有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「まちづくりを通じて社会に貢献する」という基本使命のもと、「人を、想う力。街を、想う力。」というブランドスローガンを掲げ、企業グループとしての成長と、様々なステークホルダーとの共生とを高度にバランスさせながら、「真の企業価値の向上」を目指しています。 (2) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題当不動産業界を取り巻く国内経済環境は、雇用・所得環境が改善するなか、緩やかな景気回復が続くことが期待されるものの、金融資本市場の変動の影響や米国の通商政策を巡る動向とともに、中東情勢の影響を注視する必要があり、先行きは不透明な状況にあります。オフィス賃貸市場においては、企業の人材確保の流れも受け堅調に推移しておりますが、引き続き企業のオフィス戦略やワークスタイルの変化を注視していく必要があります。分譲マンション市場では、顧客ニーズの多様化が進むなか、堅調に推移しておりますが、資材価格や労務費の上昇等に伴う工事費の高騰や、金利動向が販売に与える影響等も注視していく必要があります。不動産投資市場においては、グローバルで見た日本の不動産投資の優位性を評価する投資家も見られるなど、総じて堅調に推移すると思われますが、想定以上の金利上昇や地政学的な緊張の急激な高まりといったリスクにも留意しながら、今後の動向について慎重に見極めていく必要があります。商業施設やホテル市場においては、堅調に推移してきておりますが、今後の物価高や為替動向等の経済情勢及び国際情勢の変化による影響を注視していく必要があります。当社グループといたしましては、2020年代の環境激変をチャンスに変えて持続的な価値を提供する企業グループに変革を続けていくために、2020年1月に、2030年までを見据えた「長期経営計画2030」を策定しました。長期経営計画を通じて、「幅広いお客様により深く価値を届けるための事業機会の最大化」と「上場企業に求められる高効率で市況変化に強いポートフォリオへの変革」を目指し、丸の内を中心とする国内の大型開発パイプラインの着実な推進を図るとともに、海外事業においては、欧米豪を中心とした先進国への注力を進めていきます。あわせて、ノンアセットビジネスの拡大とサービス・コンテンツ領域への進出を通じ、新たな全社における利益成長の柱にするとともに、全社資産効率の改善に向けたドライバーとすることを目指していきます。なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。○各機能グループ及び事業グループとコーポレートの戦略・コマーシャル不動産事業開発中プロジェクトの順次稼働による賃貸利益並びに回転型事業を中心とした販売利益の伸長を実現するとともに、新規タイプアセット並びにオペレーショナルアセットへの取り組みを進めます。・丸の内事業丸の内NEXTステージ戦略に基づいた建替え・リニューアル・ソフト整備を徹底し、収益力の向上を目指します。また丸の内エリアにおける、丸の内“まちまるごとワークプレイス”構想に基づき、「まち全体のプラットフォーム化」を推進することで、テナント企業が個社単独では実現できないような取り組みを「まちまるごと」で提供し、働き方の質や効率を高め、丸の内エリアの更なる価値向上を目指してまいります。・住宅事業国内分譲事業等を着実に推進する一方で、ストックビジネス領域において多様化するニーズにも対応し、管理・仲介・リフォームなどのフィービジネスにも注力します。・海外事業米国、欧州、アジアエリアにおける開発・バリューアド投資機会の拡充と、新興国におけるパートナーとの事業推進を展開します。・投資マネジメント事業日・米・欧・アジアにプラットフォームを広げ、クロスボーダーな投資ニーズの拡大を背景とした持続的な拡大を図ります。・設計監理事業大規模設計監理業務の継続受注を進めるほか、コンストラクションマネジメント等のコンサルティング業務及びリノベーション業務等の成長分野と海外事業を強化し、あわせて三菱地所グループ技術支援を推進します。・不動産サービス事業幅広いサービスメニューと全国に広がる支店網、三菱地所グループの総合力を活用し、法人仲介・不動産コンサルティングのトップ企業を目指します。 ・営業機能グループ全体の営業窓口として、顧客企業とのリレーション強化並びに顧客ニーズに対応した企業提案や中長期的な開発案件、事業連携等の事業機会創出を図ります。・新事業創出機能全社横断的な新事業創出機能並びにIT施策を担い、ベンチャービジネスへの出資やグループ内における新事業創出により既存業務の拡大や新たな事業領域の探索を進めるほか、デジタル技術を活用した顧客価値を向上させるサービスの提供やデータ利活用の高度化を通じて、ビジネスモデル革新とDX推進を図ります。・コーポレートわが国におけるESGの先進企業としての地位を確立し、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指します。 計数目標は次のとおりです。当社グループとしては、丸の内エリアの優位性や各事業領域における当社グループの強み・ノウハウを発揮することで着実な利益の拡大を図ります。 <経営指標/長期経営計画2030ベース(2020年1月公表)> 2025年度実績長計目標(2020年1月公表)2026年度業績予想 ROA(事業利益/総資産)4.0%5.0%4.3%計数目標(参考)事業利益 *13,298億円3,500~4,000億円3,700億円ROE8.5%10.0%9%程度 EPS181.80円200円196.27円(注)*1. 事業利益=営業利益+持分法投資損益
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「まちづくりを通じて社会に貢献する」という基本使命のもと、「人を、想う力。街を、想う力。」というブランドスローガンを掲げ、企業グループとしての成長と、様々なステークホルダーとの共生とを高度にバランスさせながら、「真の企業価値の向上」を目指しています。 (2) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題当不動産業界を取り巻く国内経済環境は、雇用・所得環境が改善するなか、緩やかな景気回復が続くことが期待されるものの、金融資本市場の変動の影響や米国の通商政策を巡る動向とともに、中東情勢の影響を注視する必要があり、先行きは不透明な状況にあります。オフィス賃貸市場においては、企業の人材確保の流れも受け堅調に推移しておりますが、引き続き企業のオフィス戦略やワークスタイルの変化を注視していく必要があります。分譲マンション市場では、顧客ニーズの多様化が進むなか、堅調に推移しておりますが、資材価格や労務費の上昇等に伴う工事費の高騰や、金利動向が販売に与える影響等も注視していく必要があります。不動産投資市場においては、グローバルで見た日本の不動産投資の優位性を評価する投資家も見られるなど、総じて堅調に推移すると思われますが、想定以上の金利上昇や地政学的な緊張の急激な高まりといったリスクにも留意しながら、今後の動向について慎重に見極めていく必要があります。商業施設やホテル市場においては、堅調に推移してきておりますが、今後の物価高や為替動向等の経済情勢及び国際情勢の変化による影響を注視していく必要があります。当社グループといたしましては、2020年代の環境激変をチャンスに変えて持続的な価値を提供する企業グループに変革を続けていくために、2020年1月に、2030年までを見据えた「長期経営計画2030」を策定しました。長期経営計画を通じて、「幅広いお客様により深く価値を届けるための事業機会の最大化」と「上場企業に求められる高効率で市況変化に強いポートフォリオへの変革」を目指し、丸の内を中心とする国内の大型開発パイプラインの着実な推進を図るとともに、海外事業においては、欧米豪を中心とした先進国への注力を進めていきます。あわせて、ノンアセットビジネスの拡大とサービス・コンテンツ領域への進出を通じ、新たな全社における利益成長の柱にするとともに、全社資産効率の改善に向けたドライバーとすることを目指していきます。なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。○各機能グループ及び事業グループとコーポレートの戦略・コマーシャル不動産事業開発中プロジェクトの順次稼働による賃貸利益並びに回転型事業を中心とした販売利益の伸長を実現するとともに、新規タイプアセット並びにオペレーショナルアセットへの取り組みを進めます。・丸の内事業丸の内NEXTステージ戦略に基づいた建替え・リニューアル・ソフト整備を徹底し、収益力の向上を目指します。また丸の内エリアにおける、丸の内“まちまるごとワークプレイス”構想に基づき、「まち全体のプラットフォーム化」を推進することで、テナント企業が個社単独では実現できないような取り組みを「まちまるごと」で提供し、働き方の質や効率を高め、丸の内エリアの更なる価値向上を目指してまいります。・住宅事業国内分譲事業等を着実に推進する一方で、ストックビジネス領域において多様化するニーズにも対応し、管理・仲介・リフォームなどのフィービジネスにも注力します。・海外事業米国、欧州、アジアエリアにおける開発・バリューアド投資機会の拡充と、新興国におけるパートナーとの事業推進を展開します。・投資マネジメント事業日・米・欧・アジアにプラットフォームを広げ、クロスボーダーな投資ニーズの拡大を背景とした持続的な拡大を図ります。・設計監理事業大規模設計監理業務の継続受注を進めるほか、コンストラクションマネジメント等のコンサルティング業務及びリノベーション業務等の成長分野と海外事業を強化し、あわせて三菱地所グループ技術支援を推進します。・不動産サービス事業幅広いサービスメニューと全国に広がる支店網、三菱地所グループの総合力を活用し、法人仲介・不動産コンサルティングのトップ企業を目指します。 ・営業機能グループ全体の営業窓口として、顧客企業とのリレーション強化並びに顧客ニーズに対応した企業提案や中長期的な開発案件、事業連携等の事業機会創出を図ります。・新事業創出機能全社横断的な新事業創出機能並びにIT施策を担い、ベンチャービジネスへの出資やグループ内における新事業創出により既存業務の拡大や新たな事業領域の探索を進めるほか、デジタル技術を活用した顧客価値を向上させるサービスの提供やデータ利活用の高度化を通じて、ビジネスモデル革新とDX推進を図ります。・コーポレートわが国におけるESGの先進企業としての地位を確立し、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指します。 計数目標は次のとおりです。当社グループとしては、丸の内エリアの優位性や各事業領域における当社グループの強み・ノウハウを発揮することで着実な利益の拡大を図ります。 <経営指標/長期経営計画2030ベース(2020年1月公表)> 2025年度実績長計目標(2020年1月公表)2026年度業績予想 ROA(事業利益/総資産)4.0%5.0%4.3%計数目標(参考)事業利益 *13,298億円3,500~4,000億円3,700億円ROE8.5%10.0%9%程度 EPS181.80円200円196.27円(注)*1. 事業利益=営業利益+持分法投資損益
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度の業績は、営業収益が1,746,148百万円で前連結会計年度に比べ166,336百万円の増収(+10.5%)、営業利益は329,730百万円で20,497百万円の増益(+6.6%)、経常利益は273,086百万円で10,126百万円の増益(+3.9%)となりました。特別損益につきましては、前連結会計年度において固定資産売却益10,663百万円、投資有価証券売却益50,869百万円、負ののれん償却益4,850百万円、退職給付信託返還益13,934百万円の計80,318百万円を特別利益に、固定資産除却関連損9,165百万円、関係会社株式評価損4,031百万円、減損損失13,121百万円の計26,318百万円を特別損失に計上したのに対して、当連結会計年度においては、固定資産売却益5,383百万円、投資有価証券売却益98,135百万円、負ののれん発生益2,150百万円、段階取得に係る差益3,920百万円の計109,590百万円を特別利益に、固定資産除却関連損25,289百万円、関係会社株式評価損2,753百万円、関係会社貸倒引当金繰入額5,286百万円の計33,330百万円を特別損失に計上しております。この結果、税金等調整前当期純利益は349,346百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ33,150百万円増益(+17.5%)の222,507百万円となりました。 当連結会計年度の業績及び各セグメントの業績は次のとおりであります。 (単位:百万円)区分前連結会計年度当連結会計年度増減営業収益1,579,8121,746,148166,336営業利益309,232329,73020,497経常利益262,960273,08610,126親会社株主に帰属する当期純利益189,356222,50733,150 (単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度営業収益営業利益又は営業損失(△)営業収益営業利益又は営業損失(△)コマーシャル不動産事業538,832124,660616,959135,677丸の内事業394,59696,173408,99697,534住宅事業421,90248,026453,88157,287海外事業160,18645,823198,85357,111投資マネジメント事業40,96911,95037,0001,435設計監理・不動産サービス事業82,18810,70088,41212,614その他の事業11,666△2,12813,437△2,323調整額△70,530△25,974△71,393△29,607合 計1,579,812309,2321,746,148329,730 (a)コマーシャル不動産事業・当連結会計年度において、オフィスビルは、既存ビル等における前連結会計年度計上の一時的な収入の反動減等による減収があった一方で、全体では新規ビルの稼働等により増収となりました。・商業施設及びアウトレットモールは、店舗売上の増加等により増収となりましたが、ホテルはリニューアルに伴う休業等により減収となりました。・オフィスビル等保有する物件の売却により、不動産販売は増収となりました。・この結果、当セグメントの営業収益は78,126百万円増収の616,959百万円となり、営業利益は11,016百万円増益の135,677百万円となりました。 (単位:百万円)摘 要前連結会計年度当連結会計年度貸付面積営業収益貸付面積営業収益不動産賃貸東京オフィス(丸の内以外) (所有)603,049㎡ 144,068 (所有)634,357㎡ 142,750 (転貸)768,149㎡ (転貸)777,298㎡ オフィス(東京以外) (所有)605,688㎡ 65,732 (所有)610,805㎡ 77,364 (転貸)406,525㎡ (転貸)469,187㎡ アウトレットモール (店舗)361,459㎡ 60,901 (店舗)362,008㎡ 63,220その他-42,950-46,955不動産販売-151,158-198,720その他(注2)-74,019-87,947合 計-538,832-616,959(注)1. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。2. その他には、建物運営管理受託収入、営繕請負工事収入、ホテル事業収入等が含まれております。3. 当連結会計年度より、面積管理手法の変更に伴い、一部の物件の貸付面積計上区分を従来の「転貸」から「所有」へ変更しております。 なお、前連結会計年度の貸付面積については、上記の変更を踏まえて作成した情報を記載しております。 (b)丸の内事業・当連結会計年度において、オフィスビルは、再開発に向けたビルの閉館等により減収があった一方で、好調なリーシングによる空室率の改善や既存ビルでの賃料増額改定等により増収となりました。なお、当社の丸の内オフィスの2026年3月末の空室率は0.55%となっております。・この結果、当セグメントの営業収益は14,400百万円増収の408,996百万円となり、営業利益は1,360百万円増益の97,534百万円となりました。 (単位:百万円)摘 要前連結会計年度当連結会計年度貸付面積営業収益貸付面積営業収益不動産賃貸丸の内オフィス (所有)1,269,866㎡ 256,999 (所有)1,267,265㎡ 264,628 (転貸)391,670㎡ (転貸)397,714㎡ その他-11,792-11,588その他(注2)-125,804-132,780合 計-394,596-408,996(注)1. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。2. その他には、建物運営管理受託収入、営繕請負工事収入、レンタルオフィス事業収入等が含まれております。3. 当連結会計年度より、面積管理手法の変更に伴い、一部の物件の貸付面積計上区分を従来の「転貸」から「所有」へ変更しております。なお、前連結会計年度の貸付面積については、上記の変更を踏まえて作成した情報を記載しております。(c)住宅事業・国内分譲マンション事業の主な売上計上物件「ザ・パークハウス 千代田六番町」 (東京都千代田区)「ザ・パークハウス 芝御成門」 (東京都港区)「ザ・パークハウス 宮前平二丁目」 (神奈川県川崎市)「ザ・パークハウス 大阪梅田タワー」 (大阪府大阪市)「ザ・パークハウス 岡崎」 (愛知県岡崎市)・当連結会計年度において、国内分譲マンション事業では、売上計上戸数が減少したものの、1戸当たりの販売単価が増加したことにより増収となり、その他の事業では、賃貸マンションや収益用不動産の売却による反動減等により減収となりました。