ハイスクール、東進衛星予備校等とのシナジー効果をあげております。こども英語塾部門は、セサミ・ストリートを教材とした「セサミ・ストリート・イングリッシュ」を使用して「自ら進んで楽しみながら学習する」新しい英語学習を提案しており、2021年11月からは、オンラインでも受講できるサービスを開始いたしました。また、2021年2月よりサービス開始した、オンライン学校部門では、「いつでもどこでもだれにでも、最新にして最高の教育を」をモットーに、全国の小学生、中学生を対象にした通信教育事業「東進オンライン学校」を提供しております。当連結会計年度のセグメント売上高は1,711百万円(前年同期比16.4%増)、セグメント損失は482百万円(前年同期比173百万円の改善)となりました。 当期の財政状態の概況は、次のとおりであります。当連結会計年度末における財政状態は、前連結会計年度末に比べ総資産が4,856百万円増加し、76,564百万円に、また、純資産は2,517百万円増加して、23,110百万円となっております。総資産の異動は、流動資産の減少520百万円および固定資産の増加5,377百万円が主な要因であります。流動資産の減少は、期末の現金及び預金が、生徒数増による増収があったものの、子会社株式取得にかかる支払等により400百万円の減少となったことなどによるものであります。また、固定資産の増加は、イトマンスポーツスクールの貸借対照表を新たに連結したことによる増加2,584百万円及びのれんの計上1,010百万円、および、投資有価証券の期末時価評価等に伴う増加1,635百万円、ソフトウエアの増加331百万円などによるものであります。なお、純資産の増加は、親会社株主に帰属する当期純利益3,440百万円および有価証券評価差額金等、その他の包括利益累計額の増加1,022百万円を計上した一方で、配当金の支払1,140百万円、収益認識会計基準等の適用に伴う期首利益剰余金の減少額804百万円があったことによるものであります。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより18,921百万円となり、前連結会計年度に比べて452百万円減少いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは5,775百万円の資金増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益5,058百万円の計上に対し、減価償却費2,256百万円の加算、および仕入債務の減少額718百万円、法人税等の支払額1,783百万円があったことなどによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは5,544百万円の資金減少となりました。これは、有形固定資産の取得による支出1,162百万円、無形固定資産の取得による支出886百万円があったことに加え、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,771百万円があったことなどによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、720百万円の資金減少となりました。これは長期借入れによる収入2,000百万円、社債の発行による収入987百万円に対し、長期借入金の返済による支出659百万円、社債の償還による支出1,907百万円のほか、配当金の支払額1,140百万円があったことなどによるものであります。 ③生産、受注及び販売の状況a.生産実績 当社グループは、生徒に対して授業を行うことを主な業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。b.受注状況 該当事項はありません。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2021年4月1日至 2022年3月31日)前年同期比(%)高校生部門(百万円)29,685104.1小・中学生部門(百万円)10,506112.8スイミングスクール部門(百万円)6,584116.6ビジネススクール部門(百万円)1,609103.4その他(百万円)1,019122.1合計(百万円)49,406107.7(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.当連結会計年度の経営成績等 当連結会計年度の経営成績は、営業収益49,406百万円(前年同期7.7%増)、営業利益5,590百万円(前年同期比21.7%増)、経常利益5,153百万円(前年同期比14.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,440百万円(前年同期比41.7%減)となり、イトマンスイミングスクールで前連結会計年度に休校による減収があったことに加えて、高校生部門、小・中学生部門では年間を通して生徒数の増勢が続き、全体でも前年比増収増益となりました。 b.経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの主要な事業のひとつである東進衛星予備校は、全国のフランチャイズ加盟校を結び、大学受験を中心として、中学生、高校生から高卒生までの生徒に豊富な講座を提供しております。これらフランチャイズ加盟校の業績は、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼします。これに対し、当社グループでは、教材や募集ツールの開発、提供に止まらず、東進ハイスクール直営校や衛星事業の各加盟校での成功事例の標準化や、運営スタッフの教育・研修など、踏み込んだ加盟校バックアップを進め、「本当に学力を伸ばす」実績を作り上げることで、各加盟校の業績向上を図っております。 c.セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(高校生部門)当部門では、夏期、冬期の生徒募集が順調に推移したことに加え、学力向上のための受講数の増加による単価の上昇があり、売上高は堅調な増加となりました。費用面では、第一志望校合格に向けた生徒の大巾学力向上を最重点課題とした施策を進め、この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は30,253百万円(前年同期比4.8%増)、セグメント利益は7,100百万円(前年同期比1.8%増)となりました。 (小・中学生部門)当部門では、四谷大塚を中心に生徒数が引き続き増勢にあることに加え、期中に開校した新設校舎の順調な立ち上がりも寄与し、売上高、利益とも前年を上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は10,564百万円(前年同期比13.0%増)、セグメント利益は2,493百万円(前年同期比22.2%増)となりました。 (スイミングスクール部門)当部門では、前連結会計年度に、2020年4月、5月に新型コロナウイルス感染拡大防止のためイトマンスイミングスクールが休校措置をとったことを主因とする減収がありましたが、当期は感染拡大の影響が残ったものの、期末生徒数は前年を上回るなど回復し、売上高は前年から大きく増加いたしました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は6,584百万円(前年同期比16.6%増)、セグメント利益は61百万円(前年同期比52.0%減)となりました。なお、前年実績は、イトマンスイミングスクールが新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、政府・地方自治体の要請により営業停止した期間中に発生した固定費等450百万円を特別損失に振り替えて表示しております。 (ビジネススクール部門)当部門では、大学事業部の入学前準備教育を中心に引き続き堅調に推移し、売上高は前年を上回りましたが、当期より事業を開始した東進デジタルユニバーシティ事業の先行投資があり、利益は減少することとなりました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は1,609百万円(前年同期比3.4%増)、セグメント利益は361百万円(前年同期比44.3%減)となりました。 (その他部門)当部門では、昨年2月に有料提供開始に伴うオンライン学校事業の売上通期寄与などがあり、売上高・利益面とも前年を上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は1,711百万円(前年同期比16.4%増)、セグメント損失は482百万円(前年同期比173百万円の改善)となりました。 d.財政状態当連結会計年度末における財政状態は、前連結会計年度末に比べ総資産が4,856百万円増加し、76,564百万円に、また、純資産は2,517百万円増加して、23,110百万円となっております。総資産の異動は、固定資産の増加5,377百万円が主な要因であります。この固定資産の増加は株式会社イトマンスポーツスクールの新規連結による増加2,584百万円と、それに伴うのれん1,010百万円を計上したことを主因とするものであります。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容当連結会計年度末の現金及び現金同等物は18,921百万円となり、前連結会計年度に比べて452百万円の減少(前連結会計年度は4,831百万円の増加)となりました。これは営業活動によるキャッシュ・フローが5,775百万円の資金増加(前連結会計年度は6,344百万円の資金増加)、投資活動によるキャッシュ・フローが5,544百万円の資金減少(前連結会計年度は1,327百万円の資金減少)、財務活動によるキャッシュ・フローが720百万円の資金減少(前連結会計年度は210百万円の資金減少)となったことによるものであります。営業活動によるキャッシュ・フローの異動の主な要因は、仕入債務の増減額が、前連結会計年度は1,222百万円の増加で合ったのに対し、当連結会計年度は718百万円の減少となったことなどによるものであります。また、投資活動によるキャッシュ・フローの異動は、当連結会計年度に株式会社イトマンスポーツスクールの株式の取得に伴い、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,771百万円を計上したことを主な要因とするものであります。 b.資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、既存の事業活動継続のほか、事業拡大に必要な競争力獲得や、新規事業の立ち上げ等の営業費用であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。主な資金調達の手段としては、継続的な事業収益の計上による自己資金の積み上げを中心に、経営の機動性を確保するために金融機関からの借入・社債などを活用しております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、対前年同期433百万円増加し、30,308百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は18,921百万円となっております。③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社は「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、AO・推薦入試の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しつつあります。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスイミングスクール部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれグループ会社として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げてゆく所存でございます。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。 (4)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。これに加え、大学入試制度の見直し、英語教育の抜本的な改革など多方面に亘る教育改革の進行は、生徒父母のニーズにも変化をもたらし、今後の民間教育機関の在り方自体に大きな影響を与えるものと見込まれます。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題経営環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育目標である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。東進ハイスクールでは、既存校舎の体制整備の他、新規校舎展開も進め、最適な学習環境を追求しながら、学力向上と生徒一人ひとりの第一志望校合格を達成する校舎づくりを強力に推進してまいります。また、東進衛星予備校では、加盟校との連携と支援を強化して、個々の加盟校業績の向上とその積み上げによる安定した収益体制を確立いたします。これと併せ、「四谷大塚NET」から「東進中学NET」、「東進衛星予備校」へとつながる小中高一貫の教育体制を構築いたします。英語教育の面では、近時の英語教育改革の流れを踏まえて「聞くこと、話すこと、読むこと、書くこと」の4技能をバランスよく習得できるプログラムの開発に取り組み、児童英語の分野では東進こども英語塾を、大学生や社会人対象の分野では東進ビジネススクールを中心に事業を進め、海外への展開にも注力してまいります。グループ会社においては、四谷大塚で新規校舎展開も含め、小学校低学年を含めた指導体制を強化するほか、イトマンスイミングスクールでは、オリンピック選手を輩出するスイミングスクールとしての実績に基づき、「心・知・体」のバランスのとれた教育の基盤作りに取り組んでおります。また早稲田塾では、大学入試改革を視野に、AO・推薦入試の分野におけるトップクラスの実績を生かし、東進ハイスクール、東進衛星予備校とのシナジーを高めるなど、より一層の業績回復に向け、連携を強めてまいります。当社グループ全体が、教育目標の実現に向け、信頼できる人財育成企業としてのブランドイメージを確立するとともに、収益の増大と経費削減に努めることで、さらなる戦略的な投資ができる環境を整備することで、教育業界における確固たる地位を固めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社は「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、AO・推薦入試の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しつつあります。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスイミングスクール部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれグループ会社として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げてゆく所存でございます。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。 (4)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。これに加え、大学入試制度の見直し、英語教育の抜本的な改革など多方面に亘る教育改革の進行は、生徒父母のニーズにも変化をもたらし、今後の民間教育機関の在り方自体に大きな影響を与えるものと見込まれます。