・この結果、当セグメントの営業収益は31,978百万円増収の453,881百万円となり、営業利益は9,260百万円増益の57,287百万円となりました。 (単位:百万円)摘 要前連結会計年度当連結会計年度販売数量等営業収益販売数量等営業収益マンション 売上計上戸数1,787戸 156,651 売上計上戸数1,764戸 201,556住宅管理業務受託 受託件数353,024件 62,589 受託件数356,546件 65,773注文住宅 - 36,178 - 36,859その他 - 166,483 - 149,690合 計 - 421,902 - 453,881(注)1. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。2. 他社との共同事業物件の売上計上戸数及び金額は当社持分によっております。 (d)海外事業・当連結会計年度においては、英国は物件売却及び好調なリーシング進捗等により、米国及びアジアは物件売却等により増収となりました。・この結果、当セグメントの営業収益は38,666百万円増収の198,853百万円となり、営業利益は11,288百万円増益の57,111百万円となりました。 (単位:百万円)摘 要前連結会計年度当連結会計年度貸付面積等営業収益貸付面積等営業収益不動産開発・賃貸米国 貸付面積422,772㎡ 109,795 貸付面積421,877㎡ 135,707 管理受託面積97,527㎡ 管理受託面積97,527㎡ 欧州 貸付面積84,397㎡ 9,892 貸付面積114,140㎡ 17,249アジア 貸付面積7,535㎡ 36,657 貸付面積8,282㎡ 40,870 売上計上戸数1,242戸 売上計上戸数1,250戸 その他 - 3,841 - 5,026合 計 - 160,186 - 198,853(注)営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。 (e)投資マネジメント事業・当連結会計年度においては、米国で過年度計上した当社グループがアセットマネジメントを行うファンドが保有する資産の時価評価額の増加に伴う一過性のフィーが剥落したこと等により、減収となりました。・この結果、当セグメントの営業収益は3,968百万円減収の37,000百万円となり、営業利益は10,515百万円減益の1,435百万円となりました。 (単位:百万円)摘 要営 業 収 益前連結会計年度当連結会計年度投資マネジメント40,96937,000合 計40,96937,000(注)営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。 (f)設計監理・不動産サービス事業・㈱三菱地所設計において、2026年度着工予定の、「関内駅前港町地区第一種市街地再開発事業」等の設計監理業務等の収益を計上しました。・当連結会計年度においては、設計監理の売上件数並びに駐車場運営管理の管理台数が減少したものの、1件当たりの金額が増加したこと等により増収となりました。不動産仲介は、取扱件数の増加等により、増収となりました。・この結果、当セグメントの営業収益は6,224百万円増収の88,412百万円となり、営業利益は1,914百万円増益の12,614百万円となりました。 (単位:百万円)摘 要前連結会計年度当連結会計年度売上件数等営業収益売上件数等営業収益設計監理 受注件数1,419件 26,362 受注件数1,448件 28,247 売上件数1,519件 売上件数1,464件 不動産仲介 取扱件数1,475件 17,005 取扱件数1,607件 19,089駐車場運営管理 管理台数63,383台 13,197 管理台数63,172台 13,490その他 - 25,624 - 27,585合 計 - 82,188 - 88,412(注)営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益、長期借入れ等による収入、有形固定資産の取得等による支出により、前連結会計年度末に比べ23,252百万円増加し、280,133百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、508,917百万円の資金の増加(前連結会計年度比+184,800百万円)となりました。これは、税金等調整前当期純利益349,346百万円に非資金損益項目である減価償却費108,029百万円等を調整した資金の増加に、棚卸資産の減少、法人税等の支払又は還付等による資金の増減を加えたものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、441,457百万円の資金の減少(前連結会計年度比△79,952百万円)となりました。これは有形固定資産の取得等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、39,776百万円の資金の減少(前連結会計年度比△52,647百万円)となりました。これは長期借入れ等による資金の増加に対し、長期借入金の返済、社債の償還等により資金が減少したことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績生産、受注及び販売の実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて記載しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。2026年3月期の業績は営業利益が3,297億円で、直近の対外公表予想値に比べて3億円の減益(△0.1%)となりました。2025年度はオフィス賃貸事業では賃料増額改定等に伴い賃貸利益が増加したことに加え、販売利益を実現させたほか、分譲住宅の着実な販売進捗や、アウトレットモール等の商業施設の需要のさらなる増加等により、当初計画の水準と同程度の利益を実現できました。2020年度よりスタートした「長期経営計画2030」では国内アセット事業・海外アセット事業・ノンアセット事業で、それぞれ500億円程度の成長を目指しております。2025年度においては「ザ・ランドマーク名古屋栄」竣工、「豊洲セイルパーク(TOYOSU SAIL PARK)」開業、「72 Upper Ground」・「1 Victoria Street」工事着工等、長期経営計画の戦略に合致する将来の収益機会の獲得を実現しております。さらに、回転型投資の展開を通じた売却益の獲得及びフィービジネスの拡大を図るべく、当社グループで運営するファンドやREITへの売却を推進し、バリューチェーンを強化しています。これらの成果を着実に利益として結実させ、長期経営計画で掲げた計数目標の達成を目指します。セグメントごとの経営成績に関しては次のとおりです。コマーシャル不動産事業においては、インバウンドの増加等に伴い、商業施設・ホテルを中心に回復傾向が続いていることに加え、オフィス賃貸利益の増加により、営業利益は1,357億円となりました。なお、直近の予想値からは7億円の増益となりました。丸の内事業においては、オフィスの空室率改善、賃料増額改定等により、営業利益は975億円となりました。なお、直近の予想値からは25億円の増益となりました。住宅事業においては、好調な分譲マンション市況により収益は増加、あわせて賃貸マンション等のキャピタルゲインが大幅増加となったことから、営業利益は573億円となりました。なお、直近の予想値からは73億円の増益となりました。海外事業においては、物件売却後倒し等により営業利益は571億円となりました。なお、直近の予想値からは129億円の減益となりました。投資マネジメント事業においては、2023年度に発生していたインセンティブフィー(ノンキャッシュ)調整の影響等により、営業利益は14億円となりました。なお、直近の予想値からは36億円の減益となりました。設計監理・不動産サービス事業においては、流通事業の増益により、営業利益は126億円となりました。なお、直近の予想値からは26億円の増益となりました。その他のセグメントについても、概ね計画通りに利益を計上することができました。 ≪セグメント別営業利益≫ (単位:百万円) 2025年度直近予想値 *1決算値増減コマーシャル不動産事業135,000135,677677丸の内事業95,00097,5342,534住宅事業50,00057,2877,287海外事業70,00057,111△12,889投資マネジメント事業5,0001,435△3,565設計監理・不動産サービス事業10,00012,6142,614その他の事業△3,000△2,323677調整額△32,000△29,6072,393合 計330,000329,730△270(注)*1. 2026年2月9日公表時の通期業績予想となります。 当社グループは、中期的な視点から強みを活かした投資により得られる利益の拡大を通じた企業価値の向上を図るため、成長投資を推進する一方で、財務健全性の維持も重要な経営目標としており、成長に向けた事業投資を行う際は、高格付けの維持を前提とした最適な資本構成を図っています。当社グループの財源については、ビル賃貸事業が主力事業であることから、引き続き長期・固定資金を主体に調達しております。今後も期間中の金利状況や、調達済有利子負債の償還期間等とのバランスも考慮しながら、調達手段に柔軟性を持たせつつ運営を行って参る所存であります。事業等のリスクに対しては、当社グループでは「三菱地所グループリスクマネジメント規程」を制定し、すべての事業活動を対象にリスクマネジメント体制を整備、運用しています。当社グループのリスクマネジメントを統括する機関として「リスク・コンプライアンス委員会」を、またリスクマネジメントに関する情報の集約など、実務的な合議体として「リスク・コンプライアンス協議会」をそれぞれ位置付けるほか、取締役会の決議により任命されたリスクマネジメント担当役員を統括責任者として、ラインスタッフ部署、コーポレート部署、DX推進一部並びにグループ各社に責任者を置き、それを推進事務局である法務・コンプライアンス部が支援する形でリスクマネジメント活動を推進しています。さらに、重要な投資案件の意思決定に当たっては「経営会議」の審議前に「投資委員会」で審議を行い、リスク内容及びリスク管理方法等をチェックしています。また、緊急事態発生時の行動指針や連絡・初動体制、事業継続計画等についても整備、運用しています。 (3) 資本の財源及び資金の流動性1)財務戦略の基本的な考え方当社グループは、業界最上位の格付に裏打ちされた強固な財務基盤は、重要な経営資源の一つであると位置づけ、財務健全性の維持と高格付を活かした適時最適な調達の実現を財務戦略の基本方針としております。2020年4月から開始した「長期経営計画2030」においても、ROAの向上を通じたROEの向上に主眼を置き、レバレッジについては現状の格付水準が維持可能な範囲で適切にコントロールすることを基本方針としており、不動産市況に応じた、成長投資・資産売却・株主還元・資金調達の最適な組み合わせによる企業価値向上を実現して参ります。長期経営計画の6年目となる2025年度は、ネット有利子負債/EBITDA倍率についてはハイブリッドファイナンス考慮前で7.4倍(考慮後で7.1倍)にて着地いたしました。世界経済の先行きは依然として不透明な状況が継続することが想定されますが、10年間という長期にわたる経営計画においては、事業環境が変動する可能性を織り込んでいるため、環境の変化を見極めつつ、柔軟な資本政策を組み合わせながら、事業機会獲得の機会を的確に捉え、2030年の目標実現に向け、着実に各種施策を推進して参ります。 2)経営資源の配分と資金需要の主な内容当社グループは、事業により獲得した営業キャッシュ・フローと資金調達余力に応じたキャッシュインを、株主還元、事業投資・回収(ネット投資額=投資決定済案件への投資-物件売却による回収)、不動産市況に応じて柔軟に行う戦略的アロケーションの3点に配分します。戦略的アロケーションは、株主価値向上に資する案件への厳選投資、追加の株主還元、負債抑制等のうち、その時々の状況に応じて柔軟に判断して参ります。今後の主な資金需要としては「長期経営計画2030」に基づき、有楽町エリア及び常盤橋エリアを重点更新エリアとし、再開発やリノベーションを推進して参ります。また、2027年3月期の投資回収予算においては、約14,300億円の投資と約10,100億円の回収を見込んでおります。 3)資金調達手段当社グループは、事業展開に伴う資金需要を安定的に確保するため、内部資金及び外部資金を有効に活用しております。内部資金については、主要グループ会社では原則として金融機関など外部からの資金調達を行わず、キャッシュ・マネジメント・システムの活用により、資金調達の一元化と資金効率化、流動性の確保を図っています。外部資金については、財務健全性の維持が可能な範囲において金融機関からの借入や社債発行等を活用しており、資金需要・金融市況・調達コスト・償還バランスなどを総合的に勘案した上で、適切なファイナンスを実施しているほか、近年ではグリーンボンドやサステナビリティ・リンク・ローン等のサステナビリティファイナンスにも取り組んでおります。なお、当社グループは長期の開発期間を伴う事業が中心であるため、いずれの調達手段であっても長期資金を中心とした資金調達を行うとともに、負債の年度別償還額の集中を避けることでリファイナンスリスクの低減を図っています。主要な取引先金融機関とは、良好な取引関係を維持構築することで、円滑な資金調達を可能としております。また、国内金融機関においてコミットメントライン枠やスポット借入枠を設定しており、緊急時の流動性を確保しております。 社債発行については、国内外4社の格付機関から取得している信用格付(※1)をもとに、近年は公募劣後特約付社債(ハイブリッド社債)に加え、2025年度には米ドル建普通社債の発行を行う等、資金需要に応じ、投資家需要や起債環境を見極めたうえで最適な起債に努めており、今後も資金調達手段の多様化を図って参ります。なお、当社は公募劣後特約付社債を含む、全ての社債を無担保で発行していること、金融機関からの借入金についても財務制限条項は付されていないことから、安定した資金調達が可能と考えております。 ※1 本報告書提出時点において、格付投資情報センターの格付はAA(安定的)、日本格付研究所の格付はAAプラス(安定的)、スタンダード&プアーズの格付はA(安定的)、ムーディーズの格付はA2(安定的)となっております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「まちづくりを通じて社会に貢献する」という基本使命のもと、「人を、想う力。街を、想う力。」というブランドスローガンを掲げ、企業グループとしての成長と、様々なステークホルダーとの共生とを高度にバランスさせながら、「真の企業価値の向上」を目指しています。 (2) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題当不動産業界を取り巻く国内経済環境は、経済活動の正常化が一層進み、雇用・所得環境が改善するなか、緩やかな景気回復が続くことが期待されるものの、物価高の影響による個人消費の動向、金利の動向、海外経済の下振れリスク等、先行きは不透明な状況にあります。オフィス賃貸市場においては、企業の人材確保、リアルなオフィスへの出社回帰の流れも受け回復傾向にありますが、引き続き企業のオフィス戦略やワークスタイルの変化を注視していく必要があります。分譲マンション市場では、立地条件等による需要の二極化や顧客ニーズの多様化が進むなか、資材価格や労務費の上昇等に伴う工事費の高騰や、金利動向が販売に与える影響等も注視していく必要があります。不動産投資市場においては、日銀の金融緩和政策見直しによる金利上昇傾向を警戒する見方はあるものの、グローバルで見た日本の不動産投資の優位性を評価する投資家も見られるなど、総じて過熱した環境が継続すると思われますが、想定以上の金利上昇や地政学的な緊張の急激な高まりといったリスクにも留意しながら、今後の動向について慎重に見極めていく必要があります。商業施設やホテル市場においては、国内需要・インバウンド需要ともに回復してきておりますが、今後の物価高や為替動向等の経済情勢による影響を注視していく必要があります。当社グループといたしましては、2020年代の環境激変をチャンスに変えて持続的な価値を提供する企業グループに変革を続けていくために、2020年1月に、2030年までを見据えた「長期経営計画2030」を策定しました。長期経営計画を通じて、「幅広いお客様により深く価値を届けるための事業機会の最大化」と「上場企業に求められる高効率で市況変化に強いポートフォリオへの変革」を目指し、丸の内を中心とする国内の大型開発パイプラインの着実な推進を図るとともに、海外事業においては、欧米豪を中心とした先進国への注力を進めていきます。あわせて、ノンアセットビジネスの拡大とサービス・コンテンツ領域への進出を通じ、新たな全社における利益成長の柱にするとともに、全社資産効率の改善に向けたドライバーとすることを目指していきます。なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。○各機能グループ及び事業グループとコーポレートの戦略・コマーシャル不動産事業開発中プロジェクトの順次稼働による賃貸利益並びに回転型事業を中心とした販売利益の伸長を実現するとともに、新規タイプアセット並びにオペレーショナルアセットへの取り組みを進めます。・丸の内事業丸の内NEXTステージ戦略に基づいてアセットマネジメントを徹底し、賃貸利益をはじめとする収益力の向上を目指します。また、丸の内エリアのユニークポイントである「唯一無二の利便性と集積」に加え、「エリア全体のプラットフォーム化」による、丸の内“まちまるごとワークプレイス”構想を推進し、丸の内エリアの更なる価値向上を目指してまいります。・住宅事業国内分譲事業を着実に推進する一方で、ストックビジネス領域において多様化するニーズにも対応し、管理・仲介・リフォームなどのフィービジネスにも注力します。・海外事業米国、欧州、アジアエリアにおける開発・バリューアド投資機会の拡充と、新興国におけるパートナーとの事業推進を展開します。・投資マネジメント事業日・米・欧・アジアにプラットフォームを広げ、クロスボーダーな投資ニーズの拡大を背景とした持続的な拡大を図ります。・設計監理事業大規模設計監理業務の継続受注を進めるほか、コンストラクションマネジメント等のコンサルティング業務及びリノベーション業務等の成長分野と海外事業を強化し、あわせて三菱地所グループ技術支援を推進します。・不動産サービス事業幅広いサービスメニューと全国に広がる支店網、三菱地所グループの総合力を活用し、法人仲介・不動産コンサルティングのトップ企業を目指します。 ・営業機能グループ全体の営業窓口として、顧客企業とのリレーション強化並びに顧客ニーズに対応した企業提案や中長期的な開発案件、事業連携等の事業機会創出を図ります。・新事業創出機能全社横断的な新事業創出機能並びにIT施策を担い、ベンチャービジネスへの出資やグループ内における新事業創出により既存業務の拡大や新たな事業領域の探索を進めるほか、デジタル技術を活用した顧客価値を向上させるサービスの提供やデータ利活用の高度化を通じて、ビジネスモデル革新とDX推進を図ります。・コーポレートわが国におけるESGの先進企業としての地位を確立し、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指します。 計数目標は次のとおりです。当社グループとしては、丸の内エリアの優位性や各事業領域における当社グループの強み・ノウハウを発揮することで着実な利益の拡大を図ります。 <経営指標/長期経営計画2030ベース(2020年1月公表)> 2024年度実績長計目標(2020年1月公表)2025年度業績予想 ROA(事業利益/総資産)4.0%5.0%4.1%計数目標(参考)事業利益 *13,096億円3,500~4,000億円3,253億円ROE7.6%10.0%8%程度 EPS151.04円200円160.16円(注)*1. 事業利益=営業利益+持分法投資損益
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「まちづくりを通じて社会に貢献する」という基本使命のもと、「人を、想う力。街を、想う力。」というブランドスローガンを掲げ、企業グループとしての成長と、様々なステークホルダーとの共生とを高度にバランスさせながら、「真の企業価値の向上」を目指しています。 (2) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題当不動産業界を取り巻く国内経済環境は、経済活動の正常化が一層進み、雇用・所得環境が改善するなか、緩やかな景気回復が続くことが期待されるものの、物価高の影響による個人消費の動向、金利の動向、海外経済の下振れリスク等、先行きは不透明な状況にあります。オフィス賃貸市場においては、企業の人材確保、リアルなオフィスへの出社回帰の流れも受け回復傾向にありますが、引き続き企業のオフィス戦略やワークスタイルの変化を注視していく必要があります。分譲マンション市場では、立地条件等による需要の二極化や顧客ニーズの多様化が進むなか、資材価格や労務費の上昇等に伴う工事費の高騰や、金利動向が販売に与える影響等も注視していく必要があります。不動産投資市場においては、日銀の金融緩和政策見直しによる金利上昇傾向を警戒する見方はあるものの、グローバルで見た日本の不動産投資の優位性を評価する投資家も見られるなど、総じて過熱した環境が継続すると思われますが、想定以上の金利上昇や地政学的な緊張の急激な高まりといったリスクにも留意しながら、今後の動向について慎重に見極めていく必要があります。商業施設やホテル市場においては、国内需要・インバウンド需要ともに回復してきておりますが、今後の物価高や為替動向等の経済情勢による影響を注視していく必要があります。当社グループといたしましては、2020年代の環境激変をチャンスに変えて持続的な価値を提供する企業グループに変革を続けていくために、2020年1月に、2030年までを見据えた「長期経営計画2030」を策定しました。長期経営計画を通じて、「幅広いお客様により深く価値を届けるための事業機会の最大化」と「上場企業に求められる高効率で市況変化に強いポートフォリオへの変革」を目指し、丸の内を中心とする国内の大型開発パイプラインの着実な推進を図るとともに、海外事業においては、欧米豪を中心とした先進国への注力を進めていきます。あわせて、ノンアセットビジネスの拡大とサービス・コンテンツ領域への進出を通じ、新たな全社における利益成長の柱にするとともに、全社資産効率の改善に向けたドライバーとすることを目指していきます。なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。○各機能グループ及び事業グループとコーポレートの戦略・コマーシャル不動産事業開発中プロジェクトの順次稼働による賃貸利益並びに回転型事業を中心とした販売利益の伸長を実現するとともに、新規タイプアセット並びにオペレーショナルアセットへの取り組みを進めます。・丸の内事業丸の内NEXTステージ戦略に基づいてアセットマネジメントを徹底し、賃貸利益をはじめとする収益力の向上を目指します。また、丸の内エリアのユニークポイントである「唯一無二の利便性と集積」に加え、「エリア全体のプラットフォーム化」による、丸の内“まちまるごとワークプレイス”構想を推進し、丸の内エリアの更なる価値向上を目指してまいります。・住宅事業国内分譲事業を着実に推進する一方で、ストックビジネス領域において多様化するニーズにも対応し、管理・仲介・リフォームなどのフィービジネスにも注力します。・海外事業米国、欧州、アジアエリアにおける開発・バリューアド投資機会の拡充と、新興国におけるパートナーとの事業推進を展開します。・投資マネジメント事業日・米・欧・アジアにプラットフォームを広げ、クロスボーダーな投資ニーズの拡大を背景とした持続的な拡大を図ります。・設計監理事業大規模設計監理業務の継続受注を進めるほか、コンストラクションマネジメント等のコンサルティング業務及びリノベーション業務等の成長分野と海外事業を強化し、あわせて三菱地所グループ技術支援を推進します。・不動産サービス事業幅広いサービスメニューと全国に広がる支店網、三菱地所グループの総合力を活用し、法人仲介・不動産コンサルティングのトップ企業を目指します。 ・営業機能グループ全体の営業窓口として、顧客企業とのリレーション強化並びに顧客ニーズに対応した企業提案や中長期的な開発案件、事業連携等の事業機会創出を図ります。・新事業創出機能全社横断的な新事業創出機能並びにIT施策を担い、ベンチャービジネスへの出資やグループ内における新事業創出により既存業務の拡大や新たな事業領域の探索を進めるほか、デジタル技術を活用した顧客価値を向上させるサービスの提供やデータ利活用の高度化を通じて、ビジネスモデル革新とDX推進を図ります。・コーポレートわが国におけるESGの先進企業としての地位を確立し、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指します。 計数目標は次のとおりです。当社グループとしては、丸の内エリアの優位性や各事業領域における当社グループの強み・ノウハウを発揮することで着実な利益の拡大を図ります。 <経営指標/長期経営計画2030ベース(2020年1月公表)> 2024年度実績長計目標(2020年1月公表)2025年度業績予想 ROA(事業利益/総資産)4.0%5.0%4.1%計数目標(参考)事業利益 *13,096億円3,500~4,000億円3,253億円ROE7.6%10.0%8%程度 EPS151.04円200円160.16円(注)*1. 事業利益=営業利益+持分法投資損益
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度の業績は、営業収益が1,579,812百万円で前連結会計年度に比べ75,124百万円の増収(+5.0%)、営業利益は309,232百万円で30,605百万円の増益(+11.0%)、経常利益は262,960百万円で21,802百万円の増益(+9.0%)となりました。特別損益につきましては、前連結会計年度において固定資産売却益10,381百万円、投資有価証券売却益30,280百万円、負ののれん償却益4,850百万円の計45,513百万円を特別利益に、エクイティ出資評価損12,138百万円を特別損失に計上したのに対して、当連結会計年度においては、固定資産売却益10,663百万円、投資有価証券売却益50,869百万円、負ののれん償却益4,850百万円、退職給付信託返還益13,934百万円の計80,318百万円を特別利益に、固定資産除却関連損9,165百万円、関係会社株式評価損4,031百万円、減損損失13,121百万円の計26,318百万円を特別損失に計上しております。この結果、税金等調整前当期純利益は316,960百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ20,923百万円増益(+12.4%)の189,356百万円となりました。 当連結会計年度の業績及び各セグメントの業績は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より当社の組織を一部改正したことに伴い、セグメント区分についても変更いたしました。・「丸の内事業グループ」を新設の上、大手町・丸の内・有楽町地区に係る機能を担う組織を移設し、従来の「コマーシャル不動産事業グループ」を「コマーシャル不動産事業グループ」並びに「丸の内事業グループ」に分割いたしました。これにより、従来「コマーシャル不動産事業」、「住宅事業」、「海外事業」、「投資マネジメント事業」、「設計監理・不動産サービス事業」としていた報告セグメントを、「コマーシャル不動産事業」、「丸の内事業」、「住宅事業」、「海外事業」、「投資マネジメント事業」、「設計監理・不動産サービス事業」へ変更いたしました。 (単位:百万円)区分前連結会計年度当連結会計年度増減営業収益1,504,6871,579,81275,124営業利益278,627309,23230,605経常利益241,158262,96021,802親会社株主に帰属する当期純利益168,432189,35620,923 (単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度営業収益営業利益又は営業損失(△)営業収益営業利益又は営業損失(△)コマーシャル不動産事業499,138114,730538,832124,660丸の内事業381,02797,082394,59696,173住宅事業398,82738,888421,90248,026海外事業173,77051,448160,18645,823投資マネジメント事業30,962△1,61940,96911,950設計監理・不動産サービス事業73,2659,02182,18810,700その他の事業11,009△1,57711,666△2,128調整額△63,313△29,346△70,530△25,974合 計1,504,687278,6271,579,812309,232(注)前連結会計年度の業績については、当連結会計年度より変更したセグメント区分に組替えております。 (a)コマーシャル不動産事業・当連結会計年度において、オフィスビルは、堅調なリーシング等により増収となりました。・商業施設及びアウトレットモールは、店舗売上の増加等により、ホテルは、稼働率の上昇等により増収となりました。・その他、オフィスビル等の保有する物件の売却により、不動産販売が増収となりました。・この結果、当セグメントの営業収益は39,694百万円増収の538,832百万円となり、営業利益は9,929百万円増益の124,660百万円となりました。 (単位:百万円)摘 要前連結会計年度当連結会計年度貸付面積営業収益貸付面積営業収益不動産賃貸東京オフィス(丸の内以外) (所有)522,170㎡ 138,907 (所有)508,608㎡ 144,068 (転貸)837,857㎡ (転貸)862,590㎡ オフィス(東京以外) (所有)563,932㎡ 62,671 (所有)596,926㎡ 65,732 (転貸)337,612㎡ (転貸)415,287㎡ アウトレットモール (店舗)362,621㎡ 57,367 (店舗)361,459㎡ 60,901その他-37,533-42,950不動産販売-135,419-151,158その他(注2)-67,238-74,019合 計-499,138-538,832(注)1. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。2. その他には、建物運営管理受託収入、営繕請負工事収入、ホテル事業収入等が含まれております。3. 前連結会計年度の業績については、当連結会計年度より変更したセグメント区分に組替えております。 (b)丸の内事業・当連結会計年度において、オフィスビルは、再開発に向けたビルの閉館等により減収があった一方で、好調なリーシングによる空室率の改善や既存ビルでの賃料増額改定等により増収となりました。なお、当社の丸の内オフィスの2025年3月末の空室率は1.73%となっております。・この結果、当セグメントの営業収益は13,568百万円増収の394,596百万円となり、営業利益は908百万円減益の96,173百万円となりました。 (単位:百万円)摘 要前連結会計年度当連結会計年度貸付面積営業収益貸付面積営業収益不動産賃貸丸の内オフィス (所有)1,277,460㎡ 255,416 (所有)1,252,573㎡ 256,999 (転貸)405,934㎡ (転貸)408,963㎡ その他-11,707-11,792その他(注2)-113,903-125,804合 計-381,027-394,596(注)1. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。2. その他には、建物運営管理受託収入、営繕請負工事収入、レンタルオフィス事業収入等が含まれております。3. 前連結会計年度の業績については、当連結会計年度より変更したセグメント区分に組替えております。 (c)住宅事業・国内分譲マンション事業の主な売上計上物件「ザ・パークハウス グラン 三番町26」 (東京都千代田区)「ザ・パークハウス 大森タワー」 (東京都大田区)「ザ・パークハウス 等々力」 (東京都世田谷区)「ザ・パークハウス ひばりが丘」 (東京都西東京市)「ザ・パークハウス 大濠翠景」 (福岡県福岡市)・当連結会計年度において、国内分譲マンション事業では、売上計上戸数が減少したものの、一戸当たりの販売単価は増加したことにより増収となり、その他の事業では、賃貸マンションや収益用不動産の売却等により増収となりました。・この結果、当セグメントの営業収益は23,075百万円増収の421,902百万円となり、営業利益は9,137百万円増益の48,026百万円となりました。 (単位:百万円)摘 要前連結会計年度当連結会計年度販売数量等営業収益販売数量等営業収益マンション 売上計上戸数2,271戸 155,929 売上計上戸数1,787戸 156,651住宅管理業務受託 受託件数349,446件 60,053 受託件数353,024件 62,589注文住宅 - 37,328 - 36,178その他 - 145,515 - 166,483合 計 - 398,827 - 421,902(注)1. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。2. 他社との共同事業物件の売上計上戸数及び金額は当社持分によっております。 (d)海外事業・当連結会計年度においては、アジアは複合開発事業収入の増加等により増収となりましたが、米国及び英国は前連結会計年度の物件売却の反動等により減収となりました。・この結果、当セグメントの営業収益は13,583百万円減収の160,186百万円となり、営業利益は5,624百万円減益の45,823百万円となりました。 (単位:百万円)摘 要前連結会計年度当連結会計年度貸付面積等営業収益貸付面積等営業収益不動産開発・賃貸米国 貸付面積451,967㎡ 124,498 貸付面積422,772㎡ 109,795 管理受託面積97,527㎡ 管理受託面積97,527㎡ 欧州 貸付面積103,564㎡ 35,836 貸付面積84,397㎡ 9,892アジア 貸付面積7,201㎡ 11,924 貸付面積7,535㎡ 36,657 売上計上戸数1,265戸 売上計上戸数1,242戸 その他 - 1,511 - 3,841合 計 - 173,770 - 160,186(注)営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。 (e)投資マネジメント事業・当連結会計年度においては、営業収益は10,006百万円増収の40,969百万円となり、前連結会計年度の減収要因である一過性のインセンティブフィー剥落等の反動により、営業利益は13,570百万円増益の11,950百万円となりました。 (単位:百万円)摘 要営 業 収 益前連結会計年度当連結会計年度投資マネジメント30,96240,969合 計30,96240,969(注)営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。 (f)設計監理・不動産サービス事業・㈱三菱地所設計において、2023年9月に着工した「Torch Tower(TOKYO TORCH 東京駅前常盤橋プロジェクトB棟)」等の設計監理業務等の収益を計上しました。・当連結会計年度においては、設計監理収益は売上件数が増加したこと等により増収となり、不動産仲介・駐車場運営管理は、不動産仲介取扱件数及び駐車場運営管理台数の増加等により増収となりました。・この結果、当セグメントの営業収益は8,922百万円増収の82,188百万円となり、営業利益は1,679百万円増益の10,700百万円となりました。 (単位:百万円)摘 要前連結会計年度当連結会計年度売上件数等営業収益売上件数等営業収益設計監理 受注件数1,305件 25,705 受注件数1,419件 26,362 売上件数1,357件 売上件数1,519件 不動産仲介 取扱件数1,403件 15,126 取扱件数1,475件 17,005駐車場運営管理 管理台数62,254台 11,922 管理台数63,383台 13,197その他 - 20,510 - 25,624合 計 - 73,265 - 82,188(注)営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益、長期借入れ等による収入、有形固定資産の取得等による支出により、前連結会計年度末に比べ19,083百万円減少し、256,881百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、324,116百万円の資金の増加(前連結会計年度比+16,867百万円)となりました。これは、税金等調整前当期純利益316,960百万円に非資金損益項目である減価償却費101,253百万円等を調整した資金の増加に、棚卸資産の減少、法人税等の支払又は還付等による資金の増減を加えたものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、361,505百万円の資金の減少(前連結会計年度比+511百万円)となりました。これは有形固定資産の取得等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、12,871百万円の資金の増加(前連結会計年度比△87,562百万円)となりました。これは長期借入れ等によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績生産、受注及び販売の実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて記載しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。2025年3月期の業績は営業利益が3,092億円で、直近の対外公表予想値に比べて92億円の増益(+3.1%)となりました。2024年度はオフィス賃貸事業では賃料増額改定等に伴い賃貸利益が増加したことに加え、販売利益を実現させたほか、分譲住宅の着実な販売進捗や、アウトレットモール等の商業施設の需要のさらなる増加等により、当初計画の水準と同程度の利益を実現できました。2020年度よりスタートした「長期経営計画2030」では国内アセット事業・海外アセット事業・ノンアセット事業で、それぞれ500億円程度の成長を目指しております。2024年度においては「(仮称)丸の内3-1プロジェクト(国際ビル・帝劇ビル建替計画)」解体着工、「(仮称)天神 1-7 計画」新築工事着工、「グラングリーン大阪(GRAND GREEN OSAKA)」開業、「Two Sudirman Jakarta」本体工事着工等、長期経営計画の戦略に合致する将来の収益機会の獲得を実現しております。さらに、回転型投資の展開を通じた売却益の獲得及びフィービジネスの拡大を図るべく、当社グループで運営するファンドやREITへの売却を推進し、バリューチェーンを強化しています。これらの成果を着実に利益として結実させ、長期経営計画で掲げた計数目標の達成を目指します。セグメントごとの経営成績に関しては次のとおりです。コマーシャル不動産事業においては、インバウンドの増加等に伴い、商業施設・ホテルを中心に回復傾向が続いていることに加え、オフィス賃貸利益の増加により、営業利益は1,247億円となりました。なお、直近の予想値からは3億円の減益となりました。丸の内事業においては、オフィスの空室率改善、賃料増額改定等により、営業利益は962億円となりました。なお、直近の予想値からは12億円の増益となりました。住宅事業においては、好調な分譲マンション市況により収益は増加、あわせて賃貸マンション等のキャピタルゲインが大幅増加となったことから、営業利益は480億円となりました。なお、直近の予想値からは10億円の増益となりました。海外事業においては、物件売却後倒し等により営業利益は458億円となりました。なお、直近の予想値からは58億円の増益となりました。投資マネジメント事業においては、2023年度に発生していたインセンティブフィー(ノンキャッシュ)調整の影響等が小さくなり、営業利益は120億円となりました。なお、直近の予想値からは11億円の減益となりました。設計監理・不動産サービス事業においては、流通事業の増益により、営業利益は107億円となりました。なお、直近の予想値からは7億円の増益となりました。その他のセグメントについても、概ね計画通りに利益を計上することができました。 ≪セグメント別営業利益≫ (単位:百万円) 2024年度直近予想値 *1決算値増減コマーシャル不動産事業125,000124,660△340丸の内事業95,00096,1731,173住宅事業47,00048,0261,026海外事業40,00045,8235,823投資マネジメント事業13,00011,950△1,050設計監理・不動産サービス事業10,00010,700700その他の事業△2,000△2,128△128調整額△28,000△25,9742,026合 計300,000309,2329,232(注)*1. 2025年2月7日公表時の通期業績予想となります。 当社グループは、中期的な視点から強みを活かした投資により得られる利益の拡大を通じた企業価値の向上を図るため、成長投資を推進する一方で、財務健全性の維持も重要な経営目標としており、成長に向けた事業投資を行う際は、高格付けの維持を前提とした最適な資本構成を図っています。当社グループの財源については、ビル賃貸事業が主力事業であることから、引き続き長期・固定資金を主体に調達しております。今後も期間中の金利状況や、調達済有利子負債の償還期間等とのバランスも考慮しながら、調達手段に柔軟性を持たせつつ運営を行って参る所存であります。事業等のリスクに対しては、当社グループでは「三菱地所グループリスクマネジメント規程」を制定し、すべての事業活動を対象にリスクマネジメント体制を整備、運用しています。当社グループのリスクマネジメントを統括する機関として「リスク・コンプライアンス委員会」を、またリスクマネジメントに関する情報の集約など、実務的な合議体として「リスク・コンプライアンス協議会」をそれぞれ位置付けるほか、取締役会の決議により任命されたリスクマネジメント担当役員を統括責任者として、ラインスタッフ部署、コーポレート部署、DX推進部並びにグループ各社に責任者を置き、それを推進事務局である法務・コンプライアンス部が支援する形でリスクマネジメント活動を推進しています。さらに、重要な投資案件の意思決定に当たっては「経営会議」の審議前に「投資委員会」で審議を行い、リスク内容及びリスク管理方法等をチェックしています。また、緊急事態発生時の行動指針や連絡・初動体制、事業継続計画等についても整備、運用しています。 (3) 資本の財源及び資金の流動性1)財務戦略の基本的な考え方当社グループは、業界最上位の格付に裏打ちされた強固な財務基盤は、重要な経営資源の一つであると位置づけ、財務健全性の維持と高格付を活かした適時最適な調達の実現を財務戦略の基本方針としております。2020年4月から開始した「長期経営計画2030」においても、ROAの向上を通じたROEの向上に主眼を置き、レバレッジについては現状の格付水準が維持可能な範囲で適切にコントロールすることを基本方針としており、不動産市況に応じた、成長投資・資産売却・株主還元・資金調達の最適な組み合わせによる企業価値向上を実現して参ります。長期経営計画の5年目となる2024年度は、ネット有利子負債/EBITDA倍率についてはハイブリッドファイナンス考慮前で7.2倍(考慮後で6.9倍)にて着地いたしました。世界経済の先行きは依然として不透明な状況が継続することが想定されますが、10年間という長期にわたる経営計画においては、事業環境が変動する可能性を織り込んでいるため、環境の変化を見極めつつ、柔軟な資本政策を組み合わせながら、事業機会獲得の機会を的確に捉え、2030年の目標実現に向け、着実に各種施策を推進して参ります。 2)経営資源の配分と資金需要の主な内容当社グループは、事業により獲得した営業キャッシュ・フローと資金調達余力に応じたキャッシュインを、株主還元、事業投資・回収(ネット投資額=投資決定済案件への投資-物件売却による回収)、不動産市況に応じて柔軟に行う戦略的アロケーションの3点に配分します。戦略的アロケーションは、株主価値向上に資する案件への厳選投資、追加の株主還元、負債抑制等のうち、その時々の状況に応じて柔軟に判断して参ります。今後の主な資金需要としては「長期経営計画2030」に基づき、有楽町エリア及び常盤橋エリアを重点更新エリアとし、2030年までに総額6,000~7,000億円程度を投じ、再開発やリノベーションを推進して参ります。また、2026年3月期の投資回収予算においては、約13,000億円の投資と約7,000億円の回収を見込んでおります。 3)資金調達手段当社グループは、事業展開に伴う資金需要を安定的に確保するため、内部資金及び外部資金を有効に活用しております。内部資金については、主要グループ会社では原則として金融機関など外部からの資金調達を行わず、キャッシュ・マネジメント・システムの活用により、資金調達の一元化と資金効率化、流動性の確保を図っています。外部資金については、財務健全性の維持が可能な範囲において金融機関からの借入や社債発行等を活用しており、資金需要・金融市況・調達コスト・償還バランスなどを総合的に勘案した上で、適切なファイナンスを実施しているほか、近年ではグリーンボンドやサステナビリティ・リンク・ローン等のサステナビリティファイナンスにも取り組んでおります。なお、当社グループは長期の開発期間を伴う事業が中心であるため、いずれの調達手段であっても10年以上の長期資金を中心とした資金調達を行うとともに、負債の年度別償還額の集中を避けることでリファイナンスリスクの低減を図っています。主要な取引先金融機関とは、良好な取引関係を維持構築することで、円滑な資金調達を可能としております。また、国内金融機関においてコミットメントライン枠やスポット借入枠を設定しており、緊急時の流動性を確保しております。 社債発行については、国内外4社の格付機関から取得している信用格付(※1)をもとに、近年は公募劣後特約付社債(ハイブリッド社債)に加え、国内の公募債市場で最長かつ初となる50年債の発行を行う等、投資家需要や起債環境を見極めたうえで最適な起債に努めており、今後も資金調達手段の多様化を図って参ります。なお、当社は公募劣後特約付社債を含む、全ての社債を無担保で発行していること、金融機関からの借入金についても財務制限条項は付されていないことから、安定した資金調達が可能と考えております。 ※1 本報告書提出時点において、格付投資情報センターの格付はAA(安定的)、日本格付研究所の格付はAAプラス(安定的)、スタンダード&プアーズの格付はAプラス(ネガティブ)、ムーディーズの格付はA2(安定的)となっております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「まちづくりを通じて社会に貢献する」という基本使命のもと、「人を、想う力。街を、想う力。」というブランドスローガンを掲げ、企業グループとしての成長と、様々なステークホルダーとの共生とを高度にバランスさせながら、「真の企業価値の向上」を目指しています。 (2) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題当不動産業界においてはオフィス賃貸市場において、企業業績の回復による需要を背景とした稼働率や賃料水準の維持、向上が期待されます。分譲マンション市場では、立地条件等による需要の二極化が進むことが想定される中、工事費の変動、金利動向等にも注視していく必要があります。不動産投資市場においては、投資家からの安定したリターンが見込まれる不動産投資商品への期待を背景に底堅く推移している一方、海外の政策動向や経済情勢を踏まえた海外投資資金の動向には留意する必要があります。当社グループと致しましては、このような事業環境に加え、第四次産業革命と呼ばれる価値観の変化を促すようなテクノロジーの急速な進歩といった社会全体の変容を背景に、事業をとりまく社会・経済環境に大きな変化が加速的に巻き起こっていることを踏まえて策定した平成29年度からの3ヶ年の中期経営計画に基づき、着実に事業に取り組んでおります。平成29年度からの中期経営計画においては、10年先を見据え、「時代の変化を先取りするスピードで、競争力あふれる企業グループに変革する」という、当社グループ全体の共通指針の下、本計画期間を前計画期間までの収益基盤強化の成果を利益として具現化する3年間と位置付け、丸の内エリアを中心とするオフィスビル事業等における大型プロジェクトの稼働開始に伴う確実な収益の獲得を図ると共に、海外事業の拡大・進化、回転型投資におけるバリューチェーンの活性化を推進いたします。あわせて、当社グループがこれまで積み上げてきた強みを最大限に発揮しながら、環境変化の加速をビジネスチャンスと捉え、2020年代の更なる成長に向けたビジネスモデル革新を推進すると共に、更なるコーポレートガバナンス体制の強化により、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指して参ります。○各セグメントとコーポレートの戦略・ビル事業開発中プロジェクトの順次稼働による賃貸利益の伸長、丸の内の「OPEN INNOVATION FIELD」化及び持続的成長に向けた豊富な長期的開発パイプラインの充実を図ります。・生活産業不動産事業商業施設・ホテルの新規開発・リニューアル・増床の推進と、物流施設事業のプラットフォームの強化を図ります。・住宅事業国内分譲事業を着実に推進する一方で、ストックビジネス領域において多様化するニーズにも対応し、更に海外事業の拡大・本格利益寄与による成長を図ります。・海外事業米国の旗艦ビルの大規模改修及びグローバルプラットフォームを活用した「ハイブリッド・モデル投資」、新興国におけるノウハウを活かせる開発事業の積極拡大を展開します。・投資マネジメント事業日・米・欧・アジアにプラットフォームを広げ、クロスボーダーな投資ニーズの拡大を背景とした持続的な拡大を図ります。・ホテル事業増加し続ける宿泊ニーズをとらえ「ロイヤルパークホテル」ブランドの運営事業として軒数拡大を図ります。・設計監理事業大規模設計監理業務の継続受注と、コンサル・CM等の成長分野や海外事業の強化及び三菱地所グループ技術支援を推進します。・不動産サービス事業幅広いサービスメニューと全国に広がる支店網、三菱地所グループの総合力を活用し、法人仲介・不動産コンサルティングのトップ企業を目指します。・コーポレートわが国におけるESGの先進企業としての地位を確立し、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指します。・ソリューション営業グループの全社総合営業窓口として顧客企業のニーズに対応した企業提案や中長期的な開発案件、事業連携等の事業機会創出を図ります。 計数目標は次の通りです。当社グループとしては、丸の内エリアの優位性や各事業領域における当社グループの強み・ノウハウを発揮することで着実な利益の拡大を図ります。<経営指標> 平成28年度実績平成31年度中計目標(平成29年5月公表)平成31年度業績見通し(平成30年5月公表)成長性指標営業利益1,925億円2,200億円2,300億円(参考)海外利益 *1 キャピタルゲイン等 *2約270億円約350億円―約420億円約380億円―効率性指標営業利益/総資産(ROA)3.6%3.5%程度3.8%健全性指標ネット有利子負債/EBITDA倍率 *37.7倍8倍台半ば8倍程度(ハイブリッドファイナンス考慮後)(7.1倍)(8倍程度)(7倍台半ば)(注)*1. 海外事業セグメントの営業利益及びその他のセグメントにおける海外事業利益 *2. 分譲住宅を除く物件売却益や一過性利益等 *3. ネット有利子負債=有利子負債-現金及び現金同等物 EBITDA=営業利益+受取配当・利息+持分法投資損益+減価償却費+のれん償却費<投資回収計画(平成29年度~平成31年度)> 投資回収ネット投資(投資-回収)全社合計20,500億円11,500億円9,000億円(内、国内分譲マンション)(7,000億円)(6,000億円)(1,000億円) (3) 株式会社の支配に関する基本方針当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要、基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要、並びに各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由は、以下の通りであります。