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題経営環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育目標である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。東進ハイスクールでは、既存校舎の体制整備の他、新規校舎展開も進め、最適な学習環境を追求しながら、学力向上と生徒一人ひとりの第一志望校合格を達成する校舎づくりを強力に推進してまいります。また、東進衛星予備校では、加盟校との連携と支援を強化して、個々の加盟校業績の向上とその積み上げによる安定した収益体制を確立いたします。これと併せ、「四谷大塚NET」から「東進中学NET」、「東進衛星予備校」へとつながる小中高一貫の教育体制を構築いたします。英語教育の面では、近時の英語教育改革の流れを踏まえて「聞くこと、話すこと、読むこと、書くこと」の4技能をバランスよく習得できるプログラムの開発に取り組み、児童英語の分野では東進こども英語塾を、大学生や社会人対象の分野では東進ビジネススクールを中心に事業を進め、海外への展開にも注力してまいります。グループ会社においては、四谷大塚で新規校舎展開も含め、小学校低学年を含めた指導体制を強化するほか、イトマンスイミングスクールでは、オリンピック選手を輩出するスイミングスクールとしての実績に基づき、「心・知・体」のバランスのとれた教育の基盤作りに取り組んでおります。また早稲田塾では、大学入試改革を視野に、AO・推薦入試の分野におけるトップクラスの実績を生かし、東進ハイスクール、東進衛星予備校とのシナジーを高めるなど、より一層の業績回復に向け、連携を強めてまいります。当社グループ全体が、教育目標の実現に向け、信頼できる人財育成企業としてのブランドイメージを確立するとともに、収益の増大と経費削減に努めることで、さらなる戦略的な投資ができる環境を整備することで、教育業界における確固たる地位を固めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、企業の業績改善と、雇用・所得環境の向上を背景とした個人消費の持ち直しにより、緩やかな回復傾向が続いております。国際経済においては、米国景気の回復が続いているものの、長期化する米中の通商問題や英国のEU離脱問題など、各国の政策動向による不確実性には留意を要する状況にあります。当業界においては、政府による「教育再生」に向けた具体的な取組みとして、大学入試制度の抜本的な改革や、グローバル化に対応した英語教育の見直し、AIやICTを活用した教育手法の開発などが活発に議論されるなか、必要とされる教育内容や質の変化に応じて、民間教育が担うべき役割や責務も、ますます大きなものになっております。各企業は、少子化による市場縮小に加え、他業種企業の参入や具体化してきた教育制度改革への対応、生徒、保護者が求める教育サービス水準の更なる高まりと厳しい選別にも直面しており、企業間競争は激しさを増しております。このような環境の下、当社グループは、人財育成企業として、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」という教育理念をグループ全体が共有し、その実現に取り組んでおります。「心・知・体」の教育を総合的に行える体制の構築を目指し、高校生部門(東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等)、小・中学生部門(四谷大塚等)、スイミングスクール部門(イトマンスイミングスクール)を中心に、各部門が提供するコンテンツの充実や教育指導方法の深化、受講環境の整備などを進めてまいりました。「学力を伸ばす模試」として実施してきた「全国統一テスト」は、2018年度から中学生テスト・高校生テストで6月開催を追加、小学生テストと同様に年2回実施とすることで、小学校から中学生、高校生まで一貫した全国模試として体制を整備いたしました。また、2020年度から導入される「大学入学共通テスト」の初年度生である高校1年生(現高校2年生)を対象とした「共通テスト対応模試」を新規に実施したほか、英語4技能評価への対応や、AIを活用した講座の開発など、新たな教育手法や講座の開発についても、前期から引き続き対応を進めました。5年目を迎える「夏の教育セミナー」には、2018年度も多くの高等学校の先生方にご参加いただき、公教育との連携強化の取り組みも進めるなど、当社の教育理念を具体的な形とする取組みをさらに深化させております。こうした取組みは、今春の東京大学現役合格者数において当社史上最高数を更新したほか、旧7帝大、早稲田、慶応など難関大学への高い合格実績として結実いたしました。また、2018年3月期に校舎体制の見直しを実施した早稲田塾では、経営資源の集中により、売上回復と経費圧縮の両面から事業の再建が順調に進んでおります。こうしたなか、当連結会計年度の営業収益は、45,682百万円(前年同期比0.6%減)となりました。これは、小・中学生部門が堅調に推移した一方、高校生部門とスイミングスクール部門では期中の生徒数推移が前年並みに留まったことによるものであります。費用面では、広告宣伝費が中学生・高校生の「全国統一テスト」6月追加開催に伴うテレビCMなどの広告活動を主因として対前年同期で1,135百万円増加したことに加え、上述の「共通テスト対応模試」や新規講座の開発、校舎現場の指導力強化・教務力充実など、教育機関の責務である学習の「成果」を追求するため、学力大巾向上の実現に焦点を絞った施策を進め、将来に向けた取り組みを引き続き前倒しで実施いたしました。このため費用全体としては対前年同期2,222百万円の増加となる43,015百万円(前年同期比5.4%増)となりました。この結果、営業利益は2,666百万円(前年同期比48.3%減)、経常利益は2,396百万円(前年同期比49.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,016百万円(前年同期比61.1%減)となりました。 セグメント別の状況当連結会計年度におけるセグメントごとの業績は次のとおりであります。なお、セグメント利益は連結損益計算書の営業利益に調整額を加えたものであります。(高校生部門)当部門は、東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等で、主に高校生を対象とした教育事業を行っており、質の高い授業と革新的な学習システムを提供する我が国最大級の予備校として、当社グループの主要事業となっております。当部門では、2020年度の大学入試制度改革に向けた対応が求められるなか、学力を大巾に伸ばす指導を実現する施策を進めました。「全国統一テスト」において高校生テストの6月開催追加や、「大学入学共通テスト」に対応した「共通テスト対応模試」の新規実施などの施策を進めましたが、施策の効果発現、浸透までに一定の時間を要しており、期中の生徒数推移は前年並みに留まることとなりました。費用面では、上述の「全国統一テスト」や「共通テスト対応模試」に加え、英語4技能評価への対応や、AIを活用した新規講座の開発など、将来に向けた取り組みを引き続き前倒しで積極的に進めました。当連結会計年度末の校舎数は、直営校として東進ハイスクール99校(当連結会計年度に亀戸校、三鷹校、二子玉川校を開設)、早稲田塾12校、また東進衛星予備校のフランチャイズを構成する加盟校は、当連結会計年度末時点で1,023校となっております。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は27,236百万円(前年同期比2.5%減)、セグメント利益は3,807百万円(前年同期比34.3%減)となりました。 (小・中学生部門)当部門は、四谷大塚、東進四国、東進育英舎等で、主に小学生、中学生を対象とした教育事業を行っております。