なお、当社は、平成28年6月29日開催の当社第117回定時株主総会における承認決議に基づき、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)を更新しております。一 基本方針の内容の概要当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。しかし、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。また、当社株式の大量買付を行う者が当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は毀損されることになります。当社としては、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えます。二 基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要(イ)基本方針の実現に資する特別な取組み当社グループの企業価値は、不動産に関連する様々な事業・資産のポートフォリオをベースとし、これらの組み合わせや相互補完によりもたらされるシナジーにより高められると共に、不動産事業に関する専門的な知識、深い経験、ノウハウによって支えられています。具体的には、従来から強みがあり、収益の柱となっている、資金投下によりデベロップメント事業を行う「投資開発事業領域」と、「オフィス(PM・リーシング)」、「商業・物流」、「投資マネジメント」、「設計監理」、「ホテル」、「不動産サービス」等、グループ力を生かしてソリューションサービスを提供する「マネジメント・サービス事業領域」との間のバリューチェーンを強化し、ハード・ソフト一体で顧客起点の価値創造を行うという視点から、オフィスビル、住宅、商業施設、物流施設、ホテル等の開発やこれらを組み合わせた複合開発、更にはより広範にわたる面的な開発等、様々なプロジェクトを推進しております。こうした様々な事業の推進にあたっては各ステークホルダーとの信頼関係の構築が不可欠であり、長期的視野に立った総合的なまちづくりが事業価値の最大化につながる重要な要素と考えております。平成29年度からの中期経営計画においては、10年先を見据え、「時代の変化を先取りするスピードで、競争力あふれる企業グループに変革する」という当社グループ全体の共通指針の下、本計画期間を前計画期間までの収益基盤強化の成果を利益として具現化する3年間と位置付け、丸の内エリアを中心とするオフィスビル事業等における大型プロジェクトの稼働開始に伴う確実な収益の獲得を図ると共に、海外事業の拡大・進化、回転型投資におけるバリューチェーンの活性化を推進いたします。あわせて、当社グループがこれまで積み上げてきた強みを最大限に発揮しながら、環境変化の加速をビジネスチャンスと捉え、2020年代の持続的な成長に向けたビジネスモデル革新を推進し、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指して参ります。また、当社においては、コーポレートガバナンス機能の充実は、経営上の最重要課題の一つであるとの認識の下、多様なバックグラウンドを有する社外取締役を複数選任すると共に、取締役の任期を1年とする等、コーポレートガバナンス機能の強化を図って参りました。そのような中、取締役会による経営監督機能の更なる強化、並びに業務執行における権限・責任の明確化及び意思決定の迅速化を推進すると共に、経営の透明性・客観性の向上を図るべく、平成28年6月29日開催の当社第117回定時株主総会での承認を経て、指名委員会等設置会社へ移行いたしました。移行後は、全15名中7名を独立した社外取締役が占める取締役会の下で、独立した社外取締役が過半数を占める指名・監査・報酬の3委員会が設置される体制となったことから、当該体制において、当社の中長期的な企業価値向上に資する、効率的かつ実効性のあるコーポレートガバナンス機能の更なる高度化を図って参ります。当社の利益配分については、株主の皆様に対する安定的な利益還元に努めていくことを基本としながら、丸の内再構築をはじめとする今後の事業展開に伴う資金需要にも配慮しつつ、当社グループの業績の水準等を総合的に勘案し、連結配当性向25~30%程度を目処として決定していきたいと考えております。(ロ)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するため の取組み(本プラン)の内容の概要1. 本プランの目的本プランは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する大量買付を抑止すると共に、大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。2. 本プランの概要本プランは、当社株券等の20%以上を取得しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求めるなど、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会において本プランに定める新株予約権の無償割当ての不実施に関する決議がなされた場合に、当該決定時以降に限り当社株式の大量買付を行うことができるものとされています。当社は、本プランにおける対抗措置の発動の判断について、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した当社社外取締役等のみから構成される独立委員会において、その客観的な判断を経るものとしております。買収者は、買付の開始に先立ち、買付の内容の検討に必要な所定の情報を提供するものとされ、また、独立委員会は、当社取締役会に対しても、買収者の買付の内容に対する意見や代替案等の情報を提供するよう要求することができます。独立委員会は、買付の内容や当社取締役会の代替案の検討、買収者との協議・交渉等を行い、かかる検討等の結果、買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株式の大量買付が濫用的な買付等である場合等、本プラン所定の発動要件を満たす場合には、当社取締役会に対して、買収者による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買収者以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、その時点の当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てる対抗措置の発動を勧告します。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して、新株予約権の無償割当ての実施又は不実施等に関する決議を行います。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主意思確認総会を招集し、株主の意思を確認することがあります。本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、1個の新株予約権につき、最大1株までの範囲内で当社取締役会が定める数の当社株式が発行されることから、買収者の有する当社の議決権割合は、最大約50%まで希釈化される可能性があります。本プランの有効期間は、原則として、平成28年6月29日開催の第117回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。三 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由当社の中長期経営計画、コーポレートガバナンスの強化及び株主に対する安定的な利益還元等の各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。また、本プランは、当社株式に対する買付等が行われた際に、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。特に、本プランについては「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則の要件を完全に充足していること、第117回定時株主総会において株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合に株主意思確認総会において株主意思を確認することとしていること、及び取締役の任期は1年であり、また当社取締役会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等株主意思を重視するものであること、独立性の高い社外取締役によって構成される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家を利用し助言を受けることができるとされていること等により、その公正性・客観性が担保されており、企業価値・株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「まちづくりを通じて社会に貢献する」という基本使命のもと、「人を、想う力。街を、想う力。」というブランドスローガンを掲げ、企業グループとしての成長と、様々なステークホルダーとの共生とを高度にバランスさせながら、「真の企業価値の向上」を目指しています。 (2) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題当不動産業界においてはオフィス賃貸市場において、企業業績の回復による需要を背景とした稼働率や賃料水準の維持、向上が期待されます。分譲マンション市場では、立地条件等による需要の二極化が進むことが想定される中、工事費の変動、金利動向等にも注視していく必要があります。不動産投資市場においては、投資家からの安定したリターンが見込まれる不動産投資商品への期待を背景に底堅く推移している一方、海外の政策動向や経済情勢を踏まえた海外投資資金の動向には留意する必要があります。当社グループと致しましては、このような事業環境に加え、第四次産業革命と呼ばれる価値観の変化を促すようなテクノロジーの急速な進歩といった社会全体の変容を背景に、事業をとりまく社会・経済環境に大きな変化が加速的に巻き起こっていることを踏まえて策定した平成29年度からの3ヶ年の中期経営計画に基づき、着実に事業に取り組んでおります。平成29年度からの中期経営計画においては、10年先を見据え、「時代の変化を先取りするスピードで、競争力あふれる企業グループに変革する」という、当社グループ全体の共通指針の下、本計画期間を前計画期間までの収益基盤強化の成果を利益として具現化する3年間と位置付け、丸の内エリアを中心とするオフィスビル事業等における大型プロジェクトの稼働開始に伴う確実な収益の獲得を図ると共に、海外事業の拡大・進化、回転型投資におけるバリューチェーンの活性化を推進いたします。あわせて、当社グループがこれまで積み上げてきた強みを最大限に発揮しながら、環境変化の加速をビジネスチャンスと捉え、2020年代の更なる成長に向けたビジネスモデル革新を推進すると共に、更なるコーポレートガバナンス体制の強化により、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指して参ります。○各セグメントとコーポレートの戦略・ビル事業開発中プロジェクトの順次稼働による賃貸利益の伸長、丸の内の「OPEN INNOVATION FIELD」化及び持続的成長に向けた豊富な長期的開発パイプラインの充実を図ります。・生活産業不動産事業商業施設・ホテルの新規開発・リニューアル・増床の推進と、物流施設事業のプラットフォームの強化を図ります。・住宅事業国内分譲事業を着実に推進する一方で、ストックビジネス領域において多様化するニーズにも対応し、更に海外事業の拡大・本格利益寄与による成長を図ります。・海外事業米国の旗艦ビルの大規模改修及びグローバルプラットフォームを活用した「ハイブリッド・モデル投資」、新興国におけるノウハウを活かせる開発事業の積極拡大を展開します。・投資マネジメント事業日・米・欧・アジアにプラットフォームを広げ、クロスボーダーな投資ニーズの拡大を背景とした持続的な拡大を図ります。・ホテル事業増加し続ける宿泊ニーズをとらえ「ロイヤルパークホテル」ブランドの運営事業として軒数拡大を図ります。・設計監理事業大規模設計監理業務の継続受注と、コンサル・CM等の成長分野や海外事業の強化及び三菱地所グループ技術支援を推進します。・不動産サービス事業幅広いサービスメニューと全国に広がる支店網、三菱地所グループの総合力を活用し、法人仲介・不動産コンサルティングのトップ企業を目指します。・コーポレートわが国におけるESGの先進企業としての地位を確立し、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指します。・ソリューション営業グループの全社総合営業窓口として顧客企業のニーズに対応した企業提案や中長期的な開発案件、事業連携等の事業機会創出を図ります。 計数目標は次の通りです。当社グループとしては、丸の内エリアの優位性や各事業領域における当社グループの強み・ノウハウを発揮することで着実な利益の拡大を図ります。<経営指標> 平成28年度実績平成31年度中計目標(平成29年5月公表)平成31年度業績見通し(平成30年5月公表)成長性指標営業利益1,925億円2,200億円2,300億円(参考)海外利益 *1 キャピタルゲイン等 *2約270億円約350億円―約420億円約380億円―効率性指標営業利益/総資産(ROA)3.6%3.5%程度3.8%健全性指標ネット有利子負債/EBITDA倍率 *37.7倍8倍台半ば8倍程度(ハイブリッドファイナンス考慮後)(7.1倍)(8倍程度)(7倍台半ば)(注)*1. 海外事業セグメントの営業利益及びその他のセグメントにおける海外事業利益 *2. 分譲住宅を除く物件売却益や一過性利益等 *3. ネット有利子負債=有利子負債-現金及び現金同等物 EBITDA=営業利益+受取配当・利息+持分法投資損益+減価償却費+のれん償却費<投資回収計画(平成29年度~平成31年度)> 投資回収ネット投資(投資-回収)全社合計20,500億円11,500億円9,000億円(内、国内分譲マンション)(7,000億円)(6,000億円)(1,000億円) (3) 株式会社の支配に関する基本方針当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要、基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要、並びに各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由は、以下の通りであります。なお、当社は、平成28年6月29日開催の当社第117回定時株主総会における承認決議に基づき、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)を更新しております。一 基本方針の内容の概要当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。しかし、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。また、当社株式の大量買付を行う者が当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は毀損されることになります。当社としては、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えます。二 基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要(イ)基本方針の実現に資する特別な取組み当社グループの企業価値は、不動産に関連する様々な事業・資産のポートフォリオをベースとし、これらの組み合わせや相互補完によりもたらされるシナジーにより高められると共に、不動産事業に関する専門的な知識、深い経験、ノウハウによって支えられています。具体的には、従来から強みがあり、収益の柱となっている、資金投下によりデベロップメント事業を行う「投資開発事業領域」と、「オフィス(PM・リーシング)」、「商業・物流」、「投資マネジメント」、「設計監理」、「ホテル」、「不動産サービス」等、グループ力を生かしてソリューションサービスを提供する「マネジメント・サービス事業領域」との間のバリューチェーンを強化し、ハード・ソフト一体で顧客起点の価値創造を行うという視点から、オフィスビル、住宅、商業施設、物流施設、ホテル等の開発やこれらを組み合わせた複合開発、更にはより広範にわたる面的な開発等、様々なプロジェクトを推進しております。こうした様々な事業の推進にあたっては各ステークホルダーとの信頼関係の構築が不可欠であり、長期的視野に立った総合的なまちづくりが事業価値の最大化につながる重要な要素と考えております。平成29年度からの中期経営計画においては、10年先を見据え、「時代の変化を先取りするスピードで、競争力あふれる企業グループに変革する」という当社グループ全体の共通指針の下、本計画期間を前計画期間までの収益基盤強化の成果を利益として具現化する3年間と位置付け、丸の内エリアを中心とするオフィスビル事業等における大型プロジェクトの稼働開始に伴う確実な収益の獲得を図ると共に、海外事業の拡大・進化、回転型投資におけるバリューチェーンの活性化を推進いたします。あわせて、当社グループがこれまで積み上げてきた強みを最大限に発揮しながら、環境変化の加速をビジネスチャンスと捉え、2020年代の持続的な成長に向けたビジネスモデル革新を推進し、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指して参ります。また、当社においては、コーポレートガバナンス機能の充実は、経営上の最重要課題の一つであるとの認識の下、多様なバックグラウンドを有する社外取締役を複数選任すると共に、取締役の任期を1年とする等、コーポレートガバナンス機能の強化を図って参りました。そのような中、取締役会による経営監督機能の更なる強化、並びに業務執行における権限・責任の明確化及び意思決定の迅速化を推進すると共に、経営の透明性・客観性の向上を図るべく、平成28年6月29日開催の当社第117回定時株主総会での承認を経て、指名委員会等設置会社へ移行いたしました。移行後は、全15名中7名を独立した社外取締役が占める取締役会の下で、独立した社外取締役が過半数を占める指名・監査・報酬の3委員会が設置される体制となったことから、当該体制において、当社の中長期的な企業価値向上に資する、効率的かつ実効性のあるコーポレートガバナンス機能の更なる高度化を図って参ります。当社の利益配分については、株主の皆様に対する安定的な利益還元に努めていくことを基本としながら、丸の内再構築をはじめとする今後の事業展開に伴う資金需要にも配慮しつつ、当社グループの業績の水準等を総合的に勘案し、連結配当性向25~30%程度を目処として決定していきたいと考えております。(ロ)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するため の取組み(本プラン)の内容の概要1. 本プランの目的本プランは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する大量買付を抑止すると共に、大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。2. 本プランの概要本プランは、当社株券等の20%以上を取得しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求めるなど、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会において本プランに定める新株予約権の無償割当ての不実施に関する決議がなされた場合に、当該決定時以降に限り当社株式の大量買付を行うことができるものとされています。当社は、本プランにおける対抗措置の発動の判断について、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した当社社外取締役等のみから構成される独立委員会において、その客観的な判断を経るものとしております。買収者は、買付の開始に先立ち、買付の内容の検討に必要な所定の情報を提供するものとされ、また、独立委員会は、当社取締役会に対しても、買収者の買付の内容に対する意見や代替案等の情報を提供するよう要求することができます。独立委員会は、買付の内容や当社取締役会の代替案の検討、買収者との協議・交渉等を行い、かかる検討等の結果、買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株式の大量買付が濫用的な買付等である場合等、本プラン所定の発動要件を満たす場合には、当社取締役会に対して、買収者による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買収者以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、その時点の当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てる対抗措置の発動を勧告します。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して、新株予約権の無償割当ての実施又は不実施等に関する決議を行います。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主意思確認総会を招集し、株主の意思を確認することがあります。本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、1個の新株予約権につき、最大1株までの範囲内で当社取締役会が定める数の当社株式が発行されることから、買収者の有する当社の議決権割合は、最大約50%まで希釈化される可能性があります。本プランの有効期間は、原則として、平成28年6月29日開催の第117回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。三 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由当社の中長期経営計画、コーポレートガバナンスの強化及び株主に対する安定的な利益還元等の各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。また、本プランは、当社株式に対する買付等が行われた際に、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。特に、本プランについては「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則の要件を完全に充足していること、第117回定時株主総会において株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合に株主意思確認総会において株主意思を確認することとしていること、及び取締役の任期は1年であり、また当社取締役会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等株主意思を重視するものであること、独立性の高い社外取締役によって構成される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家を利用し助言を受けることができるとされていること等により、その公正性・客観性が担保されており、企業価値・株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況当年度の業績は、営業収益が1,194,049百万円で前年度に比べ68,644百万円の増収(+6.1%)、営業利益は213,047百万円で20,551百万円の増益(+10.7%)、経常利益は190,506百万円で20,654百万円の増益(+12.2%)となりました。特別損益につきましては、前年度において投資有価証券売却益1,013百万円、負ののれん発生益13,505百万円、受取和解金1,966百万円の計16,484百万円を特別利益に、固定資産除却関連損4,762百万円、減損損失12,260百万円、段階取得に係る差損6,431百万円の計23,455百万円を特別損失に計上したのに対して、当年度においては、固定資産売却益12,044百万円、関係会社株式売却益1,161百万円、企業結合における交換利益1,513百万円の計14,719百万円を特別利益に、固定資産除却関連損8,259百万円、減損損失5,508百万円の計13,768百万円を特別損失に計上しております。この結果、税金等調整前当期純利益は191,457百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前年度に比べ17,762百万円増益(+17.3%)の120,443百万円となりました。 当年度の業績及び各セグメントの業績は次の通りであります。(単位:百万円) 区分前年度当年度増減営業収益1,125,4051,194,04968,644営業利益192,495213,04720,551経常利益169,851190,50620,654親会社株主に帰属する当期純利益102,681120,44317,762 (単位:百万円) 前年度当年度営業収益営業利益又は営業損失(△)営業収益営業利益又は営業損失(△)ビル事業484,238133,570506,161147,243生活産業不動産事業88,95525,807105,81731,184住宅事業407,85019,253410,59823,860海外事業66,55626,31386,92524,147投資マネジメント事業21,3234,52022,6654,596設計監理事業19,30944521,6131,724ホテル事業33,5121,93233,138766不動産サービス事業24,2432,15725,5841,518その他の事業4,2372898,5411,048調整額△24,820△21,793△26,996△23,043合 計1,125,405192,4951,194,049213,047 (a)ビル事業・当年度においては、平成29年1月に竣工した「大手町パークビル」の収益が寄与したこと等により、建物賃貸収益は前年度に比べ、増収となりました。なお、当社の平成30年3月末の空室率は1.87%となっております。・この結果、当セグメントの営業収益は前年度に比べ21,923百万円増収の506,161百万円となり、営業利益は13,672百万円増益の147,243百万円となりました。・平成20年からの10年間となる「第2ステージ」では、「第1ステージ」から取り組んできた丸の内再構築の更なる「拡がり」と「深まり」を目指し、「大手町・丸の内・有楽町地区」全域にその効果を波及させる計画であります。なお、「丸の内二重橋ビル」(平成30年度竣工予定)の工事が順調に進捗しております。(単位:百万円)摘 要前年度当年度貸付面積等営業収益貸付面積等営業収益建物賃貸 貸付面積 (所有)2,181,878㎡(転貸)1,375,544㎡合計3,557,422㎡ 376,531 貸付面積 (所有)2,290,519㎡(転貸)1,416,969㎡合計3,707,488㎡ 384,929ビル運営管理受託 管理受託面積2,407,863㎡ 21,926 管理受託面積2,505,792㎡ 23,368営繕請負工事受注件数 4,463件完成件数 4,348件12,552受注件数 4,855件完成件数 4,863件14,958地域冷暖房事業供給先 オフィスビル87棟ホテル5棟 地下鉄16駅舎8,280供給先 オフィスビル86棟ホテル5棟 地下鉄16駅舎8,281その他-64,947-74,623合 計-484,238-506,161 (注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。 (b)生活産業不動産事業・当年度においては、保有する物件の売却に伴う収益を計上したこと等により、増収となりました。・この結果、当セグメントの営業収益は前年度に比べ16,862百万円増収の105,817百万円となり、営業利益は5,377百万円増益の31,184百万円となりました。 (単位:百万円) 摘 要営 業収 益前年度当年度生活産業不動産88,955105,817合 計88,955105,817(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。 (c)住宅事業・マンション事業の主な売上計上物件「ザ・パークハウス 西新宿タワー60」 (東京都新宿区)「ザ・パークハウス 中之島タワー」 (大阪府大阪市)「ザ・パークハウス 京都鴨川御所東」 (京都府京都市)「ザ・パークハウス 千代田麹町」 (東京都千代田区)「ザ・パークハウス 山吹神楽坂」 (東京都新宿区)・当年度においては、マンション売上計上戸数並びに1戸当たり販売単価が増加したこと等により、マンション事業は増収となりました。・一方その他事業においては、賃貸住宅物件の売却棟数が前年度に比べ減少したこと等により、減収となりました。・この結果、当セグメントの営業収益は前年度に比べ2,747百万円増収の410,598百万円となり、営業利益は4,607百万円増益の23,860百万円となりました。(単位:百万円) 摘 要前年度当年度販売数量等営業収益販売数量等営業収益マンション売上計上戸数 3,713戸223,266売上計上戸数 3,938戸254,140住宅管理業務受託受託件数 333,630件48,200受託件数 342,758件49,871注文住宅事業-31,562-32,735その他-104,821-73,852合 計-407,850-410,598(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。3. 他社との共同事業物件の売上計上戸数及び金額は当社持分によっております。 (d)海外事業・当年度においては、保有する物件の売却に伴う収益を計上したこと等により、増収となりました。・一方で、営業利益については、前年度に一過性の収益を計上した反動等により、減益となりました。・この結果、当セグメントの営業収益は前年度に比べ20,368百万円増収の86,925百万円となりましたが、営業利益は2,166百万円減益の24,147百万円となりました。(単位:百万円) 摘 要前年度当年度貸付面積等営業収益貸付面積等営業収益不動産開発・賃貸貸付面積 408,268㎡管理受託面積 173,119㎡60,310貸付面積 443,141㎡管理受託面積 173,132㎡84,834その他-6,245-2,090合 計-66,556-86,925(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。 (e)投資マネジメント事業・当年度においては、アクイジションフィーの増加等により、増収となりました。・この結果、当セグメントの営業収益は前年度に比べ1,342百万円増収の22,665百万円となり、営業利益は75百万円増益の4,596百万円となりました。(単位:百万円) 摘 要営 業収 益前年度当年度投資マネジメント21,32322,665合 計21,32322,665(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。 (f)設計監理事業・㈱三菱地所設計において、「丸の内二重橋ビル」(東京都千代田区)等の設計監理業務他の収益を計上しました。・当年度においては、設計監理収益は売上件数並びに1件当たりの金額が増加したことにより増収となり、内装工事収益は1件当たり金額が増加したことにより増収となりました。・この結果、当セグメントの営業収益は前年度に比べ2,303百万円増収の21,613百万円となり、営業利益は1,278百万円増益の1,724百万円となりました。(単位:百万円) 摘 要前年度当年度売上件数等営業収益売上件数等営業収益設計監理受注件数 1,193件売上件数 1,181件17,533受注件数 1,186件売上件数 1,223件19,400内装工事受注件数 223件売上件数 217件1,775受注件数 204件売上件数 205件2,212合 計-19,309-21,613(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。 2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。(g)ホテル事業・ホテル事業統括会社である㈱ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツを中心に、「ロイヤルパークホテルズ」各ホテルの体質強化及び宿泊主体型ホテル事業の新規展開を図っております。・当年度においては、営業収益は前年度並みとなりましたが、営業利益は1,165百万円減益の766百万円となりました。(単位:百万円) 摘 要営 業収 益前年度当年度宿泊部門16,32316,187レストラン・バー部門6,7766,464宴会部門8,0448,414その他2,3672,071合 計33,51233,138(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。 (h)不動産サービス事業・当年度においては、不動産仲介の取扱件数は減少したものの1件当たりの手数料が増加したこと等により、増収となりました。・この結果、当セグメントの営業収益は前年度に比べ1,341百万円増収の25,584百万円となりましたが、営業利益は639百万円減益の1,518百万円となりました。(単位:百万円) 摘 要前年度当年度売上件数等営業収益売上件数等営業収益不動産仲介取扱件数 1,314件9,214取扱件数 1,162件9,614その他-15,028-15,970合 計-24,243-25,584(注)1. 金額は消費税等抜きで表示しております。2. 営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含めております。② キャッシュ・フローの状況当年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、税金等調整前当期純利益、たな卸資産の減少、長期借入れ等による収入、有形固定資産の取得、長期借入金の返済等による支出により、前年度末に比べ43,517百万円増加し、286,859百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、293,338百万円の資金の増加(前年度比+124,810百万円)となりました。これは、税金等調整前当期純利益191,457百万円に非資金損益項目である減価償却費77,545百万円等を調整した資金の増加に、たな卸資産の減少、エクイティ出資の増加、法人税等の支払等による資金の増減を加えたものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、286,841百万円の資金の減少(前年度比+40,451百万円)となりました。これは有形固定資産の取得等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、37,203百万円の資金の増加(前年度比+42,125百万円)となりました。