中学受験指導のパイオニアとして全国最大の中学受験模試「合不合判定テスト」を主催する四谷大塚、各地域に根差して展開する東進育英舎、東進四国(東進スクール)など、それぞれ特色を有し、事業を進めております。当部門では、四谷大塚を中心に生徒数が引き続き増勢にある一方で、「全国統一テスト」において中学生テストの6月追加開催に伴う経費の増加があり、利益面では減少となりました。当連結会計年度末時点の校舎数は、首都圏に四谷大塚27校(他にYTnet・四谷大塚NET加盟教室数873教室)、愛媛県で株式会社東進四国が運営する東進スクール17校、茨城県で株式会社東進育英舎が運営する東進育英舎4校となっております。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は8,635百万円(前年同期比4.6%増)、セグメント利益は817百万円(前年同期比22.5%減)となりました。 (スイミングスクール部門)当部門は、スイミングスクールの草分けであり、乳幼児から小中学生、成人に至る幅広い年齢層に支持されるイトマンスイミングスクールとして、国内最大級のスイミング事業を展開し、主に水泳教室、フィットネスクラブの運営を行っております。世界に通じる選手育成にも力を入れており、これまで30名以上のオリンピック選手を輩出し、スイミング界の名門として、高い評価をいただいております。当部門では、生徒数は前年並みで推移しましたが、新規校舎の開設や一部校舎の移転に伴う費用等の支出により、利益面では減少となりました。当連結会計年度末時点の校舎数は35校(当連結会計年度に「イトマングランドフィットネス」を開設、京都校を移転新設。他に提携校19校)となっております。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は7,494百万円(前年同期比1.0%増)、セグメント利益は566百万円(前年同期比35.9%減)となりました。 (ビジネススクール部門)当部門は、東進ビジネススクール等で、主に大学生、社会人を対象とした教育事業を行っております。大学入学前の未履修科目補習、入学後の教養・基礎分野教材提供など、大学生の基礎学力向上に貢献する大学事業部、企業向けに映像・インターネットを駆使した各種語学研修プログラムを提供する企業営業部、大学生を対象とした東進ビジネススクールを運営する学生部でそれぞれ事業を展開しております。当部門では、企業営業部の研修受注が大手企業を中心に引き続き順調に伸びており、売上高、利益とも前年を上回りました。当連結会計年度のセグメント売上高は1,539百万円(前年同期比8.3%増)、セグメント利益は578百万円(前年同期比17.6%増)となりました。 (その他部門)その他部門には、出版事業部門、こども英語塾部門、国際事業部門を含んでおります。出版事業部門では、“東進ブックス”として数多くの学習参考書・語学書を出版、高校生向けの「名人の授業」「レベル別問題集」「高速マスター」等のシリーズものが堅調です。また、特色ある「大学受験案内」の発行などを通し、東進のブランド力を高め、東進ハイスクール、東進衛星予備校等とのシナジー効果をあげております。こども英語塾部門は、セサミ・ストリートを教材化した「セサミ・ストリート・イングリッシュ」を使用して「自ら進んで楽しみながら学習する」新しい英語学習を提案しております。当連結会計年度のセグメント売上高は1,741百万円(前年同期比6.4%減)、セグメント利益は253百万円(前年同期比4.9%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより15,118百万円となり、前連結会計年度に比べて2,575百万円減少いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは2,453百万円の資金増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益1,922百万円の計上に対し、減価償却費2,160百万円及び減損損失352百万円、投資有価証券評価損益281百万円の加算、法人税等の支払額1,846百万円があったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは4,654百万円の資金減少となりました。これは、有形固定資産の取得による支出3,903百万円(事業用不動産取得他)、無形固定資産の取得による支出609百万円(ソフトウエア他)及び、投資有価証券の取得による支出142百万円などの要因によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、387百万円の資金減少となりました。これは長期借入れによる収入1,000百万円、社債の発行による収入1,909百万円に対し、長期借入金の返済による支出492百万円及び社債の償還による支出1,551百万円のほか、配当金の支払額1,153百万円、自己株式の取得による支出80百万円などの資金減少があったことによるものです。 ③生産、受注及び販売の状況a.生産実績 当社グループは、生徒に対して授業を行うことを主な業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。b.受注状況 該当事項はありません。c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2018年4月1日至 2019年3月31日)前年同期比(%)高校生部門(千円)26,987,66397.6小・中学生部門(千円)8,592,603104.6スイミングスクール部門(千円)7,494,413101.0ビジネススクール部門(千円)1,539,578108.3その他(千円)1,068,24386.0合計(千円)45,682,50199.4(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来の関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、当社経営陣が決算日現在における収入、費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に貸倒引当金、賞与引当金、固定資産の減損、及び資産除去債務であり、これらについては継続して評価を行っております。 なお、これらの見積り及び評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.当連結会計年度の経営成績等 当連結会計年度の経営成績は、営業収益45,682百万円(前年同期比0.6%減)、営業利益2,666百万円(前年同期比48.3%減)、経常利益2,396百万円(前年同期比49.0%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,016百万円(前年同期比61.1%減)となりました。 b.経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの主要な事業のひとつである東進衛星予備校は、全国のフランチャイズ加盟校を結び、大学受験を中心として、中学生、高校生から高卒生までの生徒に豊富な講座を提供しております。これらフランチャイズ加盟校の業績は、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼします。これに対し、当社グループでは、教材や募集ツールの開発、提供に止まらず、東進ハイスクール直営校や衛星事業の各加盟校での成功事例の標準化や、運営スタッフの教育・研修など、踏み込んだ加盟校バックアップを進め、「本当に学力を伸ばす」実績を作り上げることで、各加盟校の業績向上を図っております。 c.資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、既存の事業活動継続のほか、事業拡大に必要な競争力獲得や、新規事業の立ち上げ等の営業費用であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。