これは長期借入れ、社債の発行等によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績生産、受注及び販売の実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて記載しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容平成30年3月期の業績は営業利益が2,130億円で、期初の対外公表予想値に比べて180億円の増益(+9.3%)となり、計画を上回る成果を挙げることができました。わが国経済の緩やかな回復基調のもと、オフィスビル賃貸市場では空室率が低水準で推移し、東京都心部を中心に賃料が堅調な状態が続く中、新規ビルのリーシングの進捗や既存ビルの増額改定が計画を上回るペースで実現でき、また不動産市場の活況を着実に捉え、計画以上の物件売却益を獲得できました。平成29年度からの中期経営計画は前計画までの収益基盤強化の成果を利益として具現化する3年間と位置付けていますが、丸の内だけを取り上げても平成28年4月に竣工した「大手町フィナンシャルシティ グランキューブ 及び 宿泊施設棟」・平成29年1月に竣工した「大手町パークビル」の利益が本格寄与したことや、平成30年に竣工予定の「丸の内二重橋ビル」・「msb Tamachi 田町ステーションタワーS」が計画を上回るペースでリーシングが進むなど、大型プロジェクトが順調に進捗しています。また、米国マンハッタン所在の旗艦ビル「1271 Avenue of the Americas」の大規模改修やハイブリッド・モデル投資、新興国の開発事業を進めるなど、海外事業の拡大・進化を図りました。更に、回転型投資の展開を通じた売却益の獲得及びフィービジネスの拡大を図るべく三菱地所物流リート投資法人を上場するなど、バリューチェーンを強化しています。これらの成果が計画以上の利益を計上し、中期経営計画で掲げた計数目標を達成出来る見込みです。セグメントごとの経営成績に関しては次の通りです。ビル事業においては、新規に竣工したビルや既存ビルの賃貸利益の増加及び物件売却益の増加により、営業利益は1,472億円となり、期初の予想値よりも72億円の増益となりました。生活産業不動産事業は、三菱地所・サイモン㈱が保有・運営するプレミアムアウトレットにおいて計画を上回る売上を計上したことや、物件売却益の増加により営業利益は311億円となり、期初の予想値よりも51億円の増益となりました。住宅事業においては、分譲マンションの1戸当たりの利益が増加したこと、賃貸マンションの売却利益の増加などにより、営業利益は238億円となり、期初の予想値よりも38億円の増益となりました。海外事業においては、米国事業の物件売却益の増加などにより営業利益は241億円となり、期初の予想値よりも11億円の増益となりました。投資マネジメント事業においては、物件売却益の計上などにより、営業利益は45億円となり、期初の予想値よりも15億円の増益となりました。その他のセグメントについても、概ね計画通りに利益を計上することができました。 ≪セグメント別営業利益≫(単位:百万円) 平成29年度期初予想値決算値増減ビル事業140,000147,2437,243生活産業不動産事業26,00031,1845,184住宅事業20,00023,8603,860海外事業23,00024,1471,147投資マネジメント事業3,0004,5961,596設計監理事業5001,7241,224ホテル事業1,500766△734不動産サービス事業1,5001,51818その他の事業01,0481,048調整額△20,500△23,043△2,543合 計195,000213,04718,047 当社グループは、中期的な視点から強みを活かした投資により得られる利益の拡大を通じた企業価値の向上を図るため、成長投資を推進する一方で、財務健全性の維持も重要な経営目標としており、成長に向けた事業投資を行うにあたっては、高格付けの維持を前提とした最適な資本構成を図っています。当社グループの財源については、ビル賃貸事業が主力事業であることから、引き続き長期・固定資金を主体に調達しております。今後も期間中の金利状況や、調達済有利子負債の償還期間等とのバランスも考慮しながら、調達手段に柔軟性を持たせつつ運営を行って参る所存であります。事業等のリスクに対しては、当社グループでは「三菱地所グループリスクマネジメント規定」を制定し、すべての事業活動を対象にリスクマネジメントを整備、運用しています。当社グループのリスクマネジメントを統括する機関とし「リスク・コンプライアンス委員会」を、またリスクマネジメントに関する情報の集約など、実務的な合議体として「リスク・コンプライアンス協議会」をそれぞれ位置付けるほか、取締役会の決議より任命されたリスクマネジメント担当役員を統括責任者として、ラインスタッフ部署、コーポレート部署並びにグループ各社に責任者を置き、それを推進事務局である法務・コンプライアンス部が支援する形でリスクマネジメント活動を推進しています。更に、重要な投資案件の意思決定にあたっては「経営会議」での審議の前に「投資委員会」で審議を行い、リスクの内容や対応等をチェックしています。また、緊急事態発生時の行動指針や連絡・初動体制、事業継続計画体制等についても整備、運用しています。
経営方針・経営戦略
3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「まちづくりを通じて社会に貢献する」という基本使命のもと、「人を、想う力。街を、想う力。」というブランドスローガンを掲げ、企業グループとしての成長と、様々なステークホルダーとの共生とを高度にバランスさせながら、「真の企業価値の向上」を目指しています。 (2) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題当社グループでは、より長期的な視点で外部環境に対応するため、平成23年度を初年度とする、10年間の長期基本戦略と3年間の中期戦略からなる“BREAKTHROUGH 2020”を平成23年6月に策定し、当社の将来像を以下の通り設定の上、その実現のための価値観、行動指針として、「5つの“Value”」「5つの“Action”」を掲げております。平成23~32年度中長期経営計画 三菱地所グループの長期ビジョン「Mitsubishi Estate Group Vision:BREAKTHROUGH 2020」都市の未来へ、世界を舞台に快適な空間と時間を演出する企業グループ5つの“Value”5つの“Action”“Innovative”「都市再生の革新的な担い手としてチャレンジを続けます」“Eco-conscious”「環境への先進的取組みにより持続可能な成長を目指します」“Customer-oriented”「お客様を中心にお客様にとっての価値とは何かを考えます」“Global”「グローバリティの時代へ人も組織も事業も進化します」“As One Team”「グループ社員が一つになってビジョンに向かい進みます」将来像に基づく長期基本戦略として、当社グループの事業を、資金投下によりデベロップメント事業を行い収益の柱とする「投資開発事業領域」(「オフィス」「商業・物流」「住宅」「海外」の4事業)と、プロフェッショナルなサービスにより価値を提供する「マネジメント・サービス事業領域」に分類し、両事業領域間の連携を更に高め“バリューチェーン”を強化することで、従来から強みのある「投資開発事業領域」におけるNo.1を確立し、グループとしての成長を目指すこととしております。平成26年度からの3年間の中期戦略では、長期基本戦略を踏まえ、本期間を「企業価値向上を実現する3年間」と位置付け、以下の事業領域ごとのテーマ、全社テーマを設けて事業を進めて参りました。○事業領域ごとのテーマ(ⅰ)投資開発事業領域:開発機能の強化① オフィス事業アジアNo.1都市丸の内の確立に向けて、世界をリードする街づくりを推進していきます。また丸の内以外におけるマーケットに即した都市開発事業も積極展開していくと共に、既存ポートフォリオ価値向上に向けた取組みを強化していきます。② 商業・物流施設事業商業施設開発の更なる推進と、より魅力的な施設運営による収益拡大を図ります。また底堅い物流施設賃借ニーズを背景にした事業展開を進めて参ります。③ 住宅事業住宅分譲事業において利益率確保に向けた取組みを強化すると共に、ストックビジネス、賃貸住宅事業の強化も図ります。④ 海外事業欧米事業を中心としつつ、住宅・商業施設等多様化したアジア事業を展開していきます。またバリューチェーンを活かしたビジネスモデルも推進していきます。(ⅱ)マネジメント・サービス事業領域:グループ力を生かしたソリューション&サービスの提供「オフィス(リーシング機能、PM機能)」、「商業・物流施設」、「投資マネジメント」、「設計監理」、「ホテル」、「不動産サービス」の各領域にて、プロ集団として顧客への価値提供力を向上させると共に、グループ内の連携とバリューチェーンの強化に努めます。○全社的テーマ(ⅰ)資産ポートフォリオマネジメントの強化、経営基盤の強化適切な資産の入れ替えを行い、財務体質の強化を図ります。またリサーチ機能の強化・拡充により経営基盤を強化します。(ⅱ)事業ポートフォリオマネジメント適切な経営資源の配分により各事業分野において成長実現を図ります。また、事業環境の変化に対応し、新たなビジネスチャンスを捉えるため、新規事業の検討を進めます。(ⅲ)グループ経営グループ全体の効率化を図り、グループ経営を進化させます。(ⅳ)人財育成、人財配置当社グループの企業価値向上を支える人財の育成を行い、多様な人財が活躍する企業グループを目指します。(ⅴ)リスクマネジメント、コンプライアンスPDCAサイクルの徹底によりリスクマネジメントの強化、コンプライアンスの徹底を図ります。(ⅵ)環境への取り組み大丸有スマートコミュニティの普及・浸透や新たな省エネルギーシステムの開発に取り組みます。(ⅶ)活力ある組織・風土づくり個人のライフスタイルに合わせた働き方支援によるワークライフバランスの実現やチャレンジ志向で働きがいのある職場作りに取り組みます。 定量面では、営業利益1,650億円以上、EBITDA(※1)2,500億円以上、EBITDA/総資産 5.0%以上、ネット有利子負債(※2)/EBITDA 8倍台以内を中期経営計画の最終年度(平成29年3月期)の目標としましたが、平成29年3月期の実績値は、営業利益1,924億円、EBITDA2,797億円、EBITDA/総資産 5.2%、ネット有利子負債/EBITDA 7.7倍となり、いずれも目標数値を達成いたしました。今後も財務体質の健全性等とのバランスも勘案した上で、キャッシュ・フロー増大による企業価値の向上を目指して参ります。 ※1 EBITDA=営業利益+受取配当・利息+持分法投資損益+減価償却費※2 ネット有利子負債=有利子負債-現金及び現金同等物 (3) 株式会社の支配に関する基本方針当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要、基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要、並びに各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由は、以下の通りであります。なお、当社は、平成28年6月29日開催の当社第117回定時株主総会における承認決議に基づき、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)を更新しております。一 基本方針の内容の概要当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。しかし、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。また、当社株式の大量買付を行う者が当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は毀損されることになります。当社としては、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えます。二 基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要(イ)基本方針の実現に資する特別な取組み当社グループの企業価値は、不動産に関連する様々な事業・資産のポートフォリオをベースとし、これらの組み合わせや相互補完によりもたらされるシナジーにより高められると共に、不動産事業に関する専門的な知識、深い経験、ノウハウによって支えられています。具体的には、従来から強みがあり、収益の柱となっている、資金投下によりデベロップメント事業を行う「投資開発事業領域」と、「オフィス(PM・リーシング)」、「商業・物流」、「投資マネジメント」、「設計監理」、「ホテル」、「不動産サービス」等、グループ力を生かしてソリューションサービスを提供する「マネジメント・サービス事業領域」との間のバリューチェーンを強化し、ハード・ソフト一体で顧客起点の価値創造を行うという視点から、オフィスビル、住宅、商業施設、物流施設、ホテル等の開発やこれらを組み合わせた複合開発、更にはより広範にわたる面的な開発等、様々なプロジェクトを推進しております。こうした様々な事業の推進にあたっては各ステークホルダーとの信頼関係の構築が不可欠であり、長期的視野に立った総合的なまちづくりが事業価値の最大化につながる重要な要素と考えております。平成29年度からの中期経営計画においては、10年先を見据え、「時代の変化を先取りするスピードで、競争力あふれる企業グループに変革する」という当社グループ全体の共通指針の下、本計画期間を前計画期間までの収益基盤強化の成果を利益として具現化する3年間と位置付け、丸の内エリアを中心とするオフィスビル事業等における大型プロジェクトの稼働開始に伴う確実な収益の獲得を図ると共に、海外事業の拡大・進化、回転型投資におけるバリューチェーンの活性化を推進いたします。あわせて、当社グループがこれまで積み上げてきた強みを最大限に発揮しながら、環境変化の加速をビジネスチャンスと捉え、2020年代の持続的な成長に向けたビジネスモデル革新を推進し、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指して参ります。また、当社においては、コーポレートガバナンス機能の充実は、経営上の最重要課題の一つであるとの認識の下、多様なバックグラウンドを有する社外取締役を複数選任すると共に、取締役の任期を1年とする等、コーポレートガバナンス機能の強化を図って参りました。そのような中、取締役会による経営監督機能の更なる強化、並びに業務執行における権限・責任の明確化及び意思決定の迅速化を推進すると共に、経営の透明性・客観性の向上を図るべく、平成28年6月29日開催の当社第117回定時株主総会での承認を経て、指名委員会等設置会社へ移行いたしました。移行後は、全15名中7名を独立した社外取締役が占める取締役会の下で、独立した社外取締役が過半数を占める指名・監査・報酬の3委員会が設置される体制となったことから、当該体制において、当社の中長期的な企業価値向上に資する、効率的かつ実効性のあるコーポレートガバナンス機能の更なる高度化を図って参ります。当社の利益配分については、株主の皆様に対する安定的な利益還元に努めていくことを基本としながら、丸の内再構築をはじめとする今後の事業展開に伴う資金需要にも配慮しつつ、当社グループの業績の水準等を総合的に勘案し、連結配当性向25~30%程度を目処として決定していきたいと考えております。(ロ)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するため の取組み(本プラン)の内容の概要1. 本プランの目的本プランは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する大量買付を抑止すると共に、大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。2. 本プランの概要本プランは、当社株券等の20%以上を取得しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求めるなど、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会において本プランに定める新株予約権の無償割当ての不実施に関する決議がなされた場合に、当該決定時以降に限り当社株式の大量買付を行うことができるものとされています。当社は、本プランにおける対抗措置の発動の判断について、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した当社社外取締役等のみから構成される独立委員会において、その客観的な判断を経るものとしております。買収者は、買付の開始に先立ち、買付の内容の検討に必要な所定の情報を提供するものとされ、また、独立委員会は、当社取締役会に対しても、買収者の買付の内容に対する意見や代替案等の情報を提供するよう要求することができます。独立委員会は、買付の内容や当社取締役会の代替案の検討、買収者との協議・交渉等を行い、かかる検討等の結果、買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株式の大量買付が濫用的な買付等である場合等、本プラン所定の発動要件を満たす場合には、当社取締役会に対して、買収者による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買収者以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、その時点の当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てる対抗措置の発動を勧告します。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して、新株予約権の無償割当ての実施又は不実施等に関する決議を行います。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主意思確認総会を招集し、株主の意思を確認することがあります。本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、1個の新株予約権につき、最大1株までの範囲内で当社取締役会が定める数の当社株式が発行されることから、買収者の有する当社の議決権割合は、最大約50%まで希釈化される可能性があります。本プランの有効期間は、原則として、平成28年6月29日開催の第117回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。三 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由当社の中長期経営計画、コーポレートガバナンスの強化及び株主に対する安定的な利益還元等の各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。また、本プランは、当社株式に対する買付等が行われた際に、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。特に、本プランについては「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則の要件を完全に充足していること、第117回定時株主総会において株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合に株主意思確認総会において株主意思を確認することとしていること、及び取締役の任期は1年であり、また当社取締役会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等株主意思を重視するものであること、独立性の高い社外取締役によって構成される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家を利用し助言を受けることができるとされていること等により、その公正性・客観性が担保されており、企業価値・株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