主な資金調達の手段としては、継続的な事業収益の計上による自己資金の積み上げを中心に、経営の機動性を確保するために金融機関からの借入・社債などを活用しております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、32,551百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は15,118百万円となっております。d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標としてその向上に向け取り組んでおります。当連結会計年度の売上高経常利益率は5.2%(前年同期比5.0%減)となりました。これは、中学生・高校生の「全国統一テスト」6月追加開催に伴うテレビCMなどの広告活動や、2020年度の大学受験制度改革に向けた講座開発などの取り組みを引き続き政策的に前倒しで進めたことによるもので、当社の将来の収益確保のために必要な措置として実施したものであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社は「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、AO・推薦入試の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しつつあります。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスイミングスクール部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれグループ会社として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げてゆく所存でございます。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。 (4)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。これに加え、大学入試制度の見直し、英語教育の抜本的な改革など多方面に亘る教育改革の進行は、生徒父母のニーズにも変化をもたらし、今後の民間教育機関の在り方自体に大きな影響を与えるものと見込まれます。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題経営環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育目標である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。東進ハイスクールでは、既存校舎の体制整備の他、新規校舎展開も進め、最適な学習環境を追求しながら、学力向上と生徒一人ひとりの第一志望校合格を達成する校舎づくりを強力に推進してまいります。また、東進衛星予備校では、加盟校との連携と支援を強化して、個々の加盟校業績の向上とその積み上げによる安定した収益体制を確立いたします。これと併せ、「四谷大塚NET」から「東進中学NET」、「東進衛星予備校」へとつながる小中高一貫の教育体制を構築いたします。英語教育の面では、近時の英語教育改革の流れを踏まえて「聞くこと、話すこと、読むこと、書くこと」の4技能をバランスよく習得できるプログラムの開発に取り組み、児童英語の分野では東進こども英語塾を、大学生や社会人対象の分野では東進ビジネススクールを中心に事業を進め、海外への展開にも注力してまいります。グループ会社においては、四谷大塚で新規校舎展開も含め、小学校低学年を含めた指導体制を強化するほか、イトマンスイミングスクールでは、オリンピック選手を輩出するスイミングスクールとしての実績に基づき、「心・知・体」のバランスのとれた教育の基盤作りに取り組んでおります。また早稲田塾では、大学入試改革を視野に、AO・推薦入試の分野におけるトップクラスの実績を生かし、東進ハイスクール、東進衛星予備校とのシナジーを高めるなど、より一層の業績回復に向け、連携を強めてまいります。当社グループ全体が、教育目標の実現に向け、信頼できる人財育成企業としてのブランドイメージを確立するとともに、収益の増大と経費削減に努めることで、さらなる戦略的な投資ができる環境を整備することで、教育業界における確固たる地位を固めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社は「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、AO・推薦入試の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しつつあります。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスイミングスクール部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれグループ会社として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げてゆく所存でございます。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。 (4)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。これに加え、大学入試制度の見直し、英語教育の抜本的な改革など多方面に亘る教育改革の進行は、生徒父母のニーズにも変化をもたらし、今後の民間教育機関の在り方自体に大きな影響を与えるものと見込まれます。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題経営環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育目標である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。東進ハイスクールでは、既存校舎の体制整備の他、新規校舎展開も進め、最適な学習環境を追求しながら、学力向上と生徒一人ひとりの第一志望校合格を達成する校舎づくりを強力に推進してまいります。また、東進衛星予備校では、加盟校との連携と支援を強化して、個々の加盟校業績の向上とその積み上げによる安定した収益体制を確立いたします。これと併せ、「四谷大塚NET」から「東進中学NET」、「東進衛星予備校」へとつながる小中高一貫の教育体制を構築いたします。英語教育の面では、近時の英語教育改革の流れを踏まえて「聞くこと、話すこと、読むこと、書くこと」の4技能をバランスよく習得できるプログラムの開発に取り組み、児童英語の分野では東進こども英語塾を、大学生や社会人対象の分野では東進ビジネススクールを中心に事業を進め、海外への展開にも注力してまいります。グループ会社においては、四谷大塚で新規校舎展開も含め、小学校低学年を含めた指導体制を強化するほか、イトマンスイミングスクールでは、オリンピック選手を輩出するスイミングスクールとしての実績に基づき、「心・知・体」のバランスのとれた教育の基盤作りに取り組んでおります。また早稲田塾では、大学入試改革を視野に、AO・推薦入試の分野におけるトップクラスの実績を生かし、東進ハイスクール、東進衛星予備校とのシナジーを高めるなど、より一層の業績回復に向け、連携を強めてまいります。当社グループ全体が、教育目標の実現に向け、信頼できる人財育成企業としてのブランドイメージを確立するとともに、収益の増大と経費削減に努めることで、さらなる戦略的な投資ができる環境を整備することで、教育業界における確固たる地位を固めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、輸出、生産、設備投資が増加し、企業業績の向上が進んだほか、雇用・所得環境の改善により個人消費も持ち直し、緩やかな回復が続いております。国際経済では、米国景気の着実な回復や中国経済の改善が見られるものの、各国の政策動向、欧州および近隣諸国の政情不安などの不確実性には引き続き留意が必要な状況にあります。当業界においては、政府による「教育再生」に向けた具体的な取組みである大学入試制度の抜本的な改革や、グローバル化に対応した英語教育の見直し、ICTを活用した教育手法の開発などが活発に議論されるなか、必要とされる教育内容や質の変化に応じて、民間教育が担うべき役割や責務も、ますます大きなものになっております。各企業は、少子化による市場縮小に加え、他業種企業の参入や次第に具体化してきた教育制度改革への対応、生徒、保護者が求める教育サービス水準の更なる高まりと厳しい選別にも直面しており、企業間競争は激しさを増しております。このような環境の下、当社グループは、人財育成企業として、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」という教育理念をグループ全体が共有し、その実現に取り組んでおります。そのため、「心・知・体」の教育を総合的に行える体制の構築を目指し、高校生部門(東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等)、小・中学生部門(四谷大塚等)、スイミングスクール部門(イトマンスイミングスクール)を中心に、各部門が提供するコンテンツの充実や教育指導方法の深化、受講環境の整備などを進めてまいりました。教育を取り巻く近年の環境変化に積極的に対応するとともに、小学生から高校生までを対象とした「全国統一テスト」の拡充や、多くの高等学校の先生方にご参加いただき4年目を迎えた「夏の教育セミナー」など、当社の教育理念を具体的な形とする取組みをさらに深化させております。また、当期、校舎体制を見直した早稲田塾では、経営資源の集中による売上回復と、経費圧縮の両面から業績改善の取組みを進め、事業の再建が堅調に進んでおります。こうしたなか、当連結会計年度の営業収益は、45,949百万円(前年同期比0.8%増)となりました。これは、今春も東京大学をはじめ、旧七帝大、早稲田、慶応など難関大学への高い合格実績を背景とした生徒募集活動により、早稲田塾校舎の閉鎖に伴う売上減少要因があったものの、高校生部門全体としては生徒数が堅調に推移したこと、また、小・中学生部門、スイミングスクール部門の募集活動も順調に進んだことによるものであります。費用面では、各部門において引続き業務改善、効率化に取り組みました。これに加え、教育機関の任務である学習の「成果」を追求するため、校舎現場の更なる指導力強化や教務力充実など、志望校合格に向けた学力の大巾向上に焦点を絞った施策を進めるとともに、2020年の入試制度改革に向け、英語4技能講座等の新規講座や合否判定システムの開発、模試帳票の改善、情報インフラの整備など、将来に向けた取り組みを前倒しで実施しました。このため費用が先行することとなり、費用全体としては対前年同期873百万円の増加となる40,793百万円(前年同期比2.2%増)となりました。この結果、営業利益は5,156百万円(前年同期比8.7%減)、経常利益は4,697百万円(前年同期比10.1%減)となりました。また、早稲田塾校舎に係る減損損失218百万円および校舎閉鎖損失113百万円他の特別損失を計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益は2,610百万円(前年同期比2.2%減)となりました。 セグメント別の状況当連結会計年度におけるセグメントごとの業績は次のとおりであります。なお、セグメント利益は連結損益計算書の営業利益に調整額を加えたものであります。(高校生部門)当部門は、東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等で、主に高校生を対象とした教育事業を行っており、質の高い授業と革新的な学習システムを提供する我が国最大級の予備校として、当社グループの主要事業となっております。当部門では、2020年度の大学受験制度改革に向けた対応が求められる一方で、私立大学の合格者数の削減など、受験生にとって厳しい環境のなか、学力を大巾に伸ばす指導を実現する施策を進めました。また、早稲田塾については、校舎の閉鎖統合を大胆に進めることで、売上の減少となったものの、部門としての経営効率は高まり、今後、注目されるAO・推薦入試の分野を中心に、グループ全体へ寄与できる体制の構築へと一歩を踏み出しております。費用面では、英語4技能講座の開発や、模試帳票やシステムの改善など、将来に向けた取り組みを前倒しで積極的に進めました。当連結会計年度末の校舎数は、直営校として東進ハイスクール96校(当連結会計年度に千歳船橋校、船堀校を開設)、早稲田塾12校(当連結会計年度に秋葉原校他計11校を閉鎖)、また東進衛星予備校のフランチャイズを構成する加盟校は、当連結会計年度末時点で1,025校となっております。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は27,929百万円(前年同期比0.6%減)、セグメント利益は5,794百万円(前年同期比8.7%減)となりました。 (小・中学生部門)当部門は、四谷大塚、東進四国、東進育英舎等で、主に小学生、中学生を対象とした教育事業を行っております。中学受験指導のパイオニアとして全国最大の中学受験模試「合不合判定テスト」を主催する四谷大塚、各地域に根差して展開する東進育英舎、東進四国(東進スクール)など、それぞれ特色を有し、事業を進めております。当部門では、四谷大塚を中心に生徒数が引き続き増勢に有り、売上高、利益とも順調に推移いたしました。当連結会計年度末時点の校舎数は、首都圏に四谷大塚27校(当連結会計年度に吉祥寺校舎を開設。他にYTnet・四谷大塚NET加盟教室数871教室)、愛媛県で株式会社東進四国が運営する東進スクール17校(当連結会計年度に鴨川教室を開設)、茨城県で株式会社東進育英舎が運営する東進育英舎4校となっております。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は8,252百万円(前年同期比5.5%増)、セグメント利益は1,054百万円(前年同期比72.2%増)となりました。 (スイミングスクール部門)当部門は、スイミングスクールの草分けであり、乳幼児から小中学生、成人に至る幅広い年齢層に支持されるイトマンスイミングスクールとして、国内最大級のスイミング事業を展開し、主に水泳教室、フィットネスクラブの運営を行っております。世界に通じる選手育成にも力を入れており、これまで30名以上のオリンピック選手を輩出し、スイミング界の名門として、高い評価をいただいております。当部門では、新規校舎の開設もありましたが、一部校舎で校舎改築に伴う休業、一時費用の支出があり、利益面では減少となりました。当連結会計年度末時点の校舎数は34校(当連結会計年度に永田台校を開設。他に提携校19校)となっております。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は7,421百万円(前年同期比1.0%増)、セグメント利益は882百万円(前年同期比9.8%減)となりました。 (ビジネススクール部門)当部門は、東進ビジネススクール等で、主に大学生、社会人を対象とした教育事業を行っております。大学入学前の未履修科目補習、入学後の教養・基礎分野教材提供など、大学生の基礎学力向上に貢献する大学事業部、企業向けに映像・インターネットを駆使した各種語学研修プログラムを提供する企業営業部、大学生を対象とした東進ビジネススクールを運営する学生部でそれぞれ事業を展開しております。当部門では、企業営業部の研修受注が大手企業を中心に順調に伸びており、売上高、利益とも前年を上回りました。この結果、当連結会計年度のセグメント売上高は1,421百万円(前年同期比2.9%増)、セグメント利益は492百万円(前年同期比3.3%増)となりました。 (その他部門)出版事業部門では、“東進ブックス”として数多くの学習参考書・語学書を出版、高校生向けの「名人の授業」「レベル別問題集」「高速マスター」等のシリーズものが堅調です。また、特色ある「大学受験案内」の発行などを通し、東進のブランド力を高め、東進ハイスクール、東進衛星予備校等とのシナジー効果をあげております。こども英語塾部門は、セサミ・ストリートを教材とした「セサミ・ストリート・イングリッシュ」を使用して「自ら進んで楽しみながら学習する」新しい英語学習を提案しております。国際事業部門では、2017年12月をもって海外における「セサミ・ストリート・イングリッシュ」のライセンス販売業務を米国のセサミ・ワークショップに移管し、同時に台湾、中国、ベトナムにおける地元企業とのライセンス契約も同社に継承いたしました。当連結会計年度のセグメント売上高は1,859百万円(前年同期比0.1%増)、セグメント利益は266百万円(前年同期比20.6%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより17,694百万円となり、前連結会計年度に比べて2,084百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは5,147百万円の資金増加(前年同期比0.7%増)となりました。これは、税金等調整前当期純利益4,252百万円の計上に対し、減価償却費2,049百万円および減損損失313百万円の加算、法人税等の支払1,995百万円があったことによるものであります。また、前連結会計年度比では、33百万円の資金増加となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益の減少493百万円の計上に対し、法人税等支払額の減少440百万円、仕入債務の増減額の増加176百万円があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは2,919百万円の資金減少(前年同期比36.3%減)となりました。これは、定期預金の預入れによる支出927百万円、有形固定資産の取得による支出933百万円、無形固定資産の取得による支出491百万円(ソフトウエア他)及び、投資有価証券の取得による支出555百万円などの要因によるものであります。また、前連結会計年度比では、1,662百万円の資金増加となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が、前連結会計年度の2,851百万円(イトマン事業用施設他)に対し当連結会計年度は933百万円に留まったこと、同様に、投資有価証券の取得による支出が前連結会計年度の1,144百万円に対し当連結会計年度は555百万円に留まったこと、また、有形固定資産の売却による収入の増加493百万円があったことを主因とするものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、129百万円の資金減少(前年同期比97.5%減)となりました。これは長期借入れによる収入1,000百万円、社債の発行による収入2,000百万円に対し、長期借入金の返済による支出464百万円及び社債の償還による支出1,467百万円のほか、配当金の支払額1,152百万円などの資金減少があったことによるものであります。また、前連結会計年度比では5,014百万円の資金増加となりました。この主な要因は、前期に自己株式取得2,736百万円があったほか、期中の借入金の調達、社債の発行に伴う資金増加があったことによるものであります。③生産、受注及び販売の状況a.生産実績 当社グループは、生徒に対して授業を行うことを主な業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。b.受注状況 該当事項はありません。c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 平成29年4月1日至 平成30年3月31日)前年同期比(%)高校生部門(千円)27,651,67199.5小・中学生部門(千円)8,212,861105.4スイミングスクール部門(千円)7,421,969101.0ビジネススクール部門(千円)1,421,250102.9その他(千円)1,241,61499.2合計(千円)45,949,367100.8(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来の関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、当社経営陣が決算日現在における収入、費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に貸倒引当金、賞与引当金、固定資産の減損、及び資産除去債務であり、これらについては継続して評価を行っております。 なお、これらの見積り及び評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.当連結会計年度の経営成績等 当連結会計年度の経営成績は、営業収益45,949百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益5,156百万円(前年同期比8.7%減)、経常利益4,697百万円(前年同期比10.1%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,610百万円(前年同期比2.2%減)となりました。 b.経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの主要な事業のひとつである東進衛星予備校は、全国のフランチャイズ加盟校を結び、大学受験を中心として、中学生、高校生から高卒生までの生徒に豊富な講座を提供しております。これらフランチャイズ加盟校の業績は、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼします。これに対し、当社グループでは、教材や募集ツールの開発、提供に止まらず、東進ハイスクール直営校や衛星事業の各加盟校での成功事例の標準化や、運営スタッフの教育・研修など、踏み込んだ加盟校バックアップを進め、「本当に学力を伸ばす」実績を作り上げることで、各加盟校の業績向上を図っております。 c.資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、既存の事業活動継続のほか、事業拡大に必要な競争力獲得や、新規事業の立ち上げ等の営業費用であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。主な資金調達の手段としては、継続的な事業収益の計上による自己資金の積み上げを中心に、経営の機動性を確保するために金融機関からの借入・社債などを活用しております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、31,616百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は17,694百万円となっております。d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標としてその向上に向け取り組んでおります。当連結会計年度の売上高経常利益率は10.2%(前年同期比1.3%減)となりました。これは、2020年度の大学受験制度改革に向けた講座開発などの取り組みを、政策的に前倒しで進めたことによるもので、当社の将来の収益確保のために必要な措置として実施したものであります。
経営方針・経営戦略