対処すべき課題
3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「まちづくりを通じて社会に貢献する」という基本使命のもと、「人を、想う力。街を、想う力。」というブランドスローガンを掲げ、企業グループとしての成長と、様々なステークホルダーとの共生とを高度にバランスさせながら、「真の企業価値の向上」を目指しています。 (2) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題当社グループでは、より長期的な視点で外部環境に対応するため、平成23年度を初年度とする、10年間の長期基本戦略と3年間の中期戦略からなる“BREAKTHROUGH 2020”を平成23年6月に策定し、当社の将来像を以下の通り設定の上、その実現のための価値観、行動指針として、「5つの“Value”」「5つの“Action”」を掲げております。平成23~32年度中長期経営計画 三菱地所グループの長期ビジョン「Mitsubishi Estate Group Vision:BREAKTHROUGH 2020」都市の未来へ、世界を舞台に快適な空間と時間を演出する企業グループ5つの“Value”5つの“Action”“Innovative”「都市再生の革新的な担い手としてチャレンジを続けます」“Eco-conscious”「環境への先進的取組みにより持続可能な成長を目指します」“Customer-oriented”「お客様を中心にお客様にとっての価値とは何かを考えます」“Global”「グローバリティの時代へ人も組織も事業も進化します」“As One Team”「グループ社員が一つになってビジョンに向かい進みます」将来像に基づく長期基本戦略として、当社グループの事業を、資金投下によりデベロップメント事業を行い収益の柱とする「投資開発事業領域」(「オフィス」「商業・物流」「住宅」「海外」の4事業)と、プロフェッショナルなサービスにより価値を提供する「マネジメント・サービス事業領域」に分類し、両事業領域間の連携を更に高め“バリューチェーン”を強化することで、従来から強みのある「投資開発事業領域」におけるNo.1を確立し、グループとしての成長を目指すこととしております。平成26年度からの3年間の中期戦略では、長期基本戦略を踏まえ、本期間を「企業価値向上を実現する3年間」と位置付け、以下の事業領域ごとのテーマ、全社テーマを設けて事業を進めて参りました。○事業領域ごとのテーマ(ⅰ)投資開発事業領域:開発機能の強化① オフィス事業アジアNo.1都市丸の内の確立に向けて、世界をリードする街づくりを推進していきます。また丸の内以外におけるマーケットに即した都市開発事業も積極展開していくと共に、既存ポートフォリオ価値向上に向けた取組みを強化していきます。② 商業・物流施設事業商業施設開発の更なる推進と、より魅力的な施設運営による収益拡大を図ります。また底堅い物流施設賃借ニーズを背景にした事業展開を進めて参ります。③ 住宅事業住宅分譲事業において利益率確保に向けた取組みを強化すると共に、ストックビジネス、賃貸住宅事業の強化も図ります。④ 海外事業欧米事業を中心としつつ、住宅・商業施設等多様化したアジア事業を展開していきます。またバリューチェーンを活かしたビジネスモデルも推進していきます。(ⅱ)マネジメント・サービス事業領域:グループ力を生かしたソリューション&サービスの提供「オフィス(リーシング機能、PM機能)」、「商業・物流施設」、「投資マネジメント」、「設計監理」、「ホテル」、「不動産サービス」の各領域にて、プロ集団として顧客への価値提供力を向上させると共に、グループ内の連携とバリューチェーンの強化に努めます。○全社的テーマ(ⅰ)資産ポートフォリオマネジメントの強化、経営基盤の強化適切な資産の入れ替えを行い、財務体質の強化を図ります。またリサーチ機能の強化・拡充により経営基盤を強化します。(ⅱ)事業ポートフォリオマネジメント適切な経営資源の配分により各事業分野において成長実現を図ります。また、事業環境の変化に対応し、新たなビジネスチャンスを捉えるため、新規事業の検討を進めます。(ⅲ)グループ経営グループ全体の効率化を図り、グループ経営を進化させます。(ⅳ)人財育成、人財配置当社グループの企業価値向上を支える人財の育成を行い、多様な人財が活躍する企業グループを目指します。(ⅴ)リスクマネジメント、コンプライアンスPDCAサイクルの徹底によりリスクマネジメントの強化、コンプライアンスの徹底を図ります。(ⅵ)環境への取り組み大丸有スマートコミュニティの普及・浸透や新たな省エネルギーシステムの開発に取り組みます。(ⅶ)活力ある組織・風土づくり個人のライフスタイルに合わせた働き方支援によるワークライフバランスの実現やチャレンジ志向で働きがいのある職場作りに取り組みます。 定量面では、営業利益1,650億円以上、EBITDA(※1)2,500億円以上、EBITDA/総資産 5.0%以上、ネット有利子負債(※2)/EBITDA 8倍台以内を中期経営計画の最終年度(平成29年3月期)の目標としましたが、平成29年3月期の実績値は、営業利益1,924億円、EBITDA2,797億円、EBITDA/総資産 5.2%、ネット有利子負債/EBITDA 7.7倍となり、いずれも目標数値を達成いたしました。今後も財務体質の健全性等とのバランスも勘案した上で、キャッシュ・フロー増大による企業価値の向上を目指して参ります。 ※1 EBITDA=営業利益+受取配当・利息+持分法投資損益+減価償却費※2 ネット有利子負債=有利子負債-現金及び現金同等物 (3) 株式会社の支配に関する基本方針当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要、基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要、並びに各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由は、以下の通りであります。なお、当社は、平成28年6月29日開催の当社第117回定時株主総会における承認決議に基づき、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)を更新しております。一 基本方針の内容の概要当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。しかし、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。また、当社株式の大量買付を行う者が当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は毀損されることになります。当社としては、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えます。二 基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要(イ)基本方針の実現に資する特別な取組み当社グループの企業価値は、不動産に関連する様々な事業・資産のポートフォリオをベースとし、これらの組み合わせや相互補完によりもたらされるシナジーにより高められると共に、不動産事業に関する専門的な知識、深い経験、ノウハウによって支えられています。具体的には、従来から強みがあり、収益の柱となっている、資金投下によりデベロップメント事業を行う「投資開発事業領域」と、「オフィス(PM・リーシング)」、「商業・物流」、「投資マネジメント」、「設計監理」、「ホテル」、「不動産サービス」等、グループ力を生かしてソリューションサービスを提供する「マネジメント・サービス事業領域」との間のバリューチェーンを強化し、ハード・ソフト一体で顧客起点の価値創造を行うという視点から、オフィスビル、住宅、商業施設、物流施設、ホテル等の開発やこれらを組み合わせた複合開発、更にはより広範にわたる面的な開発等、様々なプロジェクトを推進しております。こうした様々な事業の推進にあたっては各ステークホルダーとの信頼関係の構築が不可欠であり、長期的視野に立った総合的なまちづくりが事業価値の最大化につながる重要な要素と考えております。平成29年度からの中期経営計画においては、10年先を見据え、「時代の変化を先取りするスピードで、競争力あふれる企業グループに変革する」という当社グループ全体の共通指針の下、本計画期間を前計画期間までの収益基盤強化の成果を利益として具現化する3年間と位置付け、丸の内エリアを中心とするオフィスビル事業等における大型プロジェクトの稼働開始に伴う確実な収益の獲得を図ると共に、海外事業の拡大・進化、回転型投資におけるバリューチェーンの活性化を推進いたします。あわせて、当社グループがこれまで積み上げてきた強みを最大限に発揮しながら、環境変化の加速をビジネスチャンスと捉え、2020年代の持続的な成長に向けたビジネスモデル革新を推進し、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指して参ります。また、当社においては、コーポレートガバナンス機能の充実は、経営上の最重要課題の一つであるとの認識の下、多様なバックグラウンドを有する社外取締役を複数選任すると共に、取締役の任期を1年とする等、コーポレートガバナンス機能の強化を図って参りました。そのような中、取締役会による経営監督機能の更なる強化、並びに業務執行における権限・責任の明確化及び意思決定の迅速化を推進すると共に、経営の透明性・客観性の向上を図るべく、平成28年6月29日開催の当社第117回定時株主総会での承認を経て、指名委員会等設置会社へ移行いたしました。移行後は、全15名中7名を独立した社外取締役が占める取締役会の下で、独立した社外取締役が過半数を占める指名・監査・報酬の3委員会が設置される体制となったことから、当該体制において、当社の中長期的な企業価値向上に資する、効率的かつ実効性のあるコーポレートガバナンス機能の更なる高度化を図って参ります。当社の利益配分については、株主の皆様に対する安定的な利益還元に努めていくことを基本としながら、丸の内再構築をはじめとする今後の事業展開に伴う資金需要にも配慮しつつ、当社グループの業績の水準等を総合的に勘案し、連結配当性向25~30%程度を目処として決定していきたいと考えております。(ロ)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するため の取組み(本プラン)の内容の概要1. 本プランの目的本プランは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する大量買付を抑止すると共に、大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。2. 本プランの概要本プランは、当社株券等の20%以上を取得しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求めるなど、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会において本プランに定める新株予約権の無償割当ての不実施に関する決議がなされた場合に、当該決定時以降に限り当社株式の大量買付を行うことができるものとされています。当社は、本プランにおける対抗措置の発動の判断について、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した当社社外取締役等のみから構成される独立委員会において、その客観的な判断を経るものとしております。買収者は、買付の開始に先立ち、買付の内容の検討に必要な所定の情報を提供するものとされ、また、独立委員会は、当社取締役会に対しても、買収者の買付の内容に対する意見や代替案等の情報を提供するよう要求することができます。独立委員会は、買付の内容や当社取締役会の代替案の検討、買収者との協議・交渉等を行い、かかる検討等の結果、買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株式の大量買付が濫用的な買付等である場合等、本プラン所定の発動要件を満たす場合には、当社取締役会に対して、買収者による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買収者以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、その時点の当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てる対抗措置の発動を勧告します。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して、新株予約権の無償割当ての実施又は不実施等に関する決議を行います。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主意思確認総会を招集し、株主の意思を確認することがあります。本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、1個の新株予約権につき、最大1株までの範囲内で当社取締役会が定める数の当社株式が発行されることから、買収者の有する当社の議決権割合は、最大約50%まで希釈化される可能性があります。本プランの有効期間は、原則として、平成28年6月29日開催の第117回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。三 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由当社の中長期経営計画、コーポレートガバナンスの強化及び株主に対する安定的な利益還元等の各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。また、本プランは、当社株式に対する買付等が行われた際に、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。特に、本プランについては「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則の要件を完全に充足していること、第117回定時株主総会において株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合に株主意思確認総会において株主意思を確認することとしていること、及び取締役の任期は1年であり、また当社取締役会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等株主意思を重視するものであること、独立性の高い社外取締役によって構成される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家を利用し助言を受けることができるとされていること等により、その公正性・客観性が担保されており、企業価値・株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。