3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社は「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、AO・推薦入試の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しつつあります。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスイミングスクール部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれグループ会社として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げてゆく所存でございます。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。 (4)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。これに加え、大学入試制度の見直し、英語教育の抜本的な改革など多方面に亘る教育改革の進行は、生徒父母のニーズにも変化をもたらし、今後の民間教育機関の在り方自体に大きな影響を与えるものと見込まれます。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題経営環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育目標である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。東進ハイスクールでは、既存校舎の体制整備の他、新規校舎展開も進め、最適な学習環境を追求しながら、学力向上と生徒一人ひとりの第一志望校合格を達成する校舎づくりを強力に推進してまいります。また、東進衛星予備校では、加盟校との連携と支援を強化して、個々の加盟校業績の向上とその積み上げによる安定した収益体制を確立いたします。これと併せ、「四谷大塚NET」から「東進中学NET」、「東進衛星予備校」へとつながる小中高一貫の教育体制を構築いたします。英語教育の面では、近時の英語教育改革の流れを踏まえて「聞くこと、話すこと、読むこと、書くこと」の4技能をバランスよく習得できるプログラムの開発に取り組み、児童英語の分野では東進こども英語塾を、大学生や社会人対象の分野では東進ビジネススクールを中心に事業を進め、海外への展開にも注力してまいります。グループ会社においては、四谷大塚で新規校舎展開も含め、小学校低学年を含めた指導体制を強化するほか、イトマンスイミングスクールでは、オリンピック選手を輩出するスイミングスクールとしての実績に基づき、「心・知・体」のバランスのとれた教育の基盤作りに取り組んでおります。また早稲田塾では、大学入試改革を視野に、AO・推薦入試の分野におけるトップクラスの実績を生かし、東進ハイスクール、東進衛星予備校とのシナジーを高めるなど、より一層の業績回復に向け、連携を強めてまいります。当社グループ全体が、教育目標の実現に向け、信頼できる人財育成企業としてのブランドイメージを確立するとともに、収益の増大と経費削減に努めることで、さらなる戦略的な投資ができる環境を整備することで、教育業界における確固たる地位を固めてまいります。
対処すべき課題
3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、人財育成企業として「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標に、教育の分野における技術革新を果敢に推進し、「心・知・体」を総合的に育成できる新しい教育体系を構築することで、社会への貢献を果たすことを経営理念としております。この経営理念のもと、当社では、将来の経営環境の変化にも対応できるよう、組織と経営基盤の強化を図り、成長性、収益性、安定性に優れた企業をつくりあげることを基本方針としております。 (2)経営戦略等当社は「教育の機会均等」を掲げ、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」を教育目標として、新しい教育体系の確立に取り組んでまいりました。主要部門である高校生部門では、東進ハイスクール(直営校)および東進衛星予備校(FC加盟校)のネットワーク、AO・推薦入試の分野で独自のノウハウを持つ早稲田塾が、高い合格実績を背景に全国の高校生から支持され、その基盤を拡大しつつあります。さらに、効果的で質の高い教育の実現に向け、教材や教授法の開発・改善・充実に注力し、コンテンツを蓄積するとともに、生徒の学習効果測定においても、全国模試の充実など着実に成果をあげております。また小・中学生部門では、中学受験で培った高い評価と、全国の有力塾を結ぶネットワークを有する四谷大塚が、またスイミングスクール部門では、多くのオリンピック選手を輩出するイトマンスイミングスクールが、それぞれグループ会社として幼児から社会人までを結び、有機的に展開しております。今後も既存部門で引き続き質の高い教育サービスを提供するとともに、国際化の進展や情報技術の普及向上に対応した新しい教育事業や、M&Aによる企業グループとしての総合力強化にも精力的に取り組み、全体としてのシナジー効果を高め、より優れた教育の開発、提供に努めてまいります。収益面においては、収益増強策と併せ、学力向上に焦点を絞った効果的な人件費投入や、経費削減への取り組みなどの業務改善施策を引き続き推進し、効率的な費用投下の面からも高水準で安定した収益体質を作り上げてゆく所存でございます。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の立場から収益性の向上に努め、売上高経常利益率を重要な指標として、その向上を実現し、内部留保の充実と業績に応じた株主への利益還元を行うことで、経営責任を果たしてまいる所存です。 (4)経営環境教育業界は、長期にわたる出生率低下による人口減を所与の問題として抱えております。これに加え、大学入試制度の見直し、英語教育の抜本的な改革など多方面に亘る教育改革の進行は、生徒父母のニーズにも変化をもたらし、今後の民間教育機関の在り方自体に大きな影響を与えるものと見込まれます。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題経営環境の変化に対応しつつ、当社グループの教育目標である「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」の実現に取り組み、引き続き高品質の教育を提供していくことが当社グループの課題とするところであります。東進ハイスクールでは、既存校舎の体制整備の他、新規校舎展開も進め、最適な学習環境を追求しながら、学力向上と生徒一人ひとりの第一志望校合格を達成する校舎づくりを強力に推進してまいります。また、東進衛星予備校では、加盟校との連携と支援を強化して、個々の加盟校業績の向上とその積み上げによる安定した収益体制を確立いたします。これと併せ、「四谷大塚NET」から「東進中学NET」、「東進衛星予備校」へとつながる小中高一貫の教育体制を構築いたします。英語教育の面では、近時の英語教育改革の流れを踏まえて「聞くこと、話すこと、読むこと、書くこと」の4技能をバランスよく習得できるプログラムの開発に取り組み、児童英語の分野では東進こども英語塾を、大学生や社会人対象の分野では東進ビジネススクールを中心に事業を進め、海外への展開にも注力してまいります。グループ会社においては、四谷大塚で新規校舎展開も含め、小学校低学年を含めた指導体制を強化するほか、イトマンスイミングスクールでは、オリンピック選手を輩出するスイミングスクールとしての実績に基づき、「心・知・体」のバランスのとれた教育の基盤作りに取り組んでおります。また早稲田塾では、大学入試改革を視野に、AO・推薦入試の分野におけるトップクラスの実績を生かし、東進ハイスクール、東進衛星予備校とのシナジーを高めるなど、より一層の業績回復に向け、連携を強めてまいります。当社グループ全体が、教育目標の実現に向け、信頼できる人財育成企業としてのブランドイメージを確立するとともに、収益の増大と経費削減に努めることで、さらなる戦略的な投資ができる環境を整備することで、教育業界における確固たる地位を固めてまいります。